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週末に清水浦安さんが書かれた
「霊人中村天風【ワンドロップ】の教え」
(ヒカルランド)
の出版記念講演会があり
参加させていただきました。
本の取材者の新谷直慧さんからお誘いをいただき
気軽に参加させていただいたのですが、
当日会場に到着すると
新谷さんから来賓のあいさつをお願いされました。
多くの方に影響を与えた
数々のスピリチュアルな本の翻訳者である
山川紘矢・亜希子先生や、
テンプルビューティフルの光田菜央子さんなど
錚々たるメンバーがいらっしゃっていたのですが、
新谷さんの
「舩井さんが一番安心してご挨拶をお任せできるから」
というのを真に受けて
大役を引き受けてしまいました。
新谷さんにおっしゃっていただいたように、
結婚式などで
まったく新郎新婦のことを知らいない状況でも
挨拶を頼まれて困ったことはありません。
ものを書くときも
書き始めてみると
最初に考えていたことと
全く違うことを書いてしまうこともあるのですが、
あいさつの場合はもっと気楽に
少しだけ何を話そうかなとは考えますが、
それぐらいで
後は場の雰囲気に合わせて
お話ができるという特技があります。
事前に挨拶を頼まれていても、
実はその場に行くまで
あまり考えないので同じなのですが、
有り難い特技だと感謝しています。
天風先生は
戦前戦後の政財界から
国会議員やスポーツ選手に至るまで
数々の偉人が直接教えを乞うた哲人です。
父は直接お会いさせていただいたことは
なかったようですが、
もっとも気心の知れた財界人のお一人であった、
松屋や東武百貨店の社長を歴任された
山中鏆さんは天風先生の直弟子でした。
その他、いろいろな尊敬する知り合いから
天風先生のことを教えていただき、
かなり傾倒してその教えを学んだようです。
最近では
大リーグで絶対に不可能と言われていた
二刀流(投手と打者の両方をこなす)で成功した
大谷翔平選手が
先生の本を愛読していたということで
話題になっています。
詳しくは天風先生の本
(例えば大谷選手が愛読している
「運命を拓く」等)を
お読みいただければいいと思いますが、
父の生前の本棚を一部そのまま残している
私の会社の部屋の本棚にも
「盛大な人生」という
1万円以上の定価で販売されている本が並んでいます。
父の生きていた頃には、
同じ価格帯の「成功の実現」も
置いてあったような気がしますので、
いつも参考にして読んでいたのだと思います。
「ワンドロップの教え」には
父も何度か登場するのですが、
日本の政財界のバックボーン的な存在である
安岡正篤先生の教えと合わせて
父にとっては
バイブルの如き存在だったことを
確信しています。
私には
安岡先生や天風先生というと
近寄りがたい威圧的な存在
というイメージがあります。
実際に若い頃の天風先生は
傷害事件に巻き込まれて旧制中学を退学になり、
戦前の右翼の大物当山満翁の書生になって大暴れし、
その縁で満州に送り込まれた
軍事探偵(スパイ)になったような人物です。
何となくそんな知識をもっていた私は、
10年近く前に初めて清水さんにお会いした時に、
あまりにも天風先生のイメージと違って
びっくりしました。
なぜなら清水さんは
本当に気さくで明るく、
初対面から
まったく偉ぶるそぶりを
お見せにならなかったからです。
申しわけないのですが、
だから最初は
清水さんが天風先生の言葉を降ろされるのは
冗談だろうと思いました。
だから、あいさつの時も
格好はつけましたが、
清水さんのお人柄の良さを話させていただきました。
威厳がないとは言いませんでしたが、
親しみやすいキャラクターが皆さんに愛されて、
これだけの出版記念の会が
開催できたのだろうという話しになったのです。
そして、ちょっとびっくりしたのは、
その後の清水さんの講演が
やっぱり私はちょうどいいと
天風先生に選ばれたというのです。
そのことは本にも書かれていますが、
偉人は時代に合わせて
メッセージが一番伝わりやすい媒介を
選ぶのだなということがよくわかりました。
ただ、本を読んでみて、
実は清水浦安という人は
とんでもない覚者だということがよくわかりました。
本当の覚者は
悟っていることを悟らせないのですね。
私はまだまだ格好をつけてしまいますので、
修行が足りないことがよくわかります。
1995年に地下鉄サリン事件が起きてから
30年近くの月日が流れました。
私はその後の新興宗教の世界が
どうなっているのかはよくわかりませんが、
詐欺に近い世界が
まだきっと残っているのだろうと思います。
また、マスコミなどからは
舩井がやっていることも
これらと同列に見られていることも意識しています。
ただ、目に見えない世界の重要性が
ますます大切になってきている昨今、
大事なことを伝えていく責任感も感じています。
覚者でありながら
謙遜の塊のような清水さんを見習って、
本当のことを誤解されずに伝えていく術を
考えていきたいと思っています。