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意識はいつ生まれるのか

 
 連休後半は読書三昧で過ごしました。なかなか、普段読めないヘビー
な本に挑戦したのと、結局途中までしか読めませんでしたが、村上春樹
さんの『騎士団長殺し』(新潮社)を読み始めました。私は実はかなり
のハルキストで、『1Q84』や『海辺のカフカ』、それになんといって
も『ノルウェイの森』は何度も読み返すほど大好きです。

 ハルキストになった理由は、中学生の頃になぜだか分かりませんが、
フランツ・カフカが大好きだったことにあるようです。カフカは20世紀
初めのドイツ(いまの国で言うとチェコ)のユダヤ人作家で、代表作
変身』では、冒頭で主人公がある朝目覚めると毒虫になっているとい
う不条理な世界が展開されていきます。中学生に分かるようなテーマで
はないのですが、文庫で買える本はほとんど読んでしまうぐらいその不
思議な世界に強烈に惹きつけられました。

 『ノルウェイの森』は、ちょうど私が大学生の時に出版されたことも
あり、本当にはまりました。ちょっと恥ずかしくていままで言えなかっ
たのですが、私はこの本を読むと性的に興奮してしまうのです。もちろ
ん純文学小説なので、男女が交わるシーンがないわけではないのですが、
男性誌に連載されているような官能小説とは違って、普通はそこまで興
奮しないと思います。でも、私の場合、もしかしたらAVを見るよりもそ
ちらの方が心地よかったことを覚えています。

 だから、何度も読み返していたのですが、その頃はそれほどその世界
がカフカ的なものに近いとは思っていませんでした。

 でも、タイトルがそのものずばりの『海辺のカフカ』辺りから確信に
変わって、いまと比べると比較的時間に余裕があった当時は、『1Q84 』
も含めて、出版されたらすぐに買い込んで、あっという間に読んでしまっ
たものです。

 残念ながら、最近は多忙を極めていることと、新しいことを探求する
ことに生きがいを感じているので、普段はじっくりと小説を読むモード
になることができません。また、少しゆっくりした今回の連休中も、赤
塚高仁さんとの共著『聖なる約束3 黙示を観る旅』(きれい・ねっと)
で少しはまりかけたAI(人工知能)の世界に関する理解を深めて、でき
ればその続編を書きたいなと思っていることもあり、基本的にはそちら
に関連する本を中心に読んでいました。

 だから、連休最終日になって、ようやく『騎士団長殺し』に手をつけ
られたのですが、やっぱり面白いですね。それに、恥ずかしいのですが、
この年になってもやっぱり興奮してしまっています。どうも、カフカ的
な世界は本質を突き詰めていくとエロスにつながり、なんとなくそれを
感じているのかもしれません。小説や、ましてや純文学の世界とはほと
んど関係ない日常を送っているのですが、意識が切り替わるためにゴー
ルデンウィークという時間に恵まれるのも意味があることだなあと感謝
しています。

 これからは、「聖書」を読破した時のように、毎朝、少しずつ時間を
取って1章ずつ楽しもうかなと思っています。そんなことでワクワクで
きるのですから、人というのは案外単純なものだなあと思います。

 ところで、今年の舩井フォーラムのテーマは「超意識の目覚め」で
す。父は『「直感力」の研究』(PHP文庫)の中で、意識には無(潜在)
意識と(顕在)意識と超意識の3種類があると紹介しているのですが、
今年は実はすべての人がつながっている超意識を目覚めさせることに
フォーカスをあてていきたいと思っています。

 意識の話ということで、連休中にイタリア人医師2人が書かれた
意識はいつ生まれるのか』(亜紀書房)に挑戦しました。実は、AI
を考える上でも意識とは何かが大きなテーマになってきていて、舩井
フォーラムのテーマはそれを意識したわけではないのですが、どうも
密接にかかわっているようです。

 きちんと理解できたわけではありませんが、本書では豊富な情報と
その情報が統合されたときに意識は生まれるという「統合情報理論」
が紹介されています。そして、かっこちゃん、こと山元加津子さんが
言うように、たとえ植物人間のような状態になっていても、しっかり
と意識が存在することが科学的に語られていました。

 そして、もう1冊アンディ・クラーク著『生まれながらのサイボーグ
(春秋社)という本もとても楽しく読ませていただきました。私たちは
プラグインこそされていませんが、すでにサイボーグとして生きている
という現実を思い知らされる衝撃の1冊でした。このまま、ITやAIが進ん
でいくと、意識という側面から見た場合の人類という生命体とロボット
や機器という無機物の境界がなくなっていきます。そして、グーグルは
明らかにそれを意識した製品開発を進めている怖い現実が見えてきます。

 詳しいことは、これから徐々に書いていきますし、AIの本が「超意識
の目覚め」という舩井フォーラムのテーマに関わること、それは哲学的、
文学的な意味でカフカや村上春樹の世界につながっていくことなど、い
ろいろなシンクロを感じた内面的にすごい連休になりました。

 このレポートを読んでもほとんど何のことか分からないと思いますが、
私の興奮(もちろん性的なものではありません)ぐらいは伝わればいい
なあと思っています。

      


      

      



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