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江戸三〇〇年「普通の武士」はこう生きた

にんげんクラブの皆様こんにちは。事務局の兒玉裕子です。

今回皆様にご紹介する本は、
『江戸三〇〇年「普通の武士」はこう生きた』〜誰も知らないホントの姿〜 
八幡和郎・臼井喜法 共著 ベスト新書刊です。

「この本は面白いよ〜!武士の認識がいかにいいかげんなものかがよくわかるよ。」と、

船井はニコニコ(いえ、ニヤニヤだったかもしれません 笑)と笑いながら、本を貸してくれました。


読んでみると、なるほどびっくり!船井のニコニコ顔の意味がわかります。

とくに序章では、普通の武士の生活を、架空の人物を設定し、

なんの面白みもない人物として語らせている部分は笑いがこみあげてきます。

武士に流行した髪形や、服装、武士のマナーや刀剣の秘密、はたまた切腹の手順など、

これ一冊で、武士の暮らしがかなり詳しくわかります。


 この本を読んで、私はなんだか夢から覚めてしまったかのような気分になりました。

新渡戸稲造の「武士道」や、映画「ラストサムライ」、「武士の一分」などから、

勝手に武士の生活は秩序正しく、美しく、質素倹約で自然と調和し、

知性も高い生き方をしていたのだろうと思っていたからです。

武士の生き方が好きだと思っていましたが、その武士に対する知識は外国人並。
いえ、外国人よりも武士についての知識が薄かったかもしれません。

外国人からは「サムライスピリット」などと言われ、割合に武士の評価は高いようですが、

たぶん外国人から見た武士のイメージとは、黒澤明監督の「七人の侍」なのだろうと思います。

とにかく強くて、かっこ良くて潔く、あまり裕福でないが、農民を命がけで助け、

一本筋が通っている・・・というようなものでしょうか。


今まで武士の生き方、哲学が好きだとは思っていたものの、納得のできない面も確かにありました。

こんなにも美しい生き方をしていた人たちがなぜ野蛮な戦いばかりをやっていたのだろう?

という大きな疑問がありました。

もともとそれが仕事だし、きっと戦いばかりをやっていたからこそ、命の短さ、無常観などを知り、

美しい生き方ができていたのか・・・と無理に納得をさせていました。


しかしよくよく考えてみると、映画になるような美しい生き方ができる武士の生活とは

特殊な存在であって、普通の武士がすべて映画に出てくるような生活をしていたとは思えません。

現代でも映画の主人公となるような人は、かなり特殊な人であり、

普通の人の生活は映画にはなりません。


この本には、普通の武士の生活はさほど美化するものでもなく、

いいかげんな生き方をする人も多かったということが書かれています。

この本に書いてあることが100パーセント正しいかはわかりませんが、

この本に書いてある内容は確かに信じやすいと思えます。


特に江戸時代は何の戦いもない平和な時代なので、どんどん武士が形だけになっていき、

農民からえらいと思われるために、見た目に威厳を持たせることに努力を費やしたそうです。


 この本を読んで、武士に対する憧れのようなものはなくなりました。

農民であろうと、商人であろうと、武士であろうと、立派な生き方をする人もいれば、

そうでない人もいるんだな、とあたりまえのことにようやく気が付きました。

また人と接する上で、やはりある程度の見た目も大事なんだな、と
なぜだかオシャレ心にも火がついた本でした(笑)。

ご興味のある方は、ぜひお読みください。



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