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超一流と気軽に接する機会


 最近は少し贅沢をさせていただくようになり、
新幹線の移動は
グリーン車に乗らせていただくことが多くなりました。
父は本当に節約家で
お金を稼ぐのは上手かったけど、
使うのは下手でした。
ただ、いい環境を作ることは大事にしていて、
交通機関やホテルは
考えられる範囲で
なるべくいいものを使うようにしていました。
父がよく新幹線で移動していた頃は、
個室があって
それをよく使っていたことを思い出します。
東海道新幹線という
多くの方が移動する手段の場合は
効率が悪くなるのでしょうか、
いつの間にかなくなってしまいました。


 先日、名古屋から東京に帰ってくるときに、
日本を代表する会社の社長が
同じ車両に乗り合わせることがありました。
よく、テレビや雑誌にも登場される方なので、
隣の席の分も購入して
さすがに横に人が座ることはないのかもしれませんが、
セキュリティは大丈夫なのだろうかと
少し心配になりました。


東北新幹線などには
グランクラスという
グリーン車よりもグレードの高いサービスがありますが、
逆の流れで
ポイントを貯めるとグリーン車やグランクラスに
アップグレードできるサービスに
力を入れているようにも感じます。
VIPに対して
どのようにしていい環境を提供するかも
交通機関の大事な役割のひとつかもしれません。


 アメリカでは、超VIPは
プライベートジェットに乗って移動するのだと思います。
リーマンショックの時に、
政府による救済の審査を受けるために
ワシントンの議会にやってきた
デトロイトの三大自動車メーカーのCEOたちが
プライベートジェットで移動してきたことがわかり、
問題になったことをなぜかよく覚えています。

名古屋から東京に移動するのは
日本の場合、
空港に移動する時間の方が大変なので
新幹線が好まれるのかもしれませんが、
世界最大のメーカーの社長が
私と同じ移動手段を使っているというのは、
ちょっと問題があるのかもしれません。


 この社長の場合は
親しみやすさを演出するために
マスコミなどの媒体に出られているので、
誰でも知っている人ですが、
通常の大企業の会長や社長は
財界や業界などでは名前は知られているのかもしれませんが、
庶民にはわかられていないという面もあるのかもしれません。

飛行機に乗っているとき、
時々降りたところで
航空会社の係員が待ち構えていて、
通常の人とは違う出口に
案内しているのを見ることがあります。
超VIPなのでしょうが、
正直に言うと
お顔を見ても誰だかわからないケースがほとんどです。
社会学者の宮台真司先生が切り付けられた事件を見ていると、
有名人になるのは大変なことなのだと思いますので、
VIPを特別扱いすることへの
社会的な理解も得られるようにする必要があるのかもしれません。


 アメリカの経済学者の論争を集めて出版した
景気の回復が感じられないのはなぜかー長期停滞論争
(世界思想社)
という本を読みました。
財務長官やハーバード大学学長を歴任した
ローレン・サマーズ先生と
元FRB議長の
ベン・バーナンキ先生の
二人の論争を中心に、
それにノーベル経済学賞を受賞して著名な
ポール・クルーグマン先生が絡むという
夢のような論争集なのですが、
ショート講演やブログの発信などが出展で、
これだかの超一流の経済学者の論争集なのですが、
私が読んでも理解できるレベルのわかりやすいもので、
アメリカの人は、
このレベルの論争に
日常的に触れることができるのだと思うと
少しうらやましくなりました。


 論争がなされていたのが
2013年から2015年のことで、
日本で出版されたのが2019年なので、
ここで話題になっている長期停滞論は
昨今の高インフレの進行で
古くなっている話題です。
そして、サマーズ先生が提示した
長期停滞論は
インフレの進行によって
間違えていたのだというのが
いまのところの結論になると思います。

ただ、日本に限定すれば
30年間もの長期間にわたって
長期停滞論の通りに動いていて、
いまはさすがに
短期的にはインフレが進行しているのですが、
2年ぐらいでまた
長期停滞の状態に戻っていくのではないかと
個人的には思っています。


 もちろん、サマーズ先生でさえ
見通しを誤るのですから、
私ごときの予想は
外れると思っていただいた方がいいのですが、
このレベルの超一流の論議に
ちょっとその気になれば
普通に接せられるような環境は
日本にもあったらいいのになあと感じました。

新幹線で同じ車両に乗っていただくよりも、
本音の議論をほぼリアルタイムで観戦できる方が、
庶民が超一流に接する機会としては
優れているように思います。

アメリカの相対的な力の落ち込みは顕著だと思いますが、
このような論争集を読ませてもらうと
やっぱりアメリカの時代は
まだまだ続くのかもしれないなと思います。


 舩井流は長所伸展が基本なので、
アメリカに限らず
中国なども含めて
いい点はどんどん取り入れていくべきだと思います。
対立の時代ではなくて、
融合の時代に入っていくことが
本当は大事だと改めて思っています。




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