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宇野千代さんの愛した桜

にんげんクラブの皆様こんにちは。

東京周辺ではソメイヨシノが美しく満開に咲いていますね。
熱海では海岸沿いのソメイヨシノは先週くらいに咲ききってしまったように思いましたが、熱海事務所のソメイヨシノは今が一番美しい頃です。

特に、舩井会長のご自宅からよく見える位置にある、会長が大好きだった桜は、今までの年の中でもっとも美しくみごとな花をつけてくれました。「きっと舩井会長があの世から奥様のために咲かせてくださっているのでしょうね」と、熱海事務所ではもっぱら噂しています。
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(今日は曇り空だったため、あまりうまく写真がとれず、すみません>< 晴れた日はもっと美しいです)


さて、桜と言えば、桜の柄の着物デザイナーとして有名だった作家の宇野千代さん。桜の季節になると決まってデパートや量販店などで、宇野さんのデザインした着物の柄から作られたハンカチやお皿など様々なグッズが並べられます。そんなこともあって、桜の季節がやってくる度に、宇野千代さんのことをふっと思い出します。


著書などで少し書いたことがありますが、宇野千代さんと私は、同じ学校の出身です。宇野さんの生家が私の実家から歩いて10分ほどのところにあるため、小学校も、中学校も、高校(当時は女学校)も、すべて先輩にあたります。

そんなこともあって、高校時代の私は卒業するまでの三年間、仲の良い級友たちから「平成の宇野千代」と呼ばれていました。当時の私は宇野千代さんの作品を読んでいなかったので、なぜそう呼ばれるか検討もつかなかったのですが、ともかく似ていると言われてきました。

宇野さんが亡くなって後、大学生の頃にはじめて宇野千代さんのエッセイを読んでみて、ははぁ、なるほど、みんなが似ていると言っていたのはこういうことだったのか、とわかりました。

宇野さんの、恋愛に関して素直すぎるほどエネルギーを使い、その男性色に染まってしまう部分や、熱しやすくあきっぽいところ、思い込みの激しいところ、真面目なんだか不真面目なんだかよくわからないところ、思い立ったらまわりが驚くほどの早さで後先を考えず大胆な行動するところなど、たしかに似ている部分が多いと感じました。

宇野さんファンの方には怒られてしまうかもしれませんが、当時の私は読みながら、自分をそのままお婆さんにしたような性格の方だ・・・と思ってしまいました。


今になってみると、あれだけダイナミックな人生を98歳まで生ききられた宇野千代大先生に自分が似ているだなんて、ずうずうしいにもほどがある若造の発想だと思えるのですが、思い込みとは恐ろしいものですね(苦笑)。


さて、そんな宇野さんの残した言葉で最も好きなのは、
「私は幸福を撒き散らす、花咲かばあさんでありたい」という言葉です。

実際に宇野さんは、生前も、亡くなってからも、著書の中の言葉で多くの人々に幸せの種を撒き散らし、いまだにその花は咲き続けているように思います。


宇野さんは生涯桜の花を愛し、季節に関係なく桜の柄の着物を作り続けました。
特に、故郷である岩国の、錦帯橋周辺の桜並木を、日本一だと言って愛していました。
私自身も、同じ故郷を持つ人間として、錦帯橋の桜は日本一だと思っています。

もちろん、同じくらい、いやそれ以上にも、美しい桜が日本全国にはあるのがわかっていますが、やっぱりどんな人も、故郷の桜が一番綺麗だと思うものではないでしょうか。


さてさて、「幸福の種を撒き散らす花咲かばあさんでありたい」と言った宇野さんの故郷の岩国で、この度、私の父がなんの因縁だかわかりませんが、「花咲かじいさん」になりました。

花咲かじいさんと言っても、宇野さんのように幸福の種をパッパと撒き散らすタイプではなく、物理的な肉体労働を伴う文字通りの意味の花咲かじいさんです(笑)。

『錦帯橋さくら守の会』というボランティアグループを自らたちあげて、炎天下の中や雪の降る寒い季節も、桜の薬剤を塗ったり、枝の剪定をしたり、害虫駆除をしたりと、錦帯橋周辺の老木化してきた桜の木を保全する様々な活動をしています。

仕事をリタイアした後は、孫の世話とアユ釣りを主に楽しみながら暇をもてあましていた(?)父ですが、今は新たなボランティアでの仕事が加わって、非常に活き活きと忙しくしている姿を見ると、娘としても嬉しく感じています。

(ちなみに父からの伝言で、「錦帯橋周辺には約3,000本の桜がありますが、今のところメンバーは20人前後しかおらず、じつはけっこう大変です。活動にご興味のある方は、下記メールまでご連絡をいただけると嬉しいです。」とのことでした。父のメールアドレスはこちらです→kodama-h1659@fc4.so-net.ne.jp

考えてみれば、日本のいろいろな場所にある美しい風景の場所は、このように縁の下で美しさを保全する活動を続けてくださる方々がいて、それが代々守られていって、何十年も何百年も美しさを保ち続けられるのでしょうね。何事もありがたいことであって、あたりまえのものはないのだと、桜の木を見るたびにしみじみ思います。


読者の皆様も、もしもいつの日か岩国の桜を見る機会がありましたら、これが宇野千代さんの愛した桜の風景だなー、と思い出すと同時に、ひっそりと活動を続ける花咲かじいさんたちの存在にも、ちょっとだけ思いを馳せてみていただけると嬉しいです。

きっと、あたりまえの美しい風景が、ありがたい美しい風景となって、
美しさにも奥深さが出てくることと思います^^。

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(錦帯橋の風景です。とても美しい橋と桜のコントラストです)

shinnbun.jpg
(父たちの活動が、昨日中国新聞の岩柳版に掲載されました)

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(おまけの写真。桜の木に巣を作ったコゲラちゃんを発見したそうです。)


sakura suj.JPG
(もっとおまけの写真。先ほど事務所で相澤さんたちとお茶を飲んだら、スジャータのミルクがなんとこれでした。
なんたるシンクロ~!!!ブログをアップするのが一日遅れたのも、偶然じゃなかったのかも?なーんて、言い訳したくなっちゃうくらいに嬉しかったです。今日はサクラの日♪)



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