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訳せない日本語―日本人の言葉と心
大來 尚順 (著)
アルファポリス(刊)
定価1,200円+税
とても興味深く読みました。
無意識に使っていた言葉の中に、
こんなにも深い意味があったなんて。
日本に生まれ、日本語を話せることが
なんだか、誇らしくなってしまいました。
こんなに何気ない言葉に、
これほどの意味を気づかせてもらえたのも、
著者が日本人であり、アメリカの大学で仏教を学んだ、
僧侶だからこそでしょう。
通訳や、外国の友人から聞かれて、
さりげなく使われている日本語を英語で表すたびに、
何とも言えない違和感を感じていたそうです。
それが何かを、著者はじっくりと考えました。
そしてようやく気が付いたのが
英語に訳せない日本語の中にこそ、
他の国や文化にはない
日本独特の奥深さが宿っているのではないか。
ということだったのです。
「いただきます」
「ごちそうさま」
「いってきます」
「おかえりなさい」
「しょうがない」
「どっこいしょ」
「こつこつ」
意味など考えたこともなく
使っていた言葉の中には、
生かされている感謝、
相手が存在して、自分が存在する。
日本の文化が培ってきた深い意味が
たくさん込められているのです。
ぜひ、お読みください。
毎日の何気ない言葉かけが、
すてきに色づいてしまいそうです。