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山奥でのパンチャカルマは6日目に眼の治療プログラムをやり、いよいよ最終日は
ちょっと怖いと思っていた浣腸をしました。結論から言うとまったく痛くないし、トイレに
も15分ぐらいしてから一度行っただけで問題ありませんでした。肉体的な治療効果も
ありましたが、それよりも本当に静寂の環境の中で過ごせた1週間で心がリフレッシュ
したことがとてもよかったと思っています。
帰国してから1週間経ってこの原稿を書き始めましたが、精神的にも肉体的にもいま
はリバウンドが来ているようで、ご飯は食べ過ぎるし、せっかく手放したと思っていた
煩悩にまた悩まされる日々になっていますが、これも神様のプログラムの内かなという
感じで気楽に付き合っていきたいと思っています。
実際の生活ではこれぐらいでバランスが取れていいと感じています。パンチャカルマ
が終わった翌日に立ち寄ったデリーでは早速菜食を破ってタンドリーチキンを食べてし
まいましたし、帰国して2日目はステーキを食べてからきれいな女性が接客をしてくれ
る店にも行ってしまいました。お酒は相変わらずノンアルコールビールですが、週末に
は完全にリズムを崩してしまい、「調子悪い!」と叫ぶような状態になっています。
お盆休みも終わって、今週からいつもの生活が始まるわけですので、その中で自分
が特に精神的にどのように生活していくのか楽しみに観察を続けていきたいと思って
います。日常の自分を直視して良いも悪いもすべて受け入れていくことから、新しい生
き方が始まっていくのだと思っています。聖人君子の様な理想的な生き方をするため
にインドに行ったわけではないので、これでいいのだと感じています。
さて、今回のインドはほとんど静寂な時間を過ごすために行ったので、ほとんど観光
はしませんでしたが、パンチャカルマに入る前日にヴァシスタの洞窟、終わった翌日は
ニーラカンタテンプルというリシケシにある聖地に観光に行ってきました。特にニーラカ
ンタテンプルはちょうど巡礼の季節にあたっていて、大勢のお参りの人の熱気に圧倒さ
れながらインドの民衆のエネルギーを感じることができました。
また、最終日夜行便の飛行機を待つまでの時間、デリーの観光をさせていただきまし
た。大統領官邸やインド門というイギリス統治時代に作られた東西3kmにも渡るラジパ
ト通りという大通りの両端に建てられたすばらしい歴史的建造物の見学もさせていただ
きましたし、上記のように高級インド料理店でタンドリーチキンにも舌鼓を打たせていた
だきました。
飛行機の出発時間が夜中の1時30分だったので、それでも時間が余ったので、空港
近くの量販店にも連れて行ってもらいました。量販店と行ってもピンと来ないかもしれま
せんが、昔は日本にもよくあった衣料品が中心の品揃えですが、日用品も食品も売って
いるという業態です。今で言うとスーパーにしまむらと小さいホームセンターが一緒に
なっているようなお店を想像してもらえばいいと思います。
夜の9時を過ぎていたにも関わらず、5,6台あるレジにはそれぞれ7~8人の行列ができ
ていました。いまの日本では考えられないことですが、需要と供給のバランスでいうと
まだまだ需要がはるかに勝っていて、ものさえあれば何でも売れる状態にあるようです。
私も冷やかしのつもりだったのですが、結構質のいい綿100%のTシャツが99ルピー
(日本円で170円ぐらい)だったので、子どものお土産にレジに並んで2枚買いました。
比較対象が間違っているのかもしれませんが、エジプトやウガンダ、それにエチオピア
に比べればインドは、はるかに豊かだと感じました。パンチャカルマが終わった日にリシ
ケシの繁華街を一人で1時間強歩きまわったのですが、アフリカならこんなことはちょっと
ありえないことだと思います。
好奇心旺盛な小川さんがエチオピアのラリベラ(世界遺産の洞窟教会がある観光地)
のホテルから町に出たらあっという間にお金をねだる子ども達に囲まれてしまって早々に
逃げ帰って来たそうです。私はギザのピラミッドで少し油断しているとお土産物を売って
いる人にたかられて財布ごと持って行かれてしまいました。(ある程度予想していたので、
それほど多額のお金は入れていませんでしたが‥‥)
それに比べると特に参拝者が大勢いるニーラカンタテンプルには乞食をやっている人も
たくさんいましたが、アフリカ程の切迫感は感じられませんでした。一昔前はわざと足を
折って哀れみを買うようにして乞食になるぐらい悲惨な人もいたという話を聞きましたが、
あくまで私の主観ですが全体的に経済の状態がかなり改善していると感じました。
インドというBRICsの一角を占める国の底力を感じました。精神的な気付きに関しては、
船井幸雄.comの私のページに書いていますので、そちらをお読みいただければと思い
ますが、インドという国の経済的な可能性にも気づきを与えてくれたすばらしい旅になり
ました。