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評価経済社会


 私は、もうすぐ59歳になります。
正直、世の中の変化についていくのは大変ですが、
私よりも年上の方が28年も前に
現在の社会のことを見通していた本があることを知り、
ちょっとびっくりしています。
オリジナルのタイトルは
ぼくたちの洗脳社会
(朝日文庫)。
アマゾンの写真に掲載されている帯には
「自由洗脳競争社会」がやってくる。
と書かれています。

著者は岡田斗司夫さん
FREEex(フリックス)という
まったく新しい経済システム組織の
代表をやっておられます。
2011年に
「評価経済社会」
(ダイヤモンド社)
として新版を出版され、
私は2013年にさらにそれを電子版にして
加筆修正されて出版された
評価経済社会 電子版プラス」
(ロケットブックス)
を読ませていただきました。

本書には1980年に出版された
アルビン・トフラーの
第三の波
(中公文庫)や
1985年に出版された
堺屋太一の
知価革命
(PHP文庫)
等が紹介されていて、
とても懐かしく思い出しました。


 特に「第三の波」は、
当時の父もよく取り上げていて
高校生だった私でも、
社会の変化の方向性がよくわかる
とても面白い本だと思ったことをよく覚えています。
私のいまに至るまでの
理屈っぽさを形作ってもらった本
といっても過言ではないかもしれません。

狩猟社会が農業社会になり、
それが産業革命を経て工業社会になり、
今度は情報化社会になっていくということを
43年前には見通していたのですから、
社会の発展の方向を捉えておくということは
上手く生きていく上で
大事なことなのだと思います。


 当時の父は、
まだ目に見えない分野の発信は
ほとんどしていませんでしたが、
逆に流通業界のコンサルタントとしては
一番油の乗り切ったころで、
「第三の波」に興味を持てたので、
中学生にして
当時の父の本が
面白く読めるようになったのかもしれません。
堺屋先生の「知価革命」も
大学生当時に読んだと思いますが、
こちらはそれほどインパクトに
残っていないことを考えると、
やっぱり最初に理屈の世界に引き込まれた本は
新鮮だったのだと思います。
ただ、「評価経済社会」の
基本コンセプトとも言える引用が
「知価革命」には書かれているようで、
その部分を引用させていただきます。


 
(引用開始)

 では、堺屋が
『知価革命』の中で述べている
価値観の変化とはどんなものでしょうか?  
堺屋は、いかなる時代、いかなる社会にも、
社会の共通概念である基本価値観
「やさしい情知の法則」があると書きました。
その法則を次のように定義しています。

「やさしい情知の法則」=
「どんな時代でも人間は、
豊かなものをたくさん使うことは格好よく、
不足しているものを大切にすることは美しい、
と感じる」

堺屋はこの「根源的な法則」を、
『知価革命』の中で何度も主張しています。
この法則を 使って
過去から現在における変革をとらえ直し、
未来を予測しているのです。
この法則、はっきり言って
ものすごく「使え」ます。

(引用終了)


 この部分は何か
記憶にあるような気もしてきました。
基本的には、
有り余っているものをたくさん使い、
足らなくなってきたものを
大切にするようになると考えれば、
時代のトレンドが読めるということになります。
そして、岡田さんは、
これからの時代のトレンドを読むためには、
若い人がどんな指向を持っているかを考えればいい
ということも教えてくれています。

これからの時代は、
何よりもお金を大事にする
「貨幣経済社会」が廃れて、
他人からの評価をお互いに求めあう
(これを洗脳競争と表現されています)
「評価経済社会」になっていくと読まれています。


 オリジナルは1995年に書かれているのですが、
それがいまでもまったくあてはまるのは
すごいと思います。
この本にたどり着いたのは、
岡田さんと山形浩生先生との対談本
「お金」って何だろう?
(光文社新書、2014年)を
まず読んだからです。

マネーとスピリチュアル研究会
最大の難所「世界で一番簡単な経済学」が
4月22日(土)に迫っており、
そのための準備をするために読んだ本でした。
山形先生は今回のメインテーマであり、
いまの経済学というか
社会の在り方そのものを作る
土台の理論を提供したとも言える
ジョン・メイナード・ケインズの
雇用、利子、貨幣の「一般理論」
(講談社学術文庫)
の翻訳者であり、
ケインズを一番わかりやすく
日本に紹介している第一人者です。


 そして、私が最近、
いまの若い人はお金ではなくて
承認欲求(簡単に言えば「いいね!」)を
求めているということを
28年前にすでに見破っていた
(しかも、その本がベストセラーになっていた)
ことにびっくりしているのです。

正直に言うと、
『「お金」ってなんだろう?』の議論においては、
私は山形先生推しですが、
岡田さんの思考方法は本当に参考になりました。

「評価経済社会」と「知価革命」は、
アマゾンのプライム会員の方は無料で読めますので、
ぜひ挑戦していただければと思います。




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