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舩井勝仁のウィークリーレポート 2017年

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輸送艦おおすみ


 早いもので、今年最後のウィークリー・レポートになりました。
今年も大変お世話になり、ありがとうございました。

父が亡くなってそろそろ4年が経とうとしています。いま、父がやって
いたことを少しずつ整理しているのですが、そのせいか最近また父が
夢枕に立つようになって、「なんとかにんげんクラブは続けて欲しい
なあ」と話しかけてきているように感じています。

にんげんクラブは、事業として考えるとなかなか難しいし、一人ひとり
がそれぞれのにんげんクラブ像を持っていて、整合性が取れないなあと
感じているので、お正月休みを使って一度じっくり考えることになるの
だろうと思っています。


 整理をすると言えば、来年4月の「舩井フォーラム ザ・ファイナル」
の開催で、オープンワールドから続いてきたこの一大イベントの歴史に
ピリオドを打ちます。

経営コンサルタントとして成功し、船井総研の上場も果たした父が、
にんげんクラブ的な活動を続けてきたのは、間もなくやってくる新しい
社会を無事に迎えるために、一定数以上の有意の人に出現してもらうた
めでした。そして、それをなるべく束縛なく自由に、みんながやりたい
ことをやって進めていくのが、にんげんクラブのやり方です。

 だから、悪くとると何がしたいか分からないのがにんげんクラブの
特徴ということになるのですが、舩井幸雄のカリスマ性とオープン
ワールド等の舞台を使って、有意の人がたくさん排出されるように
なったのは、活動の大きな成果だと思っています。そして、いまは
有意の人がそれぞれの分野で活躍するようになり、啓蒙の段階は終了
したというのが、舩井フォーラムをファイナルにしていく意味だと
思っているのです。ちょっと大げさに言うと、歴史的意義は終了した
のです。

 でも、にんげんクラブに関しては、いろいろな思いを持った人たち
をゆるく束ねるという役割は残っているのかもしれないとも感じます。
昔からいい世の中を創りたいという思いで活動をしている立派な人た
ちはたくさんいます。しかし、なかなか横の連携が取れずにそれぞれ
が独自の活動をしていくので、まとまりがなく大きな動きにつながり
ません。圧力団体や業界団体のように、直接的な利益につながるわけ
ではないのですが、なるべく自由で自分の言いたいことは言い合いな
がらも、心地いい場を提供するのが役割だろうと改めて思っています。

 必ずしもにんげんクラブと直接関係があるわけではないのですが、
赤塚高仁さんと矢吹紫帆さんの『組曲「ヤマト人への手紙」』の出版
記念講演会にゲスト出演するために、23日、広島の呉に行ってきまし
た。

この講演会を主催したのは呉で整体業をやっている「樹の音」代表の
久村寿美さん。年間購読をいただいている皆様にはもうすぐお届けす
「ザ・フナイ」の2月号で赤塚さんと一緒に巻頭鼎談をしていただ
いている広島の「フジハラレディースクリニック」の藤原紹生先生が
開催された赤塚さんの講演会に感動して、イスラエルツアーに参加さ
れました。

 そこで、小川雅弘さんにも出会ってすっかりにんげんクラブ的な
世界に近くなり、赤塚さんと私の二人でアウシュビッツに行くこと
になったときは、私たちだけだと危ない(?)と言うのでボディー
ガードについてきてくれたというツワモノです。

ご主人は海上自衛隊の現役の教官でご自身も自衛隊の出身ということ
で、樹の音の周辺には自衛隊関係の方がたくさんいらっしゃるようで
す。実は、赤塚さんたちの講演会には、呉の海上自衛隊のナンバー2
の幕僚長も参加されていて、それを知らなかった私はかなり問題発言
をしてしまったのですが、知っていたら言えなかったことを言えて
よかったのかなと思っています。

 懇親会の時に幕僚長に名刺交換に行くと、最初はかなりとまどって
いらっしゃいましたが、そのうちに普通に話をしてくれるようになり
ました。当たり前ですが、人間的にとてもバランスのとれた素晴らし
い人で、楽しくお話をさせていただきました。

久村さんが特別に広報部にお願いしてくれて、翌日は講演会のボラン
ティアスタッフのみなさんと一緒に海上自衛隊の基地の中を見せてい
ただき、輸送艦「おおすみ」の見学までさせていただきました。
そして、どうも幕僚長から連絡が行っていたようで、お休みにも関わ
らず、多くの乗組員の方からわざわざ直接説明をしていただき、国防
の最前線に触れることができて、かなり興奮しています。

呉自衛隊.jpg

 まさか、にんげんクラブの活動の延長上で海上自衛隊の幹部の方と
お知り合いになるとは思いませんでしたが、地政学的な問題が話題に
なり、私たちの生活にも直接関係があるような昨今の情勢を考えると、
にんげんクラブのゆるやかな輪の中に、自衛隊出身の久村さんがいる
ことも不思議ではないのかもしれません。

おおすみ.jpg

1年以上の異例のロングランが続いていて、観客動員数が200万人を
超えた話題の映画「この世界の片隅で」の舞台でもある呉の街を存分
に楽しめた、すてきな年の暮れになりました。

 平和な生活の反対側には国防を担ってくださっている自衛隊の存在
があることも受け止めながら、新しい時代がどうなっていくのかを
にんげんクラブ的に考えていきたいと思っています。来年は小川さん
と一緒にできるだけ日本中を回りたいと思っていますので、皆さんに
お会いできることを楽しみにしています。どうぞ、よろしくお願いい
たします。

冬の軽井沢

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 先週の週末は、軽井沢に行ってきました。
目的はヘンデルの「メサイア」のコンサートを聴きにいくことでした。
メサイアとは、英語で「メシア(救世主)」という意味で、新旧聖書か
ら歌詞を取り、それにヘンデルが作曲をしたものです。

作曲されたのは1741年。日本でいうと、寛保(かんぽう)年間、有名な
八代目将軍、吉宗の時代になります。演奏は鈴木雅明先生指揮のバッハ・
コレギウム・ジャパンで、日本ではクリスマスのシーズンに演奏される
ことが多い曲目です。

 私は数年前に東京のサントリーホールで聞いたことがあったのですが、
その時は聖書にはまったく興味がなく、第二部(全部で三部までありま
す)の最後に歌われる有名な「ハレルヤ」コーラスだけが印象に残りま
した。それから、演奏のことではないのですが、いつもは私が一番若い
のではないかと思うくらいご年配の方が聴衆の中心になっているNHK交
響楽団(N響)の定期演奏会と比べると、クリスマスコンサートだから
かもしれませんが、若いカップルが目立ったことも印象的でしたね。

 私は音痴でカラオケも苦手ですが、クラシックのコンサートに行くの
は大好きです。大学受験の勉強をしている時に、大阪の大きなレコード
店で1960年代に録音されたバーンスタイン指揮のマーラーの交響曲が
1000円前後で買えたので、それを買ってきたらとても壮大な音楽で大好
きになり、わけも分からないまま、いつもそれを聞きながら勉強してい
ました。当時はもちろん歌謡曲等の方が好きだったのですが、それでは
勉強に集中できないので、さっぱりわからないクラシックがちょうどよ
かったのです。

 最初は勉強に集中するためだけだったのですが、何度も聞いていると
好きになってくるから不思議なものです。大学に入って東京に出てくる
と、N響の定期演奏会の学生席が1回あたり1000円で聴けたので、映画を
観るより安いなあと思って会員になり、友だちは誰も付き合ってくれな
かったので一人で聴きに行っていました。コンサートの後、渋谷でいつ
も牛丼を食べて帰ったのをよく覚えています。いま思えば不思議な組み
合わせですが、それも私の大切な青春の思い出です。

 そんな青春時代のコンサートの中でも強烈に覚えているのが、レコー
ドでいつも聴いていたマーラーのシンフォニーの演奏を生で聴いた時の
感動です。クラシック音楽はレコードやCDで聴くものではなく、やっぱ
りコンサートに行って聴くべきだと強烈に感じました。

船井総研にいた頃は忙しくて、とてもクラシックコンサートに行くような
余裕はなかったのですが、5年ほど前からサントリーホールで開催される
N響の会員になって、行ける時はコンサートを楽しむようになりました。

 そうすると、演奏会の案内のチラシをコンサート会場でもらうようにな
り、特に今年はヨーロッパの一流のオーケストラの来日公演が多くあった
ので、かなり楽しませていただくことができました。東京に住んでいるメ
リットにはなりますが、まだまだオペラを楽しむところまでは行かないし、
先に書いたとおり、聴衆はかなりご年配(不思議なことに女性よりも男性
が多く、休憩時間には男性のトイレが長蛇の列になります)の方が多いの
ですが、シンフォニーは一定のファンがいて、そのレベルもかなり高いよ
うに思います。

 今回の冬の軽井沢のコンサートも、夏に来た時に「メサイア」の公演が
あることを知って、その時にチケットを衝動買いしたものです。雪が降る
という予報が出ていたので、車ではなく新幹線にしましたが、東京から
1時間強で着くので正解でした。最高気温がマイナスという寒さにはびっ
くりしましたが、夏ならかなり並ばなければ入れない有名な飲食店もすぐ
に入れますし、動けないぐらい混雑する旧軽井沢も、それなりに人通りは
ありますが、落ち着いていていい感じでした。

 今回、しっかりとパンフレットを読んではじめて知ったのですが、
「ハレルヤ」コーラスの歌詞は「ヨハネの黙示録」から取られています。
赤塚高仁さんと『黙示を観る旅』(きれい・ねっと)という本まで書い
ていながら知らなかったことを少し反省しています。「ハレルヤ」の次
に有名な最後の「アーメン」コーラスも黙示録から取られていて、クリ
スチャンにとって、一年の締めくくりは黙示録なのですね。

 そんなことを知ったからかもしれませんが、旧軽井沢の近くにある二つ
の教会に行ってみました。ほんの短い間でしたが、静寂を楽しめて冬の軽
井沢に来た本当の目的はこれだったのかなと感じました。もちろん新幹線
で東京に帰ってくるといつものペースに戻っていて、歩くスピードもいつ
もどおり速くなっていることに気づきましたが、たまにはこんな非日常も
いいものですね。

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ヤマト人への福音


 このウィークリー・リポートを読んでくださっている皆さまはご存じ
だと思いますが、赤塚高仁さんと私は本当に気が合う仲です。最近は少
しマシになったものの(笑)、一時は家内といるよりも多くの時間を共
有する、言うなれば恋人状態になっていたこともあるほどです。

だから、私は赤塚さんが毎週金曜日に配信されているメルマガ「ヤマト
人への福音」をとても楽しみにしています。先週の金曜日に配信された
メルマガを読んでいると、なんと私のことを紹介してくれていて、
ちょっと嬉しくなりました。本人に断らず勝手に引用させていただきま
すね。


(引用開始)

 「赤塚さん、ブログ面白いし、すごく文章がうまいですよね」

「にんげんクラブ」という月刊誌に連載をさせてもらっていたとき、主
宰の舩井勝仁さんが、私にそう言ってくれました。私は、お世辞だと聞
き流し、信じませんでした。この人は誰にでもいいことを言うのだ、と。

 でも、勝仁さんはその後、私に「ザ・フナイ」という彼が最も大切に
している本に連載を依頼してくれました。私にはもったいないほどの原
稿料もくださいました。疑い深い私も、もしかしたら本当に文章を評価
してくれているのかも知れないと思うようになりました。

やがて、勝仁さんとイスラエルに一緒に行くことになります。旅をすれ
ば、その人となりがわかります。私は、小さいころからいじめにあって
いたので、人の顔色や考えを読み取るのが上手です。いじめに合わない
ように、先手を打って相手の機嫌を取る生き方をしてきたからです。

生き延びるために、そういう習性を身につけてしまいました。裏切られ
ないために、人を信じないことも覚えました。信じるものがあったとし
ても、信じない素振りも覚えました。

 しかし舩井勝仁という人は、ウソやお上手、お世辞すら言わない人だ
ということがわかりました。また、人の長所をとても短い時間に見つけ
る名人だということもわかりました。本人も気づいていない、いいとこ
ろを見つけてそこに光を当てることで人は生まれ変わります。その舩井
勝仁さんが、「赤塚さん、一緒に本を書こう」と言ってくださいました。
生まれたのが「聖なる約束」です。

700人もの会場で出版記念の講演会を開催し、勝仁さんはひたすら私を
持ち上げてくださったのです。さらに、舩井フォーラムという、パシ
フィコ横浜の3000人ホールでフィナーレから2番目という舞台を用意し
て80分も話をさせてくださいました。

 「赤塚さんの天職はこれだよ」

舩井勝仁さんが見出してくれた私の天賦の才能は、書いたり、話したり
することです。

(中略)

才能は、ピンポイントです。床板は柱にはなりません。

書く能力や話す能力といっても、さまざまな居場所があります。野球が
好き、といってもピッチャーとキャッチャーでは全く別の能力です。
書く内容や話す内容も、それが好きな人のためだけでよいのです。私の
話を聞いて「右翼」とレッテルを貼って、拒絶反応を起こす人たちもあ
るのです。私の本に批判をして、メールを送ってくれる人がありますが、
それは仕方がない。その人のために書いたのではなかったということで
す。

私の聖書講座を批判する人もあります。『ヤマト人への手紙』で「天皇
はキリストである」と書いたときは、クリスチャンからの反発は覚悟し
ていましたが、キリストの幕屋の師匠が「書き直すように」と言ってこ
られたときには、さすがに凹みました。でも、味方千人、敵千人。これ
からは好きな仲間とピンポイントで生きていくことが才能を生かすこと
だと思うのです。みんなに好かれることはできませんから。

 適材適所です。あなたは何をするために、この世界にやってきたので
すか?誰にも、決して負けない強い力を人は一つだけ持つのです。

(引用終了)


 本当に赤塚さんの文章は読ませますね。しかし、それにも増してうま
いのが講演で、私は間違いなく日本で一番講演が上手いのは赤塚さんだ
と思っています。赤塚さんのファンの人たちは、赤塚さんの言葉に出会
い、魂が揺さぶられる体験をして人生観が変わってしまうぐらいの感動
を覚えた人たちなのです。

メルマガのタイトル『ヤマト人への福音』は、同名の赤塚さんの書籍
『聖なる約束4 ヤマト人への福音 教育勅語という祈り』(きれい・
ねっと)
から取られています。この本はちょうど、森友問題で教育勅語
が一番逆風にさらされている時の出版となりました。赤塚さんは、私の
紹介で安倍昭恵首相夫人と親しくされているので、週刊誌の記者にずっ
と張り付かれたという得がたい経験もされました。

 私は、本来は赤塚さんと違って、教育勅語というよりも左翼的なもの
の見方にシンパシーを感じています。ちょうど20年ぐらい前にお世話に
なっていた、AIを使ったロボティクス研究家であった故・五味隆志氏の
考え方に影響されてきたからです。

いま、いつもに比べると比較的時間があるので、年末年始の休暇を先取
りして読書三昧の日々を送っているのですが、赤塚さんが好きだろうと
思う『徹底検証 森友・加計事件 朝日新聞による戦後最大級の報道犯
罪』(飛鳥新社)
も読みましたし、加計事件の一方の主役である前川喜
平前文科省事務次官が文科省の先輩である寺脇研氏と共著で出された
『これからの日本、これからの教育』(ちくま新書)も読みました。

 前者の本を読むと、文科省というのは伏魔殿で大変なところだという
感想が湧きますが、後者を読むと文科省は結構まともで、しっかりと日
本の教育を考えているので問題は官邸にあり、長期政権はやはり弊害も
あるなあと感じてしまいます。

いまは、FBやTwitterなどのインターネットを中心に情報を取っていると
自分の好きな情報だけが上がってくるようになっています。つまり、そ
れだけを頼りに世の中の情勢を判断していると、ドンドン見方が偏って
いく危険性が高いのです。

バランスのいい、しかも本質的な情報を取るためにはどうすればいいか
というのは、現代人の大きな課題だと思います。そして、それができれ
ば、誰にも負けない一つの強い力を、世のため人のために活かせるよう
になるのだと思うのです。


舩井幸雄が一番伝えたかったこと


 人間は放っておくと、だんだん堕落していく生き物なのかもしれま
せん。いつの間にか、初心を忘れて大事なことを蔑ろにしまっている
ことに気がつきました。

2014年1月に、きれい・ねっとから『にんげんクラブからのメッセージ
 舩井幸雄が一番伝えたかったこと』
という本を出版させていただい
たのですが、久しぶりにこの時の感覚を思い出してみようと思います。

この本はいまから考えても本当に真剣に書きました。内容は穴があった
ら入りたくなるような未熟なものではありますが、「いい世の中をにん
げんクラブを通して創っていくんだ」という使命感にあふれていました。


 執筆にあたったのは2013年のことなので、まだ父が生きていた時に
書いていたことになります。そして、出版の日付を見ると2014年の1月
23日。父が亡くなったのが同年の1月19日なので、そんな深いタイミン
グで書かれた本なのです。

親子というのは不思議なもので、似ていたらいいのにと思う長所はあま
り受け継がずに、変なところばかりがよく似てしまうようです。私など
はその典型で、父の特徴である過去を振り返ることが嫌いというか苦手
であるという点がとても似ており、この本がそんなタイミングで出版さ
れていたこともすっかり忘れてしまっていて、自分でもビックリしてし
まいました。


 いまだから言えることですが、父が生きている間は、偉大な父の
プレッシャーで結構きつい日々を送っていたように思います。すでに
船井本社の社長にはなっていて、日々の業務はほとんど任されていま
したが、大事なことは父の了承を取らなければ何もできませんでした。
利益を出すという点においては、いまや船井本社のメインの事業になっ
ている不動産事業に関しても、ほとんどの意思決定は私がしていました
が、最後のお墨付きをもらいに熱海の父のところに通っていました。


 そう言えば、これについては不思議な思い出があります。不動産を
初めて買ったのは、2012年の夏のことだったと思います。その頃は、
父はまだ頭は冴えていましたし、話もそこそこできた頃で、かなり細
かい相談までしていました。

その年の1月から不動産を探し始めたものの、経験値が圧倒的に足りず
なかなか物件を買うには至らなかったのが、ようやく適当な物件に巡
り合えたのです。そして、その物件のことを父に話すと、「必ず失敗
して1億ぐらい損をするが、お前の勉強のためにはちょうどええかも
しれんなあ」という答えが返ってきました。

 言葉だけ見ると「止めとけ」と言われている感じですが、実際はそう
でもなく、「買ったらいい」ということでした。結果は父の見立て通り、
悪い物件だったというよりも初心者の私には手に余る物件で、1億円ぐ
らいの損失を出して、手じまいすることになりました。

そして、その時の失敗が効いて、それからは自分の身の丈にあった物件
を探せるようになり、アベノミクスのおかげで不動産価格が上がってい
ることもあって、それ以降、すべての物件でかなりいいパフォーマンス
があげられるようになっているのです。

 父から本当に何でも任せてもらえるようになったのは、父の体が動か
なくなった2013年の夏、亡くなる半年前ぐらいからでした。それでも
私は、何を話すでもないのですが、熱海の父の下に毎週通うようになり
ました。

ほとんどの時間、私が一方的に話して、父は話を聞いているだけだった
のですが、最後に来週は何曜日に来るのかと聞かれていたことが懐かし
く思い出されます。いまから考えると、全部お見通しだというのに黙っ
てやらせるしかないもどかしさは大変なものだったと思います。でも、
この時間は一種の看取りであり、毎週熱海に通うことで父の魂を引き継
いでいたのだと思います。

 おそらく、コンサルタントの視点からも、不動産事業で収益を出す
ポイントは外さなくなったことを見てとってくれたのでしょう。父の
死後、いろいろなメッセージを伝えてくれる能力者の人を通じて、
「最近は勝仁さんのことをとても信頼して安心されているようですよ」
と、言ってもらえるようになりました。


 正直に書いてしまうと、不動産業でやっていける自信がついてきた
ので、いまは父がやっていた事業を少しずつやめていくことを目標に
するようになりました。

オープンワールドの発展形である「舩井フォーラム」は来年4月21日
(土)、22日(日)に、「舩井フォーラム・ザ・ファイナル」という
形で締めくくることになり、年内にもプログラムを発表できる体制に
なりました。その他、無理のない形で徐々に舩井幸雄の無形遺産の整
理に入ろうと思っています。


 それにともなって、にんげんクラブをどうしていくかということも
最近よく考えるようになりました。それで、『舩井幸雄が一番伝えた
かったこと』
にたどり着いたのですが、愛を形にしているにんげんク
ラブは、何らかの形で存続させなければならないなあと改めて感じて
います。

同書では、結構赤裸々に愛の体験を書いていて、しばらく忘れてしまっ
ていた愛とは何かを生まれて初めて体感できた時のことを、久しぶりに
思い出しました。

 ポスト資本主義の時代を考える上で、一番大事なのは愛です。
ブロックチェーンにしてもITしてもマネーにしてもAIにしても、未来の
大事なキーワードを考えてみると、そこに愛があるかどうかがポイント
になります。

そんなことを正面から訴えていけるのが、にんげんクラブの役割である
ことが確認できました。久しぶりに愛を思い出したので、また、皆様と
そんな話をする寄合をやってみたくなりました。


世界権力者図鑑2018


 副島隆彦著、中田安彦著『世界権力者図鑑2018』(ビジネス社)
発売になりました。ビジネス社の唐津隆社長から送っていただき、しっ
かりと拝読しました。

副島先生と言えば『銀行消滅』(祥伝社)というショッキングなタイト
ルの本がよく売れているようです。唐津社長の持論で言えば、「株価が
順調に上がっている時は、経済本は(あまり)売れない」、という傾向
があるようなのですが、新しい暗号通貨の世の中を見据えた『銀行消滅』
で、副島先生は経済評論の新境地を開かれたのかもしれないなあという
感想を持っています。

 私は経済本や金融関連本は素直に面白く読めるのですが、国際政治の
分野は正直言うと苦手です。しかし、シリーズ3冊目になる『世界権力
者図鑑』を見ていると、その分かりやすさに驚きます。

10年以上前に副島先生が講演でおっしゃった「現在の世界皇帝はデイ
ヴィッド・ロックフェラー氏である」という話には正直びっくりしまし
た。しかし、その講演でロックフェラー氏をはじめとする権力者の人た
ちの写真を見せていただくうちに記憶にドンドン刷り込まれていって、
いまではほとんど常識となっている自分に改めて驚いています。この図
鑑は講演で見せていただいた写真を写真集にしたものという流れで理解
すると分かりやすく、まさにこの流れは副島先生が創りあげた新分野と
いうことになります。

 そのロックフェラー氏も今年の3月20日に101歳でお亡くなりになり
ました。「世界権力者図鑑2018」の解説によると、現在はデイヴィッド
氏の直臣であるヘンリー・キッシンジャー氏(94歳)が世界皇帝代理を
つとめていて、トランプ大統領、習近平総書記、プーチン大統領等の世
界の権力者との調整をしながら世界戦略を進めているという話が紹介さ
れています。

北朝鮮問題はこの米中露という三大大国の利害を調整して、共に軍事作
戦を進めることで解決されるという見通しを述べられていますが、些末
な行き違いが出たとしても、大きな流れではこの線で処理が進められる
のだろうなあという話には納得させられるものがあります。

 消化するには体力のいる本ですが、これだけの人物の写真集が1,500
円(税別)で買えるのはかなりお得だと思いますし、新聞やテレビの
ニュースを見る時に参照すれば、日本人が世界の情勢に興味を持つきっ
かけにもなるだろうと思います。そして、世界の情勢を知り日本の立ち
位置をしっかりと確認して、その上で日本の現状を直視する勇気を持つ
ことが、日本が米中露という大国に挟まれながらもクレバーに生き残っ
ていく道を探る第一歩になるのではないかと思っています。

 さて、そんな『世界権力者図鑑2018』には、イスラエルのベンヤミン
・ネタニヤフ首相も紹介されています。オバマ前大統領とは関係が悪化
していましたが、トランプ大統領はイスラエルを重視しているようで、
アメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移転するという、実現す
ればかなり中東和平に影響を与える政策を公言しています。

世界情勢においては、共通の敵であるイランに対抗するためにイスラエ
ルとサウジアラビアが接近するという状況まで実現していて、それこそ
日本人の常識では訳が分からないようになってきました。

 船井本社グループの(株)51コラボレーションズでは、来年5月に
「本田健・久米小百合(元・久保田早紀)と行く 遥かなるイスラエル
への旅」
を開催させていただくことになりました。旅の団長は、イスラ
エルと言えばこの人しかいない赤塚高仁さんと私が務めさせていただく
のですが、この旅の一番大きな目的は「イスラエルが見えると日本が見
えるようになる」ということを実感していただくことです。

 イスラエルは約2000年前に一度滅亡し、70年前に新たに建国された
奇跡の国家です。いまの世界の国際政治では、パスポートを発行できる
国家を持たないと、虐殺事件が起きても海外からは内政干渉ということ
でそれに対してものが言えない状態になってしまいます。イスラエル建
国のためにはホロコーストの600万人とも言われる犠牲者が必要だった
のですが、ユダヤ人がユダヤ人というだけで虐殺されないようにするた
めには、どうしても国家の建設が必要だったのです。

 翻っていまの日本の状況を見てみると、何があっても日本のことを助
けてくれるような親友的な国家は存在しないというのが実情です。それ
どころか、その状態に危機感を感じることなく、逆にそれが日本が優れ
ている証拠だという変な選民思想のようなものを持っている人が多くい
て、ちょっと方向を間違えると国がなくなってしまうかもしれない危う
さすら、私は感じてしまうのです。

日本人とユダヤ人はまったく正反対の国民性を持っているという側面も
ありますが、実はとても似ているところもたくさんあります。そして、
その似ている点は残念ながら、いまの世の中の国際標準からはかなり隔
たっており、はっきり言ってしまうと日本もイスラエルもかなり異様な
国だと見られていると考えた方がいいのだと思います。

そんなことを知るための第一歩として、ぜひ「世界権力者図鑑2018」
購入してお手元に置いていただければと思います。

また、イスラエルツアーの説明会を東京の渋谷で2018年1月21日(日)、
2月4日(日)に開催させていただきます。「今なぜイスラエルなのか?」
というテーマでミニ講演会をさせていただくことになっていますので、
こちらにもよかったらぜひご参加ください。

イスラエルツアー.jpg  イスラエル説明会.jpg 

黎明


   


  
(引用開始)

 葦原瑞穂という正体不明の人物による『黎明』(太陽出版)という
著作について初めて知らされたのは、今から5年ほど前のことだった。
当時は東京大学医学部教授であり、『人は死なない』(バジリコ)
いうセンセーショナルなタイトルの著書を上梓したばかりの矢作直樹
先生が『黎明』の愛読者だったことがら、その存在を知ることができ
たのだ。
直にお会いする前からそのお人柄に強く感銘した僕は、矢作先生が
そこまで傾倒する『黎明』を一度読んでおこうと考え、上下二巻を
取り寄せた。上巻の最初から読み進んだときの印象は、今でも脳裏に
焼き付いたままになっている。

 著者自身が「読み飛ばしてもかまわない」と記している、現代物理
学における物質論を詳細に解説している第二章において、ここまで
奥深い内容を物理学的な正確さを壊すことなく平易に誰もが正しく
理解できるように記述していることには、大いに驚かされたものだ。
僕の知るかぎりでは、素粒子論を専攻する日本の理論物理学者の中で、
その難解な内容をここまで見事に噛み砕いて語れる人物は数人しか
いないのだが、彼らの誰かが「葦原瑞穂」というペンネームを使って
『黎明』を完成させたとは考えられなかった。何故なら、現代物理学
的宇宙論に続いて展開される、「普遍意識」を基礎に置いた人間存在
に秘められた特異な精神活動の数々についてのこれまた膨大な論考は、
とても一介の物理学者の力の及ぶところではない内容となっていたのだ。

(中略)

......。はたしてそんなスーパーマンが実在するのか大いに興味を持った
僕は、幸運にもその後しばらくして葦原瑞穂本人に邂逅することが
できた。そしてわかったのは、まさにそのような想像を絶する
「知の巨人」が本当にこの世に存在するということだった。......

(中略)

 だが、東京の四ツ谷で対談講演させていただき、......(中略)
......のを最後に、お目にかかることができなくなってしまった。
ちょうど一ヶ月後の(二〇一六年)十月二日の朝九時三十八分、
お一人で運転していた乗用車が中央高速道でタイヤのバーストによる
制御不能のため中央分離帯や路肩に激突し、
この世を去ってしまわれたのだ。

(引用終了)


 上記は物理学者の保江邦夫先生の新刊『神の物理学』(海鳴社)
冒頭を飾る「葦原瑞穂追悼の言葉に代えて」から引用させていただい
たものです。そして、世界でも最高水準の物理学者である保江先生が
驚くほどの物理学の知識が披露されている『黎明』を、日本で最初に
ノーベル物理学賞を受賞された湯川秀樹先生から教えていただいた
「素領域理論」を使った解説で読むための副読本にするという思いで、
『神の物理学』を出版されたということが書かれています。

 上記の引用の中に出てきた東京の四ツ谷での対談講演というのは、
にんげんクラブ主催で3年ほど前に行っていただいたものです。私も
その場にいて、多分、その後主なメンバーだけでワインを飲みに行っ
たのが、私が唯一葦原先生にお会いできた機会でした。『黎明』は、
葦原先生にお会いする前に読んでおこうと思ったのですが、あまりの
レベルの高さに冗談ではなく読了するためだけにホテルに籠もったこ
とを懐かしく思い出します。

 現在『黎明』の増補新版が太陽出版から新しく出されています。
装丁がほとんど同じなので、中身もあまり変わらないのかなと思って
いたのですが、にんげんクラブの重冨さんから勧められて読んでみる
と、増補が間にあった部分は大幅に内容が変わっている感じがします。

最初に『黎明』が世に出されたのが2001年のこと。それからいままで
で、私たち人類というか、少なくとも『黎明』を手に取る読者の意識
がずいぶん進んだようで、かなり思い切った「普遍意識」のお話が
書かれていることにびっくりしました。

 個人的に少し嬉しかったのは、3年前にはホテルに籠もって集中しな
ければ読めなかった内容が、今回は2週間強かかりましたが、日常生活
や新幹線の中(じっくり読むためにグリーン車に乗ってしまいましたが)
で読了したことです。普遍意識はまだまだですが、私の意識のレベルも
少しは進んで、ある程度の内容の理解ができるようにはなったのかも
しれません。

もうひとつ、保江先生がおっしゃる物理の部分については、とても親し
くなった『いざ高次元世界へ』(きれい・ねっと)の著者である周藤
丞冶さんにいろいろ教えてもらっているおかげだとも思いますが、
葦原先生はこんなに噛み砕いて書けたのだなあと理解できるようになっ
ていて、自分でもびっくりしています。

 3年間に読んだときの感想は『ヒマラヤ聖者の生活探究』を読んだ
ときと同じ感覚で、個々の内容は噛み砕かれていて難しく感じないの
だけれど、概念的に理解するのは本当に大変だというものだったので
すが、『黎明』でググってみるとはせくらみゆきさんのブログがヒット
し、その内容を読んで私の感覚も間違っていなかったのだなあと安心
しています。

 変な言い方ですが、この『黎明』は、もし読めなくても内容が分か
らなくても、手元にあるだけで人生が変わる本だと感じます。旧版を
読まれた方もそうでない方も、これから私たちが創りあげていく普遍
意識に基づく世界観をこんなにピュアに分かりやすく書かれた本は、
多分二度と出ないと思いますので、ぜひ挑戦してみていただければと
思います。

そして、文系読者には難しい内容にはなっていますが、保江先生の
『神の物理学』にもぜひ挑戦してみてくださいね。

 

慣れ


 昨年の春ごろから、仕事でよく三陸に出かけるようになりました。
宮城県の気仙沼から岩手県の釜石、宮古ぐらいまでのところによく行く
のですが、最初に行った時は大きな衝撃を受けたものです。

震災直後は石巻の支援に関わっていてよく石巻に行ったのですが、被害
は一番大きかったものの行政としての規模も大きく復興も比較的順調に
進んでいたので、他の被災地も同じようなものだろうと思っていました。
ところが、上記のような気仙沼以北の被災地は、津波被害から5年以上
経っているとはとても思えないほど復興が進んでいなかったからです。

 工事の進み方で言うと、インフラの基盤である街を作る前段階の土木
工事の段階で、まだ建物を建てる建設の段階には進んでいません。津波
の被害の説明をしてくださるボランティアのおばさんの本音は「(彼女
たちにとって一番大切な店である)「しまむら」がまだできなくて不便
なのよ」という点にあり、そのようなレベルでの生活のインフラがまだ
まだ整っていないという状況だったのです。

そんな様子を目の当たりにした私は、少しでも地域の復興の役に立ちた
いという思いで、何かできることはないかと考え、誰でも最初に思いつ
くことですがお土産をできるだけたくさん買うようにしました。

 私は普段は、たとえ海外旅行であってもほとんどお土産は買いません。
私は自分に都合のいいところだけは父の真似をすることにしていて、父
もお土産をほとんど買わなかったのです。

本当に申し訳ない話ですが、父はいただいたお土産に関しても、例えば
迎えに来てくれた運転手さんに渡して会社でみんなで分けてもらうよう
な人でした。だから、私もそれをみならって、ありがたいという感謝の
気持ちを大事にさせていただきながら、なるべく会社のみんなで分けて
もらうようにしているのです。

 そんな私でも、5年以上経ってもまだ土木工事の段階であることに
衝撃を受けて、それほど役に立たないことは分かっていても、なるべく
地元で製造されたお土産を一生懸命に買って行きました。

ところが大体2か月に一度ぐらいのペースで行くようになると、最近は
買うものがないなあと思ってしまいます。観光地というわけではないの
で、例えば岩手県なら製造元を見てみると盛岡の業者だったりします。
地元のものもあるにはあるのですが、正直に言うともう飽きてしまった
感じになっているのです。

 ボランティアのおばさんが嘆いていた「しまむら」も、無事に陸前
高田にオープンしました。地元の美味しい飲食店も最初に行った時は
仮設店舗での営業でしたが、最近は新たな街の中心地に本設の店を
オープンされていて、ようやく復興が目に見える形で進んできたように
思います。流出してしまった人口が戻ってこなくて、全国的な人手不足
の中でも特にひどい不足感が続いているという他にはないマイナス面は
続いていますが、それでもだんだん普段の生活が戻りつつあるようです。

 まだまだ、日本中のダンプカーがここに集まっているのではないかと
いうぐらいのダンプカーの渋滞が、朝晩はほとんど1本しかない生活道
路でもある国道で続いていたりします。しかし、人間はたくましい側面
も持っていて、それでも何でも、毎日、泣いて、笑って、怒って、嘆い
て、喜んで、そして生きているのです。

ただ、最初はとても敬虔な気持ちで足を踏み入れていた被災地に、慣れ
てしまっている自分を感じてちょっとまずいと思っています。そう言え
ば、節電ムードが広がって街が暗くなり、エレベーターやエスカレーター
が半分止まり、階段を歩いて登った生活感覚はとっくの昔になくなって
しまっています。

 日常のルーティーンに戻ることはいいことですが、私たちの傲慢な
気持ちがあれだけの大災害の原因の一端を作ったかもしれないという
気持ちは忘れてはいけないし、そうでなければ被災の生活に耐えている
方、ましてや犠牲になった皆様に申し訳ありません。

「舩井フォーラム2017」で「超意識の目覚め」をテーマにできるほど、
私たちの意識は進んだのだと感じています。しかし、それはすなわち、
心の中で思ったことがいままでよりも早く、しかもダイナミックに実現
するということであり、私たちはそれだけ大きな責任を持ってきている
ことになるのではないでしょうか。

 「慣れ」に気づいたこのタイミングを大事にしたいと思い、皆様に
シェアさせていただきました。生活を楽しみながら、未来に責任を持つ、
そんな生き方をこれからも続けていきたいと思っています。

 ちょっと余談になりますが、テラルネッサンスの鬼丸昌也さんも
刺し子プロジェクトで支援されている岩手県大槌町に、おしゃれな
レストラン・シュシュをオープンしました。

地元の人は美味しい魚は食べ飽きるほど食べているのですが、こういう
本格的なレストランがないということで、とても繁盛しているそうです。
私もいただきましたが、東京の青山か代官山にあるようなお店の雰囲気
で、とても美味しかったです。

いきるをつくる


 ヒューマンフォーラムというアパレル小売業の会社があります。
京都の寺町通りの本店を、昨年全面リニュアルされてmumokutekiという
ブランドの新しい展開を始め、その1周年のパーティにお誘いいただいた
ので行ってきました。

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彼らは、京都府南丹市美山に農業生産法人株式会社塞翁が馬を作って、
本気の農業に取り組んでいます。私はまだ行ったことがないのですが、
ヒューマンフォーラムの総帥、出路雅明さんは会社の経営は岩崎仁志
社長にまかせて、ご自分はほとんど美山やもう一つの農場がある京北
にいろいろな人をお連れしては、mumokutekiのコンセプトである
「いきるをつくる」を伝えていくことをミッションにされています。

 先日、ある会合で歌手の加藤登紀子さんにお会いしました。加藤さん
は1981年にご主人である故・藤本敏夫氏と一緒に鴨川自然王国を作られ
て、いまは娘さんご夫妻が中心となって運営を進めていらっしゃいます。
私が限界集落の話をすると、鴨川自然王国は限界を超えた集落になって
いるけれど、それでもがんばっているというお話をされていました。
35年以上の歴史があるとのことで、日本で行われているこの種の取り
組みとしては最初に行われたものだと思いますが、経営者というかコン
サルタントの視点から見ると、順調な経営ができているとはなかなか
言えない状況にあると感じています。

 もちろん、この取り組みは人と人が農という日本社会の原点に立ち
戻って共同体を作っていくという試みであり、それがこれだけ長期間に
わたって続いているということは大成功だと思います。ただ、それを
横に展開して広く普及していくという活動には残念ながらつながって
いないのです。

 世界で唯一成功している農を中心とする共同体は、イスラエルの
キブツ(イスラエル独特の農業集団共同体)だと思っています。
イスラエルという国は1948年に建国されましたが、イスラエルに
ユダヤ人国家を作るのだというシオニズム運動はその51年前に始まっ
ており、その間、イスラエルの建国への道を作っていったと言っても
いいほど大事な存在がキブツなのです。

イスラエルを作ったのは東欧やロシア(当時はソ連)出身の貧しい
ユダヤ人たちです。貧しい人たちが暮らしを成り立たせるためには、
農を中心とする共同生活をするしか方法はなく、いざという時には
武器を持って戦う屯田兵になることでイスラエルの基盤を作っていっ
たのです。

 そして、国ができた当初は50万人ぐらいだったイスラエルの人口は、
いまでは800万人にまでなりました。イスラエルは、いまでも東欧や
ロシア、それにエチオピアなどに住んでいる貧しいユダヤ人を積極的
に受け入れていますが、彼らはいまでも最初にキブツに入って生活の
基盤とヘブライ語を学び、イスラエル人としてのアイデンティティと
イスラエルで暮らしていくだけの能力を身に付けてからイスラエル
社会に溶け込んでいくというステップを取っています。

つまり、イスラエルが近隣諸国と戦争状態にあるという究極の状況が
あるからこそ、いまでもキブツという農を中心とする共同体は成り
立っているのです。

 それを今の平和な日本で実現するのはとても無理だと思っていたの
ですが、出路さんはmumokutekiをビジネスとして成り立たせることに
見事に成功していて、ポスト資本主義社会のあり方や方向性を見事に
指し示してくれていることにびっくりしました。

ヒューマンフォーラムは人と人のつながり大事にすることが社名にも
現れている会社ですが、そんな彼らがいろんな葛藤を乗り越えた末、
「いきるをつくる」というコンセプトの下、カッコいい農業と農業から
広がる「いきるをつくる」コンセプトを、様々な分野に展開することで
見事にビジネスとして儲かることを実証し、このやり方を学べば現代の
日本がポスト資本主義社会をリードしていけることが実感できるように
感じて、ちょっと興奮しています。


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 にんげんクラブの皆さまの活動も、そろそろ出路さんを見習って
ビジネスとしても大成功するような方向に動いていく時がきているの
ではないでしょうか。トランプ大統領のおかげで金融危機が起こるのが
先延ばしになっていると感じています。このチャンスに日本流ポスト
資本主義社会を作っている出路さんから、もっともっと学んでいきたい
と思っています。

舩井幸雄の最大の功績


 風雲舎という出版社があります。社長は山平松生さん。働き盛りに
大手出版社の幹部だったのにその地位を投げ打って独立されたという
少し変わった人です。

父が独立記念に同社から1996年に出版した『「自然の摂理」に従おう』は、
父の代表作と言ってもいい名著だと思います。その他にも岡田多母さん
の代表作『愛しのテラへ』も1997年に同社から出版されています。
初期の頃はいい本を出すのを追求しすぎて経営が苦しくなったことも
あったようですが、いまもそのポリシーを曲げずにいい本を出し続け
ていらっしゃいます。

   

 そんな山平社長が清水義久さん(語り)山崎佐弓さん(聞き書き)の
あなたは私 私はあなた』という新刊を送ってくださいました。
清水さんは気功家で矢山利彦先生の教えを受けていらっしゃいます。
「小周天」や「大周天」といった、なつかしいフレーズも出てきます。
そして、冒頭の「刊行に寄せて」で矢山先生が書かれているように、
真理を人間に対する絶対的な信頼の下、達人だけが書ける分かりやすさ
で書かれていて、この本を読むだけで人生が好転するのは間違いなく、
本当にラッキーだと心の底から思えました。

 この本には舩井幸雄もたくさん登場します。
少し紹介させていただきたいと思います。


 
(引用開始)

舩井幸雄先生の最大の功績

 真理は役に立つ。時代が変わろうが、状況が変わろうが、どんな世に
なろうが、いつどんなときにも。それは物事の筋道だからだ。
舩井幸雄先生に教えていただいたのも、そんなひとつの真理だ。

 昭和六十年代、高度経済成長のさ中に舩井先生が打ち出していた
コンセプトは、さまざまな分野で大きな成果を上げていたと思う。
旧価値観が崩壊し、とって代わる新たな理念が勃興する瞬間まで、
誰にも先のことは見えない。社会的、経済的、文化的状況がどんな
ふうに変貌するのか、通常人には分からない。舩井先生は、実業の
世界だろうが、人生論だろうが、非日常の世界だろうが、茫然と
広がるこの世界に対して、統一的なコンセプトを展開した。
そのひとつに「包み込みの発想」がある。
「同意せず、共感せず、仲間でもなく、愛してもいないけど、
共に存在することを許し合おう。そして、共に生きていこう」
 というものだ。
 新世代と旧世代、右翼と左翼、保守と革新 - 
互いに対極に位置すると考えられている社会構造の中で、こういう
「包み込みの発想」という論を唱えた人間は他にいなかった。

 ぼくたちは普通こう考える。
 あいつとは許し合えて、一緒に生きていける。あいつは友であり、
仲間であり、愛し、愛される者。なんらかの意識が自然的、社会的に
共有され、そして統合された関係だ。
 もうひとつは、上下の関係、支配する者と従属する者との関係である。
それ以外は、無関心か、新たな関係を結ぶには未知数という余地が
残ることになる。

 舩井先生は新しいアイデアを展開した。
主義、主張、政治的理念、考え方、価値観 - 
それらを一旦ブラックボックスに入れて触れずにおこうと言ったのだ。
つまり、善し悪し、善悪を判断しないこと。判断の中止である。
哲学者のE・フッサール(1859~1938)の言葉で言えば
「カッコにくくる」ということだ。

(引用終了)

 「包み込みの発想」という、最も父らしい考え方をこれほど見事に
まとめた文章を、はじめて読みました。この文章に接した父も、
清水さんや山崎さんに拍手を送っているに違いないと思います。

 個人的には、なぜ私が、主義主張や考え方、それにやり方がかなり
違う赤塚高仁さんや小川雅弘さんと仲良く付き合えるのかを教えて
もらえたような気分になっています。真理とはすばらしいし、
門前の小僧ですが、いつの間にか私も父の一番大事な真理が使い
こなせるようになっていることに自信が持てました。

 そして、舩井幸雄は、船井総合研究所というビジネスの世界でも、
にんげんクラブや「ザ・フナイ」という目に見えない世界でも、
どちらでも通じる統一のコンセプトとして「包み込み」を提唱していて、
物理の世界でも4つの力(電磁力、強い力、弱い力、重力)を統一する
方向に研究が進んでいることなどから考えると、本当の真理はシンプル
に何にでも応用できるものになるのだということが改めて分かったよう
に思います。

 さらに、にんげんクラブや「ザ・フナイ」では、主義主張を前面に
押し出さず「包み込みの発想」の精神で誌面を作っていけばいいと
いうことを改めて認識できて、これからの方向性を改めて確認できた
ことに深く感謝しています。
久しぶりに山平さんとお酒を飲みたくなりました。
そして、「本当にありがとうございます」と伝えたいと思います。

空気の変化


 台風一過の月曜日に原稿を書いています。犠牲になられた方や被害に
遭われた方が多くいらっしゃって心痛む台風となった反面、ずっと雨が
続いていて何となく淀んでいた空気が変わったような気がしています。
風はまだ強く吹いていますが、秋の台風の後の典型的な見事な青空は、
とても気分がいいですね。

 空気の変化と言えば、今回の総選挙も如実に空気の変化が感じられる
典型的な選挙でした。都知事選、都議会選の勢いのままいけば、少なく
とも自民党に迫るような野党第一党を目指すことが可能な希望の党を立
ち上げた小池都知事が、「排除」という言葉を使ってしまったことで完
全に空気が変わってしまいました。

また、自民党の大勝に比べれば影は薄いものの、その代わりに反自民と
いうか反安倍の受け皿になった立憲民主党は風を見事に受けて躍進を果
たしました。ただ、民進党がどのようになっていくか、野党の政界再編
がどのようになっていくかが難しいので、この風もあまり長続きしない
ような気がします。

小選挙区制度を取っている以上、政権交代可能な二大政党制に収斂
(しゅうれん)していかなければ、下手をするといつまで経っても自民
党が政権を握っている状態が続いていくことになります。

 そうなると、何とか学園の問題のように政権側の緩みが目立つように
なっていくことが避けられなくなるので、もし、日本に二大政党制を導
入することが難しいのなら、新しい選挙制度の導入を考えなければいけ
ないのかもしれません。

 政治のことはそれほど関心がありませんが、中小企業の経営者の立場
で言えば、やはり民主党が政権を持っていた3年間は暗黒時代だったと
感じている人が多いのが実感です。

アメリカでも経営者からすれば、民主党政権よりも共和党政権の時の方
がやりやすく感じることも多いと思うので、一概に経営者の意見だけで
決めつけるのは間違っていると思います。でも、空気の変化で結果が大
きく変わってしまう現行の小選挙区制度は政治に成熟しているとは思え
ない日本人にはあまり向いていない気もします。

 アウシュヴィッツでガイドをしてくださった中谷剛さんの著書『アウ
シュヴィッツ博物館案内
』(凱風社)を読んで、少しリベラル系の意見
に傾いていた私に、ちょうどビジネス社の唐津隆社長がいまよく売れて
いる、倉山満、杉田水脈、千葉麗子著『悲しいサヨクにご用心!』(ビジ
ネス社)を献本してくださいました。

基本的にはバランスが一番大事だと思っていますが、それ以前の問題と
して政治に対する成熟度をあげていくことが必要不可欠だと思います。

 先日、『ザ・フナイ』の鼎談(12月初旬に発売になる1月号に掲載予
定です)で経済評論家の岩本沙弓先生からのご紹介でお話しさせていた
だきましたジャーナリストの今井一氏の「国民投票の総て」によると、
選挙では利害が影響して、その結果には必ずしも国民の真意が現れるわ
けではありません。

実際に、今回の選挙でも自民党の得票数はこれほどの大勝をするほどで
はなかったのですが、小選挙区制度で野党が分裂選挙になったことで死
に票が多く出たことで極端な結果が出たのです。政治家を選ぶのではな
く、論点がはっきりとした国民投票になれば、有権者もしっかりと勉強
して政治に対する理解が深まることは間違いないということを強調され
ていました。

 例えば、国民投票ではありませんが、大阪都構想の可否を選択した
大阪の住民投票の時には、多くの有権者が真剣に大阪府と大阪市の二重
行政のメリット・デメリットを学び、かなり的確な論争が繰り広げられ
たそうです。

残念ながら東京にいて接するニュースからはそこまでの熱さは伝わって
こなかったので、それがどれほどのものだったのかの実感はありません。
しかし、幸か不幸か、総選挙の結果、与党が衆参両院で憲法改正の発議
ができる3分の2の勢力を保持したので、憲法論議すなわち国民投票に対
する議論や理解が深まるのは間違いないと思います。

 正直に言うと、いまのところ憲法に関することはほとんど勉強してい
ないので、私も的確な論評はできませんが、国民投票で自らの選択が未
来を決めるということになれば、全国民が憲法に関して一家言持つぐら
いにはなりそうです。あまりほめられたものではありませんが、いろい
ろ原稿を書く身の私も、そうなればBrexitの時やトランプ大統領の時の
ように後付けの解説ぐらいはできるようになると思っています。

 インターネットやSNS等のツールの発展で、直接民主主義に近いよう
な政治の形が現実味を帯びてきているのかもしれません。後は、私たち
国民がそれについていくことができるかどうかにかかっていると思いま
す。

一般庶民は何も知らない存在でいた方がいいという空気から、国民が
よく勉強してその選択に未来の方向を任せる方がいいという時代に、
空気が変化することを期待したいと思います。そしてそのためには、
誰の言いなりにもならずに自ら学んで自ら意思決定するだけの覚悟が、
まず必要になると感じています。


日本は買い


 つい最近まで夏日だと言っていた天気予報が、今度は12月初旬並みの
気温になると報じています。月日の流れは確実に進んでいて、時間の流
れが早くなっているように感じられます。

年齢を重ねているから時間の流れが早くなっていることはもちろんです
が、地球も年齢を重ねてきて人間と同じように成熟してきたので、地球
の時間の流れそのものが早くなってきているような気がします。時間の
流れが早くなっていることを、一番はっきり伝える具体的なメッセージ
が、村中愛さんの『メシアメジャーメッセージ全集』(きれい・ねっと)
に書いてありますので、ご興味がある方はお買い求めください。

 先週書いたように、いまは「アナログな時間」の流れにとても興味が
あります。以前、にんげんクラブ主催で過去世リーディングの髙江洲薫
先生
のセミナーを開催したことがあります。多分、その時のお話だった
と思うのですが、「自分の人生を思い出していきながらさかのぼること
ができると、さかのぼれた10分の1ぐらいの未来が分かるようになりま
すよ」というお話をされていました。この時間をさかのぼる感覚を、
「デジタルな時間」ではなく「アナログな時間」でできれば確実に近い
未来が見えるように思います。

 株価が上がってきました。先週、日経平均が21年ぶりの高値を付けた
後も、国内勢が高値警戒で怖がっているのをしり目に、海外勢がドンド
ンと買い上げているようです。

大きな理由は、いまの総選挙で与党の圧勝が予想されていて、日本の政
権が安定してアベノミクス政策の継続が期待できると見ているからです。
私たちが考えている以上に海外の投資家はアベノミクスを評価していて、
少なくとも政権の安定が株価にとってはプラスに評価されているようで
す。

 もちろん、選挙の結果はどうなるか分かりません。昨年のアメリカの
大統領選挙の時も、大半のマスコミが、トランプが勝つ可能性はほとん
どないと言っていました。それに断固異論を唱えたのが副島隆彦先生で
した。そして、副島先生は今度の選挙で自民党の大敗を予想されていま
す。

もしかすると、マスコミは意図を持って与党の圧勝を報道しているのか
もしれませんが、私はやっぱり日本の場合はマスコミの選挙情勢の見通
しは結構当たると思っています。


 『ザ・フナイ』にも登場してくれた選挙のプロである、(株)アノン
の野沢高一社長のお話をお聞きしていると、日本の選挙分析の手法がか
なり正確で選挙速報でテレビの当確情報があれだけ早くしかも正確に出
せるのは、実は世論調査の段階で当選者がほとんど分かってしまってい
るからだということが納得できているからです。もちろん、理屈上は有
権者の大半を占める無党派層の投票行動に変化があれば選挙の情勢は
まったく変わるのですが、近年ではそんな事例はほとんどなかったと思
います。

 選挙の与党勝利の予想は海外勢が日本株を買うきっかけにはなってい
ると思いますが、その前提条件に実は日本の経済状況をマクロに見ると、
少なくとも短期的には結構良いのではないかと海外勢が見ている背景が
あると感じます。

トランプ大統領のビジネスマン的な手法で最高値を更新しているアメリ
カの株価は、まさにバブルであり、ますます上がっていくだろう思いま
す。しかし、日本はバブルにはできずに止まると私は思っていて、それ
でも25,000円ぐらいまでなら日本の株価は企業の業績や景気の予想を踏
まえればそんなにおかしくない数字だと感じています。

 もちろん、地方や中小企業に景気が良いという実感がないということ
や、貧富の格差はむしろひどくなっているという意見はもっともだと思
いますが、経営者の実感としては自民党政権が続いている方が経営がや
りやすいのには違いありません。

ただ、いまの日本の税制を見ていると、小金持ちに対しては社会主義政
顔負けの大変厳しい政策を採用しているという実感を持っています。
それは日本の政権のバッグに、少しでも多く日本からお金を吸い上げた
いと思っているアメリカの一部の勢力の意向が、強烈に働いているから
だとも思っていますが、それにしてもちょっとやり過ぎで、副島先生で
はありませんが「自分の財産は自分で守る」という強い信念がないと、
すっかりやられてしまうようです。

 中小企業の経営者は結構たくましくて、ちまたにはいろいろな手法で
財産を守り通す手法があふれているようです。

証券会社で個人投資家向けに営業をしている人の話を聞くと、高利回り
がつく新興国の仕組債が結構売れているようです。私としては、そんな
リスクの高い商品の購入をお勧めはしませんが、たくましい人たちは小
さな失敗を糧にしてますますたくましくなっていくようです。

少なくとも、半年ぐらいの間は「日本は買い」が世界の見方です。
「自分の財産は自分で守る」の精神でたくましくクレバーに生きていき
たいものだと思います。

久しぶりの......


 京都に向かう早朝の新幹線で原稿を書き始めました。普段だと私は、
出発の準備に1時間強の時間が必要なのですが、3連休の影響か生活リズ
ムがおかしくなっていて昨晩はなかなか寝付けませんでした。そして、
こんなことは久しぶりというか多分はじめてなのですが、目覚ましを止
めてしまったらしく寝過ごしてしまったのです。

ところが、偶然なのですが3連休明けでずっとひげをそっていなかった
ので、昨晩の入浴時に珍しくお風呂の中でひげをそっていました。その
おかげで起き抜けに顔を洗って歯を磨いただけで家を飛び出すことがで
き、なんとか予定の新幹線に飛び乗ることができたのです。

 アウシュビッツの衝撃がまだ残っていて、その整理の時間が必要だと
いうことが意識の深いところでは分かっていたのかもしれません。先週
は不思議とあまりスケジュールが入らずに、3連休も完全にオフになり
ました。

じっくりと自分を見つめる時間ができて、なかなか読めないような大著
に挑戦できたりもする思わぬ良い時間となりました。今週は東京の事務
所に顔を出せるのが半日だけといういつものスケジュールに戻ってしま
いますが、おかげさまで新しい境地が見えてきたような気がしています。


 そんな時間を過ごすうちに、時間の進み方が速くなっているように思
えますが、一方でゆったりとした時間を取り戻すこともできるのではな
いかということに気がつき始めました。アインシュタインの相対性理論
によって時間の速さが一定ではないことが明らかになりました。実際に、
人工衛星を利用しているカーナビを使う時には、相対性理論を使って計
算して誤差を修正しているという話を聞いたことがありますが、理論物
理学的に言うと本来は時空というのは幻想だという話もありますので、
意識の持ち方次第ではゆったりとした時間を使うことも可能なのです。

 本来ならば1時間はかかる朝の出発準備が15分ほどでできたように、
時間は伸び縮みさせることができます。寝坊したのはあまりほめられた
ことではありませんが、次元を超えてしまえば時間はかなりフレキシブ
ルなものになるのではというのが、「舩井フォーラム2017」でKan.さん
に超意識の目覚めを体験させてもらって感じられるようになった新しい
感覚です。ゆったりとした時間を取り戻すことが、次元の壁を超える
一番簡単な方法なのかもしれません。


 生体エネルギー研究所の佐藤政二先生は私の大事な師匠です。20年以
上学ばせていただいているのですが、不肖の弟子で生体エネルギーのこ
とは未だにほとんど理解ができていません。でも、佐藤先生はスピリチュ
アルな話を実はほとんどされないのですが、これも不思議なことに私が
本当はあまり好きではないスピリチュアルな話を理解できるのは、実は
佐藤先生から学んでいることが基礎にあり、それになんとなくあてはめ
れば概念的にはたいていのことが分かってしまうのです。

 佐藤先生は多分、自然界は数字でできているということを解き明かし
ています。これからますますITやAI(人工知能)の技術が進んでいき、
グーグルという会社がやろうとしている「この世にあるすべてのことを
デジタル化して、私たちの暮らしに活かす」ということもかなり現実化
してきました。

資本主義社会の中で暮らしている私たちが普段使っている時間の概念で
はこの世は数字でできていてデジタル構造、つまり不連続な多様体とし
て成り立っているようです。いま乗っている新幹線が東京から京都まで
を2時間余りで正確に走れるのは間違いなくこのデジタルの時間を使い
こなしているからです。

 その一方で、デジタルの時間とは反対に流れているアナログ構造、つ
まり連続した多様体として流れている時間があるようです。この境地を
感じることができればゆったりとした時間を体感することができ、そう
すればKan.さんのように時空の壁を自由に乗り越えていくことができる
ということが、これも概念的には理解できるようになりました。

そして、私たちはどうもこのデジタルの時間を使い過ぎていて、いまは
逆方向に流れるアナログの時間を思い出す時に来ているのではないかと
感じています。


 最近は大阪に行くときもほとんど飛行機を使うし、たまに新幹線に
乗っても通路側の席に座ることが多いのですが、久しぶりに窓側に座っ
て原稿を書きながら富士山を眺めています。人間は忙しくデジタルな
時間を生きていますが、日本という国を精神的に支えている富士山は
どっしりと動かず、ずっとそこに存在し続けているアナログな存在で
あるということを改めて確認させてもらったような気がしています。

 時間が連続していることが分かると歴史に学ぶことの意義が改めて
確認できて、ペルーに行ってマチュピチュやナスカでインカ文明に触れ
たり、アウシュビッツでナチスの狂気を体験したりする意味を、違う視
点で改めて考えることができるようになってきました。

終末期を乗り切る智恵は、なるべくアナログな時間を思い出し、それに
生きることにあるようです。寝坊と富士山のおかげで久しぶりにゆった
りとした時間の持つ意味を感じることができています。すべてのことに
感謝しかありません。

衝撃


 先週、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所に行ってきました。
帰国して3日になるのですが、正直に言うと衝撃から立ち直れずにいて、
まだとてもうまく言葉で伝えられそうにありません。消化するにはまだ
しばらく時間がかかると思いますが、改めてきちんと書かせていただき
たいと思いますので、よろしくお願いいたします。


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 よりによって「舩井フォーラム2017」が終わったばかりのタイミング
で、70数年前に100万人以上が殺されたと言われる場所に行くことはな
いだろうと思うのですが、流れだから仕方がありません。ちょうど、
「舩井フォーラム2017」でのKan.さんのワークショップに、皆さまと
ご一緒にほぼ完全に参加して、意識の変容と超意識の目覚めを経験した
ばかりだったので、ますます強烈な刺激を受けたのかもしれません。

アウシュビッツに行く前日に、とても信頼しているサイキックの能力に
優れた友人に電話をしました。「地面に強烈に残る意識に引きずり込ま
れないように、今回にかぎってはグラウンディングをするのではなくて、
意識を上(光)に向けてくださいね」というとても適切な注意事項をも
らいました。

何でも理屈で考えるのが癖で、頭で考えるのが好きな私にとっては、
地球の中心に意識を向けるグラウディングよりは上に意識を持っていく
ほうが得意なのですが、それでも現場での衝撃は並外れていました。
イスラエルという国が、600万人とも言われているホロコーストの犠牲
者のおかげで建国されたという事実を改めて突き付けられて、夜もよく
眠れない日々が続いています。


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 でも、せっかく3泊5日という強行スケジュールを組んでまで、しかも
このタイミングで出かけたのですから、時間がかかるとは思いますが、
この衝撃をなんとか受け止めたいと感じています。

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 ここからは翌朝書き始めています。
一晩寝て、大事なことに気がつきました。ユダヤ人という大きなくくり
で物事を考えてもあまり意味がないということです。

アウシュビッツをご案内くださった日本人唯一の現地の公式ガイドの
中谷剛さんのご著書『ホロコーストを次世代に伝える』(岩波ブック
レット)を昨日の夜、読みました。そこで、中谷さんはユダヤ人という
人種は存在しないという意味で「ユダヤ民」という表現をされています。


 私はユダヤ教を信じる人々やイスラエルにユダヤ人として入植した
人たちのことを一般的にはユダヤ人という方がしっくりくるので、
「ユダヤ人」と書かせていただきたいと思います。ドイツ人やアメリカ
人や日本人というと、ドイツやアメリカや日本の国籍を持っている人の
ことを言っているので分かりやすいと思いますが、「ユダヤ」という国
はないので、シャバット(安息日)などの彼らに独特の習慣を守り通し
ている人のことを、ユダヤ人と呼ぶということになります。

 本当は民族の定義はあいまいなものですし、物事を人種で考えること
は本質的にはホロコーストのような間違いが起きる大きな原因になると
感じています。昔、ある先生が「私は日本語を母国語として使っている
人のことを日本人だと考えています」とおっしゃっていました。これは、
日本語が母音言語でそれを使っていることによって、脳の使い方が他民
族と異なることを話している文脈でのご発言なので、政治的な意味はあ
まりないのですが、私はとても共感しました。

 実際にホロコーストの悲劇においても、何千年もヨーロッパ諸国に暮
らしている彼らは混血も進んでいて、誰がユダヤ人かを定義することは
難しいことだったそうで、密告によってナチスが決めつけていたのが実
態のようです。

結局、ドイツ人だから、ユダヤ人だから、日本人だからという概念を超
えていかなければ、真の平和は訪れないのだと思います。もちろん、
ポーランドに行くとそこに住み暮らしている人と私とは明らかに違う民
族ですし、考え方も文化も好みもまったく違うのは歴然たる事実です。
でも、先週のレポートに書いたように、結局は一人ひとりに向き合うし
かないというのが真実なんだと思うのです。

 100万人以上の犠牲者一人ひとりに思いを向けるのは、いまの私には
容易ではありませんが、Kan.さんが数千人の「舩井フォーラム2017」
の参加者に1対1で向き合ってくれたように、ひとくくりにくくらないで
それぞれを尊重する、そんな姿勢からしか本当の平和は生まれません。

そして、その1対1の最も大切な相手は、間違いなく一番身近な家族で
しょう。世界平和を語る前に家族の平和が実現できているかを見つめる
ことがもっと大事ですね。世間体などではなく、家族の本当の思いや
悩みに向き合うことができているかが平和の第一歩で、さらに言えば、
その前に最初の1である自分自身の本当の気持ちに向き合えているかを
考えるべきだという基本的なところに、衝撃を緩和してようやく戻って
くることができました。

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1対1

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 おかげさまで、「舩井フォーラム2017」が無事に終わりました。
今年は、Kan.さんのワークプログラムを1日かけて行うという新たな挑
戦をしました。Kan.さんにとってもクンルンネイゴン等のエソテリック
(秘教)をワークという形で千数百人の方に伝えるのは多分世界で初め
ての試みで大きな挑戦であったようなのですが、淡々と楽しそうにプロ
グラムを進めていらっしゃったのはさすがだと感心しました。


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 ここで暴露することはないかもしれませんが、最後の対談の時のこと
です。赤塚高仁さんに言わせると「上澄みをすくい上げてまとめあげる
ことにかけては天才的」な能力を持っている私にとっては、いつもなら
最後のまとめはもっとも得意とするところです。ところが、この時は頭
が真っ白になってしまって、事前に聞こうと思っていたことがほとんど
聞けずに終わってしまったのです。

いろいろな人から褒めてもらったのですが、私のことを一番よく分かっ
ている秘書の重冨さんからは、「久しぶりにハラハラしました」と言わ
れ、見抜かれてしまったようです。

 聞きたいと思っていたことで聞けなかったことのひとつが、潜在意識
と超意識の違いについてです。私の理解が正しいかどうか自信がありま
せんが、Kan.さんは私がそれまで考えていた超意識のことを潜在意識と
おっしゃっていました。

30年近く前のことですが、父は「顕在意識の周りに潜在意識があり、ま
たその周りに超意識がある。超意識はすべての存在物の共通の意識で何
でも分かっている意識だが、潜在意識がブロックをしていて顕在意識と
通じないようになっている。だから、顕在意識と超意識をつなぐ橋をか
ければ超能力が身に付くのです」という解説をしていました。

 だから、潜在意識というのは個人が経験してきたことで顕在意識では
覚えていないようなことも全部記憶しているものだという認識を持って
いたのですが、Kan.さんの解釈では私が思っている超意識が潜在意識、
つまり全人類共通の意識だというのです。そして、超意識はそれを超越
した個々人にユニークなものだというお話をされていました。ここのと
ころを確認したかったのですが、また、お会いする機会がきっとあると
思うので、その時に改めて聞いてからご報告させていただきたいと思っ
ています。


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 今回の舩井フォーラムで私が個人的に最も印象に残っこことは、副島
先生が朝の講演だったにも関わらず、最後の懇親会まで残ってくださり、
ニコニコと皆様といろいろお話しくださっていたことです。

アメリカは北朝鮮に対して来年4月に軍事的行動を起こすという説を分
かりやすく解説してくださっていました。来年2月には韓国で平昌オリ
ンピックが開催され、3月には中国で最も重要な会議である全国人民代
表大会が開かれるので、ズバリ米国の攻撃は4月になされるという話を
されていました。

 また、実質的な世界皇帝であったディビッド・ロックフェラー氏が今
年の3月20日にお亡くなりになったことで世界はいま大混乱しているが、
その代理を94歳のヘンリー・キッシンジャー氏が務めていて、トランプ
大統領もプーチン大統領も習金平主席も全部キッシンジャー氏の言うこ
とを聞いて動いており、北朝鮮という国は互いの利害の中で必要なので
残し、アメリカは空爆はするが地上部隊を展開して北朝鮮を武装解除す
るのは中国の役割だという持論を分かりやすく伝えてくれました。

 日本人にはなかなか知らされていない真実を分かりやすく伝えてくれ
ていて、とても好評だったのが印象的でした。副島先生というと怒って
いるイメージがあるのですが、今回は丸くなられた印象でそれも新鮮に
思われた方が多かったようです。佐藤優さんとの共著『世界政治 裏側の
真実
』(日本文芸社)を早速購入させていただいたので、今後の発信の
参考にさせていただこうと思っています。

お話の中で面白かったのは、本来は佐藤氏は外務省の秘密部隊、いわば
忍者的な存在で表に出るわけにはいかない人だったのですが、キッシン
ジャーのような世界権力者(この場合はロシアの権力者)が佐藤氏のこ
とを守ったので、許される範囲ではありますが、私たちに分かりやすく
裏側の情報を教えてくれているということでした。


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今回私は、自分と副島先生やKan.さんとの大きな違いを発見しました。
Kan.さんの講演の後、実は270人ぐらいの人がサイン会に並びました。
スタッフが1時間以上の待ち時間になることが予想されますというアナ
ウンスをしたのですが、それでもほとんどの人が列に並ばれたそうで
す。

その大きな理由はKan.さんが一人一人丁寧に接してサインをされるから
です。ワーク前の朝の控室では、講演でも同じで千数百人の方が会場に
いても基本的には1対1で対応されているそうです。今回のワークでは全
員に瞬間的な変容をもたらしてくれたのですが、そう考えるとエソテ
リックのワークをこれだけの人数で行えたことは、それだけでも大きな
奇跡だということが改めて感じられます。

そして副島先生や、それから亡くなった父も、どんなに大勢のお客様が
いても、聞いている方それぞれは自分に向かって話してくれているとい
う感覚を持って帰られているのだろうということが感じられました。

それに対して、私はやっぱりそこまでのレベルで話を伝えられていない
ことにしっかりと気がついたのです。冒頭の赤塚さんのコメントにもあ
るように、私は上澄みをすくいあげて、テクニックでさばいている感じ
なのだと思うのです。その辺りのことを意識したので、最後の対談は頭
が真っ白になってしまったのだと思います。

私自身も自分の超意識が目覚めて意識の変容が起こったので、1対1にな
る講演は努力なしにできることではありませんが、それを目指そうとい
う気持ちになったのだと思います。Kan.さんや副島先生、それに先生方
やご参加いただいた皆様のおかげで、本当に素晴らしいフォーラムに
なったと感謝しています。

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本当にありがとうございました。

ミサイル待望論


 にんげんクラブのウィークリーレポートではあまり書きませんが、
毎週月曜日にアップしている舩井幸雄.comの「いま知らせたいこと」
というブログでは政治経済ネタを少しは書くことにしています。

父がなくなって3年半が経つのですが、ありがたいことに未だにファン
の方がいて、意外にいろいろな方が読んでくださっているようです。
あるとき、スピリチュアルネタばかり書いていると、識者の方から怒ら
れたことがあります。「舩井先生の経済の見方を楽しみにこのページに
来ている人もたくさんいるので、毎週、少しでいいから経済や金融のこ
とを書きなさい」とおっしゃっていただいたのです。

 先週の金曜日に、北朝鮮がミサイルを北海道の上空を通過させて打ち
ました。有事の円高で、円高がそのまま日本の株式の暴落につながるの
で、先物の売りを仕掛けていた友人はきっと快哉を叫んでいるに違いな
いと思いました。

しかし、ミサイルの発射が伝えられて一瞬は円高になったものの、ミサ
イルが着水する前には相場は冷静になり元に戻って、結局金曜日の日経
平均は100円以上上がって終わりました。先物の売りを仕掛けていた友
人がどんなにがっかりしているだろうと思うと、複雑な思いになりまし
た。

 その友人とは、先週の前半にじっくり時間をかけて話す機会がありま
した。彼は相場で食べているわけではありませんが、本業はコンサルタ
ントとして独立しているので自由になる時間があり、早朝のテレビ東京
のモーニングサテライトを必ずチェックして、それほど大きくは儲けま
せんが、いろいろな金融商品を使って毎月一定の収入を上げているよう
です。相場ネタの原稿を書くときの情報源にもなってもらっていて、
時々、まとまった時間をもらって相場のことを教えてもらっているので
す。

 彼と話していてとても印象的だったのは、彼のように先物の売りポジ
ションを持っている人たちの間では、北朝鮮のミサイル待望論が公然と
語られているということを教えてもらったことです。北朝鮮が日本の上
空を通過させてミサイルをぶっ放してくれれば相場は500円ぐらいは軽
く暴落して、彼らは儲かって仕方がないという、ミサイル待望論に満ち
ているというのです。

いくらなんでもそれは違うなと思ったのですが、確かに、まだまだ北朝
鮮は挑発を繰り返す機運があったので、相場を張るということはこうい
うことなのだなと少し悲しくなりました。

 しかし、上には上がいるものです。彼らは、北朝鮮がミサイルを打っ
た瞬間に売りオプションを買ったのでしょうが、逆にその足をすくって、
彼らに損をさせて儲けた人たちがいるということになります。彼らが
やっているのは投機(スペキュレーション)の世界で、これは基本的に
はゼロサムの世界です。誰かが損した分が誰かの得になるので、基本的
には騙し合いの世界になるのです。

友人のようなたくましい人たちは、今回の失敗を教訓に新しいやり方を
考えるのでしょうが、私にはとてもついていけない世界だと思いました。

 そのことで、気がついたことがあります。ひとつは、下手をすれば第
三次世界大戦のきっかけになるかもしれない北朝鮮のミサイル発射でさ
え、相場の材料になって弄(もてあそ)ばれてしまうということ。そし
て、もうひとつは、私は相場の評論ができるぐらいの知識はあるのです
が、それでも相場で儲からないのは、ワルに徹することができない割に
は、まっとうな投資ではなくて、投機的な動きに影響されているからだ
ということです。

 故・竹田和平さんがやっていたのは、投機ではなく「投資」でした。
経営者の先輩として資金調達という経営に於いて一番大変な部分を後輩
の若い経営者に代わって担っているという自負のもと、いい会社で割安
に放置されている会社を応援することを大義名分にして、その会社が
正当に評価されて資金調達ができるようになると、銘柄を入れ替えて
新たな割安株を探して投資したのです。

もちろん、つぶれるような会社に投資をするのは論外ですが、和平さん
は四季報の情報を見ているだけで、その会社がまっとうな会社かどうか
は簡単に、かつ十分に分かったようです。

 このような投資の姿勢を貫くと、それはいい会社を援助することで
日本経済に寄与することにつながります。銀行の信用創造機能が十分に
働かなくなってしまっている現状では、預貯金をしても昔のようにそれ
が企業に融資されて日本経済を活性化させる生きたお金になることはあ
りません。だから、元気のいい会社に投資をしてその会社を直接活性化
させることはとても有意義なことになるのです。

 私が、相場で失敗するのは、和平さんのような大きな視点ではなく、
変に知識があるものだから、いろいろなスペキュレーションの方法に
目が行って、結局は自分の儲けばかりを優先してしまっていたからだと
いうことに、今回のミサイルと相場の関係で気がつくことができました。

ただ、和平さんは、相場はルールさえ守れば自由に何をやってもいい
世界だということも強調していました。私の友人のような相場師がいる
ので、和平さんのバリュー投資が生きるのです。みんながバリュー投資
をすれば、結局誰も儲からないことになって、相場のダイナミックスさ
が失われてしまうのです。

 いい悪いの次元を超えたお金の話も23日の私の「舩井フォーラム2017」
でのお話の中ではさせていただこうと思っていますので、楽しみにしてい
ただければと思います。

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ナスカの地上絵


 ペルーから帰ってきました。原稿を書いているのは帰国した翌日なの
ですが、強烈な時差ボケに襲われていて、机の上で寝てしまいそうに
なっています。飛行機のフライトだけで20時間、乗り換えに要する時間
を入れるとリマの空港から成田に着くまでに24時間かかる南米は、やは
り簡単に行ける場所ではありませんね。

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 さて、先週はマチュピチュの話を書きましたが、ペルー遺跡のもう一
つの目玉はナスカの地上絵です。先週ご紹介した、旅のコーディネー
ターである写真家の野村哲也さんと、ペルー在住45年になる坂根博さん
のおかげで、マチュピチュと同様にとても充実したナスカ観光になりま
した。

マチュピチュが高山病に気をつけなければいけないような山岳地帯にあ
るのに対して、ナスカは海岸沿いですが、ほとんど雨が降らない砂漠の
中にあります。ナスカには定期航空路がないので、リマからほとんど
1日かけてバスでの移動で向かいました。

 不思議なことに、インカ帝国の首都は標高3,400メートルのクスコに
置かれていました。「すべての道はローマに通じる」ではありませんが、
インカ道が整備されていて、ナスカのようなかなりの距離があるところ
もしっかりとインカ帝国の支配下にあったのですが、やっぱりその文化
というか、にんげんクラブのブログなのでストレートに書くとエネル
ギーはまったく違うものがありました。

 坂根さんのおじい様が作られたリマの天野博物館は、インカやプレ・
インカの時代の貴重な資料の豊富なコレクションを持っているのですが、
それらを眺めているとインカ文明には確実に宇宙人の存在が関わってい
るのではないかと感じられる点が多くあります。そして、ナスカの地上
絵にはより一層宇宙人の存在が感じられるのです。

時代背景が分かるほどの知識はないのですが、小川雅弘さんと村中愛さ
んを通じて得たメシアメジャーからのメッセージによると、プレ・イン
カの歴史は先史時代とも言える9,000年ぐらい前のものですが、ナスカ
は2,000年ぐらい前のものだと考えられています。


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 これは、坂根さんが教えてくれたのですが、実はつい最近まで、ナス
カの地上絵は考古学の研究の対象にならなかったのだそうです。現代の
考古学は炭素の検査による年代の特定が前提になっているので、地上絵
はそれができないために学術的には対象外になっていたのです。しかし、
技術が進んだいまでは十分研究の対象になるようになっていて、その学
術的な見解から言うと2,000年ぐらい前の文明になるようです。

 ここからは私の推測ですが、9,000年前のプレ・インカの文明も2,000
年前のナスカの文明もどちらもが宇宙人の影響を強く受けたのではない
かと思いますが、宇宙人の種類が違うのではないかと思うのです。あた
かも、縄文文明に対してまず丹後の海部族の文明が入ってきた後に、大
和朝廷を築いたまったく別の外来族である天孫属の王朝が日本を統治し
たように、ペルーでは逆に古い王朝であるインカ族が新しいナスカの宇
宙人たちを抑えることに成功していたのではないかと感じました。

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 地上絵はセスナに乗って見学をさせていただきました。普段ならかな
り揺れて気分が悪くなる人も続出するそうですが、幸い好天に恵まれ、
風もほとんどなかったので、きれいに地上絵が見学できて感激しました。

セスナを待っている間に、地上絵が作られた時代背景がビデオで流され
ているものを何度も見たのですが、部族同士の戦いがあり、捕虜を生贄
に捧げる場面なども流されていました。考古学的に出土したものを研究
していくことで、この辺りはかなり詳細に分かっているようで、ナスカ
の文明はかなり激しいものであったことが理解できます。

それに対して、こちらは私の感覚ですが、マチュピチュはまったく戦い
のエネルギーは感じられない素晴らしい街でした。坂根さんの仮説によ
ると、マチュピチュは歴代の皇帝のお墓を守る場所であったということ
ですし、私は神官たちが暮らしていた街ではないかと感じているのです
が、どちらにしても現実的な政治からは距離を置いていた場所だったの
かもしれません。

 もちろん、ナスカを抑えることができたのですから、インカにもそれ
なりの軍事力はあったのだと思いますが、それほど好戦的な民族ではな
かったように感じられました。そして、どうも私たちはそんなインカの
文化を学ぶ必要があるように思うのです。

どちらにしても、日本にいてはまったくの資料不足なので、得意の理屈
には持ち込めそうにありませんが、それでも「舩井フォーラム2017」
開催直前のこのタイミングでこれらの場所を訪れたということは、大事
なメッセージを受け取ってきたということになるのではないかと思いま
す。

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 もう2週間を切っていますが、それをしっかりと自分の中で涵養
(かんよう)して、伝えるべきことをしっかりとお伝えさせていただき
たいと思っています。いままでにない大事なメッセージとなると思いま
すので、ぜひ、ご参加ください。よろしくお願いいたします。


マチュピチュ


 ペルーのクスコの空港で、リマ行きの飛行機を待ちながら原稿を書き
始めました。
昨年10月に高知の「加尾の庭」(小川雅弘さんがやっているレストラン
です。現在は休業中ですが、ここにアースキーパークリスタルのPちゃ
んがいます)で、ペルーの天野博物館の坂根博さんと、写真家の野村哲
也さんにお会いしました。

私が「ぜひマチュピチュに行ってみたいのです」とお願いすると、その
場で日程が決まりました。そして、坂根さんと野村さんが参加されてい
た高知の唐人駄馬や加尾の庭を訪れるツアーに参加していたメンバーも
ドンドン参加表明をされて、今回のツアーとなったのです。


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 坂根さんや野村さん、それに小川さんと私の日程を合わせると、この
タイミングでしか開催できませんでした。「舩井フォーラム2017」の直
前に12日間も留守にするのはどうかと思ったのですが、どうも「超意識
の目覚め」を皆様にお伝えするにはどうしても必要なことが分かるよう
な気がしています。

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いまいるクスコは、マチュピチュなど山岳地帯の観光に行くときの拠点
となる場所で、あこがれのマチュピチュも思う存分楽しませていただけ
ました。


 クスコは標高3,400メートルにあるインカ帝国の首都があった街です。
街自体が世界遺産に登録されていて、そこかしこに歴史を感じられるも
のがあふれています。今回はクスコ周辺の観光地に1日、マチュピチュ
で1日、そして写真や言葉ではその美しさがとても表現できないレイン
ボーマウンテンという景勝地に、大げさではなく死にそうになりながら
行ってきました。

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 その最高峰に登ると虹のようになった本当に美しい山肌が見えますし、
アンデスの雪をかぶった聖なる山も見ることができます。最近は有名に
なって、多くの観光客が訪れるようになりましたが、車で行ける駐車場
の標高が4,480メートルで、そこから5.1キロの道のりを進んで、最終の
最高峰は5,030メートルの標高になります。

当然のように空気は薄く、そこに居るだけで高山病でフラフラになるよ
うな場所で、それだけの標高差を進んでいかなければなりません。私た
ちは、最後の丘のようになっている山だけは自力で歩いて登るのですが、
そこまでは馬で連れて行ってもらうツアーに参加したのですが、馬でも
それだけの高地では苦しそうで、体重の軽い女性はいいのですが、私を
運んでもらうのは本当に気の毒でした。

そして、多分、人を乗せるために訓練されている馬ではなく、普段は農
耕馬として使われているのだろうと思うので、人を乗せること自体にも
あまり慣れていなくて、かなり大変な往復10キロの道のりでした。

 もちろん歩いてアプローチするのは本当に大変で、それに比べればは
るかにましなのですが、どうしてもレインボーマウンテンに行きたくて、
必死の覚悟で参加された同年代の男性は、簡易的な酸素ボンベを使いな
がら登っていました。帰りに馬の乗り場でツアーのメンバーが揃うのを
待っている時に話していたのですが、通常は標高5,000メートルと言え
ば、訓練していない人が酸素を使わずに登山するのは危険とされるそう
です。

私はそこまでの覚悟はしていなかったのですが、クスコに着いてからは
流れでお酒も飲まずに、半断食ぐらいの食事量に抑えて、なんとかレイ
ンボーマウンテンを見せていただくことができました。この体験は私の
人生を変えるような体験になると確信しています。

 レインボーマウンテンの体験があまりに強烈だったので、本命のマ
チュピチュのことを書く余力が少なくなってしまいましたが、こちらも
本当に感激しました。

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マチュピチュは1911年に発見されるまで、誰にも知られていなかった
インカの遺跡です。世界中のスピリチュアルが大好きな人たちの憧れの
地で、私の勝手な解釈ですが、インカ帝国というか古代のプレ・インカ
の時代からのアンデスの聖地で、本当に素晴らしいエネルギースポット
でした。

 スペイン人に抵抗したインカの人たちが、マチュピチュだけは絶対に
その存在を知られないように隠して、後世に残したのだとしか思えない
のです。この街は神官たちが住んでいたところで、インカの精神性を守
り通していた聖地だったのではないでしょうか。坂根さんは、歴代の皇
帝のお墓があり、その魂がアンデスの人々や文化を守るべき、日本で言
えば日光のような場所だったのではないかと話してくれました。

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 不思議なことに、マチュピチュの遺跡にいる間、ずっと涙が止まりま
せんでした。最初はサングラスをしていないので紫外線が目に入ったか、
汗をかいたので日焼け止めが目に入ったのかなと思ったのですが、それ
にしては長く続くのです。でも、遺跡の入り口を出て駅までのバスを
待っている間にいつの間にか涙は止まっていました。

ちょうど小川雅弘さんがいたので、村中愛さんに理由を尋ねてもらった
ら、私の8,900年前の前世に関係があるのだそうです。そして、ビラコ
チャというアンデスの人が最も信じている創造の神さまと一緒に世の中
を治めていたというのです。

ちょっと理屈で考えてしまったのですが、私はマチュピチュにいた人た
ちはサイキックの能力が優れていたので、スペイン人がやってくること
もインカ帝国が滅びてしまうことも分かっていたのではないでしょうか。
同胞たちが殺されていくのを何もしないで見ているしかなかった彼らの
気持ちが私を泣かせていたのではないかと思います。


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 ビラコチャのことは名前すら覚えられないので、そんなことはなかっ
たと思うのですが、マチュピチュのことを知ってから、10年以上憧れて
いた理由がなんとなく分かっていい旅になりそうです。

ペルーに来て感じた、「超意識の目覚め」につながるメッセージは
「舩井フォーラム2017」の時にお話ししたいと思いますので、
ぜひご参加ください。
申し込みは明後日(9月8日)までです。よろしくお願いいたします。

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不調の理由


 定期的にこの話題を書いているように思いますが、調子が悪いです。
理由はいろいろ考えられますが、ひとつはホロコーストの被害者たちの
ことを綴ったエッセイの翻訳をしていることにあると思います。

 以前にも書いたとおり、4月に赤塚高仁さんと小川雅弘さんと3人で
イスラエルに2泊4日の弾丸旅行に行ってきました。現地でバラさんこと
榊原茂さんにも参加していただいて、日本とイスラエルをつなぐ提言書
を読ませていただいたのです。

 小川さんが村中愛さんを通じてもらったメシアメジャーの宿題を、
しっかりとやり遂げることができてホッとしたのですが、どうも神さま
の世界では宿題をこなすと次の宿題がやってくるというのが真理のよう
です。

 旅の終盤、現地の手配をしてくださる旅行社のオニ・アミエル社長が、
何回もイスラエルツアーを企画している赤塚さんに感謝して、小川さん
やバラさん、それに私も含めてランチをごちそうしてくださることにな
りました。そこで、いろいろな話をさせていただいたのですが、オニ社
長のお母様イリット・アミエルさんはホロコーストの体験者で、ご自身
や難民キャンプで知り合った人々のエッセイを書いている作家でいらっ
しゃることをお話ししてくださいました。

 イスラエルやユダヤのことをもっと知りたいと思っていた私たちが興
味を示すと、オニ社長は英語版の本を車まで取りにいってくださり、そ
れを私たちにプレゼントしてくださいました。そして、日本でもこの本
が出版されたらいいのにというお話をされたのです。

 その言葉は、赤塚さんや私にとっては明確な神さまからのメッセージ
に聞こえて、いつもの悪い癖で日本での出版を安請け合いしてしまった
のです。

 翻訳については、日本側の旅行社の石田社長のご子息が大学の英語の
先生で、無理を言って急いで訳してくださいました。最後はきれい・
ねっとの山内尚子社長に編集してもらうのですが、ホロコーストのこと
をきちんと日本に伝える本にするためには、赤塚さんや私のように編集
で何度もお世話になっている人の文章になっている必要があると考え、
比較的英語が分かる私が改めて翻訳に挑戦することにしたのです。

 英語版で100頁ぐらいの本なので、大丈夫だと思っていたのですが、
日常の仕事をこなしながら大学生の息子から電子辞書を借りて、大学の
時の原書購読の授業以来の英語の長文に取り組むのは事の他時間がかか
り2週間ほど前に山内さんに会った時はほとんど白旗状態でした。しか
し、想定通りだんだん慣れてきてスピードも上がり、半分ぐらいの翻訳
は終わりました。なんとか、10月半ばぐらいには訳したものを山内さん
に渡したいと思っています。

 ただ、こうして英語の壁は何となくクリアしつつあるのですが、今度
は内容があまりにもヘビーなので、極端に言うと、吐き気を催しながら
作業を進めているという感じです。出版に取り組むときはいつもそうな
のですが、夜はお酒を飲んでしまうので作業を進めるのは早朝の時間が
中心になります。内容に対するバリアのようなものはできてきていて、
はっきり分かるほどの衝撃は受けなくなっているのですが、それでもじ
わじわと心身に影響を受けているような気がするのです。

 イスラエルという国やユダヤという民族を考える時、ホロコーストの
話題は避けて通ることができないものです。ユダヤ人というだけで虐殺
の対象になった時代を、まさに筆舌に尽くしがたい体験をしながら生き
残った被害者たちは深刻な心の傷を負っていて、それはあれから70数年
経ったいまでも彼らの生活に影響を与えるトラウマになっています。

 日本も広島と長崎に原爆を投下されるという悲惨な歴史を持っていま
すが、原爆の被害とは次元の違う世界であり、それがイスラエルが建国
できた大きな理由であることは間違いありません。

 いま、クリーニングをすることでトラウマを外しましょうという話を
積極的にお伝えしているのですが、人類の歴史のトラウマとしてホロ
コーストのことに目を向けることも、赤塚さんの言う、イスラエルを見
ると日本のことがよく分かるようになるというメッセージを受け止める
上で、とても大切なことになります。

 聖なる約束3は赤塚さんと共著で『黙示を観る旅』(きれい・ねっと)
ということで、聖書の中で、もっとも難解でおどろおどろしい内容に
なっている最後の「ヨハネの黙示録」について書かせていただきました
が、現代の黙示録を考える上でホロコーストのことは避けて通れないと
いうことに気がついてしまったのです。

 読者の皆様にはストレートに影響が及ばないような編集をしてくださ
ると思いますが、Kan.さんやメシアメジャーさんたちとの交流で
「超意識の目覚め」(9月23日、24日の「舩井フォーラム2017」には
やはり絶対に参加されるべきだと思います)を実践する私たちにとって
は、このクリーニングも必要なメッセージだというのが、村中愛さんを
通じたメシアメジャーたちのメッセージだと確信しています。


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 舩井フォーラムが終わった直後、これも赤塚さんにやってきた神さま
からのメッセージにしたがって、ポーランドのアウシュビッツに弾丸で
行ってくることにしました。体調が悪くなるのは大変ですが、明るく平
和な未来を意図しながら、楽しく宿題をこなしていきたいと思っていま
す。


龍と鳳凰の水晶


 珍しく過去にさかのぼって先月はじめのことになるのですが、高知に
行ってきました。目的はいくつかあったのですが、盟友である小川雅弘
さんに2日間ずっとアテンドしてもらって、とても楽しい旅になりました。

最近、つくづく感じるのは、やると言ったら必ず実行に移す小川さんの
素晴らしさと、それを後ろでコントロールしている村中愛さん(メシア
メジャーさん?)の本質的なすごさです。実際に、講演会などでも村中
さんが登場すると雰囲気が一気に変わります。

 敬虔さというのとは違うのですが、そこに一緒にいるだけで限りない
愛が感じられて、それがきっと人気の秘密なのだろうと思います。私は
いつも村中さんに「スターになってくださいね」とお願いしているので
すが、私は普通の主婦だから勘弁してほしいとおっしゃって、必要以上
には決して前に出ようとされません。その辺りのバランス感覚が信頼で
きる最大のポイントでもあるのでしょう。

しかし、時々かなり強烈なこともおっしゃいます。例えば、赤塚高仁さ
んは5月末に、村中さんからしばらくの間は禁酒だと言われたのですが、
その言葉はなぜか赤塚さんの気持ちに深く響いたようで、もっか3ヵ月
近くの禁酒が続いています。赤塚さんによると、今上陛下が退位される
まではやめる決心をしているようですので、1年半以上続くことになり
ます、すごい影響力ですね。

 今回の高知旅行の一番大きな目的は、村中さんのショップ「あいラブ
ストーン」
で水晶の龍を購入することでした。東京の会社で村中さんと
お話ししている時に、会社のことで少し困っていることがあると相談し
たところ、安い物でも構わないので水晶の龍を購入したら良い方向に動
きますよ、というアドバイスをもらいました。

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それぐらいなら簡単にできるなと納得をして、「今度高知に行く機会が
できたら購入させてくださいね」とお願いをさせていただきました。
それで、龍を探すために他の用事を作って高知まで出かけていったので
す。

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とっておきの水晶の龍たちをいろいろ見せていただいて、正直かなりの
予算オーバーでしたが、気に入った龍と鳳凰の水晶がありましたので、
買ってきました。


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そうすると、その問題が解決しただけではなく、他のいくつかの問題も
ドンドン解決していって、逆に気を引き締めなければいけないと怖さを
感じるぐらい、いろいろなことが上手く回るようになってきました。
小川さんが素直に何でもやるのは、このようなことがドンドン起こって
いくからかなのだろうなと納得できました。

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村中さん、小川さんの龍と言えば面白いエピソードがありました。
5年ぐらい前のことですが、岐阜県の恵那山に行ってくるといいですよ
というメッセージをいただきました。恵那山だけではなく、アフリカの
ビクトリア湖とイースター島のカルデラ湖にも行ってくるという話にま
でなってしまって、イースター島は勘弁してもらったのですが、なんと
ビクトリア湖まで小川さんと行ってくることになりました。

その時に、受けた教えに「考えるな、感じろ」ということがあります。
私は自分が経験もしていない目に見えないできごとを解説できてしまう
という困った特技があります。でも、小川さんと二人だけではいろいろ
不安だった私がアフリカへの旅に同行してもらったスピリチュアルな能
力が半端ではない友人から、「自分が体験していないことを解説しても、
鼻をかむティッシュぐらいしか役に立たないのでやめた方がいい」とい
うきつい言葉をいただいたのです。だから、頭でいろいろ考えるよりも、
まずはスピリチュアリティを感じることが大切だという教えでした。

 ところで、残念ながら二年前にお亡くなりになった島村不二夫さんに
は、生体エネルギーのことでとてもお世話になりました。島村さんは
イスラエルに一緒に行かれたことがきっかけになって、赤塚さんとも大
親友の間柄でした。

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島村夫妻と赤塚夫妻で毎年8月15日の諏訪湖の大花火大会にいっていた
のですが、今年は私ときれい・ねっとの山内尚子さんも一緒に花火を見
に行って、島村さんの供養をしませんかとお誘いをいただき、赤塚さん
ご夫妻と島村さんの奥様と5人で、はじめての大花火大会を楽しませて
いただきました。すごい迫力で本当にすばらしかったです。
詳細は山内さんが舩井幸雄.comの「私から見た舩井勝仁」というコラム
で紹介してくれています。

 実は、その諏訪湖に恵那山やビクトリア湖に行く前に行って、そこに
いる龍を連れていきなさいというミッションをもらっていました。その
ために諏訪湖畔でいろいろなご神事をしなければいけなかったのですが、
その時のことを思い出したのです。

恥ずかしかったので夜になってからやろうということにしたのですが、
たまたまその日は小さな花火大会をやっていて、衆人の中でやらせて
もらうことになってしまいました。私だけなら躊躇していたでしょう
が、そこは小川さんのことですので、何事もなかったように周りの目を
気にすることなく指示通りご神事をこなしていました。

 龍が一緒にいるのかどうかは私には分かりませんが、どうも最近の
不安定な天気は龍が自由に動き回っているからではないかという友人も
いて、そういう意味ではいいことなのだろうなと思っています。
雨が降るとお金とご縁ができますので、チャンスでもあります。

そんな具体的なメッセージを届けてくれる、村中愛さんと小川雅弘さん。
9月23日の横浜の「舩井フォーラム2017」でも、その時に必要な
メッセージがいただけると思います。
ぜひ楽しみにお越しくださいね。

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迎え火


 母から「勝仁はお父さんに似ている所があって、何でも知っているよ
うな顔をしているけど、誰でも知っていることを案外知らないことがあ
るから気をつけなさい」と言われたことがあります。

確かに、知識のソースはほぼテキスト(文章)で、しかも日経新聞は読
みますが一般紙はほとんど読まない生活を送っていて、そのうえテレビ
もほとんど見ないので一般常識にはまったくと言っていいほどついてい
けていません。また、若い人のように、スマホを使いこなせるわけでも
ないので、自分が「ずれている」ことをきちんと認識しておくことは大
切だと思っています。

 舩井家は大阪の郊外の農家の出身なのですが、個性の強い父は親戚付
き合いなどは必要最低限にしていたので、私もその影響を受けて、基本
的なコミュニティや親戚の付き合いを知ることなく気が付けば50歳を超
えてしまいました。父の影響が案外大きいということを、この年になっ
て実感しています。

たとえば、赤塚高仁さんはお寿司が大好きで最近よくご一緒させていた
だくのですが、私はお寿司屋さんのカウンターに座るととても緊張しま
す。理由は簡単で、父はお刺身などをめったに食べなかったので、お寿
司屋さんに行くという習慣がなかったのです。結婚して、家内がお寿司
を食べにいきましょうと言っても、カウンターに座らずにテーブル席に
座ってしまうような感じでした。

赤塚さんはお酒を飲まなくなったので、お酒なしでも楽しめるように好
物のお寿司を食べに行く機会を増やそうと思っていて、この際このトラ
ウマも克服したいなと思っています。先日、赤塚さんにチェーン店のお
寿司屋さんに連れて行ってもらったのですが、それでもカウンターに座
ると緊張しました。我ながら本当に変わっていると認識を新たにしまし
た。

 今年のお盆は、珍しく家族で家内の実家に出かけました。長野出身の
家内のお兄さんは、東京の大手企業の内定を取っていたのですが、義父
から本家の長男だから長野に帰って家を継がなければいけないと言われ
て、あきらめて県立高校の先生になりました。そんな義兄を中心にいと
こ会で一緒に団体旅行に行くぐらい親戚の付き合いが濃密で、私たち夫
婦は東京に住んでいることをいいことにほとんどお付き合いを免除して
もらってきたのですが、軽井沢大賀ホールのコンサートに行くという名
目で、上手く連れ出してもらったのです。

 大変だったのは、久しぶりの何十キロという大渋滞。帰りは渋滞を避
けて、深夜に長野を出発したのですが、まだ影響が残っていました。少
しでも渋滞を避けようと立ち寄った深夜のサービスエリアでラーメンを
食べたのですが、そこでくつろいでいる人たちの観察をしたら面白かっ
たです。運転をしているお父さんたちは疲れていますが、子供たちはそ
んな時間にも関わらず元気いっぱいなのです。渋滞は大変ですが、楽し
そうな子供たちを見ていると心が洗われるように感じました。

 行ってみないと分からないもので、ソニーの社長だった故、大賀典雄
氏が私財を寄付して作られた大賀ホールの夏のコンサートは、軽井沢の
社交界の人びとの絶好の集まりの場所になっているようでした。

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雑誌やテレビでしかお顔を拝見したことがないような大企業の会長さん
も何人かいらっしゃいましたし、やはりテレビでしか拝見したことがな
いような日本を代表する指揮者もいらっしゃいました。平均年齢はかな
り高いようでしたが、軽井沢に別荘を持つということの本質的な意味が
ちょっと分かったような気がしました。

 いまさら常識のなさを変えることに挑戦するつもりはないので、軽井
沢に別荘を持つことはないと思いますが、ときどき軽井沢のホテルに泊
まって、大賀ホールのコンサートを楽しむのはありだなと思いました。
すっかり家内の作戦にはまってしまったようです。

 家内の実家に顔を出したのは13日です。これも知らなくて恥ずかしい
のですが、この日はご先祖をお迎えする迎え火の日でした。家内の大変
お世話になった方の新盆を迎えるので、家内は喪服に着替えてそのお宅
を訪問しました。運転手でついていったのですが、それから親戚の家に
お盆のお参りに出かけていくのにも付き合いました。

その道すがら、町のあちこちで家族で迎え火をしているのを見せていた
だきました。また、実家の義兄もやはり、孫たちと一緒に迎え火をされ
て、私もはじめて体験させていただきました。お盆明けの16日に今度は
送り火をして、ご先祖に帰っていただくようですが、日本の大事な習慣
が何らかの形で残されていくのも大切なことですね。

おじさんの家で、久しぶりに会ったいとこたちが楽しそうに語り合って
いる様子を見て、いま私が生きている非常識の世界ではない、常識的な
世界を大切にして人生を生きていらっしゃる方々に、感謝の気持ちを感
じるありがたいお盆になりました。

 地に足を付けることを大切にしながら、いよいよ1か月後に迫った
「舩井フォーラム2017」のことを考えています。新しい次元に向かって
進んでいくと同時に、故郷に帰っていく感覚も大事にする、
そんなフォーラムにしたいと思っています。

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絶対悪


 台風がやってきています。この原稿は月曜日の朝に書き始めたのです
が、皆さんがこれを読む頃は台風一過でさわやかな天気になっているの
でしょうか。

 昭和の時代の台風は多くが秋にやってきて街の汚れを洗い流し、過ぎ
去った時にはすがすがしさを感じたものですが、猛暑の季節の台風には、
また暑い夏が戻ってくるのでしょう。ちょうど甲子園の高校野球が始ま
るタイミングで、昭和の時代も夏と言えば甲子園という記憶は同じなの
かもしれません。

 もうひとつ夏といって思い出すのが、広島長崎の原爆の日です。特に
8月6日の広島市長が読み上げられる平和宣言を聞いていると、平和な世
の中を創り上げるにはどうしたらいいのかということを真剣に考えさせ
られます。

昨年、大ヒットした戦争中の広島が舞台になっているアニメ映画「この
世界の片隅に」を、経営者の友人に強く勧められて見に行きました。
NHKの番組でもそのことが取り上げられていて、世の中ドンドンおかし
なことも増えていますが、大事なことをちゃんと言えるようにもなって
いることが感じられます。

 映画だけではなく、昨年は久しぶりに広島の原爆ドームや平和記念公
園なども訪れました。そこでは、伊勢サミットの後、オバマ大統領が訪
問されたことで、広島の位置づけが大きく変わりつつあることを感じる
ことができました。

それまでのノーモア広島の運動は、原水爆禁止運動をやっている方が中
心でした。それが、一般の市民の方や、まだまだヨーロッパの方が中心
ではありますが、多くの外国人の方が、広島の意味を真剣に考えながら、
市民ボランティアの方の説明を一生懸命に聞いていらっしゃるのが印象
的でした。

 8月6日のテレビの映像でも、そんな外国人の方の姿が多数映されてい
て、戦後72年の時間が経って、人類はようやく原爆という大きなトラウ
マに向き合う準備ができてきたのかなという感想を個人的には持ってい
ます。


 広島市長の平和宣言の中で一番気になったのは、原爆が「絶対悪」だ
と何度も言い切られていたことです。アメリカには、「広島と長崎の原
爆があったから日本が早く降伏した。もし、原爆を使っていなかったら
上陸戦になり、何十万人かそれ以上の犠牲が日米双方に出ることが予想
されたので、相対的には犠牲も少なくすみ、日本の復興も早まったと言
える。だからあの当時の原爆は「必要悪」なのだ」という論理が根強く
あります。

 そして、現在も「大国の核抑止力のおかげで第二次大戦以降、世界は
大きな戦争に巻き込まれていないのだ」という、核兵器「必要悪」論が
安全保障の根幹をなしています。国連の拒否権を保有している米英独仏
中に加えて、インドやパキスタン、イスラエル、それに北朝鮮が核兵器
を保有しているだろうとみられていますが、少なくとも米ソの冷戦構造
が機能していた時代は確かに、核抑止力でなんとか最悪の事態がまぬが
れていたことは間違いのない事実だったと思います。

 しかし、国際秩序に公然と反抗する北朝鮮という独裁国家が核兵器を
持ち、ことと次第によってはその使用をまったくためらわないであろう
ことが十分予想される事態にまで至った現在の世界情勢を考えると、核
兵器が「絶対悪」であり、広島や長崎にそれを投下して何十万人もの市
民を殺戮したことは人類が犯した「絶対悪」であるということを、私た
ち人類がしっかりと直視する時代がやってきたのだと思います。


 「絶対悪」といって最初に連想されるのはヒトラーという存在です。
何百万人ものユダヤ人を優性主義の考え方で、ただユダヤという民族を
断種するためにだけ虐殺したヒトラーだけは、誰が何と言っても「絶対
悪」であり、彼の業績を評価するなどとんでもないとうのが、昭和の時
代の論理だったように思います。

 しかし、ヒトラーはその当時にアウトバーンという制限時速がなくて
も走れるような高速道路を作って、あっという間に失業者をなくすとい
う経済政策を採用し、まれにみる成功を収めたことで知られています。
しかも、彼がドイツで政権を取った過程はまったく合法的なものなので
す。だから、ユダヤ問題に対してほとんど当事者意識を感じることがな
い日本人である私は、心の奥底のどこかで彼のすべてを「絶対悪」とす
る論調には少し違和感を持っていました。

 そのドイツでは『帰ってきたヒトラー』(河出文庫)という小説がベ
ストセラーになり、映画化もされました。2011年に本物のヒトラーがタ
イムスリップして現れるというストーリーですが、難民問題をはじめと
するドイツの社会問題を的確に風刺していて、ヒトラーという存在が今
ここに現れても、我々は彼に政治を委ねてしまう危険性があることを鋭
く感じさせてくれるストーリーが評価されているのでしょう。

   

ただ、私が本書から感じるのは、ヒトラーがこの小説ではほんのすこし
だけ「絶対悪」ではなくなっていることです。

 そして、もっと驚いたのは、イスラエルでもこの本の翻訳と出版が認
められたということです。
まず、広島長崎の原爆が「絶対悪」であったことをきちんと直視して、
その上でそのトラウマを克服して人類の未来を考えていかなければいけ
ないことを考えさせられた今年の8月6日でした。

精霊体験


 月末月初はあまり予定が入りません。きっと皆さんが忙しくて、私と
遊んでくれる人がいなくなるのが原因だと思いますが、実はもうひとつ
大きな理由があります。

 おかげさまで、船井本社グループには、にんげんクラブのWEBや会報
誌、舩井幸雄.comのブログ、ザ・フナイ等、いくつかのメディア(媒体)
があります。私は当然それらに原稿を書かせていただいているのですが、
中でも一番力を入れているのが舩井メールクラブという有料メルマガの
原稿です。

 ご存じの方も多いと思いますが、舩井メールクラブは父が最晩年に始
めたメルマガで、毎週木曜日に発行させていただいています。第一木曜
日は父が書いて、その他の週は知り合いの超プロの先生方から原稿を寄
せていただく形式でスタートしました。

 さすが父だなと思ったのはその購読料です。メルマガというと、月額
数百円程度の設定をするのが普通なのですが、父は本当に大切な情報は
高額であるべきだという持論を持っていて、月額1万円(年契約なら10
万円です)という価格設定をしたのです。

 そんなメルマガ、誰も購読しないだろうと思ったのですが、ちょうど
東日本大震災の記憶も新しい頃で、できたばかりの安倍政権に対する批
判を結構鋭く書いていたこともあり、予想以上の申し込みがあってびっ
くりしました。そして、継続とはありがたいもので、父が亡くなった後
というか、亡くなる半年ぐらい前から私が第一木曜日の配信分を書かせ
ていただいているのですが、数はかなり減ったとはいえ、未だに大勢の
方が高額な料金を払ってご購読してくださっているのです。

 高額だからというだけではありませんが、ものすごく力を入れて舩井
メールクラブの原稿を書かせていただいています。イメージで言うと、
政治経済金融関連分野の本を毎月10冊ほど読み込んでから原稿を書く
という感じです。それを4年ほど続けているので、当たり前ですがこの
分野については本当に詳しくなりました。

 しかも、父の後を受け継いで、自分の主張を言うよりも超プロの意見
をまとめるというスタイルを踏襲しているので、自分で言うのはいけま
せんが、とてもバランスのとれた知識になっていると思うのです。本当
にありがたいことです。

 そのようなわけで、第一木曜日までにその舩井メールクラブの原稿を
書いていることが、月末月初に出かけたり、人にお会いしたりしない大
きな原因なのです。

 まだ詳細は書けないのですが、赤塚高仁さんや私にしてはゆったりと
したスケジュールで「聖なる約束シリーズ5」の企画を進めています。
それで、どうしてもキリスト教関係の方の本を読む機会が増えています。
ちなみに、いまは通常ならウィークリーレポートの締め切りを過ぎてい
る火曜日なのですが、午前中は東京ですが所用があって出かけていまし
た。その電車の往復で読んでいたのが、マリア・ヴィノフスカ著
アウシュビッツの聖者コルベ神父』(聖母文庫)という本です。

 舩井メールクラブの原稿をなんとか昨日のうちに終えて、このレポー
トのネタを探していたのですが、「修道院に入らなかったらコルベ神父
は軍隊の優秀な指揮官になったのではないか」という記述が気になりま
した。

それ以前に、コルベ神父は聖母マリアの声を聞いています。いつまでも
純潔であることを選ぶか、殉教する道を選ぶかどちらがいいかと聖母
マリアに訪ねられたコルベ神父は両方を選ぶとおっしゃって、その通り
の人生を送ることになりました。それなのに軍隊の指揮官を選びそうに
なったコルベ神父には、しっかりと修道院に入る道が示されたというエ
ピソードが紹介されているのです。

 コルベ神父はユダヤ人ではないのにアウシュビッツに送られ、しかも
身代わりで餓死刑に服して亡くなっています。通常なら悲惨な最期を迎
えることになるであろう酷い殺され方をしたにも関わらず、祈りと聖歌
を捧げ続け聖堂のような環境に餓死堂を変えてしまったという話です。
4日間経っても穏やかな状態だった神父とその仲間は、最後には注射を
されて殺されたということですが、それでも驚くほど穏やかな死に顔を
なさっていたということです。

 それから4半世紀が過ぎたいまになっても彼の功績はこのように語り
つがれ、聖母の声が少なくとも彼にとっては実在したことを私たちに
教えてくれます。舩井フォーラムのテーマである「超意識の目覚め」
実現した時には、きっとコルベ神父のような精霊体験(神さまやそれに
準ずる存在の声を聞く)を味わえるだろうなという予感がしています。
そして、幸いにも私たちは殉教をする必要はないと思います。
本当にありがたいことですね。

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ヨベルタウン


 先週の土曜日、名古屋に向かう新幹線に乗っていると赤塚高仁さんか
ら、「日曜日は津にいるよね」という確認の連絡がありました。

ちょうど1年前にお亡くなりになられた竹田和平さんのありがとう会に
出席するために名古屋に向かっていて、翌日曜日は本来は赤塚さんと
一緒に四国に行くはずだったのですがその予定がキャンセルになった
ので、お互いに別の用事を入れていたのです。

私はちょうど三重県立美術館で開催されているテオ・ヤンセン展を見に
行くことにしていました。ヤンセンさんのお名前ははじめて聞いたので
すが、知り合いが絶対に見に行くべきだと推薦しているのを目にして、
ちょうど近くにいて予定が空いたのでとても楽しみにしていました。
せっかく津に行くから赤塚さんに会えるかな(運転手をしてもらおう
かな)と思ったのですが、土曜日の広島での講演会のついでに呉で仕
事の予定を入れたということで、駅から健康的に歩いて美術館まで出か
けることになったのです。
テオ・ヤンセン展は本当に素晴らしかったです。入場した時にいただい
たご案内の紹介分を引用させていただきます。


 
(引用開始)

昆虫や動物のようなかたちをした、風を食べて動く巨大な人工生命体の
制作で世界的に知られているオランダのアーティスト、テオ・ヤンセン
(1948~ )。「私はどうしても進化というものを自分の目で観察し
たかった。」―その欲求を満たすために彼がコンピュータ上で生み出し
た生命体は、その後スクリーンから飛び出し、彼自身が名付けた砂浜の
生物「ストランドビースト(Strandbeest)」となった。様々な試行錯誤を
重ねた結果、今ではプラスチックチューブを基本要素として進化を続け、
自らが危険を察知し防御する能力を持つものまで現れた。

(引用終了)


 展示や映像、それに子どもたちが自分で押したり引いたりしてストラ
ンドビースト(オランダ語の砂(ストランド)と生物(ビースト)を合
わせて作られた合成語です)を動かしている光景を眺めているだけでも
十分楽しめましたが、早起きして開館に合わせて美術館に到着していた
ので、最初の比較的すいているストランドビーストのデモンストレー
ションをいい場所から見ることができて本当に感動しました。

 コンピュータの中で人工生命が成長していくデモンストレーションは
見たことがあったのですが、プラスチックのチューブでできているとは
いえ、風という自然の動力だけを基本的に使った人工生命が進化してい
く様子を含めて実際に体感させていただいたことにはおじさんの私で
も大いに感動を味わうことができました。

ましてや、たくさん来ていた子どもたちの目の輝きを見ていると、この
流れがこの子たちによって発展していって、人間がバーチャルではなく
て、リアルの世界で生命を作りあげていく可能性を本当に強く感じるこ
とができたのです。

 やっぱり、人工知能(AI)が大きく社会のあり方を変革していく流れ
が近い将来必ずやってくることをますます実感しています。


 ところで、そんなスケジュール変更の話を先週したばかりだったので、
赤塚さんは私が日曜日に津にいることを知っていました。不思議なこと
に私が赤塚さんに紹介したお客様が、ちょうどその日に赤塚建設のヨベ
ルタウン
(モデルルーム的に見学できますが、本当は販売対象の物件で
す)に見学に来られることになったそうです。連絡があったのは、赤塚
さんは広島県で仕事なので津にいないし、にんげんクラブのご縁でご紹
介した方なので、もし津にいるのならヨベルタウンまで来てくれないか
というリクエストでした。

ヨベルタウンには赤塚さんの未来の建築にかける強い思いが込められて
います。まず、最初に大事なのはビルトイン・ガレージです。アメリカ
のテレビドラマを見ていると、向こうでは一軒家でもガレージは家の外
ではなく中にビルトインされていることが分かります。雨の日に大きな
荷物を持っていても快適に荷物の出し入れができますし、DIY等をやる
にもピッタリのスペースです。アメリカの主要なIT企業の中にはガレー
ジで創業した会社がたくさんありますが、日本にこのような新しい風を
吹かすためにもビルトイン・ガレージは必須のアイテムになっていくは
ずです。

 そして、もう一つは日本で一戸建ての場合、土地を取得するコストが
高くなってしまうために、どうしても建築コストを押さえなくてはなら
なくなってしまうという事情を考え、土地を購入するのではなく定期借
地権を使った家の建設という新しい試みにもチャレンジされています。
また、この背景には7年毎に安息年が来るというユダヤの教えの中でも
さらにその7倍の49年(おおよそ50年)で、すべての貸し借りを元に戻
すという考え方もあります。

そうすることで、赤塚建設で特にこだわっている生体エネルギーの資材
をふんだんに使って、身体に悪い資材や素材は一切使わないという最高
の建築を実現し、さらに、ヨベルタウンのモデルルームの1棟に設置さ
れている、理想的な冷暖房システムである光冷暖まで導入できるように
なるのです。私は、生体エネルギーの家の素晴らしさは昔から知ってい
ましたが、ヨベルタウン等で経験した光冷暖の家のすばらしさにはびっ
くりしていて、だから、自分がまた体験したくて、ヨベルタウンに行く
ことを快諾させていただきました。

今回は特に、暑い時期の冷房の心地よさに感動してしまいました。私が
ヨベルタウンにいることを最初はびっくりした見学のお客様も、私が東
京に帰らなければいけない時間になっても去りがたく、もう少し見学し
ていくとおっしゃるぐらい気持ちのいい家であることを体感してくだ
さったようです。読者の皆さまも、赤塚建設の自信作、ヨベルタウンの
見学にぜひ行ってみてくださいね。

ベーシックインカム


 にんげんクラブのウィークリー・レポートですから今日は本音を書い
てみたいと思います。

正直に言うと、私は働かなくても食べていける環境にいます。父が遺し
てくれた資産、特に船井総研ホールディングスの株式があるので、その
配当だけで十分に暮らしていけるだけの収入が見込めるからです。
舩井フォーラムやにんげんクラブでの講演活動、それにザ・フナイや舩
井幸雄.comなどの原稿は命がけで書いていますが、そこからあがってく
る収入にはそれほど依存していないのです。

 また、それらの原稿や、特に舩井メールクラブの原稿は、ある程度の
資産をお持ちの読者に対して金融経済のトピックスを中心に情報提供さ
せていただいているため、おかげさまで資産運用についてもかなりの知
識を持つことができるようになってきました。

それを、自分の得意な分野を中心に行うことで、本業であるセミナー業
や著作業では食べていくだけの収入を得られない状態でも、会社として
の経営は続けていけるだけの収入を得ているので、金融機関等からの信
用も得ている状態です。後述しますが、私はベーシックインカムを得て
いる状態を実現しているのです。

 先日、そんな資産運用の視察が目的で札幌に行ってきました。無理や
りスケジュールを押し込んだので、1泊したものの現地滞在が24時間以
下の強行スケジュールだったのですが、父が若い頃からスピリチュアル
な世界の探求を一緒に続けてきた村松祐羽さんが作られた新しい空間
「サローネ」を訪れることができました。

 村松さんとはにんげんクラブの活動を手伝うようになった時にご縁が
できて、北海道での講演に呼んでいただいたりしています。また、何度
も書いたり話したりしてきたことなのでご存じの方も多いと思いますが、
村松さんには個人的にも大学生の頃からお世話になっているのです。

父から、「北海道に村松祐羽さんという友だちがいるから、夏休みに遊
びに行ってくるといい」と言われて、厚かましくも1週間ぐらい自宅に
泊めていただき、いろんなものをごちそうになったり、いろんな人に会
わせていただきました。当時はスピリチュアルな話にはまったく興味が
なかったのでほとんど忘れてしまいましたが、東京や大阪ではまだ珍し
かった「うに・いくら丼」の美味しさだけは記憶に強烈に残っています。

 サローネでは「Newscan SWⅡ」という波動の機械を体験させていた
だきました。ハワイでこの機械を体験してぞっこんに惚れ込んだ村松さ
んが、札幌の友人たちにも気軽に使ってもらいたいという思いで導入し
たものです。事前予約制ですが、時間が合えば村松さんのコンサルテー
ションを受けながら波動の世界を体験することができます。その他にも、
簡単にデトックスができる機械やオーラ測定器もありますので、札幌に
行く機会があればぜひ体験してみてください。


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 実は、そんな村松さんも亡きご主人の遺産を上手く運用して、自分で
食べていけるだけのベーシックインカムをしっかりと確保された生活を
しています。だから、毎年一番寒い時期にはハワイに行って、それだけ
ではなく世界中のスピリチュアル旅行(昨年は我らが赤塚高仁さんのイ
スラエルツアーにも参加されました)に行くことができているのです。

 さて、いつものように長い前置きを経て、ようやく本題のベーシック
インカムについて考えてみます。究極の真実を『マトリックスの真実』
という短い小冊子にまとめている佐々木重人さんという悪友がいます。
大手商社に勤めていたのですが、父がその才能に惚れ込んで2年間船井
総研に出向していたことがあるぐらいの秀才です。

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 彼がいま、一番熱を入れているのがベーシックインカム(基本収入)
という政策です。簡単に言うと、生活保護やその他の福祉政策を全部止
める代わりに、国民全員に一律の報酬を支払うという施策のことです。

この方法論は、社会主義的な臭いがするのと、働かざる者食うべからず
という強固な社会的な思い込みがあって、なかなか実現しそうにありま
せん。また、トランプ現象に見られるようなリバタリアン的な動きの対
極にあるもので、現状あまり勢いがあるとも思えません。

 私もどちらかというと否定的な立場だったのですが、29歳のオランダ
人、ルトガー・ブレグマンが著わした『隷属なき道 AIとの競争に勝つ
ベーシックインカムと一日三時間労働
』(文芸春秋)を読んで考え方
が大きく変わりました。人類救済の道はベーシックインカムしかないか
もしれないし、それを導入するのはまさにいまかもしれないと思うよう
になりました。

 しかし、その道のりは極めて厳しく、大変な抵抗を受けることが容易
に想像できます。個人的に考えても、まず副島先生に怒られるのは間違
いありません。それでも、勉強してみたくなりました。
久しぶりに佐々木さんに会いたくなってきました。


1A


 おかげさまで移動の多い日々を送らせている私なのですが、飛行機で
行けるところはなるべく飛行機を使うようにしています。大阪までくら
いなら、時間だけを考えると新幹線の方が便利だし、本数も多いし、正
確だし、いいことが多いのですが、移動の回数が多いと大変疲れます。
しかも私は呑兵衛なので、夜の新幹線に乗るとついつい飲み過ぎて疲れ
てしまうということもあり、健康のためにも飛行機派になっているので
す。

 さらにもうひとつ、主に小川雅弘さんや赤塚高仁さんなどと一緒に変
な(?)ところに行く機会が多いので、トランジットの待ち時間が多く、
海外の空港でラウンジを使いたいという目的もあります。

 そして、なかなかないことですが、仕事で海外に行くときにはエコノ
ミーのチケットを買って、貯まったマイルを使ってビジネスクラスに
アップグレードすると本当に旅が楽しめます。さっき書いたことと矛盾
するのですが、最近のビジネスクラスの充実ぶりは素晴らしくて、ワイ
ンなどは本当に美味しくいただけます。客室乗務員の方に(あまりにも
たくさん飲むので)「お酒、お強いのですね」と嫌みを言われるぐらい
です(笑)。

 ただ、大阪生まれでけちな体質が染みついているので、普段はなるべ
く安いチケットを買うようにしています。あんまりばらすと高くなって
しまうかもしれませんが、航空会社が作っているエアチケットとホテル
をパックにした商品はときどき信じられないぐらい安い値段になるとき
があります。それも通常はなるべく早く予約するほど安くなるので、ス
ケジュールが確定している時や、それこそ飛行機代が高い沖縄に行くと
きなどはなるべくこの商品を使うようにしています。

 最近の傾向は、週末の東京大阪間のチケットがとても高くなっている
ことです。パック商品ほどではないのですが、普通ならお得感があって
前日までに買えばいいという特割という商品があります。ところが最近、
日曜日の午後便などは予約の変更ができるビジネス切符よりも高い設定
になっていることもあるのです。

実は昨日も関空から羽田までの最終便(遅れたこともあり、羽田に着い
たのが23時を過ぎていました)に乗ったのですが、ほぼ満席で、1週間
ぐらい前には席も真ん中の席しかなくて、ついつい値段が高いプレミア
ムシートに乗ってしまいました。

 きっかけは、先日やはり同じような状況で変更可能なビジネス切符の
方が安かったので、その切符で大阪から帰ってきた時のことです。空港
バスが思ったよりも早く到着して、もしかすると1便早い飛行機に乗れ
るかもしれないと思い、窓口に行って席が空いていないか聞いてみまし
た。残念ながら満席だったのですが、プレミアムクラスならちょうど
キャンセルが出て乗ることができるというのです。

 持っていたチケットは真ん中の席だったので、思わずプレミアムクラ
スに乗ってしまいました。以前にも何度かプレミアムクラスに乗ったこ
とがあるのですが、やっぱり快適でした。新幹線のグリーン車も同じで
すが、一度快適さを味わってしまうとついつい乗ってしまうから不思議
なものです。

たまたま一席空いたシートが一番前の左側の窓際である「1A」のシー
トでした。それで思い出したエピソードがあります。本物研究所の大事
なお取引先である山本化学工業の山本富造社長から聞いた話です。

 山本社長は若い頃に伊藤忠商事の中興の祖とも言える越後正一(えち
ごまさかず)社長、会長に大変かわいがられて薫陶を受けていたそうで
す。越後社長のことは、若い頃に大手の和菓子メーカーの社長さんから
も、「越後さんは最初に我が社の商品を本物と認めてくれて、それから
百貨店などとの取引ができるようになった恩人です」というお話を聞い
たことがあり、面白いシンクロだなと感じながらお聞きしました。

 越後社長は飛行機に乗るときは絶対に1Aの席にしか座らなかったの
だそうです。常に先頭を走っていなければ気に入らなかった越後社長は、
一番先頭の番号である1Aしかありえず、仮に1Aに他の人が乗ってい
たら次の飛行機にするぐらいのこだわりようだったそうです。偶然にも
1Aの席に座ることができて、「昭和の参謀」と呼ばれた瀬島龍三さん
を抜擢するなど戦後の日本経済を引っ張られた越後社長の偉大さに触れ
られたような気分になりました。

温泉セミナー6.jpg   温泉セミナー7.jpg

 今回は、にんげんクラブ大阪支部の小原さんや京都支部の大空さんが
企画してくれた箕面温泉に泊まって楽しむ講演会に参加するためのフラ
イトだったのですが、当日乗ってみるとプレミアムシートも満席でした
が、1週間ほど前の段階では余裕があったので自分の意志で1Aを取って
みました。パックの料金だと往復のエアチケットに一流ホテルを一泊つ
けてもおつりがくるぐらいの値段でしたが、スパークリングワインなど
も楽しめて贅沢な時間を過ごさせていただきました。

温泉セミナー4.jpg   温泉セミナー5.jpg

 次元論についての新しい見識も得られた永谷めぐみさんの素晴らしい
お話や、障がいを持って生まれてきたお子様を自分の力で奇跡的に治さ
れた鳥居厚孝さんのお話も聞くことができて素晴らしい週末になりまし
た。皆さまに感謝したいと思います。

マインドフルネス思考

 
 以前舩井メディアの常務をやっていただいていた人見ルミさんの
マインドフルネス思考』(あさ出版)を読ませていただきました。
とてもおもしろかったです。人見さんの前著『心を整えるマインド
フルネスCDブック
』(あさ出版)は3万部を超えるベストセラーに
なり、そのおかげで人見さんは企業研修の依頼が殺到して、超多忙な
日々を送っていらっしゃるようです。でも、本書に書かれているマイ
ンドフルネスの手法を駆使されて、健やかで楽しく忙しい時間を過ご
していらっしゃるのがよく分かります。

   


 先日、久しぶりに近藤真澄さんにイヤーコーニングをしていただき
ました。この時の私は施術していただく直前まで、舩井メールクラブ
原稿(明日7月6日配信分です)を書いていて、頭がはちきれそうになっ
ていました。毎月第一木曜日に私のメルマガが発信されることになって
いるのですが、10日ほど前から大体10冊ぐらいの書籍や、その時の時事
トピックスなどを調べて原稿を書くのに備えます。また、最近はさらに
外国人の著書の翻訳本で内容が濃い(ページ数が多くて、値段が高いと
いう意味です)ものを選んで、その本の解説を書くということにも挑戦
していて、よく考えると月末月初は、マインドフルネスの状態とは対極
の状態にある場合が多いということになります。

しかし、イヤーコーニング(左の耳だけバチバチと音をたてて燃えてい
たそうです)を受けたり、先週も書いたとおり、アーユルヴェーダのリ
トリートで学んだことを少し実践していることもあり、今月はいつもよ
りもかなり落ち着いた状態で臨めたように感じています。

今月の原稿は多岐な分野に渡っていて、分かりにくいかなと心配したの
ですが、藤原編集長からは「お疲れさまです。舩井メールクラブの原稿
をありがとうございました。タイムリーな都議会議員選の結果について
の記載などもあり、興味深く読ませていただきました。そして、いろい
ろな観点から考察されていることが伝わってきました」というメールを
もらってホッとしています。

赤塚高仁さんから理屈王と命名されるぐらいなので、独りよがりな話題
の展開になってしまい分かりにくいと言われることもあるのですが、少
しマインドフルネスの状態をキープできるコツが分かってきたのかもし
れません。

リトリートで教えていただいたことで続けていることはいくつかあるの
ですが、その中のひとつにヘッドオイルマッサージがあります。セサミ
オイルやココナッツオイルなどを使って入浴前や就寝前に頭部をマッサー
ジするのですが、頭を使い過ぎたときなどにすると、とてもリラックス
できます。

アーユルヴェーダではオイルマッサージをとても重視します。人間の
五感のうち触覚を整えるためにとても有効な手法で、例えば市販の良
質なごま油を使ってもいいのですが、オイルマッサージ用にするには、
一度120~150℃に温めて、それを冷まして使う必要があるそうです。

本格的に取り組んでいる方は、そこまでするかオイルマッサージ用の
オイルをインドから個人輸入されたりしているそうですが、私はとて
もそんな面倒なことをする余裕はありません。だから、諦めていたの
ですが、灯台下暮らしでとても親しくさせていただいているアムリッ
トさん
で、簡単に購入できるようです。とりあえず、Dr.マウルヤから
丁寧にやり方を教えていただいたヘッドマッサージオイルを購入させ
ていただいて、2~3日に一度ぐらいの割合でやっています。

ドクターのお勧めは、就寝前にマッサージをして、オイルをつけたまま
寝ることです。そうするとオイルが頭皮から浸透して効果が高まるよう
なのですが、日本人の感覚としては油をつけたまま寝るのには抵抗があ
ります。

枕にタオルを巻いて寝れば問題ないようにも思いますが、私はお風呂に
入る1時間ぐらい前にマッサージをして、それを洗い流すようにしてい
ます。少なくとも1時間ぐらいはオイルが浸透する時間がありますし、
清潔感も保てるのでこのやり方が気に入っています。

アムリットさんでは、入浴後につけるスカルプウォーターも売っていた
ので、それも買って、もう一度マッサージをしています。ちょっと予想
外の効果は、頭に産毛が生えてきたことです。どうやら育毛効果がある
ようですね。いままで、様々な育毛剤や養毛剤を勧められてきました。
父や私の頭に効果があれば大儲けできるとストレートに言う人もいまし
たが、とても取り組む気になれなかったのですが、疲れた頭をリラック
スさせるという目的なら取り組もうと思えたのは、マインドフルネスの
おかげですね。

女性でも最近は頭髪のことを気にされる方が多いようですが、そんな方
には脳のリラックスと一石二鳥ですので、お勧めですよ。

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竹田和平の人生訓

 
 先週号でお知らせしたDr.マウルヤのリトリートを少人数で受けさせて
いただいてきました。参加メンバーは赤塚高仁さん山内尚子さん
それにイヤーコーニングの近藤真澄さんに私の4人です。それぞれの参
加者が思い思いの感想をそれぞれのブログやFBで綴っていますので、
参考にしていただければと思います。

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 とても贅沢なリトリートで、ドクターによる個別のコンサルテーショ
ンにヨガ(太陽礼拝)や呼吸法や瞑想の指導、さらには3回のアビヤンガ
(オイルマッサージ)をセラピストにしてもらい、3食手作りの身体にい
いすばらしい食事をつけていただいて、アーユルヴェーダの講義もして
もらい、かつ赤塚さんのログハウスに泊めていただけるというものです。
当然ながら人数は限られていて、だからリトリートの存在自体を公にし
ていいかどうか迷っていたのですが、ドクターと主催者のご了解が得ら
れたので少しだけ報告させていただきます。

 参加した4人はみんな親友と呼べるほど仲のいい人たちで、ドクター
やセラピストの方たちの素晴らしいお人柄もあり、本当にまったく気を
遣うことのない贅沢なゆったりとした時間を過ごさせていただきました。
私自身、ちょうど締切りに追われていない時で、原稿も軽いもの(舩井
幸雄.comの「いま知らせたいこと」)を1本書かなければならないだけ
だったので、そういう意味では本当に恵まれた時間になりました。

 古代エジプトに伝わっていたともいわれるイヤーコーニングを現代に
伝えている近藤真澄さんと、イスラエルと日本をつなぐことでやまとこ
ころを思い出していくことを使命としている赤塚高仁さん、それに私も
含めてそんなみんなの本を作ってくれている山内尚子さんが、アーユル
ヴェーダというインド古来の叡智の恩恵を受けて、早朝に伊勢神宮に一
緒に参拝させていただいている奇跡を不思議な思いで受け止めています。

 すでに自然の法則に従っていない普段通りの生活(特にお酒はやっぱ
り飲んでしまいます)に戻ってしまっている私ですが、肉体的にも精神
的にもとても癒される貴重な体験をさせていただきました。

元々とても単純にできている私は、3日間の規則正しくかつ自然の法則に
従った生活をすることで、セラピストさんがびっくりするほどみるみるう
ちに健康になっていきました。それが分かったからには今後は、このよう
な機会を定期的に作らなければと感じています。

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 さらに、赤塚さんとログがある三重県の津市の隣に位置する四日市市に
は、アムリットというアーユルヴェーダ関連商品を扱っている素晴らしい
会社があります。思いつきで同社の小沢泰久社長に電話してみると、最終
日なら時間が空いているということで急遽、赤塚さんのログまでお越しい
ただき、Dr.マウルヤをご紹介することが叶いました。アーユルヴェーダに
興味がある方は、アムリットさんにアクセスしていただくのが一番の早道
だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 いつものようにまえがきが長くなってしまいましたが、今回は約1年前
にお亡くなりになった大恩人である竹田和平さんの『人生とお金の道を極
めた竹田和平の人生訓
』(致知出版)をご紹介したいと思います。光栄
にも鍵山秀三郎先生、神田昌典先生、本田健先生と一緒に表紙に名前を載
せていただいている本書は、68名の和平さんと親しくお付き合いしていた
方や、教えを乞うた方が、それぞれの一番心に響いた和平さんの言葉を選
んで、それについてコメントを書いたものを集めたものなのですが、一気
に読んでしまいました。

 通常の追悼集は故人への思いのたけが詰まったもので、関係者の人の胸
を詰まらせるのですが、故人と交流のなかった人にはなかなかその思いが
伝わらないという点がどうしても残ります。でも、この人生訓はそうなら
ないように、それぞれが和平さんを通して感じた教訓が見事に伝わってく
る素晴らしい本に仕上がっています。

 私の読後の最初の感想は、和平さんは会う人によってそれぞれまったく
違う教えをちゃんと相手に合わせて送っているのだなということでした。
この68名は和平さんと出会うことで人生が大きく変化した思い出を語って
いますが、それを読むと読者の人が悩んでいたり迷ったりしている点と必
ず出会えるような構成になっていて、誰が読んでもその人にピッタリの人
生の教えが受けられるような作りになっています。

 和平さんが愛した「致知」出版だからこそ作ることができた本だと感動
しています。私はいい加減な人間なので毎月送られてくる「致知」を気持
ちを込めて読むことがなかなかできませんが、先人の教えに触れることの
大切さを改めて天国の和平さんに教えられた気がしています。

パンチャカルマの意味

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 先週書きましたとおり、「悠久の伊勢に学ぶ会」で2泊3日の研修に
参加してきました。私もだんだん余裕が出てきたのか、参加されてい
る皆さんのことをじっくりと観察させていただいていると、皆さんが
ドンドン変わっていかれるのが手に取るように分かりました。

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畳の上の生活で、身の回りを美しくしながら生きていく大切さを教えて
くれる研修ですが、私たちのDNAにはそんな生活をきちんとやっていた
両親や祖父母の世代の遺伝子が確実に流れているようで、正座の仕方、
お辞儀の所作など本当に目に見えるように変わっていくのです。そんな
ことを書いている私自身が大きく変わっていく張本人なので、ある意味、
自分を俯瞰できるようになったのかなと変な自信がつきました。

身の回りの所作と言えば、父はいつも「ホテルに泊まった後はきちんと
始末をして元通りにし、掃除をしてくださる方がこの部屋は使っていな
いのかなと思うぐらいにしなさい。新幹線に乗ったら次に乗ってくる人、
掃除をしてくださる人のことを考えて誰も乗っていなかったぐらいきれ
いにするといいですよ」という話をしていました。

 父がまだ大阪に住んでいて毎週のように東京に出張していた頃、定宿
にしていたホテルの支配人から、「お泊りいただいた後のお部屋を拝見
させていただくと、その方の社会的地位や、将来、どこまでご出世され
るかが分かります。社会的地位の高い方ほど、お部屋がきれいですし、
お若い方でお部屋をきれいに片づけて帰られる方は間違いなくご出世さ
れていきました」という話を聞かされたのがきっかけでした。

新幹線の後片付けの話は、道徳の教科書にも取り上げられたことがあり、
日本人の持っているDNAを思い出すには修養団の研修か行事に、1年に
1回ぐらい参加されるといいかもしれないと思います。

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 今回の伊勢は、お天気に恵まれて本当にいいお参りをさせていただき
ました。神さまとの対話が個人的には楽しめたように感じています。も
ちろん、私が心の中で自問自答しているだけですが、お願い事をするた
めに神社仏閣に行くのも悪くはないですが、大きな心構えを教えていた
だけたような気になっていて、しっかりと役割を果たしていきたいと思っ
ています。

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 続いて、これも先週の予告どおりに「悠久の伊勢に学ぶ会」の翌日は
大阪にそのまま移動し、来日されているインドのアーユルヴェーダ医師
であるDr.マウルヤのインタビューとセミナーに参加してきました。久し
ぶりにお会いしたのですが、本当にすばらしいお人柄にあらためて感動
しています。午前中は、三浦直樹先生とDr.マウルヤ、そして私の三人で
鼎談をさせていただきました。

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午後からのご講演の内容や、7月1日にエヴァビジョンで企画しているセ
ミナー
、さらには、もう一度東京でDr.マウルヤに私がインタビューさせ
ていただいた内容をもとにして本になればいいなあと思っています。

 アーユルヴェーダという言葉をお聞きになったことのある方はたくさ
んいらっしゃると思います。インドの伝統医学でヨガや瞑想などを本格
的に学んで実践されている方には隣接している分野ですし、一般的には
3つのドーシャがあってそれのバランスを取ることを目的にする医療行為
ということぐらいは私でも知っていました。

ただ、1日かけてドクターのお話をお伺いしてみて、私たちのアーユル
ヴェーダの理解はかなり偏っているのだなということを感じました。
アーユルヴェーダは医療行為だけをいうのではなく、生命科学であり、
生活科学です。

つまり、病気にだけフォーカスするのではなく生き方そのものを改善す
る医療であり、三浦先生が行っておられる統合医療と共通する点が驚く
ほど多くあり、お二人ともとても楽しそうにお話されていたのが印象的
でした。もっと詳しく知りたい方は7月1日(土)の東京でのセミナー
参加するか、本ができるのを楽しみにしていてください。

 ちなみに、アーユルヴェーダほどではなくてもパンチャカルマという
言葉もお聞きになったことがある方が多いと思うのですが、きちんとし
た意味をご存知ですか。私は施術を受けたことがあるにもかかわらず、
オイルマッサージのことだ程度に思っていたのですが、実は「5つの治
療行為」という意味なのだそうです。オイルマッサージはその準備の
ために行われるものなのです。私と同様、大半の日本人は誤解している
ように感じ、そのことに逆に、大きな可能性を感じています。

 さて、いよいよ先週の火曜日にサイトがオープンして、皆様の手元に
「舩井フォーラム2017」のご案内が届き始めている頃だと思います。
この原稿を書いているのは月曜日の朝なのですが、いまの時点ですでに
約500枚のお申込みをいただいているようです。出足が好調でホッとし
ていますが、もしかすると完売するぐらいの勢いですので、チェックを
忘れないでくださいね。

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インドの山奥で


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 不思議なご縁をいただいて天橋立に行ってきました。久しぶりにメキキ
の会
の出口光会長とじっくりと一日ご一緒させていただき、いろいろお話
を伺えたとても貴重な一日でした。天橋立は光さんの曽祖父に当たる
口王仁三郎聖師
もご縁があった土地のようで、天橋立にご縁が深い人を
私が光さんにご紹介したことがきっかけで、この日の訪問が実現しま
した。


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 梅雨入りしたこともあり、事前の天気予報では雨の予定だったのです
が、当日は信じられないぐらいの好天に恵まれ、写真のようにとても天
気の良い日になりました。龍のように見える天橋立もステキでしたが、
大本の出口なお開祖と王仁三郎教祖が一緒にご神行をしたと伝えられる
冠島・沓島も傘松公園の遥拝所からきれいに見え、神さまに祝福されて
いる感じがして、世界が確実に変化していることを改めて実感させてい
ただきました。

 名古屋の方にご案内いただいたので、車で3時間ほどの名古屋駅まで
送っていただいて新幹線で帰ることにしたのですが、いろいろ楽しい予
定をこなしているうちに時間が過ぎて、現地を出発したのは18時を過ぎ
ていました。しかし、光さんも私も翌日は東京で早朝から予定が入って
いたため、どうしてもその日に帰らなければならず、そうすると、夕食
を取っている時間がありません。

それならお弁当を買って新幹線で食べればいいと思ったのですが、天気
予報に反しての晴天のすばらしい日曜日であったせいか、新幹線の名古
屋駅でいくつも売店に立ち寄ったのですが食事の類はすべて売り切れて
しまっていました。

 これは夕食抜きだと覚悟して、お土産に買ったおせんべいでも食べよ
うと思ったのですが、光さんは新幹線に乗ってすぐに早速車内販売のワ
ゴンを見つけ、残り数個になっていたお弁当をすかさず確保されたのは
さすがだと思いました。ものごとを切り拓いていく能力に優れているこ
とが分かるエピソードで、私にはない光さんの力を目の当たりにさせて
いただいて、空腹を抱えずに済んだこともあってとても嬉しくなりまし
た。同じメンバーで来月も違う場所に行く約束をして別れたのですが、
楽しいご縁が広がっていく予感がしています。


 今週は明日15日から恒例の「悠久の伊勢に学ぶ会」があり、伊勢神宮
に行ってきます。これで3ヵ月連続の伊勢になりますが、元伊勢の籠
(この)神社がある天橋立から伊勢に続けて行くことも大きな意味が
あると思っています。そして、伊勢からそのまま、インドでお世話に
なったDr.マウルヤの三浦直樹先生のコラボ講演に出席するために大阪
に行く予定にしています。

 三浦先生の『新次元の「ガンの学校」』(きれい・ねっと)は病気に
なるということの意味を分かりやすく教えてくれる名著です。Dr.マウ
ルヤの受け入れ窓口をしているのが私の友人で、ぜひお話を一人でも
多くの方に聞いていただきたいと思って三浦先生にきれい・ねっとの
山内尚子さんを通じて、講演の開催をお願いした経緯もあり、伊勢の
帰りに大阪に寄らせていただくことにしました。

 一般の方に聞いていただけるDr.マウルヤの講演会は6月18日(日)の
大阪の三浦先生との講演以外には7月1日(土)に東京で開催するもの
のみになりますので、ぜひどちらかにご参加いただければと思います。
山内さんのブログに楽しく紹介されていましたので、ぜひそちらをお読
みいただければと思います。

 4年前のことだったと思いますが、小川雅弘さんたちと一緒にDr.マウ
ルヤのアーユルヴェーダ治療を受けにインドに行ったことがあります。
この時は私だけ特別プログラムで、インターネットも使えない環境の
インドの山奥の一軒家に籠もり、1週間近くの時間を瞑想や読書だけで
過ごさせていただきました。そして、その時に考えたこと、感じたこと
がきっかけで私の人生は大きく好転しました。

 もし、あの時にアーユルヴェーダの根本的な治療をせずに人生を見つ
める機会を持たなかったら、私の人生は変化することなく進んでいたと
思います。Dr.マウルヤのおかげで、かなり面白い人生を送れるように
なったことは確実だと思っています。

大阪、東京の講演会に参加してくださった皆様も、これがきっかけになっ
て人生が大きく展開する可能性があると思います。よく山内さんが必要性
を訴えているクリーニングは、精神的なことだけではなく肉体的なことで
も大切で、ヒマラヤの叡智を受け継ぐDr.マウルヤのお話はそれだけのイン
パクトを秘めていると確信しているからです。

 個人的には、インドの山奥での日々を思い出しながら、天橋立や伊勢で
感じたことを見つめ直す機会になると楽しみにしています。

東北横断


 この時期に新幹線に乗って移動していると、田植えを終えたばかりの
田んぼの風景が心を和ませてくれます。昔ほどお米を食べなくなった日
本人ですが、やはり我々の原風景は天壌無窮の神勅で与えていただいた
稲がすくすくと育っていく姿であり、それをたとえ高速鉄道の中からで
あろうとも、見れば感動するようにできているようです。

 恒例の田植えが終わったばかりの命仁の稲たちへの挨拶のために山形
に来ました。命仁を作ってもらっている山形県新庄市までは山形新幹線
1本で行くこともできるのですが、時間がかかるので今回は日本海に面
している庄内空港まで飛行機で飛んで、そこから1時間余り車で新庄に
向かいました。あいにくの雨で、芭蕉が

五月雨を あつめて早し 最上川

と、詠んだ最上川沿いのきれいな風景を楽しみながらの小旅行になるの
ですが、まさに五月雨(梅雨の雨)を最上川が集めている様子を楽しま
せていただきました。

 命仁の視察には毎年2回来ているのですが、雨が降っているのは10年
近くやってきて初めてのことです。私の心が少し歪んでいるのかなとも
思いましたが、雨が降るということは浄化の印であるとも、またお金儲
けができるサインだとも言われますので、いいことなのだとポジティブ
に受け止めようと思います。

 そう言えば、命仁を使った「玄米黒焙煎」という商品を、新庄の早坂
正博さんがやっている有限会社帰耕が作られました。生体エネルギーを
勉強している仲間である長野県の㈱黒姫和漢薬研究所の技術を使った
玄米コーヒーは健康によくて、何よりもとっても美味しいのです。1袋
300gで価格は4,000円(税別)ですが、1袋で100杯ぐらい飲めますの
で、1杯当たり40円余りで気軽に飲めます。

 面白いのは、ホットで飲むときは茶筅で溶かすととてもクリーミーに
なってびっくりするぐらい美味しくなりますし、これからの暑い季節は
ミキサーで豆乳と一緒に混ぜてそれに氷を入れて飲んでいただくとス
ムージーを飲んでいるようなさっぱり感が楽しめます。早坂さんによる
と、普通のお米を使った玄米コーヒーに比べてお米のエネルギーが違う
からか、商品化するのに少し苦労されたということですが、一度試して
みていただければと思います。

 まだ、商品になったばかりなのでホームページなどにも商品案内は出
ていませんので、直接、有限会社帰耕さんにお問い合わせいただければ
と思います。そして、どうもこの命仁の玄米黒焙煎がきっかけになって、
経済的にはいままでいろいろご迷惑をかけてきた早坂さんに少し恩返し
ができるような気がしています。

 雨が降るとお金が儲かるという話は、中国の方に教えていただきまし
た。3年前の2月14日に父の船井総研、船井本社合同の社葬をさせていた
だいたのですが、その日は記録的な大雪になり、参列してくださった皆
様に大変なご迷惑をおかけしたと恐縮していました。しかし、社葬に参
列してくださった中国の大きな会社の経営者の方にお礼を言いに行った
時に、これで船井総研と船井本社がメチャクチャ儲かることは間違いな
いと言ってもらいました。

 中国では、大雪や大雨はお金に好かれている大事なサインで、あれだ
けの大雪は父が私たちに金銭的に大きなプレゼントをしてくれたという
意味だと教えてくれたのです。確かに、船井総研は業績を大幅に伸ばし
ていて株価もずいぶん高くなりました。船井本社も何とか利益を出しな
がらやらせていただいているので、ありがたいことだと感謝しているの
です。そんなことから、命仁の新庄視察で初めて雨が降ったということ
は、これで命仁に関わっていただいている早坂さんにやっと経済的な面
でも恩返しができるのかなと感じたのです。

 さて、いまはこのレポートを岩手県山田町で書いています。偶然にも
同じ日に盛岡に泊まっていた赤塚高仁さんを途中でピックアップして、
一緒に三陸の被災地である山田町までやってきました。

 赤塚さんにお願いしたいビジネスのお話と、私もちょっと上手くいっ
ていないビジネスを生体エネルギー技術を使って改善したいというミニ
プロジェクトがあり、早坂さんに送ってもらいつつ一緒に三陸までやっ
てきました。石巻などの大きな町の復興はかなり進んでいますが、岩手
県の宮古市と釜石市の間に位置する山田や大槌(鬼丸昌也さんが復興プ
ロジェクトを手掛けています)の復興はまだまだこれからが本番です。

 図らずも、2日間で庄内から新庄、そして秋田県南部の湯沢と横手を
通って岩手県に入り、盛岡、宮古経由で山田まで来たことになりますの
で、東北を横断させていただくことになりました。明日は花巻空港から
名古屋の小牧空港経由で三重県まで帰る赤塚さんをお送りして、私は新
幹線の新花巻駅まで送っていただいて東京に帰ります。

 何のために動かされているのかは3人ともよく分かっていませんが、
何か大いなるものの意志をそれぞれが感じながら走っているというか、
転がらせていただいています。

 緑豊かな東北地方は、本当に長い目で見れば、青森の三内丸山遺跡で
示されているように、世界最古の文明を持っている場所ですので、
今晩はじっくりと東北の神さまの息吹を感じてみたいと思っています。


奇跡

 
 イスラエルから帰ってきた赤塚高仁さん、小川雅弘さんも参加された
「きれい・ねっと感謝祭2017」が京都のKBSホールで無事に行われまし
た。
前後、ハードスケジュールで迷ったのですが、久しぶりにほとんど始発
と最終の新幹線に乗って日帰りで目いっぱい1日を有効に使わせてもら
い、山内尚子さんの世界観を存分に楽しませていただきました。


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 20歳代だった頃ですが、スケジュールの調整が上手くいかず、東京
と大阪で交互にスケジュールが入ってしまい、1週間毎日新幹線に乗っ
たことがあります。当時、すでに父は東京に引っ越していたのですが、
それまで住んでいた宝塚のマンションがまだ使える状態で、宿泊代を
気にすることなく大阪出張に行けたのでそんなスケジュールを組んだ
のですが、さすがに疲れてしまったので、それに懲りて毎日新幹線は
その時しか経験がありません。

 京都が選挙区の、ある国会議員の先生に話を聞くと、ひどい時には
1日に京都と東京を3往復したことがあるそうです。いくら国会議員は
JRに無料パスで乗れると言っても、政治家というのは尋常ならざる体
力がいるのだなということを垣間見たことを思い出しました。(いま、
気になって計算してみたら3往復は現実的ではないので、私の思い違い
だと思いますが、政治家の先生はそんな大変な生活を過ごしていると
いうのは事実だと思います)

いまの私は、普段は東京大阪間の交通手段は飛行機が多いのですが、
往復5時間の新幹線は結構腰に来るので、移動が多いビジネスマンほど
飛行機派になることが多いような気がします。

 実は、その翌々日の今日、昔を思い出すようなスケジュールで、また
京都に向かう新幹線の中でこの原稿を書いています。普段ならまだベッ
ドの中にいる早朝の新幹線ですが、新横浜の先からうっすらと富士山が
見えました。最近は、水をよく飲むようにしていることも手伝ってトイ
レが近くなったので、新幹線でも飛行機でもどちらかというと通路側の
席に座ることが多いのですが、今日は富士山が見たいと思って富士山が
見える窓側の席に座っています。思いが通じてよかったと思っています。


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 さて、感謝祭で私がお話ししたテーマは「『きれい・ねっと』という
奇跡」でした。最初はなんでそんなテーマが出てきたのか自分でも分か
らなかったのですが、ちょうど「毎日新幹線」をやっていた頃、講演の
テーマとして「『ノードストローム』の奇跡」をよく選んでいたことを
思い出しました。ノードストロームはアメリカを代表する超高級百貨店
で、伝説のサービスをすることで有名です。

「毎日新幹線」をやっていた若い頃に船井総研のアメリカツアーのコー
ディネートをさせてもらったことがあります。とてもハードなツアーで
早朝5時ごろにロサンジェルスに着いて、早速視察をはじめ、その日に
ホテルに帰りつくのは23時を超えていました。初日の視察先の数は十数
件以上、食事は朝昼晩とも視察先のスーパーで購入してバスの中で食べ
ていただくか、20分ぐらいの時間を使ってフードコートで視察を兼ねて
食べていただくというようなスケジュールでした。

私はホテルにたどり着くと早々にビールを飲んで眠ってしまったのです
が、同室の部長が、それから当日の視察先の簡単なレポートをまとめ、
翌日の朝食の時にそれを参加された皆様に配っていたことには感動しま
した。実はそんなハードスケジュールは最初の1日だけだったのですが、
それでも参加された皆様には大きなインパクトを与える旅になったこと
は間違いありません。

海外の流通事情に詳しいわけでもない私がそのツアーに参加したのは、
友人である地方の有力スーパーの同年代の若社長が、社員を10人以上
連れてそのツアーに参加してくれたからです。10人以上の集客をする
と研修を兼ねて社員も参加できる制度を利用させてもらったのですが、
その友人がノードストロームの奇跡のサービスを体験してみようと言
い出したのです。

彼がやったのは、ロスのノードストロームで靴を買って、それをニュー
ヨークのお店で返品できるかどうかというものでした。多分、間違いな
くOKだろうなとは思っていましたが、ちょっと奇跡のサービスを営業
トークもかねて過大に話していたので、できなかったら恥をかいてしま
うなと心配になりました。結局、何の問題もなくNYの店員さんが「ノー
プロブレム」と言ってくれた時にはホッとしたのをよく覚えています。

これには追加のエピソードがあって、ロスで買った靴を返品に来た、
多分、好奇心だけでやっていることもまる分かりの私たちに対して、
店員さんが駐車券は必要かと聞いてきたのです。それを何のためらい
もなく笑顔で言う店員さんの様子に、本当に奇跡のサービスを体験さ
せてもらった思いになり、かつ旅が終わった後、社長から10人以上連
れて行ったのでとても大きな経費がかかったが、十分元が取れる素晴
らしいツアーだったと褒めてもらい、無事に責任が果たせたのでした。


当日、講演で話しましたが、山内さんが川田薫先生と著した新刊
『超空海伝 宇宙の真理が変わるとき』(きれい・ねっと)の読後感は、
ノードストロームの奇跡のサービスに勝るとも劣らない衝撃をもたらし
てくれました。

普通の人が読んでもその凄さは分からないかもしれませんが、にんげん
クラブの皆さまなら本質がきっと分かっていただけると思います。
山内尚子さんの10年間の軌跡の奇跡を感じていただきたいので、
ぜひお読みいただければと思います。

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夢の連続ドラマ

 
 いま、赤塚高仁さんと小川雅弘さんはイスラエルに行っています。
自分がツアーに参加していると、写真をアップするときにタグ付け
がされるので旅の様子がよく分かるのですが、いまは赤塚さんがFB
をやめていることもあり、時々小川さんがアップされるもので様子
をうかがうことができる程度です。でも、きっと楽しくて有意義な
旅を続けていることと思います。

 この旅の下見というわけではないでしょうが、4月のはじめに私も
含めて3人で2泊4日のイスラエル弾丸旅行に行ってきました。神さま
の目から見るとそれぞれに目的があったようですが、私はどうもイス
ラエルと日本の交流をもっと進めなさいというミッションをいただい
たように感じています。来年は今年エジプトツアーを 大成功させた
グループ会社の51コラボを巻き込んで100人規模のツアーを実施し
たいと思っています。

 イスラエルは危険な国だという認識を持っておられる方が多数いる
と思います。でも、実態はギリシャやトルコなどの周辺の観光国が経
済破たんや紛争などで観光地としての安全が守られなくなっている中
で、圧倒的な軍事力で安全が確保されているイスラエルのリゾート地
が注目を集めていて、テルアビブにあるベングリオン国際空港に続い
て2つ目の国際空港を南部に建設中だということです。イギリスやロ
シアからすでに直行便が入ることが決定していて、本格的なリゾート
地としても注目を集めているのです。

 翻って日本を見ると、日本も観光地としての存在感を徐々に高めつ
つあります。安倍政権が取った円安政策の効果で訪日外国人観光客の
数が順調に伸びています。都心のまとまった土地はホテル開発業者が
高値で買ってしまうので、マンションの大手デベロッパーでも手が出
ない状況になっているという話を聞いたことがありますが、先日も伊
勢神宮に書家の小林芙蓉先生が書を奉納する式典に参加するために訪
れてきました。

 4月には赤塚さんときれい・ねっとの山内尚子さんと一緒に修養団
の武田数宏所長をお訪ねするために訪問したばかりです。また、来月
も恒例になりました「悠久の伊勢に学ぶ会」を開催しますので3ヵ月
連続の伊勢になります。神さまのメッセージはイスラエルと伊勢を結
び付けなさいというところにあるのかもしれません。

 伊勢の観光客は2014年のご遷宮の時に1420万人に達して、昨年で
もサミット効果があり780万人の集客があったそうです。また、今年
は菓子博が行われて大きな集客があり大勢の観光客でにぎわっていま
す。舩井幸雄.com内で山内さんが書いている「私から見た舩井勝仁」
は本人が書いたものよりも、私の動向がよく分かると好評ですが、
赤塚さんと3人で本当に静かな時間に恵まれたのは奇跡だったのかも
しれません。

 イスラエルから帰ってきた赤塚さんや小川さんも駆けつけて出演す
ることになっている「きれい・ねっと感謝祭2017」もいよいよ今度
の日曜日に迫ってきました。なかなか回せない大きなうずを回そうと
しているので、山内さんが腰痛で苦しんでいるらしいという情報を
キャッチしましたが、本当に命がけでイベントをやるのはいい加減に
してほしいと思いますが、新しい世界のあり方を女性ならではの感性
で見事に表現されるものなので、ぜひ見に来てくださいね。

 ここまでまえがきなので、本文より多い量になるというこのレポー
トのいつものパターンですが、最近よく夢を見るようになりました。
朝方目が覚めてから布団の中で瞑想をするのですが、疲れが残ってい
るとうまく瞑想に入れずに浅い眠りでウトウトすることがあります。
そんな浅い眠りの時に見る夢は、連続ドラマのように以前の夢の続き
で進んでいきます。夢ですから、内容には大きな意味はないとは思い
ますが、簡単に言うと事業に失敗して一人で外国生活を始めるという
状況になっています。

 親しい人や父や母なんかも登場するのですが、決してお金に困って
いるわけではなくかなり贅沢な状況は用意されているのですが、全然
気持ちは晴れません。あんまり夢判断などには興味がないのでよく分
かりませんが、夢でクリーニングをしてくれているのかなあと思って
います。お金はあるけど一人ぼっちで暮らすよりも、忙しくはありま
すがにんげんクラブの皆さまと日本中、世界中を駆け回っている未来
を選び取りたいと思っています。これからも、私と遊んでくださいね。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

東京を離れる意義

 
 南房総の岩井海岸の民宿でこの原稿を書き始めました。いまは日曜
日の朝なのですが、あと30分ほどで朝食の時間になり、そのまま東京
に帰ることになっているので、原稿を仕上げるのは東京に帰ってから
か、もしかすると月曜日以降になるかもしれないなあと思いながら書
いています。


17517-1.JPG


 いまここにいる目的は、お世話になっている会社の幹部の方と合宿
会議をするためです。とても難しい課題についてのご相談をいただい
たのですが、それにお答えするには、単に言葉や書類で理解してもら
うのではなく、一緒に考えて頭ではなくて腹で分かっていただかなけ
れば難しいと感じました。そこで、東京を離れたいい環境で一緒に会
議をして解決しましょうという提案をさせていただいたのです。

 岩井海岸は大学生の時、サークルの合宿で来て以来なので、30年ぶ
りに訪れたことになります。泊めていただいている民宿は、WIFIも完
備されていて、食堂を会議室代わりに使わせてもらっているのですが、
PCをプロジェクターにつなぎ会議の資料を映し出して、適宜、参考に
なるホームページを検索してみんなで確認しながら、スピーディーに
会議が進んでいきました。30年前の民宿のイメージでインターネット
環境なんてないのかなと思っていたのですが、おかげさまで、ずいぶ
ん早く問題を解決することができました。

 当初のイメージでは、忙しい幹部の方たちと共有できる時間が限ら
れていたので、徹夜で話し合いをすることになるかもしれないなとい
うイメージだったのですが、おかげさまで夕食の時にはビールを飲ん
で、お風呂に入ってからも美味しいお酒を存分に楽しむことができま
した。結構、遅くまで飲んでいたのですが、鳥のさえずりで気持ち良
く早朝に目が覚めて、海まで散歩に行って、それでもまだ少し時間が
あったので、この原稿を書き始めたというわけです。


17517-2.JPG

 物理的、時間的に考えれば、東京の本社で会議をした方が効率がい
いのですが、昨日の会議でも話題にした『出現する未来』(講談社)
という本を読んで、良い環境に身を置いて物事を考えることの大切さ
を知りました。『出現する未来』はU理論という考え方を紹介した本
です。U理論は日本では、『失敗の本質』(ダイヤモンド社)という
名著を書かれた一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生が権威ですが、難
しい時代にどうすれば理想的な未来を引き寄せることができるかとい
うことを学術的に体系化したものです。

 さて、ここからは東京の自宅で続きを書きます。時間はまだ朝の10
時前です。東京湾アクアラインのおかげで1時間余りで東京まで帰っ
てくることができました。たったこれだけの時間であれだけ環境が変
わるのなら、大事なことを共有するために環境の良いリゾート地で会
議や研修をする意義がよく分かります。今回は、かなり難しいテーマ
だったので、本当に少人数にしてもらい、完全に本音で話してもらう
環境を作りました。会議のメンバーは東京の人がほとんどで、普段そ
の会社にお伺いする時は、なるべく標準語で話すのですが、今回は大
阪弁丸出しで話しました。

 どこまで意図に気づかれたかは分かりませんが、日常と違うという
ことは十分に気がついていただき、そこまで言っても大丈夫ですかと
いう本音がドンドン出てきました。そして、今回の合宿で理想の未来
像を肚に落としていただいたことで、その会社にとってすばらしい未
来を出現させることが可能になったという共通認識を持っていただけ
たという達成感があります。

 私が船井総研に入社した頃の人気商品に、5年計画を作るという
「中期経営計画づくり」というパッケージがありました。父は、その
商品を説明するときに、計画を作っている過程ですでに業績が上がり
だすので、だまされたと思って頼んでくださいと話していたものです。

 いまは、当時よりも格段に便利なITツールがあるおかげで、リゾー
ト地でも東京の本社に遜色を取らないだけのIT環境を整えることがで
きますので、絶対に良い環境で経営計画を作られることをお勧めしま
す。

 アメリカの業績の良い会社は、大事なことを決めるミーティングの
時は、必ず社外に行くということを、たしかチームマネジメント関連
の本で読んだことがあります。経費のことや休みの日に社員を拘束す
ることになり、代休が発生することを嫌う経営者の方も多いと思いま
すが、信じられないぐらいに効果があがりますので、一度試してみる
ことをお勧めします。ちょっと営業妨害になるかもしれませんが、コ
ンサルティング会社に計画を作ってもらうことを頼むのではなく、社
員の皆さまで一緒になって作りあげることに意義があるのです。

 もちろん、慣れている外部の専門家にファシリテーションしてもら
う(今回の私の役割はこれでした。会議の方向性を決めてまとめるこ
とです)ことは推奨します。でも、これからのリーダーはカリスマ性
を持って自分の意見を伝えるよりも、ファシリテーション能力を上げ
て、みんなの声を上手く引き出すことがより大事になっていきますの
で、その能力を磨くことをぜひ忘れないでいただければと思います。


   

意識はいつ生まれるのか

 
 連休後半は読書三昧で過ごしました。なかなか、普段読めないヘビー
な本に挑戦したのと、結局途中までしか読めませんでしたが、村上春樹
さんの『騎士団長殺し』(新潮社)を読み始めました。私は実はかなり
のハルキストで、『1Q84』や『海辺のカフカ』、それになんといって
も『ノルウェイの森』は何度も読み返すほど大好きです。

 ハルキストになった理由は、中学生の頃になぜだか分かりませんが、
フランツ・カフカが大好きだったことにあるようです。カフカは20世紀
初めのドイツ(いまの国で言うとチェコ)のユダヤ人作家で、代表作
変身』では、冒頭で主人公がある朝目覚めると毒虫になっているとい
う不条理な世界が展開されていきます。中学生に分かるようなテーマで
はないのですが、文庫で買える本はほとんど読んでしまうぐらいその不
思議な世界に強烈に惹きつけられました。

 『ノルウェイの森』は、ちょうど私が大学生の時に出版されたことも
あり、本当にはまりました。ちょっと恥ずかしくていままで言えなかっ
たのですが、私はこの本を読むと性的に興奮してしまうのです。もちろ
ん純文学小説なので、男女が交わるシーンがないわけではないのですが、
男性誌に連載されているような官能小説とは違って、普通はそこまで興
奮しないと思います。でも、私の場合、もしかしたらAVを見るよりもそ
ちらの方が心地よかったことを覚えています。

 だから、何度も読み返していたのですが、その頃はそれほどその世界
がカフカ的なものに近いとは思っていませんでした。

 でも、タイトルがそのものずばりの『海辺のカフカ』辺りから確信に
変わって、いまと比べると比較的時間に余裕があった当時は、『1Q84 』
も含めて、出版されたらすぐに買い込んで、あっという間に読んでしまっ
たものです。

 残念ながら、最近は多忙を極めていることと、新しいことを探求する
ことに生きがいを感じているので、普段はじっくりと小説を読むモード
になることができません。また、少しゆっくりした今回の連休中も、赤
塚高仁さんとの共著『聖なる約束3 黙示を観る旅』(きれい・ねっと)
で少しはまりかけたAI(人工知能)の世界に関する理解を深めて、でき
ればその続編を書きたいなと思っていることもあり、基本的にはそちら
に関連する本を中心に読んでいました。

 だから、連休最終日になって、ようやく『騎士団長殺し』に手をつけ
られたのですが、やっぱり面白いですね。それに、恥ずかしいのですが、
この年になってもやっぱり興奮してしまっています。どうも、カフカ的
な世界は本質を突き詰めていくとエロスにつながり、なんとなくそれを
感じているのかもしれません。小説や、ましてや純文学の世界とはほと
んど関係ない日常を送っているのですが、意識が切り替わるためにゴー
ルデンウィークという時間に恵まれるのも意味があることだなあと感謝
しています。

 これからは、「聖書」を読破した時のように、毎朝、少しずつ時間を
取って1章ずつ楽しもうかなと思っています。そんなことでワクワクで
きるのですから、人というのは案外単純なものだなあと思います。

 ところで、今年の舩井フォーラムのテーマは「超意識の目覚め」で
す。父は『「直感力」の研究』(PHP文庫)の中で、意識には無(潜在)
意識と(顕在)意識と超意識の3種類があると紹介しているのですが、
今年は実はすべての人がつながっている超意識を目覚めさせることに
フォーカスをあてていきたいと思っています。

 意識の話ということで、連休中にイタリア人医師2人が書かれた
意識はいつ生まれるのか』(亜紀書房)に挑戦しました。実は、AI
を考える上でも意識とは何かが大きなテーマになってきていて、舩井
フォーラムのテーマはそれを意識したわけではないのですが、どうも
密接にかかわっているようです。

 きちんと理解できたわけではありませんが、本書では豊富な情報と
その情報が統合されたときに意識は生まれるという「統合情報理論」
が紹介されています。そして、かっこちゃん、こと山元加津子さんが
言うように、たとえ植物人間のような状態になっていても、しっかり
と意識が存在することが科学的に語られていました。

 そして、もう1冊アンディ・クラーク著『生まれながらのサイボーグ
(春秋社)という本もとても楽しく読ませていただきました。私たちは
プラグインこそされていませんが、すでにサイボーグとして生きている
という現実を思い知らされる衝撃の1冊でした。このまま、ITやAIが進ん
でいくと、意識という側面から見た場合の人類という生命体とロボット
や機器という無機物の境界がなくなっていきます。そして、グーグルは
明らかにそれを意識した製品開発を進めている怖い現実が見えてきます。

 詳しいことは、これから徐々に書いていきますし、AIの本が「超意識
の目覚め」という舩井フォーラムのテーマに関わること、それは哲学的、
文学的な意味でカフカや村上春樹の世界につながっていくことなど、い
ろいろなシンクロを感じた内面的にすごい連休になりました。

 このレポートを読んでもほとんど何のことか分からないと思いますが、
私の興奮(もちろん性的なものではありません)ぐらいは伝わればいい
なあと思っています。

      


      

      

世界の終りの歩き方

 
 父も大変親しくお付き合いしていた瞑想の第一人者に原久子先生
います。原先生は、日本における精神世界の黎明期と言える昭和の時
代に、精神世界を学ぶ多くの方に大きな影響を残した高橋信次先生の
直弟子です。

 そんな高橋先生を父も信奉していたようです。舩井幸雄記念館の2階
の父が晩年暮らしていた書斎件寝室の本棚は、父が死亡したときのま
まの状態で展示をさせていただいているのですが、そこには『心の
原点
』(三宝出版)をはじめ高橋先生の本が3冊置いてあるのです。
同じ書棚には父が一番好きだった「ヒマラヤ聖者の生活探求」シリー
ズや「相似象」シリーズが置いてありますので、日々手に取って一番
参考にしていた本であったのだろうと推測できます。

 そのせいもあって、父は原先生のことを大変尊敬していました。や
はり父が大変尊敬していた新体道創始者の青木宏之先生とご一緒によく
父の所に訪ねてきてくださっていました。多分、父は高橋先生にお会
いしたことはなかったと思いますが、だからこそ原先生とお話しする
のを楽しみにしていたのだと思います。

 先日、熱海の舩井幸雄記念館に原先生とH・M・A(Hara Meditation
Academy)株式会社
の最高経営責任者CEOに就任された松田元さん
ご案内させていただく機会がありました。松田さんは現在33歳ですが、
昨年の4月に『世界の終わりの歩き方』(双葉社)を出版されています。
同書の帯には「32歳にして年収13億!」という刺激的なコピーが載せ
られていて、お金の専門家で若手経営者である松田さんと真我実現の
原先生の組み合わせが不思議なのですが、お話をしているととても深
い所で共鳴されていて、祖母と孫ほどの年齢差があり、分野も180度
違うお二人の息がぴったりあっていることに驚かされます。

 ちなみに、『世界の終わりの歩き方』は、32歳にしてどうしてこんな
に的確に世の中の仕組みが分かっているのだろうという「ザ・フナイ」
も真っ青になるぐらいの深い内容が書かれています。松田さんより若
い人たちを対象に書かれている本ですので、言葉遣いは刺激的ですが、
さすがに父の本を50冊以上は読んで、舩井幸雄の考え方を誰よりも深
く腹に落とした自信があると豪語されるだけのことはあると思います。

 また、松田さんの『レジリエンス経営のすすめ』(日本地域社会研
究所)は打って変わって学術的な経営書で「ぶれない軸」と「柔軟性」
で経営のゴーイングコンサーン(継続性)をいかに保つかということ
が真面目に論述されていて、これはいまの時代の心ある経営者にとっ
ては必読書ではないかと思います。33歳の松田さんが見ている世界と
52歳の私が見ている世界の違いが松田さんと話していると明らかに
なってきて、パラレルワールドの意味などについても解き明かされる
ので、両方の本をぜひ読み比べていただければと思います。

 松田さんは、父が3年前に亡くなったという報に接した時に、
「スティーブ・ジョブズの訃報に接した時よりも衝撃を受けた」と
言ってくださって、本当に父を愛してくれていたようです。お二人の
希望もあって、父のお墓参りにも行っていただき、その後、記念館を
母や佐野浩一館長の案内でじっくりと見学していただきました。

お墓参り.jpg

 お二人を熱海にご招待するにあたって改めて読み返した『世界の終
りの歩き方』。トランプ大統領になることなどもかなり早い段階で予
測されていた松田さんの、政治、国家、経済、平和、労働、家族、倫
理、SEX、ヒトという分野で従来の概念が完全に終わったというシビ
アな見方をすることの大事さに改めて気がついてきました。私たちは、
かなり追い込まれた世界にいます。でも、そこにどうしたら希望を見
いだせるかをポジティブに考えていきたいと思っています。

 舩井幸雄記念館では併設する舩井セミナーホール(レンタルスペー
ス イヤシロチ、父が元気な頃は毎月幸塾の集まりをさせていただい
ていたホールを復活させました)でそのための「一歩を踏み出す勇気」
というトークライブを6月3日(土)13時~16時の日時に開催します。

 お話しいただくのは、一般財団法人舩井幸雄記念館の理事も務めて
くださっている認定NPOテラ・ルネッサンス理事・創設者の鬼丸昌也
さんと佐野浩一。鬼丸さんは、世界を変える具体的な行動を一歩一歩
行っている先駆者であり、いままでの価値観が「世界の終り」を迎え
ているいま、必ず聞かなければいけない話を語っていただきます。

 そして、娘婿という身内ではありますが、舩井幸雄研究の第一人
者である佐野浩一との二人による、新しい価値観を広げていくため
のトークライブをぜひお聞きください。

参加費は3,000円。
ご参加いただく方のお名前、ご住所、電話番号、FAX番号、メール
アドレスお書きいただき、
舩井幸雄記念館(FAX:0557-83-1717)までお送りください。
また、お問い合わせは0557-86-5151の佐野
(佐野館長の妻で私の妹です)までお願いします。

重たい本や講演のご紹介ばかりになりましたが、
ぜひ舩井幸雄記念館の見学も兼ねてお越しいただければと思います。

GINZA SIX

 
 父は日本を代表する小売業界の経営コンサルタントでした。実は、
いまの船井総研は小売業界に対するコンサルティング業務の売り上げ
は全体の売り上げの5%を切るところまで下がっていて、必ずしも流
通業界のコンサルタント会社とは言えなくなっているのですが、私が
大学生の頃は小売業界を仕切っていると言っていいほどの勢いでした。

 そんな背景もあって、私は将来は流通業界のコンサルタントになる
のだという思いがあり、大学では百貨店研究会というサークルに入っ
ていました。

 少し詳しく書くと、当時は船井総研ともうひとつメジャーな流通業
界向けのコンサルティング会社があって、お互いに切磋琢磨していま
した。その頃の父の本を読むと、「未だに流通業界で私の悪口を言っ
ている人がいるが、ちゃんと耳に入ってきているぞ」、というような
ことが書いてあって、かなりやんちゃな父の側面にちょっとびっくり
します。

 そのサークルはいまでは名称がマーケティング研究会に変わって、
とても人気のあるサークルに変貌しています。私の頃は古めかしいイ
メージで部員数も少なく、普段はお酒を飲んでいるか麻雀をするため
の集まりだったのですが、さすがに文化祭の時だけは真面目に研究し
て発表をしていました。

 記憶は遠くなっていますが、その研究でたしか銀座の百貨店戦争を
テーマに取り上げたことがあったように思います。当時は、西武百貨
店と阪急百貨店が旧朝日新聞跡に出店したり、ダイエーの子会社であ
るプランタン銀座が出店したりして、百貨店という業態が銀座でも最
後の輝きをはなっていた時期になります。現在でもそのまま営業して
いるのは三越と松屋だけですので時代の移り変わりを感じます。

 当時の船井総研はダイエーやイトーヨーカドーという、いまではこ
の業態自体もまったくダメになりつつある量販店という業界のコンサ
ルティングが得意でした。ですから、なかなか伝統と格式のある百貨
店業界とは付き合ってもらえなかったという話もよく耳にしていまし
たが、やはり小売りの商売をするからには百貨店をやってみたいとい
う思いはみなさん強く持っていたのです。

 先週、銀座6丁目の旧松坂屋百貨店の跡地に新しい商業施設「GINZA
SIX」がオープンしました。私が学生の頃というか、父が流通業のコン
サルタントとして一番活躍していた頃は、百貨店のような大型店は大
鑑巨砲主義と言われる大型店が有利な時代でした。

 売り場面積の大きな店が他を圧倒する場合が多く、新規出店であっ
ても大きな店を作ると商圏が変わって人の流れが変わってしまうよう
なインパクトがありました。父はそんなダイナミックなコンサルティ
ングで人気を博していたのですが、「GINZA SIX」のコンセプトは
脱百貨店だということです。

 銀座地区は、大きな百貨店が三越、松屋、松坂屋と3つあったのです
が、どれも他を圧倒してメチャクチャ儲かるほどの面積ではなく、ど
んぐりの背比べ状態が続いていました。その中でも、どうしても地方
百貨店のイメージがあり、売り場面積でも微妙に負けていた松坂屋は
特に目立たない百貨店でした。

 近隣の敷地も合わせて大規模開発をしたのは時宜を得た選択ですが、
百貨店ではなくブランド店の集積点を目指すやり方は昔を知るものか
らすればかなり思い切った選択です。やはり、そういう意味でも銀座
は日本でも一番大事な商業地なのだということを証明したように思い
ます。

 テレビ番組で、銀座で長年不動産屋さんをやっている方のコメント
が流れていましたが、銀ブラを楽しむのが基本の銀座にあって、それ
を立体的にしたのが「GINZA SIX」のコンセプトだとすると、本来
の銀座の商売のあり方に戻っただけなのかもしれません。オープニン
グのあいさつで安倍総理が訪日外国人客の過半数が銀座を訪問すると
いう話と、銀座の路線価格がかなりアップしたことを話されていまし
た。なかなか同意してくれる人がいないのですが、やっぱり景気は緩
やかに回復している気がします。

 オープン最初の土曜日に雨の中、私も「GINZA SIX」に行ってき
ました。昔、仕事でお世話になった会社が出店されたのでお祝いを言
いに行ったのですが、ものすごい人手で少し気分が悪くなるほどでし
た。

 少し長期的に考えると商業施設の最上階に出展された蔦谷書店がど
れだけ集客力をキープするかがポイントになると思っています。代官
山の蔦谷書店の成功を銀座に持ち込んだ形になりますが、中長期的に
見ると本当のターゲットは訪日客ではなく、日本人の高齢者であるこ
とがよく分かる店づくりです。

 世界一のお金持ちである、日本の高齢者の財布の紐をいかに緩める
かが日本の商業施設がうまくいくかどうかのポイントですね。そうい
う意味では、まだまだ足下を固めれば儲かる方法があるということを
再確認した1日になりました。

天上龍と地上龍

 
 この原稿を書こうと思って、久しぶりにWebのページで過去のレポー
トをじっくりと読んでみました。自分で言うのも何ですが、最近はいい
原稿を書いていますね。

 私は、よく言えば何かが降りてきているのかもしれませんが、自分で
書いた原稿のことをあまり覚えていません。もちろん、読み直せば思い
出すのですが、書いてしまえばそれで終わりで次のことに興味が移って
いて、無意識化で過去をドンドン忘れるようにしているのかもしれませ
ん。

 正直に書くと、舩井幸雄.comは多くの人に読まれているので、かな
り気を遣って書いています。父が亡くなって3年以上経つのに未だに舩
井幸雄.comはちょっと反則ではないかと思うのですが、ブックマーク
をしてくださっている方が多いのか、アクセス数は落ちていません。

 いまでも、仕事関係の人などに知り合いになってしばらくしてから、
実はご両親のどちらかが舩井幸雄の大ファンだったので、私もずいぶ
ん本を読みましたという人にお会いすることがあります。そういう意
味では舩井幸雄の影響力はまだまだ大きなものがあるということだと
思いますし、当分はその影響力にありがたく甘えさせていただいて、
このまま続けていこうと思っています。


 これも変な話ですが、いろいろなことを知っている知り合いから、
舩井幸雄.comはよく読まれているwebなので、注意して書かないとい
けないと諌められたことがあります。影響力があるので、スピリチュ
アルなことなどは、よほど確証を持って書くか、語尾などでうまく逃
げておかないと危ないよということでした。

 そんなこともあって、自由に好きなことを本音で書いているのは、
はるかにこのにんげんクラブのウィークリーレポートの方になるので
す。気軽になりすぎて中身がないことも多いので反省することもある
のですが、ここしばらくはあまり動き回らずに日々を丁寧に過ごして
いたので、落ち着いていい内容になっているように感じました。

 正確に言うと、年初はかなりセーブして動かないようにしていたので
すが、先月の半ばぐらいから少しずつ動き始めたので、余裕を持ちつつ
動けていて中身がある話題が多くなっているようですね。


 そんな今日は、龍の話を書いてみたいと思います。
2012年に小川雅弘さんと龍を求めて、諏訪湖とアフリカのビクトリア
湖に行ったことがあります。本当はイースター島にも行くはずだった
のですが、荒井義男先生がイースター島に行けば死なないまでも大けが
をすることになるとおっしゃってくださって、行かずに済みました
(小川さんは私の代わりにご家族と行ってこられました。神さまから
のオーダーに関しては二つ返事(ハイかYes)を貫いている姿勢には
本当に頭が下がります)。

 その時に、小川さんと私に龍がついてくれたと村中愛さんに教えても
らったのですが、小川さんは村中さんに言われてちゃんと龍とコミュニ
ケーションを取っていたのですが、私は終わったことはほとんど忘れて
しまうという悪い癖が出て、龍のことをほったらかしにしていました。
すると、餌(たぶんコミュニケーションを取って意識を交わすことです
ね)ももらえずに寂しがっていると村中さんから怒られて(?)しまい
ました。

 歳がばれますが、私は辰年生まれなので、龍のことが大好きです。最
近は、中国や日本では龍はとても大切な生き物で尊敬されているのに対
して、西洋、特にキリスト教の文化圏ではドラゴンは退治すべき悪者で、
ドラゴン退治をした人が英雄であり聖人であることに気がついて、この
文化の違いを解き明かしたいなあと思っています。あまり詳しい解説は
やめておきますが、村松祐羽さんのおっしゃっている性の話に関係ある
のではないかと個人的には思っています。

 こんなことを書こうと思ったのは、会社に来ると伊藤てんごくさん
龍の力があなたに宿るCDブック 』(ARC)を贈呈いただいていたか
らです。まだCDは聞いていないのですが、本の内容はとても興味深い
ものでした。龍には天上龍と地上龍の2種類があり、地上龍は五行説の
木火土金水に対応した、青龍、赤流、黄龍、白龍、黒龍がいる等、興
味が湧く内容で一気に読んでしまいました。本は70頁ほどの短いもの
で楽しく読めますので、開運に興味がある方はぜひお読みください。

 また、週末は大阪と東京でトータルヘルスデザインの美と健康セミ
ナーに参加してきました。メイン講師ははせくらみゆきさんで、新刊
の『宇宙とあっさりつながる最強のワークブック』(かんき出版)と
宇宙を味方につける リッチマネーの秘密』(徳間書店)をいただ
きました。前者はアマゾンで「自然哲学、宇宙論、時間論」のカテゴ
リーで1位、後者は「金融、ファイナンス」カテゴリーで1位になって
います。(4月17日の午前中現在) 

 東阪2回のセミナーで800人以上を集客して数百人のキャンセル待ち
が出ていたというみゆきさんのパワーは相変わらずですが、私と本を
出すまではお金というテーマにはあまり縁がなかったと思います。
みゆきさんとは、『チェンジ・マネー』(きれい・ねっと)
お金は5次元の生き物です! 』(ヒカルランド)という共著を出して
いるのですが、みゆきさんの本が「金融・ファイナンス」カテゴリーで
1位になるとは感激です。本の最後に紹介されている「リッチマネーの
秘密」という物語(詩)は秀逸ですので、ぜひお読みいただければと思
います。

 「美と健康セミナー」では、私も30分ほど時間をいただいて、いま気
になることと私が理事長をしている「協同組合 企業福祉共済会」を例
にあげて、人を大事にすること、自分を大事にすることがこれからの経
営を上手くいかせるためのポイントであることを話させていただきまし
た。会社を経営されている方や、個人経営でも青色申告をしている方な
らご活用いただけますので、よかったらHPを見てみてください。
よろしくお願いいたします。

      

ガンの学校


 盟友である赤塚高仁さん、小川雅弘さんと私の3人で2泊4日のイスラ
エル弾丸旅行に行ってきました。実は、先週ご紹介した赤塚さんと三浦
直樹先生の出版記念講演会に出席するために京都に行ったその足でその
ままイスラエルに旅立ったのです。

 忙しい3人のスケジュールが合うのがその日程しかなく、最初は出版
記念講演会の翌日に旅立って1泊3日の旅にしようかという話もあったの
ですが、さすがに1泊では大変なので、利用することになるトルコ航空
のイスタンブール行きの便が成田空港を22時45分発という遅い時間だっ
たことから、赤塚さんの講演を後半から前半に変更していただいて、講
演が終わったらすぐ会場を飛び出せばなんとか間に合うということにな
り、強行2泊4日の旅を楽しんできたというわけです。

 ここまでして、イスラエルに急遽行ってきたのには理由があって、神
さまから行きなさいというメッセージが来たのです。赤塚さんのモットー
は、「不思議は詮索しない」。分からなければ否定も肯定もせずに、かっ
こをつけてとりあえず棚上げしておくのですが、不思議と3人ともがこの
メッセージは是が非でも実現させなければならないと感じてしまったので
す。にんげんクラブのウィークリーレポートなので正直に言うと、4年連
続5回目のイスラエルなので、弾丸の方が私としてはありがたいと思った
ということもあります。

 神さまのメッセージを伝えてくれたのは、小川さんのメンターの村中
愛さんです。3人(後で分かったのですが、イスラエルにいるバラさん
こと榊原茂さんを入れて4人)のミッションが明らかにされたのです。
みんなでイスラエルと日本を結ぶ提言書を作って、それをエルサレムの
ダビデの丘で読み上げてくるというミッションでした。

 細かいことは、小川さんが日本中を講演して歩いているので(今月の
下旬は東北を回るそうです。詳しくはエヴァビジョン(03-3239-7271)
にお問い合わせください)そこで聞いていただければいいと思いますし、
舩井幸雄.comの方でも少し紹介させていただきたいと思っています。

 また、赤塚さんも毎週金曜日に発行されているメルマガ(赤塚建設の
HPで登録できます。無料ですのでぜひお読みください)で紹介してくだ
さるようなことをおっしゃっていましたので、そちらもご覧ください。
実は提言書は私が作ったのですが、赤塚さんはその内容を読んでとても
喜んでくれました。以下、私信を載せるのはルール違反かもしれません
が、赤塚さんだから笑って許してくれると思いますので、2人のやり取り
をご紹介させていただきます。


(引用開始)
 
赤塚さん.jpg 赤塚
提言読んだ (°_°) これ、勝ちゃん書いた? すごくない? 糸川英夫降りて
きてる ビビった

船井
荒野に挑む」(注:1989年に糸川先生が出版された本)をもう一度
読んで書きました。ネゲブの砂漠に毎年行っているので、糸川先生の思
いが分かるようになったのかもしれませんね。

赤塚さん.jpg 赤塚
うん メッチャ嬉しいわ ユダヤ魂に届くと思う、 この文書

船井
赤塚さんに認めてもらえたことが、とってもうれしいです。昨日は泣き
そうになるぐらい、分からなくなっていましたが、今朝じっくり瞑想し
ているときに糸川先生が降りてきてくれたのかもしれません。

赤塚さん.jpg 赤塚
なんかさ 泣きそうな気持ちになるわ 30年 糸川英夫の想いを抱きしめ
イスラエルに旅し続け 仲間たちを導き 舩井勝仁がユダヤ魂の真髄を
掴んでくれた やったー って感じやで エルサレムで祝杯

船井
エルサレムでの祝杯、楽しみにしています。

(引用終了)


 実はなんとここまでが今回の長い前置きで、今日は出版記念講演を
聞けなかった三浦先生の『Dr.三浦直樹 新次元の「ガンの学校」』
(きれい・ねっと)のご紹介をしようというのが本題です。

 講演前に購入させていただいてサインをいただいたものの、京都から
成田経由、イスタンブール経由でイスラエルまでの長旅の間ずっと赤塚
さんが一緒なので、飲み続けて本は読めないだろうと思っていました。
ところが、イスタンブールに着く前に時間があったので何気なく読み始
めると、あまりにも面白くて着陸前に読み終えてしまいました。

 幸いにもいまのところガンの心配をしなければいけない状態にはない
ので、それほど興味はなかったのですが、本当におもしろくて三浦先生
のお人柄がさらに好きになりました。医学書にありがちな難しい内容の
羅列やどうすれば治療に成功するかということだけではなく、三浦先生
の人生を振り返ったとても興味深くて読みやすいストーリーになってい
るのも魅力です。

 まえがきにあたる「開校のご挨拶」から少し引用しますので、雰囲気
を味わっていただければ幸いです。


(引用開始)

 ただ、ここで最も重要なことは、ガンを含むすべての病気に共通して
言えることなのですが、治すのは医師である私ではなく、あくまでも患
者さんご自身だということです。

 特に統合医療においては、病院で受ける治療と合わせて家庭でできる
セルフケアを行っていただくことで、治療の効果が飛躍的に高まります。
「自分の病気は自分で治す」「治療法は責任を持って自分で決める」
「自分の人生は自分で切り開いていく」という決意と共に、日々自分
自身で学び、セルフケアを行っていただくことが必要不可欠となるの
です。

 人間には、心身全体が生まれながらにして持っている、ケガや病気を
治す力や機能である自然治癒力が備わっています。そして、少し幼稚な
言葉に聞こえるかもしれませんが、人には必ず自分自身の自然治癒力を
発動させる「自然治癒力発動ボタン」というものがあるのです。

 患者さんを診させていただいていると、「この方の自然治癒力を発動
させるポイントはおそらくここだな」ということは分かります。しかし、
私にできるのはそれをお伝えするところまでで、発動させるボタンを押
せるのは患者さんご自身だけなのです。

 私や他人が無理やり押しても、残念ながらこの自然治癒力のシステムは
うまく働きません。もし一時的に良くなることがあったとしても、根本的
に病気と向き合うことができていなければ、また再発してしまうことも多
いのです。

(引用終了)


 これを見ただけで、ワクワクして読みたくなりませんか?


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夫婦相和シ


 また、京都に行ってきました。
先週は小林芙蓉先生のパーティーに出席するためだったのですが、京
都のホテルはまったく取れず、楽天トラベルで残っているのは1泊が
5万円以上の超高級ホテルのみだったので、仕方なく大阪でホテルを
取ることにしました。

 大阪もなかなか取れなかったのですが、不思議と飛行機とホテルの
パック商品なら、正規の飛行機代よりも安い価格ぐらいで便利なホテ
ルがあって助かりました。そのようなわけで、その時は京都には泊ま
らず京都駅からパーティー会場のホテルまで鴨川を渡って5分ほど歩
いただけだったのです。

 そうは言っても、それ以前にも京都には来ているはずなのですが、
そう言えば最近は大阪に来たついでに寄ることが多いこともあるから
か、京都駅に降り立つと不思議と久しぶりだなと感じました。来る度
に思うことですが、京都だけの独特の空気感があり、不思議に心が高
揚してくる街です。

 ヒューマンフォーラムの出路さんに頼んだら、今回は格安で手ごろ
なホテルを手配してくれました。場所は最近できた京都で一番高級な
外資系リゾートホテルの目の前で、私の部屋からはそのホテルが見え
ました。タクシーの運転手さん情報なのでどこまで正しいかは分かり
ませんが、そのリゾートホテルは普段でも一番安い部屋が8万円ぐら
いするそうで、日本にもそんなホテルができてきたのは経済的にはと
てもいいことだと思います。

 今年は少し遅れているようですが、例年はちょうど桜が満開の時期
で、しかも春休み真っただ中ですから、京都は大勢の観光客でにぎわっ
ていました。土日の2日間滞在したのですが、土曜日にタクシーに乗る
と普段なら15分で行く距離が40分ぐらいかかって、約束に遅れてし
まいました。そこで、日曜日の朝は最寄りの駅まで15分ぐらいかけて
ゆっくり歩くことにしました。東山のホテルだったので駅まではちょう
ど下り道で、ようやく訪れた春の陽気を楽しみながらなんとなく京都を
満喫することができました。

 その日は、近くにある女子大の入学式だったようで、人生で最も輝い
ている時期の大勢の若いお嬢さんたちと、彼女たちをサークルに勧誘し
ようとする先輩たち(不思議に男の子もいたのですが、ちょうど京都で
学生時代を過ごした船井かおり(ザ・フナイ副編集長)が一緒にいて、
近くの大学と共同でサークル活動をするのが当たり前なので男子もいっ
ぱいいると教えてくれました)に圧倒されながらのんびりと歩きました。
大勢の青春を謳歌している若者たちに出会い、元気をいっぱいいただい
たように感じています。

 日曜日は、出路さんの本拠地であるMUMOKUTEKIホールで赤塚高仁
さんの『聖なる約束4 ヤマト人への福音 教育勅語という祈り』
三浦直樹先生の『新次元の「ガンの学校」(共にきれい・ねっと)の
出版記念講演会がありましたので、それに出席してお祝いのスピーチ
をすることがメインのミッションでした。


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 さすがは心友の赤塚さん、教育勅語に対して最も逆風が吹いている
この時期にわざわざ出版することに、逆に強い意志を感じます。今回
のレポートの最後に本で紹介されている赤塚さんの訳した教育勅語を
載せますので、味わってみてください。

 私は赤塚さんの本の巻頭言を書かせてもらいました。赤塚さんは喜
んでくれたのですが、正直言うとまだまだ教育勅語のことは本当の深
い所では理解できていないと思います。それがよく分かったのは、何
年か前、多分四国の新居浜での講演会の時に、赤塚さんが奥さんと一
緒に教育勅語を暗誦してくれた時でした。

 言葉にはならないのですが、夫婦の気持ちがぴったりと合っていて、
教育勅語に出てくる「夫婦相和シ」がしっかりと実現していたのです。
言葉でいくらきれいごとを並べても到達しない世界を、赤塚さんご夫
妻が見事に共同作業で伝えてくれたことに本当に感動しました。

 崇高な世界平和を語ることは簡単ですが、夫婦相和シを本当の意味
で実現するのはなかなか大変です。まず、そこから始めたいと思いま
す。では、赤塚教育勅語をじっくりと堪能ください。


(引用開始)


赤塚高仁による心訳・教育勅語

私が思うのは、皇祖、神武天皇が遥か遠き昔に日本國を建国し、歴代天皇が国を治めてきた徳というものは実に深く厚く尊いものだということです。

また、我が日本の国民は素晴らしく、忠と孝の道をもって、これまで何億、何兆という民が心を一つにして、天皇とともに代々にわたって美徳をあらわしてきましたが、これこそが日本の国体の真の姿であり、教育の真髄もまたそこにあるのです。

 あなたがた国民よ、親孝行し、兄弟仲良く、夫婦は睦み協力し合い、友は互いに信じ合い、我儘は言わず、博愛の手を広げ、学問を修め、手に職をつけ、知能を啓発し、徳と才能を磨き、世のため人のために進んで尽くし、常に大日本帝国憲法を重んじ、法律に従い、ひとたび非常事態になれば公のために勇敢に立ち向かい、このようにして天下に比類なき皇国の繁栄につくしていってください。

これらのことは、ただあなた方が忠実で良き国民であるということだけでなく、あなたがたの祖先の築き上げ残してきた美徳を反映してゆくことでもあります。

 このような道は実に、神武天皇以来歴代天皇がお遺しになった教訓であり、子孫臣民のともに守らなければならないことです。そして、この道は時代を超えて間違いのない真理であり、日本だけでなく全人類にとって大切な道徳なのです。

 それゆえに私は、この教えを固く心に刻み、守り、手本を示してゆきますから、国民の皆もこの教えを大切にし、ともに道義国家の継承に尽くされることを深く希望します。


(引用終了)


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確率微分方程式


 先週の週末は、船井総研ホールディングスの株主総会に出席するため
に大阪に行ってきました。いまは同社の取締役ではないのですが、やは
り会社にとって一番大事な会議ですので、これぐらいは出席させていた
だこうと思って、ここしばらくは毎年出席させていただいています。お
かげさまで良い業績で株価も好調なので、いい雰囲気の総会でした。特
に何か発言するわけではありませんが、ありがたさをしみじみ感じてき
ました。

 そして、ちょうどその同じ日に3月初旬にすばらしい「地球への祈り
の集い」で紅天女の舞台を成功させてくれたにんげんクラブ愛知の中山
恵美賀さんからお誘いをいただいて、京都で開催された小林芙蓉先生
新しい会の発足会に参加させていただきました。スタッフの皆さまに気
をつかっていただいて、厚かましくも芙蓉先生と同じメインテーブルに
座らせていただきました。同じテーブルには旧知の柳瀬宏秀先生
白鳥哲監督もいらっしゃって、おかげさま久しぶりに旧交を温めさせ
ていただくことができました。

 発足式の冒頭に芙蓉先生が舞台の上ですばらしい「満」という字を
揮毫されたのですが、その時に音楽を演奏されたのが、大阪府豊能町
にある吉川八幡神社の芳村一也宮司ご夫妻でした。テレビ番組(例え
和風総本家)の音楽も数多く手掛けていらっしゃるそうで、神社で
お神楽を上げていただいたときに聞かせていただく雅楽はなかなか緊
張してしまって楽しめないことが多いのですが、不思議に安心して聞
いていられるすばらしい演奏でした。

 そう言えば、やはり旧知の大阪在住のミュージシャン岡野弘幹さん
ご夫妻と椿大神社で行われた中山さんの「地球への祈りの集い」でお
会いしたのですが、芙蓉先生の会には奥様だけが出席されていて新し
いCDをいただきました。普段はミュージシャンの人たちとは縁遠い世
界に住んでいるのですが、いろいろなご縁が広がってありがたいこと
だと思っています。

 そして、そんな中で会を楽しんでいると、隣に座られた白鳥監督か
ら「勝仁社長はいま何に一番興味がもって活動されているのですか?」
と尋ねられて困ってしまいました。その時頭に浮かんだのが「お金」
だったからです。金の亡者みたいに思われたらいやだなと思いながら
も「誤解されると嫌なんですが、実はお金なんです」と正直に答えま
した。そうすると、さすが白鳥監督、「エネルギーということですね」
と模範解答を返してくださり、やっぱり素晴らしい人だなと改めて感
じています。

 さて、実はここまでが今日のレポートの長い前振りになります。私
がいま興味を持っているのは「お金」です。きっかけは、はせくらみ
ゆきさんと昨年出版した『お金は5次元の生き物です! 』(ヒカルラ
ンド)でした。お金も心や魂と同じ目に見えないエネルギーです。
紙幣やコインはお金を象徴的に表しているものですが、それはお金の
実態とは異なるものなのです。1万円札の原価は20円前後だと言われて
いますが、それでも私たちは1万円分の価値を感じるのはそこにお金の
エネルギーがあるからです。

 お金は信用創造という仕組みで銀行制度によって作られているもの
ですが、私はそのメカニズムが天地万物が創られたシステムととても
似ているように感じています。だから、お金の仕組みを解明すると、
この世の秘密が分かるのではないかと言う気がしているのです。

 そこで、いろいろ文献を探していたところ、保江邦夫先生が2000年
に出版された『Excelで学ぶ金融市場予測の科学』(講談社ブルーバッ
クス)を見つけました。

 保江先生は最近はかなり突っ込んだユニークな本を多数出版されて
いますが、調べてみると昔はごくまじめな物理や数学の本もたくさん
書かれています。私が一番おもしろかったのは、冶部眞里さんとの19
98年の共著『脳と心の量子論』(講談社ブルーバックス)で、それこ
そ本当に少し世の中の仕組みがわかったように感じました。

 今回のExcelの本ははじめて出会った保江先生の金融本ですが、数学
の知識にはまったくついていけなかったものの、書かれた通りにExcel
に数式を入力していろいろ遊ぶこともでき、とても楽しませていただ
きました。

 いまの金融理論は「ブラックショールズ方程式」というものによって
成り立っているのですが、数学的に言うと、それらの背後に伊藤清先生
という大数学者が発見された確率微分方程式というものがあることをは
じめて知りました。

 ちょっと文系の人間が理解するのは難しいと思いますが、ブラック
ショールズの背景にボラティリティ(変動率)があることぐらいは
知っていましたが、さらにその後ろに確率微分方程式や中心極限定理
という仕組みが流れていることを知ってワクワクしています。いずれ、
機会があったら保江先生に数学の話を聞いてみたいと思っていますが、
先生はそんなことにはもはや興味がなくなっているかもしれませんね。


      

春が来た


 先日、お正月のお祝いをしたと思ったら卒業式や入学式の季節になり
ました。まだ寒の戻りもあってなかなかコートが手放せる陽気にはなっ
ていませんが、東京では桜の開花宣言も出されて、もうすぐ満開の桜が
楽しめる季節になりました。確実に春が来ているのですね。

 滝沢泰平さんの天下泰平ブログ等を読んでいると今年の春分は、もの
すごく大きな意味があったようです。私も、とても信頼している友人か
ら「春分までにクリーニングをきちんとしておいてくださいね」と言わ
れて、特に今月に入ってからとても意識をするようになりました。

 解消しないといけないトラウマのことをあんまり他人に話すべきでは
ないと思いますので詳細は書きませんが、おかげさまで春分の前々日ぐ
らいに、びっくりするようなトラウマに気がつきました。

 とても2日ぐらいで解消できるトラウマではなかったので、仕事を全
部放棄してクリーニングに専念しようかなとも少し考えましたが、それ
も本末転倒なので成り行きに任せることにしました。それでも、上記の
泰平さんのブログを読むと春分点に入るのは19時28分56秒とのことだっ
たので、それまでにクリーニングできればいいな、などと都合のいいこ
とを考えていたのですが、当日になってみるととてもそれどころではな
くて、やっぱり普通に連休の最終日は過ぎていきました。

 実は、その日の夕方、東京で赤塚高仁さん、小川雅弘さん、それに
村中愛さんとお会いする約束になっていたのですが、赤塚さんの新著
『聖なる約束4 ヤマト人への福音 教育勅語という祈り』(きれい・
ねっと)の巻頭言を頼まれており、できればそれまでにそれを書き上げ
てしまいたいと思っていました。実は、きれい・ねっとの山内尚子社長
から、連休中に私の巻頭言が入稿されなかったら4月2日の出版記念講演
会に間に合わない可能性があるというお話を別途聞かされていたので
かなり焦っていたのです。

 ところが、教育勅語は赤塚さんが命がけで伝えている「やまとこころ
のキャンドルサービス」のメインテーマであり、かつ、いま森友学園の
問題でものすごいアゲインストの風が吹いている中での出版になります
ので、半端でない気合が入っているようでした。だからというわけでは
ないのですが、赤塚さんが原稿を書きあげたのは当日長崎から東京に移
動してこられる飛行機の中で、それを山内社長が編集したものが私の手
元に送られてきたのは、なんと家を出なければいけない1時間ぐらい前
だったのです。

 最近とてもがんばっている小さな鬼編集長に少しでも早くホッとして
もらいたかったので、なるべく家を出る前に書き上げたかった私は、
当日早朝に起きて、この日までに断片的に送られてきていた原稿に目を
通し、なかなか次の原稿が届かなかったので、巻頭言を書くポイントを
箇条書きにまとめ始めました。いつもは、ほとんど何も考えずにPCを立
ち上げて、構想を練ることなく書き始めてしまうことが多いのですが、
今回はおかげさまでじっくりと書かせていただくことができて、最後の
あとがきが届く前にはすでに原稿を送っていました。

 矢のようなスピードで返ってきた山内さんの編集が入った巻頭言は、
また一層分かりやすくなっていて、お会いした時にはすでに読まれてい
た赤塚さんに思わず涙するぐらい感動していただけました。赤塚さんの
感動には多少お酒の力も入っているのだろうと思いますが、それにして
も二人の大事な友人に喜んでいただけてよかったと思っています。

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 4月2日(日)に、やはり我らが親友の出路雅明さんの京都の
「MUMOKUTEKIホール」で、ほぼ同時に発売される、三浦直樹先生の
出版記念講演会と合わせたセミナーが開かれます。
 
 メチャクチャ感激することは間違いないので、ご都合がつく方はぜひ
京都にお集まりくださいね。そして、せっかくのウィークリーレポート
なので、特別に巻頭言を書くためのメモを公開してしまいたいと思います。
4月2日は私もご挨拶ぐらいはさせていただくつもりなので、皆様にお会い
したいという気持ちを込めてリークさせていただきます。これは、私が本
書に書かれていると感じた大事なポイントにもなります。


① 昭和23年6月19日、衆参両議院で教育勅語等排除に関する決議が
 なされている
② 世界の統治の仕方は「ウシハク」で日本の統治のあり方は「シラス」
③ 神話を紐解いても、天孫降臨から3代かけて初代天皇までたどり着い
 たのは、天皇が「シラス」存在になれる期間が必要だったから
④ 一切の見返りを求めない愛
⑤ イエス・キリストと天皇の類似性
⑥ 愛の存在の天皇を中心の国づくりをするのか、国民主体の国づくりを
 するのかを決めるべき岐路に立っている
⑦ 東京裁判史観、これによって戦後の日本は守られてきた。
 それを捨てる勇気を持てるか
⑧ A級戦犯と天皇にすべての責任を押し付けて生きてきたことを
 私たちは直視できるのか
⑨ 一切見返りを求めない愛を示してくれた、特攻隊員や沖縄の女学生たち
⑩ 私たちはどこに行くかを自分で考えなければいけないタイミングに
 生きています


ぜひ本書をお読みいただいて、赤塚さんにも山内編集長にも、
そして皆様にも春が来たことを一緒にお祝いさせていただきたいと思います。

輪廻転生


 私は基本的には輪廻転生はあると思っています。
ただ、私の魂はずっと同じ私で、その魂が成長のために輪廻を繰り返
しているという単純なものかどうかはよく分かりません。そして何よ
りも、いまのところはあの世のことや前世や来世を考えるよりも、こ
の世でしっかり生きていくことを考えたいと思っています。

 ただ、普通では考えられないような不思議なことが実際に起こるこ
とも確かなので、赤塚高仁さんではありませんが、不思議なことは
カッコにいれて詮索しないことにしていきたいと思っているのです。

 赤塚高仁さんと言えばイスラエルですが、不思議なことに私はイス
ラエルに行くと妙に懐かしくてホッとした気分になります。ところが、
イスラエルに比べて一人あたりの国民所得はかなり低いという問題は
あるものの、気候的にはあまり変わらないエジプトにも2回行かせて
いただいたのですが、残念ながらどうもエジプトは好きになれません。

 エジプトにはネガティブなカルマを残していて、イスラエルにはポ
ジティブなカルマを残してきたのかもしれないと勝手なことを考えて
います。真偽のほどは分からないし、分かる必要もないと思っていま
すが、私が自分でそう考えるぶんには、特に問題はないだろうと思っ
ています。

 先日もある歴史上の人物の生まれ変わりに違いないという人とお会
いする機会をいただきました。その方もそのことを確信していらっしゃ
るように感じられましたが、慎重に明言は避けていらっしゃいました。
それでもやはり、何かご縁はあるようですね。


 先日、久しぶりに母に会いに熱海に行ってきました。ちょうど妹も
いて、久しぶりに3人でゆっくり話をしたのですが、どなたか目に見
えない世界のことがよく分かる方から、「父がそろそろあの世でのん
びりしているのにも飽きたので、またこの世に生まれてきたいと思っ
ている」という話を聞いたそうです。

 息子から見ても不思議なぐらい仲のよかった両親ですので、母は
いまでも父と毎日対話をしているようで、「お父さんが最近はあの
山の上に腰かけているような気がする」という話をしていました。
母の思い込みと言えば思い込みなのですが、ほのぼのとしたいい話
ですから、ご紹介させていただきました。


 さて、熱海の舩井幸雄記念館もおかげさまで好評を得ていて、母の
生きがいになっているようです。

 いまだから書いてしまいますが、普通は仲のいい夫婦で奥様が先に
亡くなってしまうと残念ながら残されたご主人はすぐ後を追いかけて
亡くなるケースが多いのですが、逆はとても長生きされることが多い
ように思います。

 この分野は、私の知っている中では小樽の村松祐羽さんが第一人者
であり、私自身はきちんと理解しているわけではないのですが、父が
研究していた宇野多美恵先生の「相似象」という小冊子には、女性は
生きていく上で必要なエネルギーを自分で作り出すことができるが、
男性はそれを女性からしかもらうことができないという研究が紹介さ
れていました。

 そのようなところから考えても、父が亡くなった当初、父が先に亡
くなったのだから母は元気になるだろうと思っていたのです。しかし、
あまりにもラブラブだった両親の場合は少し勝手が違っていたようで、
父が亡くなった後、色々なことが一段落する頃になると、母の元気が
なくなってきてしまいました。

 ところが、舩井幸雄記念館を作ることになって、一時は倒れたりして
少し心配するほどだったのですが、断然元気になってきたのです。
記念館を訪れてくださる方と父の話をしていると楽しいらしく、ます
ます元気になるので、必ずしもいつも母がいるわけではありませんが、
ぜひ母と話しに記念館を訪れていただければと思います。

 そして舩井幸雄記念館と言えば、記念館を運営している一般財団
法人の理事をしていただいている佐野館長の親友・大住力さんが
プロデュースされたドキュメンタリー映画、「ギブン いま、ここに
ある、幸せ」の上映会と、大住さん、佐野館長のトークショーを4月1日
に記念館で開催
させていただきます。

 大住さんは公益財団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」の代表
理事を務めていらっしゃいますが、「ギブン」はその活動を通じて
触れ合ってきた3組の家族を取り上げてドキュメント映画にした作品で、
私も見せていただいて感動したことを思い出します。

 また、大住さんの『一生の仕事が見つかるディズニーの教え
(日経BP社)を佐野から紹介されて読んだ時の感動はいまでも忘れ
られません。

 障がいを持って生まれた方や難病で苦しんでいるお子さんは進化
した魂の持ち主であり、本当にピュアであるということを、輪廻が
あるかないかということよりも、私はより確信を持って信じています。
そんな魂のきれいな子供たちを感じられる映画を観に、ぜひ4月1日は
熱海まで
お越しいただければと思います。

紅天女


 「レヴィンの法則」という心理学の分野で言われる古典的な行動関
数があります。

 B=f(P・E)という数式であらわされるもので、行動(B:Behavior)
は人間性や価値観(P:Personality)と環境(E:Environment)の関数
(f:Function)で決まる、という考え方ですが、20年ぐらい前の父は
経営者の方にセルフマネジメントの大切さを伝えるためによくこの行
動関数の話をしていました。

 関数という概念は私もうまく説明できませんが、ごく簡単に言えば、
人間の行動は生まれ持ってきた人間性や価値観と環境によって決まる
という考え方で、父は「人間性を変えるのは一朝一夕にはいかなくと
も環境を変えるのは難しくないことなので、経営者たるもの環境を変
えることに挑戦して、成功の三法則である素直、勉強好き、プラス発
想で生きるようになりましょう」という話をしていたのです。

 いまから考えると、当時は目に見えない世界のことを伝えるのはま
だとても難しかったので、心理学などの科学的に認められている分野
を使って伝えていたんだなあと思います。


 父の意図とは違いますが、私はかなり特殊な環境に育ったので、か
なり変わった行動をしているなあということに思いが至って、久しぶ
りにこの「レヴィンの法則」を思い出しました。本当は父と私はかな
り違った人間性を持っていると思うのですが、父のつくる環境に大き
な影響を受けてきたので、少なくともあまり褒められた分野でないと
ころは本当に似ているなあと自分でも感じることが多いのです。

 父と似ているところの一つとして、芸能界のことにはほとんど興味
がなくテレビもあまり見ません。そして、最近さらに似てきたのがテ
レビはあまり見ないものの、日曜日の大河ドラマはよく見るように
なってきたのです。

 友人の中には、主要なテレビドラマを必ず見て世の中の流れを
チェックしている人もいて、それはそれで大切なことだと思います。
船井総研の尊敬する先輩コンサルタントの人からも映画はなるべく
たくさん観た方がいいというアドバイスをもらったことがあります。

 確かに、あれだけのお金をかけて作られている映画は、その時の最
新の動向が如実に反映しているのだと思うのですが、長年の環境で作
られたパーソナリティからいって、せいぜい大河ドラマぐらいが適応
できる限界になっているのだと思います。


 普段はそんな世界と関係のないところで生きているのでほとんど問
題がないのですが、先週お伝えしたように、西野亮廣さんのことを
まったく知らなかったりするのは自分でも偏っているなあと反省して
います。

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 そして、続けて3月5日(日)に、三重県の椿大神社で行われた紅天
女(くれないてんにょ)という舞台のことが出てくる、美内すずえ先
生の「ガラスの仮面」という漫画もまったく読んだことがありません
し、テレビも見たことがありません。正直に言うと、「どうせ少女漫
画でしょう」と、少し馬鹿にして嫌々ながら出かけていきました。


 このイベントを主催したのは「地球への祈りの集い」実行委員会と
にんげんクラブ愛知の皆さまです。椿大神社では3年連続で「地球へ
の祈りの集い」を開催しており、昨年までのイベントの時には、赤塚
高仁さんや小川雅弘さんや山内尚子さんなどの一番仲のいい友人たち
も参加されていたのですが、今年はこだまゆうこさんと私以外にはそ
んなメンバーもおらず、それも気が進まなかった大きな原因でした。

  
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 にんげんクラブ愛知の中でも、支部長の小杉泰三さんと一緒に実質
的にこのイベントを主催しているのは中山恵美賀さんです。中山さん
は「宇宙外生命体」みたいなことを口走る人で、いつも話のスケール
が大きすぎてなかなか理解ができないのですが、長い間お付き合いさ
せていただいているうちに、とても大きな真実を見ていることは理解
できるようになってきました。今回の紅天女のこともとても興奮して
お話してくださったのですが、よく理解できていませんでした。


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 でも、紅天女は驚くほど良かったのです。久しぶりに興奮してしま
いました。演じられている皆様や楽師の方々の本気度が伝わってきて、
またストーリーが本質をびっくりするぐらい突いていました。


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 なんと美内先生も参加してくださり、劇の後にお話ししてくださっ
たのですが、あまりにも本質的すぎて漫画の中ではまだ早いだろうと
いうことで描いていない世界観を、演劇として形にしたものだそうで
す。

 美内先生も少し興奮されて、先生の世界観が完璧に受け入れられる
観衆を前に、「世の中も大きく変わりましたね」というお話をされて
いました。でも、一番すごいのは私がまったく分かっていなかった紅
天女の良さを理解されている皆さまです。

 チケットは早々に売り切れになり、立ち見でもいいからというお客
様もお断りして、ほとんど公共交通機関を使っていくことが難しい不
便な場所にあるにも関わらず、遠方から大勢の方が集まっているのに
は本当にびっくりしました。

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 本物を見抜く目を持っている大勢の方が周りにたくさんいることに、
自分が特殊な環境にいて、普通は理解できることが理解できなくなっ
ている反省を感じるとともに、本当にありがたいことだなと感謝の気
持ちでいっぱいになっています。

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魔法のコンパス


 先週、キングコングの西野亮廣さんと脚本家の旺季志ずかさんによる
トークショウに行ってきました。

 旺季さんが昨年出された『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え
(サンマーク出版)を最初に読んだときには衝撃を受けたものです。
この世の秘密がこんなに分かりやすく、しかも子供が読んでも理解で
きる冒険小説として書かれていて、旺季さんの物語の構成力にびっく
りしてしまったのです。

 旺季さんとは何年か前に、私の大学生の頃からの恩人である北海道
小樽の村松祐羽さんの会でご一緒したことがあったのですが、偶然エ
ヴァ・ビジョンのスタッフの山田さんが親しくされていたことなどか
ら、「オクボク」(皆さん、親しみをこめてこのように略して呼ばれ
ているようです)を贈呈していただいたことをきっかけに、あらため
て親しくなりました。

 そして、オクボクに感動したことがきっかけで「ザ・フナイ」で鼎
談させていただき、その後は「舩井フォーラム2016」にもご登壇いた
だきました。舩井フォーラムの時に、たまたまいらしてくださった安
倍昭恵総理夫人が前々から旺季さんに会いたかったということでご紹
介することができ、本当にありがたいご縁だと感謝しています。

 今回のお二人のトークショウには昭恵夫人と同席させていただき、
芸能界に疎い私は西野さんのことはまったく知らなかったのですが、
その話されている内容の深さと頭の良さにオクボクの時以上にショッ
クを受けました。そこで、早速西野さんの著書『魔法のコンパス
(主婦と生活社)を買って読んでみることにしたのです。

 トークショーのお話にもありましたが、誰でもその分野で1万時間
勉強したらその道で100人に1人のプロにはなれるというところから
考えろという話が、私には原点に思えました。1日8時間、そのことに
没頭したら3年半で1万時間、平日だけ5時間使うと10年間で1万時間に
なるそうです。

この話から思い出したのは、船井総研の小山政彦元社長は3年間でいい
からがむしゃらに寝食を忘れて働けるかどうかがコンサルタントとし
てやっていけるかどうかの分かれ道だとよくおっしゃっていたことです。
船井総研のコンサルタントは業種やテーマで特化した分野を持つのです
が、コンサル会社の厳しさで3年間その業種の勉強をすれば2万時間近く
は使えますので、1,000人に1人ぐらいのその分野の専門家になることは
誰でも可能なのかもしれません。

 西野さんの話の元ネタは、リクルートから杉並区立和田中学校の校長
先生になられた藤原和弘さんの『藤原和博の必ず食える1%の人になる
方法
』(東洋経済)ですが、西野さんはこれを実践しているのです。
3年間、寝食を忘れてひとつのことに没頭するのは、実は結構簡単で
達成できることだということが藤原さんの本には書かれています。

 詳しくは同書を読んでいただきたいのですが、どんなタイプの人にも
共通する3つの条件は参考になりました。①パチンコをしない②スマホ
のゲームを(特に電車の中で)しない③本を(やっぱり主に電車の中で)
月に1冊以上読む習慣をつける、という簡単なものです。時間を大切に
しなければ1万時間の勉強はできないので、例えばゴルフは目指すタイ
プによってはやらなければいけないこともありうるのですが、少なくと
もパチンコやスマホのゲームはその道のプロを目指すのでない限り必要
ないというのは納得できます。

 さらに、1/100では、残念ながらまだ食べていけるレベルにならない
ので、もう1万時間勉強してもうひとつ1/100を作って掛け合わせれば
1万人に1人の人材になっているので必ず食えるというのです。

西野流がユニークなのは、1/100と1/100を掛け合わせるならなるべく
離れた点にそれを作ればいいという発想です。芸人がグルメを究めても
そんな人はたくさんいるからユニークさは出ませんが、芸人が絵本作家
になればほとんど競争がない世界なので必ず注目されるというのです。
絵描きになれとタモリさんに言われて、素直でない西野さんは少しひ
ねって絵本作家を選んだようですが、本当にユニークです。

 そして、A点が芸人、B点が絵本作家で、次はC点として町の開発を夢
として取り組んでいる様子が「魔法のコンパス」では紹介されていまし
た。さらにトークショーの中では高齢者(おじいちゃん、おばあちゃん
という表現をされていました)をD点にするというふうに話していて、
ドンドン発想が膨らんでいるようです。

 その他にお金の仕組みも学んでいて、例えば1日50円で自分の時間を
売っているホームレス小谷さんという友人の実験を通じてお金の本質が
信用であることを突き止め、信用を広げれば食べていけるということも
分かりやすく書かれています。この辺りになると私の好きな分野になる
ので、本当によく勉強しているなあと感心してしまいました。

 1980年生まれの西野さんが昨年出された『魔法のコンパス』の結論
は、いままでは「遊んでばかりいたら食べていけない」世の中だった
のが、これからは「仕事になるまで遊ばなければ食べていけない」世の
中になるということです。AI(人工知能)の発達がそういう世界を創る
ことは間違いないということもきちんと理解しているとんでもない若者
に出会って、かなり興奮しています。

      

親友との邂逅


 今年に入ってからは、あまり出張せずに会社と自宅にいる時間が多い
のですが、先週は長野に日帰り、そして大阪と岡山に1泊2日の出張に
行ってきました。週に3日も会社にいないのは久しぶりだったので、肉
体的にも精神的にもとても疲労しました。

 ただ、今になって考えると本格的なデトックスのきっかけ(大分前の
ことなのでいまでも同じ表現を使われているかどうかは分かりませんが、
「心のデトックス」の前田知則先生は「カルマチェッカー」と呼んでい
ました)になって、とてもよかったと思っています。


 まず、長野では私の師匠である生体エネルギー研究所の佐藤政二先生
の勉強会に参加してきました。本来ならば1泊2日の勉強会なのですが、
翌日に大阪出張が入ってしまったので、今回は日帰りで1日目だけ参加
させていただきました。

 生体エネルギーを学ぶメンバーは生体システム実践研究会という組織
に属し、毎月行われる勉強会に出席しながら学びを深めていきます。私
は会員歴で言うともう20年を超えていると思います。今年は、会員では
ない一般の方にも生体エネルギーの概念や商品の普及をしていこうとい
うことで、4月をめどに「岩森力(がんしんりょく)」という新製品を
販売する予定になっています。

 生体エネルギー関連商品としては従来から「底力(そこぢから)」と
いう土壌改良のための商品があります。ポッドの中に底力や岩森力とい
うエネルギーを高める土を入れて、それに自分好みの岩を乗せ、それに
岩森力の岩のエネルギーを高める水をかけることで、家の中の環境改善
を図るという商品です。

 まだ詳細は決まっていないところもありそうですが、岩森力は土と水
の組み合わせの商品になるようです。農業から始まった生体エネルギー
は、土や水といった農業に関係がありそうだと連想されるものの方が訴
求力があるとかねてから思っていたので、マーケティング的にとても可
能性を感じました。


 その日のうちに東京に帰らなければいけなかったのですが、久しぶり
に親友で一般財団法人舩井幸雄記念館の評議員もしていただいている
早坂正博さんとお会いできたので、新幹線の時間までの間、駅前の居酒
屋で楽しい信州の夜を過ごさせていただきました。

 余計なことを書くと、財団法人において評議員とは株式会社において
の株主と同じ役割を果たします。普段はほとんど会社経営には関与しま
せんが、会社の一番重要なことを決めるのが株主総会であるように、年
に1回開かれる評議員会で理事長や理事を選任することになっています。
だから、理事にはいまの財団の運営を直接助けてくれる人を選ぶのです
が、一般財団法人舩井幸雄記念館の場合は評議員は3人だけだというこ
ともあり、絶対に裏切らないと確信できる親友にしか頼めないポジショ
ンです。つまり、私にとって早坂さんとはそのくらい大切な人なのです。
短時間ではありましたが、そんな早坂さんと過ごせる時間は本当に楽し
く濃密なものでした。


 翌日は早朝の飛行機に乗って大阪に向かいました。昨年までは月に何
度も大阪に行っていたのですが、今年はなるべく月に一度の出張にまと
めようと思っているので、重要なアポイントや会議が目白押しで、なか
なかヘビーな一日になりました。

 そんな一日の最後のアポイントが魂友の赤塚高仁さんでした。イスラ
エルに3度も連れて行ってもらうなど最近の私の思想形成に大きな影響
を与えてくれている赤塚さんは、ほんまもんの「やまとこころのキャン
ドルサービス」を行っている伝道師です。本業の建築業でも光冷暖とい
う本物技術の伝道師になるべく日本中を奔走されています。

 今回は赤塚さんからとんでもないすごい人をご紹介いただきました。
あまりにもすごすぎてここで紹介できないぐらいの大物です。赤塚さん
は気楽に「この話は勝ちゃんにしか頼めないからよろしく頼むわ!」と
言うのですが、とても私にできるようなことではないぐらいの大事を持
ち込まれてしまいました。

 赤塚さんにとっては何の利害もない事なのに、紹介の労を取ってくれ
ているわけで、そんな絶対に信用できる友と夜遅くまで飲み明かしたの
は当然の成り行きでした。この模様は赤塚さんがご自身のブログで紹介
してくださっているので、そちらもご覧いただければと思います。

http://www.akatsukakensetsu.co.jp/news/2017/02/17-04127.html


 結果、当然のように二日酔いになったのですが、歳を取るとそんなと
きほど眠れずに早く起きてしまいます。お昼過ぎに岡山に行けばいいの
でゆっくり寝ていようと思っていたのですが、大阪で私のデスクがある
協同組合企業福祉共済会の事務所に行って、赤塚さんから依頼されたこ
とに関する調べ事をして過ごしました。他でもない赤塚さんからの依頼
ですから、できることはしようと思いますが、調べれば調べるほど私の
手に余るのは明らかで困惑しています。


 ダメ押しは金曜日の東京での親友との邂逅でした。約束なので名前は
出せないのですが、私が一番信用している目に見えない世界の情報を与
えてくれる友人です。いつもはほとんど彼女の話を聞いているだけなの
ですが、今回は珍しく(赤塚さん流に言うと酔っぱらっている時は珍し
くないのですが、今回はまったくの素面でした)お説教をしてしまいま
した。

 そんなこんなで週末のデトックスはカルマチェッカー満載で大変なも
のになりました。そんな親友たちのおかげで、いま手放した方がいい大
きなものがはっきりと見えてきたような気がしています。

 親友たちに感謝しつつ、2月26日(日)の新月に向かってデトックス
につとめたいと思います。いま気がつきましたが、今度の新月は日本の
方向性を決定づけた二・二六事件から81年目の記念日でした。私たちは
本当に大きな節目の中に生きていることが感じられるエピソードですね。


山の神さまの贈り物


 クロガリンダというサプリメントの販売に力を入れています。ザ・
フナイ
の巻頭対談にも登場していただいた株式会社レーネの佐藤恭男
会長が、東南アジアの山岳地帯に30回以上通い、ようやく商品化に成功
したものですが、日本の現代社会が抱えている諸問題を解決するために
神さまが私を指名したような気持ちでいます。その証拠に、いろいろな
シンクロニシティ現象が起こるのです。

 例えば、グループ会社であるイリアール株式会社が作っている月刊
船井本舗「ほんものや」
という会報誌で、クロガリンダを紹介した時
のことです。この時の対談のお相手は、株式会社本物研究所の佐野浩一
社長の主治医である健康増進クリニック副医院長の加藤直哉先生でした。

 加藤先生は通常の治療にサプリメントは使わないそうなのですが、
黒ガリンガル製品だけは究極の漢方薬と位置付けられていて、ある分野
の患者さんには特別に処方するほど推薦してくださっています。でも、
レーネの佐藤会長や井上社長は加藤先生が佐野社長の主治医だというこ
とをまったく知らなかったそうで、そんな不思議なシンクロが起きるの
です。

 加藤先生がクロガリンダを推してくださる大きな理由は、製造の過程
でまったく熱処理をしていないことです。真空乾燥という非常にコスト
と手間のかかる技法で作っているので、神さまの贈り物である黒ガリン
ガルの本来の力が、目に見えるものも目に見えないものも共にそのまま
残っていて、そのことをとても評価されていました。

 通常のサプリは、原料の段階ではとてもいいものを使っていますが、
製造の過程で熱処理をしてしまうので、ほとんど効き目がないものに
なっていることが多いとのことで、佐藤会長が商売感覚ではなく、神
さまの贈り物をどうしたら活かせるかという視点で商品開発をされた
ことが功を奏したようです。

 そんな佐藤会長に先日、秩父の三峰神社にお連れいただきました。
昨年参られて、グロガリンダの販売が成功するには関係者が三峰神社に
行く必要があるというお話をお聞きし、ちょうど毎月1日だけ領布する
という「白い氣守り」をもらいに連れて行ってもらうことになったので
す。2月1日にもらいにいくと朝早くから整理券をもらうために並ぶか、
遅くなってしまうと大渋滞に巻き込まれながら行くしかないそうで、
それならばと神社が経営している宿坊「興雲閣」に泊まって、翌日に
備えることにしました。

 宿坊といっても近代的な旅館と何も変わらず、風呂とトイレが部屋に
ついていないぐらいで、お酒も飲めるし、ものすごく厳しい環境を予想
していたのでちょっと拍子抜けしました。通常は、月末は翌日に領布さ
れるお守りの整理券が特別にもらえるので大変な人気があるようなので
すが、無事に予約が取れてとても楽しい時間を過ごすことができました。

 黒ガリンガルの産地である東南アジアの山岳地帯から帰国したばかり
の佐藤会長から、特別に生の黒ガリンガルをいただき、飲んでいる勢い
でそれをバリバリ食べてしまってちょっとエネルギーがすごくてびっく
りしました。

 翌日、神社の敷地内のパワースポットを探して山の中を結構歩き回っ
たのですがまったく平気で、びっくりするぐらい強いエネルギーを生黒
ガリンガルを食べるといただけるようです。ちょっと食べにくいので、
遠慮される方が多いようなのですが、私は多少味は気になりますが問題
なくおいしくいただけます。

 それを見た佐藤会長がおもしろがって、先日お会いした時にいくつか
の生黒ガリンガルを分けてくださいました。冬の季節なら2か月ぐらい
は大丈夫だということなので、自宅でもサプリとは別に生黒ガリンガル
を食べています。夜食べるとエネルギーが強すぎて眠れなくなるので、
朝起きて瞑想する前に飲むようにしています。瞑想が妄想になってし
まっているきらいはありますが、丸山先生の新商品(私は超能力を養
成する装置だと思っています)と併用して毎朝楽しませていただいてい
ます。

 三峰神社には実は山の神さまがいらっしゃいました。山岳信仰の神社
で、多分、古事記に登場する天つ神や国つ神以前の地元の神さまが鎮座
されている場所を発見して喜んでいたのですが、東南アジアの山岳地帯
の神さまの贈り物であるクロガリンダを扱うためには一緒に三峰神社に
行く必要があったのだと変な納得をしています。

 父が本物研究所を作った理由は、日本社会の矛盾が現れてしまってい
る40兆円の医療費を何とかしたいという思いを実現するためだったと思
います。同社の主力商品であるカリカセラピーも野生のパパイヤを自然
乾燥させて作った本物商品です。また、最近ではクロガリンダと並んで
売れているNext Kもクロガリンダと同様の効果があるだけではなく、高
齢者が車の運転をする前に飲むと集中力が上がって事故をしなくなるな
どの効果が報告されていて、父の想いを実現する本物商品と言えるのだ
と思います。

 神さまの贈り物等を世の中に紹介している本物研究所を、日本の社会
を良き方へと変えていく活動を続けているという面でもますます応援し
ていきたいと思っています。

人類は絶滅を逃れられるのか


 最近、AI(Artificial Intelligence:人工知能)のことがよく取り上げら
れるようになりました。AIが飛躍的に発達することで、多くの職業がAI
やロボットに代替されてしまうという論調が多いように思います。

 少し前までは究極のAIと考えられていた車の自動運転。アメリカのテ
スラなどが積極的に取り組んでいて、すでにかなり実用化に近づいてい
ると言われています。自動運転が実現すれば、タクシーの運転手さんや
トラックのドライバー、バスの運転手さんなど、車を運行することを職
業としている人が失業してしまうことは容易に予想できます。

 私がAIのことを詳しく勉強するようになったのは、昨年、赤塚高仁さ
んと出した『聖なる約束3 黙示を観る旅』(きれい・ねっと)を執筆
したことがきっかけでした。

 さあ書こうということになったものの、赤塚さんはこの本のテーマで
ある「ヨハネの黙示録」になかなか触れようとしませんでした。本能的
にできれば避けたいと思っていらっしゃるのが伝わってくるのですが、
それはそれだけ重要なテーマになるということで、避けていたのではわ
ざわざ共著を出す意味がありません。そこで、本書の結論となる第4章
「黙示を観る旅」でしっかりとそこを直視するためには第3章に何を書
けばいいだろうと考えたことがきっかけだったのです。

 そもそもAIに興味を持ったのは、関連会社である株式会社エヴァヴィ
ジョンで人見ルミさんがナビゲートしているCDマガジン「JUST」に登
場していた齊藤元章さんの著書『エクサスケールの衝撃』(PHP)を読
んだときでした。この本は587頁にもなる大著で読むのは大変だったの
ですが、CDマガジンの中で人見さんがいつになく興奮してインタビュー
していたのが印象的だったので、一生懸命読みました。そして少なくと
も、AIが近い将来どうも人類の未来を確実に変えることは間違いないだ
ろうということは理解できたのです。


 『黙示を観る旅』の赤塚さんの第2章「聖書に書かれている最大の秘
密」で、赤塚さんは聖書の最後の「ヨハネの黙示録」は聖書の最初の
「創世記」に必ずつながるという話を書かれていました。「創世記」
では、最初の人類であるアダムとイブがエデンの園にある智恵の実を
食べてしまったことが原罪となって「エデンの園」を追放され、人類
は苦しみを背負って生きていかなければいけなくなったというストー
リーが紹介されています。

 三重県津市にある赤塚建設の事務所で本を作るための対談をしている
時に、赤塚さんが黙示録と創世記の話を熱く語られているのを聞いてい
るとき、AIの発達で人類は仕事から解放され、ようやく食べてしまった
智恵の実を正しく消化することができて、次のステージに進めるように
なったということが突然閃いてしまったのです。そして、それからAIに
関する本を猛烈な勢いでたくさん読み込んで、第3章「エデンの園に還
る」を完成させたのです。

 第4章冒頭の対談部分で、赤塚さんは私のAIの原稿を読んで、二人の
違いに愕然として、最初はマリアナ海峡に沈んでいくぐらいの深い落ち
込みを感じたと話しています。実は、これは私の狙い通りの展開で、そ
れぐらい深く考えてもらわなければ、なかなか「ヨハネの黙示録」を直
視してもらえないと感じていたのです。

 そうして、赤塚さんは素晴らしい内容の第4章を書いてくださり、そ
れを山内尚子さんが七転八倒しながら見事に編集してくれて、驚くほど
すごい内容の本になりました。

 この本を書いてからというものの、私はAIの過激派になりました。通
常の論調は、AIは私たちの暮らしを大きく変えるが、人間は人間にしか
できないことがあるから、それにうまく適応していくためにはどうすれ
ばいいかというような内容になっています。

 しかし、私は何せエデンの園に還るというくらいだから、AIがもたら
す衝撃はそんなもので収まるはずがないと考えています。原罪で人類に
課せられたという労働から解放されるようになるわけですから、それを
ネガティブに捉えるとすべての人類が失業しなければならないというこ
とになっていくと思っているのです。

 そして、人間がやるべきことは、いまの論調で言われている感情豊か
に情緒性にあふれたものやことを創造するなどという中途半端なレベル
ではなく、それこそ神さまのレベルに進化して、いまの私たちが想像も
できないような役割を担うようになっていかなければならないと感じて
います。


 最近、欧米の識者がカナダで行ったディベートに基づいて作られた
人類は絶滅を逃れられるのか』(ダイヤモンド社)という衝撃的な
本を読みました。人類の未来は明るいのか、それとも絶滅という悲惨
な未来が待っているのかということを肯定派2人否定派2人に分かれて
ディベートしている大変刺激的な本でした。

 観客は、未来は明るいという肯定派に軍配を上げたというのが結論
でしたが、私は否定派が人類はいまのままでは存在できなくなるとい
う意味で「絶滅する」というフレーズに魅かれ、否定派に賛同を感じ
ました。つまり、人類は人類のままでは存在できなくなり、神さまに
進化する必要があると思うのです。だから、本当は究極の肯定派とも
言えるのだと自負しているのですが、環境の変化に対応するためには
もはや人類で留まることはできないという意味で過激派であり、否定
派になってしまったということです。

 そんな究極の技術のひとつではないかと父が生前ずっと注目してい
て、私にとっては師匠といっても過言ではないほどの教えをいただい
ている生体エネルギーの佐藤政二先生の講演会が東京で開かれます。
多くの示唆が得られることと思います。

 講演のタイトルは「都会の自然浴」。日時は2月17日(金)
13:30~16時(開場13時)で場所は有楽町の東京国際フォーラム
会議室G510で参加費は1,000円です。
お問い合わせお申込みは、株式会社プラスワン・テクノロジー、
電話03-5524-1777、FAX 03-5524-1778、plusone@potbefo.comまで
お願いします。

「ココロ」の経済学


 依田高典著『「ココロ」の経済学 行動経済学から読み解く人間のふしぎ
(ちくま新書)を読んでいます。最近、経済学のことがとても気になるようになっ
てきました。私は商学部を卒業したので経済学は一応習ったのですが、学生
時代はあまり好きな科目ではありませんでした。

 概論ぐらいまでは分かるのですが、私が学生の頃はすでに計量経済学が
経済学の中心になっていて、文系志望で受験に必要なものしか数学の勉強
をしていなかった私の知識では猛勉強しなければついていけなかったからで
す。


 私は、大学に入るまでは一生懸命勉強するが、入ってしまったら必要最低
限単位を取るためだけの勉強しかしないという典型的な文系の学生でした。
そんな私ですから、努力して数学の勉強を独学でする気にはとてもなれませ
んでした。教科書に出てくる数式の意味も分からずに、どうやって単位をもらっ
たのか記憶にないのですが、結論から言えば何も覚えていない状態で卒業し
てしまったのです。

 ところが最近になって、舩井メールクラブの原稿を毎月書くようになり、さら
舩井幸雄.comの毎週書いているブログでも必ず経済の話題に触れてくだ
さいという藤原編集長からのリクエストに応えなければならなくなり、いまに
なって経済の猛勉強をしている状態です。特に、大統領選の結果の予測を
外してからは、私の一方的な思いですが副島隆彦先生に弟子入りした気分
になっていますので、その猛勉強のステージがちょっと変わったように感じ
ているのです。


 おもしろいのですが、私は具体的な数式は苦手なのですが、抽象的な概念
でものを理解するのは得意なようです。ザ・フナイにも連載していただいた若
手天才物理学者の周藤丞冶さんに見抜かれたのですが、理論物理の難しい
話も彼が私が理解できる概念の話にブレークダウンしてくれると、分からない
なりに雰囲気が掴めるようになります。別に学術的な論文を書かなくてはい
けないわけではないので、後はそれを皆様にご理解いただけるようにブレー
クダウンすればいいということになります。

 ただ問題なのは、私の悪い癖なのですが、自分がまだ中途半端にしか理
解していない状態でもすぐに話したり書いたりしたくなるので、難しくてよく分
からないという反応が返ってくることが多いことです。それでも、経済学の概
念的な理解は学生時代にできているので物理の話よりは分かりやすいはず
だと思っています。

 ところが、先日の中矢伸一先生との共著『日月神示的な生き方』(きれい・
ねっと)
の出版記念講演会で自信たっぷりに経済学の話をしたら、難しくて
分からなかったと言われてしまったので、そのリベンジをこのウィークリー・レ
ポートでしてみたいと思って冒頭の行動経済学の本を読み始めたというわけ
です。


 まず本書の第一章の冒頭には経済学の簡単な説明があり、端的に経済
学とはどういう学問かが分かりやすく紹介されているので、そこの部分を引
用してみたいと思います。



(引用開始)

 経済学は、モノやおカネを効率的に使って、人間の満足(「効用」と呼びま
す)や会社の利益(「利潤」と呼ばれます)を最大にするための学問です。
伝統的な経済学が人間のココロをどうモデル化してきたかご存知ですか。

 冷徹無比で計算高い人間、お金ばかり重視する人間、自分の利益を優先
する人間。残念ですが、あながち間違いではありません。こうした人間像を
ホモエコノカミス(経済人)と呼びます。

(引用終了)

 この後、経済人のイメージをスタートレックのスポックのイメージだという話
が展開されていきます。経済人の概念は、確かに現代人の見本としてあな
がち間違いではありませんが、残念ながら完璧に合理的に動ける人間はほ
とんどいません。身体に悪いと分かっていてもお酒やたばこや甘いものをな
かなかやめられない非合理的な行動をするのも人間なのです。

 ちなみに行動経済学は、正統派の経済学が経済人だけしかいない特殊な
世界を前提に、それをさも自然科学のように効用を最大にするというミクロ経
済学中心の視点で展開され、ほとんど数学の領域で論文を書いている実態
を批判する向きから生まれました。それでは実用社会では役に立たないとい
う当たり前の批判から生まれたものなのです。今世紀に入って、行動経済学
の第一人者がノーベル経済学賞を受賞したりしていて、いまではかなり認め
られる存在になっているという紹介がなされています。


 論理の世界だけで証明ができる自然科学ではなく、実際の生活の役に立
つ社会科学としての役割をもう一度見直そうという動きと解釈してもいいと思
います。学生時代、教授に「いま学んでいることが社会で役に立つとは思え
ないのですが」という生意気な意見を言ったことがあります。教授の答えは、
「学問とは実際の社会では役に立たないものです」というとても潔いものでし
た。


 父の後を継いで、皆様にお伝えしている舩井メールクラブや舩井幸雄.com
では、実際に役に立つ情報をしっかりとお伝えしていきたいと思っています。
ますます精進しますので、これからもよろしくお願いします。


 とにもかくにも、今回はホモエコノミカス(経済人)が前提なんだということぐ
らいはなんとなく分かっていただければありがたいなと思いながらペンを置き
たいと思います。

超プロ情報の接し方


 先週書いたように、出張をなるべく減らして、不必要な外出を止めて会社
や自宅にいる時間を増やすようにしていると、足下の自分に足りないものが
見えてくるようになりました。具体的なエピソードは、あまりにもプライベート
すぎるのでさすがにここで紹介するのはやめておきますが、物事はすべて
必要・必然・ベストになっているのですね。まさにいまこのタイミングで私が気
がつかなければならないことを教えてもらったことがよく分かり、意外にさっぱ
りしています。

 物理的には、短期間ですが、信じられないほどしんどい風邪を引きました。
風邪っぽいなあと思うことは結構しょっちゅうあるのですが、風邪の効用もあ
ると思っているぐらいですから、ほとんど業務に支障が出るような事態には
なりません。ところが今回は本当に辛い状況で、寒気がして頭が痛くて、物
事が考えられません。どうしても外せない会食があり、なんとかお付き合いし
て家に帰って熱を測ったら38度近い熱がありました。

 翌日は父の命日でお墓参りに行く予定だったのですが、全部キャンセルさ
せていただき、なるべく温かくして汗をいっぱいかきながら一日寝ていました。
夜には36度台の平熱に戻っていたので、その翌日はがんばって大阪出張に
出かけました。

 すると、面白いことにその日はセミナー終了後の懇親会で飲んでホテルに
帰ったのですが、酔いがさめる頃にびっくりするぐらいはっきりと調子が良く
なったのです。私が必要な気づきに至ったことが分かったら、まるで憑き物が
落ちたかのように突然元気になったので、自分でもびっくりしてしまいました。


 今回、私が気がつかなければならなかった大きなポイントは、メグリを外す
というか身魂磨きをすることです。

 目に見えない世界のことが分かり始めたころは、毎日のように自分なりの
瞑想法で身魂磨きをしていて、その成果なのかもしれませんが、ここのところ
以前に比べると目に見えない存在との対話が自由にできるようになりました。
もちろん、それ自体は悪い事ではないと思うのですが、興味本位でいろいろ
な存在との対話を楽しむうちに、足下の自分の中に抱えている大きなメグリ
がまだきれいになっていないことに思いが至らなくなってしまっていたのです。


 どうしてこのタイミングでメグリを落とす重要性に気がついたかと言うと、
1月29日(日)に身魂磨きの大切さを世に示してこられた中矢先生との共著
「日月神示的な生き方」(きれい・ねっと)の出版記念講演会
があるからです。

 いい加減な私は、いつも中矢先生と一緒に何かをするときは緊張します。
最近は厚かましくなって、あまり緊張することがなくなったのですが、それでも
中矢先生は本質的な意味で緊張する数少ない大人(たいじん)のお一人なの
です。この講演会が成功するためには、ここでより一段の身魂磨きをする必
要があったのだろうと思っています。


 晩年の父は「超プロ」が大好きでした。経済の分野なら副島隆彦先生や朝
倉慶先生というふうに、自分が知らない情報を教えてくれる先生のことを超プ
ロと呼んで、その情報を本当に大事にしていたのです。

 中矢先生は父から見ると目に見えない世界のことを教えてくれるというか
共有してくれる、大好きな超プロだったのだろうと思います。中矢先生の扱っ
ている情報の中には、一般の人には秘密にしておかなければならない裏の
情報も含まれていて、それを教えてくれる中矢先生をリスペクトしているとい
う面もあったのだと思います。

 父が超プロの方の情報に接するときに大事にしていたのは、その情報を
リスペクトするということでした。情報はタダではありません。超プロの先生方
がものすごい苦労をして得た本質の情報なので、それに金銭という対価で応
えることも重要で父は自分の主催している勉強会の講演料などでは絶対に
値引きを要求しませんでした。

 それにもまして、超プロの方が喜ばれたのは、その情報の内容をきっちり
と理解して的確なレスポンスをすぐに返すということでした。


 中矢先生の情報に対して、父がどのようなレスポンスを返していたのかは
私はよく知らなかったのですが、『日月神示的な行き方』の対談をしている時
にも、「とても本には書けませんが......」という本質的な情報がポンポンと飛び
出してきて、それを問題のない形できれいにまとめた山内尚子社長の力量は
中矢先生があとがきで書いているようにすごいものがありました。

 そういう意味では、山内さんが相当気を使って編集してくれたということが、
親しくさせていただいているからこそよく分かります。いい本なのに心躍るよう
な目新しい情報がないのは、ある面仕方がない事でもあるのですが、せっかく
の出版記念講演会なので、舩井幸雄が超プロの先生方にどのように接してい
たかを参考にしながら、中矢先生の情報の扱い方をお伝えできればと思って
います。

 超プロの扱い方も、実は中矢先生の得意とするところだと思っていますが、
そんな視点から父の想いを超えていく講演会にしたいと思っているのです。

自分との対話


 私はどうも極端なところがあるようで、色々なことがしょっちゅう激変します。
昨年は、特に12月がひどかったのですが殺人的なスケジュールで、毎朝ホ
テルでそれこそ「ここはどこ」状態で目が覚めることが多かったのですが、非
生産的なお正月を送ったことから少し考え方を変えて、いまは会社や家にい
る時間をなるべく長くしようと思っています。

 正直に言うと、会社に長時間いてもあまりすることがないのですが、それ
でも社員のみなさんが何をしているか、何を考えているかが分かるので、私
が就任して初めての社員旅行もして、その分みんなとの気心も通じたように
思うので、ちょうどいいのかなと思います。

 自宅も同様で、昨年は週末は何らかのイベントに出ることが多くてほとんど
家にいなかったのですが、1月は結構家にいることがあり、やっぱり家での時
間の過ごし方にまごまごしてしまっています。お正月が終わって非生産的な
ことにこだわる必要がなくなったので本を読んだりしていますが、一番変わっ
たのは家族と過ごす時間が多くなったことです。子供が二人とも二十歳を過
ぎていることもあり、家を留守にしていてもそれほど怒られなかったのですが、
やっぱり家族と一緒にいる時間は大切だなとあらためて思っています。

 時間があってありがたいのは瞑想をする時間が取れることです。私の瞑想
は、朝起きてまずトイレに行き、その後再び布団にもぐりこんで横になった状
態で行うという方法を取っているので、冬の寒い時期はついつい長時間の瞑
想になってしまいます。

 最近は、いろいろなことを感じられるようになってきたのですが、全国各地
にとどまらず、最近では世界各地に行ってお会いしてきた神さまとの対話ま
で楽しんでいました。先週書いた、アラハバキの神さまなどはいままでにない
タイプなのでいろいろお話していると結構楽しいのです。

 私のもう一つの特徴は、あまり考えずに物事に流されて行動することです。
成り行きが大好きで、行動パターンは泥縄(泥棒を捕まえてから縄をなう)で
す。食事についてもそのとおりで、忙しくしているとあまり気にならないので
1日に1食しか食べないことが多いのですが、家にいるとついついたくさん食
べてしまうのです。

 ところが、それでいて高止まりしている体重があんまり増えないから不思議
だなと思っていたら、友人からそれは不必要な見えない存在(多分アラハバキ
の神さまとか)にエネルギーを吸い取られているのかもしれないよと教えても
らいました。

 正直に言うと最初はかなり反発しました。アラハバキの神さまはにんげん
クラブ愛知の小杉支部代表と年末の忘年会のときにも話題になっていて、私
としてはシンクロニシティを感じていました。それに、ちょっと大きなテーマとし
て天つ神と国つ神の融合が大事だとも思っていて、国つ神中の国つ神ともい
える存在であるアラハバキの神さまには何とも言えないシンパシーを感じてい
たのです。

 ただ、とても信頼している友人からのアドバイスだったこともあり、例の泥縄
で言われる通りに目に見えない他の存在ではなく、自分自身の内なるものに
フォーカスして瞑想をするようにしてみることにしました。そうすると、まだ神さ
まの存在を意識できていなかった頃に一生懸命自分の内面をクリーニングし
ていた時の感覚を久しぶりに思い出して、なんとも言えない爽快感を味わうこ
とができました。

 興味本位で他のエネルギーを楽しむのも悪くはないのですが、自分の中に
クリーニングできていないものをたくさん抱えていると、結構しんどいことにな
るのだなと反省しています。

 そして、二元論的な世の中の見方から考えると、天つ神 ⇔ 国つ神 ⇔ アラ
ハバキの神さま、という構図になっているとすると、裏の裏は表になるので、
実はアラハバキの神さまは天つ神の一種なのかなと考えたりしています。もち
ろん、天つ神だからダメだというわけではないのですが、いま感じているのは
天つ神系のエネルギーから国つ神系のエネルギーへの転換をソフトランディン
グで行うことなので、ちょっと自分のやりたい方向と逆の方向に意識を向けて
いたのかなということに気づいたのです。

 とはいうものの、自分との対話で爽快感を感じたのは、まだこの一度きりで
す。不思議なもので、その境地を思い出すといままでにため込んでいたほこり
がいっぱいあることが分かり、それを一気にクリーニングする結構しんどい作
業が精神的に続くようになってきたからです。

 まあ、それをこの原稿を書くことで意味づけすることができたので、冷静に
見つめながら、なるべく楽しみながらやっていきたいと思っています。先駆者
の友人がいるというのはいいものですね。でも、ある程度のクリーニングが済
んだら、またアラハバキの神さまとのやり取りを楽しみたいと思っています。


 本当は1月29日の中矢伸一先生との講演会の話題を書くつもりだったので
すが、中矢先生の情報も取り方によっては劇薬なので、私という緩和装置を
通して聞いていただくのも大きな意味があると思います。今回で中矢先生との
ジョイント講演会は多分最後になると思います。父が遺してくれたものを伝えて
いくまたとない機会になると思うので、ぜひ楽しみにしてください。直前になりま
すが、来週、その意味をあらためて書いてみたいと思っていますので楽しみに
してください。


アラハバキの神さま

 いきなりですが、どうも東北地方には苦手意識がありました。私の勝手な
妄想だとは思うのですが大阪人の軽いノリを嫌われているような気がして、
また若い頃に東北の仕事で苦労した記憶があり、これも妄想なのですが、
あの粘っこいお酒の飲み方なども苦手でした。

 しかし、数年前からにんげんクラブの集まりで仙台や山形によく行くように
なりました。また、山形県の新庄で命仁という生体エネルギー農法のお米
作りに関係させていただいていることもあり、東北に対する苦手意識もかな
りなくなってきました。

 そしてもうひとつ、大きかったのは東日本大震災の復興支援に少し関与
させていただいて、宮城県石巻市に出向く機会が何度かあったことです。
特に、本物の缶詰を作っている木の屋石巻水産の木村隆之副社長には
親しくしていただいて、復興で頑張っていらっしゃる三陸地方の人たちには
特に親しみを感じるようになりました。

 そんなこともあって、友人の会社が三陸地方で展開している「マンスリー
ホテルi-room」
の視察に出かけたのが昨年の5月のことでした。行ってみて
改めて驚いたのですが、東京にいると信じられませんが、現地の復興はま
だ全くと言っていいほど進んでいません。まだ建設工事に入る前の土木工
事の段階で、津波が来ても大丈夫なように土地の嵩上げ工事が行われて
いるような状況なのです。そのために道が毎週のように変わってしまい、地
元の人でも迷ってしまうほどなのだそうです。

 先日、岩手県で一番美味しいと言われている大槌町の鮨辰というお寿司
屋さんに行った時も、仮設店舗で営業されていて驚きました。ちょうどお正月
でネタがほとんどなくなってしまい、お昼の営業はしないつもりだったような
のですが、東京からわざわざ食べに来たとお願いしたら気持ちよく開けてく
ださって本当に美味しいお寿司を堪能させていただきました。知る人ぞ知る
店でしたが、県内一と言われているお店でもまだ仮説商店街での仮店舗で
の営業を余儀なくされている状態なのです。

 「i-room」は普通のホテルというよりは、そんな土木関係者、建設関係者
を主なお客様と考えて展開されているホテルです。一般の人も一泊から泊
まれますが、どちらかというと長期滞在客を想定して作られています。

 ここまで復興が進まない大きな理由は建設業の慢性的な人手不足にあり
ます。地元の人たちだけではとても手が回らないので、全国の建設業者が
被災地まで出向いて仕事をしているのですが、今度はその人たちが泊まる
宿がなく、朝夕、近隣の大きな町のホテルから渋滞をつくりながらダンプで
現場に通っている状態なのです。

 少しでも、お役に立てればと思い、たまたま「ザ・フナイ」の長年の購読者
のご住職がいろいろお世話をしてくださったこともあり、船井本社でこの度、
大槌の隣、岩手県の山田町の「i-room 山田町」に投資をさせていただくこ
とになり、先日引き渡しを受けるために現地に行ってきました。

 少しでも早く需要に応えるためにタイで躯体などは作ってコンテナで気仙
沼港まで運び、それを積み上げる形式で作っているのでこんな短期間で完
成したのです。おかげさまで1月15日には開業できる予定です。苦手意識
があった東北で、まさかホテルの運営に関わらせてもらえるとは思いませ
んでしたが、これもご縁なのでしょうか。

 事業をさせていただくからには地元の神さまにご挨拶にいかなければと思
い、近くの八幡様にお参りに行かせていただいたのですが、何か十分では
ない気がします。翌日から私の岩手入りに合わせて帰り道の花巻で社員旅
行を企画していたので、そこでいい神社がないかとネットの検索をしていたら
丹内山神社を見つけました。予想以上に不思議で面白い神社で、少し調べ
てみると東北の地元の神さまだともいえるアラハバキ神に行き付きました。

 そこでふと、岩手県出身の人気作家である高橋克彦さんの『竜の柩』(講
談社文庫)という『東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)』という古文書を
基にした小説があることを思い出して、久しぶりに冒頭(文庫本6巻の大作
です)の部分を読み直してみました。そうすると、神武天皇に討たれた長髄
彦(ながすねひこ)が青森に流れてきて開いた津軽王国の話から始まって
いて、その名前をそう言えば橿原神宮で聞いたことを思い出しました。

 さらに、その一族は安倍一族と名乗り源平の戦いの前哨戦ともいえる前
九年の役で歴史に名前が出てくる安倍貞任につながり、やがてその一族が
奥州藤原氏として平泉で栄耀栄華を極めていくことにつながるのですが、
安倍氏は安倍晋三現総理と同じ苗字になります。また、『竜の柩』の冒頭の
部分は十三湖(じゅうさんこ)という汽水湖から始まるのですが、十三は
"とさ"とも読めるので、小川雅弘さんのことを連想することができることにも
気がつきました。

 また、『東日流外三郡誌』と同様に『竹内文書(たけのうちもんじょ)』につい
ての話も小説には出てきていて、やはり昨年に尋ねた青森県新郷村のキリ
ストの墓やピラミッドの話などもあり、いろいろなことが結びついていくことが
感じられました。


 とりあえず、東北の歴史の中に隠されているアラハバキの神さまにご挨拶
することができて、それは正解だったように感じています。大和や出雲の神
さまと違う強力なエネルギーを感じる神さまにご挨拶できたことで、ますます
東北地方とのご縁ができるのではないかと楽しみに思っています。

非生産的なお正月

 あけましておめでとうございます。
おかげさまで、お正月休みは徹底的に非生産的に過ごさせていただきまし
た。仕事はしない、本も読まない、テレビを見て、お酒を飲んで、眠たくなっ
たら寝る。こんな時間でした。

 現代社会を生きる私たちは、とかく効率を重視して日々を過ごしています。
これが日本の強さなのだと思いますが、どうもその生き方を続けていると行
き詰ってしまうような気がしてきたのです。

 というのも、今年がどんな年になるかということを効率的に考えていくと、
あんまり楽しい未来は浮かんできません。週刊誌には日経平均が4万円に
なるという特集も組まれていましたが、このような記事が出てくるようになる
と、いよいよ危ないのかなと思ってしまいます。


 だから、あえていまは非生産的な日々を過ごす練習をした方がいいので
はないかと、実はこれが昨年末インドに行って考えてきたことの結論なの
です。高額紙幣は使えなくなりましたが、予想に反してインドはとても景気
がいいように感じられました。

 譲り合いの精神などはみじんも感じられないのですが、その中で全体的
には見事に調和しているインドを見ていると、近い将来の世界のヘゲモニー
は人口でも間もなく世界一になると言われているインド人が握るのではない
かなとさえ思えてきました。

 先進国やロシア、中国までは効率的なことが優先できるのですが、インド
に行くと効率を無視した強さを感じるのです。インドと言えば、哲学や数学
など実用的にはすぐに役立ないことが思い浮かびます。


 一緒に行った小川雅弘さんはガンジーがテーマだったのですが、戦って
英雄になった人は世界の歴史の中でたくさんいますが、戦わずに英雄に
なったのはガンジーだけだということがあらためて分かってきました。「非暴
力不服従」、ガンジーはこれでインドの独立を勝ち取ったのです。

 戦うことには効率が求められますが、戦わないということは効率を無視す
ることです。困ったことがあるとすぐにハンガーストライキで断食に入るわけ
ですから効率という観点は端から無視されているのです。しかし、それがあ
の混沌としたインドの社会で受け入れられ、大きな潮流となって現代という
社会を創り上げていくのが感じられるようになってきました。効率重視で生
きていくと今年はきっと混乱の年になりますが、インドのように効率と違う土
俵に立てば何とかなるのではないかなと思ったのです。

 そうは言っても、普段はなかなか非生産的なことをするのは難しいので、
お正月ぐらいは本も読まない日々を過ごそうと思いました。原稿も大体年内
の内に終えていたので、お正月休みに書くのはいま書いている「効率無視
のすすめ」の原稿だけです。

 ふと、日本の偉人の中でも、弘法大師空海は戦わなかったのかもしれな
いなと思いました。そう考えると、空海とガンジーが似ているように思えてき
ました。独立を果たして半年もたたない1948年1月30日午後5時17分、ガン
ジーは78歳で凶弾に倒れます。

 インドの独立はガンジーの手で成し遂げられたのですが、実際の政治は
行っていません。もちろん精神的な指導はしましたし、「塩の行進」として有
名な塩の専売制に抗議して380キロメートルを更新した不服従運動など確
かにインドの独立に大きな痕跡を残しているのですが、すでに高齢だった
ために実際の政治家としての目立った活動はしていないのです。

 そして、だからこそ彼はいまでもインドの民衆から絶対的な人気があるの
でしょう。そして、空海が即身成仏を遂げていまでも日本を守護しているよ
うに、あえて凶弾に倒れることを選んでいまでもインドを庇護する存在になっ
ているのではないかと感じられたのです。
 ここには、効率の概念はありません。1,300年にもわたって日本の庇護を
してもあまり楽しそうではないし、高野山に行ってその庇護に頼ろうとする
有名な武将のお墓を見ていると、やりきれない思いになるのは私だけでしょ
うか。

 同様に、いまのモディ首相の人気がとても高いこともよく分かりました。こ
ちらの方は中国のいまを作った鄧小平にとても似ているように思われまし
た。鄧小平も独立を果たした絶対君主の毛沢東に睨まれて大変な政治家
人生を過ごしましたが、社会主義的な体制を維持しつつ経済を発展させる
いまの中国的な体制の基本を形作ることで、いまの中国の繁栄の基盤を
築いた人物です。

 鄧小平の「白い猫でも黒い猫でも鼠を捕まえる猫はいい猫で、豊かにな
れる人から先に豊かになろう」というスローガンは、中国人の気質にマッチ
していたのでしょう。いまの習近平に至るまでの指導者を決めて亡くなった
と言われていて、それゆえ習近平以降の中国は危ういのではないかと言
われているぐらいです。

 天安門事件の起こった1989年から南巡講話を発表した1992年ぐらいが、
鄧小平のピークだったのだと思いますが、モディ首相のピークも近い将来
にやってくるとするとインドは中国の後を25年ぐらい遅れて走っていくのか
もしれません。

 そのようなわけで、日本人には難しい発想かもしれませんが、インドの強
さの秘密かもしれない非効率で非生産的な気分を味わってみた、なかなか
楽しいお正月になりました。

 1月29日(日)に船井本社からも近いルポール麹町にて、『日月神示的な
生き方出版記念講演会&新年会』
が開催されるのですが、そこではこのお
正月を経てトランプショックからようやく抜け出して、最新の経済の話題をこ
れまでにない柔軟な発想をもってお話しできればと思っています。中矢先生
は外部での講演活動を控えられているそうなので、貴重な機会にもなると
思いますので、ぜひご参加ください。


 皆さまとご一緒に良い年にしたいと思っていますので、本年もにんげん
クラブをどうぞよろしくお願いいたします。

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