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妻たちの二・二六事件

こんにちは、船井勝仁です。

このブログにもときどき書きましたが、いま歴史の勉強にはまっています。
いま現在は、 「ザ・フナイ」2月号の原稿のために二・二六事件のことを調べています。
戦前の昭和史の中では昭和6年の満洲事変と昭和11年の二・二六事件が
一番大きな出来事であったと思っています。詳しくは「ザ・フナイ」をご覧いただければと
思いますが、二・二六事件の処理をきちんとやっていれば日本はもう少しまともな戦争を
していたのかもしれません。

このブログではあまりかたぐるしいことは書かないようにしようと思っていますので、
いろいろ二・二六事件関連の本を読んでいて気になった、
女性の視点から見た澤地久枝著「妻たちの二・二六事件」(中公文庫)の紹介を
させていただこうと思います。
正直言って歴史の真実を紹介する時、女性からの視点がどれほど重要かについては
疑問を抱いていました。

個人的な見解になりますが、最近のNHKの大河ドラマは女性の視点からとらえたものが
多くてまるでホームドラマを見ているようだと感じることがあります。
何年か前の「篤姫」や今年の「江」が典型的だと思いますが、
ドラマとしては優れた作品ですが、歴史好きの観点からみれば、
ちょっとどうかなあという疑問を感じており、ほとんどみませんでした。
 
それに比べて「坂の上の雲」はいつもわくわくしながらみており、
ほとんど週末は家にいませんので、子ども達に頼んで録画してもらっているほどです。
また、ケーブルテレビで昔の大河ドラマをやっているのを時々みることがあるのですが、
テーマが重たくて大変ですが、見応えは感じます。

こうして考えるとテレビの世界ではすでに女性性の時代が始まっているのかもしれません。
時代の流れを考えると悪いことではないのだと思います。
そんな気持ちで、この本を手に取ったのですが、いい意味で期待は裏切られて、
綿密な取材に裏付けられた上質のルポを楽しませていただきました。
また、二・二六事件のネガティブな面の本質をある意味、最も強く描ききっている本なのかも
しれないと感じています。

二・二六事件はある面、ノン・フィクションとして取り上げるにはあまりにも
重たい事件なのかもしれません。
私のちょっと強引な仮説ですが、神様のいたずらで昭和○○年と20○○年がシンクロしていると
すると、昭和11年の二・二六事件は今年起こった3・11大震災に相当するのだと思います。

今度は、二・二六事件の時と違って、きちんとこの大災害の意味を私たち日本人の
一人ひとりが色々な視点からとらえて、現実を直視し、自分事としてとらえて、
自分は何ができるかを考えることを迫られている出来事なのかもしれません。
「叛徒の妻」として本来なら日本人全員が追わなければいけなかった重たい荷物を
背負ったまま半生を生き抜いてきた未亡人たちの人生のルポを心して読んでいきたいと
思います。

そういった意味で最近覚えた速読ではなく、じっくりと熟読させていただいています。
もう1つ紹介したい本が、中田整一著「盗聴 二・二六事件」(文春文庫)です。
これは父も勧めていた中田氏の「トレーシー」(講談社)を覚えていたために読もうと
思ったのですが、「トレーシー」につながる著者の原点になる本でした。
ジャーナリストの鬼気に迫る執念が書かせた本ですが、現実を直視する姿勢を確認できる
良書だと思います。

歴史の闇はあまり見たいものではありませんが、3・11大震災を
後世の人から歴史の闇と言われないためにきっちりと直視したいと思います。
やっぱり、ちょっと重たいテーマになってしまいました。
 




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