ノーベル賞授賞式の晩餐会が行われる、
スウェーデンのストックフォルム
市庁舎にある黄金の間には、
女神ゲフィオンの壁画が描かれているそうです。
いときょう著
「フトマニと北欧の女神ゲフィオンから読み解く
古代人の宇宙観と文字生成の原理」
(ホツマ出版)
の表紙には
そのゲフィオンの壁画の写真が載っています。
市庁舎の中庭から見える
メラーレン湖という美しい湖は
北欧神話によると、
女神ゲフィオンが創ったと言われているそうです。
私は残念ながら
スウェーデンに行ったことがありませんし、
北欧の神話にも詳しくはありませんが、
いときょう先生によると、
この宇宙観と
ホツマツタヱに関連する太占(フトマニ)という占いが
文字生成の原理を見事に説明していると
解説されています。
いときょう先生と
カタカムナ研究家である吉野信子先生の共著
「ホツマツタヱとカタカムナで語り尽くす
超古代史が伝える日本の源流と新世界の始まり」
(明窓出版)
によれば
ホツマツタヱの概要は以下のようになります。
(引用開始)
「ホツマツタヱ」とは、
古代文字「ヲシテ」で書かれた日本最古の歴史書で、
古事記、日本書紀の
元になったとされる書物と言われている。
五七調の長歌体で記され、
約12万文字、全40章からなる。
古事記、日本書紀と同様、
古代の日本の国造りを描いているとされる。
また、和歌や日本の祭り、
行事の起源なども書かれており、
縄文文明を知る上でも貴重な文献と言える。
すべて漢字で表記されている古事記・日本書紀に対し、
ホツマツタヱには、縄文時代より使われてきた
日本固有の文字・ヲシテ文字が使われている。
ヲシテの基本となる文字は48。
点や線で表される子音と、
丸や三角、四角で表される
5母音を合わせて発音がつくられる。
昭和41年8月、
「現代用語の基礎知識」
初代編集長であった松本善之助氏が
東京・神田の古書店で
「ホツマツタヱ」の一部の写本を発見したことが、
今に繋がる研究の始まりと言われる。
その後、平成4年、
高島市安曇川の日吉神社の蔵から
全40アヤ(章)が発見されたことで、
一気に研究が進んだ。
(引用終了)
いと先生は経営者でいらっしゃったのですが、
ホツマツタヱをはじめとする古代文字に魅かれ、
その研究者となり
ホツマ出版を立ち上げて
代表取締役に就任されています。
にんげんクラブでも
定期的にセミナーを開催してくださっていて、
多くのファンが講座を楽しみにされています。
私は10年ぐらい前に初めて
ホツマツタヱのいと先生の講座を
聞かせていただいたことがあります。
ホツマツタヱでは天照大神は
アマテル神と呼ばれて男性であること、
アマテルの皇后がセオリツヒメであることなどを知り、
とても興味を持ちました。
その後、セオリツヒメの縁の神社に
何度か行かせていただいたりして、
いと先生のお優しい人柄と相まって
その世界観が大好きになりました。
ただ、きわめてアバウトな性格なので、
いと先生のように研究をするには至らず、
何年か前に
いと先生のご推薦される本は入手していたのですが、
得意の積読になっていました。
冒頭で紹介した
女神ゲフィオンのことが書かれている本も
そんな中の1冊なのですが、
4月2日(日)に
いと先生と一緒にセミナーをさせていただくことになり、
いまになってあわてて読み始めたというわけです。
最近、「マネーとスピリチュアル研究会」を始めたのですが、
そのための資料を作っている過程で
十種の神宝(とくさのかんだから)の解明が
自分なりに進んできました。
そんなことを聞き及びになられた
いと先生から
一緒にセミナーをしようという
ご提案をいただいたのです。
ホツマツタヱにもトグサタカラという表現で
十種の神宝が出てくるそうで、
古代文字で書かれた
日本の国造り神話の段階まで遡って、
古代の叡智を解明できることになるのかもしれません。
私は、研究の過程でつかんだ
それぞれの神宝の特徴を
お話させていただこうと思います。
どうも、エゴ(我欲)を超越して、
自分のことだけではなく
世のため人のために生きるということを実践するのが
十種の神宝を使いこなすためのポイントになるようです。
エゴの時代は三種の神器で治めた世の中が、
人類の精神性が高まってくると
十種の神宝まで使いこなせるようになってきて、
まさにその準備のためのクライマックスに
世の中は到達しているのかもしれないという仮説を考えています。
直前のお知らせで恐縮ですが、
4月2日のセミナーに
ご参加いただければ幸いです。
宇宙創成の原理や
世界各地の文字生成の秘密ですら書かれている
ホツマツタヱの世界観を感覚的につかむことは、
私たち人類が進化していくために絶対不可欠なことだと感じます。
縄文時代を解き明かす
ポイントになるとも言われているホツマツタヱ。
私も真摯に学ばせていただきたいと思っています。
こんにちは。
花粉症の辛い季節ですね。
とはいえ実は今年はあまり花粉症が辛くありません。
今年は割と花粉が多いにも関わらず鼻水がほとんど出ないのです。
目のかゆみは例年と同じくらいあります。
というのも、 今から3年ほど前にある方と話していた際に、
その方は年齢を重ねるにつれて45歳くらいから
花粉症の症状がだんだん楽になっていったという話をしてくれました。
それを聞いた時はそんなことがあるのかなと思っていましたが
私もそのくらいの年齢になると確かに花粉症が和らいで来たかもしれません。
なぜ年をとると花粉症が治るのか、
年齢を重ねるごとに免疫力が落ちて
花粉にあまり過剰な反応をしなくなるとの説があるそうです。
花粉症の症状がなくなるのは喜ばしいことではありますが、
風邪や菌やウイルスに対する免疫力も同様に落ちているそうなので
喜んでいいのかどうなのか...。
とりあえず今年の春はそこそこ元気でいられそうです。
先日から、スポーツクラブに入会しました。
ここ数年の私の運動不足はあまりにも酷く、
去年前半はかなり病気がちでした。
少しでも元気になろうということで、
自分としては清水の舞台に飛び降りるくらいの気持ちで
スポーツクラブに入会したのですが、今のところなかなかいい感じです。
初日は30分ウォーキングマシンで歩いただけで
滝のように汗をかき、運動はこんなにしんどいのかと思いましたが、
翌日の体がとても軽く爽快だったため、なんだかちょっとハマりそうです。
今はまだ週に1回程度しか利用できていませんが、
これからも続けていきたいと思います。
先日は、脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方
という本を読んでみましたら、
これがとてもわかりやすくて、
私には大ヒットの本でした。
運動をすることで、脳の機能が
スムーズに使えるようです。
特にこの本の著者は、
ADHDなどについても権威のある有名な医師なので、
ADHDと運動についての文章は、
もう膝を打つほどに納得しまくりで読みました。
そして同じ著者が共著者である本
へんてこな贈り物―誤解されやすいあなたに--注意欠陥・多動性障害とのつきあい方
も読んでみました。
かなり古い本であり、ADHDに関するかなり有名な本なようですが、
とてもよくわかり、
こちらも私にとって救いになる本でした。
(こちらの本は、古い本なので、
ADHDの治療も投薬治療が主に出てきます。
副作用も人それぞれで、一生薬を飲み続けなければいけない投薬治療を、
個人的には抵抗があったのですが、
同じ著者が、時代が変わってから投薬もいいけど運動がもっといい、
と書いていることも、時代の流れを感じられて、
とてもためになりました。)
今まで読んだ本では、私の特性はADHDに非常に似ているけれど、
多動もないし本で読むのとは何かちょっと違うような感覚があり、
気にするほどでもないのかな、と思おうとしました。
実際にメンタルクリニックで検査をしてもらっても、
「数値の出方は典型的なADHDですが、
まあいろいろ工夫したら大丈夫じゃないんですか。」
という程度の診断をしていただいただけ。
薬で治療するのもこわくて踏み出せませんでした。
IQでは正常の範囲でも、IQとは別のところで実際に日常では毎日困っているし、
頭の中はぐちゃぐちゃだし、辛さがわかってもらえない・・・・
ともやもやしていたのですが、
この本を読むと、まさにこれ!これが私の人生そのもの!
こういう症状でずっと私は困ってきたのだ!
このことをもっと早く知っていられたら!
というふうに、私とそっくりな人生を歩んでいる方の実例が
山ほど出ていて、こんな有名な本を何でもっと早く読めなかったのだろう、
と思いました。
拙著『あなたの中に、神さまが宿っています。』
のプロローグでだいたい書いたので詳細は省きますが、
どう考えてもいろいろとネジが外れたようでおかしな人生が、
ADHDのフィルター越しに見ると、すべて説明がつき、
どんな占いよりも、自分の人生を表しています。
人生でも集中力があってわりと有意義な日常が送れた時期と、
そうでない時期がはっきりとわかれているのですが、
その上手くいっていた時期は、なぜ上手くいっていたのか、
なぜ全く上手くいかない時期があるのか。
二冊の本を読むとはっきりとわかりました。
その理由は、日常的に運動をしているかどうかと、
無条件に褒めてくれて日常の世話をしてくれる人がいるかどうかです。
高校生の頃、ピアノと水泳部の部活をやめたらがくっと成績が下がりました。
小学校、中学校ではさほど運動をしていないのに、
なぜ落ち着いて授業を受けていられたのだろう、と考えたら、
我が家は家から学校までが徒歩で30分以上かかって遠かったからのようです(笑)。
高校は家から学校まで徒歩2分ほどで、
運動は部活をやめて全くしなかったので、
有り余るエネルギーが暴走してしまって、集中力がなくなったのでしょう。
それから、舩井会長の秘書時代に熱海にいた頃は、
私の苦手な事務的なことを率先してやってくれる同僚がおり、
その子はポジティブな言葉を好む子だったので、
コーチングを受けているかのように、日常的に褒めてくれたので、
短所が隠せて長所が伸ばせていい面を発揮できたのかもしれません。
運動というほどのことはしていませんでしたが、
当時、毎日ランチの後に両手ふり運動をしていました。
運動の習慣があるかないか、歩く習慣があるかどうか、
手をきちんと動かすかどうか、
励ましてくれる人が身近にいるかどうか、
ちょっとした習慣で、人生が変わってしまうのだなあと、
本書を読んでからは思いました。
本当は、怠惰やうっかりや努力不足の言い訳に聞こえてしまうかもしれないし、
仕事の依頼を受けるには黙っていたほうが断然有利だと思うので、
自分がADHDだとかはわざわざブログで書かないほうがいいのかもしれませんが、
本の内容があまりにも衝撃的だったので、思わず書いてしまいました。
気になる方は、ぜひ読んでみてくださいね。
ちょっと支離滅裂な文章になってしまいましたが、
とにかく脳を鍛えるには、運動しかないようなので、
これからは運動習慣を心がけたいです。
最初に自分のレポートの間違いから
指摘させていただきます。
先々週の当欄で、
「守破離」と「離見の見」という言葉が
世阿弥の「風姿花伝」で書かれているものだと
書かせていただいたのですが、
どちらも間違っていました。
「守破離」は千利休が言った
という話もあるようですが、
実は出典がよくわかっていないもののようです。
「離見の見」は世阿弥が「風姿花伝」の後で書いた
「花鏡」の中で書いているもので、
こちらの方はまあ近いとは言え、
間違いは間違いなので
謹んで訂正させていただきたいと思います。
間違いに気が付いたきっかけは、
林望著
「すらすら読める風姿花伝」
(講談社+α文庫)
を読んだことです。
「風姿花伝」の原文を紹介して
現代語訳と解説を書いている面白い本ですが、
先々週の原稿を書く前に読もうと思って
買ってあったのですが、
時間がなくて
読まずに原稿を書いてしまいました。
遅ればせながら読んだのですが、
Kan.さんがワークプログラムで使った
「秘すれば花」はもちろん出てきたのですが、
私が間違えた二つの言葉は
最後まで読んでも出てきません。
心配になってネットで検索したのが
上記の結果になります。
まさに思い込みをしっかりと確かめることなく
原稿にしてしまった私のミスですが、
「守破離」と似たような言葉として
「風姿花伝」に出てくるのが、
「序破急」という言葉です。
やっぱり昔から買ってあって読んでいなかった
土屋 惠一郎著
『NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝』
(NHK出版
)に以下のような記述があります。
せめて、この本を読んでいれば
間違えなかったかもしれないと悔やんでいますが、
まあ、このようにネタにできているので
大変厚かましくはありますが、
よかったとさせていただきたいと思います。
(引用開始)
続いて紹介したいのは
「序破急」という言葉です。
「序破急」は、
もともと雅楽にあった
音楽や舞などの
形式上の三区分を表す言葉です。
世阿弥がオリジナルで
つくったものではありません。
しかし、世阿弥がこの言葉を
単なる音楽上の意味ではなく、
意味をひろげて大事な言葉として使ったことで、
世阿弥の言葉として理解されているかもしれません。
「序」は「はじめに」という意味です。
能の「序の舞」は、
冒頭部分に笛と足踏み(「序」)を含ん だ
舞を指します。
その後、音楽が少し高まる「破」があり、
さらに盛り上がっていく「急」がある。
舞の中に、序破急という
三段階の流れがあるのです。
世阿弥は、すべてのことには序破急があり、
能でも舞に限らず、
物語のプロットや、
一日の公演プログラムも
序破急に則って構成するとよいと言っています。
(引用終了)
私だけではなく、
「守破離」という言葉は
世阿弥が言った言葉だと思い込んでいる人が
どうもたくさんいるようです。
それだけ、世阿弥が残した考え方が
現代にも通用する奥の深いものだということだと思います。
ちなみに、この「100分de名著シリーズ」という
Eテレの番組を本にしたものは、
とても参考になるものが多くあります。
普段は私が知見を持っていない分野の原稿を書く時は
よく参考にさせていただいています。
テレビ番組は、たまにしか拝見したことがないのですが、
私はテキスト派なので
本で読む方が得意ですが
動画派の方は
NHKのオンデマンドも観られるようなので、
ご興味がある著者のことを知る
一助にしていただければと思います。
NHKの受信料を払わされることに対して
一家言持っていらっしゃる方は
たくさんいらっしゃると思いますし、
確かに中途半端なあり方だとは思いますが、
やっぱり単純に収益を目的とする民放では
なかなかこういう番組を作るのは難しいと思いますので、
私は基本的には
喜んで受信料を納めています。
デジタルの時代がここまで進んだことで
新聞やテレビの存続が危ういという
話を聞くようになりました。
もしかしたら、
こういう質の高いコンテンツを作っていくところに
解決方法があるのかもしれません。
『NHK「100分de名著」ブックス
世阿弥 風姿花伝』の
著者の土屋先生のご意見ですが、
世阿弥の父親の名人であった観阿弥が
室町幕府の三代将軍足利義満の前で、
それまでは長老が舞うものと決まっていた
「翁」という演目を
自分で舞って将軍の庇護を得ることに成功しました。
猿楽と呼ばれていた能の原形は、
それまでは寺社仏閣で定期的に演じられるもので、
いわば寺社仏閣から雇用されているような
猿楽の踊り手が人気商売になりました。
それ自体はマーケットが格段に広がったので
いいことなのですが、
安定はなくなり
実力によって地位を得ていく
競争にさらされることになったという
背景があるという解説がなされています。
世阿弥が「風姿花伝」を残したのは、
競争社会に突入した能楽の世界で
子孫が生き残っていくための
秘伝の書としての役割を担わせるためだった
という解説には
納得させられるものがあります。
20年ぐらい前から
競争社会に突入した現代社会において、
能の奥義とも言える
世阿弥の著書の人気が高い背景には
こういう事情があるのかもしれません。
競争社会から、また一歩進んだ
共生社会を目指している私たちにとっては、
その後の能楽の発展を学んでいくと
とても参考になるのかもしれません。
世阿弥の時代から600年経っても
存続している能楽から
学べることは多いような気がしています。
安田隆 著
ヒカルランド 刊
価格 1,870円(税込)
著者の安田隆氏はミュージシャン(ドラマー)として活躍しながら、
東洋の医療や武術、瞑想法などを習得し、
「気の生体術研究会」を設立後、
マインドテクノロジー、プロセス指向心理学、
現代催眠など、西洋の様々な療法を研究し、
東洋と西洋の様々な叡智に共通する原理を発見しました。
体、心の悩み、運命のトラブル等を
同じように扱える数々の技法を編み出しました。
フリークエンシーもその一つです。
心、身、神を統合した独自の研究を進めながら
世界中から相談に訪れる人々に
「現代のシャーマン」として指導にあたっています。
フリークエンシーは
種魚を積んだ高僧の瞑想に同席するだけで、
病気や痛みが緩和したり、焼失したり、
悩みが消失してしまうように、
量子的な考えからすると、
気や、プラーナや、マナのようなエネルギーのようなもので、
長年の修行で培った境地がなくても、
同様なことができるのだそうです。
それは、「同期引き込み現象」(同期引き込み転移)とも言います。
「同期引き込み現象」という物理現象を用いて、
術者と同様な「特殊な調和状態」に導く方法です。
気のせいレベルではなく起こせるのがフリークエンシーなのです。
「修行しなくても無になれる」とは、
まさに安田氏が求めてきた答えであり、
その答えが本著には詰め込まれています。
フリークエンシーのやり方や応用等、
様々なレポートが裏付けています。
是非、お読みください!
( 江尻 みゆき )
アメリカで銀行破綻が
相次いで2行で起こりました。
アメリカでの銀行破綻は
リーマンショック以来ということで、
FRBによる金融引き締めの副作用が
目に見える形で現れたと言ってもいいのではないでしょうか。
象徴的なのは
シリコンバレー銀行の破綻。
個人客を対象としていない銀行で、
預金の大半が
ITベンチャー企業のものだという話ですが、
とりあえずは預金が
全額保護されることが迅速に発表され、
これ以上のバンクラン
(銀行に預金を引き出す人が列をなして並ぶ状態。
銀行は資産額以上の貸し出しを行っていて、
バンクランが発生すれば
どんなに優良な銀行であっても
倒産する可能性はある)
は止まりそうです。
倒産の原因となったのは
債券運用の損失が出たことがSNSで話題になり、
情報に敏感なシリコンバレー企業が
バンクランに走ったことにあるようです。
アメリカの金融関係者も
同行が危機にあるという
認識を持っている人はほとんどおらず、
どうもブラックスワン
(通常スワンは白いのですが、
まれに黒い白鳥が見つかること。
予期せぬ事態が起きて大惨事になることの象徴)
の臭いがすると
敏感になっている人もいるようです。
債券価格と金利は
逆の相関関係にあります。
いまのアメリカのように
金利が上がっている状態のときは、
債券価格は安くなっています。
運用でアメリカ国債などの
債権を多額に抱えていた同行は
売却損を出すことで
健全性をアピールする狙いだったようですが、
完全に裏目に出たようです。
たまたま今週に入って、
証券会社の元幹部の方に
会う機会があったのですが、
どうも日本の地方銀行でも
国債を大量に保有しているところは
かなりの含み損を抱えているので
危ないのではと
噂されているところもあるようです。
アメリカの影響を受けて
日本の株式市場も大きく下げていますが、
特に銀行株が売られているのは
この辺りの連想があるからなのかもしれません。
シリコンバレーという
ハイテク地域を象徴する
銀行がつぶれたことは印象的なので、
これが直接の金融危機に発展するとは思いませんが、
ちょっときな臭いような感じはあります。
(引用開始)
金利がここまで上昇してくると、
史上空前の世界的な金融緩和で踊ってきた
金融マーケットや企業経営に
影響が及んでくるのは避けようがない。
現に、米国の債券市場は
昨年の 2022年に
18%を超す下げとなっている。
当然のことながら、
ここまでの金利コスト上昇分だけでも
企業経営に重くのしかかって くる。
それがジャンク債など
低格付け債を発行している企業の経営を襲うと、
デフォルト(債務不履行)発生となり、
債券価格全般の急落につながっていく。
債券市場が大きく崩れると、
債券の流通利回りは急上昇する。
それを市場金利の上昇と いうが、
一度始まるともう止めようがない。
その時は、もはや政策金利がどうのこうのなど
太刀打ちができない。
あっという間に、
金利水準全般が跳ね上がっていく。
(中略)
もっとも、その前に
空前の金融緩和政策に乗ってきた
カネ余りバブル相場が崩れ出していよう。
つまり、世界の債券や株式市場全般が
ドスーンと下げるわけだ。
その大きなふるい落しの先に、
玉と石コロとの選別が始まるのだ。
多くの投資家が吹き飛ばされよう。
それは個人投資家だけではない。
年金などを運用し ている機関投資家も
同様にバブル崩壊の地獄に叩き落されることに。
機関投資家は運用のプロといわれるが、
ひたすらマーケットを追いかけては、
日経平均株価などのベンチマークから
つかず離れずをもって運用しているだけ。
たしかに、1秒間に 1000回を超す
売買を繰り返したりの
高度なディーリング運用など、
テクニックはすごい。
しかし、しょせんは株価動向を追いかけるだけの
ディーリング運用である。
金融緩和バブルが吹き飛び、
株式市場が大崩れしだしたら、
一巻の終わり。
彼らの運用とやらは
マーケットと一緒に
暴落相場のドロ沼に沈んでいく。
そうなってくると、
本格派の長期投資家のみが生き残る。
というか、
1980年代から
どんどん絶滅危惧種的な存在に追いやられてきた、
われわれ長期投資家の復権だ。
長々と前口上を続けてきたが、
ようやく本物の長期投資が
真価を発揮する時が到来しよ うとしている。
(引用終了)
澤上篤人、渡部清二著
『本物の長期投資でいこう! 40年に一度の大チャンスがやってくる』
(かや書房)
の澤上先生の
「はじめに」からの引用ですが、
まさにここで澤上先生が書かれている
危惧が現実化してきたと言えそうです。
時代は大きく変化しそうな気がします。
私は必ずしも
澤上先生と同意見だというわけではありませんが、
これを機会に
「さわかみ投信」を
買ってみようという気にはなってきました。
投資は自己責任で行っていただかないといけませんが、
ご自分のナラティブ
(起承転結がない物語、妄想と考えてもOK)
を作っていただいて
一歩を踏み出す時なのかもしれません。
本書はとても面白かったので、
きっとナラティブづくりに役立つような気がします。
澤上先生超一流のナラティブを
味わえるという意味でも面白いので、
いままで投資に縁遠かった方でも
本書ぐらいからぜひ
勉強を始めていただければと思います。