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僕が地球にやっ て来たワケ 第41回


最近思うこと

にんげんクラブ WEBサイトより

ウィクリーレポート(11/11更新)

新しい資本主義

 岸田総理が率いる自民党が総選挙で勝利して、
いよいよ今週から本格的な岸田政権がスタートしました。
安倍元総理の下で、新自由主義に基づく考え方で
2012年以来進めてきた日本の経済政策が
大きく変化するかもしれないと感じています。

アベノミクスが始まって、
日銀が異次元の金融緩和政策を実施したことで、
それまで一方的に欧米の金融資本に搾取され続けていて
典型的な負け組の地位に甘んじていた日本は、
本来の経済政策のあり方としては邪道ですが、
少なくとも無条件に日本の富を奪い去られる状態からは
脱却できました。


 日本だけのことを考えると、
未だにデフレ状態を脱却できていませんので
金融緩和を続ける政策もありだと思います。
しかし、例えばアメリカでは
5%前後のインフレになってきており、
リーマンショック以来続いてきた
異例の金融緩和処置が
見直されることになりました。

世界のインフレに向かう流れは止まりそうになく、
日本もやはり独自の政策を取り続けると、
取り残されてしまい
アベノミクス以前の
一方的に搾取される状態に
戻ってしまう可能性があるので、
このトレンドには
ついて行かざるを得ないと感じます。


 世界の政治状況は
リベラルな考え方を持つ政権が増えつつあります。
アメリカが民主党のバイデン政権になったのが典型ですが、
岸田総理も安倍元総理や菅前総理に比べると
リベラル色が強いと感じています。
新自由主義はなるべく規制緩和をして改革を進め、
小さな政府を実現して、
自己責任を強調して
福祉政策を減らす方向に向かいます。
また、富裕者層の減税を行って
景気の刺激を行うことが優先されるのですが、
この政策のおかげで
貧富の格差が
許容できる水準を超えてしまうようになりました。


 中国では、共産党の強制力で
この動きを抑え込もうとしていますが、
日本でも
富裕者層やかなりの利益を貯めこんでいる大企業への
新たな課税などが検討されるようになってきています。
そして、この財源を使って
格差解消に向かう政策、
つまり結果論としては
大きな政府を指向する流れに向かっていきたい
財務省などの考え方が前面に出てくるように感じます。
明らかに新自由主義を指向する維新の会が
総選挙で躍進した流れなどを見ていると、
必ずしもその流れが進んでいくかどうかはわかりませんが、
格差を放置しても構わないという意見は
言いにくくなってきたようです。


 そんな空気を読んだのか、
岸田総理は「新しい資本主義」と
テーマを押し出しています。
いまのところ、曖昧な部分が多くて
何をやりたいのかよく分からないという
批判も出ているようですが、
富裕者層や大企業、それに株式市場を
敵に回す可能性が高い政策を
実行しようとしていると大きく考えると、
あえて曖昧な部分を残しながら
妥協点を探っていると考えてもいいのかもしれません。


 月刊「ザ・フナイ」の
レギュラー執筆陣のお一人である
シブサワ・アンド・カンパニー株式会社の
渋澤健社長から
シブサワ・レターをメルマガとして送っていただきました。
貼り付けたものは
原稿執筆時点では更新されていないようで、
1回前のものなので
ご興味がおありの方は
折を見て更新していただければと思いますが、
渋澤社長が
「新しい資本主義実現会議」の
有識者メンバーに任命されたことが書かれています。


 渋澤社長は
日本の資本主義の父である
渋沢栄一翁の玄孫に当たられる方ですが、
ご本人はアメリカで金融資本主義の最先端である
ヘッジファンドに所属されていたこともありながら
現在は草食資本主義という
優しい資本主義の実現を真剣に目指されています。

強欲な金融資本主義は明らかに行きすぎていると思います。
いまの資本市場は
すさまじいまでの競争の極致であり、
少し油断すると
ビジネスマン人生が絶たれてしまうほどの緊張感の中で、
大きなお金を稼ぐことだけを目的とする人たちに
社会の行く末を任せていてはいけないという思いが、
渋沢社長の書かれたものを読ませていただくと
感じられます。


 山口周著
「ビジネスの未来
 エコノミーにヒューマニティを取り戻す」
(プレジデント社)
を読ませていただくと、
「ビジネスはその歴史的使命を
すでに終えているのではないか?」
という疑問から
1冊の本が始まっています。
ビジネスというか、資本主義は
「経済とテクノロジーの力によって
物質的貧困を社会からなくす」
というミッションを成し遂げるためにできたものですが、
それはすでに終わっているかもしれないという話を
超一流の研究者が
本にまとめられる時代になりました。


 「新しい資本主義」の形は
まだ曖昧模糊としていますが、
新自由主義の行き過ぎを是正しなければいけないという
社会的な要請に対して
何らかの答えを出していただきたいと思います。
そして、それを提示された私たちひとり一人が
新しい社会の形はどうあるべきかを自ら問うていく、
そんな社会になっていかなければ
子孫に対しての役割を果たせないのではないか
という危機感を
強烈に感じています。


ウィクリーレポート(11/17更新)

副島先生の金融本


 副島隆彦先生の
「コロナ対策経済で大不況に突入する世界」
(祥伝社)
をご贈呈いただき、読ませていただきました。
副島先生は思われたことをストレートに
本に書かれるという技術を持っていらっしゃって、
それが副島本の醍醐味です。
今回は、金融本が売れなくなって、
いまどき書店で金融本が平積みされるのは
副島先生の本ぐらいだと
正直に書かれています。
金融本が売れるのは、
経済の状態が悪く先行きが不安で仕方がない時です。
最近で言えば、アベノミクスが始まる前の
民主党政権下でアメリカにいじめられ、
先がまったく見通せない頃は
金融本がよく売れました。


 人間の心理とはおもしろいもので、
危ないぞ!
と叫んでいるスリリングさが
好きなのかもしれませんが、
恐いもの見たさで
酷い未来が予想される時に
それについて書かれているものを
好んで読む傾向があります。
副島先生は、
リーマンショックが起こることや
トランプ大統領が選出されることを
はっきりと明言して予言した経済評論家です。
私もよくやりますが、
曖昧に語尾を濁して
予想が外れた時に、
後から言い訳ができるような
姑息な手段はとられません。
そして、ずっと
やがて金融崩壊が訪れるということを
明確に予言されています。


 ここ数年は、
金融崩壊が起こるのは2024年だろう
という予言をなされています。
2024年にトランプ大統領が
再びアメリカの大統領になり、
それを絶対に阻止したいバイデン政権は
本当ならとっくに崩壊している金融崩壊を
そこまでは引き延ばすだろう。
それでも、トランプ大統領が
再び大統領になることは阻止できないので、
民衆のヒーローであるトランプ氏は
ディープステート
(世界を実質的に動かしている国際金融勢力)が
仕掛けてくる金融恐慌を
みんなと一緒に戦って
その危機を乗り切っていくというシナリオを
考えていらっしゃるように私には感じられます。


 金融本が売れなくなっているのは、
目先の株式市場が絶好調だからです。
アメリカのダウ平均は
深刻なインフレ懸念が目前に迫っているにも関わらず、
基本的なトレンドは
史上最高値近辺で推移していて、
どちらかというと
まだ上げる方向を見せています。
出遅れが指摘されている日本株ですが、
それでも日経平均は2万9千円台後半で推移していて、
また3万円の壁を年内にも
(もしかしたら月内にも)
突破するトレンドで推移しています。
素直にトレンドだけ見ると、
日本株も来年中にも4万円になって
史上最高値を更新してもおかしくありません。


 副島先生は、今回のご著書で
株価が上がっている大きな原因は、
株式は金融市場において
表面を飾るきれいな商品で、
株式マーケット自体には
大きな問題が内包されていないからだ
という分析をなされています。
それよりも、実はすでに
はるかに大きなマーケットを形成している債券市場に
大きなリスクが蓄積しているのではないか
という問題提起です。
経済をある程度理解している人が、
いま感じている大きなリスクは
中国の巨大不動産会社である恒大集団が
破たんするのではないかという問題です。
実際に、社債の利払いが滞っているという
報道がなされているように、
やはり問題は債券市場にあります。


 そして、もっと大きな問題は、
書名にもあるように
コロナ対策ということで、
世界中で乱発されている各国の国債です。
アメリカでは、
コロナ対策でお金を支給された低所得労働者が
働かなくなったと言われています。
働かなくても生活できるようになったからですが、
さすがに給付金はなくなってきたのですが、
今度は彼らがビットコイン等に投資をして
金融市場の稼ぎで食べていけるようになり、
それ以外にもSNSなどで
小さなお金を稼ぐ術があり
無理して働く必要がないという
風潮が広まっているそうです。


 そんなことで、
コロナ後の経済回復が目覚ましい中で
非正規労働の労働者の確保が難しくなり、
彼らの時給が高騰しています。
それをみた工場などで働いている正規労働者も
自分たちの給料をもっと上げろという
ストを打つようになって、
アメリカ経済は大混乱して
インフレが止まりません。
結局、そんな状態をなんとかできるのは
政府が補助金を出すという方法しかなく、
ただでさえ過熱している金融市場が
ますます高騰するという循環になっているようです。


 しかし、金融市場に
多額の国債が発行されたお金が投入されて
バブルになっているだけなので、
このバブルはいつか崩れます。
きれいにお化粧されている株式市場よりも
本当に危ないのは、
鉄火場になっている債券市場だ
ということを喝破しているのが、
今回の副島本の読みどころです。
国債市場が崩れた時に起こるのは、
ハイパーインフレになる可能性が一番高いと思います。
だから、もしかしたら
預貯金を持っているのが
一番のリスクになる可能性があります。
そうすると、やっぱり
金融の勉強を始めなければいけないのだと思います。


 入り口は、
「ザ・フナイ」に連載していただいている
秋田の土井広文さんの勉強会が
いいかもしれないと思っています。
ぜひ副島先生の本を読んでいただいて、
問題意識を持たれたら
土井さん等のやっている投資勉強会に
アクセスしてみてください。




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