サイトマップ

特別情報

« 前の記事を読む | BLOGトップ | 次の記事を読む »

ウイルスは生きている


月末月初は舩井メールクラブの原稿の執筆でかなり追い込まれます。
年会費10万円もしくは月会費1万円(いずれも税込)で毎週木曜日に配信
するという、多分世界で一番高い有料メルマガです。
私は毎週第一木曜日に発信させていただく分を担当させていただいている
のですが、命がけにならないと書けないぐらいの重圧を感じています。
毎月少なくとも10冊以上の本を読み込み、最新の政治・経済・金融情報を
私なりに分析してお届けしています。

自分で重圧を増やす必要はないのですが、私以外の執筆陣の方も、その
値段に見合うだけの内容になっています。いまの時代は、無料の情報
だけを集めているとフィルターバブルという自分の興味がある情報だけが
集まってきて、極端なケースだとフェイクニュースを掴まされるという
ことも考えられます。こんな時代だからこそ、自分のフィーリングに
合う有料情報をあえて購読されることで、難しい時代を生き残るために
不可欠なご自分の見識を作っていくことができるようになると思って
います。

この月末は、コロナウイルスの影響でイスラエルに行けなくなった
赤塚高仁さんのログハウスに集まって飲み会になりました。最近は少し
インプット量を少なくしていますが、簡単に書ける原稿ではないので
土曜日の早朝(ほとんど夜更かしの人が寝る時間)に起きて、原稿を
書き始めました。新幹線の中(最近はwifiもあり電源も取れるので最高の
執筆空間になっています)でも原稿を書き続けラフ原稿が仕上がりました。
また、帰りの新幹線でしっかりと校正をして今月もいい原稿が書けたと
ホッとしています。

それでホッとしているのですが、今月は休む間もなく新しいインプットを
はじめました。きっかけはコロナウイルスに関して勉強をしなければと
感じたからです。日曜日は朔日参りに伊勢神宮に向かった私以外の
メンバーと別れて、東京で開催された前田知則先生のリメンバランス
ワークに出席しました。ぜひ出席しなければいけないという直感に
従ったのですが、そこで前田先生が話されたコロナに対する私見が、
しっかりとした知識に裏打ちされていたものだったのです。

前田先生は富士通でエンジニアをやっていらっしゃったこともあり、
しっかりとした科学思考ができる強みをお持ちです。当然ながら最近は
コロナに関しても話したり書いたりする機会がどうしても多くなっており、
私はつい概念で理解して終わらせてしまうのですが、概念でもいいので、
せめてしっかりと本を読み込んだうえで論評しなければといまさらながら
思い至りました。そこで、まず読んだのが、前田先生も参考にされたという
中屋敷 均著『ウイルスは生きている』(講談社現代新書)でした。

とても参考になる箇所がありましたので引用させていただきます。

 
(引用開始)

そして、人類を恐怖のどん底に突き落としたあの「スペイン風邪」の
毒性も、実はパンデミックの発生から数年で大きく低下したことが
報告されている。
現在ヒトに感染するH 1N1型のインフルエンザは、前述したように
当時の子孫ウイルスであるが、今はその型 のインフルエンザが流行する
ことがあっても、スペイン風邪のような惨劇は起こらない。
もちろん免疫によるヒトの耐性が増加したという側面があることは
否定できないが、ウイルスそれ自体の致死性も大幅に低下している。

(中略)

その謎の答えは、ウイルスという病原体の性質にあると考えられている。
ウイルスは生きた宿主の細胞の中でしか増殖できないため、宿主が
いなくなれば、自分も存在できなく なる。理屈の上ではウイルスにとって
宿主を殺してしまうメリットは極めて乏しく、積極的に宿主を殺すような
「モンスター」 は、いずれ自分の首を絞めることになるのだ。

(引用終了)

 
 スペイン風邪は第一次世界大戦が終わった年である1918年に大流行
しました。後からの研究で人類が経験した最初の鳥インフルザであることが
分かったそうですが、当時の世界人口18億人の内少なくとも6億人が感染し、
2~5千万人の人が亡くなったのではないかと言われています。
当時は中国やアフリカ諸国での統計が取れていないので、もしかすると
1億人近い死亡者が出たかもしれないと言われるほどの猛威をふるいました。

今回の新型コロナウイルスによるインフルエンザを含めて、この
鳥インフルエンザと同様の動物由来のウイルスが原因ですが、ウイルスの
学習能力によってその殺傷力は格段に落ちているようです。また、武漢や
クルーズ船のような状態になってしまうと感染力は強くなりますが、
そこから2次感染、3次感染と経るにつれて毒性は弱まっていくことが
期待できるので、いまの内に抑え込むことが大事だという専門家の意見や
政府の施策は納得できるものだと感じています。

本書を読んでいると、人間を頂点とする生物はウイルスとの戦いを通じて
進化してきたという風にも考えられるようです。すべての生命は生成発展
するように設計されているというのが父の意見でしたが、生成発展する
ためのツールとして神さまはウイルスを利用しているように感じられました。

しっかりと対処することは大事ですが、パニックにならずにこの騒ぎから
何を学ぶべきなのか考えていきたいと思っています。




カテゴリー

月別アーカイブ



  • zoom寄合
  • にんげんクラブストア
  • 秋山峰男の世界
  • やさしい ホツマツタヱ
  • 舩井幸雄記念館
  • 黎明
  • 船井幸雄.com
  • ザ・フナイ
  • ビジネス共済なら協同組合企業共済会
  • Facebookページはこちら
  • スタッフブログはこちら
グループ会社
  • 舩井幸雄.com
  • 本物研究所
  • エヴァビジョン
  • ほんものや