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舩井勝仁のウィークリーレポート 2020年

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健康的な生活


 いよいよコロナウイルスの感染が日本でも本格的に広がってきました。
こうなってくると一番大事なのは「他人さまにご迷惑をかけないこと」。
これができるのは日本人の美徳ですが、一番控えなければならないのは、
自分の恐怖を社会の空気に置き換えて犯人捜しをするような行動だと
思います。

 規則正しい生活をして、しっかりと運動をして(大半の人にとっては
ラジオ体操程度で十分ですし、思い出したのは父が推奨していた両手振り
体操
です)、身体に良いものを食べ、しっかりと睡眠をとって風邪など
ひかずに健康に過ごすことを心がけることが大切ですね。

 そしてもうひとつ、とても大事なのがストレスを溜めないこと。
テレビのニュースを見て怖くなり、インターネットでフィルターバブル
(クリックされやすいように好みの情報ばかりが入ってくること。
油断しているといつの間にかフェイクニュースばかり入ってきてしまう
こともあるようです)がかかった偏った情報を見て怖くなり......、
という状況に陥りがちですが、そんな状態だと自覚したらたまには情報を
遮断してください。そして、気持ちを落ち着かせるために花などを眺めて
みればいかがでしょうか。

 かくいう私もそのような状態に陥っていたからか、あるスピリチュア
リストから花を買ってきて眺めることを勧められました。近所のお花屋
さんに行って久しぶりに花を買ったのですが、スーパーと違ってまったく
混んでいないので安全だと思います。

 本田健さんのYouTubeを見ていると、スーパーに殺到しないようにと
いう注意喚起をされていました。ストレスにもなりますし、何よりも一番
感染が起きやすい状況になっているのは間違いないと思うので、食料品
などは何とかなると考えていまは静観するときかもしれません。自分の
ことばかりを考えるのではなく、よりマクロな善で自分の行動を考える
ことが大事です。

 週末は外出しないように自粛要請が出ていたのですが、土曜日は船井
総研ホールディングスの株主総会が大阪であり、なるべく迷惑をかけない
ように考えながら日帰りで行ってきました。羽田空港までは自家用車で
行き、大阪では空港バスに乗せていただいたのですが、梅田行きのバスは
いつもなら満席になることもあるのに、行きも帰りも数人しか乗って
いませんでした。株主総会も厳戒態勢でマスクをすることが会場に入る
ための条件になっていました。異様な感じもしますが、こういう対応も
いまは必要なのだと思います。

 もちろん、飛行機も空席が目立つと言うよりはガラガラで、混んで
いない方がいいと思って後方の席を取っていたこともあり、ある意味
とても快適な旅を楽しみました。飲み物のサービスはなく機内誌なども
念のために置いてありませんでしたが、こんな状態でもしっかりと
サービスを心がけてくださる客室乗務員の皆さまには感謝の気持ちが
湧いてきます。欠航になっている便も多く、また飛んでも空いていて
搭乗も早く終わるので、飛行機の出発や到着が予定の時間よりも早く
なりました。羽田発着の便でこんなことは珍しいので影響が出ている
ことが実感として感じられています。

 日曜日は、新・舩井メールクラブの原稿を書かなければいけない
こともあり、一日中家に籠もっていました。通常の週末は何らかの予定が
入っていることが多いのですが、自粛のおかげで家にいていつもより
恵まれた環境でじっくり原稿に向き合えたのは有り難いことだと感謝
しています。メールクラブの原稿は分量も多い(大体1万字ぐらい、
原稿用紙で25枚以上の感じです)ので、朝早く起きていろいろ調べ物を
しながら原稿を書いていきました。おかげさまで、20時の大河ドラマが
始まる前には、ラフな原稿は書き終わっていました。

 嬉しかったのは、久しぶりに家で家内の作る料理を3食きちんと
いただけたこと。会食も出張も減って家でご飯を食べる機会が増えた
ので、いつも食べている命仁という生体エネルギー技術を使って栽培
されているお米の追加注文をしました。私にとっては家でこんなに
ご飯を食べるのは珍しいのですが、やはり外食よりも身体に良いものを
いただけるので、有難い機会だなと思います。

 何が起こるか分からない時代です。地方に住んでいる方は自分で
農業をすることも含めて、食に対する意識を上げておかれることが
大切です。東京や大阪などの大都会に住んでいる方は、顔見知りの
農家の人を作っておくことが大切かもしれませんね。皆さまがこれを
読む頃にはもしかしたら緊急事態宣言が出ているかもしれませんが、
とりあえず物流は動くのだと思います。せっかくの機会なので、
安くて便利なものだけではなく、心を込めて作ってくださっている
生産者の方から身体にいいお米やお野菜を直接買う機会を作って
みられたらいいと思います。

 日本は食料自給率が40%以下という状況です。私たちの意識が
変わることが自給率を上げていく一番確かな方法だと思います。
コロナウイルスのおかげで、こんな当たり前のことに気が付かせて
もらえるいい機会をいただいたことに感謝しています。
皆さまも、日本のためにできることをぜひ探してみてください。

恐怖の壁


 仕方がないとは思いますが、世の中コロナウイルスの話題しか目に
つかないようになっています。私も、ほとんどの原稿でコロナのことを
書いています。読まれる方も飽きてきたかもしれませんが、いま他の
ことを書くのも不自然なので我慢して読んでいただければと思います。

 最初に断っておきますが、私に特別な情報があるわけではありません。
2月の中旬ぐらいの時点で、インテリジェンス分野に詳しい知人と会食
した時に、中国の習近平主席の来日と東京オリンピックは延期になると
聞かせてもらっていたので、それは確かにマスコミ情報よりもかなり
早い時期に知らされていたことになります。でも、分析力に優れて
いれば、その時点で得られるマスコミ情報だけでも分かる範囲のこと
だとも言えるでしょう。

 そうは言っても、日本はまだずいぶんのんびりしている方だと思い
ます。週末に夜更かしして(唯一絶対に正しいのは免疫力を高めな
ければいけないということなので、夜更かし、ましてや深酒などは
避けるべきです。この点については個人的には反省しかありません......)
夜中にCNNでトランプ大統領の記者会見を見ていました。この原稿を
書いている時点(3月23日(月)の午後1時)でアメリカの感染者数が
3万人を超えたという発表があったようですが、その時点ではまだ
おそらく1万人程度の感染者数だったものの、完全に非常事態である
ということが伝わってくる記者会見でした。

 アメリカはユニークな国で、普段は何事においても対立をしている
国です。ちょっとしたことでご近所の方を訴えたりするのは日常茶飯事
ですし、ジェンダーの議論があれだけ原理主義のようになるのも、
もともと人種差別や性差別がかなり激しかったからという理由があげ
られると思います。

 極端から極端にぶれる国ですが、大統領の記者会見を見て、2001年の
9・11の同時多発テロの時と同じ雰囲気を感じました。国が危機に陥った
とき(もしくはオリンピックで国の代表として戦っている選手を応援
するとき)は本当にひとつにまとまることができる国なのです。

 トランプ大統領とCNNは天敵のような関係でしたが、トランプ
大統領が指名した最初の質問者はCNNの女性記者で、彼女に対して
トランプ大統領はファーストネームで親しげに呼びかけていました。
また、非常事態宣言を出したニューヨーク州のアンドリュー・クオモ
知事は民主党の知事です。少し前まで、民主党の予備選挙で何があっても
トランプ大統領を再選させてはならないと叫んでいた民主党の知事のこと
を、とてもよくやっていると褒めていました。この団結力がアメリカの
良さだと思います。

 一方で、これは日本の民放のニュースでしたが、ニューヨークの
お金持ちはマンハッタンなどの中心部から別荘に逃げ出しているという
話も耳にします。自我の確立ができていて自己主張が強く、エリートと
庶民の間に明確な分断があるのもアメリカの特徴で、そのエリートたちが
自分たちのことばかり考えていることがアメリカの弱点なのかもしれま
せん。私たち日本人には階級がないので、それを強みにして、みんなが
一緒になってこの危機を乗り切るという気持ちがもっと強くなって
いけばと思います。

 物理学者の周藤丞治さんが著わした『いざ高次元世界へ』(きれい・
ねっと)
を基にして次元論で世の中の進歩というか進化をどのように
進めていけばいいのかという研究を、周藤さんにも入ってもらって
進めています。

 そこで分かってきたのは、昭和の時代は厳しい時代だったのですが、
そこから豊かな時代になるためには自我の確立が大事だったという
ことです。日本人は、助け合いは得意ですが、自我の確立=自己主張が
ちゃんとできるようになることは苦手でした。だから、平成の30年間は
競争に敗れてばかりの辛い時代だったのです。

 自我の確立をするためには、恐怖の壁を乗り越えて行かなければ
なりません。日本も安倍政権ができた頃から、なんとか世界の潮流に
ついて行って自我の確立ができたのですが、今度のコロナウイルスで
新たな恐怖の壁が立ちふさがってきているように感じました。
アメリカは一致団結で乗り越えようとしていますが、日本は助け合いや
絆というキーワードで乗り越えていくのかもしれないと感じています。

そして、大事なのは自我の確立のさらに向こうに、本当は私たちは
人類社会や大自然としてひとつの生命体であり、個々の人間はその
細胞のようなものである。だから、全部で一つであるということを
分かりながら、自分の役割をしっかりと認識して行動することができる
ようになると、今度は日本人の得意な助け合いの世界が広がっていき、
豊かで強い令和の日本ができていくのではないかと感じています。

 その境地にいくために大切なのは偽善の壁を超えることです。
中国の古典では、いいことをやるときは「陰徳を積む」ことが大切だ
とされています。聖書の有名な山上の垂訓には、右手がいいことをする
ときは左手にも知られないようにしなければならないと書かれています。

 今回のコロナ騒ぎに当てはめると、日本人は特別なんだ・優れている
のだという優越意識というか選民意識を持たないことが大切なのでは
ないかと感じています。世界がひとつになってこの危機を乗り越える
ことができればと願っています。

阿鼻叫喚


 コロナウイルスがきっかけとなって、いよいよ金融市場の収縮が
始まってしまったのかもしれません。

実は、通常の株価の急落はそれほど心配する必要がないと言われています。
それは株価が下がっても、金利が下がって(国債価格が上がって)いれば、
株式市場から国債市場にお金が移動しただけですので、金融マーケット
全体で見れば資金が移動しただけということになるからです。
景気が下がりそうだと見れば、リスクの高い株式市場からリスクが低い
国債市場に資金は移動するものなのです。

 しかし、リーマンショックの時は、すべての金融市場から資金が
逃げ出して現金化されました。こうなると金融マーケット自体が収縮
してしまったことになります。原因は、世界の金融市場がほとんど
崩壊する一歩手前まで行ったからだと言われています。いま、この時と
同じように、株価も急落し、長期金利も上がり(久しぶりに10年ものの
国債の値段がプラスになりました)、原油価格も下がり、一時的かも
しれませんが金(ゴールド)の価格まで下がり始めました。これは、
すべてのプレーヤーが最も安全な資産である現金を持とうとしている
からです。

 結局、何かあったときは現金が有効です。ただ、もっと底割れして
しまうとレバノンという国家がこのタイミングでデフォルトしたことが
暗示しているように、現金すら紙くずになるリスクもあります。
そこまで行く前に、何とか手を打ちたいとFRBがゼロ金利政策を採ったり、
日銀がETFの購入金額を倍増するという手を矢継ぎ早に打ち出していますが、
いまのところ市場の反応は懐疑的なものにとどまっています。
残念ながらリーマンショックの時は、まだ打つ手があったFRBですが、
今度はFRBにもECBにも日銀にも有効な打つ手がないのかもしれないと
いうことが懸念されているのです。

 そう言えば、リーマンショックの時は、中国が果敢な金融緩和や
財政政策を発動させて世界で一番早く危機を乗り切ったとも言われて
いますが、今回は明らかに中国がショックの発信源になっています。
それも、リーマンショックの時には民主国家ではなく全体国家だったので
果敢な処置が取れたことが有効だったのですが、今は逆に、民主国家では
なかったために初期対応で情報の隠蔽が図られたことが、ここまで危機を
拡大してしまった主な原因だったということが明らかになってきてしまい
ました。

 今回の事態がどうなるかによっては習近平体制が維持できるかどうかも
危ういのではないかという見方まで出てきており、極端かもしれませんが
共産党王朝が倒れる、いわゆる「終わりの始まり」になるのかもしれない
という見方もされるようになりました。ソ連の崩壊のきっかけは
チェルノブイリの原発事故だったのではないかという説もあり、今回の
コロナショック(本当は武漢ショックというべきかもしれません)が
共産党政権崩壊のきっかけになるという識者もいます。

 長期的に見ると、あれほど大きな全体主義の国が隣にある状態が変化して
民主国家が誕生するのは、日本にとっては喜ばしいことですが、短期的に
恐いのは、壊れる時に阿鼻叫喚の地獄絵のような状態が実現してしまう
可能性がとても高いことです。しかも、日本がそのターゲットにされて
巻き込まれてしまう可能性もかなり高いように思いますので、細心の注意が
必要です。

 この原稿を書き始めてから、なぜか「阿鼻叫喚」というキーワードが
何度も浮かんできます。不思議だなと思って気が付いたのは、先週の
3月10日に岩手県陸前高田市にできた東日本大震災津波伝承館
「いわてTSUNAMIメモリアル」を訪れたことです。

 3月11日の朝のNHKのニュースでもこのメモリアルが取り上げられて
いましたが、その大きな特徴は、津波の映像を見せることに重点を置いて
いること。実際に震災の経験をしていない小学生たちに映像を見せるべきか
どうかで、教育現場では色々な意見があるということが紹介されていましたが、
やっぱり自分の命を守れるのは、結局は自分自身であるという大きな教訓を
伝えていくためには、映像を見てもらうことが有効だということがよく
わかりました。

 もちろん津波の映像には当時の実際の被害状況が映っているわけでは
ありませんが、多くの人々が流されてしまっていることが容易に想像できる
ので、それが阿鼻叫喚というキーワードが浮かんできた原因かもしれないと
感じました。

 大事なことは、東北の人々はあれほどの災害から助け合い、励まし合って
復興を遂げつつあるということです。時間はかかりましたし、まだ心理的にも
物理的にも傷が癒えていない被災者の方が大勢いることも事実です。
ただ、そうは言っても生き残った人間は、毎日を暮らし何とか生き延びて
いかなければいけないのです。

 たとえそれが阿鼻叫喚であっても、震災の被災者の方たちが成し遂げた
ように、私たちはこのコロナショックを乗り越えていかなければなりません。
そして、私たちはバラバラに生きているのではなく、本当はみんなが
つながっていて、困った時ほど助け合い支え合うことが有効だという
東北の皆さまが見せてくださったことを、今度は世界規模で実行していく
いい機会を与えられたのだということに気づかなければならないのだと
思います。

 人間は弱いけれど、みんなが集まれば強くなれるということを再確認する
というとても大切なことを、このタイミングの東北の旅で教えられたことに
感謝したいと思います。

鈍感力


 少し反省から始めたいと思います。
2月下旬に友人から「(故・竹田)和平さんの伝言」を聞かせてもらって
から、ウイルスに関する勉強を始めました。情報というのはおもしろい
性質を持っていて、興味を持って集め始めると、それに関するいろいろな
情報が次々と入ってくるようになります。見識の高い友人知人に恵まれて
いることや、いつも原稿を書いたり講演をさせていただいたりしている
ので、私は情報に対するリテラシー(元々の意味は「読み書きの能力」と
いう意味。感度という意味でここでは使っています)が高い方だとは
思いますが、誰でも興味を向けると面白いように集まってくるので、
ぜひ試してみてください。

 ただ、それはいいのですが、ちょっと新型コロナウイルスに対する
知識過多の状態になってしまいました。特にとても信頼し、尊敬する
友人の何人かがかなりきつめの警告を発しているのを見て、かなり
ネガティブな意見に自分自身も傾いてしまっていることに気がつき
ました。これは、情報を取り扱う専門家としては、あまり褒められた
態度ではないと反省しています。集めた情報に対して冷静に接し、
決して感情的にならないことが大事です。健康面に関しては専門家でも
大きく意見が分かれているようですので、いまはパニックにはならない
ことが何より大事だと思うのです。

 それで思い出したのが「鈍感力」という言葉です。作家の故・渡辺
淳一先生が「日本版プレイボーイ」に2005年から2006年にかけて連載
された記事を書籍化したものですが、ミリオンセラーになっています。
いまの情報過多の時代に一番必要な能力のひとつだと思います。感情に
左右される行動からの卒業がこれからの時代を上手く生き抜くコツに
なるのは間違いないと思いますので、じっくりと『鈍感力
(集英社文庫)を読ませていただいて、この時代に備える能力を磨き
たいと思います。

 感情に左右されないようになってから、事実を直視することに挑戦する
というのが順番ですね。いままでの時代は、感情のおかげで守られていた
面が多分にありました。ただ、これからは感情に左右されるやり方、
あるいは常識や古い固定観念がベースになったステレオタイプなやり方
では危機が乗り越えられなくなります。

 まずは自分の感情のくせに向き合って、できればデトックス(有害な
毒物を排出すること、ここでは感情解放の意味で使っています)をして、
その上で冷静に対処できる能力を磨くことが私自身も含めて非常に重要で
あり、そのことをこれからも伝えていきたいと思います。


 ただ、金融経済が底割れしたことは間違いのない事実だと思います。
特に、アメリカの株式の、意味のよく分からないユーフォリア(多幸感、
熱狂的陶酔感)のような株高のトレンドは完全に終わったと見て間違い
ないと思います。残念ながらいまの金融相場はほとんどが欧米の投機家が
動かしています。彼らの利害に基づいて作られていたユーフォリアが
完全に底抜けしました。新型コロナウイルスと原油安という2羽の
ブラックスワン(めったに起こらないが破滅的被害をもたらす事象)が
降り立ってしまったので、このトレンドを続けることは不可能になり
ました。

 ユーフォリアに基づく好景気に世界中が陶酔させられていたので、
これが覚めてしまった時の虚脱感はとても大きなものがあります。異常な
円高や優良企業の株式も叩き売られるなどの動きはしばらく続く可能性が
あります。相場の格言で「落ちたナイフは掴めない」というものがあります。
いまは、誰もが恐くてナイフを掴みにいけない状態になりました。
しばらくは、静観するしか方法はないと思います。

 中長期的に見ると、日本にとっては好材料もあります。例えば、
エネルギーの供給をほぼ100%輸入に頼っている日本にとっては円高や
原油安はプラスに働きます。本質的に困るのは欧米の投機家なので、
なるべくこれに巻き込まれないようにすることが大事です。大企業は
バランスシートの改善を図っているので、しばらくは手元資金に困る
ことはないだろうと思います。債務超過になってまで自社株買いをして
いるアメリカの優良企業とはわけが違います。

 また、中国に偏在していたサプライチェーンの一部が日本に帰って
くることも予想されます。経済力が大きいアメリカは、もはや製造業を
復活できる能力はないと見てもいいと思うので、中国の役割が東南
アジアや日本などに分散されていく流れになると見込まれます。
他人の不幸を喜んではいけませんが、東アジアよりもヨーロッパで
感染者や死亡者の数が激増していることも、実はアジアの競争力を
ますます高めていく要因になります。そんな中で中国とヨーロッパの
癒着も進んでいたこと等を考えると、日本の製造業にとっては長い目で
見るとプラスの要因も多くあります。

 ただ、もちろんインバウンド需要を見込んでいたビジネスが壊滅的な
打撃を受けるのは避けられません。早いうちに、打開策というか、
ストレートに言うと商売替えを模索された方が賢明かもしれません。
歴史的な大きなトレンドでグローバル化がどんどん進み、人の流れが
国境を越えて活発に流動するという事態に戻ることは、現状考えにくいと
思います。

 繰り返しになりますが、投機的な動きとは距離を置くことがまず
大事です。実は、中国の株式は欧米からの距離を保っているので、実は
それほど急落していません。そして、インバウンドで経済を刺激する
政策は終わったという事実をしっかりと認識して、早めに対処方法を
考えることが大事になるということを押さえて、まずは各々の鈍感力を
磨いていただければと思います。


ウイルスは生きている


月末月初は舩井メールクラブの原稿の執筆でかなり追い込まれます。
年会費10万円もしくは月会費1万円(いずれも税込)で毎週木曜日に配信
するという、多分世界で一番高い有料メルマガです。
私は毎週第一木曜日に発信させていただく分を担当させていただいている
のですが、命がけにならないと書けないぐらいの重圧を感じています。
毎月少なくとも10冊以上の本を読み込み、最新の政治・経済・金融情報を
私なりに分析してお届けしています。

自分で重圧を増やす必要はないのですが、私以外の執筆陣の方も、その
値段に見合うだけの内容になっています。いまの時代は、無料の情報
だけを集めているとフィルターバブルという自分の興味がある情報だけが
集まってきて、極端なケースだとフェイクニュースを掴まされるという
ことも考えられます。こんな時代だからこそ、自分のフィーリングに
合う有料情報をあえて購読されることで、難しい時代を生き残るために
不可欠なご自分の見識を作っていくことができるようになると思って
います。

この月末は、コロナウイルスの影響でイスラエルに行けなくなった
赤塚高仁さんのログハウスに集まって飲み会になりました。最近は少し
インプット量を少なくしていますが、簡単に書ける原稿ではないので
土曜日の早朝(ほとんど夜更かしの人が寝る時間)に起きて、原稿を
書き始めました。新幹線の中(最近はwifiもあり電源も取れるので最高の
執筆空間になっています)でも原稿を書き続けラフ原稿が仕上がりました。
また、帰りの新幹線でしっかりと校正をして今月もいい原稿が書けたと
ホッとしています。

それでホッとしているのですが、今月は休む間もなく新しいインプットを
はじめました。きっかけはコロナウイルスに関して勉強をしなければと
感じたからです。日曜日は朔日参りに伊勢神宮に向かった私以外の
メンバーと別れて、東京で開催された前田知則先生のリメンバランス
ワークに出席しました。ぜひ出席しなければいけないという直感に
従ったのですが、そこで前田先生が話されたコロナに対する私見が、
しっかりとした知識に裏打ちされていたものだったのです。

前田先生は富士通でエンジニアをやっていらっしゃったこともあり、
しっかりとした科学思考ができる強みをお持ちです。当然ながら最近は
コロナに関しても話したり書いたりする機会がどうしても多くなっており、
私はつい概念で理解して終わらせてしまうのですが、概念でもいいので、
せめてしっかりと本を読み込んだうえで論評しなければといまさらながら
思い至りました。そこで、まず読んだのが、前田先生も参考にされたという
中屋敷 均著『ウイルスは生きている』(講談社現代新書)でした。

とても参考になる箇所がありましたので引用させていただきます。

 
(引用開始)

そして、人類を恐怖のどん底に突き落としたあの「スペイン風邪」の
毒性も、実はパンデミックの発生から数年で大きく低下したことが
報告されている。
現在ヒトに感染するH 1N1型のインフルエンザは、前述したように
当時の子孫ウイルスであるが、今はその型 のインフルエンザが流行する
ことがあっても、スペイン風邪のような惨劇は起こらない。
もちろん免疫によるヒトの耐性が増加したという側面があることは
否定できないが、ウイルスそれ自体の致死性も大幅に低下している。

(中略)

その謎の答えは、ウイルスという病原体の性質にあると考えられている。
ウイルスは生きた宿主の細胞の中でしか増殖できないため、宿主が
いなくなれば、自分も存在できなく なる。理屈の上ではウイルスにとって
宿主を殺してしまうメリットは極めて乏しく、積極的に宿主を殺すような
「モンスター」 は、いずれ自分の首を絞めることになるのだ。

(引用終了)

 
 スペイン風邪は第一次世界大戦が終わった年である1918年に大流行
しました。後からの研究で人類が経験した最初の鳥インフルザであることが
分かったそうですが、当時の世界人口18億人の内少なくとも6億人が感染し、
2~5千万人の人が亡くなったのではないかと言われています。
当時は中国やアフリカ諸国での統計が取れていないので、もしかすると
1億人近い死亡者が出たかもしれないと言われるほどの猛威をふるいました。

今回の新型コロナウイルスによるインフルエンザを含めて、この
鳥インフルエンザと同様の動物由来のウイルスが原因ですが、ウイルスの
学習能力によってその殺傷力は格段に落ちているようです。また、武漢や
クルーズ船のような状態になってしまうと感染力は強くなりますが、
そこから2次感染、3次感染と経るにつれて毒性は弱まっていくことが
期待できるので、いまの内に抑え込むことが大事だという専門家の意見や
政府の施策は納得できるものだと感じています。

本書を読んでいると、人間を頂点とする生物はウイルスとの戦いを通じて
進化してきたという風にも考えられるようです。すべての生命は生成発展
するように設計されているというのが父の意見でしたが、生成発展する
ためのツールとして神さまはウイルスを利用しているように感じられました。

しっかりと対処することは大事ですが、パニックにならずにこの騒ぎから
何を学ぶべきなのか考えていきたいと思っています。


天長節


 日曜日は令和最初の天皇誕生日、正式に言うと天長節でした。
偶然とは思えないような必然で、今年の赤塚高仁さんの聖書塾
始まりの日です。神さまからのwifiがつながると別人のようになる
赤塚高仁さんのルーターになると決意(2月5日発信のウィークリー・
レポートをお読みください)
したこともあり、始まる前に二人で
靖国神社の正式参拝に出かけました。

 
 まずは、赤塚さんの直感に従った行動に寄り添うことがルーターの
第一歩だと考え、聖書塾の前はおそらくこれまでのほとんどがそうで
あったように、靖国に行かれて、八千代食堂の玉子丼を食べられる
はずだと思ったので、「私も同行させていただけませんか?」と
メールを入れました。赤塚さんからは「是非一緒に行きましょう。
正式参拝もしましょう」とお返事をいただき、朝ごはんを食べずに
靖国神社で待ち合わせました。 

 二人で正式参拝の申し込みに行くと、「天長節の式典がありますので、
それにご参加いただきます」とおっしゃってくださって、図らずも
天皇誕生日を祝って神さま(靖国の場合は246万6千柱の英霊です)に
召し上がっていただくお祝いの品々を奉る儀式に参加させていただく
ことになりました。本格的なお神楽もあり、神さまたちが天長節を
祝って大宴会をなされている場に立ち会わせていただけたのかなと
ちょっと感動しました。

 その後、予定通り八千代食堂に立ち寄って玉子丼を赤塚さんに
ごちそうになりました。天長節のお祀りに参加させていただいたので、
いつもの正式参拝よりも時間がかかり、開店のタイミングで入れた
わけではないのですが、不思議なことに多分私たちが最初の客でした。
まだ誰もいない静かな店内に入ることができて、知覧から出撃して
いった英霊たちが最期に食べた思いに共感して泣いてしまう赤塚さんが
いつも座る、目立たない奥まった壁際の席に座ることができたのです。
 
 聖書塾の前ですが、直会ですので1杯だけビールをいただいて静かな
時を過ごしていると、見る見るお客様が入ってこられて、店内は満員に
なりました。そう言えば、正式参拝もあまり大勢の人がいませんでした。
もし正式参拝の方が多く待っておられたら、お祀りには参加させて
いただけなかったのかもしれません。ひょっとすると、神さまが大切な
聖書塾を開催する私たちの心構えができるようにお人払いをして
くださったのかなと勝手なことを考えていました。
 
 そろそろ玉子丼も食べ終わったので、聖書塾の会場に行こうかと思って
いると、北海道聖書塾で見事にルーターの役割をやっていらっしゃる
工藤孝史さんが店内に入ってこられました。私のルーター宣言を見られた
工藤さんが、聖書塾に参加するためにわざわざ日帰りで来られたそうで、
思いは同じくして聖書塾の前に靖国神社参拝に来られたのです。
工藤さんが玉子丼を食べている間、コーヒーをいただきながらいろいろ
話が弾んで、本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。

 私がルーターになるのであれば、少し時間をいただいてお話しさせて
いただくことが一番いいのではないかと八千代食堂で話しがまとまり、
講義の最初の赤塚さんのショートスピーチの後、カバラの生命の樹や
それと日本の天皇家に伝わっているという十種の神宝(とくさの
かんだから)が実はリンクしているという話をさせていただきました。
物理の超弦理論に基づく次元論の研究を突き詰めていくと見えてきた
世界なのですが、生命の樹は聖書の最初に出てくる創世記に出てくる
話で、結果的にちゃんと聖書につながりました。

 赤塚聖書塾の真骨頂は旧約聖書と新約聖書がしっかりつながっている
ということを、まるで精霊が降りてきたようにあっさりと解説して
くれることです。

今回は聖書が血肉のようになっている赤塚さんが、ヨハネの黙示録の話を
してくれました。黙示録は新約聖書の最後の部分なのですが、通常は
終末論の話をしていると捉えられています。聖書は始まりのことを
語っている創世記があって、終末論である黙示録があるので、私たちは
時間が一直線に流れるという世界観を作ってきました。

 でも私は、本当は黙示録を乗り越えた先に、もう一度私たちは
エデンの園に戻れるのだということを赤塚さんとの共著
『黙示を観る旅』(きれい・ねっと)を書いた時に気がついたのです。
私は気がついただけですが、赤塚さんはそれがちゃんと聖書に示されて
いることを教えてくれました。ヨハネの黙示録第2章7節に以下のような
記述があります。

 
(引用開始)

耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。
勝利を得る者には、神のパラダイスにあるいのちの木の実を
食べることをゆるそう。(口語訳新約聖書)

(引用終了)

 生命の樹(いのちのき)の話は創世記の後は、これ以外にはまったく
聖書には出てこないそうで、だから聖書の世界も本当は回っていて
ずっと続いて行くことが分かるのだという感動の秘話を教えてくれました。
二人のコラボは、このような形で進んでいきますので、
ぜひ東京の聖書塾にもご参加いただければと思います。
次回からもしっかりとルーターになって、赤塚さんにwifiをつなげたいと
思っています。

恐怖の壁


 新型肺炎の流行がパニックの様相を呈してきました。天皇誕生日の
一般参賀が中止になり、東京マラソンの一般ランナーの参加が取り
やめられることになりました。日本は国内発生初期にあるということ
で、ここでの対応が感染の拡大をストップするための大事な状態に
あるということは理解できますが、ここまでに至ってくると様々な
影響が市民生活にも出てくることは確実です。

 昨年の10~12月期のGDPの速報値が発表になり、年率換算で
マイナス6.3%の大幅減となりました。新型肺炎の影響がまだ出て
いない段階でこの数字なので、消費税の増税の影響がかなり深刻に
出たということになるのだと思います。

 日本の高齢者には、多額の金融資産を保有している資産家が多く
います。その方たちにお金を消費してもらうことが経済にとって
とても望ましいことなのですが、消費税を上げるということは消費に
ペナルティをかけることになってしまい、それではやるべき方向と
逆行していると言わざるをえません。

 そのうえ、このタイミングで新型肺炎のパニックがやってきたわけ
ですから、少なくともこの騒ぎが収まるまでは、景気は低迷すると
見ていいのではないかと思います。最近の日本の景気を支えていたのは
明らかに中国人等のインバウンド消費だったので、それが落ち込むのが
確実であることもやはり大きなインパクトを持つと考えた方がいいと
思います。さらに、人が多く集まる場に出て消費をするよりは、家で
過ごす時間が確実に増えますので、そういう意味でもやはり景気は
かなり悪くなると思った方がいいのかもしれません。


 どうも、私たちはいま、この恐怖の壁を上手く超えていくという
試練を与えられているようです。新型肺炎は原因が特定できず、
ワクチンなどの対処法も明確になっていないのでパニックになって
いますが、通常のインフルエンザに比べれば、中国はともかく日本を
含む他国ではそれほど恐れなければならない状況にはなっていない
のだと思います。医療技術の発達や、テレビ等の情報伝達手段が
整備されていることなどから適切な対処ができる環境が整っており、
多くの死者を出した過去のパンデミックのようなことにはならない
可能性が高いと思います。

 ただ、警戒情報が迅速に伝わることで、恐怖の感覚が広がっていく
スピードは大変速く、逆にこの感情のコントロールをどうするかが
問題になってきていると思います。しっかりとした自我の確立をする
ためには恐怖の壁を越えていくことが大切です。日本人の多くが
自我を確立しつつあるいまのタイミングで、まるでお試しのような
パニックが起こっていることから、これに上手く対処することが
本当に大事になると感じています。

 恐怖の壁を超えるには、自分に起こる出来事を他人の責任にしない
ことが大切になります。心配になってくると何をしても感染する
ような気分になりますが、しっかりと免疫力をつけて手洗いうがいを
すれば、通常の体力がある人なら肺炎になる可能性は低いといいます。
他人に迷惑をかけないようにすることはとても大事なことですが、
必要以上に他人を非難することにならないようにすることも大事な
ことだと感じます。

 テレビのニュースを見ているだけで暗い気分になってしまいますが、
こんなときこそ一人ひとりの行動が大事なのだと思います。この原稿も
ここまでネガティブに書くつもりはまったくなかったのですが、私も
かなり世論に影響を受けているようです。明るい気持ちを持ちながら
クレバーに恐怖の壁を乗り越えていきたいものですね。

 恐怖の壁を乗り越えて自我の確立ができれば、お金に困らなくなる
のではないかと私は考えています。いまのこのパニックを乗り越える
ことで、日本はまた豊かになれる一歩を踏み出せるとも感じています。

 近代人は自己主張ができるという特徴を持っています。他人と比べ
ずに自分の意見を堂々と述べられるということで、日本人は相対的に
言うとこれが苦手です。一神教の西洋人は神との契約をベースに自我を
確立していくので、他人と比べずに自分が確立できるので、得意なの
だと思います。特に平成の時代は世界的に自我の確立が求められる
時代で、これが苦手な日本人は苦戦を強いられてきました。

 個人的な感想ですが、安倍政権になってからは曲がりなりにも自己
主張をするようになって、日本もようやく上昇基調に乗ったかなと
思っていたタイミングでの今回の試練ですが、上手く乗り切ることで
一皮むけるいい機会に昇華できるのかもしれません。冷静に対処して、
この危機をどう乗り切るかを集合意識の叡智で考えてみるようにしたい
ですね。そうすると、日本人が得意な「全体感を大事にしながら
それぞれの役割を果たす」というステージに入れるかもしれないと
思っています。

移動距離


 便利な世の中になりました。スマホやPCを使うと世界中の情報が
簡単に取得できます。現地の状況もグーグルアース等を使えば
ネット上でかなりの精度で取得できます。また、会議もテレビ会議で
できるようになり、私も地方在住の友人とのミーティングをズームと
いうソフトを使ってさせてもらっています。このように、一昔前なら
考えられないようなペースで情報交換ができるような時代になりました。

 船井総研では会議のための出張は基本的になくなったそうです。
若い人が多い船井総研のコンサルタントは、ご支援先の了解が取れた
場合には、月次支援も実際にお伺いせずにズームで済ませることが
増えているようです。

 また、たとえ出張することになっても、いまは帰ってこられるのなら
基本は日帰り出張しか認めない会社が増えているようです。北海道や
沖縄、さらにはシャトル便が飛ぶようになった上海、北京、台北、
ソウルなどへの出張も、外資系や金融系の会社は日帰り出張が
当たり前になってきていると聞いて、大変な時代になったものだなと
感じています。


 私が20歳代の頃だと思いますが、当時のベテランの先輩コンサル
タントから、「情報量は移動距離に比例する」ということを教えて
もらったことがありました。船井総研は今も昔も業種に特化して
ご支援させていただくことが多いのですが、その業界のご出身の
個人ベテランコンサルタントに比べると、経験という面では
どうしても見劣りしてしまいます。ただ、多くのコンサルタントが
日本全国に多くのご支援先を持たせていただいているので、
集まってくる情報量が桁違いになります。これが最大の強みだと
いうのです。

 いまのようにテレビ会議でご支援をすることなど考えられない時代
でしたから、現場のコンサルタントが足で日本中を飛び回って集めて
きた生の情報ほど貴重なものはありませんでした。いまでいうと
そのデータベースの蓄積が他社にない最大の強みだったのです。

 そしておそらく、それはいまでも変わらないのだと思います。
業界紙などで専門の情報を取ってもやはり生の情報にはかないません。
特に最近はチームワークでご支援をさせていただくことに力を入れて
いるようですので、それが独特の強みになっているようです。


 私もおかげさまで、各地を旅させていただいていろいろな生の
情報をいただいています。コンサルタントのようにお金になる情報
ではありませんが、その蓄積がブログ等の原稿を書くときの源泉に
なります。本で読んだり、誰かの話を受け売りでお伝えしてもいいの
ですが、旅の実感と共にお伝えすると何か熱を持って伝えることが
できるようで、自分の体験に基づく情報を入れることを心がけて
いるのです。

 また、不思議なのですが、本を読むときも地方に旅行に行っている
時の方が頭に入ってきます。飛行機や新幹線の中、あるいは移動の
待ち時間などに喫茶店に入って読んだものは、その時の情景と共に
よく覚えています。はっきり言って、自宅や会社の部屋で本を読む
よりもはるかに早く読めますし、それに頭にも入ってきます。先日、
赤塚高仁さんが、それは風景と共に記憶されるからだと教えてくれた
のですが、とても納得できました。

 生の情報を得るには、旅先につながるご縁が必要になってきます。
普通に観光地に行っても得られない、現地ならではの情報に触れる
機会をいただけるのは本当に有難いことだと思います。ただの観光客
では教えてもらえないことも、現地で信頼されている人を通じて
いただけると、まったくレベルの異なる情報を収集できるのです。

 また、たとえ観光で行っても、普通ではない情報を得られると
とてもうれしい気分になります。2016年に小川雅弘さんとインドに
行ったことがありました。金融閉鎖が起こるかもしれないという予感を
持っている小川さんと、その前触れになるかもしれない高額紙幣の
使用が禁止された現地の様子を見に行ったのです。インドに特別な
伝手はなく、旅行会社を通じて頼んだ日本語のガイドさんが便りでした。

 悪い癖で、現地に行くまでは詳細な目的や訪問先を決めていなかった
のですが、いいガイドさんで、それならと言ってご親戚の自宅に連れて
行ってくださり、現地の庶民の生活レベルや、何を欲しているのかを
見せてもらうことができました。それによってインドが、例えば中国と
比較すると、何年前の発展段階だろうという想像がついて、とても
貴重な情報になりました。人脈というご縁も大事ですが、このような
運も大切なのだと思います。

 ご縁も、それを作る偶然の重なりという運も、どちらもシンプルに
言えば移動距離に比例するようです。ITを使いこなせないことの
言い訳ですが、これからもたくさん移動していい情報をお伝えしたいと
思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


ルーターになる決意


 週末は広島に行ってきました。メインの目的は、呉市で開催された
広島聖書塾での講演でした。また、いつもお世話になっているサクラ
F奉仕団での講演会が広島市であり、赤塚高仁さんと交代で1日に
2講演をさせていただきました。

 スケジュールが重なって起こった奇跡ですが、ちょうど話してみたい
次元論の新ネタがあり、それを何度か続けて話せてお客様の反応を
確かめられたのは、とてもラッキーだったと感謝しています。

 広島聖書塾を主催しているのは、とても親しくしていただいている
久村寿美さん。自衛隊出身で「呉市市民公益活動団体 樹の音会」の
会長であり、3年連続赤塚さんのイスラエルツアーに参加している
強者です。

 イスラエルツアーの現地の受け入れをしてくださっている旅行社
「アミエル社」のオニ・アミエル社長のお母様イリアット・アミエル
さんはアウシュビッツの経験者です。ご出身のポーランドやイスラエル
ではベストセラーとなった『SCORCHED 焦がされた世代 ホロコースト
生存者短編集』(きれい・ねっと)
というエッセイ本を出版されています。

 赤塚さんや小川雅弘さんと個人的にイスラエルに行って、オニ社長に
ランチをご馳走になったことがあります。その時にこの本の存在を知って、
赤塚さんと二人で日本語の翻訳本を出版することを決意しました。
きれい・ねっとの山内尚子さんも絶対に黒字になるまでは売れることが
ないということを理解してくれた上で出版してくれました。

 翻訳書ができた時のイスラエルツアーの懇親会に、アミエル親子を
ご招待させていただきました。日本語の本を手渡すためだったのですが、
普段はご高齢のためパーティには出席されないイリットさんが予定を
変更して最後まで参加してくれました。

 最後のスピーチで、「私の人生は楽しいことなど一度もなかった。
早く死にたいといつも思っているけど、私には書いて伝えるという
役割があるので、その役割を淡々と果たしているだけ。でも今日、
日本の友人たちと話しているととても楽しかった。ありがとう」と
おっしゃってくださいました。

 時間を戻して、そんな出版をするにあたり、本質的にどんな行動を
すべきかを理解している赤塚さんから、「勝っちゃん、この本出すなら
アウシュビッツに行かないかん。一緒に行こう」と言われました。
そこで、イスラエル旅行の手配をしてくれている旅行社「ホーリーランド・
ツーリスト」の石田社長やそのお孫さんの平和さんも参加してくれる
ことになって、急遽3泊5日の弾丸ツアーに出かけることになりました。

 その時、久村さんが「赤塚ティーチャーと勝仁兄さん二人では危ない
ので、私がボディガードでついて行く」と言って、この旅行に参加して
くれて、当たり前ですがそれ以来とても親しく(頼みごとを断われなく)
なったのです。

 久村さんから呉に来るように誘われると「はい」か「イエス」の
返事をして、広島よりも呉に行く機会の方が多くなりました。今年から
広島聖書塾をはじめられることになり、上記のような奇跡で、私も最近
はまっている次元論(これも損益度外視できれい・ねっとが出版して
くれている友人の物理学者、周藤丞治著『いざ高次元世界へ 
精神文明の夜明けに』
の内容に基づいて話しています)のお話を
ちょっとだけ聖書にからめながらお話させていただきました。

 すごいのは、その記念すべき最初の聖書塾に、北海道聖書塾を主催
されている工藤孝史さんがわざわざ呉に来て参加していることでした。
にんげんクラブでも東京聖書塾を主催させていただいているのですが、
正直言って、どうも北海道や広島の方が盛り上がっている。今回、
赤塚さんと話して気がついたのは、工藤さんや久村さんは赤塚さんが
イエス・キリストに繋がるためのwifiのルーターになっているという
ことです。

 赤塚さんはイスラエルに行くとwifiが繋がって別人になります。
絶えず、イエスなどの聖人に繋がり、それをツアーに参加している
私たちにも惜しみなく分け与えてくれるのです。それが楽しくて私も
8回も行ってしまったのですが、ヨルダンにも行ったツアーの時に、
イスラエルを出るとwifiが切れることを発見してしまいました。

wr200205-1.jpeg

 でも、北海道や広島の聖書塾では、それが繋がっているように
感じるのです。普段の赤塚さんは、日本ではwifiに繋がらないのですが、
お二人が聖書塾限定のルーターになっていて、だから異様に盛り上がる
のだということに気がつきました。

 赤塚さんの許可が出たので、東京聖書塾でも私がルーターになれる
ように一緒にコラボしたいと思います。ただ単に聖書を勉強するのでは
なく、聖書の世界を再現して聖書を足の裏で読めるような場づくりに
挑戦していくことを決めました。

 赤塚さんほどではありませんが、私もイスラエルに行くと日本では
降りてこないようなメッセージを感じることがあります。もちろん、
赤塚さんがメインの聖書塾ですが、私とアドリブでコラボすることで、
私自身がルーターになってwifiをつなげる努力をしてみたいと思います。

 私は、誰かのティーアップ(ゴルフでボールを打ちやすいようにする
道具)するのは得意ですが、wifiの役割をするのは初めてです。
でも、工藤さんや久村さんがやっているのを真似て、私なりの方法で
挑戦してみようと思います。

wr200205-2.jpeg


新型肺炎


 沖縄のリゾートホテルで海を眺めながら原稿を書き始めました。
週末は大阪にいて、思いがけず赤塚高仁さんときれい・ねっとの山内尚子さんと
新年会を楽しめました。昼間から楽しいお酒を飲んで、早い時間に解散したので
ホテルに戻ってすぐに寝たのですが、おじさんというのは困ったもので、夜中の
12時前に目が覚めて今度は眠れなくなってしまいました。早朝の飛行機で沖縄に
移動しなければいけなかったので、少し大変だったのですが、まあ、トータルの
睡眠時間を考えれば十分寝ているので大丈夫でしょう。

 大阪からの飛行機はほぼ満席で、キャンプに向かうのであろうプロサッカー
チームのメンバーと一緒になりました。身体の大きな彼らが私たちと同じ大きさの
席に座っているのはかわいそうな気もしますが、私でも名前を知っている世界的な
プレーヤーも他の選手と一緒に普通席に座って、まったく不満気な表情をして
いないのには感心してしまいした。以前に沖縄から帰るときに、プロ野球選手の
一団とも乗り合わせたことがあって同じように感じたのを思い出しました。
アメリカのメジャーリーグなら専用機で移動するらしいのですが、そういう面では
日本のプロスポーツは質素なものなのだと思います。

 さて、先週の土曜日が新月で旧暦のお正月ということで、いよいよ2020年、
令和2年が本格的に始まりました。2というのは女性性の象徴で、それに対して
1は男性性の象徴だという話を大阪で聞きました。そう考えるとこれから千年続く
女性性の時代が本格的に始まったということかもしれません。ただ、変化の時は
大混乱もつきもので、舩井幸雄がいつも心配していた「大難の時代」がいよいよ
本格的に始まるのかもしれません。

 経済的には、今年は何とか乗り切れるのかなと思っていたのですが、ここに来て
中国で発生した新型コロナウィルスによる新型肺炎がいよいよ大変なことになって
いるという実態が明らかになってきました。中国政府は実質的に武漢市を閉鎖して、
それに対して日米両政府は自国民を救出するための専用機を用意して救出に向かう
というニュースが出ています。早速、週明けの為替相場は世界経済の先行き不安を
受けて円高で推移しており、やはりこのままでは済まないことを感じさせる動きを
見せています。

 リーマンショックのような世界的な大事件の時は、ブラックスワンが現れると
言われています。誰も予想できないようなあり得ない現象が大混乱の原因になると
いう意味で、11年前はサブプライムショックは予想されていましたが、それで
リーマン・ブラザーズという世界的な大投資銀行が潰れることは誰も予想できません
でした。あの時は、もう少しで世界の金融システムが破たんするというところまで
追い込まれてしまったのですが、今年は中国の新型肺炎がブラックスワンになるの
かもしれません。

 沖縄に来ると、最近は巨大なクルーズ船が停泊しています。中国政府は団体旅行を
禁止するという措置を打ち出すということなので、沖縄の観光業も大打撃を受けるの
かもしれません。日曜日に出席させていただいた沖縄のレセプションで、高級
リゾートホテルを展開しているホテルチェーンの社長さんとお話しさせていただいた
のですが、いまはまだそれほどの心配はされていないようです。ただ、沖縄では
高級リゾートと言っても1泊で5万円をとれる施設は2、3軒に限られていて、
ここが沖縄のリゾートが成功するかどうかの鍵だという話をしてくれました。

 そういう意味で考えると、日本の観光業もマスを相手にするビジネスから
富裕層を相手にするビジネスに転換しなければならないし、逆に言うと日本に
本格的な高級リゾートを楽しめる新たな中流層をどうやって作っていくかを考えて
いかなければいけないのかもしれません。

 幸いにプロスポーツを見ても分かるように、日本ではまだアメリカや中国ほど
二極化は進んでいないように感じます。ごく一部の金持ちを作るのではなく、
日本全体が豊かになっていくような方策を考えて、長年がんばって働いて日本の
発展に尽くされた老年のご夫婦が1年に一度ぐらいは沖縄で1泊5万円のホテルに
泊まれるような社会を作っていけば、日本も豊かになるような気がしてきました。

 中国人観光客に頼るのではなく、日本人が楽しめるリゾートを作り、それを
外国の人たちにも楽しんでいただけるようにするのが基本のような気がします。
今回の沖縄のリゾートブームはバブルの時のようなひどいことにはならないと
思いますが、まず自国民に楽しんでもらえることを大切にするという基本は
忘れないようにしたいものですね。

沖縄.JPG

国民的英雄  


 フィリピンのマニラに仕事で行ってきました。
時間に余裕があったので、少しだけ観光も楽しませていただきました。
最初に訪れたのは、サンチャゴ要塞。 1571年から150年かけて築かれた
要塞ですが、明治時代に独立運動を起こし、そのためにこの地で幽閉
されて銃殺された国民的英雄ホセ・リサールの博物館があり、そこを
見学させていただきました。

 リサールは語学の天才だったらしく、日本に来たこともあり日本語を
少し話し日本人の恋人もいたらしいということが分かっています。
呂宋(ルソン)助左衛門という戦国時代の商人を主人公にした
大河ドラマが昔ありましたが、その頃から日本はフィリピンと縁が
深かったようです。彼は35歳で処刑されてしまいますので、独立に直接
かかわったわけではないのですが、フィリピンの人々にとってはインドの
ガンジーのような存在だったように感じられました。

 そのサンチャゴ要塞のすぐ近くにマニラ大聖堂という立派なカトリックの
教会がありました。そこで、少しだけお祈りさせていただきました。
フィリピンはアジアで唯一、キリスト教を信じる人の割合が90%を超えて
いるキリスト教国です。スペインの統治が300年続いていたことが大きな
理由なので、南米の国々の宗教がキリスト教だということと似ているの
かもしれません。ただ、南米と違うのは多くの人が英語を話している点で、
最近では日本から最も身近な英語留学ができる国として人気を集めている
ようです。

 現地で会社を経営されている日本人にお話を聞くと、フィリピンは
アセアン諸国の中でもかなり親日的で、最近はドゥテルテ大統領が
積極的にインフラの整備などの経済の刺激策を採用していることなどから
景気もよく、それに伴って治安も大分よくなってきているそうです。
農業と出稼ぎが2大産業で、香港に行くと休日には公園でたむろしている
フィリピン人メイドの多さに驚くことがありますが、香港をはじめ
日本や韓国、中国、それに最近では中東諸国にも多くの出稼ぎ労働者が
いるようです。

 それに加えて、英語が話せることを活かした、コールセンター業なども
発展してきているようで、政治の力で国のあり方が大きく変わること。
さらに、日本の報道を見ているとトランプ大統領のように非常識な
トンデモない大統領というイメージのドゥテルテ大統領ですが、
現地の方のお話を聞いていると大変人気があり、実績も作っている
ことが感じられました。

 ところで、話はすっかり変わりますが、いまは国民的な英雄に国の
行く末を委ねる時代ではないように感じます。ガンジーやリサールの
ような傑出した人物ではなく、トランプ大統領やドゥテルテ大統領の
ように一癖ある人物が大衆の本音を上手くつかまえて、彼らの豊かに
なりたいという願望に忠実な政治をすることで国が発展していきます。
そして、その次の段階は英雄や救世主を外に求めるのではなく、
一人ひとりの意識レベルを上げて、その集合意識の力で国の方向を
導いていく時代だと感じます。

 救世主が現れることに期待を持って待っていても、いまはそのような
人物が外から現れることはないのだと思います。ではどうすればいいのか
というと、多くの集合意識を作っている叡智を自ら学んで、自分の意識を
広げていきながら、共鳴する部分を増やしていくようなアプローチが
有効になってくると感じています。

 身近なところでは、赤塚高仁さんが提供してくれる「やまとこころの
キャンドルサービス」や「聖書塾」があります。にんげんクラブで聖書塾
開催させていただくのは今年で3クール目になります。赤塚さんは
無教会派のキリスト教の団体で聖書を深く読み込み、糸川英夫先生の
教えに基づく30回近くのイスラエル訪問で足の裏で聖書を読む体験を
積み重ねたことで、他の人にはない自分の中にイエス・キリストを発見
するメソッドを確立されています。

 赤塚さんは決して英雄でも、救世主でもありませんが、赤塚さんの
聖書塾でひとたびインスパイアされると、自分の中の小さな救世主の
存在を感じられるようになります。私は、そんな赤塚さんにイスラエルで
出会ったことで大親友になり、それから毎年のようにイスラエルを
訪問するようになりました。

 今回のマニラ大聖堂でもイエスの魂を感じることができましたが、
世界の大半の人が魂の拠り所としている聖書の知識を、日本人向けに
独自の視点で教えてくれる貴重な機会を逃す手はないと思います。

 3年連続で受けてくださる皆さまにも、はじめて聖書に触れられる皆さまにも、
大事なメッセージが伝わることを確信しています。私も毎回出席しようと
思っていますので、ぜひご参加を検討していただければと思います。

 日本からの視点だけでものごとを見ていては分からないことが多くあることが、
海外に行くと感じられます。そのときに、なにか物差しをもっていると、
海外の事情がぐんと分かりやすくなります。
赤塚聖書塾では、そんな物差しも身につけていただければと思います。

にんげんクラブ2.0


 にんげんクラブの新しい動きを考える上で、先週書いたとおり
9次元社会がどうなるかということがキーワードになってくると
感じています。

 父の代表作でもある『エゴからエヴァへ』(PHP)で唱えていた、
エヴァ社会のあり方が9次元社会だと思うからですが、具体的にマネー、
情報、エネルギーという分野で考えればイメージ化できるというのが、
周藤丞治さんが『いざ高次元世界へ 精神文明の夜明けに』
(きれい・ねっと)
で提案されていることです。

 先週の続きで、その中でエネルギーがどうなっていくかを考えた時に、
やはり原子力技術をどう使いこなせるようになるかがポイントになると
思います。

2005年の本ですが、中島彰著『全核兵器消滅計画』(講談社)という
衝撃的な本があります。アメリカがマンハッタン計画で原爆を開発した
時に一番難しかったのは、原爆が兵器としての巨大な殺傷力を持つ前に
不完全爆発(未熟爆発)してしまうことをどう防ぐかという点だった
そうです。逆に言うと、人為的に不完全爆発をさせることができれば、
核兵器を無力化できるという考えが浮かびますが、これが少なくとも
理論物理学的には可能だということは、科学者の中でコンセンサスを
得られているのだそうです。

 いまの原子力発電所は、核分裂でできるエネルギーでタービンを
回して起こる力で磁石を回して発電するのですが、9次元的な発想に
なれば、3次元のエネルギーである電磁気力をわざわざ使うことは
ナンセンスだとも考えられるので、原子力そのものをどう電気に
変換するかという発想になってくるのだと思います。

 服部 禎男著『遺言~私が見た原子力と放射能の真実』(かざひの文庫)
という2017年に出版された本があります。服部先生にお会いしたことは
ありませんが、2011年の福島の原発事故の時に原子力についていろいろ
調べている過程で超小型原子炉という安全な原子力発電の方法を提案
している先生のご存在を知りました。本書から引用させていただきます。

 
(引用開始)

炉心が直径1メートル以下の超小型原子炉であれば、仮に事故が起こり
炉心の温度が上がっても、その分密度が下がるために、中性子が原子核に
ぶつからずに、炉心の外へ飛び出していくため、核分裂の連鎖反応は
自然と止まるということです。これは本質的に安全 な原子力発電の
仕組みです。

(引用終了)

 この技術が5次元や9次元の発想に基づいたものかどうかは分かりま
せんが、服部先生が上記の仕組みに気がついたのは1958年のこと、
つまり50年以上も前のことなのです。原子力を全面的に否定するよりも、
いまの原発とはまったく発想の違う叡智を追求するのは悪い事ではない
のではないでしょうか。

 そして、最後に取り上げた情報というものもAI(人工知能)や
ビッグデータ等の言葉が現代社会を象徴する言葉になっているように、
とても大事なものであることに否を唱える人は少数派だと思います。
最新の技術で情報を集めて使いこなすのは便利な世界ではありますが、
先人が命がけで獲得してきた民主主義の基本であるプライバシーを
守る権利や言論の自由等が損なわれてしまうデメリットがあることも
また、広く認識されるようになってきました。

 突き詰めて考えていくと、いまの私たちの社会のディフォルト
(標準)である資本主義と民主主義の矛盾を真正面から訴える技術に
成り得る可能性を持っていて、これを次元論からどう考えるかも大事な
ポイントになることは間違いありません。この辺りのことを考えていく
には、私がずっと本質的なところを見ることを避けてきた、
スピリチュアルなことにもっと目を向けていかなければならないという
事実に向き合おうという気持ちがようやく、徐々にではありますが
高まってきています。

 9次元が当たり前の社会が徐々に実現していくと、当然の帰結として
資本主義や民主主義といういまの政治のシステムでは対応できない問題が
増えていくのだろうと思います。いまの私の知識では、それに対応できる
新しい仕組みがどんなものになるのかはとても想像できませんが、それを
皆さまと一緒に考えるのが、にんげんクラブ2.0の方向性になることが、
漠然とではありますが見えてきているように感じています。

 直感力の優れた女性の中には、すでに経営等でこの動きを先取りして
いる人もいるようですが、彼女たちは自身の直感はもちろん、それ以上の
高次の情報を使いこなしているように感じます。私のような年輩の男性は、
理論理屈がないと理解も納得もできないので、本年はそんな理論理屈を
周藤さんのような科学者の力を借りながら、しっかり考察していきたいと
思っています。

あらためまして、本年もにんげんクラブをどうぞよろしくお願いいたします。

9次元の社会をイメージする

あけましておめでとうございます。
本年もにんげんクラブをよろしくお願いします。

令和2年、2020年になりました。「2」ばかりの年だからという
わけではありませんが、にんげんクラブもそろそろバージョン2.0に
なっていかなければいけないなと思っています。そこで、今年の
前半は、にんげんクラブのあり方をしっかり考えていきたいと
思っています。そして、その考えのベースとして、これからの
社会がどうなっていくのかということを次元論を中心に考察して
いきたいと思っています。

年末に書きましたように、私は周藤丞治さんから教えていただいた
次元論をベースに物事を考えています。彼の著書「いざ高次元へ
精神文明の夜明けに」(きれい・ねっと)
をぜひお読みください。
新しい文明のあり方がよく分かるようになります。

例えば、第3部は「高次元世界の応用」について書かれており、
1章が「マネーの進化」、2章が「情報技術がツクル未来」、
3章が「原子力技術の発展」という流で展開されています。

周藤さんの考え方は、彼の専門分野である理論物理学の
超弦(ひも)理論物理学から来ています。エネルギーは①電磁気力、
②弱い力強、③強い力(②と③を遇わせて原子力と考えられます)、
④重力の4種類あることが分かっています。量子力学によって
原子力までは数学的に説明できるのですが、重力の計算が
どうしても合いません。そこで、素粒子が弦(ひも)でできていて
次元を26(正確には(25+1))次元まであるという前提で考えると、
一応計算で辻褄があうという「超弦理論」が登場したのです。

おもしろいことに、超弦理論では標準の次元は9次元であり、
私たちは9次元→5次元→3次元とディセンション(次元下降)して
きていると考えています。4,6,7,8次元がないのは、とても小さな
次元(10マイナス30m乗以下の極微の世界)であり、かつ埋れたら
すぐに消えてしまうと計算で明らかになっているからです。
スピリチュアルな考え方で言うと、超弦理論の5次元が4次元、
9次元が5次元と考えれば「当たらずとも遠からず」です。

社会を次元論的に診ると、3次元がインターネット以前の社会で、
5次元がシェアリング経済やサブスクリプションを中心に発展して
きている現在の社会と言えそうです。5次元になったことで
私たちの生活は豊かになって格段に便利になりましたが、実は
3次元よりもかなり厳しい「勝者総取り」の世界だと私は感じて
います。

3次元の世界は業界秩序がはっきりしていて、広義の談合で
仕事の取り分はあらかじめ決まっていました。だから、お酒を
飲みながら業界秩序を守ることを最優先していれば、黙って
いても自動的に儲かっていく時代でした。

ただ、そこには格差が歴然とあって、大手町や丸の内に本社が
あるような一部の企業が霞ヶ関の指導の下、すべてを決めていて、
そのインナーサークルに入れない会社は、その下請け的な動きに
終始するしか選択肢はありませんでした。当時の船井総研や
そのクライアントの大半はそのインナーサークルに入れていなかった
ので、その経営はとても大変なものだったように思います。

インターネットが普及したおかげでこの秩序はほぼ崩れたと
言ってよく、いまは下克上の時代で多くの人や会社にチャンスが
転がっている時代です。

そして、この先9次元になると、いよいよ父が話していたエヴァの
時代(父の「エゴからエヴァへ」(PHP)を参照にしてください)に
なるのだと思っています。競争よりも共生、ギブアンドテイクよりも
ギブアンドギブの時代になります。お金等のエネルギーが未来から
流れてくるようになるので、お金を世のため人のために使うと
ドンドン豊かになるような社会構造になるのです。

周藤さんは、その9次元社会をどのように生きていけばいいのかを
「お金」「情報」「エネルギー」という観点で考えています。
私は「お金」が好きなので、いつもは大体マネーの話をしている
のですが、最近は情報やエネルギーの話も考えてみたいと思うように
なってきました。

原子力は5次元のエネルギーですが、3次元世界がまだ色濃く
残っていること、また原子力発電所が3次元の時代に作られたもの
であること等から、私たちはうまく使いこなせてきませんでした。
ところが、重力が主体となる9次元社会に変化していった時には、
私たちは原子力をいまよりも確実にうまく使いこなせるように
なると思うのです。

重力が主体のフリーエネルギーを使いこなせるようになるには、
もう少し次元を上げていかなければいけないのかもしれませんが、
多くの人が9次元に移行できるようになれば、原子力技術で私たちは
うまくエネルギー問題を解決するとまではいいませんが、進歩
させることは可能だと思っています。原子力技術をうまく使って
エネルギーの価格が下がれば、モノの価格も下がっていきます。
それが、マネーの改革と同時に起こっていく9次元社会の特徴では
ないかと考えているのです。

エネルギーについての考察の続きと情報に関しては来週書きたい
と思いますが、今年はいよいよ9次元社会=精神文明の夜明けに
当たる年になるのではないかと確信しているので、9次元になると
どんなふうに社会が変わっていくかを、しっかりとイメージして
いきたいと思っています。


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