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鳥の目と虫の目のバランス


 ロシアがウクライナに侵攻してから
4ヵ月になろうとしています。
大きな視点から考えると、
冷戦が終わって30年以上が経過して、
アメリカが世界帝国として
国際秩序を維持していた体制に
明確な綻びが生じたということになると思います。

武力による領土の変更は許さないというプロトコルを
ロシアが明確に破ったということになります。

アメリカは明らかに混乱して
内部崩壊を始めています。
大きな目で見ると、
トランプ大統領の登場による混乱と、
その後のバイデン政権が
元の秩序をまったく取り戻せていないことで、
その兆候がどんどん明らかになっています。


 そんな中で、
世界は新しい覇権を求めてというよりは、
地域での生き残りをかけて
米英中露欧のボトルロワイヤルが
始まったと考えていれば、
当たらずと雖も遠からずというところだと思います。

日本が取るべき立場は、
この戦いになるべく巻き込まれないように
うまく立ち回り、
新しい世界秩序がどうなるかを
しっかり見極めていくことになるのだと思います。

安全保障の現実を考えると、
日本は完全にアメリカの保護下にあります。
この状態の無理な変更をしても
いまのところあまりいいことはないので、
アメリカ陣営での安全保障が
守られる状態を保ちつつ、
新しい変化に敏感に対応していく
ということになると思います。


 プーチン大統領や習近平主席から見れば、
アメリカはもっと弱体化していたと考えていたのに
あてが外れたということなのかもしれません。

しっかりとイギリスやヨーロッパを味方に付け、
一致して中露に対抗する姿勢を明確にできたのは
驚きだったのかもしれません。
アメリカが弱体化しているのと合わせて、
実は中露も綻びが見えてきている
ということになるのかもしれません。
力による覇権争いという
もっと大きなプロトコルが
破られようとしているのなら、
それはとてもいいことだなと
思わないでもありませんが、
残念ながらそんな理想の世界の実現には
まだまだ時間がかかるのかな、
というのが私の見方です。


 その一方で、
最近ナラティブ(構造的な物語)
というワードをよく目にするようになりました。
典型的なのは、
『グレート・ナラティブ 
「グレート・リセット」後の物語』
(日経ナショナル ジオグラフィック)
という本が出版されています。

著者の一人はクラウス・シュワブ教授。
1938年ドイツ生まれのスイス人で
ダボス会議の創設者で
現在でも会長を務めている人物です。
にんげんクラブの方には
ディープ・ステート(DS)側を
代表する人物であると
考えていただければいいのだと思います。


 彼は、今回と同じ共著者とまとめた
「グレート・リセット
 ダボス会議で語られるアフター・コロナの世界」
(日経ナショナル ジオグラフィック)

という本を2020年にも出しており、
DS側のスポークスマンの役割を果たしていて、
彼らが考える新しい世界秩序を
わかりやすい形で提案していると考えて読むと
2冊ともとても面白く読めます。
そして、私には
「グレート・リセット」で提案したことが
なかなかうまくいかないので、
ナラティブという流行語を上手く使って
彼らのシナリオの補強を
図っているのかなとも思えてきます。


 ナラティブは
構造的な物語という意味ですが、
ストーリーとの違いが分かってくると
面白い概念だということがわかります。

ストーリーは起承転結があり、
始まりがあって結論があります。
つまり、権力側にとっては、
「こうしなさい」という結論を
一般人に示すツールとして優れたものなのですが、
ナラティブは終わりがないのが特徴です。

生活に密着した目線で
人々の思いによって
物語がどんどん思わぬ方向に展開していくのです。

少し前までは
権力側がマスコミを使って
うまくコントロールできたのですが、
ネット社会の到来で
そのコントロールが
難しくなってきているようです。


 私が実感した一番分かりやすい事例は、
小泉政権の下で
2005(平成17)年9月11日に行われた
いわゆる郵政選挙です。
政治家としての天才的な嗅覚を持つ小泉総理が、
郵政民営化に焦点を絞り、
それに賛成する人と反対する人で
善悪を明確にして
自民党が圧勝した選挙でした。

とても親しくて信頼している年輩の女性が
あっさりとこの手法に嵌っているのを見て、
愕然としたことを昨日のことのように覚えています。

この時は、
郵便局を既得権益の象徴にして、
各自にナラティブ(独自の物語)を展開させて
増幅させていきました。
これで日本の政治の在り方が
根本的に
(私には下品になったと感じられます)
変わりました。


 いまで言うと、
ロシアの擁護をする人は悪で、
ウクライナを支援する人は善
という構図を作って
各自のナラティブを
増幅させようとしているように感じますが、
必ずしもうまくいっていないように思います。

いまの時代を
権力者の言いなりにならずに
乗り切っていくためには、
地政学的な鳥の目に合わせて、
他から影響を受けない
独自のナラティブという虫の目も
しっかり持つことを意識することが
大事なのかもしれません。

ぜひ、コントロールされないナラティブを
確立していってください。



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