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目が合わせられない 経験

巻頭言の執筆を半年の間、兒玉裕子さんにインタビューしてもらって
書いてもらっていたのですが、諸事情があり、また自分で執筆させて
いただくことになりました。にんげんクラブもおかげさまでいろいろ
な動きがありますが、今月はそんな変化のご報告をさせていただきま
す。

大きな変化は今月の会報誌からKan.さんに登場していただくシリーズ
が始まることです。

昨年の舩井フォーラムで半日間に渡りワークショップをしていただいた
Kan.さん。おかげさまで大好評でした。約1000人の会場が早々に売り
切れになったので、今年は9月24日(日)の大ホールをほとんど1日
Kan.さんのワークショップにしてみることにしました。かなり大胆な
企画になりますが、半端ではないKan.さんのエネルギーを1人でも
多くの人に体験していただこうと思って企画させていただきました。
楽しみにしていただければと思います。

ここまで大きな企画をするからには、Kan.さんに真正面からぶつから
なくてはいけないと思い、いろいろとお話しさせていただく機会を増や
しています。

赤塚高仁さんに言わせると私は上澄みをすくってそれを見事にまとめる
天才だという変な褒め言葉を頂いたことがあります。もちろん、おちょ
くられているのですが、さすが赤塚さん、風刺の利いた言葉の中にも私
を怒らせないだけの愛情がちゃんと込められていることを感じるので、
自虐的にというわけではありませんが、時々使わせていただいています。

もう少し表現を柔らかくすると、他の先生方のエッセンスをくみ取り
それをまとめて分かりやすく伝えることができるというのが私の得意技
ということになります。Kan.さんのことも昔はこの技を使って分かり
やすく伝えていたつもりになっていました。よく覚えているのは、2年
ぐらい前にご講演をお聞きして、そのときに話されていたエピソードで
す。

昔の日本の掃除ははたきでほこりを落として、ほうきで掃き、ちりを
取り、それから雑巾で拭くというものでした。掃除機という便利な機械
が日本の家庭に普及したのは昭和40年代ぐらいのことでしょうか。
それまではほとんどの家は畳の部屋に板の間の廊下という構造でできて
いたからかも分かりませんが、そんな方法で日々の掃除が行われていま
した。雑巾で拭きとるのはともかく、はたきでほこりを落とすのはいま
の私たちの感覚からいうと、ほこりをかき回しているだけでかえって部
屋を汚くしているだけのような気がしてしまいます。

でも、昔の日本の家は確かにそれできれいになっていました。それどこ
ろか、私も小学生の頃の記憶にありますが、年末になると大掃除をして、
それでお正月を迎えるととても神聖な気持ちがするほど物理的なだけで
はない清潔さが保たれていました。Kan.さんはこの現象を物理的にき
れいに部屋を掃除しているというよりは、当時の日本人なら誰でも持っ
ていた精神性の高さからくるものだという説明をされていました。
なるほどなあととても納得したので、どこに書いたかは忘れてしまいま
したが、そのエピソードを紹介させていただいたのです。

私が知っている人の中で、最初にKan.さんにのめりこんでいったのは
兒玉裕子さんでした。
師匠として尊敬していた舩井幸雄が亡くなり、相前後して何度かの流産
というとても辛い経験をした後にやっと授かって7カ月まで育っていた
お子さんを死産することになってしまった、兒玉さんは私から見ている
と現実逃避の世界に逃げ込んでしまうように、どんどんKan.さんや
Kan.さんが実践しているクンルンネイゴンの世界にのめりこんでいき
ました。

持ち前の頭の良さとバランス感覚で一応の社会生活には順応していまし
たが、世間一般の付き合いは必要最低限にして、この世の本質を究める
以外のことにはまったく興味をなくしてしまったようでした。ちょうど
そんな時期にKan.さんやその師匠のマックス・クリスチャンセン師に
出会って目覚め、クンルンネイゴン以外のことにはほとんど実質的な
興味を失ってしまっていました。

私は持ち前のいい加減さでたとえ相手がKan.さんであっても上澄みを
すくいながら楽しくお話しさせていただいていたのですが、彼らを崇敬
していた兒玉さんはインタビューをさせていただいているときも明らか
に緊張していて、当時の私から見ると助け船を出さなければインタビュー
にならないように映っていました。他の人のインタビューのときはそつ
なくこなすのに、ちょっと困ったものだと思っていました。

でも、最近になってKan.さんとの接触頻度が格段に高まり、それに
伴って私の理解度も格段に進んできたからでしょうか、私もKan.さん
に対応するときにとんでもないぐらい緊張するようになってしまった
のです。

先日は、『ザ・フナイ』でも2人の対談を掲載させていただくことに
なってお話をさせていただいていたのですが、まるで何年か前の兒玉
さんのように、しどろもどろになってしまって、一体何を聞いたか
さっぱり覚えていない状態になっていました。

何よりも驚いたのは、インタビューの後にお食事もご一緒させていた
だいて4、5時間一緒に過ごさせていただいたのですが、ずっと目の前
に座っているのにほとんどKan.さんに目を合わせることができません
でした。普段はたとえ相手がどんなに偉い人であろうとも物怖じする
ことがないのが特技ぐらいに思っていたのに、なぜか目を合わせるこ
とができないのです。いろいろお話しさせていただいて世間一般的に
言うKan.さんの情報はそれなりに集めさせていただいたのですが、
肝心の本質的なことがさっぱり頭には残っていないのです。

インタビューをまとめてくれることになっているのは、最も信頼して
いる腕利きのライターの方なので、多分、きれいにまとまったきちん
としたインタビュー記事になって仕上がってくるとは思いますが、自
分でもずいぶん驚くようなエピソードです。印象に残っているのは隣
の兒玉さんのやっと私の気持ちを分かってもらえましたか? という
ニコニコとした笑顔です。Kan.さんのエネルギーの大きさに圧倒さ
れるというとても楽しい経験をさせていただけたのだと喜んでいます。

あんまりきれいにまとめてしまうとKan.さんの伝えようとしている
ことの本質は伝わらないといまは思っています。そんなKan.さんの
世界を実感していただくにはやはりワークショップに参加していただ
くのが一番ですが、いつもやっていらっしゃる100 人ぐらいでやられ
るワークショップはすぐにいっぱいになってしまってプラチナチケット
になっています。さすがに3000 人の会場なら希望される人はみなさん
参加していただけるのではないかと思います。

参加される人の準備ができていたらたとえ1対3000であってもKan.さ
んはちゃんと一人一人と向き合ってくれることが可能なのだと思います。
いままでこんなすごい方は私は見たことがありません。Kan.さんは
若い頃に私がとても尊敬している、インド哲学の巨人とも2年ぐらい
生活を共にしたことがあるという話をされていました。その他にも、
様々な聖者との交流から獲得された能力は私の上澄みをすくう能力とは
まったく違う本質的なものがあります。

そんなKan.さんとにんげんクラブの距離がここまで近くなったことに
心から感謝させていただきたいと思います。たった半年で、兒玉さんは
私の巻頭言から卒業して、Kan.さんの原稿をまとめることになったの
も必要必然なんでしょうね。



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