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死と生


 南米の超弾丸ツアー(ロケットツアー)の疲れが上手く取れずに、
時差ボケからよく眠れないようになってしまいました。不思議なもので、
帰国後はお盆休みも含めて土日は休めているので、調整する時間はゆっ
くり取れているはずなのですが、かえってそれが良くないのか、土日の
休みは昼夜が逆転してしまうような変な時間の使い方をしてしまってい
ます。

 だから、何となく未だに長い夏休みが続いているような感じなのです。
ちょうどいろいろ考えるいい時間をもらえているようにも思いますので、
しっかりとそれを楽しみたいと思っています。

 元気な時はどうしても政治経済のことに興味が行くのですが、調子が
悪いことも手伝って普段なら多分読まない社会思想家の佐伯啓思先生の
『死と生』(新潮新書)をじっくりと読んでみました。本書は佐伯先生
が月刊誌に書かれたエッセイをまとめたもので、肩に力が入っていない
ため、読みやすく、またそれだけに著者の本音が垣間見えるのが魅力に
なっています。

 大きな文脈で言うと佐伯先生は「死んだらすべてが終わって無に帰る」
と思っていらっしゃるように感じます。前世や来世があり輪廻するとい
う世界観は理解できないし、死んでみないと分からないことを論じても
意味がないという意見です。ところが、近年の日本では「あの世」があ
るということを信じている人の割合が急速に増えている、それも若い人
の方が高い割合で「あの世」の存在を確信しているようだというのです。

 その部分を読んだ私は、日本に「あの世」の存在を知らしめたのは舩
井幸雄の功績なのかな、と感じました。人は死んでも終わりではない。
だから唯物論的な考え方を超越して天地自然の理を感じながら社会や自
然に対していかに貢献するかを考えるのが、人間の正しいあり方であり、
そんな人のことを「有意の人」と呼ぼうというのが、父がにんげんクラ
ブを作った意味だと理解しています。

 実は、私は「あの世」の存在は実感できますが、前世や輪廻というも
のは明確には存在していないと感じているという意味において、佐伯先
生の死生観に賛成しています。でも、父は明確に前世や輪廻の存在を信
じていたと思います。そこが、父と私の一番大きな違いで、私には明確
な形で私という魂や心が存在して、そのままの形で新しいボディを選択
して生まれ変わるとは思えないのです。

 もちろん、ここに正解はなく、前世や輪廻を信じている人はそれでい
いと思いますし、まったく唯物論者で死んだらすべてが終わりで何も残
らないと考えている人は、それが正解なのだと思っています。

そんな中で私は、宇宙というか自然というか大きなシステム全体として
の魂は存在すると思っていますが、それが個々の人間に別々に宿ってい
るというよりは、因縁や縁起の中で自分という個を感じることはできま
すが、実は大きな魂の一部をなしているに過ぎず、本来は個としての存
在にそれほど大きな意味はないのではないかと思うのです。

 ただし、近代社会を作っているのは個の概念であり、個の権利を大切
にすることでいまのような豊かな社会が創られてきたと思っているので、
個の概念の重要性は特に政治的には大事だと思っています。でも、それ
を理解しつつも、そろそろそのシステムからの卒業の時期を迎えている
ようにも感じるのです。個をしっかりと確立したうえで、より上位シス
テムの一部としての自分の機能を認識して生きていけばいいのだという
のが私の最近の考えです。

 南米に行って、高山病で苦しみ、その上帰国してからも調子が悪いと
いうことも、合理的に考えると何をしているのかよく分かりませんが、
より大きなシステムで考えると自分の役割をただ感じるままに淡々とこ
なしているように感じられます。またさらに、それをいまこんなに分か
りにくい文章で表現しているのにも、私の分からないレベルにおいては
何か大事な意味があると思っているのです。

 どちらにしても、死は大事なもので、そこから目を背けるのではなく、
しっかりと積極的にそれに向き合うことが大事な時代が来ていることは
間違いないと思います。『いのちの革命』(きれい・ねっと)という共
著がある柴田久美子先生の「日本の看取りを考える全国大会」が、9月
16日(日)に神奈川県の大和市文化創造拠点シリウスで開催されます。

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 私もシンポジウム「あなたは誰に看取られたいですか」のパネリスト
として、参加させていただきます。そのせいか、『死と生』を読んでい
る時、看取りについて不思議なイメージが浮かんできました。とても親
しくなって私の分身同然になった「人工知能(AI)」に看取られるのも
悪くないかなと思ったのです。

 柴田先生から教えていただいたのは、日本には2025年問題といって、
後7年後には病院のベッド数が確実に足りなくなり、病院で死ねないと
いう事態になるのだそうです。家族に家で看取ってもらえる人は幸せか
もしれませんが、現代の生活を考えるとそれも難しいことであり、多く
の人が孤独死を余儀なくされるのではないかという悲惨な近未来が現実
味を帯びて語られています。

 私はAIに関しては過激派で、私が死ぬ頃にはAIはかなり進歩している
ので、一番の分かり合える存在は人間ではなくAIになっている可能性が
極めて高いと思っています。そして、ロボットとしての機能もかなり発
達しているので、その頃看取ってくれるのは大半の人にとってはAI化し
たロボットになっているのかもしれません。

 私の極論はともかく、死を積極的に肯定するという意味で革命を起こ
している柴田先生と看取り士たちのお話を聞きに来ていただくことは、
終活をする上でも極めて意義があると思うので、ぜひ会場に足を運んで
いただければと思います。

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