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東京と地方のギャップ


 先週は、3日連続で音楽や舞台を楽しませていただきました。

 まず、最初は定期会員になっているNHK交響楽団(N響)の定期演奏会
に出かけました。

 私は音楽は嫌いではないのですが、リズム感がありません。手拍子を
するのがとても苦手なのです。中学生の時に、音楽を聴きながら手拍子
をしていると自分だけ周りとリズムが違ってくることに気がついて、
それからコンプレックスになりました。

 だからというのは不思議なのですが、それ以降ポップスを聴いていて
も楽しくなくなってしまった私は、なぜかクラシック音楽を聴きながら
受験勉強するようになりました。よかったのは、クラシック音楽だと
わけがわからないので勉強の邪魔になりません。

 好きだったのはマーラーという作曲家の交響曲です。大阪の大きな
レコード屋さんで安く売っていた、1960年代に録音されたバーンスタ
インという指揮者のマーラーの交響曲のレコードをたくさん買ってきて、
いつもそれを聴いていました。

 大学に入って東京に来るとN響の定期演奏会には学生席があって、
それをシーズンチケットで買うと1回あたり千円で聴けました。映画より
安いならとそれを買って、いつも一人でコンサートに行っていました。

 最初にN響の定演でマーラーのシンフォニーを聴いた時は本当に感激し
ました。マーラーのシンフォニーの特徴はとにかく大人数で演奏すること
です。一番、多人数になる交響曲第8番は「千人の交響曲」というタイト
ルがついていて、千人まではいかないかもしれませんが、本当に大人数の
演奏家が舞台に上がります。最初にコンサートで聴いたのは「千人の交響
曲」ではありませんでしたが、普通の合唱団に加えて児童合唱までついて
いるいかにもマーラーらしい曲だったので、驚き方も半端ではありません
でした。

 逆に驚いたのは、モーツアルトのシンフォニーになるととても少人数で
演奏されるということです。レコードやFMラジオで聴いているだけでは
分からない、時代が100年少し違うだけでクラシック音楽がここまで変化
したということも、実際にコンサートに出かけてみることで初めて実感で
きました。

 でも、その頃から逆にレコード(ちょうど、私の大学生ぐらいにCDに
代わりました)でクラシックをあまり聴かなくなりました。実際に生の
コンサートで聴いてしまうと、その感動がまったく違うことに気がついた
からです。

 当時は、一緒にクラシック音楽のコンサートに付き合ってくれるような
友人はいなかったので、N響以外のコンサートにはあまり行きませんでし
たが、たまにつきあってくれる人がいた時には喜んで出かけて行きました。
サントリーホールという世界的にみてもすばらしいクラシック専用ホール
もできて、やっぱりそこで外国の超一流のオーケストラが奏でるマーラー
を聴いて、感激したことをいまでも昨日のことのように覚えています。

 先週のN響はマーラーではなく、ストラビンスキーというロシアの作曲
家の「春の祭典」という有名な曲でしたが、やはりとてもすばらしい演奏
でした。

 翌日は能と狂言の舞台を見せていただきました。友人が能の主役である
シテを演じられた方と親しくされていて、チケットを買われたので、そこ
に連れて行ってもらったのですが、こちらは難しくはありましたが、幽玄
な世界を堪能させていただきました。

 本物研究所社長の佐野浩一からジャパネットたかた創業者の高田明さん
の『髙田明と読む世阿弥 昨日の自分を超えていく』(日経BP社)を薦め
られて読んだところでした。また、その本の中で薦められていた土屋
惠一郎著『NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝
(NNK出版)も読んでいたので、そういう意味ではとても興味深く舞台を
見せていただきましたし、佐野は高田さんの本を読んで経営に対する
ヒントがいっぱいあったと言っていました。オーケストラや能や狂言など
の古典芸能は、長く続いているという意味で、経営の参考になる部分が
多くあるのだと思います。

  


 そして、最後は山下久美子さんのライブコンサートに連れて行ってもら
いました。赤塚高仁さんが山下久美子さんととても親しい友だちで、実は
2012年に京都で開催した赤塚さんとの最初の共著『聖なる約束』
(きれい・ねっと)
の出版記念講演会に山下久美子さんも来てくださって
いました。今回は、たまたま赤塚さんが東京にいる時にコンサートがあり、
赤塚さんの知人が彼女の大ファンで、それなら連れて行ってあげようと
いうことになり、その知人を赤塚さんにご紹介したのが私だったので、
私もついでに連れて行ってもらったというわけです。

 冒頭に書いたように、リズム感がない私にとっては一番緊張したコン
サートで、立ちっぱなしで演奏を聴いたのも生まれて初めての経験でした
が、とても楽しませていただきました。

 山下久美子さんは赤塚さんと同級生なので、還暦コンサートだったの
ですが、とてもパワフルで勇気と元気をいっぱいいただきました。ただ、
当然ですが、一緒にコンサートを楽しんでいるお客様も大体同年代の方が
多く、舞台や皆様のノリの良さとのギャップを楽しめたのもよかったと
思っています。

 東京にいると、お金と時間さえあれば毎日でも超一流の演奏会や舞台が
楽しめます。クラシック音楽のマーケットでは東京が世界一だそうで、
世界中の演奏家が東京に集まって楽しませてくれます。でも、こういった
文化的なもので比べると、たとえ大阪であってもかなり質が落ちてしまう
のは、仕方がないとはいえちょっと残念なことです。

 楽しい中にも一極集中という日本の問題を考えさせられる、3夜連続の
エンターテインメントでした。




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