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アーヘンのカーニバル体験!

にんげんクラブの皆様こんにちは。ドイツ在住のこだまゆうこです。
ハラハラドキドキと楽しかったドイツ滞在も、残すところあと数週間となってきました。

今週は、先週お約束しましたように、アーヘンでのカーニバルの様子をお伝えしたいと思います。
 
 
カーニバルは、とても楽しいお祭りです!と、何度ドイツ人から聞いても、
あまりお祭り騒ぎが好きでない私は、「ふーん、まぁ私にはあまり関係ないけど・・・。」と、
ずっと冷めた態度でいました。

思えば、ドイツ中が熱狂の渦となったワールドカップの期間中も、一人冷めた対応で、
過ごしていたかもしれません。勝った負けたの結果に半狂乱になって喜ぶ酔っ払った人々の姿や、
翌日のゴミの散乱ぶり、割れた窓ガラスやビール瓶などを見るにつけ、こういう時はなるべく
外に出ないに限る・・・と頑なな気持ちになっていました。

今回のカーニバルも、「結局カーニバルって言ったって、みんなが仮装をして、
山車がお菓子を投げてくれるだけでしょう?」という反応でした。
 
 
さてさて、そうは言っても、百聞は一見にしかず、ドイツレポートを書いている身としては、
カーニバルをこの目で確かめなければなりません。

最高に盛り上がるのは、3月7日の薔薇の月曜日、だそうですが、カーニバルはすでに
3月3日から始まっています。3月3日からは、恐る恐る、外を散歩してみることにしました。

まず3月3日ですが、玄関を一歩通りに出ると、スーパーマリオがごく普通の顔をして
歩いてきました(笑)。酔っ払うでも、笑うでも、敵をやっつけるでもなく、ごく普通に一人で
通りを歩いています。
 
その後少し大通りに出ると、自転車に乗ったおばさんミツバチが信号待ちをしています。
信号の向こう側からは、魔女一家軍団とピンクパンサーがこちらに向かってきています。
 
あっ!向こうからブタが歩いてきた!というと、日本ではびっくりするほど失礼な言葉に
なりますが、ここでは本当にブタの着ぐるみを着た人が、普通に歩いてくるのです^^。

彼らは何の恥ずかしげも、何の違和感もなく、ごく普通に歩いて、たぶんこれから仕事に
向かったり、友達の家のパーティに向かったりしているのだと思います。

たった少し散歩に出ただけで、大の大人がごく当たり前に、本気で仮装をしている、
というのがよくわかった出来事でした。
 
町の中心地では、広場に特設のテントが出来ており、その中はというと、
夜はクラブ会場のようになっていました。
入るまでは長蛇の列で、中からはテクノミュージックが大音量で流れてきます。
 
飲食店はほとんどの店が早めに閉まりますが、開いている店は、すべて大混雑で、
これまたクラブのようになっていました。
なるほど本当に町をあげてクラブのようになるとはこのことか、と感心しました。
 
 
さて3月7日ですが、そろそろパレードが始まる頃に外に出てみると、家から徒歩一分ほどの
大通りの沿道は、すでに仮装をした人たちで埋め尽くされていました。

パレードがはじまると、まずは騎馬隊が登場しました。お菓子を投げると言っても、
せいぜいグミやキャンディの小さなものだろうと思っていたのですが、この騎馬隊は、
中には10ユーロくらいするのではないかと思われる、びっくりするほど豪華なお菓子を、
次々と投げていきます(リンツのチョコレートセット箱入りとかです)。
 
少ししかないかと言うとそんなことはなく、10メートルほど進むと、お菓子の補給隊が
やってきてお菓子を補給し、また投げていきます。

私は写真をとるだけだし、こういうものは子どものために投げているのだろうと、
かなり遠慮していたのですが、通りにいる人ほぼ全員に、お菓子をくれるようです。
 
騎馬隊と目があうと、わざわざ大人の私に目掛けて投げてくれるので、
ついキャッチしてしまいました。

その豪華な騎馬隊が通った後は、募金隊が通ります。心ばかりの募金をして、
なるほど上手くできたシステムだなぁと、思いました。

その後は、吹奏楽パレードが通ったり、車やトラクターに繋がれた大きな山車が通ったりして、
次々とお菓子を投げていきます。通りにいる人は、「アラーフ!」と掛け声をかけ、
お菓子をもらいます。
 
じつは、私はこの不特定多数の人にお菓子を投げる、という行為が、この時まで嫌いでした。

それというのも、私の故郷の山口県の岩国市では、毎年「シロヘビ祭り」というお祭りが
ありました。そのお祭りも、山車やパレードが町のメインストリートを通るものですが、
お祭りのクライマックスに、「餅撒き」があり、大人たちが本気になって少ない餅を奪い合います。
 
時には子どもや女性を押しのけて、つきとばしてでも、われ先に餅を奪おうとする
大人の姿に、「なんだかみっともない」とずっと思ってきました。


ということで、ここアーヘンでも「大人がお菓子を拾うだなんてみっともない」と
少し思っていたのですが、こちらはもらえるお菓子の量が段違いに多いのです。
 
みっともない、という気持ちはいつしか吹き飛んで、いつの間にやら「カーニバル最高!」と
ニヤニヤしている自分がいました(笑)。

よく見ると、通りにいるほとんどの人が、買い物のときに使う大きな布バッグを片手に
待機しています。信じられないことですが、ほとんどすべての人が、その布バッグで
入りきらないほどの量のお菓子をもらえるのです。
小さすぎてお菓子がとれない子どもには、手渡しでお菓子がもらえます。

すぐ近くの本気でお菓子をとろうとしている家族は、パレード開始15分後には、
すでに1ヶ月分のお菓子はもらったよね?という量でした^^。

動作が遅く、控えめな態度の私は、投げられるお菓子をほとんどとれないのですが、
先にお菓子をゲットしたまわりのおじさんが、「君にもあげるよ」とお菓子をわけてくれます。

そんなこんなで、30分もしない間に、両手では持ちきれないほどのお菓子を
もらうことになってしまいました。

もうこれ以上お菓子はいらないし、人が多くて疲れた・・・・と、結局30分で
帰ることにしましたが、3時間はパレードが続いていたようです。
 
 
そうやって大人と子どもが喜ぶ姿を見て、ああ、これを小さな頃から体験していたら、
それはカーニバルが大好きになるだろうな、と思いました。

子どもの頃は、サンタクロースがプレゼントをくれるクリスマスが一年で一番の楽しみでしたが、
カーニバルは、町中の人々がサンタクロースのような雰囲気です。

たくさんの大人が楽しそうに笑っていて、両手いっぱいに抱えきれないほどのお菓子が
たくさんもらえる日!子どもが喜ばないはずはありません。
ドイツ人がカーニバルを愛する理由が、ようやくわかりました。

また、カーニバルを体験することで、シロヘビ祭りの餅撒きで「みっともない」と思っていた
自分は、餅がとれないくやしさと、すなおにそこに参加できないことへのやせ我慢だったのかも
しれないな、と改めて気が付きました。そして、カーニバルを楽しもうとしなかった自分を、
なんだかもったいないな、と思いました。

いつかまた、カーニバルの時期にドイツに来る機会があれば、その時こそは、
おもいっきり楽しんで参加したい、と思います。

ぜひ皆様も、機会がありましたら、ドイツのカーニバルに来てみてください。
 
 
110310_1.JPG  110310_2.JPG
はじめの騎馬隊です。                     さまざまな山車が進みます。
 
 
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沿道の様子                          これは八百屋さんの山車でしょうか・・・
 
 
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沿道のアパートからは、貴族風の方々がいました。   iPODに扮するご夫婦とその子どもたち。
                                  たぶん手作り衣装だと思われます。
   
 
110310_7.JPG
30分くらいで貰ったお菓子の数々。こうして見ると少ないように見えますが、
すべてのお菓子が日本のものよりひとまわり大きいです。
 
 



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