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調停役はイスラエル



(引用開始)

 ゼエブ・エリケンって誰?
 プーチンと十年以上の親交のイスラエル大臣
 なぜイスラエルが
ロシアvsウクライナの
調停役として重視され始めたのか?

**********************

 ベネット(イスラエル首相)は、
5日に特別機でテルアビブを出発し、
トルコ上空を経由してモスクワへ着いた。
ただちにクレムリンで
プーチン大統領と三時間におよぶ会談を行い、
直前ならびに会談後の二回、
ゼレンスキー大統領と電話をしている。

また出発前に
ドイツ、仏蘭西首脳とも電話会談をこなし、
同日中にモスクワを離れてドイツへ向かった。
ベルリンでシュルツ首相と会談するためである。

 イスラエルに旅行した
経験のある人は承知のことだが、
ユダヤ人社会では土曜日は完全に休日である。
原理主義は車も動かしてはならない。
官庁街は火の消えたように静かになる。
その土曜の早朝に、
ベネット首相はエリケン大臣を伴って
静かに出国した。

 ここへ来て、
プーチンが仲介役に
イスラエルを選んだのは何故か?

 キーパーソンは
イスラエルの国会議員で建設大臣を兼ねる
ゼエブ・エリケンである。
エリケンはウクライナのハリコフに生まれ、
ハイコフ大学卒業。
ウクライナ語、ヘブライ語はもちろんだが、
流暢なロシア語を駆使する。
当時、ウクライナはソ連の一員だった。

 ネタニヤフ前首相の
プーチンとの会談にも必ず同席し、
通訳をこなしたため、
プーチンとは顔見知りでもある。
昨秋にもソチでプーチンと会談している。

 エリケンはイスラエルに帰還後、
政治家を目指して国会議員に当選した。
当初、リクードに所属して
幾つかの大臣をこなし、
与党の重鎮だった。
しかし前の選挙では
シャス、新希望の党へと移り、
現在は新希望党主を兼ねる。
エリケンは最大野党
「リクード」との合併に動いており、
ネタニヤフ不在の与党で合併後、
次期首相を狙うとされる。

 エリケンはクネセト(イスラエル国会)では
外交委員会を率いてきた。
ロシアとはイランとの核合意の折衝でも
何度となく会合をもったベテランである。

 マクロン仏大統領は何回か調停役を志願し、
モスクワにも飛んだが、
プーチンは信頼しておらず、
また苦戦が伝わる
五月のフランス大統領選挙を
意識したパフォーマンスが全面に出過ぎて、
廊下鳶におわった。

 フランスでは保守政党がふたつ、
鎬を削りつつ勢力を躍進させており、
決選投票で保守が一本化すれば、
マクロン再選は覚束ないのだ。
 
次にプーチンが信頼を賭けて
和平交渉の仲介役を望んでいるとされるのが
トルコのエルドアン大統領だ。
ところが、エルドアンは
EU諸国から嫌われているため、
調停役にふさわしくないと考えられている。

 そこで白羽の矢が
イスラエルに飛んだのである。
 
 もっともプーチン批判派のモスクワタイムズなどは、
「危険なギャンブルだ」
とシニカルにベネットのモスクワ訪問を評している。

 共通項は何か。
ロシア経済は
ユダヤ人が国外に去ってから
ふるわなくなった。
新興財閥の殆どは
ユダヤ人だった。
ウクライナのゼレンスキー大統領も
ユダヤ人である。

 ウクライナからユダヤ人が去って、
経済繁栄に陰りが差し、
オデッサのユダヤ人街は寂れた。
残留していたユダヤ人も
一万人がモルドバ経由で
イスラエルへ向かった。

 このルートから
中国人、インド人も出国。
とくに中国人3000人が現在まで国外へ出た。

アルジャジーラによれば、
ロシア軍はオデッサ空爆を視野にいれているという。


出典:「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和四年(2022) 3月7日(月曜日)弐
            通巻第7248号 

(引用終了)
 


 いきなり長い引用になって恐縮ですが、
転送自由、引用の場合は出典明記というメルマガなので、
私が余計な解説を書くよりも
読んでいただいた方がわかりやすいと思うので、
そのまま引用させていただきました。

著者は政治評論家で
特に中国問題や日本の歴史にも造詣が深い
宮崎正弘先生。
一度、ザ・フナイで
対談していただいたこともありますが、
旺盛に著者を出し続けている
日本の右派を代表する論客です。


 このメルマガを読むまで
私はまったく知りませんでしたが、
3月5日に
イスラエルのベネット首相がモスクワに行き、
プーチン大統領と
長時間の会談を行ったようです。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領とも
電話で会談を繰り返し、
仏独の首脳との情報交換をしているということです。

まったく解決の糸口すら見えなかった
今回の紛争の仲介役が出現したのかもしれません。

おなじメルマガに
欧米側から見るだけではなく、
ロシアの立場に立った見方も必要である
という記事も載せられていて
とても参考になりました。


 私は必ずしも宮崎先生と
立場を同じくするものではありませんが、
世界中を取材して回っている
ジャーナリストとしての体験からくる知見は
テレビに出てくるような専門家とは
まったく違う味があり、
とても参考にさせていただいています。

無料で誰にでもオープンされているメルマガなので、
おもしろいと感じられた方は
購読されてみてはいかがでしょうか。

いまのロシアは昭和12(1937)年に始まり
第二次世界大戦の敗戦まで続いた日中戦争時の
大日本帝国ととてもよく似ているように感じます。


 当時の日本は、
いろいろな考え方がありますが、
日本にとって
何も益にならない戦争に
うまく引きずり込まれて
一方的に悪役にされた側面もあると思っています。

実は和平に至る道は何度かあり、
それが実現していれば
アメリカとの全面戦争は
避けられた可能性があることが
最近の研究
(例えば、波多野澄夫他著
「決定版 日中戦争」(2018年 新潮新書))
でわかってきています。

太平洋戦争も悲惨な戦争でしたが、
今回は核大国であるロシアが当事者だけに
なんとか解決の糸口を見つけて
和平に進むことが
全人類にとって大切であると思います。


 新聞やテレビで大きく報道されないことに
事実が隠れているような気がするので、
有意の人の集合体である
にんげんクラブに関心のある皆さまには、
こういう情報も知っていただければと思います。




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