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今月のにんげんクラブ ~10月号~

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        バーチャル ISRAELツアー in愛媛(7/23~24)


舩井フォーラム2015」を前にして感じるのですが、いま、本当に大きな変化
のターニングポイントが来ているようです。私自身もいままでごまかしてきた
ことや、見て見ぬふりをしてきたことなどに、しっかりと向き合わされるような
体験がやって来るようになりました。そもそも、「向き合う」という思い込みも
必要のないもので、あるべき方向性、ビジョンをしっかりと持ち、それに対し
てゆるがない思いを持てればそれですべて解決のようなのですが、やっぱ
り50年以上生きてきたクセは根強く残っているので、そのクセを手放すため
に強制的な浄化が来ているようです。
 
にんげんクラブの会員の方にもきっとそんな方が多いのではないかと思いま
す。体調を崩したり、いままで問題なかった人間関係がうまくいかなくなった
り、人生の転機を迫られるようなことが起こったりしているかもしれませんが、
それらはみんな乗り越えられる試練、神さまからの宿題なのだと感じることが
できればそれでいいのだと思います。要は自分のこだわりを手放すことがで
きれば大丈夫ですので、どのような試練でも楽しんでみていただければと思
います。
 
これまでずいぶんと偉そうなことを言ったり書いたりしてきましたが、赤塚高仁
さんに二度イスラエルに連れて行ってもらって聖書から私に近づいてくる経験
をしてから、猛省するようになりました。聖書の世界は、聖書を読んでその本
質を感じなければ、決して伝えられるものではありません。いままで私がやっ
てきたことは表面上の知識をお伝えすることが中心だったのですが、物事の
本質を受け止めてそれに基づいて発した言葉でなければ、これからはあまり
意味がないことにようやく気づくことができたのです。
 
舩井フォーラム2015」で「やまとこころのキャンドルサービス」の話をしてくれ
る赤塚さんは、その場に必要な話を聖パウロのエネルギーを受けて伝えてく
れます。私はイスラエルの旅で赤塚ワールドにどっぷりと浸かることで「聖書
に触れる」という、いまの私にとって一番大事なことを教えてもらいました。
舩井フォーラム2015」で心をオープンにして赤塚さんの講演を聞いてくださ
れば、その時に一番必要なメッセージが自然とやって来ると思います。
 
さて、なぜ私にとって聖書に触れることが一番大切なことだったのかというと、
原典に当たることの大切さを知ることができたからです。私は知識欲は旺盛
ですが、要領がよくて面倒くさいことが大嫌いです。だから、聖書にしても『論
語』にしても『古事記』にしても原典に当たらず解説書を適当に読んで分かっ
た気になっていることが多いのです。例えば、日本人は『論語』が大好きなの
で『論語』に関する本は山ほど出ています。私も嫌いではないので何冊か読
んだことがあるのですが、まったく自分の血肉になっていません。
 
それは著者の力量が足りないのではなく、読者である私が『論語』を読んだ
ことがないのでは、著者の伝えたいことの本質が伝わってくるはずがないか
らなのです。そこで私は、加地伸行全訳注『論語 増補版』(講談社学術文庫)
に挑戦してみました。岩波文庫版は金谷治先生の訳注ですが、日本の学術
界の伝統に則って保守的な朱子学的な視点で解説されており、江戸時代に
は反逆の教えだった陽明学的な要素が多少感じられる加地先生の方が面白
く読めるというアドバイスをもらって、そちらを選ぶことにしました。
 
陽明学と言えば安岡正篤先生ですが、戦後の政界や財界に強い影響を及
ぼし、我らが小川雅弘さんも稲盛和夫先生の盛和塾で安岡先生の『立命の
書『陰騭録』を読む
』(致知出版)と出会い、経営や人生の真髄に覚醒めて会
社を立て直し、高知を代表する経営者となりました。小川さんは最近『たった
今、宇宙銀行の財布の口が開きました
』(ヒカルランド)という怪しい本を出さ
れたのですが、よく読むと変革を大事にした陽明学の匂いがちゃんとしてい
ます。
 
書き下し文を読んで、加地先生の現代語訳や注を読ませてもらうというかた
ちで、とりあえず読了することができました。もちろん、まだ全然私の血肉に
はなっていませんが、これでこれからは『論語』に関する本を読んだ時やお話
を聞いた時の深みがまったく違ってくると思います。
 
『論語』といえば忘れられない思い出があります。昨年の12月に惜しくもご逝
去されたアサヒビール名誉顧問の中條高徳先生に昨年の春、父の葬儀にご
出席いただいた御礼に伺ったことがあります。その時なぜか、愛についての
話になったのですが、中條先生から「『論語』では愛は恕と教えている。恕が
分かれば『論語』が分かったことになるよ」と教えていただきました。その時は、
まったく意味が分からなかったのですが、恕とは『論語』では衛霊公十五に出
てくる言葉です。
 
子貢という弟子が発した「生涯行うべきことを一文字で表すことができますか」
という問いに対して孔子が答えたもので、それが恕だというのです。その後に
有名な「己の欲せざる所は人に施す勿れ」(自分がされたくないことは、他人
にもしないことだ)というフレーズに繋がるのです。恕は普通「思いやり」という
ふうに捉えるのですが、『論語』の精神論を生涯かけて伝えてきた中條先生に
とっては、それこそが愛であり2500年前に創られた『論語』の世界でも、やは
り愛が一番大切なものであると教えているということを、人生の最晩年に私に
伝えてくださったのです。
 
赤塚さんのおかげで聖書を一応読み終えることができたのですが、聖書に比
べれば『論語』を読むのは難しくありませんでした。分量の問題もありますが、
『論語』は私たちの生き方に知らず知らずの内に大きな影響を与えており、恕
は知らなくても「己の欲せざる所は人に施す勿れ」は聞いたことがあるし、意味
も大体分かるからです。
 
冒頭に書いたように、私自身個人的なことでいろいろな試練を楽しまされてい
ます。いまは『論語』を読まなくても解説書を読めば分かった気になれるような、
あまりにも便利な世の中です。それが便利であり効率的だという思い込みを手
放すことが、本質に気づき伝えるうえでとても重要なことだということに気づくこ
とができました。『論語』が終わったので、いまは赤塚さん推薦の竹田恒泰先生
の『現代語古事記』(学研)に挑戦しています。新しい世の中を想造するにあた
り、原点を振り返りながら本質を大事にすることが求められる時代ですね。



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