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にんげんクラブの皆様こんにちは。熱海在住のこだまゆうこです。
一昨日は、台風が日本列島を縦断しましたが、
皆様のお住まいの地域は大丈夫でしたでしょうか。
こちら熱海では、山の木々の枝が折れたり、公共物が破損したりしましたが、
そこまで大きな被害はありませんでした。
それにしても、6月に台風だなんて、珍しいですね。なんだかちょっと心配なお天気です。
先日、犬の散歩の途中でご近所のNさんと世間話をしていたら
「今年はさっぱりミツバチを見かけないの」と言っていました。
Nさんは、自宅の庭に無農薬の野菜や花を植え、ニワトリ(烏骨鶏)を飼っていて、毎年ご自分でニホンミツバチも養蜂しているとても自然派でステキな方です。
Nさんにはカエルや花や鳥の名前を教えていただいたり、採れたて野菜をおすそ分けいただいたりと、お世話になりっぱなしです。
さてそんなNさんがおっしゃるには、
「毎年いるはずのミツバチが今年はまったく姿を現さない」とのこと。
世界中のミツバチが突然大量にいなくなってしまう問題は、ここ数年はザ・フナイ誌上で船瀬俊介さんの記事などでもとりあげられていますが、まさかこんなにも身近にも感じることになるとは...。本の中で知識だけを得ていても、なんだか実感がわかなかった自分が恥ずかしいです。
なぜミツバチがいなくなってしまったか、まだはっきりとした理由はわからないのですが、
様々な先行する研究によると、どうやらネオニコチノイドという名の農薬がミツバチの神経をおかしくして、巣に帰れなくなってしまうことが原因の一つのようです。
(Nさんからお借りした資料の一部。読売新聞の夕刊にもミツバチについて載っていました。クリックすると拡大できます。)
Nさんは、この現状をとても憂慮しているようで、できるだけ多くの人に知ってほしい!と、
参考文献などの資料を、私に貸してくださいました。
それらの資料と、詳しいホームページなどを読んでみてビックリ!
ミツバチの問題は、ただ単にミツバチがいなくなる、ハチミツが採れなくなる、という問題だけでは済まず、私たちの日常にもしっかりと結びついていることがわかりました。
たとえば、ミツバチは蜜を集めるだけでなく、
多くの作物の花粉をメシベに運んで受粉をする役目もあります。
ミツバチが受粉をする主な野菜や果物をあげると、
イチゴ、メロン、ナシ、スイカ、モモ、ウメ、ナシ、ビワ、スモモ、カキ、トマト、ナス、キュウリ、レタス、トウガン、カボチャ、ブロッコリー、ナタネ、ソバ、タマネギ、などがあげられます。
もしも世の中にまったくミツバチがいなくなってしまったら・・・・考えただけでも恐ろしいと思いませんか?
これらの話を読んで、そんな怖い農薬を使う農家の方がけしからん、
と他人ごとのように思っていたのですが、ネオニコチノイド系農薬を含む家庭用品として、
私たちのまわりにも様々な製品がありました。
たとえば、ペットのノミトリとして爆発的な人気のある、フロントライン。
ゴキブリ用の駆除薬やアリの巣コロリなど、ああ!私も使ったことある!という商品にも含まれています。
ネオニコチノイド系の農薬は、環境先進国ドイツでは禁止されているようです。
知らなかったとはいえ、このような商品を使って自分の都合で、
生態系のバランスを崩しながら生きていたのだな、とかなり反省し、
多くの方に知っていただきたいと思いました。
こちらの一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストさんのホームページで、
ミツバチの問題についてかなり詳しい資料が載っています。
参考資料リンク → http://www.actbeyondtrust.org/link/
特に、この参考資料の中でも『新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間』NPOダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議(2010年)は、とてもわかりやすく詳しい資料でオススメです。
この資料だけでも、ぜひともお読みくださいませ。
あと、Nさんから参考資料のひとつとして「美味しんぼ105巻」もお借りしたのですが、
こちらもマンガでわかりやすくネオニコチノイドについての情報が掲載されています。
(しかも、船瀬俊介先生がマンガにそのままそっくりに描かれていて、ビックリしました)
農家さんだけの問題でなく、自分のまわりからだけでも、少しずつ環境を変えていきたいものですね。