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『いのちの革命』(きれい・ねっと)という共著がある「一般社団
法人 日本看取り士会」会長の柴田久美子先生が主催する「第六回
日本の看取りを考える全国大会」に出席するために岡山県高梁
(たかはし)市に行ってきました。
高梁市の人口は3万人。高梁川に沿って広がる中山間地帯にある静かな
地方都市です。柴田先生をはじめとする看取り士会の皆さまが総力を
あげて制作した映画「みとりし」のロケが行われたのがこの街だったと
いうことで、今年の全国大会の開催地に選ばれたそうです。
映画「みとりし」は9月13日に全国ロードショーされることになって
います。日本人なら必ずやご覧いただきたい作品だと思いますので、
映画のサイトを検索していただき、ぜひお近くの映画館にお出かけ
ください。また、その後も、看取り士会の方を中心に自主上映の動きが
広がっていくようですので、どうぞよろしくお願いいたします。
私は毎年一回開催されている「日本の看取りを考える会」に、ほぼ
毎回シンポジウムのパネリストとして参加させていただいています。
シンポジウムのテーマは「あなたは誰に看取られたいですか?」という
ものです。
昨年は神奈川県大和市で開催されたのですが、その時の私は「AI
(人工知能)、ロボットに看取られたい」と答えました。会場の皆さまは
ちょっと驚かれたようでしたが、終わった後に柴田先生が大手ITメーカー
から共同研究しようというお誘いを受けることがあったという話を聞いて、
我ながらいい返答をしたのかなと感じました。
今年はシンポジウムの座長が看取り士の方に変わったこともあり、
少し真面目に「家族や仲間に看取られたいと思いますし、そのために
家族が仲良くなることを大事にしたいと思います」と答えさせていた
だきました。世界平和を語るのは簡単なことですが、本当に実現しよう
と思うと、まずは家族の平和や自分の心の中の平和を安定させなければ
なりません。でも、実はこれがなかなか難しいのではないかと感じて
いるのです。
AI時代を迎えるからこそ、人と人のつながりがますます大事になるの
ですね。あの世とこの世をつなぐ究極の瞬間は誕生の時と死んでいく時
です。いまの社会の概念ではどちらも苦しいことだととらえられていま
すが、本当はどちらもとても楽しい大事なイベントなのだと思います。
底抜けに明るい人が多い看取り士の皆さまと過ごした時間の中で、
そんなことをあらためて感じることができました。
高梁での懇親会にも出席させていただき、宿泊は岡山市内まで戻って
きました。私が柴田先生にご紹介させていただいた、シンポジウムの
パネリストのお一人の北海道文教大学の渡部俊弘学長が早朝の便で
北海道まで帰らなければいけないとのことで、同じホテルに泊まって
朝空港までお送りさせていただくためです。
そんな事情もあり、レンタカーの運転をしてくれる友達に同行して
もらっていたので、午後からの岡山市内での仕事の前に、ちょっと
がんばって津山市にあるサムハラ神社の奥宮まで行ってきました。
サムハラ神社は大阪の立売堀にある神社ですが、物理学者の保江
邦夫先生が紹介されてから多くの人が訪れるようになった人気の
パワースポットですし、実は大阪の財界の方が昔からとても応援して
いる神社でもあります。その奥宮が岡山の津山にあることは知って
いたのですが、なかなか行く機会を作れずにいました。保江先生が
書かれたもののイメージで、とても辺鄙な場所にあると思っていた
のですが、意外に街の近くにあったのでホッとしました。
それにしても、たしかにすばらしいところでした。戦時中には、
サムハラ神社のお守りを持っていると弾に当たらなかったと言われ
たほどの信仰を集めていた神社です。ことの真偽は分かりませんが、
それに不満を持った軍部が奥宮を焼いてしまったら村にたたりが
あって大変なことがたくさん起こったという伝説も聞いたことが
あります。そんなことを聞き及んだせいか、個人的には行く前は
とても重たい気分になっていたのですが、お参りが終わって参道を
駐車場まで帰るときには気分がかなり軽くなっていました。
先週書いたように、イスラエルから帰って1か月近くあまりよく
眠れなくなっていたのですが、今日からはなんだかよく眠れそうな
気がします。車を運転してくれた友人が、普通の国道を行くと時間が
足りないということで近道を探してくれて無事に行けたのですが、
途中までは晴れていたのに、現地では大雨だったのもなんとも不思議な
ことでした。
看取りとサムハラ、おかげさまでいい旅を楽しませていただきました。