父の命日にあたる1月19日に、思い出の地パシフィコ横浜でKan.さんの「マクロコスモスとミクロコスモス 自然(じねん)ということ」というワークショップを開催させていただきました。
自然(しぜん)ではなく自然(じねん)という厳しい世界を考えた時に、人類がまもなく本格的なAI社会を迎え、大脳新皮質を体外に持ち出すことに成功するとどうなるかということを、恐竜が滅んだ例えで説明してくれました。
このままの社会が進んでいくと、恐竜が鳥にサイズダウンしたように人間も小さくなるのではないか。脳が小さくなるのか、人間が物理的に小さくなるのかは分かりませんが、Kan.さんは物理的にサイズダウンするイメージを持っておられるように感じました。
都会のビルはものすごいものですが、もしある瞬間に電気というものがまったく使えなくなってしまったら、そこで人類の進化はミッシングリンクを迎え、後世の人から見ると大都会のビルが何に使われていたのかまったく理解できなくなるのではないでしょうか。
エジプトのピラミッドが何のために作られたのか私たちに分からないのは、どこかでミッシングリンクがあり、私たちの理解を超えているからかもしれないのです。そして、AI社会が進んで人間が考えなくてもいいような世の中が来ると、ちょうどそのタイミングで電気が使えない状態がやってきて、私たちはいまの文明を失ってしまうのかもしれません。
そうならないためには、人間に与えられたボディ、感情、思考という3つのセンターすべてを使いこなすことができるようにならなければならないのではないでしょうか。思考のセンターばかりを発達させた現状がAI社会の到来につながっていると仮定すると、ボディと感情のセンターもフル活動させることが大事になるように思います。
ワークショップ当日、販売させていただいたKan.さんのにんげんクラブ会報誌のインタビューをまとめた「Kan.さんに訊く。Vol.1」という小冊子がこのことを考えるヒントになります。にんげんクラブストアでぜひお買い求めいただければと思います。