サイトマップ

特別情報

« 前の記事を読む | BLOGトップ | 次の記事を読む »

EVガラパゴス


 ロシアがウクライナに軍事侵攻しました。
私は軍事侵攻撃をするとは思っていませんでしたので
衝撃でした。
これで、世界が確実に変わったのだなと思いました。

何か、昭和6(1931)年の
満州事件を見ているような気分になりました。
ネットを見ていると、
当時の日本がアメリカから包囲網を築かれて
戦争に走らざるを得ないようになったように、
いまのロシアも
現状を打開するためには
軍事力に訴えるしかなかったのだ
という解説を見せていただきました。

私には真意は分かりませんが、
大正デモクラシーが
昭和恐慌と満州事変によって
吹き飛ばされたように、
冷戦終結後の平和ムードが
コロナ禍と合わせて
一気になくなっていく
きっかけになるのかもしれません。


 不思議なもので
アメリカや日本の株価は
実質的な戦争が始まると
上げています。
株式相場というものは、
「噂で買って、ニュースで売る」
(今回の場合は噂で売って、ニュースで買う)
ものと言われているので
ネガティブな材料が出尽くした
ということなのかもしれません。

短期的には
「良かった」でいいのかもしれませんが、
今回の変化は構造的なものになる可能性が高く、
それこそ歴史に残る事件になるような気がします。

満州事変の際は、
戦費を賄うために
高橋是清大蔵大臣が高橋財政を出動することで
日本が世界でいち早く
世界恐慌を脱した状態になりました。
株価が上がったのは、
そんな連想で金融引き締め策が
ゆっくりしたペースになることが
期待されているのかもしれません。


 ウクライナの支援策としては、
電気自動車の最大手である
アメリカのテスラのCEOである
イーロン・マスク氏が
ウクライナの副首相の
ツイッターでの呼びかけに応えて、
マスク氏が運営している
宇宙開発のスペースX社が展開する
人工衛星を使った高速インターネット通信の端末を
提供することが話題になりました。

少なくとも、冷戦後は
大国が力による領土の変更をしてはいけないという
世界の暗黙の合意を
公然と破った意味は大きく、
決断力と行動が早い
マスク氏ならではの迅速な動きだと
歓迎されています。


 私は電気自動車(EV)に関しては
懐疑派で
いままでポジティブには
受け止めてこなかったのですが、
そんな思い込みを
見直さなければいけないかなと思った出来事があったので、
このマスク氏の快挙を思い出したのです。

その出来事とは、
ザ・フナイでもおなじみの
船瀬俊介先生と偶然にお会いして
1時間足らずの間、
ずっとお話を聞かせてもらったことでした。

先生は近著である
「EVガラパゴス
 周回遅れの日本自動車産業に明日はない」
(ビジネス社)
の話を熱く語っていらっしゃいました。

私はEVネガティブ派だとは
とても言えない雰囲気だったので、
ほとんどお話を
黙って聞かせてもらっていたのですが、
先生はこの本を書くために
2千本以上のユーチューブを見た
とおっしゃっていて、
かなり心が動かされました。


 実は、ビジネス社から
献本をいただいたので
早速読み始めました。
本当にEVに関して
トコトン調べていらっしゃって
さすがに船瀬先生だとびっくりしました。

私はどちらかというと
トヨタは自動車は世界一の会社で、
トヨタのやっている方向に
世界は動いていくのだろうと思っていたので、
そのトヨタが
EV化を邪魔する先頭に立っていて、
それは関連産業も含めれば
自動車業界で働く550万人の雇用を守るためだ
という船瀬先生のご意見には驚きましたが、
納得できるものでもありました。

そんなトヨタも昨年の12月に
一気にEV化を進めるということを
発表したということなので、
この流れは止まらないのだろうと思います。


 船瀬先生らしいと思ったのは、
第二次世界大戦後の世界を牛耳ってきた
ロックフェラー帝国の総帥であった
故・デーヴィッド・ロックフェラー氏が
2017年3月にお亡くなりになったのを機に、
それまで封印されていた
EV化の流れが一気に加速したという分析です。

ロックフェラー帝国は
石油利権の大半を握っていて、
それを使って金本位制ならぬ石油本位制で
アメリカドルが基軸通貨である体制を維持してきました。

イラクのサダム・フセイン大統領がやられたのは、
彼がこの体制に挑戦して
石油の取引通貨を
ユーロにしようとしたからだというのは、
ちょっと陰謀論を齧った人の常識です。


 そして、電気自動車の技術は
実は明治時代末期にはすでにできていて、
当時の皇太子であった大正天皇が
それを送られて所有していたこと等が書かれていて、
ちょっとびっくりしました。

電気自動車は
石油利権を守るために
排除されてきた
という背景にはうなずけるものがあります。

そう言えば、
まだ船井総合研究所が主宰していた頃の
船井オープンワールドの展示会に、
本書で詳しく書かれている
慶応大学教授であった
清水浩先生が開発された
IZA(もしくは後継車種)が
展示されていたことを覚えています。
多分、2000年前後のことだと記憶しているのですが、
父もかなり積極的に紹介していました。


 5年ぐらい前の
船井総研の経営戦略セミナーという
5千人規模の経営者の皆さまがご参加される
名物セミナーの展示会では、
たしかテスラが
何年か続けて出展されていたことを思い出しました。

私と違い、父や船井総研は
とっくにEVの明るい未来を
確信していたのかもしれません。

ぜひ、「EVガラパゴス」を
お読みいただければと思います。
陰謀論的なことに関心がある方にも、
近未来予測に関心がある方にも、
とても参考になると思います。




カテゴリー

月別アーカイブ



  • zoom寄合
  • にんげんクラブストア
  • 秋山峰男の世界
  • やさしい ホツマツタヱ
  • 舩井幸雄記念館
  • 黎明
  • 船井幸雄.com
  • ザ・フナイ
  • ビジネス共済なら協同組合企業共済会
  • Facebookページはこちら
  • スタッフブログはこちら
グループ会社
  • 舩井幸雄.com
  • 本物研究所
  • エヴァビジョン
  • ほんものや