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脳が外に飛び出す


 かつて、生物の王者は恐竜でした。
 永遠に続くかと思われた恐竜の天下でしたが、隕石が地球に落ちた
ことで地球の環境が大きく変わり、恐竜が生きていけなくなりました。
恐竜はいまでも鳥類にその痕跡を残していますが、大きさは比べよう
もなく小さくなってしまいました。

 恐竜が滅んだあと、地球には哺乳類が出現しました。恐竜のような
卵から孵化するシステムで子孫を繁栄させるのではなく、お母さんの
子宮の中で成長し、生まれ落ちてから一人前になるまでは母乳によって
育つというシステムが最先端の動物のあり方になりました。

 その後、哺乳類から霊長類が現れ、ついには人間が生まれました。
人間は言語を持ち文明を築いていきました。頭脳という厄介なものを
成長させるために、生まれてくるときには自力ではまったく生きてい
けず、母親の全面的な庇護の下でしか生きられないようになりました。
そして、教育システムを作りあげ、その中の優秀な頭脳を持った人たち
によって文明がドンドン進歩していくようになっていったのです。

 そして現代になってついに、人間はその一番大事な頭脳を身体の外に
出すことに成功したのです。AI(人工知能)化が進むと、人間は頭を
ドンドン使わなくなります。例えば、携帯電話が使われるようになって
電話番号を覚えなくなりました。カーナビが普及して地図が読めなくな
り、私のように書くことをなりわいとしている人間であっても漢字が
書けなくなってきました。頭脳をコンピューターに代替してもらうよう
になることで、私たちの頭脳が劣化していくのは間違いのない事実なの
です。

 これからAI化が本格的に進んでいきます。金融の世界ではほとんどAI
で取引が成立するようになり、すでに人間のトレーダーと呼ばれる人た
ちは絶滅寸前に追い込まれているのかもしれません。

 30年近く前に私がニューヨークで金融の勉強をしていた頃、ユニーク
なトレーダーと何人も出会いました。その中でも一番印象に残っている
為替のトレーダーから教えてもらったのが、「為替の世界で長期予想と
いうのは30分後の相場の動きを考えることだ」ということです。

 明日のことを考えているような為替のトレーダーは使い物にならない。
数秒後のことを短期予想として考え、数分後のことを中期予想として
考え、そして30分後のことを長期予想で考えながら相場を張る。そして、
トレーディングを始めてから1,2時間ぐらいでその日のノルマを達成し、
後は遊んでいるのが正しい為替トレーダーのあり方だというのです。

 しかし、いまの相場は1秒間に100万回ぐらいの取引ができる高速
トレーディングの世界になっています。長期予想が数秒後のことを考える
ことになっているのかもしれません。もしくは、もはやそのアルゴリズム
では勝てないので、まったく違うものでトレーディングの世界が構築され
るようになっているのかもしれません。

 当時の為替相場の世界には、素人でありながらFX取引を通じて為替
相場に参入するミセスワタナベと総称されるような存在はあり得ません
でした。いま、ミセスワタナベが大きな存在感を持っているとすれば、
彼らをカウンターパートにして為替相場を動かすようなアルゴリズムを
組み立てているのかもしれません。AIトレードの世界は、アルゴリズムが
ブラックボックスになっていくので、いまとなっては何がきっかけで
相場の方向が決まっているのか、後付けの解釈さえもできない世の中に
なってしまったようにも思えます。

 父の命日にあたる1月19日に、思い出の地パシフィコ横浜でKan.さんの
「マクロコスモスとミクロコスモス 自然(じねん)ということ」という
ワークショップを開催させていただきました。自然(しぜん)ではなく
自然(じねん)という厳しい世界を考えた時に、人類がまもなく本格的な
AI社会を迎え、大脳新皮質を体外に持ち出すことに成功するとどうなるか
ということを、恐竜が滅んだ例えで説明してくれました。

 このままの社会が進んでいくと、恐竜が鳥にサイズダウンしたように
人間も小さくなるのではないか。脳が小さくなるのか、人間が物理的に
小さくなるのかは分かりませんが、Kan.さんは物理的にサイズダウン
するイメージを持っておられるように感じました。

 都会のビルはものすごいものですが、もしある瞬間に電気というもの
がまったく使えなくなってしまったら、そこで人類の進化はミッシング
リンクを迎え、後世の人から見ると大都会のビルが何に使われていたのか
まったく理解できなくなるのではないでしょうか。

 エジプトのピラミッドが何のために作られたのか私たちに分からない
のは、どこかでミッシングリンクがあり、私たちの理解を超えているから
かもしれないのです。そして、AI社会が進んで人間が考えなくてもいい
ような世の中が来ると、ちょうどそのタイミングで電気が使えない状態が
やってきて、私たちはいまの文明を失ってしまうのかもしれません。

 そうならないためには、人間に与えられたボディ、感情、思考という
3つのセンターすべてを使いこなすことができるようにならなければなら
ないのではないでしょうか。思考のセンターばかりを発達させた現状が
AI社会の到来につながっていると仮定すると、ボディと感情のセンターも
フル活動させることが大事になるように思います。

 ワークショップ当日、販売させていただいたKan.さんのにんげんクラブ
会報誌のインタビューをまとめた「Kan.さんに訊く。Vol.1」という小冊子が
このことを考えるヒントになります。まだ少し在庫があるようなので、
にんげんクラブストアでぜひお買い求めいただければと思います。

表紙180.jpg


 
※【書籍】『Kan.さんに訊く。 Vol.1』は、
 大好評につき、増刷いたしました!




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