サイトマップ

川端淳司のつれづれ読書録

BLOG新着トップ

最終第90回 漫画芸術に宿ったメッセージ。柴田昌弘氏の傑作『赤い牙ブルーソネット』、『斎女伝説クラダルマ』

160701.jpg

みなさん、こんにちは!
川端淳司です。

2012年1月24日に連載を開始した『つれづれ読書録』も、今回の第90回を
持ちまして最終回を迎えることになりました。

拙文を、私が最も尊敬する舩井幸雄さんが創設された『にんげんクラブ』の
HPに掲載できる幸運に恵まれたこと、事務局の皆様にお世話になったこと、
そして、読者の皆様に深く御礼申し上げます。

舩井幸雄さんがにんげんクラブを創設された目的は、これから迎えるであろ
う大難を小難、小難を無難、無難を無事にし、ミロクの世を創造できる『にん
げん』を結集させることだったのかなと思います。

一人一人がその天命・使命を果たす中で、ミロクの世は顕現するのではな
いでしょうか。

僕のモットーは『アートでミロクの世』なのですが、あやゆる最上の芸術には
自然と同様に神の意志・メッセージが宿っていると感じています。

1984年3月11日に映画『風の谷のナウシカ』は封切られ、3・11を予見して
いたのだと思います。今年は阿蘇のある熊本で大地震が発生しました。

SF漫画の巨匠・柴田昌弘さんはやはり1984年を前後して、漫画『赤い牙
ブルーソネット
』を描きました。

阿蘇五岳が大噴火し、九州を巻き込む大地震が起こり、世界支配者により
マインドコントロールされた多くの人間が阿蘇山に投身自殺する中、最後の
最後、妬みや嫉妬を抱く残虐な人間に滅ぼされた古代超人類(宇宙から来
た神と言われた人々)の血を宿し、覚醒した主人公・小松崎蘭(ラン)の破壊
暴走を止め、世界を救ったのは、何ら特別な力を持たない女子校生のラン
の友人奈留の命を賭した愛でした。


赤い牙シリーズの後に描いた『斎女(ときめ)伝説クラダルマ』の最終巻(19
96年)では、地球救済と称した巨大なエゴイズム=地球浄化計画を推進した
新興宗教シャクティ教団大教授ラージャとシンシア、千年の古より、性の奥義
をもって日本を裏から支配した斎女衆の総領由麻とシヴァ神が転生した久慈
将介の最終決戦が、日本に迫る巨大津波と富士山大噴火をもって描かれて
います。

巨大津波は富士山大噴火に相殺されてその猛威を振るう前におさまり、富
士山大噴火による被害が最小限に留まった裏には、由麻、将介、斎女衆の
命を賭した犠牲がありました。

舩井幸雄さんが熱海に引っ越されたのは富士山の噴火を抑える祈りの為
だったというようなお話を聞いたことがありますが、我々がこれ以上自身の
エゴを肥大させ、大難による地球再生という道は決して選んではなりません。

時は奇しくも参議院選挙。僕はご縁を頂いた『やすえくにお』さんに投票させ
て頂きましたが、個々人にとって2016年7月は大変化・行動の時だと思いま
す。

以下に、『斎女伝説クラダルマ』に記された柴田昌弘さん(或いは神様?)の
メッセージをご紹介します。

共にミロクの世を創造して参りましょう!

4年半、本当にありがとうございました(^^)/


~『斎女伝説クラダルマ』最終18巻より~


全世界をゆるがせた地竜たちの大暴れは唐突に鎮まった。

人々はふっと胸をなでおろし、やがてふだんの生活を取り戻す。

はたしてどれだけの人々が世界の危機を胸に刻み込みこの警告の意味を
理解しただろう。

将介と由麻が、門跡が、多勢の斎女とその仲間が、自らの身を犠牲にして
この世界を守ったのだ。

次はない。

次に破壊神が現れるとき、次に大地の竜が怒るとき、人類の命運はそこまでだ。

第89回 かつて舩井幸雄さんも力強く紹介された澤野大樹さんの究極の情報誌『INTUITION』。

みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

ご無沙汰してしまった間に夏至を迎えましたね。

その新たな転換点となる日に日本の南と北の地で天災と人災が起こりました。

にんげんクラブ主催のセミナーで講演をされている葦原瑞穂さんの名著『黎明』
には、大きな事件はそれを犯した個人だけの問題でなく、その後押しをした集合
意識を抱える多数の人達にも問題があることを指摘されていました。

僕も含めた一人一人が自身の心の葛藤を乗り越え、平安を抱き、嫌な事件、
その究極の戦争が起こらない平和な世界にしてゆきたいですね。

さて、連載第89回目はそんな世界の表層に巻き起こった事象・事件の裏に
どんなメッセージ・本質が潜んでいるかを分り易く我々に諭してくれる澤野
大樹さんの究極の情報誌『INTUITION』をご紹介します。

澤野さんには2012年の東京支部主宰イベントで講演頂きましたが、かつて、
舩井幸雄さんが『舩井幸雄.com』でご紹介されたこともありました。

とても有難いことに、その『INTUITION』のNo.169~最新No.177と澤野さんの
講演DVD『消されたシリウス』を拝読・拝見させて頂く機会に恵まれました。

澤野さんの分析には目から鱗で、特に講演には正直、度肝を抜かれました。

このブログで何度も紹介させて頂いた、時代の本質を見抜ける作家である
辺見庸さん、佐藤優さん、副島隆彦さんらとは違った切り口で、しかし、同様に
極めて重要な示唆を与えてくれます。

私が勉強になった所からほんの一部ですが、以下にご紹介させて頂きますので、
興味を持たれた方はぜひ『INTUITION』をご購読頂ければと思います。


■最新No.177より
・安倍首相の脳裏には、「対米独立」、「自主憲法作成」、「核兵器保有」がある。
・「対米従属」でありながら、じつは「反米」という二律背反の意識が安倍首相に
 はある。
・安倍首相は日本会議、神道政治連盟といった日本の核武装を掲げる団体の
 主要メンバーだ。

■No.176より
・日本銀行はETFの買入れで、日経平均株価を構成する9割の企業で実質的な
 大株主になった。
・円安誘導と、日銀の介入やGPIFによって偽装された株価上昇が「アベノミクス」
 の正体だ。
・東日本大震災は会津(福島)をはじめとする東北でおこった。熊本大震災は、
 薩摩藩の西郷隆盛が明治新政府へ戦いを挑んだ舞台(熊本城)で起こった。
 これら、巨大地震は、まさに「幻想と虚構の明治維新に立脚した日本への警告」
 である。

■No.175より
・新渡戸稲造が書いた「武士道」(1908年、明治41年邦訳)は本来の意味としての
 武士道ではない。これは、明治以降の天皇の皇軍としての精神態度を「武士道」
 という名で体系付けたものだ。その武士道は縄文日高見のアテルイらの気高き
 精神性とは無関係である。縄文日高見の本物のメンタリティは、自己の徹底的で
 清廉なるエゴイズムを発露する私的な戦闘者として、完全なる一匹狼的思想で
 あった。
・「伊勢神宮」の「内宮」は明治以降に建てられたものであり、「日の丸」は、元来
 蝦夷アテルイが掲げた旗である。
・安倍首相の政治家としてのモチベーションは、東京帝国大学法学部で首席を
 争った秀才だった祖父・岸信介、そして、東大法学部卒の父・安倍晋太郎、
 さらに大叔父の佐藤栄作(東大)、父方の祖父・寛(東大)、さらに実兄の寛信
 (東大)に対しての「学歴コンプレックス」で構成されている。安倍氏の劣等感は
 想像を絶するものがあると思われる。
・安倍氏には、長州の積年の恨み(米国に対する敗戦)を晴らすことと、個人的に
 「親戚一同を見返してやりたい」という二つの目的がある。これは安倍氏の乾
 坤一擲の大勝負なのだろう。だから安倍氏は必死なのだ。しかし、その私怨とも
 言える個人的な劣等感を解消するために日本人を巻き込み、さらには国土を
 再び焼け野原にすることだけはやめて頂きたい。

■No.174より
・27クラブ(というものがあります)。歴史に名を残したミュージシャンの多くは27歳
 で亡くなっている。カート・コバーンも、ジャニス・ジョップリンも、ジミヘンも、ジム・
 モリソンも、エイミー・ワインハウスも27歳で亡くなっている。(尾崎豊は26歳5か月)。
 人間時間で見れば「短い人生」と思われるが、彼らは通常一般の人の何倍もの
 偉業を成し遂げ、100%完璧な人生を謳歌しこの世を後にした。

☆澤野大樹さんの『INTUITION』の HP
http://www.intuition.jp/

☆澤野大樹さんの講演DVD『消されたシリウス』のHP
http://intuition.ocnk.net/product/52
 


PS
大阪のgallery wks.で抽象画家・伊吹拓さんの素敵な作品とご縁を頂きました。

本革製のブックカバーに描かれた油彩の抽象画。

『手に持つ絵画』。

160622-1.jpg

160622-2.jpg

160622-3.jpg

その斬新な発想の転換に、何か啓示を受けた気がしました。

これから、澤野さんの『INTUITION』で勉強させて頂きながら、僕のモットーである
『アートでミロクの世』を追求・実践して参ります。

gallery wks.
https://www.facebook.com/GALLERYwks

第88回 睡眠薬の薬害が知れ、断薬のきっかけと成り得る入門書。内海聡著『睡眠薬中毒』


みなさん、
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

地震の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
寄付など出来ることから行動させて頂きます。
願わくば3・11の過ちを繰り返さないように、川内原発の早期停止、それに続く
全原発の廃炉を願います。

原発を止めれない裏には恐ろしい一部の力を持つ人間とそれを間接的に支え
てしまっている『今だけ、自分だけ、お金だけ』といった人類のエゴの集積が潜
むのでしょうが、医療・製薬業界もまた同じものでしょう。

僕が無知で行動を起こさなかった為に、父は64歳の若さで何度もの手術と抗
がん剤治療の末に亡くなりました。

今こそ真実を知り、良い仲間を作り、舩井幸雄さんが夢見たミロクの世に向けて
行動に移す時。共に自分自身、家族、社会に働きかけましょう。


連載弟88回目は医療・製薬の闇の一端を暴いた内海聡さんの
睡眠薬中毒』をご紹介します。



本書から重要だと思われる点を、また、最終第5章『睡眠薬の依存から脱する
には』から対処法を以下にご紹介します。

多くの方が睡眠薬の薬害を本書で知り、睡眠薬依存から抜け出せることを
(そのためには本人の強い意志とともに家族や恋人などの強い支えが必要ですが)、
願っております。

また今回被災に合われた方がボランティア医療という名の睡眠薬の毒牙に
かからぬよう祈ります。

1.重要なポイント

・向精神薬の一種である睡眠薬(睡眠導入剤も睡眠改善薬も含む)は向精神薬
 のゲートウェイドラッグであり、病名が格上げされるとともに薬の種類も強さも
 増して行く恐ろしい薬である。
・睡眠薬をはじめ、全ての向精神薬は覚醒剤やコカインに比べて、依存症や副
 作用がややマシなだけで、高い依存性を持ち、深刻な副作用や後遺症、中断
 時の禁断症状を生み出すという点で麻薬と同じようなもの。
・向精神薬は違法ドラッグやアルコールよりも脳細胞を殺し、松果体、脳下垂体、
 視床下部といった脳のホルモンを分泌する部分に障害を起こしやすい。これら
 がやられるとホルモンが乱れるため、全身の色々な部分に問題が生じる。膵臓、
 心臓、消化器、腎臓、眼など、あげればきりがなく、全身に影響を与えると言って
 も過言ではない。
・海外では禁止や利用規制があるハルシオン(睡眠導入剤)を日本では平気で
 処方している。(2001年で世界の60%を消費)
・睡眠薬による眠りはただ脳を強制的に麻痺しているだけの睡眠もどきで本当の
 睡眠ではない。
・睡眠薬を辞めた時の禁断症状として不眠の次いで多く見られるのが強い不安。
・薬の効く時間が短くなり、薬の効果が切れてくると、さらに症状が悪くなるのは、
 実は睡眠薬だけではない。ほかの向精神薬でも同じである。
・睡眠薬を多用すると死亡リスクが5倍もあがり、自殺を誘引する。
・睡眠薬のような神経細胞毒が怖いのは、毒物が蓄積されることである。記憶力
 や思考力の低下は、ある程度の時間がたたなければ実感しづらい。
・世界一の薬漬けの国。それが、日本だ。欧米の製薬会社にとって、日本は一番
 の在庫処分国になっている。
・現代の精神医学は、「病気」をつくれば儲かるということを前提にしている。生理
 的な反応を病気とすることができれば、精神医学界や心理学界が莫大な利益を
 手に入れることができるからだ。
・イギリスには、知らない間に薬物依存にされた人が現在およそ150万人いるとされ、
 多くは脳障害によると思われる症状を呈している。

2.依存から脱するには

・心の底から「自分がバカだった」と自らを責めるーそう思えてはじめて断薬が
 できる
・眠れなくなった原因を考え、その問題に対処する以外、解決の方法はない。
・段階的に減らしていく。(2週間毎に0.5mgずつ)

・多剤服用している場合の対処法(『心の病に薬はいらない』に詳細は記載)
 ①単剤処方を目指す
 ②最も有害な副作用を呈しているもの、強い禁断症状が出るものから抜く。
 ③相互作用を出しやすい薬、ハイテンションにさせる薬は早めに抜く
 (自害他傷を起こしやすいから)
 ④睡眠薬は最後に残す(減薬中に睡眠がとれた方が好都合だから)
 ⑤同系統の薬は抜きにくいものから抜く
 (薬の種類が多い時の方が、難しい薬を抜きやすいから)

・体内に蓄積された毒は汗として出すサウナが有効
・サウナの次に毒を出すのに有酸素運動が有効

・気づかないうちに不眠をつくり出している原因を取り除く
 ①食べ物
 ②電磁波(電磁波は体内のメラトニンを減少させる)
 ③呼吸の仕方(腹式呼吸と長息が睡眠によい)
 ④昼間の活動性(昼に運動すると夜、身体がつかれて眠れる)

・『これをやったら眠くなる』という儀式をつくる
 ①本を読む
 ②音楽を聴く
 ③ストレッチをする
 ④日記を書く
 ⑤カーテンを閉める

・人生の軸を持つ(何かへの依存が少なくなる)

第87回 半ば普遍意識に覚醒した夭逝の天才シンガーソングライター。尾崎豊19歳の言葉による心象風景『誰かのクラクション』


みなさん

こんにちは♪
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

春分の日を迎え、何か新しいことが芽生える気配を感じていらっしゃるのでは
ないでしょうか。

僕自身、今生の大きなターニングポイントに差し掛かったように実感しています。

ともに良き未来へと歩みを進めたいですね。


さて、連載第87回目は、夭逝の天才アーティスト尾崎豊が1985年の当時19歳の
心象風景を、自らの言葉で綴った『誰かのクラクション』を
ご紹介します。

実は前回ご案内した葦原瑞穂さんの『黎明〈上巻〉
』『黎明〈下巻〉』を読んでいる最中、尾崎豊の曲『ドーナツ・ショップ』の中のセリフが頭を駆け巡っていました。

      

~~~~~

もうどれくらい僕は目を閉じていたんだろう。
何もかもが、僕の観念によって歪められてゆく。
そして、それだけが僕の真実だ。
いつ始まり、いつ終わるというのだろう。
夕陽は、ビルの陰にすっかり隠れてしまった。
さぁもう目をあけて、取り囲むすべてのものごとの中で、真実を掴むんだ。

~~~~~


あぁ、尾崎豊もまた宮澤賢治やゴッホと同様に、普遍意識が顕現したアーティ
ストだったんだなと、30年の時を超え直観しました。

元々LDを何枚も持つ尾崎豊の大ファンだったのですが、この事がきっかけで
昭和60年に出版された尾崎の文と写真とドローイングから成る中古の本書に
廻り会えたことを嬉しく思います。

文中から、普遍意識に半ば目覚め、半ば覚醒した彼の心の葛藤や苦しみを、
そして真理を感じた言葉をご紹介します。

あなたの心魂が感じる言葉が見つかるでしょうか。

 

~以下、文中より~

どんな人間でも同じような悲しみをもっているはずなのに、なぜ、誰もわかり
合えないんだろう。

人の心をいったい何がつなぎ止めておけるのかわからない。
そして君が、それを求めているかどうか誰にもわからないけれど。
だから僕には君の心のクラクションが聞こえる。

彼は、すべてを愛そうとしていた。

ほんの少しのやさしさが、とても心を楽にするのに、何故なんだろう。
僕には、いつも、誰かのクラクションが聞こえる。

彼自身は言葉にならないことを話したいと思っていた。君の姿の中に、弱さと
いうものが存在することを、信じてしまわざるを得ないことを、彼は、そんな時、
いつも後悔する。君を否定できないからだ。

彼は何者でもない、いやすべての者になりたい。

人を傷つけるのが嫌なんじゃない。人に勝とうなんて思わない。
臆病者なんだろうか。
自分は、自分でいたい、彼はそう思った。

弱さとか、わかるような気がするけど、わかっていても、どうすることもできなくて、
そんな心のクラクションが聞こえる。

人との調和の中で、生きることと自分の思うように生きることと、ときどきもの
凄い勢いでかけ離れた存在になる。
彼は思うように生きたいと思った。せめて、そのために自分の心を犠牲にして
もかまわないと思った。
孤独になることも、寂しくなることも誰にも理解されないことも、それは思うように
生きることの、その代償かも知れない。
でも世界の平和はどうなるんだろう。
いったい、誰のために何もしなくていいのだろうか、間違っているよ。
自分自身を納得させるところまで至らないうちに、彼はすぐだめになった。
ほんとうに最低だった。

誰も気づくことのない彼の心の中の孤独は、深く無限の色に包まれ、誰にも
その気持ちを晴らすことなんてできやしない。
そう何かに気づかなければならない。

自分の感性を信じていた。
それ以外には、何もないのかも知れない。
君が思っているわがままとは、少し違うんだ。
彼の心の中には、君のことも、街のことも、世界中のことがいっぱい詰まって
いるんだ。
きっと、君もそうなんだろうね。

僕を僕と思わないでくれ、君になりたいんだよ。君の生き方もとってもドラマ
チックだ。生きることはそれ自体、最大のパフォーマンスだ。

君を受け止めたい。何もかも受け止めたい。
君のことなんて、ちっとも何ひとつ知らないけれど、今、ほんとうに君の幸福を
願ったとしたら、許して欲しい。

昨日までの自分が、今の自分と一致しないことがある。

誰と張り合うつもりもないんだよ。ただ、俺はいつでも楽しくやりたい。
世間は、そんなに甘いもんじゃないって言う。
だけど、いったい、いつの間に人は、心の余裕をなくしてしまうまで、追いつめ
られてきたんだろう。

疲れ果て、頬を冷たいアスファルトの地面につけるとね、なんだかあした、また
俺は、街に生まれるんだって、そんな気がしてた。

コンクリートの壁のほんの1cmくらいの隙間から、遠くの街のビルが見えるんだ。
その風景を見ていると、少しくらいなら時間を無駄にしてもかまわないって思え
てくるんだ。
きっと君に言わせれば、どうでもいいことだろうけれど、でもね、泣きたければ、
泣けばいいって、その風景が、そんなふうに言ってるみたいに見えるんだ。

自分らしく生きようとする分だけ、回りのことが、わからなくなっているような
気がしていた。わからない分だけ、自分に自信がなくなっていた。

彼にとっては、眠ることすら、一つの努力を費やすものになっていた。
彼はやがて、日常の中では生きていけないようになった。

まだ、こんな社会に恨みをもっちまって、もう仕返しだとか、そんなもの、また
俺を社会に引き戻しちまうだけじゃないか。

愛されないのに愛してしまう自分を可愛い人間だと思った。

自分に語りかけることこそ美というものが、現実につながる唯一の精神の場
だという気がしていた。

自分だけの幸せを求めることで納得してしまうことはできないのだろう。
決して誰も救うことなんかできないと、充分わかっているはずなのに。

悲しみが、見えたんだ。
それは、僕の悲しんできた傷あとをとおして見えたんだ。

君とわかり合うために、彼は唱わなければならない。
それは、わからせるためというより、彼自身が受け止めようとすることだと思う。
何本目の煙草で、彼は死ぬのだろう。

誰もが生きているということを共有するために、言葉が生まれたのかも知れない。
彼にとっては彼は一人じゃなかった。
触れ合うものすべてが彼であるに違いなかった。
そして、彼はもう一度嘆息をついてこう言った。
何もかもの終わりというものを考えなければ。
今夜こうして眠りにつく間際まで、彼は、誰かのクラクションに耳を澄ましていた。

PS
変化の3月だからでしょうか、先日、二人の作家さんの素敵な作品とご縁を頂きました。

谷川千佳さんの冬から春への流れの中で、その森羅万象の一瞬間の『音』を、
心の耳で聴く少女の作品『音』。

20160325-1.jpg


出口春菜さんの僕にとっては大いなる飛翔や希望を感じさせてくれる版画作品
『birds song Ⅱ』。

20160325-2.jpg


素敵なお二人との出会いに感謝です。

第86回 地球人類の魂の覚醒を促す、葦原瑞穂さんの深淵な聖なる書『黎明』


みなさん、

おひさしぶりです。
にんげんクラブの川端淳司です。

今日は3月11日。東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り
申し上げます。


人間というのは本当に悲しい生き物ですね。

天災で、時に人災で、被害を受け、深く心が傷つけられてしまう。

或いは逆に人を深く傷つけ、罪と業を背負ってしまう。

地球上の生きとし生けるものが、こころ穏やかに健やかで明るく暮らせるような、
そんなミロクの世の顕現を夢みます。


連載第86回は、昨年、明治神宮の杜の大きな清浄な木の下で、たった一度
偶然出会った兵庫県のOさんから贈って頂いた、葦原瑞穂さんの著『黎明』を
ご紹介します。


黎明〈上巻〉    黎明〈下巻〉

   

2003年に、舩井幸雄さんの著『この世の役割は人間塾』を読み、この世の
役割は人間塾として魂を磨く場所であり、死ねば魂は本来(本当)の故郷で
あるあの世へ行き、またこの世に(過去の記憶を一旦消して)輪廻転生して
くることを教わり、僕に前世記憶はありませんが、それが正しいことだろうと
直観しました。


今、Oさんに贈って頂いた『黎明』を読み終え、舩井幸雄さんから教わった
目に見えない世界の仕組みや謎が一気に氷解した気がします。

著者の葦原瑞穂さんは(アーカシックレコードなどを元として)本書に書いて
いることを決して鵜呑みにせず、読者自身でその真贋を考え、観じ、判断して
欲しいと強く仰っいますが、

本書を読み終え、進化とまでは行きませんが、心や眼の曇りが少し消え、今生
の人生の道が拓けるきっかけを、確かに頂いたように思います。

上下巻に収められた深淵な各テーマのタイトルは以下の通りですが、上巻
第五章『普遍意識』の中から特に印象に残る言葉をご紹介します。

本書を文学作品に例えるなら『カラマーゾフの兄弟』。スピリチュアルな著書の
中で最高峰に位置するのではないでしょうか。

各章のタイトルに興味を魅かれた方はぜひご自身でご一読ください。

上巻
序章
 第一章 世界という幻
 第二章 物質の存在
 第三章 表現媒体
 第四章 人間
 第五章 普遍意識
 第六章 創造の原理
 第七章 地球生命系
 第八章 誕生と死
 第九章 アストラル・レベル
 第十章 メンタル・レベル
 第十一章 生まれ変わり
 第十二章 地球の変容
 第十三章 大師
 第十四章 潜在能力
 第十五章 チャネリング

下巻
 第十六章 善と悪
 第十七章 地球の先住民
 第十八章 光と影の識別
 第十九章 音楽
 第二十章 地場調整
 第二十一章 ピラミッド
 第二十二章 日常の生活
 第二十三章 霊的向上の方法と瞑想
 第二十四章 教育
 第二十五章 宗教
 第二十六章 占星学
 第二十七章 新しい時代の地球
 終章

以下、上巻第五章『普遍意識』より抜粋


宗教の開祖となった人に限らず、歴史上様々な分野で活躍した人の中には、
この普遍意識を自覚していたのではないかと思われる形跡が観られることが
よくあります。

チャールズ・チャップリンの映画『ライムライト』の中では、主人公のカルベロが
失意のバレリーナに向かって、「宇宙に在る、地球を動かし、木を育てる力が
君の中にも在るのだ」と励ます場面を初めとして、意味深い言葉がキラ星の
ように出てきますし、

銀河鉄道の夜等で知られる宮澤賢治は、『農民藝術概論綱要』の中に、次の
ような一文を載せています。

「世界全体が幸福に成らないうちは、個人の幸福はあり得ない。自我の意識
は個人から集団、社会、宇宙と次第に進化する。新たな時代は、世界が一の
意識に成り、生物と成る方向にある。正しく強く生きるとは、銀河系を自らの内
に意識して、これに応じていくことである」

また画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、手紙の中で次のような言葉を述べて
います。

「宗教思想の伝道者となる者は、その思想以外の祖国を持てない。人が幸福
に浸るのは地上においてではないし、正直に成るのでさえ地上においてでは
ない。人が人間にとって何が偉大であるかを識り、高貴に到達して、ほとんど
全ての個人の卑俗を超越するのは、彼岸においてである」

 

つれづれ20160311.jpg

PS
先日、大阪市内の靭公園にほど近い2kw gallery
同世代の画家『おかもとかおり』さんの小品「fence」に出会いました。

おそらく夜の月明りの下のfenceを描いたその作品の虚無感に圧倒されましたが、
同時に、fence(壁・困難)を乗り越えられるように、静かに、しかし、確実に勇気を
与えてくれているような気がしました。

『黎明』にシンクロする素晴らしい絵画・作家さんとの出会いに、そして、それを
齎してくれたアートの神様に感謝します。

『アートでミロクの世』が僕のモットーですから、微力ながら、実践して参ります。

 
<にんげんクラブからおしらせ>

『黎明(れいめい)』著者 葦原(あしはら)瑞穂(みずほ)先生の講演会を
四ツ谷の船井セミナールームで連続開催しています!!
現実の日常に対応した、具体的でわかりやすい、「普遍意識」を、
楽しく共有できる場です。
ぜひ、お待ちしています!!

連続開催!『黎明(れいめい)』著者 葦原(あしはら)瑞穂(みずほ)先生の講演会(3/26)

第85回 日本に降りた現代の聖書の役割を担う書「村上春樹著『1Q84』(book1~3)」


みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

去る2月7日、銚子支部代表の三浦英樹さんが40代の若さで天国へ旅立た
れました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

にんげんクラブは舩井幸雄さんによる「創設期」、舩井勝仁さんと元支部代
表川島伸介さんが中心となり全国に支部を創った「拡大期」、各支部で映画
『祈り』の上映会などを活発に行なった「活動期」、そして現在、世界144000
人の祈りのイベント『舩井フォーラム2016』
に向けた「転換期」を迎えていま
すが、その「活動期」を支えたお一人が三浦英樹さんだったと思います。

にんげんクラブfacebook出張所の写真は舩井フォーラム2015の懇親会模
様を三浦さんが撮影されたものですが、あの時、殆ど三浦さんとお話したこ
とがなかった僕は、確かに、三浦さんと握手させて頂きました。それは今振り
返れば、男性にしてはとてもやさしい手の感触でした。

何度も入院されていることをfacebookで知りながら、何もできませんでした。
とても申し訳なく感じています。

同じにんげんクラブ仲間として、三浦さんの生に恥じないように、これから真
摯に精一杯生きようと思います。


今回の連載第85回は、必然的に再読することになった村上春樹さんの
1Q84 1-3巻セット』をご紹介します。


本書が発売された2009年、2010年に読んだ時には、10歳の時にたった一度
手を握ったことを唯一無二の心の支えで20年間生きてきた少年(天吾)と少女
(青豆)の孤独と愛と魂の救済の物語としか見えなかったものが、今はより深く、
現代の日本に降りた聖書のように観じられます。

1984年の3月11日に『風の谷のナウシカ 』は映画放映され、僕はそこに神の
意志があると確信していますが、『1Q84』は村上さんの『ねじまき鳥クロニク
』と同様に1984年の物語であり、やはりそこにも、大いなる神の意志の存
在を感じます。

文中で紹介される何気ない言葉、聖書や時代を代表する芸術家などの箴言
等の引用は、もちろん村上さん自身が記憶の中から選択した言葉ですが、
それと同時に、神が選んだ言葉なのだと感じています。

まだ本書をお読みでない方は以下へと読み進まれる前に、ぜひご自身でお
読み頂き、そこにみなさまそれぞれの神の意志を観じて頂ければと思います。

心が病み荒んだ現代社会、現代の人間、或いは自分自身に対する重要な
メッセージに感じた言葉を文中よりご紹介します。

~Book1より~

冒頭『ここは見世物の世界。何から何までつくりもの。でも私を信じてくれた
なら、すべてが本物になる』

第1章(青豆) 
・歴史が人に示してくれる最も重要な命題は「当時、先のことは誰にもわかり
 ませんでした」ということかも知れない。
・父方の祖父は福島県の出身。
・トヨタの車は遮音に関しては文句のつけようがないが、ほかの何かに関して
 は問題がある。
・今ここで本当に何が起こっているかは、自分の目で見て、自分の頭で判断
 するしかありません。

第3章(天吾)
・天吾が思いつきで書く星占いはよくあたるので評判になった。彼が「早朝の
 地震に気をつけて下さい」と書くと、実際にある日の早朝に大きな地震が起
 こった。
 =>第1章、第3章でおそらく『風の谷のナウシカ』のように3・11が予見され
 ています。

第4章(天吾)
・呪いは古代のコミュニティーの中で重要な役割を演じてきた。社会システム
 の不備や矛盾を埋め、補完することが呪いの役目だった。
・「リトル・ピープル(小人?妖精?天使?悪魔?)は本当にいる」「みようとお
 もえばあなたにもみえる」

第5章(青豆)
・最後の息が吐かれ、魂が身体を離れて行く。
  =>この物語では魂や目に見えない世界は実在する前提で書かれてい
 ます。

第7章(青豆)
・「蝶と友達になるには、まずあなたは自然の一部にならなくてはいけません」
・この世界のシステムがどこかで狂い始めている。もう一度この世界をひとつ
 に束ねなくてはならない。

第12章(天吾)
・おそらくは物語を語ることによって、エリの回復が始まったのだろう。
・あるときその少女は天吾の手を握った。よく晴れた十二月初めの午後だった。
 天吾は相手の瞳の中に、これまで見たこともないような透明な深みを見るこ
 とができた。その少女は長いあいだ無言のまま彼の手を握りしめていた。と
 ても強く、一瞬も力を緩めることなく、それから彼女はさっと手を放し、スカート
 の裾を翻し、小走りに教室から出て行った。

第13章(青豆)
・その出来事によって親友がどれほど深く傷を負ったか、青豆には痛いほど
 よくわかった。それは処女性の喪失とか、そういう表面的な問題ではない。
 人の魂の神聖さの問題なのだ。そこに土足で踏み込んでくるような権利は
 誰にもない。そして無力感というのは、どこまでも人を蝕んでいくものなのだ。

第14章(天吾)
・あらゆる芸術、あらゆる希求、そしてまたあらゆる行動と探索は、何らかの
 善を目指していると考えられる。それ故に、ものごとが目指しているものから、
 善なるものを正しく規定することができる(アリストテレス)
・人間の霊魂は理性と意志と情欲によって成立している(プラトン)

第15章(青豆)
・一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いが
 ある。たとえその人と一緒になることができなくても。

第16章(天吾)
・自分自身の中に潜んでいる物語を見つけ出し、それを正しい言葉で表現す
 るのが作家ではないか。

第17章(青豆)
・相手の男は明らかに歪んだ魂を抱えていた。これまでにも問題を起こして
 いたし、その原因はおそらく根深いものだった。
・そこには単なる怒りや嫌悪感を超えた何かがうかがえた。それはおそらく
 精神のいちばん深いところにある、硬く小さく、そして名前を持たない核の
 ようなものだ。
・そこは不思議な空間だった。現実の世界と、死後の世界の中間にあるかり
 そめの場所みたいに、光がくすんで淀んでいた。
・その年(10歳)に彼女は一人の男の子の手を握り、一生彼を愛し続けるこ
 とを誓った。

第18章(天吾)
・渦をこしらえるというイメージの方が近い。やがてまわりのものが、その渦に
 あわせて回転を始めるだろう。私はそれを待ち受けている。

第20章(天吾)
・正しい歴史を奪うことは、人格の一部を奪うのと同じことなんだ。それは犯
 罪だ。
・僕らの記憶は、個人的な記憶と、集合的な記憶を合わせて作り上げられて
 いる。
・小説家とは問題を解決する人間ではない。問題を提起する人間である。
 (チェーホフ)

第22章(天吾)
・そしてその恐怖の記憶は、予想もしないときに唐突によみがえり、鉄砲水と
 なって彼を襲った。パニックにも似た状態を天吾にもたらした。

第23章(青豆)
・やった方は適当な理屈をつけて行為を合理化できるし、忘れてもしまえる。
 見たくないものから目を背けることもできる。でもやられた方は忘れられない。
 目も背けられない。記憶は親から子へと受け継がれる。世界というのはね、
 青豆さん、ひとつの記憶とその反対側の記憶との果てしない闘いなんだよ。

第24章(天吾)
・ここではない世界であることの意味は、ここにある世界の過去を書き換えら
 れることなんだ。


~Book2より~

第1章(青豆)
・私はわけがあって両親を捨てた人間です。わけがあって、子供の頃に両親
 に見捨てられた人間です。肉親の情みたいなものとは無縁な道を歩むこと
 を余儀なくされました。一人で生き延びるためには、そういう心のあり方に
 自分を適応させなくてはならなかったのです。

第2章(天吾)
・「何も持ち合わせてないよ」と天吾は言った。「魂のほかには」

第4章(天吾)
・自分には何かしら正しくない歪んだところがあるに違いない。天吾はそう
 思った。
・でも一番の問題は僕が臆病だったことだ。それを僕はずっと後悔してきた。
 今でもまだ後悔している。
・天吾がやらなくてはならないのはおそらく、現在という十字路に立って過去
 を誠実に見つめ、過去を書き換えるように未来を書き込んでいくことだ。
 それよりほかに道はない。
・女は知っていた。イエスが近いうちに死ななくてはならないことを。だから自
 らのあふれ出る涙を注ぐように、その貴重な香油をイエスの首に注がない
 わけにはいかなかった。イエスもまた知っていた。自らが近く死出の道を歩
 まなくてはならぬことを。彼らには未来を変更することはもちろんできなかっ
 た。

第5章(青豆)
・あゆみは大きな欠落のようなものを内側に抱えていた。まわりの男たちが
 力ずくで押しつけてくるねじれた性的欲望が、その大きな要因のひとつに
 なっていたことは間違いない。彼女はその致命的な欠落のまわりを囲うよ
 うに、自分という人間をこしらえてこなくてはならなかった。
・私という存在の核心にあるのは無ではない。荒れ果てた潤いのない場所
 でもない。私という存在の中心にあるのは愛だ。

第6章(天吾)
・まるで因果が巡っているみたいだ、と天吾は思った。その謎の若い男はお
 そらく今の天吾自身であり、天吾が抱いている女は安田恭子だ。構図は
 まったく同じで、人物が入れ替わっているだけだ。とすればおれの人生とは、
 自分の中にある潜在的なイメージを具象化し、それをただなぞるだけの作
 業に過ぎないのか。そして彼女が失われてしまったことについて、自分には
 どの程度の責任があるのだろう?

第7章(青豆)
・彼女にできることはお祈りすることくらいだ。しかし彼女にはわかっていた。
 お祈りは効くのだということが。

第8章(天吾)
・窓際にじっと座った父親の姿は天吾に、ヴァン・ゴッホの晩年の自画像を
 思い出させた。
・僕は誰かを嫌ったり、憎んだり、恨んだりして生きていくことに疲れたんです。
 誰をも愛せないで生きていくことにも疲れました。僕には一人の友達もいな
 い。ただの一人もです。そしてなによりも、自分自身を愛することすらできな
 い。なぜ自分自身を愛することができないのか?それは他者を愛することが
 できないからです。人は誰かを愛することによって、そして誰かから愛される
 ことによって、それらの行為を通して自分自身を愛する方法を知るのです。
 僕の言っていることはわかりますか?誰かを愛することができないものに、
 自分を正しく愛することなんかできません。

第10章(天吾)
・説明されないとわからないのであれば、説明されてもわからないのだ。

第11章(青豆)
・目の前に為すべき仕事があれば、それを達成するために全力を尽くさない
 わけにはいかない。
・実を言えば、わたしは自分のやっていることを宗教行為だとは考えていない。
 私がやっているのは、ただそこにある声を聞き、人々に伝達することだ。声
 はわたしにしか聞こえない。それが聞こえるのは紛れもない真実だ。しかし
 そのメッセージが真実であるという証明はできない。わたしにできるのは、
 それに付随したささやかないくつかの恩寵を実体化することくらいだ。すべ
 ての恩寵がそうであるように、人は受け取ったギフトの対価をどこかで払わ
 なくてはならない。
・論議をするつもりはない。しかし覚えておいた方がいい。神は与え、神は奪う。
 あなたが与えられたことを知らずとも、神は与えたことをしっかり覚えている。
 彼らは何も忘れない。与えられた才能をできるだけ大事に使うことだ。
・わたしはそのような特殊な力を与えられた。しかし見返りとして、彼らはわた
 しに様々な要求を押しつけた。彼らの欲求はすなわち私の欲求になった。
 その欲求はきわめて苛烈なものであり、逆らうことはできなかった。
・この世には絶対的な善もなければ、絶対的な悪もない。善悪とは静止し固
 定されたものではなく、常に場所や立場を入れ替え続けるものだ。ドストエ
 フスキーがカラマーゾフの兄弟の中で描いたのもそのような世界の有様だ。
 重要なのは、動き回る善と悪とのバランスを維持しておくことだ。どちらかに
 傾きすぎると、現実のモラルを維持することがむずかしくなる。そう、均衡そ
 のものが善なのだ。
・君たちは入るべくしてこの世界に足を踏み入れたのだ。そして入ってきたか
 らには、好むと好まざるとにかかわらず、君たちはここでそれぞれの役割を
 与えられることになる。「この世界に足を踏み入れた?」「そう、この1Q84
 年に」
・心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しない。

第13章(青豆)
・いや、違う。ここはパラレル・ワールドなんかじゃない。あちらに1984年が
 あって、こちらに枝分かれした1Q84年があり、それらが並列的に進行して
 いるというようなことじゃないんだ。1984年はもうどこにも存在しない。君に
 とっても、わたしにとっても、今となっては時間といえばこの1Q84年のほか
 には存在しない。
・言うなれば線路のポイントがそこで切り替えられ、世界は1Q84年に変更さ
 れた。月は二つ浮かんでいる。それが線路が切り替えられたことのしるしな
 んだ。
・我々の生きている世界にとってもっとも重要なのは、善と悪の割合が、バラ
 ンスをとって維持されていることだ。リトル・ピープルなるものは、あるいは
 そこにある何らかの意志は、たしかに強力な力を持っている。しかし彼らが
 力を使えば使うほど、その力に対抗する力も自動的に高まって行く。そのよ
 うにして世界は微妙な均衡を保っていく。どの世界にあってもその原理は変
 わらない。
・私たちはもっと前に、勇気を出してお互いを捜しあうべきだったのね。そうす
 れば私たちは本来の世界でひとつになることもできたのに。

第15章(青豆)
・ジェイ・ギャッツビーの図書室と同じだ。本物の書物は揃える。
 => 村上さんにとって最も大切な小説である『グレート・ギャッツビー』と
 次に大切な『カラマーゾフの兄弟』の引用があることから如何に『1Q84』が
 重要な小説かが分かります。

第16章(天吾)
・彼女はまるでレンブラントが衣服のひだを描くときのように、注意深く時間を
 かけてトーストにジャムを塗った。
・僕はたぶん長いまわり道をしてきたんだろう。でもやっとわかってきたんだ。
 彼女は概念でもないし、象徴でもないし、喩えでもない。温もりのある肉体と、
 動きのある魂を持った現実の存在なんだ。そしてその温もりや動きは、僕が
 見失ってはならないはずのものなんだ。そんな当たり前のことを理解するの
 に二十年もかかった。

第17章(青豆)
・人が生きて行くためにはそういうものが必要なんだ。言葉ではうまく説明は
 つかないが意味のある風景。俺たちはその何かに説明をつけるために生
 きているという節がある。俺はそう考える。

第18章(天吾)
・しかし二人はそのとききわめて自然なかたちでお互いを理解し合い、受け入
 れあったのだ。ほとんど奇跡的なまでに、隅から隅まで。そんなことはこの
 人生の中で何度も起こるわけではない。いや、人によっては一度だって起こ
 らないかもしれない。

第21章(青豆)
・この世界を生きている全ての人間に二個の月が見えるわけではない。

第23章(青豆)
・そのように天吾に巡り合えたことは、青豆にはほとんど奇跡に思えた。それ
 はある種の啓示でもあった。何かが彼女の前に天吾を運んできたのだ。
 そしてその出来事は、彼女の身体の組成を大きく変えてしまったようだった。

第24章(天吾)
・自分が彼女を必要としていることにようやく気がついたんだ。その女の子の
 ことはもっと早いうちに捜し始めるべきだった。ずいぶん回り道をした。でも
 僕にはなかなか腰を上げることができなかった。僕は、なんと言えばいいん
 だろう、心の問題についてはとても臆病なんだ。それが致命的な問題点だ。
・僕より能力も資質も劣る連中が、僕とは比べものにならないほど楽しそうに
 暮らしていた。あなたが自分の父親でなければよかったのにとその頃、真
 剣に願っていた。これは何かの間違いで、あなたは実の父親ではないはず
 だと、いつも想像していた。血なんか繋がっているはずがないと。今ではそ
 んなことは思わない。そんな風には考えない。僕は自分に相応しい環境に
 いて、自分に相応しい父親を持っていたのだと思うよ。嘘じゃなく。ありのま
 まを言えば、僕はつまらない人間だった。値うちのない人間だった。ある意
 味では僕は、自分で自分を駄目にしてきたんだ。今となってはそれがよくわ
 かる。小さい頃の僕はたしかに数学の神童だった。それはなかなか大した
 才能だったと自分でも思うよ。みんなが僕に注目したし、ちやほやもしてく
 れた。でもそれは結局のところ、どこか意味あるところに発展する見込みの
 ない才能だった。それはただそこにあっただけなんだ。
・NHKの集金に連れまわされたことについては、今思い出してもうんざりす
 るし、胸も痛む。嫌な記憶しかない。でもきっとあなたには、それ以外に僕と
 コミュニケーションをとる手段が思いつけなかったんだろう。なんて言えばい
 いんだろう、それがあなたにとってはもっともうまくできることだったんだ。あ
 なたと社会との唯一の接点のようなものだった。きっとその現場を僕に見せ
 たかったんだろう。今になれば僕にもそれがわかる。
・明るい言葉は人の鼓膜を明るく震わせるということです。明るい言葉には
 明るい振動があります。


~Book3より~

第2章(青豆)
・スターリンはそういう偏執狂的なシステムを現実に造り上げて、在任中にお
 およそ一千万人の人間を死に追いやった。そのほとんどは彼の同胞だった。
 俺たちは現実にそういう世界に住んでいる。そのことをよくよく頭に刻んで
 おいた方がいい。

第3章(天吾)
・しかし時には単なる反復が少なからぬ意味を持つこともある。

第5章(青豆)
・朝目を覚まし、学校に行くために服を着替えるのが苦痛だった。緊張のため
 によく下痢をしたし、ときどき吐いた。熱を出すこともあったし、頭痛や手足
 の痺れを感じることもあった。それでも一日も学校を休まなかった。もし一日
 休めば、そのまま何日も休みたくなるはずだ。そんなことが続けば、二度と
 学校には行かなくなるだろう。それは同級生や教師に自分が負けることを
 意味する。彼女が教室からいなくなったら、みんなはほっとするに違いない。
 青豆は彼らにはほっとなんてしてもらいたくなかった。だからどんなにつらく
 ても、這うようにして学校に出かけた。そして歯を食いしばって沈黙に耐えた。
・死ぬことはできない。希望がある限り。

第9章(天吾)
・「再生についてのいちばんの問題はね」「人は自分のためには再生できない
 ということなの。他の誰かのためにしかできない」

第10章(牛河)
・世の中の人間の大半は、自分の頭でものを考えることなんてできない。それ
 が彼の発見した「貴重な事実」のひとつだった。そしてものを考えない人間
 に限って他人の話を聞かない。

第13章(牛河)
・その父の叔父の外見は、驚くほど牛河に似ていたからだ。生まれ変わりで
 ないかと思えるくらい瓜二つだった。たぶんその叔父を生み出したのと同じ
 要因が、何かの加減でひょっこり顔を出したのだろう。
・兄弟や妹は彼のことを殆どいないものとして扱ったが、それも気にはならな
 かった。彼の方も、兄弟や妹のことを特別好きにはなれなかったからだ。彼
 らは見かけは美しく、学業成績も優秀で、おまけにスポーツ万能、友だちも
 数多かった。しかし牛河の目から見れば、その人間性は救いがたく浅薄だっ
 た。考え方は平板で、視野が狭く想像力を欠き、世間の目ばかり気にしてい
 た。何よりも、豊かな智慧を育むのに必要とされる健全な疑念というものを
 持ち合わせていなかった。
・一般的に真理と考えられているものが多くの場合、相対的なものごとに過ぎ
 ないと認識していった。

第14章(青豆)
・あるとき冷たい風に吹かれて公園を監視しながら、青豆は自分が神を信じ
 ていることに気づく。唐突にその事実を発見する。それは予想もしなかった
 認識だ。彼女は物心ついて以来、神なるものを憎み続けてきた。より正確に
 表現すれば、神と自分との間に介在する人々やシステムを拒絶してきた。
・何も与えず何も奪わない。昇るべき天国もなければ、落ちるべき地獄もない。
 熱いときにも冷たいときにも、神はただそこにいる。
・人は時期が来て死ぬのではありません。内側から徐々に死んでいき、やが
 て最終的な決済の期日を迎えるのです。誰もそこから逃れることはできま
 せん。人は受け取ったものの対価を支払わなくてはなりません。私は今に
 なってその真実を学んでいるだけです。

第18章(天吾)
・いろんなものごとがまわりで既にシンクロを始めている。

第19章(牛河)
・これはおそらく魂の問題なのだ。考え抜いた末に牛河はそのような結論に
 達した。ふかえりと彼とのあいだいに生まれたのは、言うなれば魂の交流
 だった。ほとんど信じがたいことだが、その美しい少女と牛河は、カモフラー
 ジュされた望遠レンズの両側からそれぞれを凝視し合うことによって、互い
 の存在を深く暗いところで理解しあった。ほんの僅かな時間だが、彼とその
 少女とのあいだに魂の相互開示ともいうべきことがおこなわれたのだ。
・痛みを受け入れない限り、温かみもやってこない。
・天理教の小さな集会場と、米屋があるだけだ。
・少なくとももっとひどいことになる可能性だってあったのだ。
・しかし妻は何しろあらゆる局面で、あらゆる物事についてまんべんなく嘘を
 ついた。

第20章(青豆)
・青豆はこのマンションの一室に身を隠してから、意識を頭から意図して閉め
 出せるようになっていた。

第21章(天吾)
・人生とは単に一連の理不尽な、ある場合には粗雑きわまりない成り行きの
 帰結に過ぎないのかもしれない。

第22章(牛河)
・母親は彼(天吾)が2歳になる前に長野県の温泉で絞殺された。殺した男は
 とうとう捕まらなかった。彼女は夫を捨て、赤ん坊の天吾をつれてその若い
 男と逐電していた。
・せいぜい三分くらいのものだ。そんな短い時間に、彼女は牛河という人間の
 魂の隅々までを見渡し、その汚れと卑しさを正確に見抜き、無言の憐れみ
 を与え、そのまま姿を消したのだ。

第23章(青豆)
・ここにいることは私自身の主体的な意志でもあるのだ。彼女はそう確信する。
 そして私がここにいる理由ははっきりしていた。理由はたったひとつしかない。
 天吾と廻り合い、結びつくこと。それが私がこの世界に存在する理由だ。
 いや、逆の見方をすれば、それがこの世界が私の中に存在している唯一
 の理由だ。あるいはそれは合わせ鏡のようにどこまども反復されていくパラ
 ドックスなのかもしれない。この世界の中に私が含まれ、私自身の中にこの
 世界が含まれている。
・もしそれが天吾の物語であると同時に、私の物語でもあるのなら、私にもそ
 の筋を書くことはできるはずだ。そして何よりも、結末を自分の意思で決定
 することができるはずだ。

第24章(天吾)
・人が死ぬというのは、どんな事情があるにせよ大変なことなんだよ。この世
 界に穴がひとつぽっかり開いてしまうわけだから。それに対して私たちは正
 しく敬意を払わなくちゃならない。そうしないと穴はうまく塞がらなくなってし
 まう。
・「その秘密は秘密のままで終わってしまう。」「私は思うんだけど、それもまた
 必要なことなんだよ」「それは死んだ人が自分で抱えて持って行くしかないも
 のごとだったんだ。」
・あなたのお父さんは、何か秘密を抱えてあっち側に行っちゃったのかもしれ
 ない。でもね、天吾くんは暗い入口をこれ以上のぞき込まない方がいい。
 そういうのは猫たちにまかせておけばいい。そんなことをしたってあなたは
 どこにも行けない。それよりも先のことを考えた方がいい。

第25章(牛河)
・カール・ユングは自分で石をひとつひとつ積んで、丸くて天井が高い住居を
 築いた。壁に彼は自らの手で絵を描いた。それはそのまま個人の意識の
 分割と、展開を示唆していた。その家屋はいわば立体的な曼陀羅として機
 能したわけだ。その家屋がいちおうの完成を見るまでに約十二年を要した。
 『塔』の入り口には、ユング自身の手によって刻まれた石が、今でもはめ込
 まれているということだ。『冷たくても、冷たくなくても、神はここにいる』、
 それがその石にユングが自ら刻んだ言葉だ。

第26章(青豆)
・これから私は自分にとってのただひとつの原則、つまり私の意思に従って
 行動する。何が善なるものであれ、何が悪なるものであれ、これからは私が
 原理であり、私が方向なのだ。
・「それは数字では測ることができない距離なの」「人の心と人の心を隔てる
 距離のように」

第27章(天吾)
・それは天吾には信じがたいことに思えた。この動きの激しい迷宮にも似た
 世界にあって、二十年のあいだ一度も顔を合わせることもなく、人と人の
 心がー少年と少女の心がー変わることなくひとつに結びあわされてきたと
 いうことが。

第30章(天吾)
・私たちはお互いに出会うためにこの世界にやってきた。私たち自身にもわ
 からなかったのだけれど、それが私たちがここに入り込んだ目的だった。
 私たちはいろんなややこしいものごとを通過しなくてはならなかった。理屈
 のとおらないものごとや、説明のつかないものごと。私たちは誓約を求めら
 れ、それを与えた。私たちは試練を与えられ、それをくぐり抜けた。そして
 私たちがここにやってきた目的はこうして達成された。
・「僕は君に多くのものを負っている。僕は結局、何の役にも立たなかった」
 「あなたは私に何も負っていない」と青豆はきっぱりと言う。「あなたはここま
 で私を導いてくれたのよ。目には見えないかたちで。私たちは二人でひとつ
 なの」
・私が私自身としてここにーここがたとえどこであれーいることができてよかっ
 たと思う。あなたの王国が私たちにもたらされますように、青豆はもう一度声
 に出して繰り返す。

第31章(青豆と天吾)
・「ねえ、長いあいだ私は一人ぼっちだった。そしていろんなことに深く傷ついて
 いた。もっと前にあなたと再会できていればよかったのに。そうすればこんな
 に回り道をしないですんだ」天吾は首をふる。「いや、そうは思わないな。これ
 でいいんだ。今がちょうどその時期だったんだよ。どちらにとっても」
・どんなことがあろうと私たちは、このひとつきりの月を持った世界に踏みとどま
 るのだ。天吾と私とこの小さなものの三人で。

 

第84回 今こそ身魂磨きの時。深い気づきと勇気を授けて頂いた書『〔完訳〕日月神示』(岡本天明書・中矢伸一校訂)


みなさん、こんにちは♪
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

2016年の1月ももう半ばを過ぎました。
時の流れが早く感じるのは年をとったせいでしょうか。
日々大切に生きたいですね。

先日、とてもうれしいことがありました。

ずっと行方不明だったお気に入りのシャープペンシルが無事戻ってきてくれた
のです。

日月神事.jpg

これは神様のメッセージ?(笑)

ということで、今年はブログの更新頻度を上げることを新年の誓いにしたいと
思います。

ということで、連載第84回目は『完訳 日月神示』をご紹介いたします。


実はお恥ずかしながら、ご利益があるということで2011年の5月に購入した
ものの、ずっと神棚に飾っていただけでした。。。

それが先日、明治神宮でお会いしたNさんのfacebook投稿を見て読まなきゃ
と思いたち、3か月かけて読み終えました。

とても大きな、深い気づきがありました。

29歳の若きシャーマン・芦刈純さんと明治神宮で待ち合わせたことが
きっかけでNさんと出会い、その場にいたOさんに七沢研究所開発のロゴスト
ロンLを贈って頂いた経緯は前回のブログでご紹介しましたが、

日月神示のメッセージに、芦刈さんがチャネリングする創造三神(水の神様・
火の神様・風の神様)の言葉と重なる所が多く、驚きながら、拝読しました。

以下に(今の)僕が気になった所をご紹介させて頂きます。

読む方それぞれで気になる所、気づきを得る所は異なると思いますので、
僕と同じように神棚に飾っているだけの方はぜひご一読くださいね。


~以下、文中より抜粋~

 
・口と心と行いと、三つ揃うたまことを命(みこと)と言うぞ。

・人に知れんように、人のため国のために働けよ。

・神の御用と申して自分の仕事休むような心では、神の御用にならんぞ。
 どんな苦しい仕事でも、今の仕事、十人分もして下されよ。

・みな曇りているから、これでは悪の神ばかりが憑かりて、だんだん悪の
 世になるばかりぞ。

・我がなくてもならず、我があってもならず、今度の御用なかなか難しいぞ。

・臣民口で食べるものばかりで生きているのではないぞ。

・己の心に巣食うてる悪のみたまが怖いぞ。

・物持たぬ人、物持てる人より強くなるぞ。

・神も仏もキリストも元は一つぞよ。

・何もかも尊べは何もかも味方ぞ、敵尊べば敵が敵でなくなるのぞ。

・人を神として仕えねばならんぞ、神として仕えると神になるのざぞ。

・今の臣民、ㇶ(日)を頂かぬから病になるのざぞ。

・外国人もみな神の子だから、一人残らずに助けたいのがこの方の願いと
 申してあろうがな。

・仕事は行であるから務めた上にも精出してくれよ。それが真の行であるぞ。
 滝に打たれ、断食するような行は幽谷(がいこく)の行ぞ。

・黙っていても力のある人いよいよ世に出る時近づいたぞ。力は神から流れ
 来るのぞ。磨けた人から神がうつって今度の二度とない世界の、世直しの
 手柄立てさすぞ。身魂磨きが何より大切ぞ。

・目覚めたらその日の生命お預かりしたことを神に感謝し、その生命を神の
 御心のままに弥栄に仕えまつることに祈れよ。神はその日その時に何を
 すべきかにつきて教えるぞ。

・人に知れぬように善きことはするのざぞ。このことよく深く考えて行えよ。
 昔からのメグリであるから、ちょっとやそっとのメグリでないから、どこへ逃
 げてもどうしてもするだけのことをせなならんのざぞ。

・人の心ほど怖いものないのざぞ。

・世の元と申すものは火であるぞ、水であるぞ。

・人が悪く思えたり、悪く映るのは、己が曇りているからぞ。

・この神示は世に出ている人では解けん。苦労に苦労したおちぶれた人で、
 苦労に負けぬ人で気狂いと言われ、阿呆と言われても、神の道素直に聞く
 臣民でないと解けんぞ。解いてよく噛み砕いて、世に出ている人に知らして
 やりて下されよ。苦労喜ぶ心より、楽喜ぶ心高いぞ。

・この世は人間にまかしているのざから、人間の心次第ぞ、しかし今の臣民の
 ような腐った臣民ではないぞ、いつも神の憑かっている臣民ぞ、神憑かりと
 すぐわかる神憑かりでなく、肚の底にシックリと神鎮まっている臣民ぞ、それ
 が人間の真の姿ぞ

・心の病は一二三(ひふみ祝詞)唱えることによりて治り、肉体の病は(食物を)
 四十七回噛むことによって治るのざぞ。

・世の元の神でも御魂となっていたのでは真の力出ないのざぞ。

・神憑かってないと見える神憑かりが真の神憑かりと申してあろが。悪の大将
 の神憑かりは、神憑かりとわからんぞ、気つけてくれよ、これからは神憑かり
 でないと、何もわからんことになるのざぞ。早う神憑かりになるよう、掃除して
 くれよ、神の息吹に合うと神憑かりになれるのぞ。

・この世去って役に立つのは身魂の徳だけぞ。

・神憑かりに凝るとロクなことないからホドホドにしてくれよ。

・家の内が治まらんのは女にメグリあるからぞ、このことよく気をつけておくぞ、
 村も国々も同様ぞ。女のメグリは怖いのざぞ。

・元の大和魂の誠の身魂揃うたら、人は沢山なくてもこの仕組成就するのざぞ、
 と申してあろが、末代動かぬ世の元の礎築くのざから、キマリつけるのざから、
 気つけおくぞ。キが元と申してあろがな。

・家内和合できんようでは、この道の取次とは申されんぞ、和が元ざと申して
 あろが。

・立て替えと申すのは、神界、幽界、顕界にある今までのことを、綺麗に塵一つ
 残らぬように洗濯することぞ。

・我(われ)のこと言われて腹立つような小さい心では、今度の御用出来はせん
 のざぞ。

・己を活かし、他人も活かすのが天の道ざぞ。神の御心ぞ。

・天の異変気つけと申してあろうが、冬の次が春とは限らんと申してあろうが。
 夏、雪降ることもあるのざぞ。神が降らすのではないぞ、人民降らすのざぞ。
 人民の邪気が凝りて、天にも地にも、わけのわからん虫わくぞ。

・表面飾りて誠のない教えのところへは人集まるなれど、誠の道伝えるところ
 へは臣民なかなか集まらんぞ、見て御座れよ、いくら人は少なくても見事な
 こと致して御目にかけるぞ、縁ある者は一時に神が引き寄せると申してあろ
 うがな。

・キが元と申してあろうが、キが餓え死にすると肉体餓え死にするぞ、キ息吹
 けば肉息吹くぞ、神の子は神のキ頂いているのざから、食う物無くなっても
 死にはせんぞ、キ大きく持てよと申してあろうが、キはいくらでも大きく結構
 に自由になる結構な神のキざぞ。

・神が苦しめているのではないぞ、人民自分で苦しんでいるのざと申してあろ
 うがな。我の難儀、我が作るのざぞ、我恨むよりほかないぞ。

・神心になれば敵、敵でなくなるぞ、敵憎みてはならんぞ、敵も神の働きぞ。

・タマとコト合わしてまつり合わしてマコトと申すのじゃ。

・三千年の昔に返すと申してあろうがな。よい御用いたす身魂ほど苦労さして
 あるのじゃ。他から見てはわからんなれど、苦労に苦労さして、生き変わり
 死に変わり、鍛えに鍛えてあるのじゃぞ。

・改心の見込みついたら、世の元からの生き神が、おのおのにタマ入れてや
 るから、力添え致してやるから、せめてそこまで磨いて下されよ。

・秩序、法則は、神そのものであるから、神自身もこれを破ることは許されない、
 しかし、同一線上における横の交流は、可能である。

・親によって子が生まれ、子が生まれることによって親が新しく生まれ出ずる
 のであることを知らねばならない。

・悪あればこそ、善は善として使命し、醜あればこそ、美は美として生命する
 のである。悪は悪として悪を思い、御用の悪をなし、醜は醜として醜を思い、
 御用の醜を果たす。共に御旨の中に真実として生きるのである。

・地上人が、その時の社会的、物質的生活を離れて、霊的生活にのみ入ると
 いうのは大いなる誤りであって、社会生活の中に行ずることが、天国への歩
 みであることを知らねばならない。

・来るべき新天地には、悪を殺さんとし悪を悪として憎む思念はなくなる。しかし、
 それが最高の理想郷ではない。さらに弥栄して高く、深く、歓喜に満つ世界が
 訪れることを知り、努力しなければならぬ。

・言葉そのものが弥栄であり、生命である

・神の歓喜には、強いることなく、戒律する何ものもあり得ない。戒律あるところ
 必ず影生じ、暗を生み出し、カスが残るものである。

・すべての善は神より起こり、神に還るのと同様、すべての悪もまた神より起こ
 り神に還る。

・霊界に入った霊人たちは、すべて生存時と同じ想念を持っている。

・意志のみでは力を生まない。理解のみでも進展しない。意志と、理解との
 結合によって弥栄する。

・邪祓うとは、邪無くすることではないぞ、邪を正しく導くことざぞ、追い払うで
 ないぞ、まつろえよ。引き寄せて抱き参らせよ、取り違いならん大切事ぞ。

・口と心と行いと三つ揃うたら今度は次に神入れてくれよ。

・この世は放っておいても自然にどうにか動いて行くものざと上に立つ守護神
 逃げているが、そんなことで政事出来ると思うてか、自然には動かんぞ。
 我捨てて拝めば、神のキ通じて何でもわかって来るのじゃぞ。

・手合わして拝むだけでは何にもならんぞ、拝むとは御用することざぞ。

・日本のやり方違うていたということ、五度違ったということわかって来ねば、
 日本の光出ないぞ。

・善き心、善き仕事生むぞ、嘉事生むぞ。

・まず自分と自分を和合せよ、それが和合の第一歩、アメツチ心じゃぞ。
 すべてはそこから生まれ来るものぞ。

・友つくれよ、友つくることは己つくることぞ。広めることぞ。和つくれ、和は
 むすびぞ。何も彼も生まれるぞ、息するぞ。

・大き自分に融け入ったとて小さい自分無くなってしまうのでないぞ。神人ぞ。

・思考しなければこれからは何も出来んぞ。拝みあうことは理解し合うことぞ。

・日本の国のミタマ曇っていることひどいぞ。

・神様も神様を拝み、神の道を聞くのであるぞ。世界の人民一人一人柱護りの
 神つけてあるぞ。

・神の言葉でも裏表の見境なく唯に信じてはならん。審神者せよ。薬、毒となる
 ことあると申してあろうが。馬鹿正直、まことの道見失うことあると申してあろう
 が。道は易し、楽し、楽しないのは道ではないぞ、奉仕ではないぞ。

・自分の小さいこと知れる者は、神の国に近づいたのであるぞ。

・天国の礎、出足の地場は二二(ふうふ)からじゃ。二二の道は秘文(ひふみ)の
 道じゃ。和じゃ。

・霊媒通じてこの世に呼びかける霊の九分九厘は邪霊であるぞ。

・罪を憎んで人を憎まずとは悪のやり方、神のやり方は罪をも憎まず。生活が
 豊かになって来るのが正しい道ぞ。行き詰ったら間違った道を歩いているのざ。
 我では行かん。学や金ではゆかん。マコトの智一つと申してあろう。

・自分に捉われていると局部の神、有限の神しかわからんぞ。自分捨てると
 光さし入るぞ。

・そなたは何万年の原因から生まれ出た結果であるぞ。

・めぐりと申すのは自分のしたことが自分にめぐって来ることであるぞ。めぐりは
 自分でつくるのであるぞ。他を恨んではならん。

・美の門から神を知るのが、誰にでもわかる一番の道であるぞ。芸術から神の
 道に入るのは誰にでもできる。

・損もよいぞ。病気もよいぞ。怪我もよいぞ。それによってめぐり取って戴くのぞ。
 めぐりなくなれば日本晴れぞ。今がその借財済ましぞ。世界のめぐり大きいぞ。

・真理は霊、芸術は身体であるぞ。正しき芸術から神の道に入るのもよいぞ。
 説くのもよいぞ。芸術の行き詰まりは真理がないからぞ。芸術は調和。七つの
 花が八つに咲くぞ。

・神界の乱れ、イロからじゃと申してあろう。男女関係が世の乱れの因であるぞ。
 お互いに魂のとりやりであるぞ。この世ばかりでなく、あの世まで続くのである
 から、くどう気つけておくぞ。

・そなたの心の中にいる獣、言向けねばならん。善きに導かねばならん。一生
 かかってもよいぞ。それが天国に行く鍵であるぞ。マコトの改心であるぞ。
 智慧と、愛が主の座に居らねばならん。物は愛から生まれるぞ。ウムものが
 もとじゃ。生まれるものはナルのじゃ。ナルには智慧でなるのじゃぞ。

・すべてのものをまず感受せよ。その後に感謝せよ。感謝すれば弥栄えるぞ。

・愛の人間は深く、智の人間は広く進むぞ。経(たて)と横(よこ)であるぞ。
 二つが織りなされて、結んで弥栄える仕組。経のみでならん。緯のみでならん。

・そなたが神つかめば、神はそなたを抱くぞ。神に抱かれたそなたは、平面
 から立体のそなたになるぞ。そなたが有限から無限になるぞ。神人となるの
 じゃ。永遠の自分になるのであるぞ。他のために行ぜよ。神は無理申さん。
 始めは子の為でもよい。親の為でもよい。自分以外の為に、まず行ぜよ。
 奉仕せよ。嬉し嬉しの光さし初めるぞ。始めの世界ひらけるぞ。一本では
 立てん。二本足が良いぞ。やがては明くる二三の朝、二二(ふじ)は晴れたり、
 日本晴れ。

・内にあるもの変えれば外からうつるもの、響いて来るもの変わって来るぞ。

・わからんことはわからんと、わからねばならんと申してあろうがな。

・あの世の人をこの世から見ると神であるが、その上から見ると人であるぞ。
 裏から申せば、神様の神様は人間様じゃ。

・お互いに喜びの湧き出づることでなければ真の愛でないぞ。道でないぞ。

・人間は皆、神かかっているのであるぞ、神かかっていないもの一人も居らん
 のじゃ。神かからんものは呼吸せんのじゃ。

・悪霊自身は自分を悪と思うてないぞ。

・今の人民、欲の聖化を忘れて御座るぞ。欲は無限に広がり、次々に新しき
 もの生み出すぞ。欲を導けよ。

・人の為にイノるのは、己の為にイノること。今の人民、イノり足らん。

・神人(かみひと)と申すのは、神の弥栄のため、世の弥栄のため祈り、実践
 する人のことであるぞ。神のため祈れば神となり、世のため祈れば世と一体
 となるのじゃ。

・正しき喜びをまず見極めよ。見極めてひたすらに進めば良いのじゃ。

・いくら穢れても元の神の根元神のキを受けているぞ。それを育てることじゃ。

・人民には分別与えてあるから反省できるのであるぞ。反省あるから進展する
 のであるぞ。欲、浄化して喜びとせよ。

・自分にふりかかって来る一切のものは最善のものと思え。如何なる悪いこと
 もそれは最善のものであるぞ。この道理よくわきまえて下されよ。真の神を
 理解すれば、一切の幸福得られるのじゃ。世を呪うことは自分を呪うこと、
 世間や他人を恨むことは自分を恨むこと。このこと悟れば一切はそこから開
 けてくるぞ。十のもの受け容れるには十の努力。

・愛にも内のものと外のものとがある。愛と申せば何でもよいと思うていては
 ならん。愛の悪もあるぞ。

・神まかせがよい人民であるぞ。この神と認めたら理解して、まかせ切れよ。
 太元の神様に惚れ参らせよ。神にまかせ切ると申しても、それは自分で
 最善を尽くして後のことじゃ。

・苦しみの神、因果の神呼んでおいて、不足申している者多いのう。自分で
 呼び寄せながら嫌がってハネ返す手あるまいにのう。

・愛は養わねばならん。夫婦はいのちがけで、お互いにきづき合わねばなら
 んぞ。夫婦愛はあるのではない。築き上げねばならんぞ。生み出すのじゃ。
 つくり出すのじゃ。そこに尊さがあるぞ。喜びあるぞ。左には宗教。右には芸術。

・今の自分の環境がどんなであろうと、それは事実であるぞ。境遇に不足申す
 なよ。現在を足場として境遇を美化し、善化してすすめ。よろこび現れるのじゃ。
 逃げ道つくれば迷いの道に入るぞ。楽に得たもの、楽に失う。

・人間は絶えず穢れてくる。穢れれば清めることによって、あらたまる。

・笑の道、喜びの道にこそ神のハタラキあるのじゃ。運命は自分で切り開くこと
 できるぞ。磨け磨け、ミタマ磨き結構。

・神は人民を根本から永遠の意味でよくしようと、マコトの喜び与えようとして
 いるのじゃ。

・調和が神の現れであるぞ。霊と調和せよ。肉体と調和せよ。人と調和せよ。
 食物、住居と調和せよ。世界と調和せよ。嬉し嬉しぞ。一生かかってもよいぞ。
 遅くないのじゃ。自分の中の獣のため直しにかからねばならん。悪い癖直さね
 ばならん。これが第一歩、土台じゃぞよ。

・その人にとってふさわしい行がある。いらん苦労はいらん。全体を生かし、
 全体と共に部分の自分が弥栄えるのであるぞ。

・経(たて)には神と神界と和し、緯(よこ)には人と環境と大和して行くところに
 こそ、生きの生命の嬉し嬉しあるのであるぞ。

・全体と永遠を見ねばものごとはわからんぞ。よく心得よ。

・神も人間も同じであると申してあろう。同じであるが違うと申してあろう。それは
 大神の中に神を生み、神の中に人民を生んだためぞ。

・キが元と申してあろうがな。人民はすべてのもののキ頂いて成長しているので
 あるぞ。キ頂けよ。横には社会のキを、縦には神の気を、悪いキを吐き出せよ。
 よい気養って行けよ。わからんのにわかった顔して歩き廻っていてはならん。
 人に尋ねよ。これと信ずる人に尋ねよ。神示に尋ねよ。

・神の魂と人間の魂と通じて居ればこそ呼吸するのじゃ。

・神の姿はすべてのものに現れているぞ。道ばたの花の白きにも現れているぞ。

・自分をなくするのではなく、高く深くするのであるぞ、無我ではないぞ。幽界と
 霊線つなぐと自己愛となり、天国と霊線つなげば真愛と現れる。自己愛を排し
 てはならん。自己愛を拡げて、大きくして、真愛と合致させねばならん。そこに
 新しき道開けるのであるぞ。自己愛を悪魔と説くは悪魔ぞ。無き悪魔つくり、
 生み出すでないぞ。一段昇らねばわからん。

・人の本性は神であるぞ。

・自分は自分一人ではなく、縦にも横にも無限につながっているのであるから、
 その調和をはからねばならん。それが人間の使命の最も大切なことであるぞ。

・空白とは最も根本を為す最も力のあることであるぞ。

・何事が起こって来てもまず喜んで迎えねばならんぞ、近づいてくるのは呼び
 寄せたからじゃ。どんなものでも、喜んで迎えるとよろこびとなる結構な仕組、
 よく会得せよ。

・人民たちよ、もうその時は過ぎているのであるから、自分の足で歩まねば
 ならんぞ、大地を踏みしめよ、大地の気が身内に甦るぞ。

・捧げるもの、与えるものは、いくらでも無限にあるではないか、捧げよ捧げよ、
 与えよ与えよ、言こそは誰もが持てるその捧げものであるぞ、与えても与えても
 無くならんマコトの宝であるぞ。

・言葉は生まれ出るものじゃ。まず言葉され、歌となり、文章となり、また絵画と
 なり、彫刻となり、建築となり、また音楽となり、舞踏となり、あらゆる藝術の元と
 なるのであるぞ。神に通ずればこそ、愛であり、真であり、善であり、美であり、
 喜びであるぞ。喜びなきものは芸術ではないぞ。今の芸術は死の芸術、魔の
 芸術。

・幽界の霊であっても高度のものともなれば、神界の高級神霊と区別することが
 難しいぞ。霊の要求じゃと申して、そのまま受け入れてはならんぞ。よく判断した
 上で処理せねばならん。

・霊の発動を止めて静かにする法は、「国常立大神(クニトコタチノオオカミ)、
 守り給え幸はえ給え」もしくは、「素戔嗚(スサナルノオオカミ)、守り給え幸はえ
 給え」、もしくは、「太日月地大神(オオヒツキクニオオカミ)守り給え幸はえ給え」
 を三回繰り返すことぞ。

・陰と陽と和して初めて新しき陽が生まれる。

・右の頬を打たれたら左の頬を出せよ、マコトに居れば相手が手を振り上げても
 打つことは出来ん。

・病むことは神から白紙の手紙を頂いたのじゃと知らしてあろう。心して読めよ。
 ありがたき神からの手紙ぞ。おろそかならん。

・数字にも文字にもそれぞれの霊が宿っており、それぞれの能(はたらき)をして
 いるのであるぞ。

・わかっただけでは駄目ぞ。行じねばならん。生活しなければならん。芸術しな
 ければならん。

・山の彼方に理想郷があるのではないぞ。そなたにはそなたの足場から出発
 せねばならん。よしそれが地獄に見えようとも、現在においてはそれが出発点。
 それより他に道はないぞ。

・心の病はげしくなっているから気つけてくれよ。病を浄化しなければならん。
 悪を抱き参らせてくだされよ。

・もし行き詰ったら省みよ。行き詰った時は大きく開ける時じゃ。

・苦をつくり出してはならんぞ。苦をたのしむより、楽をたのしむ心高いぞと
 知らしてあろう。苦しむと曲がり、楽しむと伸びるぞ。

・自分で世界を立て直すような大きなこと申して御座るが、そなたのクセを治す
 ことが最も大切な御用ではないか。これに気がつかねば落第ぞ。

・霊界が主で現界が従であること、わかって下されよ。逆立ちしてそなた自身で
 苦しんでいること、早う得心して、嬉し嬉しで暮らしてくだされよ。

 

第83回 言霊と行動が意識進化の鍵。舩井幸雄氏解説・佐々木重人氏編『天皇祭祀を司っていた伯家神道』

みなさん、

あけましておめでとうございます!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

素晴らしき新年をお迎えのことと思います。

前回から随分間が空いてしまいましたが、その間にとても不思議な出会いが
ありました。

友人のチャネラー芦刈純さんと明治神宮の公園の樹の下で話をしていると、
修道女の雰囲気を持った清廉な女性が宇宙語?を話しながら、これまた奇怪
な雰囲気を持った年配の男性二人と共にその樹に近づいて来ました。

芦刈さんが機転を利かせて場を浄化する楽器を鳴らしたことを契機に、その
方たちと少しお話することになりました。

関西在住の男性Oさんは舩井幸雄さんを尊敬しており、その遺志を継いで
ミロクの世に向けた活動をされているらしく、「この前、舩井勝仁さんと話したよ」
と仰っていました。

それから数週間後、僕はたった二言三言お話しただけのOさんから、舩井幸雄
さんの親友で伯家神道の後継者である七沢賢治さん開発の『言霊波動装置
ロゴストロンL』を2セット贈って頂くことになったのでした。

ロゴストロンL.jpg

商品を発送して下さったのは、やはり舩井幸雄さんの親友であった『水からの
伝言
』で世界的に有名な故江本勝さんのご子息でした。

それは60万円以上もするとても高価なもので、どう使って欲しいという指示も
何もなく、ただプレゼントして下さるといった摩訶不思議なお話だったのですが、
結局、有難くご好意を受け容れることにしました。

少し時間をおいて振り返ると、大いなる渦が巻き起こり、天高く昇り始めたよう
に感じます。

ロゴストロンL(言霊装置)の効果は絶大?で、不思議なシンクロが日々を楽しく
実り多きものにしてくれていますが、その話はまた後日。

ということで、連載第83回目は舩井幸雄氏解説、当時のにんげんクラブの
主要メンバーの元大手商社マンの佐々木重人氏編集の
天皇祭祀を司っていた伯家神道』をご紹介します。


本書は11世紀に起源を持ち天皇祭祀を司ってきた白川家の伯家神道の
継承者である七沢賢治氏の世界観・宇宙観・人生観・その歩みが多様な
角度から史実や科学的事実等を踏まえて描かれています。

内容の理解には真理・真実を見極める直感力も必要とされ、難解な部分も
多々ありましたが、非常に興味深く、神妙な心持で拝読しました。

七沢賢治氏は「人間は創造主の仮の宿りであり、少なからず将来に創世記が
訪れる中で、人は一番自分が信じる所を誠を持って行うしかない」と我々に
説きます。難しくとも自身そうあらねばと強く思いました。

文中から七沢賢治氏を中心に印象に残る言葉をご紹介します。
気になられた方はぜひご一読ください。


 
・神代より 言い伝て来らく そらみつ 大和の国は 
皇神の 厳しき国 
言霊の 幸はふ国と 語り継ぎ 言い継がひけり
/山上憶良(万葉集)
・七沢氏は16歳の時、ふと気がつきます。「どうやら宇宙には、意志がある」。
 それはまさに啓示のような直感体験でした。
・日本語は古代ポリネシア語、レプチャ語とともに一万年を生き抜いた数少ない
 言語でもあります。
・50音そのものが古事記の神を表し、生命の知性の原理原則の自己表現となる。
・歴史が始まって以来、天皇になるということは、天照大神と一体となることが
 条件でした。天皇とは天照大神と四六時中一体化している存在だったのです。
 皇太子は「おみち」というお国体修行を通して、国の体になります。国体という
 言葉は本来は天皇が国を体感した存在であるということを意味していました。
・この国の危機の中で孝明天皇は何を目指したのでしょうか。(伯家神道の
 後継者高濱清七郎に身を隠させ)それまで天皇家が独占していた神との
 一体化の行法を民間に開放しようとしたのだと思います。
・カミ(神)、キミ(君)、オミ(臣)、タミ(民)という社会構造の中で、今は、まさに
 タミが主役で、タミがカミと直接繋がる時代がやってきています。
・神や仏などの超越的な知識を得る時、世界では必ず脊髄を揺らします。
 ユダヤ・イスラム・仏教も経典を暗記するときに、体を揺らしながら覚えます。
 これは、神知識を得る時の初期的な動き、神の世界に入る合図です。
・五十音を頂いて、人間が文化を生んで、人間らしく生きられるようになりました。
 それを感謝するというのが、ヒフミ祓い詞の意味です。アとかウとかの本質を
 体感する。それが神を掴むということです。

言霊マンダラ.jpg


・十種神宝は、徹底した自己客観視の方法です。
・白川(伯家神道)では、神も人を介して修行するという考え方です。
・今までに色々な思想家が出てきましたが、皆平等感を普及することに失敗して
 います。それを成功させるには、一人ひとりが神になるしかないと思います。
・良いとか悪いとかいうことは、本来自分が一番よく知っているはずです。だから
 良い世の中をつくるには、あなたが一番信じるところを誠を持って行いましょう。
 これしか言いようがないのです。
・私はたぶん人間の進化は「意志」が進化するんだと思っています。これからの
 人間の意志の進化を手助けするものが非常に大切だと思います。それを端的
 にしやすいのが、筋肉運動と感覚の情報での情報通信です。

・草も木も 人もなおさら 真砂子まで 神の社と 知る人ぞ神 
/高濱清七郎(幕末に身を隠した伯家神道後継者)

第82回 ノーベル賞受賞者の大村智さんがアートコレクター・美大理事として著名な美術作家、作品、世界の美術館等々との思い出を綴った20編『人生に美を添えて』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?
私は先日、舩井フォーラム2015に参加し、二日間とても楽しく過ごさて頂きました。

舩井幸雄さんの天の計らいか、にんげんクラブ会員代表として講演された秋山
誠さんの会場で座った隣の席がよく知る長浜くんだったりと、予期せぬうれしい
シンクロの連続でした。

今回、大ホール入口前の畳コーナーでアートコレクションを展示させて頂いたの
ですが、そこで良く知る関東、関西、新潟などの各支部の仲間たち、講師の山岡
尚樹さん、それに愛氣法を世に広めている坂田さんなど新しい仲間にも出会え、
充実した時間を過ごさせて頂きました。


201510-1.jpg

201510-2.jpg

201510-3.jpg


また、講師の青木勇一朗さんや(舩井勝仁さんも愛用?の)自問自答法を世に
広める天野聖子さんにも再会して色々とお話を聞かせて頂き、これから生きて
行く上で重要なヒントを授けて頂きました。

右脳開発の山岡尚樹さんが会場の雰囲気が良いねと仰っていたのですが、
今年の舩井フォーラムは何か違う次元だったと思います。

初日の早い時間に舩井勝仁さんにご挨拶できたのですが、お会いして一声
言葉を交わしただけで、僕はなんだかとても安心してしまいました。

講師の大下伸悦さんが、「舩井勝仁さんは舩井幸雄さんを越えた」と仰っていたと
関東支部代表のSeiさんからお聞きしたことと関係している気がします。

そんな貴重な場に立ち会えて、更に自身のアートコレクションを展示させて頂き、
今は本当にありがたい気持ちで一杯です。

アートでミロクの世が僕のモットーで使命だと考えながら今回展示させて頂いた
のですが、時代の要求なのでしょうか。先日、微生物を研究しノーベル賞を受賞
された利他の心の大村智さんは、実は30代から絵画をコレクションし始めて数千
ものアートを所有する素晴らしいアートコレクターでした。

ということで、連載第82回目は大村智さんの『人生に美を添えて』を
ご紹介させて頂きます。


本書は『美術の窓』2014年1月号から、堀文子さんや何香凝(か こうぎょう)など
戦前生まれの著名な美術作家やその作品、世界や自身創設の美術館等々との
思い出を大村さんが綴られた20編の連載をまとめたものになります。

各エピソードに纏わる写真も豊富に収められており、ノーベル賞受賞者としてで
なく、美術を愛するアートコレクターとのしての大村智さんの素顔を拝見することが
できました。

15年近く女子美術大学の理事長を務め、数千のアートコレクションを所有し、常時
350もの絵が飾ってある病院を創り、故郷の韮崎市に自身が創設した韮崎大村美
術館まで寄贈される等々、研究者としてだけでなく、日本の美術界、文化へ多大な
貢献を長年してこられた素晴らしい日本人です。

以下に本書から個人的に印象に残る言葉をご紹介させて頂きます。

本書がきっかけで一人でも多くの方が美術作品を購入して美術作家を支援し、
やがてそれが日本文化の発展や平和な世界に繋がればと心より願っております。

 

・私はもっと美術を、世の中のいろいろな場面に登場させる努力をしなければ
 いけないと常々思うのです。20世紀は科学技術が急速に進歩しましたが、
 心の問題が取り残されました。21世紀は心を大事にする病院が必要です。
 アウシュビッツ収容所から奇跡的に生還したオーストリアの医師ヴィクトール・
 E・フランクル博士の、「芸術は人々の魂を救い、生きる力を与えてくれる」と
 いう言葉に深く共鳴します。

・人材育成というのは結局、幅広い考え方や見方を持つ人材を育てるということ
 です。

・ともあれ、絵のある環境を整備したり、環境をつくりだしたりしなければ、美術の
 発展はないと思うのです。

・何かしようと思う時、物事が引き寄せられてくるのでは、と思うことが起こります。

・私は30代はじめの頃から絵を集め始めました。北里大学薬学部の助教授に
 なった頃でした。ある時、画商が野田九甫の芭蕉を描いた掛け軸を持ってきま
 した。私は一目で気に入ってしまい、月賦で購入したのです。

・優れた美術作品は個人で楽しむものだけでなく、人類全ての共有財産である、
 との思いがさらに決意になりました。

・私は何ごとをやるにも、まず歴史から入ります。歴史を勉強すると、次の考え
 方が見えてくるというのが持論です。

・終戦からわずか40日後の9月25日から10月4日まで、日動画廊において戦後
 第一回の個展が開催されました。それは三岸節子の個展でした。「今は焦土と
 化せる首都東京に於いて、三岸女史の美しき色、たくましき精神は如何に人々
 の魂に、力と勇気を与えるであろうか。まことに芸術が人類にとって至上の歓び
 であり、至上の善である証左には、人々は今こそ希望と信念の息吹を感ずるで
 あろう」(案内状の文章)

・司馬遼太郎は、昭和30年に三岸節子が初のヨーロッパ旅行から帰国した時、
 たった一度だけ会ったといいます。その時の印象を、「いのちが戦慄している
 ような彼女の話し方は、私にとって忘れがたいものになった」「われわれは、
 三岸節子のような画家をもうひとり持つことができるだろうか」と結んでいます。

・それまでの私は、抽象画から感じるものが、何か漠然としていたように思います。
 しかし嶋田しづ先生の作品に多く触れるにつれ、感じるものが確かになり、
 深まっていくことを感じました。

・堀文子先生は対象を見てそのまま描くのではなくて、そこから思い入れたものを
 美しく描くのです。たとえば向日葵。私が堀先生の中で一番好きなのは、この
 向日葵を描いた『終り』です。堀先生は枯れ落ちて行く向日葵のその姿に、
 神々しいまでの栄光を感じたというのです。いつも死と向き合いながら、生き様の
 美しさというものを表現しようとしているのです。


第81回 ミロクの世の創造に向けて、神戸六甲を基点に他生の縁が織りなす感動的なドラマを綴った自伝的著書『走りながら祈る~制御不能な神秘体験~』(清水正博著)


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

いよいよ10月17日(土)18日(日)の舩井フォーラム2015(にんげんクラブ全国大会)が
近づいて参りましたね。

舩井フォーラム2015@パシフィコ横浜
http://evavision.jp/forum/

舩井幸雄さんがミロクの世の創造のために、真実・ホンモノ情報発信の場として、
また最近は有意の人の交流の場として、長年開催されてきた一大イベント。

にんげんクラブのコーナーでは、『エゴからエヴァへ』をテーマにして
私のアートコレクションを展示させて頂きます。


20151017-18_いまここを生きるアーティスト2015_Kawabata Collection編.jpg

会場で多くの方にお会いできるのを楽しみにしております♪


さて、連載第81回目は神戸六甲の健康道場サラ・シャンティを主宰する
清水正博さんの『走りながら祈る―制御不能な神秘体験』をご紹介いたします。


にんげんクラブ関東支部代表のSeiさんが主宰する東のフロンティアショップ&
カムナcafeに並び、西の真実・ホンモノ情報発信基地として有意の人の交流の場と
なっているイヤシロチがサラ・シャンティです。

健康道場サラ・シャンティ
http://www.npo.co.jp/santi/

舩井幸雄さんは経済・医療・健康・スピリチュアル等々の世界の超プロを日本中に
広くあまねく紹介し、多くの人に気づきを齎して下さりましたが、その意志と遺志を受けて、
大下伸悦さんがこのサラ・シャンティやフロンティアショップへ超プロの先生を紹介し、
僕を含む普通の人が超プロの先生に直接繋がり、自ら実践する機会を与えて下さっています。


元陸上自衛隊幹部で真実情報を世に広める活動をされている池田整治さんの
四国の実家の荒れ果てた農地を、コツコツと現地を訪れては無農薬栽培できる土へ
改良されたのが大下伸悦さんであり、今は池田さんのご子息が大学を中退して
無農薬のお米を栽培されていますが、このようなミロクの世に向けた種まきを
全国で実践されています。

その大下さんが自らも言霊の講演をし、超プロの先生方をご紹介してきたのが、
1995年の阪神淡路大震災がその誕生のきっかけである、清水正博さん主宰の
神戸六甲の健康道場サラ・シャンティです。

清水さんは学生時代にメキシコ・アメリカを1年半旅した経験をお持ちですが、
本気でフォーク歌手を目指し、劇団の座長もこなした多才な方です。
年齢を経てから始めたトライアスロンでも大会で優勝するなど華々しい結果を出し、
武道もこなす、そんなマルチな活動家の清水さんの波乱万丈な人生、そして、
ミロクの世の創造に向けて、六甲のサラ・シャンティを基点に様々な有意な人の
ご縁が繋がって生じる感動的なドラマをとても楽しく拝読させて頂きました。

個人的にはこのブログでもご紹介してきた至高の写真家星野道夫さんが晩年に
その心魂を交流させたアラスカの先住民クリンギット族のボブ・サムさんが311後に
サラ・シャンティを訪れていた縁に驚き、感動しました。

以下に文中から印象に残る言葉の一部をご紹介しますので、
気になられた方はぜひ本書を手に取ってみてくださいね。

因みに出版社はにんげんクラブ兵庫支部代表でもある尚ちゃんこと山内尚子さんの
『きれい・ねっと』です。
利他の縁が渦巻いています(^^)/

~文中より印象に残った言葉~

・「袖触れ合うも他生の縁」という日本人的な魂の交流から生まれ出るエネルギーには
 文化を創造する力があります。
・修験道や回峰行者、托鉢などでお経を唱えながら歩くのは内観する知恵なのだと
 分かったのです。
・私が自分の道場で健康法を語るとしたら、(両親を看取った経験から)最後まで強い
 意志を貫いて働き続けることが最良の健康法ですよと告げるでしょう。
・私は神社でもお寺でも願い事はあまりしません。感謝の気持ちを表すだけにしています。
 別に願い事をしなくても、お経やマントラを唱えると、自分の日常的な思いが波動として
 祈りの力になるのだと思います。
・気功では意念するとそこに気が通り病気が治ったりします。
・「走りながら祈る」ことが役立ちました。頭の中がまず空っぽになり、心は前向きで
 プラス思考になっていますから、最高のイメージやアイデアが降りてくるのです。
 お経を唱えるのはそこまでにして、降りてきたアイデアをじっくり練りながら走るのです。
・「元気村」の山田バウさんも、サラ・シャンティにとって救世主的存在です。
 これほど利他に生きるすごい人が世の中にいるのかと思う程、その徹底した生き方は
 お手本になりました。吉村誠司さんやてんつくマンなどバウさんの元で新しい生き方を
 学んだ後継者が全国で活躍しています。
・私の使命は、粛々と同じ志を持った人が集まる道場を守ることがお役目であると思い、
 そこからカタカムナに向かいました。
・アメリカの干渉にキューバは耐えに耐えて教育、医療、有機農業の先進国となり、
 現在は逆に支援側に立つようになりました。キューバの苦労を考えれば日本は十分に
 アメリカの束縛を断つことは可能です。
 カリブの星、キューバは何か異次元的な存在として世界に大切なメッセージを送り
 続けている、それを日本人に知って欲しいのです。
・サイババの物質化現象を何度も体験したことにより、大いなる存在からの啓示を
 受けたような使命感を持ってしまいました。
・サラ・シャンティは、カタカムナや古事記、ホツマツタエのことを世間に知らしめる
 お役目を担わされ、封印されてきた真実を神々から託されて神下しをされる人たちが
 集まって来ているのです。
・毎月恒例の言霊の大家・大下伸悦先生の「今知って欲しいこと」は、何か奇跡を起こして
 感動できる集まりにしたいと思って取り組んでいます。
・311後のサラ・シャンティには、5月に入ってラコタ族のメディスンマン、アイアンイーグル氏が
 福島の被災者と一緒に鳥取から来られ、エスキモー・クリンギット族の語り部、ボブ・サム氏と
 奈良裕之さんが9月に、ネイティブ・アメリカン指導者デニス・バンクス氏と7ジェネレーションの
 山田圓尚さんが10月に、ネイティブ・フルート奏者ポール・ワグナー氏が12月にと順番に
 来られ東北被災者追悼式を開催してくれました。彼らはみんな日本人の霊性の復活を祈りに
 来られているのです。
・見えない世界の不思議な力を持ったヒーラーたちに活用していただくためのヒーリングルーム、
 神秘的な感性で表現される芸術作品を飾るギャラリー、この二つが加わり、
 健康道場サラ・シャンティの講座と三位一体の形が生まれ、魂の働きを統合して新しい
 創造的な場が生まれました。


第80回 ゴッホの内面を深く知悉できる若き画家の友人エミール・ベルナールへの手紙『ゴッホの手紙(上)ベルナール宛』


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

夏も終わり。寂しく感じますね。
四季の変化の中に、出会いや別れなど様々な感情を揺さぶられる日本という
国に住めることに感謝です。

8月24日に舩井セミナールームで芦刈純さんの講演・コントラバス演奏を主宰
したのですが、私自身ドタキャンで、事務局の皆様に大変ご迷惑をおかけして
しまいました。

ビジネスであれば失格ではい終わりという感じですが、芦刈さんも含め参加者
それぞれに何か気づきや行動のきっかけが生まれた会であれたならとても
うれしいです。

8月30日(日)PM5時までは、銀座のギャラリー枝香庵で13名のアーティストに
よる『いまここを生きるアーティスト2015』が開催中ですので、お時間がある方は
ぜひ足をお運びくださいね。

銀座ギャラリー枝香庵
http://echo-ann.jp/exhibition.html?id=234

いまここを生きるアーティスト2015 facebookページ
https://www.facebook.com/events/393188000879964/

さて、連載第80回目はゴッホから15歳年下の友人の画家エミール・ベルナール
への手紙を纏めた『ゴッホの手紙 上 ベルナール宛 』をご紹介します。

内容の半分近くは、ベルナールのゴッホに纏わる回想的な文章で構成されて
おりますが、以下にゴッホからベルナールへの手紙から印象に残るところを
ご紹介いたします。

あえて印象に残りながら抜き出していないところもありますので、ぜひみなさまで
ご一読頂き、地球史上最高のアーティストの一人、37歳で自殺という形でこの世を
去らざるを得なかったフィンセント・ファン・ゴッホという人間を知って頂ければ
幸いです。


 

●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第一信より

「悶着の起こったときなどはことに相手を信じて好意的に話あわなければいけない。」
「成功への第一の秘訣は、小さな嫉妬心になるべくふれないことだ。団結だけが力だ。
共通の利益は、自己確保を目的とする個々のエゴイズムを犠牲にしてこそ保てる。 
君に固い握手をおくる。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第二信(1888年3月アルル)より

「もし、日本人が彼らの国でまだ進歩していなければ、
その芸術は当然フランスで引き継がれるだろう。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第三信(1888年4月)より

「もちろん想像力はぜひとも発達させねばならない能力だし、
想像力だけが ― 変わりやすく、稲妻のように速い - 現実を
ただ一瞥しただけで、自然をもっと激しいものにもし、また安らかなものにも
出来るのだ
。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第四信より

「こういう虚無感は美や善と離反するものなんだ。
そんな心がけでは、われわれとはまるで関係のない物質生活の魅力のために、
主観と客観の区別さえ見分けがつかなくなるほど永久に騙されてしまうかもしれない。
われわれは間抜けでも希望を捨てないのがとりえだ。」

「何かをうまく語ることは、何かをうまく描くことと同様に難しくもあり面白いものだ。
線の藝術と色の藝術とがあるように、言葉の藝術だってそれより劣るものじゃない。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第五信(1888年5月下旬)より

「入墨をした人種、黒人やインディアンなどは次々に滅亡するか堕落してしまう。
そしてアルコール瓶と財布と梅毒を持ったむごい白色人種は、いつになったら
満足するんだろう。
偽善と強欲と非生産的な身の毛もよだつ白色人種。
野蛮人たちはやさしく愛情にあふれていたのだ。」
第六信(1888年6月下旬)より

「今後絵画がそうあるべきだと、いつも考えているのだが、現代美術そのものが
切り離された個人の力を越えて、ギリシャの彫刻家や、ドイツの音楽家、フランスの
小説家たちに匹敵するような高い地位にまで到達しなければならないということである。
それは、おそらくある人達が結合して、共通の理想を遂行してこそ可能なのだ。」

「不幸の大きな原因は芸術家たちの間に団結心が欠けていて、互いに非難し合ったり
迫害して、認め合おうとはせず、なんとか出世させないようにするからだ。
新しいルネサンスの実現はすべて、これにかかっている。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第七信(1888年6月下旬)より

「種蒔や麦束はいまでも以前のように魅力があり、過去の想い出を甦らせる
永遠の瞳でもある。だが、いったいいつになったら『星の夜空』がかけるだろう。
この絵はいつも僕の心を占めている。

ああ! たしかに善良なシーブリアン君が言った通りユイスマンの≪世帯もち≫に
あるように、一番美しい絵は寝床のなかでパイプをくゆらしながら夢見て、
決して実現しない画だ。

それにかかろうとは思っているんだが、輝く壮麗な自然のなんとも言えない
たたずまいに対して、何かひけ目を感じているのだ。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第八信(1888年6月末、ゴッホ35歳)より

「聖書はキリストだ、旧約聖書はこの頂点へ進むし、聖パウロや新約聖書の
四人の著書たちはこの聖峰の他の斜面を占めている。」

「ああ!なんて気の小さい話なんだろう。世界中で自分たち以外は全て汚らわしいと、
ユダヤ人が宣言したとは。」

「だが聖書の慰めの言葉は悲痛で、われわれを絶望と怒りから解放して
 ー 確かに胸を抉る、偏狭と伝染病的な狂気とですべて誇張されてはいるが ー 
そこに包容されている慰安は、ちょうど固い核のようなもので、にがい果実、
それがキリストだ。」

「僕の感じているキリストの顔は、ドラクロアとレンブラントだけが描いたし、、、
それからミレーがキリストの教えを描いた。」

キリストだけが - あらゆる哲学者や魔法使いのなかで、 
永遠の生命の確実性を肯定した。時間の無限を認め、死を否定して、
心の平和と献身との存在価値や必要を説いたのだ。彼は平穏に暮らして
いかなる芸術家よりも偉大な芸術家として生きた。大理石と粘土と色彩とを軽蔑して、
生きた肉体で仕事した。」

「キリストがローマの建造物の崩潰を軽蔑しながら予言した時日を、いったい誰が
嘘だと言えるだろう。彼は断言したのだ。
「天地くずるるとも、我が教えは滅びず」と。
こういう話言葉を - 偉大な予言者は書こうとさえしなかったが、その言葉は最高の 
- 一番高い - 芸術によって到達し得る神の力のようなものだ。
造物主の偉力そのものだ。
ベルナール君、この種の思索は、我々を遠い遠い世界へ連れ去る、
芸術の限界を越えたところまで。
そして、生命を生み出す芸術と永遠の生命に化す芸術とがあることを予感さす。」

●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第九信(1888年6月末、ゴッホ35歳)より

「ああ! もしも数人の画描きが大作のために協力できたらどんなだろう。
将来の芸術はいずれ範を示してくれるかもしれない。いまその『あるべき絵画』のために
皆で物質的困難を克服すべきだと思う。 
要するに、残念だが我々はまだそこまで行ってはいないのだ。
絵画芸術は文学のように早くは進まない。」

芸術上の観点からすると、このキリストの核心は、古代ギリシャ、インド、エジプト、
ペルシャやその他のどんなものよりもはるかに優れているようだ。
彼は精神と生きた肉体によって仕事した、彫像の変わりに人間を作った。だから、、、
自分が画家であることは ー まるで牛にでもなったようで - 
牡牛や、鷲に感心してしまうのだ。そして信仰心は僕の野心を捨てさせる。」

●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十信(1888年7月中旬、ゴッホ35歳)より

これはあんまり日本的な感じがしないはずだ。
が、実際には今まで描いたものの中では一番日本らしいものだ。

肉眼では見えないほどの農夫、麦畑の間を走る小さな汽車。そこに全ての生活がある。」

「僕は何回もそこへ通った。それでこの平面的な景色の・・・・無限と・・・・永遠だけの・・・・
デッサンを二枚描いた。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十一信(1888年7月下旬、ゴッホ35歳)より

ベルナール君、先便の協力という意味は、自分と二三の画家で同じ画を描こうと
言ったわけではない。別々の作品を描いていても、互いに援け合ってよくなろうという
つもりだった。つまりルネサンス初期のイタリアやドイツの画家、本当にオランダ派とか
イタリア派といわれるひとたちや、どんな絵でもそうじゃないか。

決してレンブラントはボッテールの絵に筆を入れなかった。それでもボッタールや
ルイスデールの長所がレンブラントの影響から生まれたのに変わりはない。
これが兄弟のように援け合うひとたちだ。


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十二信(1888年7月下旬、ゴッホ35歳)より

レンブラントは天使を描き、自画像を仕上げた。年取って、歯が抜け、皺だらけで、
木綿の頭巾をかぶっている。鏡を見て描いたものだ。彼は夢中だ、夢中になって
自分の顔を塗り続ける、だが顔の表情はだんだん悲痛な悲しいものになって来る。
しかも、彼は夢中で、無我夢中に描きつづける、なぜだか、どうしてだか僕には
わからないが、ソクラテスやマホメットのように天成の親しさを感じさすのだ。
この老人の背景のレンブラントは彼に似ているし、超自然の天使はモナリザのような
微笑を浮かべている。
レンブラントは何にも創造しなかったので、あの天使も奇妙なキリストも経験から
生まれたもので、彼がみたものなんだ。


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十三信(1888年7月下旬、ゴッホ35歳)より

フランスへ来て、おそらくフランス人たち以上にドラクロアやゾラを感じ、難なく彼等に
傾倒してしまった。僕はレンブラントの影響を受けた考え方を持っていたが、
ドラクロアの色彩による方法と、レンブラントの調子による方法とは並立すると思う。

ゾラとバルザックはその作品の中で画家のようにある時代の社会や自然を描写して
不思議な芸術的衝動を起こさせ、読者に話しかける、それによって、描かれた
その時代に触れさせるのだ。もしドラクロアが歴史の変わりに、人類の一般的な生活を
描いたなら、きっと世界的な天才の範疇に入っただろう。

フランス・ハルスを語ろう。彼は決してキリストや、羊飼いへのお告げや、
天使も十字架の聖者も復活も描きはしなかったし、
無論みだらで野獣的な裸婦の女も描かなかった。

彼は結婚初夜の翌日、新妻と自分とを描いた。二人とも年若く、愛し合って庭に
腰をおろしているところだ。浮浪児や笑っているいたずらっ子、音楽家たち、
太っちょの女料理人を描いた。

彼はそれ以上のことをやろうとしなかった。だが、それだけでダンテの天国や、
ミケランジェロやラファエルやギリシャにさえ匹敵する。ゾラのように美しくもあるし、
もっと明るくて健康で、あれほどいきいきしている。あの時代が健全で暗くなかったのだ。


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十四信(1888年8月下初旬、ゴッホ35歳)より

この間話し合ったオランダ画家の問題は面白いだろう。
たくましい精力とその独創性や、ある種の自然主義には大いに学ぶべきものがある。

彼らに支配される商売女に僕は同情するより共鳴してしまう。
亡命的存在、社会の廃物、僕や君や芸術家たちのように、
彼女もわれわれの友であり妹なのだ。


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十五信(1888年8月初旬、ゴッホ35歳)より

「僕は人物を描きたい、人物を、もっともっと描きたい。人間という二足獣の連作を、
赤ん坊からソクラテスまで、白い肌の黒髪の女から日焼けした煉瓦の黄色い髪の女まで
描きたい衝動にかられている」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十六信(1888年9月下旬、ゴッホ35歳)より

立派なもくろみを立ててみても計画はたいていはずれてしまうものだ。
その日その日の偶然を捕えて、虚心坦懐に仕事すれば、予期しない多くの収穫があるだろう。」


●ゴッホからエミール・ベルナールへの手紙第十七信(1888年9月下旬、ゴッホ35歳)より

だんだん、僕は料理が何か精神力や作画に影響を与えるんじゃないかと思い出した。」
「芸術は長く、人生は短い、我々の生命を有効に使うように努めよう。」


●ゴッホからエミール・ベルナール(当時20歳)への手紙第十八信(1888年9月末、ゴッホ35歳)より

「今度君の手紙に同封してあったことに小さいスケッチは風格が堂々としていて、
最大級の賛辞に値する。~中略~
もし、君のお父さんが舗道や砂利の中から金塊を探し出す息子をもっていたら、
きっとその才能を軽蔑しないだろう。
僕の考えでは君は確かにそれに匹敵する才能を持っている。」

「絵を作るのは大小のダイヤモンドを発見するようにむずかしいことだ。
現在、人々はルイ金貨や上等の真珠の価値を知ってはいても、
不幸にして絵の価値を知ってそれを信じてくれる人は少ない。
しかし、そういう人もかならずいるはずだ。いないとしても、どんな場合でも、
辛抱強く待たなければならない、例えどんなに長かろうとも。」

画家たちで、フリー・メーソン式の秘密結社をつくろうという考えにはあんまり賛成できない。
規則や制度などを非常に軽蔑しているし、僕は要するに規約とは別のものを求めている。
まだ画家の組合は実現していない ー 幅の広い漠然とした草案程度で ー 
出来るものは出来るのだからそれまで静かに待とう。」

「《詩人の庭》、次に《夜の星空》、それから《葡萄畑》、《畝》、そして街路とでも呼べる
人家の眺めと、みんな無意識的にある関連性を持っている。」

「君の作品が好きだから少しずつ君の作品の小さな蒐集をしてゆきたいのだ。
日本の芸術家たちがお互いに作品を交換したことに、僕は前から感心していた。
それはお互いに愛し合い助け合っていたしるしだ。
彼らの間にはある種の融和があったに違いない。
きっと情誼に厚い生活で、もちろん、陰謀もないだろう。
われわれが、こうしたところを見習えば見習うほど一層よくなるはずだ。
なんでも日本人たちは極く僅かの金しか稼がず、普通の職人のような生活をしたそうだ。
僕は《一茎の芽生え》の複製を持っている。なんて典型的な良心なんだろう。
いつかそれを君に見せよう。」

●ゴッホからエミール・ベルナール(当時20歳)への手紙第十九信(1888年10月初旬、ゴッホ35歳)より

「ぼくの習作を発送したのと入れ違いにゴーガンと君の絵を受取った。これでほっとした。
二人の顔をまのあたりにして心の暖まる思いだ。君の肖像はとても気に入った。
肖像をうんと勉強することを勧める、たくさん描くといい、そして途中で投げ出さないことだ。
僕の考えでは、将来われわれは肖像で大衆を捕えなければならない。」

「《ゲッセマネのキリストと天使》 - という重要な絵と - もう一枚、《星空の詩人》という絵がある。
色彩は間違っていなかったが容赦なく潰してしまった。
そのわけは、前以てそのために必要な形を実物について研究しなかったためだ。」

「だが、いまは自然を貪っている、誇張したり、ときには対象を故意に替える、
だが絵全体を創ろうとは思わない、反対に自然には全てがあるような気がするし、
それを識別すればいいのだと思う。」


●ゴッホからエミール・ベルナール(当時20歳)への手紙第十九信a(1888年10月末、ゴッホ35歳)より

ゴーガンは人間としてとても面白い・・・・・・・とても。

絵描きのような汚い職業には、労働者の手と胃袋を持つ人間が一番適しているのだと
以前から感じていた。破滅した頽廃的なパリのプルヴァールの常連よりも、
もっと野性的な好みと、愛情ゆたかな、温かい性格が必要なのだ。

ゴーガンは、血気と性欲とが野心よりも強い。僕の第一印象だ。
画家たちの組合組織を作ろうというすごい問題に関して論じ合っている。
僕は素晴らしい芸術復興の新しい世界の可能を信じもするし、予感も持っている。
われわれは単に仲介的な役割をするにすぎないかもしれない。
で、次の世代にならなければ安穏には暮らせないのではあるまいか。
いずれにしても、それに全力を傾けるのが僕らの義務でもあるし、
われわれの経験を通じてこそ、はじめて明らかにされる事柄なのだ。

純粋な、すぐれた肖像画家の新しい一団が民衆に理解されるような作品を描くのでなかったら、
未来の絵画を予想するのは時として僕にはとても困難だ、
それなのにどうして人物画を描こうとしないのか自分でもわからない。 

●ゴッホからエミール・ベルナール(当時21歳)への手紙第二十信(1889年10月初旬、ゴッホ36歳)より
※前回から1年後。発作後、サンレミーの精神病院で静養中に書かれたもの

ここは、実にひどく狭いとこなんだ。漠然とした事実ではない真のプロヴァンス地方の風土に
内在する性格を見分けるのはなかなか難しい。それを理解するには辛抱強く仕事する必要がある。
そのために、いくぶん抽象化もしてもくる。太陽と青空にその力強さや輝きを与え、
焼け付くような土地には、ときに憂鬱そうな、たちじゃこう草の香気を出さなければならない。

ここのオリーヴ樹は、君のいい画材になりそうだ。白い大きな太陽の下の
オレンジがかるか紫がかった土地の上では銀色だ。
その銀緑色はコロに一番近い、だが誰もまだ描いたことはないものだ。
それに引きかえ幾人かの芸術家は、たとえば、林檎や柳では成功している。

建築のうちで、僕が最も立派だと思うのは、黒ずんだ暖炉のある苔むした藁葺屋根の家だ。
だから僕は気むずかし屋なんだろう。


●ゴッホからエミール・ベルナール(当時21歳)への手紙第二十一信(1889年12月初め、ゴッホ36歳)より
※ベルナールへの最後の手紙

僕は真実や能力を重んじる。たとい精神的な飛躍をするときでも、ミレーの作品
『牧場で生まれた子牛を農家へ持っていく百姓たち』が好きで、そういうものを描きたくて
身震いするほどなんだ。」

「ここで注意しておくが、胸一杯の大声で断乎として君をしかりつけておきたい。
もう少し元通りの君になりたまえ。『十字架を担うキリスト』は残酷だ。
このなかに調和した色でもあるのか。ありきたりな構図、いいかい、
ありきたりなものは、許せないよ。」

「ゴーガンがアルルにいた頃、一二度は、僕も抽象的になったこともあった。
抽象は魅力的な方向のような気がしたのだ。果たしてそれは素晴らしい場所だろうか!
だが、すぐに壁に突き当たってしまうんだ。自然とじかに取っ組んで一生を探求するために
闘ってきたあとならいざ知らず、それは危険なものなのだ。
だから僕としては、そんなことに頭を悩ましたくはない。
一年中僕は自然をいじくり廻していて、印象派もなんにも振り向きはしない。
それでもまた星を大きく描き過ぎてしまった。 また失敗 もうこりごりだ。」

「この赤土色と、灰色の混じった悲しい緑と、輪郭の黒い線との組み合わせが、
『赤×黒』で表されている、いつも苦しんでいる不幸な僕の仲間たちの苦悩感を
示していることに君は気がつくだろう。」

「もう一枚はまだ若い麦畑の日の出だ。この絵では前の絵とは反対に、
崇高な平和、静穏を表そうとした。何も歴史的なゲッセマネの園を真っ向から狙わないでも、
苦悩の印象を与えることはできる。
心を慰めるやさしい主題のためには、わざわざ山上で説教をきく人物を描くまでもない。」

「君の宗教画は失敗だったね。しかし、それに気が付いた報いはきっと素晴らしいに違いない。
間違えて還って本道を発見するものだ。」

「たとえどんなに油絵が呪うべきものであっても、それが我々の時代には障害でも、
職業として選んだからには熱心に稽古すれば、責任感と、硬い意志と、
節操を重んずる男ということになる。」

「僕の描くものは固くて、干からびているが、少し難しい仕事で自分を鍛えなおそうと考えている、
だから抽象で軟化するのが恐いのだ。」

「ほかにも話したいことがたくさんある。今日便りしたわけは、少し頭がしっかりしてきたからで、
すっかり治るまでは興奮してはよくないと思ったのだ。心を籠めた握手を送る。すべてを君に。」

第79回 至高の文学者小林秀雄氏の奥深き叡智『考えるヒント3』


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

夏真っ盛りですね。
これから充実されたお盆休みを過ごされることと思います。

僕はこの8月に二つのアートイベントを企画したのですが、
機会がございましたら、ぜひお立ち寄り頂ければ幸いです。

 
1. 私のアートコレクションを展示する
『Kawabata Collection Vol.4』@ 四谷荒木町 cafe & bar il Baccio
  http://www.arakicho.com/shop/kototamado.html
  ※8月30日まで開催中

2.13名のアーティストによるグループ展
  『いまここを生きるアーティスト2015』@銀座のギャラリー枝香庵
  http://echo-ann.jp/exhibition.html?id=234
  ※8月23日~30日まで開催。全日在廊予定です。

さて、連載79回目は小林秀雄氏の『考えるヒント3』をご紹介いたします。



これまで1000冊程度の書籍を読んできましたが、最も感銘を受けた著書の
一つです。

一生読み返し、学ばせて頂く書に出会えたことをとてもうれしく感じております。
贈って頂いたil baccioオーナーの志賀さんに感謝です。

本書は昭和15年~39年までの12の講演を文章化したものですが、その中の
『ゴッホの病気』から印象に残る言葉を以下にご紹介させて頂きます。

今回企画した『いまここを生きるアーティスト2015』の副題を~偉大なる芸術家
ゴッホの理想を夢見て~としておりますが、多くの方に本書をお読み頂き、
ゴッホをより深く知って頂ければと思います。

 
~『ゴッホの病気』(昭和33年)より~

・ゴッホはサン・レミイの精神病院に監禁され、病室の窓越しに見える病院の
 石垣で区切られた麦畑を、何枚も書いています。その当時、弟宛の手紙の
 中で、麦畑の中を死の影が歩いて行くのが見えると言っている。少しも悲し
 い 影ではない、死は、純金の光を漲らす太陽と一緒に、白昼、己の道を
 進んでいく。人間とは、やがて刈り取られる麦かも知れぬ。と書いています。
 彼の絵も亦、同じ言葉を語っているとは申しませぬ。絵は、何かもっと名状
 すべからざるものを現しています。

・ゴッホが彼に全人格を発揮してからの作品には、悉く、一種脅迫された動機
 と言おうか、制作の切羽つまった諸条件の意識と言おうか、そういうものの、
 明らかな反映が感じられます。

・ゴッホという人間の最大の不幸が、彼の精神病にあったという事は疑う余地
 がない。彼が、彼の真面目を発揮したと言われている作品を制作したのは、
 パリから南仏のアルルに定住した1888年の2月から、1890年7月、オーヴェ
 ル・シュル・オワズで自殺するまで、三年に満たぬ期間であるが、この間に、
 彼が精神病院から自由だったのは合計して一年ほどしかない。これは驚く
 べき事実です。

・ゴッホの病気が、学問的には全く曖昧なものにせよ、争う事の出来ぬのは、
 彼が、自分の病気の徴候を観察していた病人だった、という事です。
 これは、彼の書簡集が証明している。彼の書簡集は、呵責のない自己批判
 の連続であって、告白文学と見ても、比類のないものである。又、彼は、四十
 点を越える自画像を遺しています。短い期間に、これほど沢山自画像を描い
 た画家は、他にありますまい。病的という言葉が使いたいのなら、病的に鋭
 い自己批評家であった、と言ってもよい。これこそ、一番大事なことと思われ
 ます。

・見て、見て、見抜く。見抜いたところが線となり色となり、線や色が又見抜か
 れる。そんな事を言ってみたところで、言葉を弄しているだけのことかも知れ
 ませぬが、ともかく、そういう場合のゴッホの意識、それも意識という言葉を
 使って良いとすればですが、その場合のゴッホの純粋な意識こそ、彼の自
 画像の本質的な意味を成すものでしょう。

・問題は、彼が言う様に、「気力」にあった、意思にあった。そして、彼は、「気
 力」の不足を嘆くのです。「愚痴を言わずに、苦しむことを学び、病苦を厭わ
 ず、これを直視する事を学ぶのは、眼もくらむばかりの危険を冒すのと全く
 同じ事である」と彼は書いている。彼の言うところに誇張はなかったでしょう。
 この追い詰められた人間の、強烈な自己意識が、彼の仕事の動機のうちに
 あるのです。それこそ彼の耳に包帯をした自画像の視点そのものなのです。
 彼の手紙を読んで、狂気との戦いのあとを追っていくと、この視点を失うまい
 とする努力が、精神の集中と緊張によってこの視点を得ては失い、失っては
 得る有様が、手に取る様に感じられるのです。絵の仕事だけが、彼の救い
 であった。彼は、仕事を自分の指導者と呼んでいる。絵を描くという精神の
 集中による行為しか、彼に、この視点を保証してくれるものはないと彼は信
 じた。彼の作品は、その意味で悉く自画像であったと言って良い。

・アルルのアトリエで仕事を始めた当時、ゴッホは、写生をしている時に見舞
 われる「恐ろしいような透視力」について語っていますが、語られているのは、
 肉眼というより寧ろ心眼でありましょう。ゴッホの精神を考えずに、ゴッホの
 絵のリアリズムを云々しても無意味なことだ。サン・レミイの病院で書いた手
 紙の中にこんな言葉があります。「君は、或るオランダ人の詩人が言った言
 葉を知っているか、『私は地上の絆以上のもので、この大地に結びつけられ
 ている』。これが、苦しみながら、特に、所謂精神病を患いながら、私が経験
 した事である」。「自然が、こんなに心を絞めつける様な感情に満ちて見えた
 事はない。決して、決してなかった事であった」と彼は書いています。恐らく、
 彼は、麦畑が語る言葉を聞いたのでありましょう。「君は健康であるか、病気
 であるか、どちらかだ。若いか老いているか、というのと全く同じ事だ」。彼は、
 聞こえたがままの声を表現したのです。それが、彼の絵のリアリズムなのです。

・私はゴッホという人間に、先ず、彼の書簡集を通じて近づきました。そういう
 者にはそういう者なりの考え方の偏りもあろうと思うが、私にはゴッホの絵は
 非常に精神的な絵と映ります。私の実感から言えば、ゴッホの絵は絵という
 よりも精神と感じられます。私が彼の絵を見るのではなく、向こうに眼があっ
 て、私が見られている様な感じを受けております。


~考えるヒント3の構成~

1.信ずることと知ること(昭和39年)
2.生と死(昭和47年)
3.美を求める心(昭和32年)
4.ゴッホの病気(昭和33年)
5.ドストエフスキイ七十五年祭りに於ける講演(昭和31年)
6.喋ることと書くこと(昭和29年)
7.政治と文学(昭和26年)
8.悲劇について(昭和26年)
9.表現について(昭和25年)
10.私の人生観(昭和24年)
11.歴史と文学(昭和16年)
12.文学と自分(昭和15年)

第78回 地球と人類を救う鍵となる物語「幻のアラスカ核実験場化計画」5編を含む不世出の写真家星野道夫の傑作エッセイ集『ノーザンライツ』

みなさん、
こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

7月号の会報誌に舩井フォーラムに登壇される秋山誠さんの4月4日の講演会の
記事が掲載されました。

大阪転勤後は世話人活動が殆どできていなかったのですが、大阪支部の濱田さん、
奈良支部の小山さんのお蔭で秋山誠さんの素晴らしい講演に携わることができ、
感謝しています。


10月17日の横浜パシフィコでの舩井フォーラム全国大会において、
にんげんクラブ会員代表として秋山誠さんがどのような講演をされるのか
今から楽しみです。


その前の7月5日の舩井フォーラム関西大会には、東京でイベントを企画した時に
いつも参加頂いたフロンティアショップ経営者兼アーティストのSeiさんも
登壇されるのでこちらもとても楽しみです。

凄惨な事件が続きますが、良い事(行動)・楽しい事(行動)にフォーカスし、
アートを通じてミロクの世の創造に微力ながら貢献して行きます。


さて、連載第78回目は先延ばしになっていた不世出の日本人写真家
星野道夫さんのエッセイ集『ノーザンライツ 』をご紹介いたします。


本書には幻に終わったアラスカ核実験場化計画『プロジェクト・チェリオット』に
纏わるエッセイ5編が収められているのですが、僕はこの物語に二度の原爆や
3・11福島を経験した日本人、しいては、地球・人類を救う鍵が秘められていると
感じています。

後に水爆の父と謂われたエドワード・テラーのアラスカを核実験場化する夢
『プロジェクト・チェリオット』が、星野道夫さんが最も尊敬するアラスカの生物学者
ビル・プルーイットの一生を狂わせ、さらに大きな視点で振り返れば、アラスカという
同じ原野で、一万年以上も個々に散らばって生きてきた先住民(エスキモー、
アサバスカンインディアン)を共に立ち上がらせ、初めて一つの輪につなげる
きっかけとなったという事実(奇跡)が、3・11福島を経験した我々に、それを昇華し、
ミロクの世を創造する為の大きなヒントを与えてくれている気がします。

文中から星野道夫さんと友人たちの言葉をご紹介させて頂きます。

生命を賭して極北の自然と生きた写真家のアラスカに纏わる
すばらしき21編のエッセイ集です。


 

・アメリカの原子力委員会に雇われていた三人の研究者がプロジェクト・チェリオットを
 つぶすために立ち上がることになった。ビル・プルーイットをはじめとする三人の
 研究者は次々にプロジェクト・チェリオットを解雇され、ドン・フィットは不慮の死を
 とげる。けれどもシリアやジニー(共に星野さんの友人)が送り続けたニュースレターは
 アメリカ本土で小さな渦を巻き起こしていた。やがて大きな波となる渦である。

・その頃、アメリカ本土から一人のエスキモーが故郷のポイント・ホープ村に戻ってきた。
 ハワード・ロックという五十歳になるエスキモーの藝術家だった。彼はワシントン大学で
 美学を学んだが、その後、アルコール中毒によって精神分裂症になり、シアトルの
 貧民街の路上で浮浪者として毎日を送っていた。が、この男が人々の救世主になって
 ゆくのである。

・バーニーの人生には辛い出来事が重なっていた。幼いころの両親の死、屈強な
 クライマーであった夫エルトンの遭難死、そして不慮の事故により他人の子供を
 ひき殺してしまった過去。彼女は晩年になって精神に破綻をきたしていた。
 やがて精神科医に最後の助けを求めたバーニーは、自分のこれまでの人生の
 出来事と本当に向き合ってきたかを問われてゆく。

・「アラスカに戻ってきて、エルトンのそばにゆけて本当に良かった。でもね、ジニー、
 私の人生の中でひとつだけどうしても悔やまれることがあるの。
 それはね、エルトンが父親になることを知らないで死んでしまったこと」
 「バーニー、それは違う。あの日、ルースの氷河で最後のフードドロップをした時、
 あなたが妊娠したことを私は確かにメッセージで伝えた。エルトンは自分が父親に
 なることを知って死んでいったのよ」。バーニーは一瞬言葉を失い、長い沈黙が
 流れた。やがて彼女の目からは止めどなく涙があふれていた。

・目まぐるしく、そして加速度的に動き続ける時代という渦の中で、厳しい冬を越した
 大地から表れる芽のように、それはまだ見過ごしてしまいそうな小ささかもしれない
 が、僕は新しい力が生まれつつあることを確信し始めている。

・「ボブ、植物にも魂があるのかな?」「当たり前さ。薬草を採りにゆく時、自分が
 ほんとうにきれいにならないと、薬草が自分をみつけてくれないんだ。子供の頃、
 何度もおばあさんにそのことを言い聞かされた」。僕はボブと出会い、闇の中で
 薄明りを見たように、ある希望を持つことができた。いや、きっとボブだけではない。
 行く先が何も見えぬ時代という荒海の中で、新しい舵を取るたくさんの人々が
 生まれているはずである。

・ベトナム戦争で5万8132人の米兵が命を落としたが、その後、その3倍にも及ぶ
 約15万人のベトナム帰還兵が自殺したことはあまり知られていない。

・それはスー族やナホバ族をはじめとするアメリカンインディアンに今も残る古い
 儀式だった。たとえば、自己の魂と出会うため、たった一人で何も食べずに山を
 さまようヴィジョン・クウェストという旅に出る時、人々はウェスト・ロッジで身を
 清めるという。

・ぼくは儀式の最中、意識が薄れてゆく中で、人が祈るという姿に打たれていた。
 人は旅をしているのだと思った。そして、誰もが、それぞれの闇の中から抜け
 出さなければならないのだ。人はいつも、それぞれの光を捜し求める、長い旅の
 途中なのだ。

・ぼくは、ふと、"思い出"ということを考えていた。人の一生には、思い出をつくら
 なければならない時があるような気がした。シリアもジニーも、その人生の"とき"を
 知っていた。

・自分のスピリットを自然界の鼓動に共鳴させていた男、それがミチオでした。
 彼は大地と一体となり、そこに暮らす動物たちと一体になっていました。
 ミチオのおかげで、私たちは、人間の生活とともにある野生の役割、そして
 その存続が人間にとって必要であるということを、理解することができるのです。
 (シリア・ハンター1996年8月13日)

・原子力の力を科学的な立場から訴え続けてきた高木仁三郎(原子力資料情報室)
 のような、身近なビル・プルーイットを見逃さないで欲しい。
 (星野さんのアラスカの隣人であり友人の日本文学者カレン)

PS
銀座の屋上ギャラリー枝香庵で8月23日~30日までの間、
12名のアーティストによるグループ展『いまここを生きるアーティスト2015』を開催いたします。
ぜひ見にきてくださいね(^^)/

ギャラリー枝香庵
http://echo-ann.jp/exhibition.html?id=234

いまここを生きるアーティスト2015.jpg

第77回 水が教えてくれた世界を導くキーワードは『愛と感謝』(江本勝氏著「水は答えを知っている」)


みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

GWは楽しく過ごされましたでしょうか。

この4月と5月は地震の可能性があることをあちらこちらで目に耳にしました。

実際ネパールでは大地震が起きてしまい、細やかですが携帯から募金させて頂きました。

いざという時の準備をしつつ、日々大切に生きるしかないですね。

私のモットーは『アートでミロクの世』ですが、四谷荒木町のcafe & bar 『il baccio』で、
Kawabata Collection Vol.4を開催中です。


20150514_案内文.jpg

展示シーンその1.jpg    展示シーンその2.jpg

展示シーンその3.jpg 

添付の案内文や写真に興味を持って頂いた方は、テーブルチャージ500円と
1ドリンクオーダーが必要となりますが、ぜひ訪れてみてくださいね。

お店のオーナーは四谷荒木町の『美舟』で毎月講談や落語の会『つばなれ特選会』を
主宰している利他の人(こわもて顔(笑))です。
http://www.tsubanare.com/tsubanare.html

今回、オーナーのご好意で無料で展示させて頂いていますが、ご自分の作品の
展示に興味がある方は川端(new-jj.k_72@docomo.ne.jp)までご連絡ください。

さて、前置きが長くなりましたが、連載第77回目は、昨年、逝去された江本勝氏の
水は答えを知っている』をご紹介いたします。


『愛』や『感謝』などの言葉を書いた紙の上に置いた水が美しい結晶を生むという
驚きの発見をし、世界で最も有名な日本人の一人となった江本勝氏。

本書には色んな言葉や写真の上に置いた水、世界各地の自然水と水道水、
音楽を聴かせた水の結晶写真が江本氏の心に底に溜まっていた想い(文章)と
共に掲載されています。

水の結晶写真にもまして、宇宙や神のスケールで展開される江本氏の話は
遥かに私の想像力を超えるものでしたが、時に共鳴しながら深く学ばせて頂きました。

本書の一部ですが、個人的に心が動いた言葉を以下に引用しますので、
それらがストンと肚に落ちた方にはご一読&結晶写真の鑑賞をおススメいたします。

最後に、江本勝氏のご冥福を心よりお祈りいたします。
良きメッセージを遺して下さり、ありがとうございました。

 

・人間は意識を転換しなければならない瀬戸際にきていると思います。
 どんな波動とも共鳴できるのが人間なのですから、自然と共生し、地球をこれ以上
 汚さない意識をもつことも不可能ではないはずです。いかなる波動を世界に発信し、
 地球をどんな星にするのかは、私たち一人ひとりにかかっています。

・水ほど不思議な性質を持っている物質はありません。氷は水に浮き、
 水には他の物質を溶かして運ぶ性質があり、「生命のスープ」海ができました。
 水は生命を生み出す母であるとともに、生命のエネルギーそのものです。

・46億年前に地球が誕生し、38億年前に海の中で生命が誕生しました。
 生命がようやく陸にあがったのが4億2千万年前。人類の祖先である原人が
 アフリカで誕生したのはわずか200万年前。地球の歴史を1年に換算すると、
 人類は大晦日の午後8時にやっと生まれたことになります。

・視線はエネルギーです。善意をもった視線を投げかけてあげることは、
 勇気を与えることなのです。逆に敵意や悪意の視線は、エネルギーを奪いとります。

・実は「ばかやろう」と声をかけたごはんよりも、無視をしたご飯の方が先に
 腐ってしまいました。関心を示してあげるということは、それだけでもエネルギーを
 与えていることなのです。いちばん生命を痛めつけるのは、関心をはらわれること
 なく、無視されるということです。

・いらだちの感情は水銀、怒りは鉛、悲しみやさびしさはアルミニウム、心配・不安は
 カドミニウム、迷いは鉄、人間関係のストレスは亜鉛の波動とほぼ同じでした。
 金属は人間の持つ感情、ムードと共鳴します。

・次の二つの感情が正反対の波形を持ち合わせています。
 (恨みと感謝。怒りとやさしさ。恐怖と勇気。不安と安心。いらいらと落ち着き。
 プレッシャーと平常心。)

・相反する二つの感情が同じ波形を持っていることには二つの意味があります。
 まず、人間は誰でもジキル博士とハイド氏のように、二つの顔を持っている。
 もう一つの意味とは、あるネガティブな感情にとらわれたときに、反対の感情によって、
 それを打ち消すことができる、というものです。

・恨みの感情によって病気になってしまった人は、感謝の心を取り戻すことで
 体を癒すことができます。

・愛と感謝は陽と陰の関係。愛が太陽とすると感謝は月。そして、感謝の波動の方が
 パワフルで強く、感謝が二つ、愛が一つの比率で生きるのが、人間本来の生き方では
 ないでしょうか。

・足るを知り、あなたが感謝そのものになったとき、あなたの体を満たしている水は、
 どれだけきれいになることでしょう。そのときあなたは、光り輝く結晶そのものになるのです。

・心のアンテナを張り巡らしていると、ふだんは見過ごしてしまうような小さなことから
 貴重なプレゼントをもらえるものです。

・心から確信しているものはうまくいきます。断言するということは、エネルギーを
 こめるということです。とくに人に向けて公言したとき、物事はエネルギーを得て、
 実現に向かって動き出します。公言することによって、思いもよらない人からの援助を
 受けるというチャンスを得ることができます。

・『愛・感謝』の水がみせてくれたのは、人の心がいかに大切で、意識がどれだけ世界を
 変えて行くのか、ということです。

・水の結晶ができるのは氷が解け始める数十秒間だけです。

・全てのものは振動し、かつ固有の波動を持っている。それがわかったら、
 この世界についての理解をより深めることができると思います。

・大自然にはおそらく、『愛と感謝』というバイブレーションしか存在していないのでは
 ないでしょうか。

・あなたのそばに嫌いだと思っている人が近づいてくるとしたら、あなた自身が
 その人とどこかで共鳴しているということなのです。

・「清濁併せのむ」という言葉のように人間はさまざまなレベルのものと共鳴します。

・自然にあるすべてのものと共鳴できるのは人間だけです。人間は宇宙すべての
 ものと会話することができ、エネルギーを与え、反対にエネルギーをもらうことが
 できるのです。

・いま、この瞬間にも、あなたは世界を変えることができるのです。あなたがすべき
 ことはただ一つ、選択するということです。いま、ここにいる自分自身が、すべての
 カギを握っているのです。

・波動は、見えない異次元の世界と私たちが住む三次元の世界の、中間に位置して
 いるのではないでしょうか。地球上で起こったことは、それがどの地域のことであっても、
 水は敏感に察知して、私たちに伝えてくれるのです。

・シェルドレイクの理論で大切なのは、一度できた「形態形成場」の伝播は、
 いかなる空間的、時間的隔たりをも超えて起こるとされていることです。
 すなわち、「形の場」ができれば、瞬時に他のいかなる場所にも影響を及ぼすのです。
 これは、一瞬で世界は変わるということでもあります。

・私たちの命は、見えないエネルギーの働きによって生かされています。
 見るというのは影響を与えるということです。どんなものにも注意をはらい、
 意識を向けるということは、愛をもって接するといいかえてもいいかもしれません。

・私たち人間は、神様から創造力という能力を与えられました。その力をフルに
 活用するならば、世界を一瞬にして変えることができます。
 世界を変えるすべての力はあなた自身にあるのです。

・地球上のすべての人が『愛と感謝』をもつことができたなら、
 地球は本来もっていた美しさを取り戻すことができるのです。


PS
本書は3年前に東京から大阪に戻る際、新潟支部の塚本千秋ちゃん(オジサン)から、
「家族を大切にするように」との言葉とともにプレゼントして頂いたもので、
実は最近読み終えました。

全ては必然・必要・ベスト。「家族を大切に」という塚本さんの重要なメッセージが、
江本さんのメッセージ『(すべてに)愛と感謝を』と一緒に今、強く心に響きます。

千秋ちゃんに感謝です(^^)/

第76回 明治維新から戦後の現在に至るまで日本が如何に世界金融支配体制に分断・支配されて来たかを白日の下に晒し、日本人のヤマトごころ覚醒を促す池田整治さんの憂国の書『離間工作の罠』(日本を分断する支配者の手口)


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

桜咲く春の日本は本当に美しいですね。
四季の移ろいを感じさせてくれる日本の風土に感謝です。

週末、岡山支部の秋山誠さんに『幸せになる法則』について
大阪でお話頂きました。
個人の幸せではなく、世界共幸に繋がる幸せ。

10月の舩井フォーラム・にんげんクラブ全国大会での
秋山さんの講演が決まったそうです。

弥勒の世の創造に向けた小さな、しかし、力強い風が吹き始めたようです。
7月5日の関西大会と共に楽しみです。


さて、連載第76回は池田整治さんの新著
『離間工作の罠 ~日本を分断する支配者の手口~』をご紹介させて頂きます。

池田整治さんに初めてお会いしたのは品川で開催された
2009年のにんげんクラブ大忘年会。
『袖振り合うも多生の縁』についてお話頂いたのを鮮明に覚えています。

偶然ですが、昨日、ゴッホや浮世絵の藝術を通じて良き世創造に
貢献しようとする東藝術倶楽部の黒木代表に電話をしたところ、
お花見中の池田整治さんともお話させて頂きました。

(多生の)縁とは不思議でいて、そして、本当に有難いものですね。

話が逸れましたが、本書は自衛官としてただ一人警察の捜査にアドバイザーと
してオウム事件に従事し、阪神淡路大震災、新潟県中越沖地震、陸自訓練センター
設立等に直接携わり、指揮されてきた元陸上自衛隊幹部・池田整治さんの
憂国の書です。

本書のように歴史を正しく検証すれば、インド・パキスタン紛争、ルワンダの虐殺、
ビルマの多民族化と紛争、大東亜戦争後悪者にされた陸軍、なぜか駅前の
一等地にあるパチンコ店、それらの理由が、世界金融支配体制による
divide and conquer=分断して支配せよ=離間工作の結果に他ならないことが
よく分ります。

オウム事件ではテロの標的になるほど捜査に深く関わる中で、やがて麻原の
裏にある存在を確信し、世界の実相を勉強する中、恩師と言える舩井幸雄さん
に池田整治さんが出会われたのも、その舩井さんとの関係を引き裂く個人的
離間工作を仕掛けられたことも必然・必要・ベストだとするならば、

本書がきっかけとなり、多くの読者が地球規模で仕掛けられている離間工作の
罠を知り、その真実を周りで共有し、共生の世(弥勒の世)に向けた実践を行い
始めることになのだと思います。

以下に池田整治さんが提唱される七代先の子供たちのためにまず取り組むべき
施策と文中から印象に残る言葉をご紹介します。

本書を読み、真実に目覚め、何か行動したいと感じた方は
にんげんクラブでともに行動しましょう。
家族や友人に本書をプレゼントされてみるのも良いと思います。
きっと、良き未来に向けた新しい風が吹き始めることでしょう♪


 
■これから取り組むべき施策

・石油化学物質、特に医薬品や食品化学添加物が口に入らない社会にする
・放射能のない社会、特に内部被爆から子供を守る社会にする
・遺伝子組み換え農作物が口に入らない社会にする
・対症療法から自然治癒力を高める医療にする
・無意味な予防接種、特に子宮頸がん予防ワクチンをただちに中止する
・超低周波電磁波被害に対して、国際標準並みの規制を作る
・草の根運動で真実を伝え、『和をもって貴しの心』『ヤマトごころ』を実践する

■印象に残る言葉

・地球自身が銀河系の高プラズマ・エネルギー帯に入ったこともあり、
 三次元社会から五次元の進化した社会に移行する重大な時と言われている。
・もっとも大事なことは、一人ひとりの魂の波動が上がること、つまり「霊的成長」
 「人間性の向上」である。
 地球上の一人ひとりの意識が人類の集団意識として未来を形成していく。
・「テロ行為」そのものが、対テロ戦争へ国民を動員するための、
 彼らの「離間工作」ではないかと思考が回るようになる。
・中東におけるアメリカの戦争は、日本の基地による支援基盤があってこそ
 成り立っている事実を、我々日本人もしっかり認識していいと思う。
・マレーシア航空機はウクライナ政府軍の戦闘機が撃墜している。
 世界金融支配体制の情報しか伝わらない日本の新聞やTV情報では、
 この「不都合な事実」は一切流れることはない。
・関ヶ原の決戦当時、世界の最新銃の三分の二は日本にあったのである。
 それゆえ、無敵艦隊を誇るスペインも日本を軍事侵略できなかったのである。
・日本では平安時代にはすでに手紙のやりとりができていたのである。
 日本こそ世界の市民社会・幸せな中産階級の魁、発祥の地なのである。
 欧州の市民勃興運動もこの江戸の市民社会が原点となったのである。
・日本には世界最古の小説の源氏物語、世界最古の木造建設の法隆寺に
 代表される技術、文化においても世界最高の数々の「宝物」がある。
・明治政府確立の時から、和をもって尊しの「王道」から武力による「覇道」に、
 霊性・人間性的に落ちていたと見ることができる。
・先の大東亜戦争は海軍が火を付け、陸軍が尻拭いをさせられたのが実相である。
 ゾルゲや尾崎などスパイの活躍と、これに呼応する国民党軍を装った中国共産党
 工作員の対日本人襲撃事件により、日本陸軍は中国内陸部への底なしの泥沼戦
 へとずるずる引きずりこまれてしまった。
 しかも、中国軍の裏には義勇兵という名目で米国軍人が中立条約を破って
 (国際法を無視して)、最新鋭の戦車や戦闘機まで使って支援していた。
 また、日本海軍にはマッカラム少佐の戦争挑発行動八項目覚書に基づいた
 策略により、短期決戦で対米戦を決心するよう外交上の「仕掛け」がなされた。
・サンフランシスコ平和条約締結後60年経った今も、先進国でありながら占領軍が
 駐留する日本は世界史上でも異常である。
・戦後ありがたいことに、蒋介石は日本に留学したことのある親日家で、
 日本に対する戦後補償を一切放棄してくれた。
 要するに共産党中国に、日本からの戦勝国と名乗られる筋合いは本当はないのである。
 しかし、日本を永久に立ち上がらせないためには、中国、韓国が戦勝国となることが、
 世界金融支配体制にとって最高の「舞台装置」なのである。
 しかも、日本を戦犯とすることにより、西欧500年の「植民地支配という人類への罪」を
 日本人に「すげ替える」ことができる。
・客観的事実は、数百年に及ぶ東南アジアの白人植民地軍を日本軍が追い払って
 独立の機運を高めたのである。
 その後、日本の敗戦にともない、白人植民地軍が再度占領に戻ってきた時に、
 これを阻止し独立しようとする現地解放軍に義勇兵として戦地に残った日本軍人が
 2万人近くいる。
 彼らは本国には「戦死」と自ら報告している。このため今でも東南アジアでは、
 日本人に対する感謝の気持ちが残っている。
 これらの事実は当然ながらGHQが作り、流した「歴史の真相」には入っていない。
・中国も韓国もアメリカも、その裏で糸を引く世界金融支配体制も「日本を常に弱体化
 しながらお金を奪う」という同じ穴の貉(ムジナ)である。
 彼らにとってはこの戦後の基本構造を維持することが国益上も最大の利益なのである。
 ~中略~
 日本人そのものが、敵をも心服させるほど意識向上することが、
 この戦後レジームを解く最大の鍵である。
 ヤマトごころ、和をもって貴しの神髄はここにある。
・世論が独立的傾向にならないよう、メディア界では「進歩的な文化人」が編重された。
 いわゆる左翼的言論人である。
 彼らは一見、反米のようで、実は戦後の基本構造維持に貢献しているのである。
・世界を覇道から王道に転換することが真の愛国心と言える。
 日本は敗戦したものの、イギリスの作家であり、歴史学者でもあるH・G・ウェルズが
 「この大戦は植民地主義に終止符を打ち、白人と有色人種との平等をもたらし、
 世界連邦の礎石をおいた」とまで評価しているのである。
・今やアメリカでは、5000万人が週末の教会のボランティア炊き出しに並ぶ
 貧困社会に落ち込んでしまった。
・日本には1000年以上続く企業が7社もある。世界最古は578年創業の金剛組。
 今ここで日本式経営、つまり「和」の経営に目覚めない限り、
 日本の経済的な再生は難しいだろう。
・日本人の少女全員に百害あって一利もなく避妊成分も多く入っていることが
 わかっている子宮頸がん予防ワクチンをなぜ強制的に全員に打たせようとするのか。
 現に世界で3万人、日本でも2,000人に近い少女に健康被害がでている。
・同行したオウムのサティアンには旧ソ連軍のヘリコプターもあり、
 もし、ヘリで薬剤を都内の新宿で撒けば、ドラム缶1個で100万人が死ぬと
 言われていた。
 サティアンには、その他武器弾薬もあった。
 サリンの製造工場はイランの製造工場よりも規模が大きかった。
 間違いなく、宗教の仮面を被ったテロ組織であった。
 もちろん、彼らは現場の実行部隊であり、彼らを後ろから操っている組織がある。
 その計画によると、、、サリンで関東の自衛隊を攻撃、殲滅すると同時に、
 秋田の能代港に漁船に分乗した北朝鮮の特殊部隊員1,500名が上陸し、
 東京都心部の国会など日本の中枢を占領する。
 今でもまぶたを閉じれば、乱雑に山のように積まれた薬品入りドラム缶に登って
 懸命に処理する化学班幹部の姿と、
 仁王立ちになってその活動を見つめる40歳になったばかりの私と、
 彼らの隊長である甲木一佐の後姿が浮かぶ。
 「オウム事件の真相はどこにあるのか」
 「なぜ日本人抹殺なのか」
 あれから20年。わかったことがある。
 そして、わかって本に出せること、わかっても本に出せないこともある。
 ただ言えることは日本のメディアには真相が流れないということだ。
・絶対に伝えなくてはならないことは、
 戦後の(世界金融支配体制に支配されている)基本構造では、
 しっかり意識しない限り、複合的な離間工作で滅びの道に歩まされている、
 ということなのである。
 そうならないために、真実をしっかり知ることである。
 端的に言えば、DNAそのものが損傷させられ、戦後の三代で子孫が絶えるということ。
 具体的には農薬・医薬品・食料添加物など石油化学物質汚染、放射能汚染、
 遺伝子組み換え食品、さらに子宮頸がんワクチン、電磁波(超低周波)が
 追い打ちをかけている。
・抗がん剤、手術、放射線治療など現代医学、つまり、アロパシーで治療した人の
 平均余命は3年半。何もしなければ14年。
 抗がん剤の副作用でさらなる癌が発現することもわかっている。
 にもかかわらず、日本の厚生労働省は、「在庫がなくなるまで」
 国内医療界での使用を認めている。
・今ではアフリカにおけるエイズの爆発的な発症も、
 WHO(世界保健機構)の実施した天然痘根絶キャンペーンのワクチン接種が
 原因であったこともわかっている。
・大東亜戦争において、駆逐艦「雷」の艦長・工藤俊作中佐は
 沈没した英軍艦の海に浮かぶ約400名を救助したが、
 助けた日本海軍軍人220名は異動した艦長を除いてその後の戦いで
 全員名誉の戦死を遂げた。
 この救助のエピソードは救助された若い士官、後のサムエル・フォール卿により
 判明した。
 身の危険も顧みず、敵兵をも全身全霊を尽くして助ける日本軍人。
 一方、米軍艦載機は田んぼのあぜ道を逃げ惑う老人や子供を射的のごとく
 笑いながら銃撃したのである。
 「覇道」の軍隊。「金融覇権」国家の本質が見えるようである。
・現代に生きる我々は七代先の、つまり未来永劫
 子供たちが幸せに健康に生きる社会を残していく義務がある。
 唯一改革する道は、目覚めた人からの下からの草の根運動しかない。
 まず、真実を語る人の講演会に足を運ぶ。
 そして、自ら小さなお茶の間勉強会から始めてみる。
 最初は一人から。一人でもやり続ける。
 『一粒の麦 地に落ちて死すれば 豊かな実を結ばん』

 

第75回 未来を担う日本の子供たちへ、命がけで世界の実相と人が心に抱くべき大切な何かを伝える素晴らしきルポタージュ。後藤健二著『もし学校に行けたなら~アフガニスタンの少女・マリアムの物語』、『エイズの村に生まれてー命をつなぐ16歳の母・ナターシャ』、『ダイヤモンドより平和が欲しい―子供兵士・ムリアの告白』、『ルワンダの祈りー内戦を生きのびた家族の物語』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

そこかしこに春の息吹、生命のエネルギーを感じますね。
道端の何気ない花や雑草を眺めるだけでとても幸せな気持ちになれます。

一方、1月の後藤健二さんの事件に始り、2月の川崎事件、
3月のチュニジアの事件と
明らかに何かが動き出しています。

舩井幸雄さんの著「二つの真実」などから教わった『聖書の暗号』。
後藤さんの事件もまた旧約聖書に暗号として記されている気がしますが、
とても重要なエポックメーキングな出来事だと直観します。

4月に何が起こるか僕には分りませんが、
4月4日(土)に岡山支部の秋山誠さんのお話会が大阪で開催されますので、
にんげんクラブに関わるみなさんと戦争ではなく共生の明るい未来
「ミロクの世」を選択できるよう、共に行動して行きたいと考えています。

今回のお話会は大阪支部の濱田さんが企画して下さり、
先日初めて秋山さんとお話させて頂いたのですが、
やはり舩井幸雄さんが起点となるこれまでで一番びっくりする
シンクロニシティがありました。
すべては必然・必要・ベストなのですね。
神様の恩寵を感じます。

秋山さんの生き様から導かれた『幸せになる法則』に関西の方も遠方の方も
ぜひご参加頂ければと思います。
詳細はファイル資料を参照ください。

お話会.jpg   4月4日お話会.pdf

さて、連載第75回は後藤健二さんの日本の将来を担う子供たちに向けた
素晴らしいルポタージュ4冊をご紹介します。

残虐な虐殺が日常であった戦地や貧しくエイズがはびこる海外で
現地の人たちに親身になって取材したそのルポタージュから
とても多くのことを学び、深い気づきを得ることができました。
日本の将来を担う子供たちにぜひ読ませてあげたい
後藤さんの真心のつまった良書です。

以下に各書から印象に残る言葉を引用しますので、
心魂に響いた方はぜひ手に取って頂ければと思います。

最後に、後藤健二さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
そして素晴らしい著書をありがとうございました。


■『もしも学校に行けたら―アフガニスタンの少女・マリアムの物語』より


・わたしが追っていたコンボイ、午前中にジャララバードを出発した外国人
 ジャーナリストたちの一行が、この先の山間で何者かに襲撃され、殺された
 というのです。
・「タリバンはテロ組織だ」とするアメリカが、反タリバン勢力を支援して
 アフガニスタン国内への空爆を始めました。戦闘は止みましたが、
 市民たちはすべてを失っていました。
・外に出ると、サルダールがわたしの名前を叫ぶ声が聞こえました。息子は
 顔を私の肩に乗せていましたが、一度血を吐いて、息をしなくなって、やがて
 動かなくなりました。(母グルマカイ)
・兄が死んだのは戦争のせいだよ。その後、すぐに戦争は終わった。
 あれは最後の攻撃(誤爆)だったんだ。(弟ハシュマッド)
・お兄ちゃんは、わたしたちのために働いてくれてた。(10歳の妹マリアム)
・夕焼けのゆるい光に照らされるゴミ野原の中で、女の子が本を読む姿は
 まぶしいほどに輝いていました。(神さま、どうぞ彼女を導いてください!)
 わたしは、そう願って目を閉じました。
・取材を重ねるたびに感じてきたことは、日本を含めた国際社会が、
 「いったい何のために援助しているのか?」という率直な疑問です。
・難民として、外国に住んでいる間に身に付けた仕事のノウハウや人脈を
 活かして、したたかにビジネスを成功させているアフガニスタン人がいる
 一方で、かつての難民キャンプとほとんど変わらない貧しい暮らしを続ける
 人たちもいます。
・貧しい人たちに食事や不法な仕事を与えて、タリバンは復活してきています。
 特に、地方ではかなりの数の村を支配するなど、勢力を伸ばしてきています。
・アメリカ軍は平和や安定を守るどころか、戦闘を拡大しています。
 グルマカイさん一家がうけたような誤爆は、あとを絶ちません。
・もっと深刻なのは、殺人や窃盗などの一般的な犯罪が急増していることです。
・わたしはなぜ、この戦争と避難民の存在が日本ではあまり知られていないのか、
 大きなショックを受けました。わたしたちは、単なる事件事故のニュース、
 アメリカ軍の動きばかりに気を取られすぎているのではないか。
 「対テロ戦争」「テロとの戦い」とわたしたちがまるで記号のように使う言葉の
 裏側で、こんなにたくさんの人たちの生活がズタズタに破壊されていることを、
 知らないでいたのです。あるいは知らされずにいたのです。自分は、いかに
 盲目的だったかと激しく自分を責めました。
 アフガニスタンの戦争は終わっていません。それどころか、世界を巻き込んで
 広がっています。
 その中で唯一の希望は子供たちです。
 わたしたちにできることは、さまざまな方法で、彼らに手を差しのべ続けること
 なのではないか、そう思います。
・自らも危険をおかしながら、手伝ってくれたアフガニスタン、パキスタンの友人と
 そのご家族に心から感謝しています。
 いつも皆様の安全と健康を祈っていることをお伝えしたい気持ちでいっぱいです。
・最後に、心から愛する娘と、芸術や文化を受け入れる心を育ませている彼女の
 母親に、「ありがとう」と言いたいと思います。

■『エイズの村に生まれて―命をつなぐ16歳の母・ナターシャ』より


・ふつうの人たちが、みんな生きていく希望を持てずに麻薬を使っていました。
 私は、あの町を覆っていた絶望感を忘れることができません。
・ヘロインや麻薬の怖さは薬の効果が切れそうになると、怖ろしい夢や幻覚を
 見るようになります。ついには殺人を犯すことも少なくありません。
 また体にも変化を及ぼし筋肉や脂肪の成分が溶けて急激に痩せていきます。
・先進国の中で唯一、日本がHIV/エイズの感染者が増え続けています。
・エイズの問題は、炎が小さなうちに消すことができなかったら、
 炎が全世界をおおうことになるかもしれないのです。
・「私たちがどこに住んでいようが、世界のどこかで問題が起これば、
 世界の人たちは関心や注意を向けるべきだと思います。
 『明日はわが身』なんですよ。」
 「関心や注意を向けさせるには何が必要ですか?」
 「世論をまきこむ必要があります。そして、情報を交換したり、
 お互いに支援の手を差し伸べることですよ」
・くじけて逃げ出しそうになるわたしを元気づけてくれる家族に
 「いっしょにいてくれてありがとう」と言いたいと思っています。


■『ダイヤモンドより平和がほしい―子ども兵士・ムリアの告白』より


・アフリカ西部のシエラレオネは内戦のために世界で最も平均寿命が短い。
 2002年の男性のそれは約32歳。
・この戦争(内戦)で、市民の10人に7人が家をなくした。
・初めのうち、人数の少なかった反政府軍は兵士の数を増やそうと、
 村という村をおそって、子供たちをさらって兵士に仕立てました。
・反政府軍に使われた子ども兵士の年齢は10歳から16歳。
 その数は5000人以上と言われています。
・「カミソリで切って、そこに麻薬をうめこむんだ。うめこんでぬいあわせる。
 麻薬を入れられると、とても正気じゃいられない。
 殺したいと思った相手をすべて撃ち殺してしまうんだ。
 ものすごく人を殺したくなる。だれを殺すのも怖くなかったし、
 自分が死ぬことも怖くなかった。
 なんの感情もなく、急にただ殺したいって思うようになるんだ。」
・「今、ぼくは変わった。新しい人生を手に入れたんだ。明日の将来のために、
 この国のリーダーになろうと思って学校に行っているんだ。
 この国の大統領になって、この国から戦争をなくして、平和にするんだよ。」
・「おれたちはこの国に平和がほしいんだ。何よりも平和なんだ。
 それがすべてさ。彼ら(少年兵)を許さなきゃいけない。
 でも、(腕と両耳を切り落とされたことは)絶対に忘れることはできない。」
・「今、ぼくは人を殺すのは絶対にいけないことだと思う。
 神様が創った人を、人が殺してはいけない。」
・「ぼくは変わった。新しくなって毎日生きているんだ。
 それが、神さまがあたえてくれた『許し』なんだと思っている。」
・戦争がひとたび起これば、すべてが破壊される。
 たとえ、建物や街の風景はもとにもどっても、
 人の心に刻まれた憎しみや悲しみは消えません。
 この貧しいくらしが続けば不満がまた新しい戦争へと繋がっていくのです。
 そうなる前に戦争で傷ついた人たちに様々な方法で手を差し伸べなければ
 ならないと思います。今、自分が生きているこの時を同じように生きている人
 (隣人)に、わたしはまず何をしたらいいのか?
 この本がそう考えるきっかけになってくれればと願っています。

■『ルワンダの祈り―内戦を生きのびた家族の物語』より


・それまで、仲良く暮らしていた近所の人たちが
 (ラジオからの『アポカリプス』というメッセージで)とつぜん変わって、
 自分や家族を襲いかかってくるようすは、想像できるものではありません。
・「今は生きているだけで幸せです。」
・「支援してくれるというのは、つまり、わたしたちの問題をわたしたちといっしょに
 考え、解決していってくれるということです。
 なかなかそうした支援のあてはありません。」
・ルワンダは今、国会議員のおよそ半数が女性です。
・朝起きると(今日は殺される)ということばかり考えていたといいます。
・戦っていたツチ族とフツ族のリーダーたちが話し合ったあと、
 当時の大統領ーフツ族ですーがこの話し合いは『アポカリプス』をもたらす
 ものだと言ったのです。『アポカリプス』とは、キリスト教では世界の破滅を
 意味しています。また、ユダヤ人の大量虐殺『ホロコースト』をさす言葉でも
 ありました。その言葉を、みんながラジオで聞いていたのです。
 それがジェノサイドの始まりの合図でした。
 ラジオを通して、すべての問題の原因はツチ族がいるからだというふうに
 宣伝されていたのです。ツチ族がいなくならないと、この国は良くならないと
 さかんに言っていたんです。
・夫を殺した彼らが自分たちの罪を認めて、わたしたちだけではなく、
 ルワンダ人全員にゆるしを願えば・・・・・・・ゆるします。
 ゆるさなければならない。でも、それはとても難しいことです。
 ゆるしを与えることは・・・難しい、難しい。
・ひどい心配事があると、お腹はすかないものだと、その時わかったんです。
 わたしは今も、人は飲まず食わずで生きられるのねえ、と思い出したりします。
 そして、わたしたちを生かしてくれているのは、神さまだけ、本当にそうとしか
 思えないのです。
・人は落ち着いてくると泣くことができるのですね。
 泣くことによって心が癒されることもあると知りました。
・胸の奥にたまっていた、つかえのようなものに苦しくなって息ができなくなった時、
 そのつかえを吐き出して心も体も落ち着く。それが泣くということでしょう。
・そう、自分は生かされていると気づいた時に、初めて考えるだろうー
 この国で出会った人たちのように、相手を<ゆるす努力>をしてみよう、と。
・家族をテーマにこの本を書き始めた時、わたしは大きな壁にぶちあたりました。
 それは、わたし自身が「家族」というものを自分の身勝手な行いによって
 壊してしまった経験があるからです。
・最後まで書き続けることができたのは、本当にたくさんのルワンダの人たちが、
 わたしを温かく受け入れてくれたからです。
 わたしの中に本物の家族・家庭というものの空気をおくりこんでくれました。

第74回 良き世のため命を削り弟子を悟りへ導くヒマラヤ聖者が自身の体験から説いた平易ながら奥深き真理。『心を超えるともっと自由に生きられる』(相川圭子著)


みなさま、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

今年もまた3月11日を迎えました。
亡くなられた方のご冥福を、そして、心に傷を受けられた方々の癒しが早く訪れるよう、
心よりお祈りいたします。

2年前の3月11日、神田のフロンティアショップで東京支部の定例会を
開催させて頂きました。
あれから2年断ちましたが、原発処理と同様に
私自身の心魂もまた一向に進化していない気がしています。

そんな中、東京支部の定例会に良く参加してくれた友人の山本隆司さんから
ヒマラヤ聖者・相川圭子さんの新著をプレゼントして頂き、多くの気づきと癒しを得ましたので、
連載第74回目は予定を変更して『心を超えるともっと自由に生きられる』をご紹介します。

日本人でありながらヒマラヤ大聖者ハリババジから神の恩寵を受け、
当地での厳行の末に神我一如の悟りを得た相川圭子さんが
なぜ日本に拠点を移して多数の本を出版し一人でも多くの弟子を
悟りへ導こうとするのか。
本書を読めばそれは大聖者ハリババジから日本人を悟りに導く使命を授かり、
自身がそれを天命としているからだと分ります。

内容は他書と大きく重なりますが、般若心経を何度も唱えるように、
何度も同じ意味の言葉(言霊)を反芻することにより、
無意識領域での理解が深まる本だと理解しています。

自己を変容させ、2016年の3月11日には自分自身も世の中も、
良くなったねと皆さんと語り合いたいものです。

以下に印象に残る相川圭子さんの言葉の一部をご紹介しますので、
心魂に響いた方はぜひご一読頂き、自身の変容のきっかけにして頂けばと思います。

 

・過去と未来を変え、幸福に生きる鍵は『いま、ここ』にある。
・過去や未来に心が翻弄されないようにする第一ステップは
 悪いことが起きた時にそれを学びの機会と捉えて感謝すること。
・執着をとり、心を浄化するには捧げることを実践すれば良い。
 差し出せば増え、取り込めば減る。
・善き想い、善き行動でカルマを浄化し、心をコントロールし、
 神との一体=悟りを得る人が増えれば世の中が良くなる。
・過去のトラウマは正確に理解し受け容れ、その時心からの赦しが伴い、
 それが癒しになっていればベストです。
・小宇宙である肉体と心の奥深くに創造の源(神)がある。
・まことの感謝は豊かさを増大させる。
・マインドパワーは集中することで高まる。
・創造の源の「見返りを求めずに与えるのみ」というクオリティが皆の中にあり、
 それが人間の「本来あるべき姿」なのです。
・「本当の自分(神と同じ、源の存在)」を知れば、自分はすでに満ちている存在であり、
 自分にはすべてがあることが分ります。
・他人がいることで自分の中にあるカルマが引き出され、浄化する機会を頂くことができます。
 それは、相手に写し出されているのが、実は自分の姿であるからです。
・瞑想によって真理がもたらされ、心から解放され、「本当の自分」に還り、高い意識を持ちます。
 そのような人をリーダーにしない限り、人類は進化できないどころか、
 生き延びていくことさえできなくなるでしょう。
 「心を超える生き方」は存在の源から「愛とパワーと智慧」を頂く生き方、
 ヒマラヤの恩恵の神髄です。
・才能をより一層大きく開花させ、その美しさによって皆様の心を癒すことができる
 真のリーダーになって頂けるよう、私は存在の源から祈り続けています。


PS
3月17日まで横浜髙島屋の美術画廊にて、
私が初めて絵を購入した大谷有花さん(秋田公立美術大学准教授)の個展
『はなすがた』が開催されているので、機会あがればぜひ訪れてみてください。

日本画と西洋画の融合、新しい花の絵の萌芽に立ち会えると思います♪

201503-1.jpg

201503-2.jpg


大谷有花さんのHP
http://www.i-c-arts.com/yuka_terrace.html

第73回 人がより良く生きる為の示唆に富む、死の前年までのアラスカ生活を中心とした至高のエッセイ集『旅をする木』(写真家・星野道夫著)


みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

1ヵ月以上も間が空いてしまいましたが、その間の痛ましい出来事の数々を観じる
時、残念ながら戦争・破滅への道に日本が直面していると思わずにはいられません。

2006年に出版された船井幸雄さんと副島隆彦さんの共著『昭和史からの警告―
戦争への道を阻め
』を読み返すと、副島さんが2015年は昭和15年に相当、つまり
来年2016年は昭和16年の日米開戦にあたると予言されていました。

無論日米戦争はあり得ないでしょうが、米国に従う形での戦争参戦は今や目前に
迫りつつあります。東京支部主催イベントで2度講師をして頂いた元陸自幹部の
池田整治さんはその著書の中でかつて次のように指摘されていました。

『米ジョゼフ・ナイが米国国会議員200名と作成した対日超党派報告書には、
「台湾と中国で戦争が勃発した際に、自衛隊を参加させて日中戦争を起こさせた
後にアメリカが和平交渉に入り、その地域での資源開発に優位な立場を取る、
その為には自衛隊が海外で軍事活動ができる状態を作っておかなければならない」
と書かれているのです。』と。

僕は微力ながら、日本が戦争に向かわないよう、にんげんクラブやアートに携わる
活動を通じて、情報発信・行動して行きたいと思います。

先日の東京出張時に、8月23日~30日に銀座のギャラリー枝香庵で主催する
『いまここを生きるアーティスト2015』のプレイベントとして、6月1日~8月末までは
四谷荒木町のcafe & bar『 il baccio』で僕が所有する絵画コレクション展vol.4を
開催させて頂くことになりました。

東京支部で飯塚弘明さんの『霊界物語勉強会』を二度開催した四谷荒木町『美舟』
オーナーのご好意によるシンクロなのですが、再び活動する時節が来たようです。

悪いことと良いことが同時進行で進んでいるこの世界が、やがては良き世に収斂
するよう、みなさんと一緒に勉強・実践して行ければ幸せだなぁと思います。
舩井幸雄さんが遺してくださった『にんげんクラブ』はそれが出来る、とても有難い
『場(イヤシロチ)』なのでしょうね。

さて、連載第73回目は前回に続いて写真家・星野道夫さんの至高のエッセイ集
旅をする木』をご紹介します。

破滅か再生かの岐路に立つ日本と世界にとって、星野道夫さんの根源的に
重要なメッセージを、今、我々の血肉にすることがとても大切だと感じるので、
次回は『ノーザンライツ』、次々回は絶筆の『森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を
求めて
』をご紹介するつもりです。


本書の『旅をする木』というタイトルは、米国のアラスカ核実験計画『プロジェクト・
チェリオット』を中止させる原動力となった伝説的生物学者のビル・プルーイットの
アラスカの動物学の古典『Animals of the North』からの引用なのですが、私は
福島での原発事故を想起せずにはいられませんでした。出版から10年の時を経た
本書に多くのシンクロニシティを感じます。

アラスカの壮大な自然、素晴らしき友人たちと妻子の心温まるエピソードだけでなく、
本書出版翌年の1996年に享年44歳の若さでの壮絶な死を予感させるかのように、
友人だったブッシュパイロット達の事故死や慶応大21歳の時に遭難した親友の死が
深く洞察されています。

自然と動物を誰よりも深く愛し、慈しみながら、その動物に襲われて絶命するという
生を全うした星野道夫さんの生きた言葉を以下にご紹介させて頂きます。
心に沁みた方はぜひ本書をご一読ください。



・人の心は、深くて、そして不思議なほど浅いのだと思います。
 きっと、その(風の感触や初夏の気配で豊かになれる)浅さで、
 人は生きてゆけるのでしょう。

・壮大な自然を内包するアラスカも、今、大きな過渡期を迎えています。
 きっと、人間がそうなのかも知れません。

・自然はいつも、強さの裏に脆さを秘めています。そしてぼくが魅かれるのは、
 自然や生命のもつその脆さの方です。日々生きているということは、
 あたりまえのことではなくて、実は奇跡的なことのような気がします。

・(大自然の中でじっとしていると)情報がきわめて少ない世界がもつ豊かさを
 少しずつ取り戻してきます。それはひとつの力というか、ぼくたちが忘れて
 しまっていた想像力のようなものです。

・人と出会い、その人間を好きになればなるほど、
 風景は広がりと深さをもってきます。

・資源の枯渇、人口問題、環境汚染・・・千年後の地球や人類に責任を持てと
 言われても困るけれど、百年、二百年後の世界には責任があるのではないか。
 正しい答えはわからないけれど、その時代の中で、より良い方向を出してゆく
 責任がある。

・自分の目で見ることと、本で読んだり人から聞いたりすることは、
 やはり全く違う体験ですね。

・僕は21歳で遭難したTの死からひたすら確かな結論を捜していた。
 それがつかめないと前に進めなかった。一年がたち、ある時ふっとその答えが
 見つかった。何でもないことだった。それは「好きなことをやっていこう」という
 強い思いだった。Tの死はめぐりめぐって、今生きているという実感をぼくに
 与えてくれた。僕は再びアラスカに行くことを決めた。

・かけがえのない者の死は、多くの場合、残された者にあるパワーを与えてゆく。

・人間のためでも誰のためでもなく、それ自身の存在のために息づく自然の気配に、
 ぼくたちはいつも心を動かされた。

・一万数千年という時がたてば、今の北極星の位置は別の星にとってかわられる
 という。すべての生命は無窮の彼方へ旅を続けている、そして、星さえも同じ
 場所にとどまってはいない。

・すべてのものに平等に同じ時間が流れている不思議さ。

・ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと
 流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、
 それは、天と地の差ほど大きい。

・人生はからくりに満ちている。日々の暮らしの中で、無数の人々とすれ違いながら、
 私たちは出会うことがない。その根源的な悲しみは、言いかえれば、人と人とが
 出会う限りない不思議さに通じている。

・それにしても人間は、何とそれぞれ多様性に満ちた一生を送る生きものなのだろう。
 人は誰もがそれぞれの物語をもち、それぞれの一生を生きてゆくしかないのだから。

・何という多彩な人生なのだろう。誰もが何かを成し遂げようとする人生を生きる
 のに対し、ビルはただあるがままの人生を生きてきた。それは自分の生まれ
 もった川の流れの中で生きてゆくということなのだろうか。世界が明日終わりに
 なろうとも、私は今日リンゴの木を植える・・・ビルの存在は、人生を肯定してゆこう
 という意味をいつも僕に問いかけてくる。

・何よりもうたれたのは、彼らが殺すクジラに対する神聖な気持ちだった。解体の
 前の祈り、そして最後に残された頭骨を海に返す儀式・・・。狩猟生活が内包する
 偶然性が人間に培うある種の精神世界がある。それは、人々の生かされている
 という想いである。

・生命体の本質とは他者を殺して食べることにある。その約束を、最もストレートに
 受け止めなければならないのが狩猟民である。約束とは言い換えれば血の匂い
 であり、悲しみ。その悲しみの中から生まれたものが古代からの神話なのだろう。
 動物たちに対する償いと儀式を通し、その霊をなぐさめ、いつかまた戻ってきて、
 ふたたび犠牲になってくれることを祈るのだ。

・火山の噴火による親友の死を通して、人間の一生がいかに短いものなのか、
 そしてある日突然断ち切られるものなのかをぼくは感じとった。私たちは、
 カレンダーや時計の針で刻まれた時間に生きているのではなく、もっと漠然として、
 脆い、それぞれの生命の時間を生きていることを教えてくれた。自分の持ち時間が
 限られていることを本当に理解した時、それは生きる大きなパワーに転化する
 可能性を秘めていた。

・「静かに耳をすますこと・・・あらゆる植物は何かの力をもっていて、その力を
 もらうには、静かに、耳をすましながら、そこへ近づいてゆけばいいというの」
 (インディアンのおばあさんから聞いたこと)

・「孤独を苦しみ抜いてしか得られない不思議な心の安らぎがあったの」(ジェイミイ)

・過酷な環境の中で咲く花の美しさは、暖かく光に満ちた南の世界のそれとは
 一線を画している。

・私たちが生きることができるのは、過去でも未来でもなく、ただ今しかない。

・結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。
 そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのない
 その時間である。

・きっとあの一本のトウヒの木のように、誰もがそれぞれの一生の中で旅をしているの
 でしょう。そしてもっと大きな時の流れの中で人間もまた旅をしているのだと思います。

第72回 偉大な写真家・星野道夫さんによるアラスカ生活と旅の至高の記録『イニュニック(生命)~アラスカの原野を旅する~』


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

早いもので1月ももう後半に入りましたね。

2015年は自分にとっても世界にとっても良き方向へ大変革の年だと感じています。

会社のデスクには、舩井幸雄さん自筆の『良いことの実現を確信しましょう』という
色紙と若きアーティスト佐藤未瑛さんの絵『春宵』を飾っているのですが、これから
冬を越え春に向け、そして、競争社会から共生のミロクの世へ向け、みなさんと共に
精進して行きたいと思います。


20150116.jpg

さて、連載第72回は偉大な写真家・星野道夫さんのアラスカでの生活と旅を記録した
イニュニック 生命―アラスカの原野を旅する』をご紹介いたします。
星野さんの心魂を揺さぶる素晴らしい写真は以下の公式HP等でぜひご欄くださいね。

星野道夫さんの公式HP



本書は1996年にTVの取材先のカムチャッカでヒグマに襲われ、43歳の若さで急逝した
星野さんが、1990年にアラスカに家を建ててから1993年までのアラスカの生活と旅を
記録した以下の随筆8編と写真、それに前回ブログでご紹介した柳田邦男さんの奥深い
解説で構成されています。


1.家を建て、薪を集める
2.雪、たくさんの言葉
3.カリブーの夏、海に帰るもの
4.ブルーベリーの枝を折ってはいけない
5.マッキンレーの思い出、生命のめぐりあい
6.満点の星、サケが森をつくる
7.ベーリング海の海
8.ハント・リバーを上って


アラスカでの生命がけの生活と旅を通して見た悠久の自然、友人たちの死と生、
それらが著者自身の人生観や死生観を交えて深く語られています。

ロシアで地元TV局の社長に餌付けされた不自然なヒグマになぜ襲われ凄惨な死を
とげねばならなかったのか。

文中の星野さんの『人間自身が持ち合わせた影』、『それぞれの人間が生まれ持つ、
どうしようもない命の力というものがある』という言葉が胸に突き刺さります。

文中から透徹した悟りに近い境地に至った星野さんの言葉をご紹介します。

心魂に響いた方はぜひ本書をご一読ください。


 

・風の感触は、なぜか、移ろいゆく人の一生の不確かさをほのめかす。
 思い煩うな、心のままに進め、と耳もとでささやくかのように・・・。

・私たちが何かを決める時、人の言葉ではなく、その時見た空の青さとか、
 何の関わりもない風景に励まされたり、勇気を与えられることがあるような気がする。

・浅い眠りのまま夜が明けた。湯を沸かし、熱いコーヒーで身体をほぐしてゆく。
 心臓が鼓動し、血の巡りを感じ、ただ生きているということに心が満たされることが
 あるのだなと思う。

・昔、山に逝った親友を荼毘に付しながら、夕暮れの空に舞う火の粉を不思議な気持ちで
 見つめていたのを思い出す。あの時もほんの僅かな灰しか残らなかった。
 生命とは一体どこからやって来て、どこへ行ってしまうものなのか。
 あらゆる生命は目に見えぬ糸でつながりながら、それは一つの同じ生命体なのだろうか。
 木も人もそこから生まれでる、その時その時の束の間の表現物に過ぎないのかもしれない。

・「世界の大多数の人間が、俺たちにとっては普通の暮らしからほど遠いところで
 生きているってことだ。アフリカの自然はものすごいスピードで消えつつある。」
 (モザンビークでの難民へ物資を運ぶ仕事からアラスカに戻った友人の言葉)

・自然発生する山火事こそが、アラスカの森の多様性をつくりだしている。

・一見静止した森も、実は長い時の流れの中で旅を続けている。
 ひとつの森は、常に次の森のための土壌を用意していった。

・この世の人のめぐりあいは、限りない不思議さに満ちている。

・僕は若くして死んだ幾人かの友人たちのことを考えていた。
 二十代でこの世を去る者、そして百歳まで生き続ける者・・・
 それぞれの人間が生まれ持つ、どうしようもない命の力というものがあるような気がした。

・きっと、自然とはそれ自身何の意味さえもたないものなのかもしれない。
 そして、そこに、何か意味を見出そうとするのが私たち人間なのだろうか。
 もしそうならば、ひたすら袋小路へと走り続ける人間の歴史には、
 誰が、どんな意味を与えようとしているのだろう。

・僕はいつの頃からか、歴史の長さを人の一生で考えるようになった。
 今、自分がここに在るということは、歴史のどの時代にも自分の分身がどこかに
 いたということだ。親からスタートして自分の分身が一列にずっと並んだなら、
 例えば二千年前の弥生時代の分身はわずか七、八十人先なのだ。振り返り、
 少し目をこらせばその男の顔をかすかに読み取ることだってできるだろう。
 僕たち人間の歴史とは、それほどついこの間の出来事なのだ。

・人の持つ運は日々の暮らしの中で変わってゆくものだという。
 それを左右するものは、その人間の、自分を取り囲むものに対する関わり方らしい。

・夜の世界は、否応なしに人間を謙虚にさせる。さまざまな生きもの、一本の木、森、
 そして風さえも魂をもって存在し、人間を見すえている。

・アラスカ原住民の言語は急速に消えつつあった。
 1867年、アメリカがロシアからアラスカを買い取って以来、怒涛のごとく白人が
 この土地にやって来た。やがて、アメリカがアラスカ原住民にとった同化政策の
 中心は言語の撲滅だった。

・人間の生き甲斐とは一体何なのだろう。たった一度のかけがえのない一生に、
 私たちが選ぶそれぞれの生き甲斐とは、何と他愛ないものなのだろう。
 そして、何と多様性に満ちたものなのか。

・全ての生命が動き続け、無窮の旅を続けている。
 一見静止した森も、そして星さえも、同じ場所に止まってはいない。

・なぜ310万(日本側)の人間が命を落とさねばならなかったのか、
 その答を見つけることはできない。人々は、どうしようもなく、時代と共に生きている。
 そして気の遠くなるような戦死者の数も、決して戦争の悲惨さを伝えてはこない。
 それを知るためには、死んでいった無名の人々のかけがえのない生涯と、
 残された者たちのそれからの戦後を、ひとつひとつたどる途上でしかわかり得ないのだろう。

・政治も、社会も、まるで何もなかったように変わってゆく。
 そして個人の夢や、人々の文化だけが、したたかに残ってゆく。

・「ヘレン、人生の中で一番大切なことって何?」。彼女は迷わず答えたものだ。
 「友だちだよ」と・・・。僕はこの言葉を一生忘れないと思う。

・Salmon make a forest. (サケが森をつくる)この土地の古いインディアンの諺を
 思い出していた。この森を流れる無数の川を上がってきたサケの大群は、
 やがて産卵を終え、その一生を閉じ、再び上流から戻って来る。
 サケの死骸は土壌にしみ込み、栄養を与え、森を育むのだという。
 その言葉が、今、実感としてわかる。

・もうすぐ二十世紀が終わろうとしている。きびしい時代が待っているだろう。
 進歩というものが内包する影に、私たちはやっと気付き始め、立ち尽くしている。
 なぜならば、それは人間自身がもちあわせた影だったのだから・・・
 種の始めがあれば、その終わりもあるというだけのことなのか。
 それとも私たち人間は何かの目的を背負わされている存在なのか。
 いつかその答えを知る時代が来るのかもしれない。
 (かつてシベリアとアラスカを繋いだ)ベーリンジアから聞こえてくるのは、
 人間の行方を示唆する声なのだ。霧の中で、あの美しい縫い針が語りかけてきたように。

・人はいつも自分の心を通して風景をみるように、
 僕のアラスカはそれらの人々(友たち)と無縁ではなかった。

・こんな野営が何ごとにも代え難く好きだった。
 幸福を感じる瞬間とは、ありふれていて、華々しさのない、
 たまゆらのようなものだった。

・「追い詰められたカリブーが、もう逃げられないとわかった時、
 まるで死を受容するかのように諦めてしまうことがあるんだ。
 あいつらは自分の生命がひとつの繋ぎに過ぎないことを知っているような気がする」
 (友人ニックの言葉)

・「ニック、オオカミは殺しのための殺しをすると思うかい?」
 僕は何年か前、早春のツンドラで見た、生まれたばかりのカリブーの子を
 次から次へと殺しながら走るオオカミの姿を思い出していた。
 「俺はあると思う。きっと、死はやつらにとって芸術なのさ。
 それは人間のもつ狭い善悪の世界の問題ではないんだ。
 そして、そのことは少しもオオカミの存在を低くするものではない。
 それがオオカミなんだ。・・・・」

・アラスカが変わって行くことや、人間の未来・・・・そんな話をしているときニックが言った。
 「クリアランス(アラスカ随一の本物の猟師)が今ここにいたら、
 俺たちのことを不思議な生きものを観察するような目で見るだろうな。
 クリアランスには考えられないんだ。なぜそんなことを心配するのかと。
 そしてその目は、徹底的に相手を見下した眼差しなんだ。なぜだかわかるか?・・・
 クリアランスは今に生きているからなんだよ。」

・アラスカを旅しながら感じることは、やはり世界は広いというあたりまえの思いです。
 さまざまな人々が、同じ時代を、そしてかけがえのない同じ一生を、
 多様な価値観の中で生きています。少しでも立ち止まることができれば、
 アラスカであれ日本であれ、きっとそこに見えてくる風景は同じなのでしょう。
 これからどんな旅が待っているのか、自分自身にもわかりません。
 が、どれだけ長い時間をひとつの土地で過ごそうと、まだすべては見ていないと言う
 心の白地図だけはいつまでも持ち続けたいものです。

第71回 生きる(或いは死を全うする)力足りうる示唆に富んだ多くの言葉に出会える柳田邦男さんの傑作エッセイ集『言葉の力 生きる力』


みなさま、

明けましておめでとうございます。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

良い新年を迎えられたことと存じます。
本年もこの『つれづれ読書録』でおつきあいの程、どうぞよろしくお願いいたします。

大阪では1月4日の新年早々に飯塚弘明さんと舩井勝仁さんの講演&交流会があり、
にんげんクラブに何かしらご縁のある素敵な方々と楽しい時を過ごすことができました。


新年会.jpg

講演者お二人とのご縁を振り返ってみると、
東京のフロンティアショップで開催されていた勝仁さんの勝塾に何度も通ったこと、
飯塚さんには行きつけだった四谷荒木町の美舟で
霊界物語の神髄『言向け和す』の講演をして頂いたことを懐かしく想い出し、
必然・必要・最善の出会いに感謝の気持ちが溢れてきました。

勝仁さん、飯塚さんを始め、企画頂いた大阪支部代表の小原正年さん、
勝仁さんと共に大阪までかけつけて頂いた事務局の家田さん、
司会の大空さんに改めて感謝申し上げます。

また、長年の舩井幸雄会長のファンで交流会に初めて参加された方を筆頭に
新しい出会いがあり、支部や組織の枠を超えての嬉しい再会もあり、
2015年という素晴らしい時代の幕開けを感じることができました。
この勢いにのって、みなさんと共にミロクの世への気づきと行動を
実践して参りたいと思います。

さて、新年1回目となる連載第71回は柳田邦男さんの『言葉の力、生きる力』を
ご紹介いたします。

戦後のノンフィクションの地平を切り拓かれた柳田邦男さんですが、
私は本書により、この表紙を飾る今は亡き偉大な写真家・星野道夫さんに
7年程前に出会えました。
今読み返してみると、辺見庸さんと同じく時代が必要としている
偉大な日本人作家であることが分ります。

上述の星野さん以外に、モーツァルト、中原中也を始めとする芸術家や、
闘病記・絵本などから引用された心に響く言葉、
そして自死という形で息子さんを失くされた経験を持つ柳田さんご自身の
示唆に富む力ある言葉が多数紹介されており、
生と死について深く感じる、或いは熟考するきかっけを与えてくれる
非常に優れたエッセイ集です。

文中から個人的に印象に残る所を以下にご紹介しますので、
感じる所があればぜひ本書をご一読頂ください。
きっとご自身に必然・必要・最善な言葉に廻り会えると思います。
なぜなら、柳田邦男さんご自身がシンクロニシティ溢れる素晴らしい魂の
日本人なのですから。


~以下、文中より抜粋~

・私の頭には、言葉にいのちの響きを取り戻さなければという意識が
 はたらいていた。言葉の危機は、心の危機であり、文化の危機だ。

・日本画家の高山辰男氏は驚くべきことに、5、6歳の頃に友人の家で見た、
 郷里出身の田能村竹田の掛軸の墨絵をはっきりと脳みそに刻んでいて、
 それが僕の表現手段としての日本画の一番のよりどころになっていると語る。
 やがて東京美術学校に入り、松岡映久の『伊香保の沼』を見て、
 人間の本質的な淋しさのようなものにうたれ、川合玉堂の『竹生島』の前で、
 ただ呆然として、涙を流したという。

・星野道夫氏の言葉は、すでに神話的普遍性に到達している。
 星野氏が様々な大自然の中のシーンに遭遇し、魂をゆさぶられるうちに、
 肉体の深部から湧き出てきたにちがいない言葉だ。
 「気がついたんだ おれたちに 同じ時間が 流れていることに」
 (表紙の写真に添えられた言葉)

・写真がシーンの発見であるように、言葉は思索の発見である。
 星野氏にとって、写真と言葉はそれぞれに独立した不可欠の表現手段で
 あると同時に、共鳴し合いそれぞれの意味づけを二乗倍深め合う
 表現手段だったのだ。

・星野氏が引用したカリブエスキモーのシャーマンの言葉が頭に残る。
 「唯一の正しい知恵は、人類から遥か遠く離れた大いなる孤独の中に
 住んでおり、人は苦しみを通じてのみそこに辿り着くことができる。」

・私は気づいた。星野氏のアラスカでの写真は、えもいわれぬ音を捉えているのだ。
 はっきり識別できる音はもとより、情景の奥底から伝わってくるささやきとも
 感じられる不思議な音が惻々と伝わってくるのだ。
 マーラーの交響曲第三番を聴くと、天使たちの深い愛のささやきや
 天上の音楽までをも聴き分けていたに違いないと思わざるを得ない。
 星野氏の場合は目で霊感的にそういう自然界のポリフォニー(多声音楽)な
 ささやき、ざわめき、響きの神秘を聴きとっていたに違いない。

・私の発想の原型を探ると、小学生時代に数々の少年少女物語を読み漁って、
 (父のいない)心の飢えを満たしていた日々が浮かんでくる。
 結局、人間が生涯に為すことは、幼少期に用意されているという仮説は
 真理なのだろう。これからの私の作品は(ノンフィクションと云えど)、より濃厚に
 物語性や魂の問題を含む神話的語り口を取り入れたものに変わって行くだろう。

・人が本からどれだけのものを読み取るかは、
 その人の人生経験や内面の成熟にかかわっている。

・大事なことは、幼い者の感覚は、その時は言語化できなくても、非常に確かだと
 いう点だ。鋭い感受性で最も本質的な部分を感じ取っており、幼い者の世界には、
 大人の世界よりも、もっと重大な、しかも本質的意味を具えた事件が
 たくさん起こっている。

・掟に満ちた社会に入ろうとしても入れない心を病む若者や弱者。
 豊かな時代になってのカフカの評価の高まりは、競争と合理主義が尖鋭化する
 中での人間疎外の大量生産という現実を背景にしている。

・「死は、厳密にとれば、ぼくらの生の本当の最終目標なのですから、ぼくは
 この数年来、この人間の真実で最上の友人ととても仲良しになってしまったので、
 死の姿を少しも恐ろしいと思わないどころか、むしろ大いに心を安め
 慰めてくれるものと考えているくらいです。」
 (モーツァルト31歳の時、病床の父に宛てた手紙より)

・重度心身障害児の子どもたちは、ボランティアの演奏するモーツァルトを
 聴きながら、雲上の人のような穏やかな表情になって目を輝かせ、頬を濡らす
 顔さえあった。魂が共鳴し合っている。私はほんとうにそう感じた。

・「のろくてもいいじゃないか 新しい雪の上を歩くようなもの ゆっくり歩めば 
 足跡が きれいに残る」(詩画家星野富弘氏)

・「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、
 全力で挑戦したときだけだ。」(絵本・カモメに飛ぶことを教えた猫より)

・ゴッホの迫るような緑に圧倒された。自分も表現に身を捧ぐべきことを改めて思った。
 学者としての道の閉ざされている事はむしろ有難いことなのだ。
 その暗示を素直に受け入れねばならない。
 お使いの途中、いちょうのまばゆいばかりの王者のごとき姿を仰いで、
 あの樹一本をゴッホの様に描き出せたら、もうそれで死んでもいいのだな、と思った。
 生きているイミというのは要するに
 一人の人間の精神が感じとるものの中にのみあるのではないか。
 (戦時中の東大病院精神科を支えた3人の医師の一人でありエッセイストの
 神谷美恵子氏の日記より)

・他人の痛みを理解できても、自分の力ではどうしてやることもできないで、
 ただ涙を流す。そういう感情を悲と言う。(作家五木寛之氏)

・目に入るものすべてが輝いて神々しく見えるという体験は、
 がんの告知や再発の告知を受けた人や、逆に重体に陥った後に生還し
 退院することができた人などの手記に、時折見かける。
 私自身、脳死状態の息子と言葉にならない会話を繰り広げているうちに、
 ふと窓の外を見ると、庭の大きな欅の繁った青葉や遠くの丘陵の家々が、
 燦然と輝いて見え、不思議な感覚にとらわれたことがある。

・生から死へのポイントを通過するとき、決して陰惨ではなく、
 ふるさとへ還りゆくような自然さを垣間見ることができていた。
 (作家重兼芳子氏)

・日本の高度成長期以降の歴史は、大人の世界でも子供の世界でも、
 「明るく、楽しく、強く」「泣くな、頑張れ」ばかりが強調され、
 「悲しみ」あるいは「悲しみの涙」を排除し封印してきた歴史ではなかったか。

・悲しみの感情や涙は、実は心を耕し、他者への理解を深め、
 すがすがしく明日を生きるエネルギー源となるものなのだと、
 私は様々な出会いのなかで感じる。

・ハルエさんはアトリエで倒れた夫を看取った瞬間、
 「主人の魂がからだの中にすっと入ってきたんです」という。
 このような看取りは在宅ケアでなければ経験することはできなかったに違いない。
 在宅ホスピスケアは、家族にとっては苦労の多い大変なことであっても、
 それが可能になれば、死にゆく人にとっても、
 残されたもののグリーフワークのためにも、非常に実りの大きいものである。

・医療者の必死の取り組みと家族のひたむきな愛は、相互に響き合う関係にある。

・不思議なことに傾聴の訪問を繰り返すうちに、
 病む人は自分の人生を受け容れ、心が穏やかになっていくことが多いという。

・欲望を満たすために限りなき経済成長を求める人間行動が、
 地球環境を侵食するだけではとどまらずに、
 自らの感性、自らの内面までも荒廃させている。

・百年単位での人間と世界の行方を決めるような価値観の大転換、
 つまり、新しい「知」の枠組みの創造が、いまこそ求められている。

・西洋文明は人間の欲望を解放し、その欲望にそって自然を収奪し、
 世界を人工物であふれさせてきた。
 その結果、人間の安全を脅かすものは文明のイデオロギーが称揚してきた
 「人間」そのものであることがあぶり出されてくる。

・核燃料精製工程の中で、放射性物質を手作業のバケツで移し換える手順を
 実施していたという杜撰さを、どう理解したらよいのか。

・死んだ息子を居間に安置したその時、息子が傾倒していたロシアの亡命映画作家
 タルコフスキーの『サクリファイス』のラストシーンがTVに映り、
 バッハのマタイ受難曲のアリア「憐れみ給え、わが神よ」が部屋一杯に流れ出した。
 私はただ立ちすくみ、人知の及ばない大いなる存在を思わせる不思議な偶然に
 圧倒されるだけだった。
 しかし、歳月を経て、送られてきた息子の学生手帳の写真に再会した瞬間に、
 息子が好きだった『スノーマン』の主題曲がCDから流れてきた時には、
 涙を流しながらも、息子は大きなあたたかい恩寵に浴しているに違いないと、
 やすらぎを感じるようになっていた。
 息子の死が時間をかけて私にそういう内面の成熟をうながしたのだろう。
 愛する者の死がもたらすものは、ネガティブなものだけではない。
 物凄くポジティブなものももたらしてくれるのだ。

・私の心には自分の境遇を幸福か不幸かという次元で色分けする観念も意識もない。
 あるのは、内面の成熟か未熟かという意識だ。
 そして、内面において様々な未成熟な部分があっても、あせることなく、
 人生の終点に到達する頃に、少しでも成熟度を増していればよしとしよう。

第70回 西洋と東洋の融合の先に愛なる音楽の創造を期す現代最高峰指揮者・小澤征爾さんに村上春樹さんが深く切り込んだインタビューから生まれた書『小澤征爾さんと、音楽について話をする』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

早いもので今年も残り僅かになりましたね。

舩井幸雄さんがその著『未来への言霊』で指摘されたように、多くの自然災害を
経験した一年でしたが、来年は我々の意識・行動の進化で、素晴らしい変化の
年にしたいですね。


さて、私は先日、生命誕生実験に成功された川田薫博士の関西気づきの会
(男性編)に参加いたしました。

舩井幸雄さんも川田薫博士が発見された、『魂に重さがある事実』に注目されて
いましたが、自分が発したエネルギーの分だけ神からエネルギー(サポート)を
頂けるんだよ、今自分がいる場所がエネルギーの高い場所だから神社にエネル
ギーを求める必要はないんだよという話が心に残りました。


御年80代の川田博士は産業革命を起こすべく、常温超伝導の開発に単身赴任で
大阪で取り組まれているのですが、帰りの電車でご一緒させて頂き、東京のフロン
ティアショップから繋がるご縁をとても有難く感じました。

大阪支部の浅江亮勇さんもご一緒で、翌日の12月22日に高野山ツアーを企画さ
れていると伺い、運命的にその朔旦冬至に空海が開山した高野山を訪れることに
なりました。

ツアーメンバーは浅江さんと私、それに経営者の男性、世界に通じる工芸家をプロ
デュースされていた女性、ご主人の病気に献身的に取り組む女性の総勢5名。
一期一会の素晴らしいツアーでした。


最初に訪れたのは一言主神社の総本社である葛城一言主神社。

葛城一言主神社.jpg


次に訪れたのは鴨社の総本社である高鴨神社。

高鴨神社.jpg

その次に訪れたのは紀伊国一之宮の丹生都比売神社。

丹生都比売神社.jpg


ここでは浅江さんの取り計らいで正式参拝させて頂き、神主さんから社の云われを
教えて頂きました。日本書紀に記述があり、1700年の歴史を誇る神社で、今も高野
山で修行した仏僧が自分の札を納めに訪れる神仏が長きに渡って共存している世
界遺産に指定された歴史ある神社でした。


最後は本ツアー目的の地、高野山の奥の院へ。

高野山奥之院.jpg

訪れた場所それぞれに1000年規模の大木が聳え、自然の中に融合したその清浄
な世界に心魂が癒される中、ミロクの世の顕現と家族の健康への感謝の意を捧げ
ました。

非常に細やかで深く行き届いたおもてなしで日本の聖地をご案内頂いた大阪支部
の浅江亮勇さんに、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

浅江さんは奈良三社ツアーなども毎月開催されているので、興味がある方はぜひ
ツアーに参加してみてくださいね。

浅江亮勇さんの大和心伝承の会


前置きが長くなりましたが、今年最後、連載第70回目はクラシック音楽の優れた
聴き手でもある小説家・村上春樹さんが現代最高峰指揮者の小澤征爾さんに
インタビューして生まれた書『小澤征爾さんと、音楽について話をする 』を
ご紹介します。


小澤さんは言います。『東洋人には独自の哀しみがあります。東洋人にしか演奏
できない、西洋音楽のあり方っていうのがあるかも知れません。僕はそういう可能
性を信じてやっていきたいんです。』と。

村上さんは言います。『小澤さんはまわりの人を明るく信頼しながらも、深い孤独の
中に生きざるを得ない人でもある。そのような二つの面が立体的に共存している。
(御年80代の)小澤さんが少しでも長く、「良き音楽」をこの世界に与え続けてくれる
ことを、僕は心から希望している。「良き音楽」は愛と同じように、いくらたくさんあって
も、多すぎるということはないのだから。そしてそれを大事な燃料として取り込み、
生きるための意欲をチャージしている人々が、この世界には数えきれないほど
たくさんいるのだから。』と。

村上さんの言葉を聞いて改めて、良い音楽とは愛なんだと気づけました。
良い小説も、良い絵も、芸術は愛なんですね。

また、小澤さんの東洋人にしかできない西洋音楽のあり方という言葉からは、
西洋と東洋、陰陽、日本とユダヤの融合の先にミロクの世の顕現の鍵が隠れて
いるのだという想いが蘇りました。

本書を読めば、小澤さんが如何に深く感謝の心を持って演奏家として生き、
カラヤンやバーンスタインを始めとする多くの音楽界の巨匠たちに愛され、
そして、次代の若手演奏家たちを愛しているかが分ります。

私はアート(絵画芸術)でミロクの世を目指すことが自らの使命の一つだと考えて
いますが、文学と音楽という芸術において、世界の頂点に立つ二人の偉大な日本人
芸術家の以下の言葉が心に響いた方はぜひ本書をご一読ください。

■音楽について

・音楽ってつまり時間の芸術なんだ。(小澤)
・音楽とは基本的に、人を幸福な気持ちにするべきものだと考えている。
 そこには人を幸福な気持ちにするための実に様々な方法や道筋があり、
 その複雑さが僕の心をごく単純に魅了する。(村上)

■村上さんが感じる小澤さんとの共通点について

1.仕事をすることにどこまでも純粋な喜びを感じている。
 集中して仕事ができること、その作業に時間を忘れて心から打ち込めること、
 そういうこと自体が何ものにも変えがたい貴重な報賞となっている。
2.今でも若い頃と同じハングリーな心を変わらず持ち続けている。
3.頑固なこと。辛抱強く、タフで、そして頑固だ。自分がやろうと思ったことは、
 誰が何と言おうと、自分が思い描くようにしかやれない。

■作曲家について

1.ベートーヴェンとブラームス
 ・ベートーヴェンの場合、管楽器と弦楽器の対話なんかが見えやすくなっているんです。
  ブラームスの場合になるとそれを混ぜ合わせて音色を作って行く。
  ブラームスの1番はベートーヴェンの10番だってみんな言うじゃないですか。(小澤)
 ・ベートーヴェンが最後の9番で変革しかけた部分をブラームスが継承したと。(村上)

2.マーラー
 ・オーケストラというものをこれほどまでにうまく使える人がいたんだというのが
  いちばんの驚きだったですね。
 ・この一番のシンフォニーの三楽章を聴いてもよくわかるように、マーラーの音楽には
  実にいろんな要素が、ほとんど等価に、時には脈絡なく、ときには対抗的に
  詰め込まれていますよね。(村上)
 ・バッハとかベートーヴェンとかブラームスとかそういう音楽の場合、やはりドイツ観念
  哲学的というか、地上に出ている意識の整合的な流れが、大事な意味を持っている。
  マーラーの音楽にあっては、アンダーグラウンド的というか、地下の暗闇に潜っている
  意識の流れみたいなものが、積極的に取り入れられているように感じられます。(村上)
 ・ドイツ音楽の骨太の潮流に、マーラーは単身反抗したということになると思います。(小澤)
 ・マーラーは無調整というより多調整と言った方が近いかもしれない。(小澤)
 ・マーラーは方法論としてではなく、ごく自然に本能的に混乱を引き寄せてきた。
  そういうことですか。(村上)
 ・それこそがまさに彼の才能じゃないですか。(小澤)
 ・マーラーの持っている狂気。クリムトも美しくて緻密なんだけど、見ていてなんかこう
  狂ってるじゃないでうか。エゴン・シーレの絵もそうで、なるほどな、同じ時代に同じ
  ところにいた人たちなんだと絵を見ていて実感しました。(小澤)
 ※ウィーンのレオポルト美術館でシーレの絵を初めて見た時、こんな素晴らしい絵を描く
   画家がまだいたんだと驚いたのを覚えています。小澤さんはシーレの絵を見てから、
   美術館に良く足を運ぶようになったそうです。


■演奏者(ソリスト)について

1.グレングールド(故人。世界的なカナダ人ピアニスト)
 ・グールドの音楽って結局の所自由な音楽なんです。ほんと、天才的です。納得性
  あるし、ね。実は楽譜に書いてあるのとだいぶ違うことをやっているんです。(小澤)
 ・西洋音楽でもグールドのような人はちゃんと『間』をとってやっているわけです。
  普通の人はまずやんない。彼みたいな人にはそれができる。
  間を置くって、結局はぐっと引きつけるわけじゃないですか。
  (東洋も西洋も)同じことですよね。名人がやれば。

2.内田光子(世界的な日本人ピアニスト
  ※以前本ブログで紹介したRichard Avedonの写真集に唯一登場する日本人)
 ・内田光子さん演奏、ザンデルリンク指揮のベートーヴェンピアノ協奏曲第三番の
  二楽章の演奏が何より好きなんです。(村上)
 ・音が実にきれいだ。この人ってほんとに耳がいいんですね。(小澤)
 ・オーケストラはコンセルトヘボウです。(村上)
  ホールもいいなあ。この二楽章というのは、もうこれ自体特別な曲ですよね。
  ベートーヴェンの中でも他にこういうものはないような気がする。(小澤)
  ※1年ほどアムステルダムのコンセルトヘボウ(100年以上の歴史を誇るコンサート
    ホール)で毎週クラシックを聴く機会に恵まれたのですが、オランダ人聴衆から
    最も熱い拍手を受けていたのが内田光子さんなので驚きました。

 
■指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン(オーストリア人指揮者1908年~1989年)について

 ・カラヤン先生の場合、音楽の方向性が生まれつき備わっている。
  太い、長い一本の線が何より大切なんです。それがディレクションということ。(小澤)
 ・カラヤンの演奏を聴いていると、たしかに長いフレーズからくるストーリー性みたいな
  ものが、常にきちんとありますよね。その説得性が時代を超えて今でもぜんぜん
  古びていないなと、感心させられることも多い。


■ウィーンフィル・オペラ座について

 ・それは楽しかったですよ。生きているあいだにオペラ座の音楽監督ができて、
  ほんとに良かった。神様から与えらえたすごいチャンスだったと思っています。(小澤)
 ・ウィーンに来て小澤さんの指揮するチャイコフスキーの『エフゲニー・オネーギン』を
  聴いて、オーケストラのどこまでも練れた音にしびれました。上から見ていると、
  オーケストラ全体が一つのものとして、生きてうねって、動いているみたいに見え
  ました。他にいくつかオペラを聴いたんですが、まさに至福でした。(村上)
 

以上、一年間、つれづれ読書録をお読み頂き、大変ありがとうございました。
みなさま、良い年をお迎えくださいね(^^)/

最後に、個人的にとても好きな、クリスチャン・ツィマーマンのピアノ、小澤征爾さん指揮、
ボストンシンフォニー演奏のラフマニノフのピアノ協奏曲と内田光子さんのベートーヴェン
ピアノソナタのCDをご紹介します。おススメです♪ 

クリスチャン・ツィマーマン

内田光子

第69回 慈愛の自然療法実践者・市川加代子先生の優れた自然療法に関する講演録『あなたの体の設計にミスはない』&植物の効用を纏めた『台所はくすり箱』


みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

長野県神城断層地震の被害に遭われた方におかれましては
心よりお見舞い申し上げます。

阿蘇山に続き桜島も噴火し、留まることを知らない日本の自然活動。
我々にできることと言えば、災害への備えをしつつ、『いまここ』を大切に
生きることしかないのかも知れませんね。

先月、大阪の橘画廊で開催された日本画家・福元章子さんの個展を訪れました。

141202川端さん1.jpg   141202川端さん2.jpg

そこに描かれている女性は死を迎えた女性(或いは彼女自身)だそうです。

阪神淡路大震災などを経験した彼女の中で、死は生と等価なものとなり、
死は必ず訪れるものでいつ訪れても不思議ではないが故に、日々を悔いなく
生きているといったお話を伺いました。

それは、母の死を経験したモーツァルトが父への手紙に記した
『死は、生の本当の最終目標』という言葉に収斂されるのかも知れません。

僕に前世の記憶はありませんが、舩井幸雄さんの『この世の役割は人間塾』と
いう言葉どおり、この世で魂の修行をしてやがてあの世へ帰り、また転生すると
いう死生観を持っているので、今はまだこの世で何もなし得ていない、自分の
使命を果たしてから死を迎えたいとここ数年思っていました。

未だ自らの使命が何なのかははっきりしませんが、来年の8月23日~30日の間、
銀座のギャラリー枝香庵で僕が作品を所有するアーティストたちのグループ展
『いまここを生きるアーティスト2015』を主宰することにして、ふと、タイトルの
『いまここ』に全てが収斂するのではと思い至りました。

まだ見ぬ夢(使命)を描くのではなく、『いまここ』の世界で、家族と一生懸命に
生きる、利他の心を忘れずに仕事をする、他者や社会に役立つ好きなことに
取り組む、そういった一つ一つの行動・選択の積み重ねが、『生の最終目標で
ある死』を迎えた時、その人の使命として完了するのではないか、亡くなった
父の生き様もあり、そう閃きました。

来年の『いまここを生きるアーティスト2015』には福元章子さんにも参加頂く
予定ですが、調度、東京八重洲のギャラリーT-BOXで12月1日~6日まで
個展が開催中なので、機会がある方はぜひギャラリーを訪れてみてくださいね。


さて、今回も前置きが長くなりましたが、連載第69回目は慈愛の自然療法実践家・
市川加代子さんの著『あなたの体の設計に、ミスはない』と『台所はくすり箱』を
ご紹介します。

   


病気・お金・人間関係は人の悩みの主な原因だと思いますが、一人でも多くの方が
これらの書との出会い、その病が快方に向かわれることを心より祈念しております。

1.『あなたの体の設計に、ミスはない』について

多くの癌患者を助け、生きる勇気を与えてこられた市川加代子先生の2013年3月の
講演を書籍化したものですが、30数年に渡る植物を使った手当法と食事療法の実践
成果から、病院以外に治療できる自然療法があることを実感できる優れた実録書です。

その自然療法は身体が本来持っている力を呼び起こす療法であり、本のタイトル
あなたの体の設計に、ミスはない』に繋がります。

神戸サラシャンティでの野坂礼子さんの講演後の懇親会で市川先生とお話させて頂く
機会がありましたが、とても優しくそれでいて人間の深みと知識・経験のある素晴らしい
方でした。

惜しむらくは抗がん剤治療と化学療法で父を亡くした後に市川先生に出会ったことですが、
以下に文中から印象に残った言葉を抜粋いたしますので、気になられた方はぜひ本書と
後にご紹介する食材の活用法が詳述された『台所はくすり箱』をご一読ください。

・自然界には薬理作用があるものがたくさんありますから、
 それを利用した食事や手当をすることです。

・体にはあらゆる機能が備わっているんです。
 大事なのは、それを使えるかどうかなんです。

・体というのは絶対に良くできているから、まともなものを食べれば、
 本当に素晴らしいことになっていくんです。

・病院で「このままいったらこうなります」と診断された場合でも、それであわてる必要は
 ないとうことです。みんな体に機能が備わっているのだから、その症状になった原因を
 たどっていって、そこを改善していけばいいんです。

・キャベツで胃の痛みが楽になったり、こんにゃくをあてると膝の水がとれたりする。

・牛乳というのはカルシウム・パラドックスともいわれ、
 牛乳を飲む国に骨折や骨粗しょう症が多いというデータがあります。

・無農薬にこしたことはありませんが、無農薬でなくても、
 命の強そうなものを選ぶのが大事なところです。

・無農薬でなくふつうに作られていても、毒物を外に出してくれる玄米を食べるということが
 大事なんです。

・治るか治らないかと考えるのではなく、「体の設計にミスはないんだ」ということに
 自分の意識をむけて、元気になろうとすることです。そうしなかったら何も治りません。
 これがいちばんのミソなんです。

・医者に言われたからそれで終わりということじゃないんです。あらゆることができるんです。

・なぜだかはわかりませんが、治らないと思ってやっている人は、そこへ向かっていくんです。
 大事なことは、治るということが自分の中で腑に落ちているかどうかなんです。

・薬は症状を抑えるだけですから、薬を飲むだけではだめなんです。
 食物を変え、暮らしを変えないといけません。
 ほんとうに治すことをやっていかないといけないんです。

・パソコンを夜の11時以降見ていたら乳癌になるリスクが高くなるデータがあります。

・愛の行動というものが実はとても命を救うんです。
 一番みなさんに問いかけたいのは、「自分自身を愛していますか?」ということです。
 自分を愛してはじめて、自分を愛するように人を愛することができるんです。

・他人からの愛を求めるのではなく、まず自分の命を大事にし、自分に思いやりを
 もって行動しないと、体は60兆個の細胞をもっていますから、自分を大事にしているか
 どうか、すぐ見破るんです。

・本当に自分がやりたいと思うことをやり、社会でも役に立って、自分のため、世のため、
 人のために行動することが、本当にこの世界の愛の行動だと思うんです。

・笑顔って本当に素晴らしいんです。笑うことは、自分のためにもすごくいいことなんです。

・病気になったら、私たちは「おめでとう」って言うんです。
 「あなたの人生を変えるチャンスがきましたよ」と。


2.台所はくすり箱について


市川加代子先生が、野菜など38種類の食材のおくすりとしての効用と
その活用法を纏めた良書です。

ご自身が立ち上げた有限会社ひまわりで患者さんと向き合ってこられた30数年の
実践の結果(の一部)としての自然の恵みによる副作用のないお薬の作り方が、
イラストもふんだんに使われ、1食材2ページずつに分かりやすく表現されており、
未病の方にも病気の方にもおススメです。

改訂版が1,600円で市川先生のひまわりの以下のサイトで紹介されており、
電話・FAXで購入できますので、ぜひ一家に一冊ご準備の上、
副作用のない自然のおくすりをお試しください。


http://www.naoruchikara.jp/shop4.html


日本のロケット開発の父である糸川英夫博士と日本の英霊が我々が生前に神と自分に誓った『聖なる約束』を思い出すきっかけを与えてくれる聖書『聖なる約束』(舩井勝仁・赤塚高仁著)

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

大変ご無沙汰してしまいましたが、お元気にお過ごしでしょうか?

私は11月15日(土)に京都のKBSホールで舩井勝仁さんと赤塚高仁さんの共著
『聖なる約束』の出版記念講演に参加して参りました。


つれづれ20141118.jpg


何故か旧約聖書の『アダムとイブの物語』、『世界の創世』、そして『ノアの箱舟』を
描いた巨大なステンドグラスがありとても印象に残ったのですが、数か月前に
にんげんクラブ東京支部で一緒だった大空ゆかりさんの紹介でヘミシンクの初級
体験を京都でさせて頂いた時に本来なら通らないこのKBSホールの前を通り、
こんな所にホールがあるのだな?と強く思った会場に来ることになり、びっくりして
います。

また、仁徳天皇陵に近い堺市の自宅から兵庫の宝塚を経由して京都に向かう
道中、大阪の三島でなぜかカーナビ画面に表示された水無瀬神宮がとても気に
なり、名も知らなかった神社に立ち寄りました。

そこは後鳥羽天皇、土御門天皇、順徳天皇が祭られた1240年創建の由緒ある
神宮で、日本の名水百選に選ばれた離宮の水が湧き出る場所。たまたま車に
積んでいた16L入のポリタンクに名水を頂いてきました。

最近、佐渡に渡った天皇のことが気になっていてそれが順徳天皇だと分かり
シンクロだなぁと思っていたら、講演のオープニングを飾った和太鼓プロ集団、
鬼太鼓座(おんでこざ)の最初の講演が佐渡だったと演奏後、座長に仰って
更にびっくり。

講演内容や本書には水の無い砂漠が60%のイスラエルや天皇の話が満載なの
ですが、講演前に時間があり、たまたま一廻りした初めて訪れた京都御所には
何と天皇がいらしたそうでシンクロのオンパレードでした。(笑)

会場ではやっぱり大空さん、『聖なる約束』の出版元である『きれい・ねっと』代表
の山内尚子さん、和歌山の山本光男さん、去年のにんげんクラブ関西大会を
一緒に応援した鳥居さんたちとの嬉しい再会まで。

講演で一番印象に残ったのは勝仁さんが『聖人』と称する世界No.1エステティ
シャンの今野華都子さんが『そのもの蒼き衣を纏いて金色の野に降り立つべし
、失われた大地との約束を結び、ついに蒼き清浄の地に導かん。』と仰ったこと
です。

そう、映画ナウシカに出てくる救世主を語った有名な一節ですが、本書『聖なる
約束』に因み、大地との『絆』を大地との『約束』に変えてお話されたのですが、
今は一人の救世主が世界を救うのではなく、一人ひとりが、生前から神と自分の
魂に課した『聖なる約束』(使命)を果たすことで良き世を創造する時ですといった
内容のことを仰ったのがストンと胎に落ちました。

そう、僕も含めて我々一人ひとりが『聖なる約束』を思い出し、実践すべき時なん
ですよね。

ということで、随分前置きが長くなりましたが、連載第68回目は『聖なる約束』を
ご紹介します。


赤塚さん.jpg


戦闘機隼の設計者であった糸川英夫博士や大東亜戦争の英霊たちの遺志
(やまとこころ)が時空を超えて読者の心と魂に突き刺さり、忘れてしまっている
生前に神様と自分に交わした聖なる約束(使命)を呼び覚ますきっかけを与えて
くれます。

僕はメインメッセージを次のように捉えました。

 
『亡き国を復興させたイスラエルと皇紀2674年の世界最古の歴史を持ちながら
亡国状態にある日本という対極の国(国民)の叡智が合わさる時、世界の平和が
訪れる、その為には日本人一人一人が『やまとこころ』を取り戻し、(神と自分との)
聖なる約束を果たすべき時に来ている。』

日本の宇宙開発・ロケット開発の父と言われる糸川英夫博士と赤塚さんは6度も
イスラエルを訪れたそうですが、以下にご紹介する文中の言葉にピンと来られた
方は、ぜひ『きれい・ねっと』のサイトからご注文くださいませ。

きれい・ねっと
http://kilei.ocnk.net/product/222

1.キリスト教の熱心な信者であった糸川英夫博士の言葉

 ・日本は欧米に学ぶ時期はとうに過ぎた。これ以上欧米に追従すれば日本は
  滅ぶ。
  これから日本が学び、パートナーとして手を繋ぐべき国はイスラエルだ。
 ・いつの日にか日本とイスラエルが手をつなぎ大きな影響力を及ぼして、世界
  を安定に導くもとになると確信しています。
 ・やがて土地も株も暴落し、銀行も大会社も崩壊するでしょう。日本の国が滅亡
  するかもしれない危機です。でもね、誰も日本の危機を見ないふりをする。
  お金のことで頭が一杯。だから私は、たった一人でも日本の為にイスラエルと
  の橋渡しをしようと思っています。イスラエルという逆境の中になる国に学ぶ
  しか、日本を救う道はないと思えますから。
 ・地球上に人類が60億いるといわれますが、私は、人類は60億で一つの生き
  物と考えています。一人一人が人類という生き物の細胞の一つなのだから、
  大きな繋がりの中で生かされていることに気付くとき命の意味を知るのでしょう。
  だから命は、自分のために使うのではなく、人のために使うときすべてがうまく
  ゆくようです。
 ・神が与えた宝物は、お金ではなく、人に役立つ独創力である
 ・奇跡は自然には反していません。ただ、私たちの常識に反するだけです。

2.29歳で糸川博士と出会ってイスラエルを一緒に旅し、42歳でキリストの使徒
  パウロの声をダマスカスで聞いた赤塚高仁さんの言葉

 ・私にとって、イスラエルの旅は(今は亡き)糸川英夫博士との対話なのかもし
  れません。親子でも、師弟でも、もしかすると夫婦でも、真実の対話は、死に
  別れてから始まるように思えるからです。
 ・私がよく「思わされる」「行かされる」という表現を使うのは、決して何者かに
  依存しているわけではなく、自分の非力を知り、謙虚に大いなる流れに委ね
  きった瞬間に、それが真実の役割であるならば信じられないような風が吹き、
  自分一人では到底成し得ないようなことが達成されることを、身をもって感じ
  ているからです。
 ・求めなければ出会うことはできませんが、求めたとしても必ずめぐり会えるわ
  けではありません。それはいきさつを超えた、目に見えない大きな導きによって
  一方的に運ばれてくるもの。この恩寵こそ、聖なる約束だと思えます。
 ・ダマスカスのホテルで、ひとりベッドで佇んで、ふと、どうしてシリアのダマスカス
  に自分がいるのだろう・・・と思ったその時。「わたしが呼んだ」。耳から聞こえる
  のではありません。胸の中で何か、包みが開くようにして言葉になってゆくの
  です。いったい誰の声なんだろう。すぐに答えが返ってきました。「パウロだ。
  お前は、これから私のようにキリスト・イエスを伝えることになる。」
 ・一人が変わることは、実に偉大なことです。一人ひとりが目覚めることでしか、
  世界は変わらないからです。

3.舩井勝仁さんの言葉

 ・相手の正否、善悪を言うのではなく、まず己にある非を認めて謝ること、そして
  「水に流す」ことができるのは、世界中でおそらく日本だけです。それを世界に
  示しながら、そこから新しい日本のあり方の国民的な合意を作っていくことが、
  とても重要だと感じています。
 ・いまの安倍総理の集団的自衛権を強引に導入するやり方がまかり通るならば、
  イエスの死後たった40年でユダヤ国家が滅んでしまったように、時代の流れが
  速い現代の日本もたった数年で滅んでしまう可能性があるのではないかという
  のが、私が一番みなさんに考えて頂きたいと思っている問題なのです。
 ・荒唐無稽と思われるかもしれませんが、実は私は、いまの日本にもイエスのよう
  な救世主的な存在、つまり非常に精神性の高い存在が現れてくるのではないか
  という直感を持っています。そして、救世主の力だけに頼るのではなく、彼(彼女、
  あるいは複数かもしれません)からの教えは真摯に受けとめるのですが、私たち
  人間が進化することによって自分たちの手でいままでの問題を解決し、救世主と
  ともに幸せに生きる選択をする。そうすれば、砂漠に雨が降り砂漠に花咲くという、
  赤塚さんや私がしたのかもしれない『聖なる約束』が果たせることになるのだと、
  理屈ではないのですが確信しているのです。

舩井幸雄さんの遺作『すべては「必要、必然、最善」』から最期に頂いたメッセージは、「大丈夫。日本人は人類の未来をリードする哲学を発信し、実践できるのです。あなたも目覚め、実践できるのです。」というものでした。


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

陰陽が統合し新たなステージが始まる2014年の秋分の日を迎えましたね。

11月の舩井SAKIGAKEフォーラムで講演をされるアーティストの『はせくらみゆき』さん
が、秋分の日を起点に「苦楽から楽々の人生を選択しましょう!」と提言されていますが、
私個人としても、また災害や残虐な事件・戦争が絶えない日本・世界においても、
みなさまと共に楽々な、うれしうれしのミロクの世を選択できればと願っております。


さて、連載第67回目は舩井幸雄さんの遺作となる『すべては「必要、必然、最善」」』をご紹介します。


本書は舩井幸雄さんと舩井勝仁さん、そして、舩井メールクラブの執筆者13名の
超プロの文章で構成されており、その原稿は舩井幸雄さんが存命中に完成されて
いたそうですが、

本書を読み、なぜ舩井幸雄さんが「いまさらスピリチュアルという時ではありません」と
舩井幸雄.comの最後のメッセージで我々に伝えて下さったのかが良く分りました。

 

~舩井幸雄.comでの舩井幸雄さん最期のメッセージ(引用開始)~

『ともかく今年は日本も世界も大変化がまちがいない大変な年になりそうです。
こんな年にどう生きるべきか......ということですが、
日本人は、勤勉、質素で、技術指向がやはり国民性からみて第一の特性でしょう。
これを活かすことです。

 ついで、本当のことを実感として知り、それの可否を調べることだと思います。
マスメディアの発言は半分は問題外にしてください。
それよりも自分の感覚でつかんで、調べ、そして本当のことを知ってほしいのです。
現実に地に足をつけて考えてほしいのです。

 いまの世の中は、スピリチュアルなこととか食とか遊びなど、どうでもいいことに
浮かれている人に、かなり焦点が当っています。
一度そのようなどうでもいいことは忘れ、現実人間にもどってほしいのです。
そうしますと、「あっ」と、びっくりするほど、自分のしていたムダに気づくでしょう。
間違いも分ると思います。
 
 いずれにしましても、今年こそは、地に足のついたよい仲間をつくり、仲間間で
助けあい、地道に生きてほしいのです。一人ではムリだと思います。
いまさらスピリチュアルやおいしいものに夢中になるという時ではありません。
ぜひ生きるのに必要なことに今年は全力投球をしてください。
ただ、将来への夢と希望は忘れないようにしてくださいね。これらは大事です。』

~引用終わり~


「スピリチュアルに夢中になる時ではない。生きるのに必要なことに全力投入して
下さい。」という言葉は、私を含めたにんげんクラブのメンバーや舩井勝仁さんへの
メッセージだと改めて感じました。

舩井幸雄さんの遺志を受け、共存共栄のミロクの世の創造に向けて実践中なのが
本書の超プロの執筆陣であり、その多くの方を世にプロデュースしながら、舩井
幸雄さんが敬遠した(委ねた)『農業』と『幸塾』をリードする流水さんこと大下伸悦さん
なのだと思います。

にんげんクラブ(全国に広がった有意の人のつながり)と幸塾(有意の実践家たち)、
舩井勝仁さんと大下伸悦さん、この横と縦を成す二軸が二重らせんの如く重なり
渦を形成する時、ミロクの世の顕現に大きく寄与するのではないでしょうか。

舩井勝仁さんが舩井幸雄さんの新たな天命と考えた『病気を克服する過程で深淵な
スピリチュアル体験を経験し、それを我々人類に共有することでミロクの世を顕現
させる』プロセスを選択しないことを決めた舩井幸雄さんは、2014年1月6日の舩井
幸雄.comで、「今さらスピリチュアルではない、生きる(人類が共生する)のに必要な
ことに今年は全力投入してください。」と仰り、その役割を我々個々人に委ねられたと
気づいたのです。

この本に登場する川田薫さん、池田整治さん、柳原能婦子さんといった科学者、真実の
語り部、療術士、ジャーナリスト、氣や言霊や波動の権威、少年兵を無くす活動家と
いった方たち13名と舩井勝仁さんは、もちろん全てではありませんが、舩井幸雄さんが
日本と世界の輝く未来への希望を託された日本人(戦友)であり、舩井幸雄さんの言葉と
同様に深い気づきや未知の叡智を授けて頂きました。

以下に心魂に響いた舩井幸雄さんと執筆陣の言葉をご紹介します。ぜひ本書をご一読
頂き、共に悦びながら、楽々と、ミロクの世の実現に向けて実践して参りましょう!


 

1.舩井幸雄さん

・人類の幸福な未来をいかにデザインし、地球上の全ての人をいかにそこに導いて
 いくかが日本人に課せられている使命なのです。

・日本人は、できるのです。人類の未来をリードしていく哲学、コンセプトを、世界に
 発信できると確信しています。
 その根拠は、ほんの一部ではありますが、私も本書で 語ってきたつもりですし、
 ほかの執筆陣の方々がいろんな角度から指し示してくださいました。

・自分の使命を知ってからが本当の人生です。

・どんな人でもその人の存在は「必要・必然だ」と私は思います。

・私たちの目に見えない本質の心は、まわりの人の心とも繋がっているようです。

・自分の身に起きることは全て自分が引き寄せています。まずは自分が変わることから
 始めましょう。
(20代後半に父と妻を亡くされた舩井幸雄さんが敢えて語られた言葉に重みを感じます。
 二人の死が唯物論者だった舩井幸雄さんを人類の未来を考える『にんげん』へと
 導かれたようです)

・温顔無敵こそが人間の究極の姿なのです。

・自分と同じくらい他人を大事にすると自然や地球のことを考えられるようになります。

・自他の分離感を無くして悠々堂々と生きることが上手な生き方と言えるでしょう。

・この世でベストの力はサムシンググレートの意志や意識です。

・天運(持って生まれた素質)は変えられませんが、地運(環境)と人運(出会い運)は
 思い一つで変えられます。

・運を味方にする近道はプラス発想(=何事にも感謝の心を忘れないこと)が出来るか
 どうかです。

・(死ぬほど辛い病気を経験する中で)神と対話をして気づいたことがあります。
 1.どんなに辛くとも自殺はするべきではない。
 2.逃げてはいけない。
 3.他からの情報に溺れてはいけない。
 4.主体は自分だ。ただ「神」に全部委ねればよい。こういう'「神」を探すべきだし、
  求めれば現れる。
 5.敬意を持って「神」に接するべきである。

・支配/被支配の世界が崩壊するという「仮説」について、私はその通りだと思います。
 もちろんそれには私達の目覚めが必要です。

・もう大丈夫。みんなが自由でしかも与えられる機会において平等な世界が、もうすぐ
 実現するという実感を、私はひしひし感じています。自分が持っている資質を、誰にも
 邪魔されることなく、自由に奔放に発揮している人たちが、少なくとも日本にはたくさん
 いるのです。
 あなたは、素晴らしい国の住人なのですから、大いに自信を持って生きてください。
 ではまたお会いしましょう。


2.舩井勝仁さん(舩井本社社長)

・舩井幸雄は本気で『にんげんクラブ』や『幸塾』などの活動を通じて、この世の中を
 有意の人(世の中の構造が分かり、人間の正しいあり方が分かっている人)の集合
 意識の力で、すばらしい世の中に変えることを天命だと考えて生きているのです。


3.青木宏之さん(天真会代表理事)~氣の達人~

・人間は美しいものである。我々は決して人を愛することに疲れてはいけないのだ。
 この偉大なる同胞愛・人類愛の目に見えぬ赤い糸こそ、大いなる氣の正体であり、
 まさにいのちのシンフォニー、宇宙交響曲なのである。


4.中矢伸一さん(日本弥栄の会代表)~日月神示を世に広めた立役者~

・いつの間にか、自分で自分の波長に合った次の世界に移り、完了している。それが、
 次元移行した後の現実世界だった。案外、アセンションとはそういうものかもしれない。


5.七沢賢治さん(株式会社七沢研究所社長)~言霊の大家~

・日本語にはDNAに働きかける言霊、即ち、ゲノム言語が備わっているのではないかと
 思われます。YAP遺伝子を受け継ぐ日本人の精神遺伝子の中にイソノミヤ(ギリシャ・
 イオニア地方のかつての無支配都市、伊勢神宮内宮(磯宮))の記憶が眠っているの
 ではないでしょうか。
・これからの時代、人はみな神であり、平等に神をつかむことができる、それが既定
 事実として人生の基本となるように力を注ぎたいです。


6.鬼丸昌也さん(NPO法人テラ・ルネッサンス創始者・理事)~平和活動家~

・「僕らは微力かも知れない。けれども、決して、『無力』ではない。」
・宮澤賢治がこのように喝破しています。 「世界全体が幸福にならないうちは個人の
 幸福はありえない」。この言葉を僕はこのように理解しています。世界全体が幸せに
 ならない限り、個人の幸せはない。けれども、世界全体の幸せを目指す過程を、自ら
 が生きる時に、生きようと決めた時に、人ははじめて、「本当の幸せ」を感じることが
 できるはず。なぜなら、人が本当に幸せを感じるのは、他者や他のいちのが幸せに
 生きるときだから。


7.末廣淳朗さん(株式会社アポロ化学研究所代表取締役)~波動理論の権威~

・東洋的には「次元の高い気」と言われている"ハイレベルエネルギー"とは、原始の
 中の陽子と電子が中和して中性のエネルギーに変換され、原子空間から放射されて
 いる重力波が合成反応して、生命レベルのエネルギーにまで進化したものであると
 言われておりますので、このエネルギーは中性の電磁気エネルギーであると考えら
 れます。


8.川田薫さん(理学博士、川田薫研究所代表取締役)~生命誕生と生命の秘密を解明
  した科学者~

・生命体は「生体」という身体がまずできて、そこに眼に見えない「生命エネルギー」を獲得
 して、「生体と生命エネルギーが一体不可分の状態になった存在」であるという、極めて
 重要な結論に私たちは到達しました。
・(ラットの死の前後の体重測定実験から)生命体が獲得したエネルギーは、「意志と意識」
 であるという、重要な結論が得られたのです。


9.ベンジャミン・フルフォードさん(フリージャーナリスト)~カナダ出身の真実の語り部~

・夢やヴィジョンを大いに語り、人類全体の大きな目的を見出して行くためには、我々一人
 ひとりが人生の真の目的、つまり『ヒトは何のために生きているのか』について考える
 ことも大切だ。
・第一歩として、世界から貧困をなくし、環境破壊を止めるための事業などを企画して、
 まずは取り掛かっていくべきだろう。すでに欧米エリート主導の古い世界体制は崩壊して
 いる。そのため一刻も早く、そうした新たな政治システムを構築し、稼働させていかなけれ
 ばならない。


10.池田整治さん(元自衛隊陸将補)~現在の武士、真実の語り部~

・ダボス会議の真の目標の一つは全世界の人々にワクチン接種して人口の自然削減を
 すること。
・要するに、「幸福度・世界一」を世界に先駆けて実現することが、これからの日本の役割・
 ミッションと私は考えている。


11.山本虔山さん(陶芸家) ~波動を極めた陶芸家~

・『身体に良い本物』は儲けようと思ってやってもダメで、遊び心を持ってやらなければ
 つくれない。


12.柳原能婦子さん(療術士)~母の手療法の生みの親~

・私の療術の楽しみは、刺激の仕方を工夫することで、人間は不思議な凄い力を出して
 くれることです。人間は非常にシンプルで素直な生き物と思えるようになりました。
 最近知ったのですが、骨も筋肉もある法則に従って動いているのです。背骨は一瞬で
 定位置に戻るようになり、意志の力で患部へ必要な血量を送ることもできるようになり
 ました。


13.船瀬俊介さん(地球環境評論家)~真実の語り部~

・「ガンで亡くなった」と政府公表の死者のうち最低80%は、抗がん剤の超猛毒、放射線の
 超侵害、手術の後遺症で"殺されている"。つまり、ガン死者80%は、医療過誤の"犠牲者"
 なのだ。しかし、医学"狂育"で狂った医者たちと、"洗脳"された哀れな患者たちは、この
 戦慄現実に永遠に気づかない。
・白血病は癌ではない。白血病細胞は極度の過労ストレスで疲弊した白血球に過ぎない。
 骨髄で造血されるとした正式な論文がこの世に存在していない。身体の体液環境を改善
 すれば、疲弊しきった白血病細胞も、たちどころに、もとの健康な細胞に戻る。これは、
 白血病治療の要諦と言える。


14.井出治さん(科学者)~フリーエネルギーの第一人者~

・映画スライブに登場するフリーエネルギーも私が知る限り、現象が一時的で、説明できる
 理論がなく発展性に欠けるものです。つまり、スライブの内容は、必ずしも真実ではない
 ものと思われます。
・米国にはフリーエネルギーの研究を推進しようとする、かなりの勢力があり、その力は
 さらに大きくなっているようです。
・(妻がチャネリングした)異星人によれば、二コラ・テスラは完全に守られていたというのが
 真相のようです。
・私が新エネルギーの研究を、このような大規模なアメリカの会議で発表できる段階まで
 進められたのは、なんといっても異星人、地底人、他宇宙の知性体とのチャネリングに
 よる助言のおかげでした。


15.近藤洋一さん(株式会社トータルヘルスデザイン会長)~舩井幸雄さんの深い同志~

・新しい森すなわちポスト資本主義社会は「"与える"ことによって豊かになろうとする人たちが
 つくる社会」です。
・各地に"共感と融合のコミュニティ"をつくり上げ、全国的なネットワークを構築して行きたいと
 思っています。バンクシア事業は農業、食、出版、フィットネスの4分野を中心に展開して行き
 ます。
・植物をそのまま食べずに、動物に食べさせるという工程を加えると、10倍以上のエネルギー
 ロスが生じると言われています。植物を主とした食に変換することによって、地球温暖化、
 環境破壊、環境汚染、水の枯渇などの問題を解決する糸口となります。
・自分を思い出し、本来の自分とのコミュニケーションをとることができれば、外部の情報に
 振り回されることもなくなり、情報過多時代をイキイキと生きることができるようになるわけ
 ですが、そのカギの一端を食物が担っているように思うのです。
・近年、世界中で「まずは日本から変わるのだ。それがなければ、世界は変わらない。」という
 メッセージを受け取る人が急速に増えているのだそうです。きっと日本、そして日本人には
 21世紀を切り開いていく天命があるのでしょう。そのためにも宇宙進化のお役に立つ本を
 出版し続けてたいと思っています。


第66回 にんげんクラブの超一級の宣伝使・飯塚弘明さんが日本の聖書『霊界物語』の本質である「言向け和す」の精神を実践的に紹介する超入門書の第二弾!

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

舩井幸雄さんが預言された自然の猛威が加速されているようですね。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、
被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

この自然現象は人間の想念と行動に対する地球の自らの浄化の結果だと考えていますが、
僕自身の想念と行動は決して地球にプラスに働いているとは考えておりません。

ぜひこのブログを読んで頂いている皆さんと共に身魂を磨いて、大難を小難にし、そして、
ミロクの世を創造して参りたいと思います。

僕が微力ながら貢献できることと言えば、モットーである『アートで良い世の中』これしかない。

美は神の領域、芸術とはコミュニケーションと喝破したのは日本画家の千住博さんですが、
アートを通じて、人と人が繋がり、心魂が触れ合い、良き世への行動が加速されるように
活動して参りますので、みなさん、これからもよろしくお願いいたします。

先日、応援している若きアーティストの畑えみさんが大阪のwad(和道の意味) 
omotenashi caféで『しろを、しろく、しろに』という
磁器の個展を開催されました。 
とても清浄な作品であり、来年の8月に僕が銀座のギャラリー枝香庵で企画する
若手アーティストの『今ここを生きるアーティスト展2015』にも作品を出展してくれるので、
機会があればぜひ訪れて頂ければと思います。

140828川端さん.jpg


また、wad omotenachi cafe抹茶など日本茶を出す、とても雅ながら敷居の低い
素敵な和caféです。
大阪にお越しの際はぜひ訪れてみてくださいね。

さて、連載第66回目はにんげんクラブ会員であり、東京支部で勉強会も開催して頂いた
飯塚弘明さんの『超訳 霊界物語〈2〉』をご紹介いたします。


83巻もある霊界物語をネットで無料公開する偉業を成し、天涯孤独な過去の暗黒時代を
乗り越え、出口王仁三郎の霊界物語の現代の宣伝使として、みろくの世の創造を実践中の
飯塚さんだからこそ、霊界物語の本質『言向け和(やわ)す』の精神を、宣伝使たちの11の
超訳エピソードと自身の過去のエピソードで深く我々の心(魂)に伝えてくれます。

今、日本・地球が大変革期にあることは災害等から最早誰の目にも明らかですが、
現状を立て直すべく、飯塚さんは後書きで力強く、
「皆さん、一緒にみろくの世を創って行こう」と宣言されています。
本書で得た気づきを糧として、自身、身魂を磨き、みろくの世の創造に向けて精進して
生きる為のエネルギーを頂きました。

以下に勉強になった所をいくつかご紹介しますので、興味を覚えた方はぜひご一読ください。

飯塚さんと共に宣伝使となり、ミロクの世を創造して参りましょう!



1.飯塚弘明さんの言葉

・1300年前に古事記が編纂され、「言向け和す」という日本建国の使命が記録されていたことに
 驚愕せざるを得ない。それが後世に伝えられたからこそ、王仁三郎が、世界を「言向け和す」
 指南書である霊界物語を書くことができたのである。霊界物語は日本建国の使命を遂行する
 ために書かれた書物であり、この今の時代に、世界をみろくに変えて行くメッセージを伝える
 ことができるのである。

・大艱難に陥らないようにするための立て直し(再生)の原理が、霊界物語の中心的な話題である。
 それを一言で言うなら「言向け和す」ということに他ならない。~中略~
 恐怖ではなく、「愛」で人々を目覚めさせるのが王仁三郎の「言向け和す」なのだ。

・真に重要なことは、目覚めた後でどのように神の道を歩んでいくか、つまり身魂磨きをして行くか、
 ということなのだ。

・地上の艱難から目を背けずに、直視して、それを救うという強い意志を持っていただきたい。
 現実には、肉体は有限であり、一人の人間には大したことはできない。
 祈ることしかできなかったりする。
 しかし、そういう意思を持った人が集まった時に、世界の立て直しが進んで行くのである。

・神が目指す世界~みろくの世を創ろう、良い世の中を創っていこう、そう決意して動き出した人が、
 神の手足となる「宣伝使」なのである。

・宣伝使の役目は神の教えをダイレクトに伝えるばかりではない。自分の得意分野・専門分野を
 通して、神が目指す理想世界を実現させていくこともまた、宣伝使の役目なのだ。

・王仁三郎は、罪とは「積み」であり「包み」であると説く、心の悩みを積み重ね、包み隠すことが
 罪なのだ。

・惟神(かんながら)とは「神様の御心のままになりますように」という意味であり、つまり人間の
 意志を神の意志に合致させることなのである。

・神の教えは「汝の敵を愛しなさい」である。敵を愛することができる大きな御魂となることが、
 みろくの世を創るために重要なのだ。

・三五(アナナイ)教の「不言実行」は、善行は黙って行え、見えないところで行え、という意味を
 含んでいる。

・近代日本宗教史上最大の弾圧第二次大本事件後、もはや立ち直れないと思われた大本を、
 王仁三郎は「愛善苑」として新しく甦らせた。苦難は神様の愛である。
 はたして、あなたはそう感じることができるだろうか。

・自分を厳しく罵るその言葉を全て受け入れ、膿んだ心の奥底まで吐き出させてあげれば、
 その人の病はきっと癒えるに違いない...。

・身魂磨きの旅においては常に内省が必要である。身の回りに起きる出来事は全て必然なのだ。
 直日は「省みる」という機能を持っており、三五教の教えは
 「直日に見直し聞き直し身の過ちは宣り直す」という一言に尽きると言っても良い。
 人の霊魂は神の分霊であり、直日(直霊)とは「内在する神」とも言える。

・人を赦さずに憎み続けることは罪であり執着心であり、天に昇ることは難しい。

・三千世界を通した真の因果関係は神のみぞ知ることだ。

2.王仁三郎の言葉

・商売をする時は一生懸命に商売をすればよい。いくらでも利益をとればよい。
 けれども神の教えを宣伝する時には、慈悲の権化となって人を救わねばならぬ。
 そして勇猛心を振るい起こさねばならぬ。勇、親、愛、智の四つがなければいけない。

・天下修斎の大神業に、参加する身魂となるべき人は、苦労をよろこんでする人でなくてはならぬ。
 また万事に、心配り、気配りを為し、深甚の注意を払って現社会の俗事人業にも衆を抜くだけの
 技量が必要である。

・言葉の宣伝よりも、行為の上に現れた誠のやり方が一番よいのである。

・自分の方から喰らわしてやれば後に愛と誇りとが残る。
 その愛と誇りを残すのが、宗教家としての生きる道だ。

 

第65回 新宿に生きた一族300年の血或いは魂の因果、そして、人(けもの)の未来への希望の物語『ストリートチルドレン』(盛田隆二著)

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?

私は先日、にんげんクラブ東京支部のイベント『気づき~絆~』に参加頂いたこともある
アーティスト・武藤邦弘さんの素敵な作品『潜水夫の家』に出会えました。

140808川端さん.jpg

その絵は武藤さんがフランスの芸術家ジャン・コクトー(詩人、小説家、劇作家、評論家とし
て著名であるだけでなく、画家、映画監督、脚本家としての活動も行った)の『大股びらき』
という短編のあるシーンにインスパイアされて描かれたものなのですが、描かれた提灯ア
ンコウのいる深海、家、海底、光、洋上の鳥、などが私の想像力を掻き立てました。

絵画って本当に大きなエネルギーを持っていますね。

みなさんの絵を見られた感想ははどのようなものでしょうか?

私の物語はfacebookの8月4日の投稿を参照くださいね。
https://www.facebook.com/junji.kawabata

ところで、明日8月9日(土)には元にんげんクラブ代表会員川島伸介さんのパワスポツアー
で知り合った仲間の歓送迎会があります。

仲間の一組は結婚という新しい道を、もう一組は大阪から八ヶ岳の地へと新しい道を歩ま
れます。

既ににんげんクラブを卒業された方もいらっしゃいますが、利害関係のない仲間が時に支え
影響し合い、それぞれに新しい道を進むことが、ミロクの世の第一歩のような気がして、良き
世の萌芽をとても頼もしく感じています。

異常気象などもありますが、舩井幸雄さんが死の直前に確信された『ミロクの世(良き社会)』
を一人一人は微力でも、ともに行動して実現させましょうね。

さて、連載第65回目は、前回ご紹介した夭折の美人日本画家・瓜南直子さんの人生を変えた
盛田隆二さんのデビュー小説『ストリート・チルドレン 』をご紹介いたします。



1699年の内藤新宿から1998年の未来の新宿(1990年刊行の為)まで、社会の底辺を生きる
一族の血の因果を廻るその物語は、親方の嫁を孕ませた三次から連なる因果を、新宿という
しがらみの街で13代に渡って生きる男と女の悲痛な生と性の軌跡です。それは今の日本と同
様、生きるのに過酷な世界。

本書に出会い、画家として人間として半ば覚醒した瓜南直子さんは本書をモチーフに描いた画
『けものへん』に関して、作家の盛田隆二さんに次のように語りました。

「けものを通して世界を見ることを知ったとき、荒ぶる青春と決別できたの、やっと」
「ごめん、分らない」
「そう? けだものの愛おしさ、いたましい命、盛田さんの小説から読み取ったんだけど、勘違い
かな?」

私自身はこの小説に300年に渡る血の因果だけでなく、一族の周りの世代を超えて同じ役割を
担う人たちから、魂の因果(輪廻)もまた強く感じました。

絶筆となる豊饒の海シリーズ全四巻で四世代の輪廻転生の物語を描き、最終巻の天人五衰で
はその輪廻を真っ向から否定し、資本主義に魂を売った日本人の覚醒を命を賭して促そうとした
三島由紀夫とデビュー作の僅か1巻で13世代を描いた盛田隆二さんとの間に不可思議な縁を
感じます。

三島の死後40数年を経て白日の下にさらされたでっちあげの戦争や原子力など産業利権構造と
その裏にある闇なる力。今、日本は、世界に誇る芸術・文化・平和・完全循環型農社会を成した
江戸のマインド、更に遡れば2万年の平和を享受した縄文のマインドを取り戻す時にあり、究極的
にはそれを願ったであろう三島の魂魄を背負う役割が本書にある気がしてなりません。

自らの血と魂の遍歴に思いを馳せることを想起させてくれる疾走感に満ちた傑作であり、一族
最後の鉄男の物語はレイモンド・チャンドラーのミステリーの如く読者を惹きつけます。
多くの方に読んで頂きたい、時代が必要とした小説です。


天命を生きた日本画家・瓜南直子の軌跡(奇跡)を紡ぎし物語『絵画を生きて』


みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

かなりブログがご無沙汰してしまい、大変申し訳ありません。

その間、雹の被害や大型の台風の襲来がありました。
被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。

台風の勢力が急速に弱くなったのは、あの世から舩井幸雄さんが「エイッ」と
見守ってくださったのかなとふと思いました。

ところで先日、江戸時代の武士のように、我々は死、つまり、生を強く意識し、
日々を感謝してもっと大切に生きねばと思わせてくれた本に出会えたので、
連載第64回目は夭逝の美人日本画家・瓜南直子さんの『絵画を生きて』を
ご紹介します。

瓜南さんは鎌倉での最後の個展の1月後の2012年6月4日に享年56の若さで
貧しさと病の中、兎神国(月の国、あの世)へ旅立たれました。

当時、亡くなられた一月後の銀座柴田悦子画廊での追悼展を訪れた私は
作品を見てはっとしました。

欧州の美術館で出会った傑作に連なる個の力、深いオリジナリティと世界観が
備わっていたからです。

それから1年、彼女の死から2年後、作家の盛田隆二さんや藤沢周さんら友人の
協力で彼女自身が綴った文章をまとめた本書と作品集が出版され、柴田悦子画
廊での二度目の追悼展を偶然訪れた際、本書に廻り会えたのです。

2006年5月6日に父が64歳で亡くなった時、66歳くらいで死ぬのかと考えていたの
ですが、命日と享年が瓜南さんと逆さまだったので、かつて死について深く考えた
ことを想い出させてくれました。

瓜南さんは真摯で誠実な作家の殆どが絵を描くのは自己救済のためで、抽象的な
意味での全人類の魂の救済においては1mmほどの役にしか立たないと喝破しまし
たが、瓜南さんの遺志を継ぎ、その1mmに、来年8月に銀座のギャラリー枝香庵で
企画したアートグループ展で貢献したいと考えています。

以下に雑誌に掲載された公的な文章だけでなく日記やノートからその哀切漂う瓜南
さんの言葉(言霊)をご紹介します。

魂が震えた方はぜひ本書を手に取って観てくださいね。

 

・『孤児のような気持ちを味わっていた。ながい間、私ひとりが薄寒い現代にぽつんと
 生まれ落ちた気分でいた。書物の中に、なつかしい匂いを嗅ぐほどに私は寂しかった。
 しかし、ある本との出会いをきっかけに地続きに時代を遡ってゆくコツをつかんだ。
 明治から江戸、室町、平安と遡って行った時、私は自分の体内に流れている日本という
 大いなる河を感じた。』

・『神話の時代から、緑と石清水に造形された、この奇跡のような島だけが持つことが
 できたものがある。その感覚は誰もの内の深い処で、たしかな記憶として眠っている。
 それを掘り起こし、紡いでゆく。それが私の仕事だと思っている。そして、私が描くまでの
 長い時そのものを、絵の中に棲みつかせたいと思う。誰もが共有する内なる感覚に
 うれしくなるように。』

・『(本のカバー絵『封印』の少女に向けて)どうかそのまっさらな目で、蜻蛉島
 (あきつしま=日本)の美しさをもう一度、島の人々に伝えておくれ。ここは月と
 「かな(文字=日本語)」』に護られた島だと、教えておくれ。』
 ※311直前の収録

・思うに絵描きは、芸術家は、芸術の神に嫁いでしまった身なんではないかと思うのだ。
 だから、他にはなんにもできない。神からお声がかかる間は作品を作り続けるしかないのだ。

・今は、自分の絵を通して、この世界(森羅万象や歴史)とわかりあい、
 その喜びを人と共有することができれば、と思っている。

・渡辺京二の『逝きし世の面影 』を読むと、江戸時代の人々がなんと、身の丈に合った豊かな
 暮らしをしていたかがよくわかる。幕末に日本を訪れた外国人たちは心底驚いたのである。
 富裕層でない町民や農民までが、こぞって花見や紅葉狩りに興じていることに。
 物見遊山にでかけ、風光明媚を味わう感性にあふれていることに。

・私はコレクションも一つの表現であると思う。
 わがままに、正直に、コレクションしてこそコレクター。

・ピカソの言葉にあるように、出来上がった作品ではなく作者の生き方こそがアートなのだと思う。

・わたし、気がつかなきゃいけないのは、ペルソナをかぶっていることじゃなくて、
 ペルソナをかぶっては生きられない側の人間なんだってことだった。

・ずっとむき身でいたかった。むき身で自分にとって"実"となるものをさがしていたかった。
 むき身で話をしたかった。ずーっと昔から。
 でも殺していた。私はそれが出来ない側の人間なんだ。社会とうまくやれない。

・わたしのことをわかってくれる人がひとりこの世界にいて、それがほんとにうれしいから、
 ひとりになれると思う。もう、もとには帰れないけど、彼がその方が楽なら、私はひとりに帰る。
 わたしは、ずっとこのままでもいい。つらくても。彼とかわせる時があれば、ずっとこのまま、
 彼を愛してゆける。彼があらわれたことで、私は心から救われた。解かれたけど。
 そのために、ひとりの人を倖から遠のかせてしまった。

・ひとり と ひとり。そこに位置するしか、ないのだと。やっと彼に落ち着いた。

・わかったことは、私は、やはり表現しなくちゃいけない、ということ。
 彼が散文や定型を選ぶように、私も立体とか平面を選べるわけだけれど、私はやはり、
 強さで空間を支配する立体よりは、平面を選ぶと思う。

・ブッダのような宇宙観を彼はほんとの自由だという。悟りってことですか。
 それは私だって、最後の仕事だと思ってる。でも今の私にそれを強いるのは酷です。
 まだまだせいいっぱい。

・テーマを忘れないこと。色や感触に、構図にこだわるたびにテーマが薄まってはいけない。
 私は絵でないものを絵にしているのだ。そうでなければ私が絵を描く価値はないんだから。

・わたしと彼はこんなにちかいのに。こわい。彼かわたしがひとりになってしまうことが。

・自分がめざしたいもの、作品の上で、もういちど確認しよう。これなくしては進めない。
 描写力ではなく"描く力"。置かれている、描かれている具体物であったり平面上のテーマ
 以上のXを生み出すのはこの描く力だ。この『描く力』を生み出すために必要なことは、
 めざしたいものを具体的に抽象的に確認していること。描きたいテーマにより深く踏み入ること。
 どんな絵?をコトバ化するのもいい。いま、心奪われる絵があるか。自分の中にあるか。
 心奪われる絵描きはいるか。そういう人に出逢ったか。あるいは作家でもよい。
 頭でコタエがでなくても、手が何かを 何かのコタエを導いてくれるはず。

・やはり、芸術は男のものだと思う。芸術は感覚かもしれないけど、その感覚はある意味で、
 ひとつの思想に根差しているものだからだ。じゃぁ、私はダメなのかというと、それは困る。
 男になるのかと言われても困る。今はそのコタエがない。
 ただ、女に思想は「宿りにくい」ということだけを認める。今のところ。

・私と同じ教祖(麻原)。デジタルな集団。アニメチックな終末論。
 ひとにぎりの、狂気集団とかたずけるのは、たやすいが、どこかでわかってしまう。
 人ごとでないものを感じる。世代的にピタリとはまる。そして、こんなにも人間は、
 カンタンにあっちに行っちゃうのだと思う。弱さが生む実もあるが、弱さが虚を育てるのだ。

○最後のノートより

・たぶん私が弱かったのだ。そして、酒でまぎらわしていた。酒で身体をつぶした。
 弱っている。そして、短期間のあいだに、やせて、やつれてしまった。

・もし身体が健康が保てるのであれば、私は第三期としての再スタートを切りたいと思っている。

・まだやり残したことがあるんだ。描くことがあるんだ。絵の神様が、私を手離すはずはないんだ。
 けれど、その手をもぎ取ったのは、裏切ったのは私自身だったのかも知れない。
 生活のこと、お金のことばかりが頭を占めていた。

・とりあえず痛みは消え、仕事ができている。仕事ができる、絵が描けるとは、こんなにいいものか。
 過去を悔やんでも、何をとっても自分のした事だ。けれど、マジに奇跡の復活、めざしてる。
 っていうか、自分が、今、余命1ヵ月?かなんかとは信じられない。

・明日の搬入、展示、初日、できるのか、私。あと、1年、絵を描ける環境と、生活できるお金が
 あるなら、そして肉体があるなら。ムーンダンスの発展形を描く。寒冷紗を極める。→抽象を考える。
 キリッとした表現と、あわいのような支持体と、そこにかかる霞と。他にはない表現をきわめたい。
 あと1年あるなら。時間を。私に時間を。というより、作れるように、がんばろう、私。復活しなくては。

絵画を生きて       瓜南直子作品集 兎神国物語
   

第63回 大人の心と魂を真理(悟り)へといざなう、人類至宝のファンタジーストーリー

みなさん、
こんにちは!

にんげんクラブ世話人の川端淳司です。


GWを気持ちよく過ごされたことと思いますがその一方、大雨が気になるなと思っていたら、
東京に地震がありました。

舩井幸雄さんが『未来への言霊』で「異常気象です」と最初に警鐘を鳴らされていましたが、
みなさま大丈夫でしたでしょうか。

今の私は東京で支部の定例会やイベントを多くの方に支えられて開催していた時と違い、
自分自身と家族で手一杯の状態なのですが、変化の5月が到来し、その状況も変わりつつ
あると感じています。

みなさまにとっても変化を感じる5月なのではないでしょうか。

人(他人)は変えることはできない。

まず自分が変わらないと始まりませんよね。


私自身が変わり、にんげんクラブやこのブログを読んでくださるの心の友のみなさんと共に、
舩井幸雄さんが世に広めてくださった百匹目の猿現象を加速させ、大難を無難にして、
共存共栄の自然・地球・宇宙と調和したミロクの世を創造して参りたいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

さて、GW前半の昭和の日に昭和を感じる町おこしイベントが大阪の昭和町で開催され
参加してきました。


相模原のRASHクルージングで活動され、にんげんクラブ東京支部の定例会によく顔を
出してくださった中村行宏さん出展の健康食ブースを訪れるためだったのですが、その道中、
JRの車中で「川端さん、川端さん」と聞き知った声が。


昨年4月の同じ時期に仙台から大阪へ引っ越して来られた川上さんご夫妻でした。

奥様のゆきさんが私の家に近い仁徳天皇陵のお隣にある大仙公園のマラソン大会に
参加された帰りだったのです。

にんげんクラブメンバーとの深いご縁を感じたとてもうれしいシンクロでした。

このブログを読まれている方の中には日に何回もシンクロが起こるなんて方もいらっしゃると
思いますが、私は週に1回程度でしょうか。

舩井勝仁さんはその名著『未来から考える新しい生き方』で利他に生きるとシンクロが起こり
出すと仰っていてその通りだと思いますが、その大小は別にしてシンクロは誰にも平等に起き
ているのではとふと思い至りました。

それはサムシンググレートからの恩寵・愛のようなもの。

そのシンクロがあった昭和の日、
大阪の大丸心斎橋店で信楽の作陶家の篠原希さんに出会いました。

同い年で同じ大阪出身の素敵な作陶家(男性)ですが、その希(のぞみ)という名に何か
魅かれたものを感じていた翌日、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』の訳者あとがきに
こうありました。

現代の危機を救うのは心だと考えていたエンデが
『希(ねが)うことが大切だ。希えば成る』と良く言っていたと。

『希(望)』をもたらす、とても小さな、でも素敵なシンクロでした。

きっとみなさんの周りにも小さくて素敵なシンクロ(サムシンググレートの恩寵)があふれて
いるのだと思います。それに気づくことができる感性は、利他の行動で磨かれるのかもしれ
ませんね。私はまだまだですが。(笑)

ということで前置きが長くなりましたが、連載第63回目は以前『モモ』をご紹介した
ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』です。



はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))

はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))

ちびででぶ、臆病で神経質、弱虫でいじめれっこ、運動音痴で去年は落第まで、、、
全然いいとこなしでコンプレックスだらけの10か11歳の少年
バスチアン・バルタザール・ブックスが主人公。

母は亡くなり、父は妻の死のトラウマで一人息子に必要以上に語りかけることがなく、
バスチアンの心の支えは唯一本のみ。

そんな絶望の淵にいた少年が、定められし運命の本『はてしない物語』に出会い、その
ファンタジーの中の勇士アトレーユとともに成長して行く上巻に対し、下巻ではその物語の
中にバスチアン自身が救世主として入り込み、そのコンプレックスを克服しながら、悪をも
なして、やがて真理へ到達するファンタジーストーリーを生き抜きます。

子供が本を読みながら成長できる傑作ファンタジーである一方、大人がその心・魂を
バスチアンとともに成長させ、真理(悟り)へといざなってくれる人類至宝の究極の物語でした。

上下巻より、真理に通じると感じた文章を抜粋します。魂魄震えた方はぜひご一読くださいね。

アート(芸術)って本当に素晴らしく、力があることを悟らせてくれた、素晴らしい本でした。。。


 
上巻より はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))

この本を持たずに立ち去ることはどうしてもできないのが、バスチアンにはわかっていた。
ここにきたのも、ほんとうはこの本のせいだということが、今やはっきりした。この本が
バスチアンのところに来たがっていたから、もともとずっとバスチアンのものだったから、
何か秘密に満ちた方法で呼んでいたのだ。

バスチアンにとって学校はいつも打ちのめされてばかりいる場所だった。~略~ 
バスチアンには学校生活がはてしなく長い囚われの刑のように思えた。

父さんの周りには見えない壁ができ、それを越えることは誰にもできない、という感じだった。

入ろうという意思を持てば持つほど、扉はいよいよ固く閉まる。ところが、あらゆる意図を忘れ
あらゆる意志を捨てることができれば、そのものの前に扉はおのずと開くのじゃ。

アトレーユは既に多くのことを経験していた。すばらしいものも身の毛のよだつものも見てきた。
けれども今の今まで知らなかったのは、その両方を兼ね備えたものが存在するということ、
美が恐ろしいものでありうるということだった。

とりわけその人間に似た顔に恐るべき未知の力が脈うって流れていて、瞬間瞬間に消え去り
ながら、しかも同時に、自ら新たに生まれでようとしているところというふうに見えた。

「連中はな、人間の頭の中の妄想になるんだ。ほんとは怖れる必要なんかなんにもないのに、
不安がっていろんな思いを持つようにさせたり、自分自身をだめにしちまうものなのに、まさに
それを欲しがる欲望を持たせたり、実のところ絶望する理由なんかないのに絶望だと思いこま
せたりするんだ。」

「人間どもを支配するのに虚偽(いつわり)くらい強いものはないぜ。人間てのはな、ぼうず、
頭に描く考えで生きてるんだからよ。そしてこれはあやつられるんだな。
このあやつる力、これこそものをいう唯一の力よ。」

ともかく、ファンタージエンが滅亡の危機に瀕していることにバスチアン自身も
加担したのは明らかだった。

幼ごころの君は、これまで自分の国の生きものに、闇の子も光の子も、美しいものも
醜いものもなんの区別もしなかったように、自分が耐えられることと耐えられないこととの
区別もしなかった。

下巻より はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))


「月の子(モンデンキント)はぼくにたくさんのものをくださったのに、ぼくはそれでもって、
自分にもファンタージエンにも、わるいことばっかりやってしまったんです。」

「あなたは望みの道を歩いてきたの。この道は、けっしてまっすぐではないのよ。
あなたも大きなまわり道をしたけれど、でもそれがあなたの道だったの。~略~ 
生命の水の湧き出る泉に通じる道なら、どれも正しい道だったのよ」

(生命の水を)飲んで飲んで渇きがすっかりおさまった時、体中に悦びがみちあふれていた。
生きる悦び。自分自身であることの悦び。自分がだれか、自分の世界がどこなのか、
バスチアンには、今ふたたびわかった。新たな誕生だった。
今は、あるがままの自分でありたいと思った。~略~
今こそ、バスチアンにはわかった。世の中には悦びの形は何千何万とあるけれども、
それはみな結局のところただ一つ、愛することができるという悦びなのだと。
愛することと悦び、この二つは一つ、同じものなのだ。


怒りの心を俯瞰できる悟りへと導くヒマラヤ秘教の叡智:相川圭子著『怒りのエネルギーを幸せに変える ~ヒマラヤ大聖者が明かす秘密の教え』

みなさん、

こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

桜がとても美しいですね。

「敷島の大和心を人問わば朝日に匂う山桜花」

本居宣長が謡った和歌ですが、本当に心に響きますね。

各地の風土記によると昔の日本は歌垣という習慣があり、男女で輪になって太陽の下、
歌を詠み合っていたそうです。今の合コンですね(笑)。何とも風流で豊かな精神性を感じます。

一方、チリ沖の地震や日本の異常な寒さなど、ガイアからのメッセージとも受け取れますが、
こんな時、自分以外の偉い先生の講演や著書に答えを求めるのではなく、自分自身の心や魂に
問い掛けてみるのも大切なことだと感じています。

「全ての答えは自分の中にある。」

連載第62回はそのように感じさせて頂いた相川圭子さんの新著
怒りのエネルギーを幸せに変える ~ヒマラヤ大聖者が明かす秘密の教え』をご紹介いたします。


怒りに代表される心の葛藤の超克のために意識を進化させ、根本的な変容をもたらす
悟りに達するには、本当の自分である魂に出会う神との合一体験が必要で、その為に
ヒマラヤ聖者のガイドが必要だと著者は説きます。

3・11を経て原発事故未解決のまま世界に原発を売り込む狂気の日本にあって、今、
覚者のような方々が食や医など様々な問題に取り組まれていますが、人々を悟りに導く
使命の著者もそんな覚者の一人ではないでしょうか。

時間やお金が原因でたとえ著者から直接ガイドを受けることはできなくても、本書を精読し、
怒りの原因やメカニズムを理解し、『ありがとうございます』といった良い言霊を用いたり、
瞑想・内観したりすることで、自分なりに怒りを感謝に変えて行くことができると思います。

また、にんげんクラブ東京支部代表であるSeiさんの神田のフロンティアショップで講演される
川田薫さん、天野聖子さん、飯島秀行さんなど覚者のような方がいらっしゃるので、ご自身に
会った師を見つけられても良いかもしれません。

以下にヨグマタ相川圭子さんの言葉をご紹介しますので、ピンと来た方は日本人ヒマラヤ聖者
の門戸を叩いてみては如何でしょうか。

 

・心には生まれてから体験した記憶があり、過去世からの印象が全部記憶されています。
 それにより今見ているものが何であるかを判断できますが、カルマによって翻弄されている
 ことにもなります

・全ての怒りはストレスの解放。自己防衛からの自分を守るためのエネルギーの解放・爆発で
 あり、火を多く含む破壊的なエネルギーです

・エゴが強すぎると自分を守るために他を低く見たり、排除したりして自己防衛を図り自分を
 守るのです

・心が動いている真っ只中に気づきを活用できれば、意識を進化させて執着から離れることが
 可能です

・怒りを学びとして受け取る。エゴが強いことを知る機会、相手の立場を理解していないことを
 知る機会、状況を読む力が少ないと知る機会、無知を知る機会と捉え感謝する。

・「私に苦しみを与えてくれてありがとう。そうでないと私はいつまでも成長せずにいたでしょう」

・相手の怒りを引き受けてしまうのは、自分にも怒りの気持ちがあるから引き寄せてしまうのです。

・夫婦間ではもっと感謝を表します。いてくれるだけでありがたいのです。自分を見つめることが
 できる鏡としていてくれています。許しを与えることや感謝することを学ばせて頂いているのです。

・すべての中に神があるという気持ちで接します。それによって許しが生まれます。

・痛みを感じることは進化なのです。自分が傷ついていることを感じる。人を傷つけたことを
 痛みに感じる。それは進化であり、痛みを感じるからこそ、自分の中に毒を発生させていたと
 気づくのです。 わかって初めてそれを乗り越えていくのにどのような償いをしたらよいのか、
 どのように生きていったらいいのかと目覚めて行くことができるのです

・良い言葉を発することで形から本物になっていきます。

・生きることは成長です。感謝から覚醒は始まるのです

意識を進化させ悟りへ導くヒマラヤ秘教の叡智を明かした聖書『魂を浄化するたった一つの方法』(相川圭子著)

みなさん、こんにちは!

にんげんクラブ世話人の川端淳司です。


長い冬を越え、花が咲き、ようやく春を感じられる季節になりましたね。


それは競争社会から共生社会への変化の兆しのようにも感じられます。

前回、舩井幸雄さんの『未来への言霊』からその未来予測をご紹介させて頂きましたが、
ロシアがクリミヤを編入するなど世界はまさに予測通りにShiftしているようです。

その『未来への言霊』にも記されていますが、舩井幸雄さんが憧れ、ミロクの世の実現の
鍵の一つと考えられたのがヒマラヤ聖者(の生き方)でした。

連載第61回目は日本人でありながら、悟りの境地に到達したヒマラヤ聖者である
相川圭子さんの『魂を浄化するたった1つの方法』をご紹介します。


揺るぎない真の幸せ、絶対の愛、悟り、に到達するには意識を進化させ、マインド(心・思考・
感情・記憶)を意識から引き離すことが必要であるというヒマラヤ秘教の叡智を説き、日本人
の精神性を高め意識覚醒を促す聖なる書です。

意識の進化・悟りには、マインドに気づき、働きをストップさせて休める瞑想による修行が必要
であり、根本的な変容へ正しく最速で導いてくれるのがヒマラヤ秘教であることが紹介されて
いますが、真の幸福や感謝や与える愛、それに悟りについて多くの気づきを得ることができました。

悟りへの師としては、相川さん以外にも川田薫さんや天野聖子さんなど各々に最適な師がいると
私は考えていますが、以下のヨグマタ相川圭子さんの言葉にピンと来られた方は本書を紐解き、
ヒマラヤ聖者の門戸を叩いてみては如何でしょうか。

 

・人生の目的はカルマとマインド(心・思考・感情・記憶)を浄化し、純粋な自分、魂の自分に帰って、
 本来の正しい魂の願いをかなえること

・他人をどう見るかに自分がこの世界をどう見ているかがあらわれている

・人とのふれ合いは見えない心に気づく機会であり、浄化を頂き、成長し、学ぶチャンスである。
 つまづきはエゴを溶かす良い機会である

・一度沸き上がった思いは気づきがないとエゴを防衛しながら増殖して行く

・相手の立場に立って考えることが「相手を理解して許す」ことになる。憎しみではなく愛の視点から
 見て全てを許してしまう

・今にいてただ「見る」。そして、あるがまま受け入れることが大切

・良い思いの最たるものは感謝。起きたこと全てに感謝する。感謝とは愛すること。まず自分を愛する。
 あなたが愛の人になっていくことから全てが始まる

・意識からマインド(心・思考・感情・記憶)を切り離すには自分の内側を見つめる習慣をつけることで
 何が起こっても何を言われても「ああ自分は今、こういう認識をしているんだ」「こういう否定的な思いを
 持っているんだ」というような状態に持っていくことです

・意識を出来るだけマインド(心・思考・感情・記憶)から切り離すために日頃から高次元の存在、純粋な
 存在につながることが大切です

・私達の内側に存在する太陽が魂


最後に、本書をプレゼントして下さった東京支部の定例会にもよく顔を出して頂いた山本隆司さんに
心より感謝申し上げます。


山本さん、いつもありがとうございます!

【続編】心の師・舩井幸雄さんが最期の命をかけ、人類に共生の未来を贈る愛と祈りの言霊の書『未来への言霊』

みなさん、
こんにちは。にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

日本が未曾有の大雪に会いました。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

私の奈良の実家でも屋根から落ちた雪で駐車場の屋根が壊れる出来事がありました。

20数年前に今は亡き父が手作りで造った屋根なので、残念な出来事ではありましたが、
こういう時はいつも、「もっとひどいことにだってなりえたのだ」、という村上春樹さんの小説
『ねじまき鳥クロニクル』の主人公の言葉を思い出し、起こった出来事を受け入れるように
しています。

先日、自分の不注意で新車の後ろのバンパーを損壊した時も、その言葉を思い出して
心を落ち着かせました。

舩井幸雄さんが説く自然の摂理『全ては必然・必要・ベスト』に少し通じる言葉かな?と
個人的には思っています。

何かが起こった時にそれを受け入れるためのご参考になれば幸いです。

さて、連載60回目は前回に続いて舩井幸雄さんの『未来への言霊』をご紹介いたします。


2月14日の舩井幸雄さんの社葬の日の前後から日本列島が大雪に見舞われました。

本書で舩井幸雄さんは「マクロには、これからの未来は、だいじょうぶ。きっと明るい未来が
やってくる」と究極の言霊を我々に残してくださいましたが、予測はしない方が良いのだが
という前置きの下、これからの日本と世界を予測された最初の言葉が、
『【1】天候不順です。』だったのです。

2月13日の奈良の大雪の夜、私は舩井幸雄さんの予測と現実世界がシンクロしていることを
雪景色の中しんしんと感じていました。

以下に前回ご紹介できなかった舩井幸雄さんの最後の予測と個人的に心に響いた言葉
(メッセージ)をご紹介します。

ぜひ本書を手に取り、ご家族やご友人に紹介頂き、これからのミロクの世の創造の共通言語
(言霊)としてご活用頂ければ幸いです。


 

◆これからの日本と世界の予測

【1】 天候不順です。天災と言ってもよいような大雨や気候の激変が人々を苦しめています。
人は「自然の子」ですが、自然に逆らっては生きていけません。
どうも自然が人たちの営みなどに不満があるかのようにさえ見えます。
気をつけたいものです。

【2】 アメリカの力の衰えは、段々はっきりして来つつあるようです。
国外では軍事力、政治力の衰え、国内ではFRBの動き、それに全面的な経済力の衰えが
はっきりしてきて、サブプライム危機、リーマンショック直前の状況に似てきたように見えます。
やはり気になるところです。
 ※これは2010年の米国の冬季五輪のメダル数37が2014年の28に下がり、
 33のロシアに抜かれたことからも伺える気がします。

【3】 EUはやはり、どうにもならないでしょう。ドイツとギリシャを同列にして進もうというところに
根本的なムリがあります。
矛盾は早かれ遅かれ、破れるもので、その時期が案外早いように思います。

【4】 つぎは中国です。習近平主席は素晴らしい指導者だと思います。しかし人口が多すぎます。
それに国民はあんがい自分勝手な人が多いようです。
汚職、貧富の格差など、一人の優れた指導者だけでは、なかなかこの国をまとめて行くのは
大変でしょう。財政、金融などの問題もあり、いつ何が起きても仕方がないと言えるでしょう。

【5】 最近、力をつけてきたなぁ...と思うのはロシアとプーチン大統領です。
アメリカに変わり、イラン、シリアなどでの動きを見ても、目を離せない国と大統領です。
今後、アメリカとの関係をどう上手に保っていくかが、ロシアの今後を決めていくでしょう。

【6】 このように考えてきますと、あまり世界では目立ちませんが、やはり日本がもっとも安定
しているように思います。信用もあるでしょう。
ただ、アベノミクスは円が安くなり、物価が上がっただけで多くの庶民にとっては何らプラスは
ありません。むしろマイナスばかりです。
これがほころび、近い将来に金融、消費税増などで破綻がいつ来ても仕方のない状況と
言えましょう。
とはいえ、私は他国よりも日本がもっともよいように思います。
ただ、アメリカとの同盟関係、中韓などとの仲の悪さなど、解決するべき問題もありすぎますので、
安心はできません。特に株価や国債にポイントがありそうに思えます。
今は世界中が不安定、激動の時代で、いつ何が起こるかわかりませんが、それはそれとして、
「全ては必然・必要・ベスト」という自然の摂理を信じ、努力して人智をしぼった後は、
サムシング・グレートに委ねてしまえるくらいの気持ちで生きましょう。

◆心に響いた言葉(メッセージ)

・志高く仁徳を備える者は、死を恐れて仁徳に反してはならず、生命の犠牲を惜しまず、
仁徳を全うしなければならない。
~論語より仁徳天皇のエピソードに関連して~

・日本や欧米などの先進国は十分豊かになりました。
だから、本当は競争を止めて包み込みの考え方に立ち、奪い合うのではなく、分け合えば、
もしくはもっと進んで与え合えばみんなが豊かに幸せに暮らすことができるのです。

・私たちの肉体が住んでいる「この世」の役割は、ひと言で言えば、
「未熟な魂を教育し、カルマを解消させるために、罰則化し、それを処理させ、勉強させ、
なるべくスピーディに魂を成長させること」だと言えそうですから、
できるだけ悪い因果をつくらないようにし、過去からの因果には気楽にしたがえばよいのです。
気にする必要はありません。
また、魂のレベルが高まれば、「この世」の因果律はスピーディに処理できそうな気がしますので、
むしろ楽しくこのルールと付き合っていただければ良いと思います。

・いま着実に「宇宙の理」の方向に向かっていると思えて仕方がないのです。
おそらくは、「百匹目の猿現象」が起きて、世の中は次の大転換期に突入していくと
私は考えています。

・使命を果たすことも大事ですが、使命を見つける過程で失敗を繰り返しながら成長すること
自体もまた、同じくらい大事だとサムシング・グレートは教えてくれているのでしょう。

・サムシング・グレートは、われわれにこう伝えます。
「長所を伸ばせば、あなたの使命と役割が果たせるようにつくったのですよ。
短所はあなたの役割に沿わないからできるだけ触れさせないように、わざと与えたのです。
だから、そこには立ち入らないでくださいな!」と。

・「生まれてくるときに、ある程度計画してきたかもしれない。
だが、私たちは自らの強い意志と選択で未来を創り出せるし、未来は100%決まっている
ものではない。
確かに生かされてはいるが、その時々にあらゆる可能性の中から選択もして生きているのだ」

・物事を本当によく分かっている人は、
「自分はまだほとんど何も分かっていない」ということを理解しています。

・一般的に、人間は、「テイクアンドテイク」に始まり、「ギブアンドテイク」ができるようになり、
だんだんギブできることが多くなってきますといずれ「ギブアンドギブ」の領域に近づいてきます。
さらに、人間にとってごく一握りの人しか達し得ない領域である「空」の段階に到達します。

・政治家でも、企業家でも、(ふつうの人でも)、口先だけでなく心底から
「世のため人のため」というレベルで物事を考えられる人がどんどん出てくれば、
この世の中はとたんに素晴らしいところに変わってしまうことでしょう。

・人間は地球上の生命体のすべての遺伝子を持っており、
地球上のすべての生命体の運命に責任を持たなければならないということです。

・いよいよわれわれが主体的に選択をして生きることを求められる時代が来たように思います。
そして、これからの世の中はダイナミックに「宇宙の理」に向かって動いて行くでしょう。
日本人であるわれわれがその先頭を走ることになりそうです。
どうか、本書でお伝えしたことを実践していただき、新たな時代の夜明けをともに経験できればと
願ってやみません。


最後に改めまして、心の師であり人生の師である舩井幸雄さんのご冥福をお祈りいたします。
そして、これからも師としてよろしくお願い申し上げます。

心の師・舩井幸雄さんが最期の命をかけ、人類に共生の未来を贈る愛と祈りの言霊の書『未来への言霊』

みなさん、こんにちは。
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

私にとって人生で一番大きな影響を受けた心の師である舩井幸雄さんが
1月19日に逝去されました。
謹んでお悔やみ申し上げます。

恐らく、1月17日に神田フロンティアショップで受けた川田薫さんの『心と魂の扉を開く会』に
参加したこととオーナーのSeiさんにお会いしたことがきっかけだと思いますが、

1月19日の夜、夢をみました。

夢の中では、そのSeiさんが舩井幸雄さんに宛てた手紙かFAXを舩井さんご自身か、
Seiさんか、はたまた私自身が読んでいました。

それはほんの一部分でしたが、僕は夢の中でにんげんクラブの世話人(使命?)を
全うできていない自分を申し訳なく感じていました。

確かその日は色んな夢を見ていたはずなのですが、
今、記憶に残るのはその一シーンだけです。

夢の中、物音がして目覚め、携帯の時刻を見ると4:44の数字が目に入りました。

身近な死の予感とその不安に怖れを抱きました。

なぜかその時は舩井さんの死を全く意識しなかったのですが、
20日に大阪支部代表の小原さんからメールで訃報連絡を頂き、
その夢と死の意味を理解しました。

もちろんこれはただの偶然かも知れませんが、
やはり僕は必然・必要・ベストだと受け止めました。

悲しみや虚脱感がある一方、飄々と受け止めている自分がいました。
そして仕事を終えたその日に『未来への言霊』を手にしました。

久しぶりに舩井幸雄さんの書を精読しました。

そこには人類への愛とミロクの世への祈りが満ち溢れていました。

舩井さんは、心底から世の為人の為というレベルで物事を考えられる人がどんどん
出てくれば、この世はとたんに素晴らしい所に変わる。まず一人が変わることが大事
だと説かれています。

僕は昨年の3月まで東京支部の世話人として定例会や講演・コンサート、読書塾を
開催してきました。

それは自身とても楽しいことであり、長所が活かされ、楽しんでくださった方がいるのも
事実なのですが、心底から世の為人の為を願い行動していたのか、エゴが少なくエヴァで
行動していたのか、振り返ると心底というレベルに至っていないことを悟りました。

それが舩井さんの夢と著書からの私へのプレゼントです。

前置きが長くなりましたが、『未来への言霊』をご紹介させて頂きます。

舩井幸雄さんが、地球人類に共生の未来を残すため、その最期の生命を言霊に乗せた
愛と祈りの書であり、その深淵なエッセンスを網羅することはできませんが、
自分なりにその本質を以下に構造化してみます。

ぜひ皆さんご自身で舩井さんの生命宿る言霊を紐解き、新しい考えや行動を起こす
きっかけにして頂ければ幸いです。



 
1.本書は正に未来への言霊

 想いを実現する偉大な想念力を持つ舩井さんが、マクロには、「これからの未来は
だいじょうぶ。きっと明るい未来がやってくる」、「努力して人智を絞った後はサムシング・
グレートに委ねれば良い」と確信を持って結論づけました。

2.資本主義時代は本物主義時代に変わり、競争から共生の未来となる。

 本物とは安心安全万能で環境や人を蘇生するもの。フリーエネルギーなど。

3.日本人の一定割合が人財となった時、百匹目の猿現象が起こり、正しい生き方をする人で
世は溢れ、既得権益が邪魔をして市場に出れなかった本物商品が次々と世に出て、共生・地球
再生のミロクの世に向かう。

 人財とはどんなことも肯定し、感謝し、プラス発想するように意識を変えた有意の人であり、
世の為人の為に尽くす覚悟をした組織のリーダーや人材。そして、自分が生まれた土地や
自分自身を大切にし、そこに花を咲かせることが大切だとする考え方が人財づくりの要諦。

4.人財となるためには真の自然の理に沿った正しい生き方をすれば良い。

 真の自然の理・・・単純、ムダがない、開けっ放し、共生、調和、自由、長所伸展、良心に従うこと 
 
 正しい生き方・・・
①地球上の全ての生命体の運命に責任を持つ。
②エゴをできるだけ少なくして競争から共生への転換を図る。
③学習によって知識や技能を習得して、それによって世の為、人の為に尽くす。
④自主、自由、自己責任で生きる。
⑤調和と変化と愛をもとに前進する。

5.人としての終生の挑戦目標は『成功』と『幸せ』。

 基本的に『成功』と『幸せ』は無関係なので、『幸せが基本。まず幸せになる』。
幸せになる為に自己を肯定でき、嫉妬がなくなる自分に唱えるマントラが
①ありがとう。②愛しているよ。③大好きだよ。④そのままでいいんだよ。

 幸せになるための6つの条件は
 ①長所をみつけ、つくり、伸ばす。
 ②すべてプラス発想できる。
 ③何でも好きになり、大事にできる。
 ④制約をどんどん外せる。
 ⑤どんどん委ねることができる。
 ⑥自分を評価できるようになる。

以上の内容は本書の一部に過ぎません。
各々できっと素晴らしいメッセージを受け取ることができると思いますので、
ぜひ図書館で借りてでも読んでみてくださいね。


P.S.
にんげんクラブ会員の長谷川修一さんの『未来の言霊』大ベストセラー化計画
私も賛同いたします!

その第一歩として、四ツ谷の『游無』で読書塾を開催頂いていたプロ読書家の和田晃一さんが
4月に大阪で修行をテーマに出張読書塾を開催して下さるので、そのキーブックの一つとして
未来への言霊』を贈らせて頂きました。

東京でも誰か(神山さん)に企画頂けたらいいなと思っているのですが(他力本願?(笑))、
皆様もぜひ大阪・東京で読書塾が開催される際は、友人・知人・ご家族に事前に
未来への言霊』をプレゼントの上、ご一緒にご参加くださいね。。

読書塾開催日が決まりましたら、改めてお知らせいたします。

最期に、『これからの未来はだいじょうぶ。きっと明るい未来がやってくる』

舩井幸雄さん、本当にありがとうございました!


時間とは生活であり人の心の中にあり、その使い方は自分次第。生きる上で多くのことを学ばせてくれるミヒャエル・エンデの傑作幻想童話『モモ』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

今日はクリスマスイブですね。
ご家族や恋人と素敵な時間を過ごされるようお祈りいたします。

今年も残すところあと一週間ですが、にんげんクラブにとっては
本当に大きな転換の年になりましたね。

日本全国で寄合や各種イベントが活発に行われる中、勝仁さんが包み込み型世話人
として活動を開始され、それが今後起爆剤となって、来年はにんげんクラブがミロクの
世の役割を大きく果たすことでしょう。

来年もみなさんとご一緒にミロクの世への渦を巻き起こして参りたいと思います。

さて、連載第58回目は以前取り上げた『エンデの遺言』に続くミヒャエル・エンデ作、
傑作幻想童話の『モモ』をご紹介いたします。

『モモ』と言えば日本で知らない人がいないくらい有名で、私も小学生の頃、家の
本棚にあったことを鮮明に記憶していますが、内容はすっかり忘れておりました。(笑)

エンデの短い後書によるとこの物語はエンデが出会った奇妙な旅人から聞いた話
そのもので、その旅人(エンデの大いなる自己?神?)はエンデに対して、「過去に
起こったこととして話したが、未来に起こることとして話してもどらでも良かった」と
語ったそうです。

エンデは金利を生むお金というモノが資本主義の根本欠陥だと見出し、最後まで
良き世を目指して奮闘しましたが、今から40年前の1973年に誕生したこの『モモ』は、
現代の大人が生きる上で大切な多くの気づきを得られる傑作幻想童話(メールヘン・
ロマン)です。

以下に気づきを得た言葉をご紹介しますが、それは日本の覚者である天野聖子さんや
川田薫さんたちの言葉の如く、とても深奥なものでした。

エンデ自身の表紙画や挿入画も素晴らしいので、気になった方はぜひ本書をお手に取り
ご一読(再読)ください。

 

・小さなモモができたことは他でもありません。相手の話を聞くことでした。
 すると相手には自分のどこにそんなものが潜んでいたかというような驚くべき考えが
 すうっと浮かび上がってくるのです。

・みんなはモモのところに話を聞いてもらいによく来たもんだ。話を聞いてもらっているうちに、
 みんなは自分自身を見つけ出したんだ。

・初めから偏見を持ってかかるのはよくないね。原住民の言い伝えの奥深くには、真実が
 潜んでいることが多いんだ。

・時間とはすなわち生活なのです。そして生活とは、人間の心の中にあるものなのです。

・宇宙には、ある特別な瞬間というものが時々あるのだ。それはね、あらゆる物体も生物も、
 遥か天空の彼方の星々に至るまで、全く一回きりしか起こり得ないようなやり方で、互いに
 働き合うような瞬間のことだ。そういう時には後にも先にもありえないような事態が起こる
 ことになるんだよ。

・人間というものは、一人一人がそれぞれの自分の時間を持っている。そしてこの時間は、
 本当に自分のものである間だけ、生きた時間でいられるのだよ。

・人間が、そういうものの発生をゆるす条件をつくり出しているからだ。それに乗じて彼らは
 生まれてきた。そしてこんどは、人間は彼らに支配させるすきまで与えている。

・この世界を人間の住む余地もないようにしてしまったのは、人間自身じゃないか。今度は
 我々がこの世界を支配する。

・時間って、一種の音楽なのよ。いつでも響いているから人間が取り立てて聞きもしない
 音楽なのよ。

・人間は自分の時間をどうするかは自分自身で決めなくてはならない。

・「もしあたしの心臓がいつか鼓動をやめてしまったらどうなるの」「おまえ自身はおまえの
 生きた年月の全ての時間を遡る存在になるのだ。人生を逆に戻って行って、ずっと前に
 くぐった人生への銀の門に最後には辿り着く。そしてその門を今度はまた出て行くのだ」
 「その向こうは何なの?」「そこは、お前がこれまでに何度も微かに聞きつけていたあの
 音楽の出てくるところだ。でも今度は、おまえもその音楽に加わる。おまえ自身が一つの
 音になるのだよ」

・それは、太陽と月とあらゆる惑星と恒星が、自分たちそれぞれの本当の名前を告げて
 いる言葉でした。そしてそれらの名前こそ、ここの<時間の花>のひとつひとつを誕生させ、
 再び消え去らさせるために、星々が何をやり、どのように力を及ぼし合っているかを知る
 鍵となっているのです。

・あたしちっとも知らなかったわ。人間の時間があんなに・・・あんなに大きいなんて。

・モモは急に自分の中に不思議な変化が起こったのを感じました。不安と心細さが激しく
 なってその極に達した時、その感情は突然に正反対のものに変わってしまったのです。
 勇気と自信が漲り、この世のどんな恐ろしいものが相手でも負けるものか、という気持ち
 になりました。あるいはもっと適切に表現すれば、自分にどんなことが降りかかろうと、
 そんなことはちっとも気にかからなくなったのです。

 


PS
最新絵画コレクションである、20代の若手アーティスト・柿沼瑞輝くんの作品『標榜V』を
ご紹介します。

131224川端さん.jpg


私は陰陽統合・新しい世界の始りといったメッセージを受けたのですが、みなさんは
どのように感じられたでしょうか?


因みに大阪のYoshimi Artsでの個展の会期が11月18日~12月8日で私にとって大きな
シンクロだったのですがそのお話はまたいつか。。。


最後に、今年1年つれづれ読書録をお読み頂き、大変ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。


命がけで父の意志を継ぐ覚悟を決めた船井勝仁さんが包み込み型世話人としてミロクの世の創造を誓う誓約の書『にんげんクラブからのメッセージ~舩井幸雄が一番伝えたかった事』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

にんげんクラブ関西大会は無事成功に終わりました。
ご参加頂いたみなさま、ご協力頂いたみなさま、本当にありがとうございました。


131205川端さん関西大会.jpg


詳細は2月号の会報誌や船井幸雄.comの12月15日の船井勝仁さんのコラムを
ご覧頂ければと思いますが、ここでは個人的なエピソードや思いをご紹介させて
頂きます。

この関西大会により、にんげんクラブは第三ステージ、つまり、ミロクの世を本格
的に創造するクラブへと昇華しました。

第一ステージの始まりは2006年に舩井幸雄さんが幸塾と違いご自身の名前が
入らない『にんげんクラブ』を創設された時。

第二ステージの始まりは2009年12月のにんげんクラブ大忘年会を皮切りに
元代表会員の川島伸介さんが中心となって全国に支部代表、支部リーダーを
創造した時。
(私も伸介さんに誘われて大空ゆかりさんと東京支部リーダーになりました)

その後、株式会社にんげんクラブが誕生し、小川社長の友人である家田さんが
事務局として会員を最大限にサポートし、全国に渦が広まって参りました。
まさに包み込み型世話人の家田さんに感謝申し上げます。

そして、第三ステージの始まりが、2013年11月30日の東経135度の明石で
開催された『にんげんクラブ関西大会』です。

この関西大会は昨年の愛知でのミロクフェスティバルを継承しつつ、全国の
様々な会員が様々な形で関西大会の主催者・スタッフを協力するレゾナンス
(共鳴)が初めて発動した時空間であり、同時ににんげんクラブ(船井勝仁さん)
と幸塾(大下伸悦さん)がより深くレゾナンス(共鳴)した特異点です。

さらに、はせくらみゆきさんの天から発せられた言葉がにんげんクラブの枠を
超えたレゾナンス(共鳴)を産み、第三ステージに入ったにんげんクラブが今後
生み出すべきうず(=レゾナンス)をメッセージとして天から頂いた気がします。

第二ステージが始まった2009年12月の品川でのにんげんクラブ大忘年会に
あろうことか僕は道に迷って遅刻したのですが川島伸介さんに案内された席の
お隣が当時東京在住で現在久米島支部代表の小山大輔さんでした。

にんげんクラブでの初めての友人なのですが、その小山さんが夢の中に船井
幸雄さんが出てこられたことがきっかけでつい先日勝仁さんと沖縄でお話を
され、第三ステージが始まる関西大会に参加されたのです。

そして、久米島に渡って経験されたクリーニング(苦労・苦悩の昇華)について
お話下さったのがとても感動的でうれしい出来事でしたが、それはきっと小山
さんが口から言葉にすべきことであり、同時に僕が聞かせて頂くべき言霊で
あったのでしょう。

最後に、この大会では僕が応援している20代・30代のアーティストの『愛』と
『調和』に連なる絵画16点を展示させて頂いたのですが、2009年の大忘年会
の自己紹介でアートでミロクの世を目指していると語ったことがこのような形に
結実しました。


131205川端さんコレクション1.jpg   131205川端さんコレクション2.jpg


全ては舩井幸雄さんが仰る『必然・必要・ベスト』ですね。

一人でも二人でも日本人アーティストの絵に深いレゾナンス(共鳴)を感じて
頂けたならなこんなにうれしいことはありません。

さて、前置きが長くなりましたが、連載第57回目はその関西大会に合わせて
出版された船井勝仁さんの
『にんげんクラブからのメッセージ~舩井幸雄が一番伝えたかった事』を
ご紹介いたします。

表紙一番伝えたかった事.jpg

勝仁さんときれい・ねっと代表兼にんげんクラブ兵庫支部代表の山内尚子さんが
半ば命がけで創った本書は、舩井幸雄さんの意志を命をかけて継ぐ覚悟をした
勝仁さんが包み込み型世話人としてにんげんクラブを通してミロクの世を創造
することを誓った誓約の書です。

2006年のにんげんクラブ創設より7年の時を経て『愛』に目覚め、命がけで父の
意志を継ぐ覚悟を決めた勝仁さんの姿と言葉を目の当たりにした今、Seiさんと
ともに世話人を名乗らせて頂いてきた自分もまた命がけで『愛』を知り、一人の
男性として自分の家族のために行動し、また会員さんや非会員の方と一緒に
うずを回して参りたいと思います。


以下に印象に残る言葉をご紹介いたしますので、ご一読の上、
本書もぜひ手にして頂ければと思います。


1. 舩井幸雄さんと「ミロクの社会」

・舩井幸雄は永遠に死ぬことのない魂の「にんげん」をイメージして、その魂の
 集合体の力で世の中を変えていこうと考えたのです。そして、今、自分の身体を
 捧げて「ミロクの社会」の実現を推し進めているように身内から見ると見えてしま
 います。

・舩井幸雄の理想はヒマラヤ聖者の世界を実現することで、これが有意の人が
 自らの力で生きている「ミロクの社会」です。

・「ミロクの社会」を創るための最初の必要条件は自らの神性に気づき、その自ら
 の力で新しい社会や宇宙そのものを想造して行く覚悟を持って有意の人として
 生きて行くこと。


2. (第三ステージの)にんげんクラブ

・今、私たちがにんげんクラブでやろうとしているのは、戦わずに世の中を変革して
 いくことなのです。

・本当にそれが正しいのかを問える力を外にではなく、自分自身の中に持つことが
 とても大切です。

・にんげんクラブの寄合には、今までのやり方では私たちは幸せにならないと感じ
 ている人が集まっているが、その井戸端会議から生まれる集合意識が世の中を
 変える起爆剤になると確信しています。

・何とか人間の手で秩序維持機能を発動させ、私たちが謳歌している文明と自然
 の秩序を適応させ、持続可能な発展の段階に入りたい。私は、にんげんクラブの
 活動はそのためにあると思っています。

 ・被支配者根性を手放して、自分で考え、自分で意思決定し、自己責任で行動
 するようにならなければならないし、それを同じ覚悟を持つ仲間と一緒に成し遂
 げて行こうとするのがにんげんクラブの目的なのです。

 ・何を言っても安全な場を、にんげんクラブの包み込み型世話人のリーダーたち
 が一生懸命作ってくれていますので、そこに参加頂いて、そこで今自分が何を
 すべきかという超現実的な話を楽しんでもらえるように、気楽に寄合に参加して
 頂ければと思います。

 ・うずは神様に作ってもらうものではなく、自分たちで回し始めるものです。自分
 たちの集合意識の力がうずを回し始めることを知っている仲間たちが全国で集
 まり始めて、それでいてそのバラバラの動きが、だんだん良い意味で干渉しあって
 相乗効果を発揮するようになっていくことができれば、本当に世の中は変わってい
 くのだと思います。


3.愛、そして、愛の次へ

・この世のすべての存在を有形無象に関わらず形づくっているものが愛です。自然
 の呼吸であり、素粒子よりももっともっと微小なすべての物質の元になる存在で
 あり、心や魂をつくっている根本的な要素であり、広大な宇宙を包み込んでブラック
 ホールの先にあるものであり、仏教で言う慈悲の心であり、キリスト教の愛であり、
 神道の八百万の神であり、一人ひとりの「にんげん」に宿る良心が愛なのです。

・平和を求める戦いが戦争をつくってきた事実を学ぶと、対立ではなく愛でしか
 この現実は変えられないことがよく分ります。

・ネガティブな性的エネルギーをこれ以上は持たないで生きていけるのだという確信
 が持てるまでクリーニングが進むと、不思議なもので離婚した妻に対するとても深
 い心の底からの愛情が湧いてきたのです。そして、ずいぶん分り合えるようになり
 籍を入れ直しました。つい最近のことです。

・愛は対立するものすべてを内包するエネルギーですから、意見の違う人たち、例え
 ば、原理的宗教感を持っている人たちの対立であっても包み込んでいけるのです。

 ・この世をつくっている根本原理である愛の統合していく力を使っていけば、解決
 できない問題はないと確信しているのです。

 ・トラウマやコンプレックスを乗り越えるためのクリーニングの次の課題は『愛』が
 実感できることですが、その次は本当の静寂さに触れること、つまり真実の本質の
 世界を個々人の責任において追及していくことが『愛』を分って頂いたにんげんクラブ
 の皆さんの次のテーマになると今は感じています。

 

利他に生きてこられた宮坂祐次氏の銀座画廊道40数年の軌跡(奇蹟)


みなさん、こんにちは!

にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

冬も本番の様相を呈してまいりましたが、お元気にお過ごしでしょうか?

またまた御無沙汰してしまいましたが、いよいよ11月30日の
にんげんクラブ関西大会@明石が迫ってまいりましたね!

新生・船井勝仁さんや大下伸悦さんといった素晴らしいゲストと一緒に
『愛』を参加者全員で体感する素晴らしい大会になりそうです。

私が所有する『調和』や『愛』に繋がる日本の若手アーティストの絵画も
8点展示しておりますので、ぜひ会場でお目にかかれることを楽しみにしております♪



さて、連載第56回目は銀座の画廊宮坂オーナーである宮坂祐次さんの
『画廊は小説より奇なり』をご紹介します。


131122川端さん本.jpg


11月30日の関西大会に向けアートで良い世の中を創造していらっしゃるお二人に
偶然(必然)出会えたのですが、そのお一人が宮坂さんでした。

銀座でたまたま階下の案内板の絵が気になって4階の画廊宮坂を訪れたところ、
ほぼ初対面のオーナーから名刺代わりに本書をプレゼントして頂いたのです。

思い起こせばちゃんと布石がありました。
数か月前、行きつけの十一月画廊へ歩を進めていたとき、道に迷ったお婆さんに
声をかけられてご案内したのがこの画廊宮坂だったのです。

2009年に初めて大谷有花さんの絵をGallery MoMo Ryogokuで購入して以来、
不思議な必然のご縁を頂き、私と画家さんの友人同士が結婚し、
子供が誕生する素敵な体験もさせて頂きましたが、

利他の精神で銀座で40年以上も画廊道にたずさわってこられた宮坂さんの
必然・必要・ベストの素敵なエピソード(天からのギフト)の数々が
本書に散りばめられています。


文中より魅かれたところを以下にご紹介するので、 興味を持たれた方はぜひ
銀座の画廊宮坂へ足をお運びくださいね。

きっと素敵な扉が開かれることでしょう。


 
・東山魁夷ご夫妻が、入社数年目の私に対して、実に丁寧に接して下さったことが、
 今でも強く印象に残っている。

・こうした偶然は、意外にもよく起こる。私はこの現象が単なる偶然ではなく、何か
 「宇宙のルール」から必然的に生まれるものの一つではないかと勘繰っている。
 「事実は小説よりも奇なり」だと私は体験的に確信を持って言える。

・「仕事にしても何でも、損得を考えて行動するに当たって、敢えて自分にとって
 損失、不利益となる行動をとれば、後悔がない」という言葉に私はしびれてしまった。

・私の寝床の枕元には坂崎乙朗先生の『絵とは何か』と丸山健二先生の『まだ見ぬ
 書き手へ』の二冊の文庫本がいつもおいてある。

・かえって生涯に1点の絵も売れなかった画家の中にこそ、優れた作品が隠されて
 いる可能性もある。

・「人の心を絶対に傷つけない」という稲垣考二氏の優しさの恩恵に何度私はあず
 かったことか。私は画家志望の人たちに「できるだけ世間に媚びず、絵と関係の
 ないところで生計を立てるように」と理想論を言うが、現実には殆どの人がこのこ
 とを実行できない中で、氏は若い時から今で言う産業廃棄物をトラックで運ぶ仕事
 で生計を立て、睡眠時間を極力減らし、食べている時以外はアトリエで描き続けて
 いる。

・アートに関するあらゆる知識を持ち、これからアートを目指す人やアートを求める人
 のために情報を提供するアートソムリエを自他ともに名乗っているのはただ一人
 山本冬彦さんだ。山本さんという人は一貫して絵画の大衆化を旗印に、画廊はもっと
 お客さんを受け入れる努力をすべきという大きなテーマに取り組んでおられる。
 30数年前、その山本さんに初めて絵を売ったのが何を隠そうこの私であった。

※山本冬彦さんは私が四谷荒木町と銀座のギャラリー枝香庵で絵画コレクション展を
 開催した時に来場して下さった社会も憂えていらっしゃる素晴らしい大コレクターです。

・画家の道は短距離走ではなく、限りなく長い長距離走だ。

・そもそも絵が好きで美術館などに行く人は、100人のうち3人で、そのうち買う人は3%
 だけ。結局見込み客は1万人中9人の選ばれた人達と肝に銘じて皆さんに接しなけれ
 ばならない。

・人間はともすれば昔お世話になった人を忘れがちになり、逆に昔の自分の姿を知られ
 ているのが疎ましく思う場合があるから始末に負えない。

・その日は一日中丹羽社長の「1つだけ言えるのはどんな商売も一生懸命やるしかない
 ということだよ」という言葉が頭から離れずにいた。きっと私の顔に逃げの影が浮かん
 でいるのを読んで言ってくれたのだろう。

・私が美術業界に入るべきか躊躇していた時に後押ししてくれたのは、叔父の「祐次、
 田舎侍で終わるなよ」という「ひとこと」であった。「ひとこと」がその人の人生を大きく
 変えることがあるのだなとつくづく思う。

・この世は自分一人の力で生きているのではない。先祖をはじめ、大勢の人に支えられ
 て生きているのだ。感謝しなくては。

・小説家の丸山健二先生は美術にも詳しく、つくづく、美術、文学、音楽など芸術という
 ものは同根だということを知らされた。お話の最後に、「画家も小説家もとにかく、毎日
 書き続けることだよ」と仰っていたのが印象的だった。

・お釈迦様だったか誰だったか、兎に角、昔の偉い人に「人間にとって一番大切なことは
 何ですか」と弟子が尋ねたところ、その先達は「恕(じょ)」だと答えたそうです。「恕」とは
 「思いやり」と言う意味らしい。これも誰かに教わったことですが、「画家は優しさと思い
 やりが必要な素養の1つ」と言う言葉に納得がいきました。

・前山寺の石碑に刻んであった言葉を載せて終わりにしたい。
 『かけた情は水に流せ。受けた恩は石に刻め』

古事記を深く知悉した哲学者・梅原猛氏による芸術的縄文解釈の書『縄文の神秘』(初出1989年)

みなさん、こんにちは!

お久しぶりです(笑)。
世話人の川端淳司です。

前回から時間が経ってしまいましたが、、、
その間、関東大寄合、関西大寄合、関西世話人会、北大阪寄合に参加し、
これからの良き世への渦が着実に回り始めたことを実感しました。

一方で大型台風の到来や消費税の導入、骨抜きにされたTPPの導入など
日本が混沌へと進んでいることもひしひしと感じます。

ですが、昨年イベントを共に企画した友人の山本隆司さんが名古屋で
企画者から講演者へ進化を遂げられたうれしい出来事もあり、
マクロには良き方向に向かっていると感じています。

直感が働かれた方は全国のにんげんクラブの活動に携わり、
自ら行動・発信されてみては如何でしょうか?


さて、連載第55回目は哲学者・梅原猛さんの『縄文の神秘 』(初出1989年)を
ご紹介いたします。


1万年の長きに渡り平和な世界であった縄文時代はこれからの世界(ミロクの世)の
重要な鍵ですが、私自身、これまで縄文について全く勉強しておりませんでした。

たまたま梅原猛さんの現代語訳版古事記を読んだ縁で、氏の『縄文の神秘』に
必然・必要・ベスト?のタイミングで出会えたのですが、とりわけ縄文の火焔土器の
芸術性にアートコレクターの一人として度肝を抜かれました。
それほど素晴らしかった。

以下に、哲学者梅原猛さんならではの縄文(社会・土器・土偶)の芸術的解釈を
ご紹介いたしますので、縄文初心者の方はぜひ最後までお付き合いください。

 

1. 縄文の時代分類

 ・草創期・早期 約1万2000年前~7000年前
 ・前期     7000年前~5000年前
 ・中期     5000年前~4000年前
 ・後期     4000年前~3000年前
 ・晩期     3000年前~2000年前

2. 芸術としての縄文

・岡本太郎が日本においてただ一つの優れた芸術と称賛したのが縄文土器、
 なかでも中期縄文土器の『火焔土器』であった。
 それは奔放極まる抽象の土器であり、まさに爆発する芸術であった。
 ・当時、岡本太郎は誰よりもピカソを尊敬していたが、ピカソは黒人芸術の
 影響を強く受けて新しい芸術運動を開始した。しかし今日、ピカソが作った
 20世紀の芸術を黒人芸術と比べるとき、その力強さにおいて、その真摯さに
 おいて、数段の見劣りがする。
 ・岡本太郎は確かに縄文土器の背後に隠れた巨大な霊の世界を直感したに
 違いなく、その直感に基づいて礼賛したのである。
 ・原始芸術の、あるいは縄文芸術の背後にある世界、それは近代的世界観とは
 全く別の世界観なのである。そして、その縄文芸術が、少しは現代に生きている
 人間にも理解できる、そういう歴史的境地に我々は今やっと達したのである。

3. 日本(列島)のなりたち

 ・今から3万年前から2万年前の間、1万年間続いた第三亜氷期が終わり地球の
 温度が上がり、海の氷が解けて海面が上がり日本列島を大陸から切り離した。
 この海の盛り上がりを縄文海進と言い約5500万年前に頂点に達した。
 ・日本列島のいたるところには「ここは昔は海だった」というような伝承がいくつも
 残っているが、中には何百年どころか何千年、何万年と語り継がれた話があるに
 違いない。

4. 縄文の文化

 ・土器をもった狩猟採集文化が始まるのが1万2000年前で、縄文文化がその
 文化的特徴をはっきりとさせるのは縄文前期、ほぼ6000年前頃であったと思う。
 ・土器の発明は東アジアでもっぱら消費文明に関係するのに対し、
 金属器の発明は西アジアで生産文明、特に武器に関係するのである。
 ・この日本で発達した文明はまさに『緑の文明』なのである。
 それは自然を征服する文明ではなくて自然と共存する文明なのである。
 ・小山修三によれば縄文時代の人口の10分の9は東日本。
 西日本は照葉樹林帯であるのに対して、東日本は落葉樹林帯で、
 ナラ・トチ・クリなど豊かな実をもたらすものが多い。
 ・縄文時代の人たちは、ドングリやトチを主食とし、山菜や魚を副菜とし、
 たまに獣の肉を食べたらしい。
 ・彼らは主な食糧を森に依存していたわけである。従って、森は彼らにとって、
 もっともありがたい、もっとも神聖な場所であった。
 当然そこから生まれるものは森の崇拝であり、樹木の崇拝なのである。
 ・縄文前期から後期にかけての約4000年の間は、世界の文明の大勢に
 反するかのように、日本列島においては、森の文化、木の文化が発展した
 時代であったと思う。
 ・今から2300年前に中国の蓁・漢の大変革の時代に亡命者が日本に文明を
 伴い侵入。やがて縄文人が考えようともしなかった土地の私有が始まり、
 国というものができ、そして国々の間に戦いが起こり、やがて大和朝廷に
 統一されていくのである。
 ・日本の国は渡来した農耕神であるアマテラスオオミカミの子孫の天つ神が、
 土着の狩猟採集神であるスサノオノミコトの子孫の国つ神を征服支配して
 つくられた国。この神話は古墳時代につくられ、日本国征服の事実を示すと
 ともに、天つ神の子孫である支配者による、国つ神の子孫である被支配者の
 支配を合理化するためのものであったにちがいない。
 ・日本はまさに縄文人を被支配者とし、弥生人を支配者とする国家であるが、
 宗教、言語、風習など、多くの点で日本の文化は圧倒的な縄文文化の影響の
 もとにあるのではないかと思う。
 ★縄文文化こそ、日本文化の基底にある文化であり、この文化の理解なくして
 日本文化を、ひいては日本人の美意識を理解することはできない。
 ・縄文の社会はアニミズムの社会であり、シャーマニズムの社会であり、
 同時にトーテミズムの社会であったと思う。
 中国や韓国にはない家紋というものはには、やはりトーテミズムの名残が
 あると思う。

5. 縄文土器

 ・実用的意思と呪術的意思と装飾的意思のバランスが見事にとれて、
 一つの美しい鉢をこしらえているのである。
 ・貝殻模様にしろ、爪型模様にしろ、縄文模様にせよ、貝の霊を、爪においては
 人間の霊を注入しようとしたように、縄文においては、やはり木の霊を土器に
 注入して悪霊を防ごうとしたものであることは間違いない。
 ・縄文土器の圧巻は昇天するいきおいの蛇など動物の文様の多い八ヶ岳山麓に
 栄えた『勝坂式』である。
 ・長岡地方を中心に産出する『火焔土器』と呼ばれる『高馬式土器』もまた圧巻で、
 大変荒々しい黒人のジャズのような生命の礼賛と絶叫がある。
 しかし、すべて荒々しいばかりではない。それはどこかで難解であるが、
 静謐な思弁を秘めているように思われる。
 ・日本古代において、もっとも尊敬された古い伝統を持つ三輪の神のご神体は
 蛇といわれている。
 ・イノシシは蛇とともに縄文時代の土器や土偶にもっともよくあわられる動物である。
 イノシシは日本の本州において、ちょうど熊が北海道のアイヌにおいてもっていた
 ような意味をもっていたのではないかと思われる。
 ★アニミズムとトーテミズムとが見事な芸術品を生み、見事な文明を作り出した。
 それは、思想的にも芸術的にも高度な文明であったと思う。
 ・縄文後期になると文明の中心は中部山岳地帯から関東平野の南に移ってくる。
 千葉県加曽利貝塚は日本で一番大きな貝塚で当時最も高い文明を持っていた。
 ★千葉を中心とする縄文後期の文化もやがて衰え、文明の中心は東北へ、とくに
 青森県に移っていくのである。この特徴はなによりもまず繊細さなのである。
 そこにあるのは中期の信州や越後の神秘主義や熱情主義ではなく、また千葉の
 明るい合理精神でもなく、どこかそれは恥ずかしげなのである。
 しかしその一見重苦しい恥ずかしげなる精神の背後に、実に繊細な美意識と
 軽やかなユーモアが隠されていたのである。

6. 縄文の性

・性は万物を生産する、その中心の力である。狩猟採集をこととした縄文人は
 何よりも動物や植物の生産を願った。日本神話でもイザナギとイザナミの神は
 性交をして子供を産む神であり、縄文人の最も崇拝するのはそのような生産の
 神であり、性交の神である。まさに性こそは狩猟採集をこととする縄文人の
 最大の宗教であったに違いない。
 ・中国の泰山は道教の聖地であるが、ここにもやはり巨大な陽石、陰石があり、
 それぞれ男根・女陰の形をしていた。泰山はもともとそういう性崇拝の聖地であり、
 道教もまたそういう性崇拝を根底にして生まれた宗教である。

7. 土偶の神秘

 ・土偶は縄文早期からあらわれ、縄文晩期にいたるまで何千年の間に数限りなく
 生産され種類も多い。そんな土偶が大型になり芸術性が高くなったのは中期から
 であり、後期、晩期の関東地方及び東北地方のものが特に優れている。
 ・土偶は女性であり、子を孕んだ像であり、腹に線がある。
 そして埋葬されたものがあり、わざと壊されている。
 ・アイヌのイオマンテは熊の霊をあの世へ送る祭であるが、熊ばかりかキツネも
 犬も鳥も、人間生活において重要な意味を持つ動物たちはみな、アイヌの人たちに
 よって、丁重な儀礼でもってあの世へ送られるのである。縄文人が同じようにこの
 ような霊送りの行事を行い、その霊を送った場所が貝塚であることは明らかである。
・土偶は母の腹にいる死んだ胎児を母親とともにあの世へ送るためにつくられ、
 死と再生の儀式と深い関係を持っているに違いない。そして、子を孕んだまま死んだ
 女性と腹の子供を哀れんでの、縄文人の深い思いやりから生まれた宗教的儀式で
 あるにちがいない。
 ・遮光器土偶の巨大な眼窩、それは私は再生の願いをあわらすものであると思う。
 目は再生の原理なのである。



長文をお読み頂き、ありがとうございました。縄文の世界、如何でしたでしょうか?

百聞は一見に如かず。ぜひ縄文土器の画像をご自身でぐぐってみてくださいね。
本当に素晴らしいアートです。

その血が我々にも通っていると思うと、心の底から力が込み上げてきますね!

美意識がもたらす日本人の偉大な異質性を説く帰化3人の報恩の鼎談

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

秋が感じられる季節になりましたが、如何お過ごしでしょうか?

知り合いの画家さん二人が東京で個展開催中で,役所の手続きも必要なため、
私はこの週末に上京し、9月7日の東京大寄合に参加することにしました。

大寄合での多くの皆さんとの再会と新しい出会いを楽しみにしております。

さて、連載第54回目は、船井幸雄さんがHP(船井幸雄.com)でご紹介されていた
~黄文雄(台湾)が呉善花(韓国)、石平(中国)に直撃~
日本人は中国人・韓国人と根本的に違う
』をご紹介します。

美は神の領域であると喝破したのは日本画家の千住博氏ですが、台湾、韓国、中国か
ら日本に帰化した3人が体感した日本人の偉大な異質性の奥には、縄文からの自然を
愛でる繊細な心、神道の核心の清き赤き心、そこから高度に高められた精神性と美意
識がありました。

帰化するほどに日本を愛する3人だからこそ、その偉大な日本人の異質性を失いつつ
ある現代の我々日本人に深い気づきを与えてくれる、示唆に富んだ智慧が満載の報恩
の鼎談です。

勉強になった一部を以下に抜粋しますので、興味を持たれた方はぜひご一読くださ
い。

 

1.日本(人)

 ・日本の非常に繊細な美的感覚は自然に対する微細なまでの愛着があるからで
  自然との融和感や一体感から洗練され高度に発展をとげた美は恐らく日本に
  しかない。
 ・日本の伝統・文化・社会の根本にあるのは神道の核心にある清き赤き心であり、
  それこそが道徳の原点であり、日本的な伝統文化に道徳あるいは道徳教育の
  根源を再建する可能性がある。
 ・日本は今、東洋の精神的な豊かさの伝統を西洋の物質的な豊かさの上に生か
  していく時代に入っており、国内的にも国際的にも精神を豊かにしてくれる夢を
  つくる役割がある。
 ・美意識を基準にした価値観は儒教、キリスト教、イスラム教などの厳しい戒律や
  規則とはまるで違うもの。
 ・日本ではアニミズム的、神道的なものが文化の中心から排除されることなく、以
  降の文化形成に基本的な役割を果たしていく。だからこそ仏教は日本的な仏教
  となり、儒教は日本的な儒教となった。
 ・武士たちの精神世界は日本の伝統文化の理想形。
 ・江戸時代は身分制社会というよりも、極めて優れた役割分担社会だと考えた方が
  いい。
 ・志があって、教養があって、大局観がある本物のエリートが、せめて人口の1%
  は必要。
 ・日本の亡国教育、日本の伝統文化、伝統精神、伝統的価値観を否定する教育は
  やめるべき。
 
2.中国(人)

 ・二千数百年に渡って儒教が中国の支配的な思想であったが、儒教で道徳を強制す
  れば偽善や独善しか残らない。
 ・笑うのは下品なことでもっと天下国家のことを論じなさいというのが儒教。
 ・密告制度は中国の伝統文化の一つ。

3.韓国(人)

 ・国家経済がIMFの管理下に置かれた10数年前から韓国の倫理崩壊現象が始まり、
  血縁関係までが本当に安心できる場所ではなくなった。
 ・8-9割の若者が韓国社会を信用できないと考えている。20代~30代の72.1%が
  移民を考えており、韓国の自殺率は日本を超えて世界9位。

4.台湾(人)

 ・日本の統治により台湾の教育普及率は0.06%から70%に。
 ・台湾人が尊敬しているのは今の日本人ではない。
 ・台湾の歴史教育では台湾の歴史を教えない。
 ・政治、情報機関、メディア、司法と続きの構造になっているのは台湾の特徴。


PS
冒頭に申し上げた私の知り合いの若手画家二人の銀座と京橋での個展について
ご案内させて頂きます。

そっと寄り添った形で自然を表現する設楽雅美さんとあちらの世界とこちらの世界の
境界を少女と異世界を通して描く平林孝央さんです。

■設楽雅美展

 期間 8月30日(金)~9月7日(土)12:00-19:00 最終日は17時
 場所 柴田悦子画廊/柴田悦子オーナーによる銀座一?の
                       おもてなしイヤシロチ画廊

〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-1第3太陽ビル2F
   http://shibataetsuko.com/wp/?page_id=136

■平林孝央個展 ~知らないことになっている主体~

 期間 9月2日(月)~9月14日(土)10:30-19:30最終日は17時
 場所 Gallery Seek/若き塩野秀樹オーナーが上質の若手作家を
                    紹介するギャラリー

〒104-0031 東京都中央区京橋2-6-10 宝照ビル2F
http://www.s-art-web.com/access.html

縄文から連なるヤマト魂の目覚めを日本人へ促す池田整治さんの良書『目覚めし「ヤマト魂」たちよ、地球「最後の戦い」が待ってるぞ!

みなさん、

こんにちは!にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

お盆休みはご家族で有意義な時間を過ごされたことと思います。

私は祖母など母方の親族が奈良の実家に集まり、
10数年ぶりに庭でBBQを行いました。

祖父や父など故人を偲ぶ良い場となった一方、今回不参加の弟が姪っ子に普通に
予防接種ワクチンを打っていることを考えたり、わが子を幼くして亡くした叔母が
今でも深い罪の意識を持っていることを知って、自身の日常生活と合わせて、
自分の無力感を深く感じたのですが、一歩づつ行動・前進していければと思います。


さて、連載第53回目は元陸自幹部で船井幸雄.comでも連作を持つ池田整治さんの
新著『目覚めし「ヤマト魂」たちよ、地球「最後の戦い」が待ってるぞ! 』を
ご紹介いたします。


池田先生には2年前に、にんげんクラブ東京支部主催の新宿歴史博物館での講演&
コンサート『絆』でご講演頂き、その時いち早く子宮頸がんワクチンに警鐘を鳴らして
頂いたことをつい先日のことのように覚えています。

本書では高次元存在が日本人にメッセージを語る体裁をとっていますが、陸自幹部
候補生として、オウム事件、超実戦的訓練施設構築、人事教育部長などに携われた
右脳的な高い実務能力と同様に、左脳的な目に見えない世界を感知できる池田先生
だからこそ、ロジカルに、スピリチュアルに、日本(人)、世界、地球の真実の姿と
これからを生きるヒントを分り易く伝えて下さっています。

以下に勉強になった一部を抜粋いたしますが、自身でもしっかり検証し、実践をして
行きます。

本書をお読みになり新しい目覚めを得られたと感じた方は、ぜひ肉親や友人・知人に
プレゼントされてみては如何でしょうか。


1.日本(人)

 ・日本には江戸時代から社会とともに歩んでいる企業が3,000社以上もあり、
  世界最古でもある大阪の金剛組は578年創業。
 ・米軍基地は世界に737。日本には134。そして全世界の基地の維持管理費の
  半分を日本(人)が支払っている。
 ・世界金融支配体制石油部門のブッシュの起こしたイラク戦争に、いの一番に
  当時の小泉首相が賛意を示し、自衛隊の派遣まで行ったという悪例があります。
  それが、先の日揮襲撃事件の遠因のひとつになっているのです。つまり、それ
  まで植民地解放の象徴的な英雄だった日本が、収奪者側に寝返ったと判断され
  たわけです。
 ・日本の原発の耐震度は370-600ガル。実際の地震では2000かそれ以上の為、
  震度5強で全長80kmのパイプのどこかが破損し、冷却できずメルトダウンを引き
  起こす。

2.食

 ・ドイツなどでは「安全と証明されたものしか売らない」との市民意識の向上のもと、
  本来の自然と共生した国造りになっています。
 ・天然の必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、安全な水等をキチンと毎日食べていれば、
  どんなウィルスも病気も心配いりません。
 ・世界で唯一完璧な自社農業の完全有機栽培作物からつくられるサプリメント
  『ニュートリライト』が地上最後の天然サプリメントです。
 ・まず、食の危機に気がつくかどうか。まったなしの岐路に、今あなた方日本人は
  立っています。

3.医

 ・エイズ、SARS、新型インフルエンザ等は遺伝子工学でつくられた人工生物兵器で
  あることをしっかり認識しておくことです。
 ・免疫力が高ければ抗体などできません。抗体をつくるまでもなくウィルスを即排除
  です。予防接種で儲けるために抗体=免疫力であると偽りの教育をして、また
  メディア等で偽情報として流しているわけです。
 ・免疫力を下げながら抗体をつくる、これがワクチン予防接種の実態です。インフル
  エンザワクチンを打ったおかげで風邪にかかり、打たない人がかからない謎が
  解けます。
 ・福島原発事故以降、日本で花粉が急増したのも、実は放射能汚染を対外排出する
  正常な免疫機能だったのです。
 ・1955年の日本の医療費2388億円が2008年には38兆8千億円の160倍に膨れ
  上がり、世界人口1.7%の日本人が世界の薬の40%を消費する異常さです。
  日本人の身体は世界金融支配者医療部門にとって効率のいいドル箱製造機械です。
 ・子宮頸ガン予防ワクチンで毎年300億円の市場ができました。

4.地球・宇宙

 ・未だ福島原発からは1日1千万ベクレルの放射線が垂れ流されています。
 ・今や年6万平方km、日本の1/6が砂漠化しています。
 ・今では年5万種以上がこの地上から消え、地球の全生物種200万種もこのままでは
  風前の灯火になるでしょう。
 ・太陽は秒速217kmで天の川銀河の中心を旋回し、惑星が太陽の周囲を追いかけて
  いる。地球は猛スピードでDNA構造のように右螺旋回転をしながら宇宙を旅している。 
 ・太陽系そのものが、プラズマ帯に入ったので、電磁的なエネルギーを受けてプレートの
  動きが活性化しています。大事なことは、人工放射能で破壊された熱圏を強化する
  社会構造に転換しない限り、その地殻変動は激しさを増す、ということです。
 ・自然に起こる天変地異に、ガイアの意志も加わります。そのために、被害の規模は、
  あなた方日本人の目覚め、霊性の到達度によっていくらでも変わるということなのです。

5.新生へ

 ・マズローが晩年追加した6段階目の欲求は『自己超越』でこのレベルに達している人は
  人口の2%。
   自己超越者の特徴
  ①『Being』(在ること)の世界について、良く知っている。
  ②『Being』のレベルにおいて生きている。
  ③統合された意識を持つ。
  ④落ち着いていて、瞑想的な認知をする。
  ⑤深い洞察を得た経験が、今までにある。
  ⑥他者の不幸に罪悪感を抱く
  ⑦創造的である。
  ⑧謙虚である。
  ⑨聡明である。
  ➉多視的な思考ができる。
  ⑪外見は普通である。
 ・神頼みではなく、自らの体験による霊性の進化がポイントです。
 ・愛と感謝の経験がない限り、成長はあり得ません。
 ・キーポイントは人工放射能と化学物質依存環境からの脱皮です。
 ・自然との繋がりを回復することが、再生のひとつのキーワードです。


 

自己浄化(クリーニング)で魂を再創造し、大調和の世へと導く良書『クリーニングの真実』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

大変ご無沙汰してしまい、申し訳ありません。

この間、6月29日(土)には六甲でお友達の山本隆司さんが企画された、
澤野大樹さんの講演とSeiさんのコンサート企画『日本の誇りを取り戻す日』に
参加してきました。

Seiさんの語りと歌でやさしい気持ちになり、澤野さんの縄文と弥生を江戸と
明治の関係に対比させたお話から、争い・支配・階級による今の社会の先へ
進まなければいけない思いが改めて込み上げてきました。

7月25日(木)には船井勝仁会長、事務局の家田さん、兵庫支部代表の
山内尚子さん、大阪支部代表の小原正年さん、会員の川上さんご夫妻も
参加された『時間を外した日の祭り@大阪』が開催されました。

詳細は勝仁さんのブログをご覧頂ければと思いますが、
大阪からも良い渦が立ち上がったようです。


最近、大雨や日照りや地震などで多くの方が厳しい状況の下で
生活されていらっしゃると思います。
心よりお見舞い申し上げます。

私自身、良いシンクロニシティーと同時に厳しい局面にも出会います。

そんな時、未熟ながら、その出来事の良い面を見るように努めています。
これはフロンティアショップの鈴木淳子さんから頂いたアドバイスでもあります。

船井幸雄さんのお言葉通り、すべては必然・必要・最善。

自分の中に眠る激しい怒りの感情などを早く手放し、反省すべきは反省し、
相手の言動(魂)の本質が分かる人間に成長できればと思います。

さて、連載第52回目は、世界で初めて水やミネラルなどによる原始の状態から
1ミクロンの生命体を誕生させた川田薫博士と若くして旦那様を亡くした経験を
持つ出版社きれい・ねっと代表兼にんげんクラブ兵庫支部代表の山内尚子さんの
共著『クリーニングの真実』をご紹介します。

生命体の本質が生体(=身体=水)と生命(生命エネルギー=魂)である真理、
そして、その魂を自己浄化(クリーニング)で再創造できることを読者に説き、
やがて皆が繋がる大調和の世界を築くべく世に誕生した良書です。

また、空(くう)の状態を表してるかのような素晴らしい表紙や挿入画は
山内尚子さんのお母様の作だそうです。

以下に私が学んだ一部を抜粋しますので、心・魂に響くものがあった方は
ぜひご一読ください。

 

・私たちが安心して楽しい日々を過ごし、輝いて生きていくためには、どうしても
 魂そのものをきれいに磨いておかなければならない。絶えず自身の蔵識からの
 出ている情報に対し『ごめんなさい』『ありがとう』を心で唱えることで自己浄化
 (クリーニング)できるのです。

・人の顔というのはその人の生き様の全てを刻み込んでいます。さらに蔵識にも
 そのまま畳み込んでいます。

・生命体というのは生体が先にできて生命というエネルギーを後から獲得する。
 それで生命体になるのだということが(実験後何度も自問自答した後に)瞬間
 的に分ったのです。

・生命エネルギーは意志と意識を持っている。そして、それは細胞レベル、器官
 レベル、個体レベルといった階層に応じて獲得されるものだと私は考えています。

・強い感情や衝動、嫉妬、大きな不安、得体の知れない恐れ・・・・。そんな強い
 感情に襲われた時には、簡単に片付けようとしたり、感情を否定したり、見ない
 ふりをしてはいけません。その曇りを取り去らないかぎり、何度もその感情と
 向き合わなければならない出来事が起こり続けます。

・(なおちゃん流ホ・オポノポノの実践で)もしも涙が流れたなら、それは五感が
 感情を手放す手助けをしてくれているのです。決して止めようとせず、それも
 感情に任せてください。

・感情を手放す作業を進めていくと、自分の魂を傷つけ心を曇らせたのは、実は
 自分だったということ、そして、それを浄化(クリーニング)できるのもまた自分
 なのだということが、はっきりと感じられることでしょう。

・生命体が生きている間は、絶えず一定の秩序、つまりその体を維持し続ける
 重要な役割を水の秩序が担っていたことになるのです。

・空海の真の業績は、三蜜瑜伽(仏の身体を指を使い印を結ぶことで表し(身)、
 真言を唱え(口)、そこに意識を運ぶこと(意)によって自身を仏と一致させる
 こと。瞑想の一種とも言える)の状態で、人類共通の偉大な思想に到達し、
 それを展開したことにあるのではないかと考えます。

・空海は、『私はみんなを諭すために生きている存在ではない。私自身も皆と
 同じように修行しているのですよ』とも言っています。

・空海は、煩悩は誰にでもあるものですから、否定するのではなくそのまま認め
 ましょうと言います。煩悩は心を曇らせるので、その曇りを取るようにすれば
 いいですよ、そして曇りを取るとそこに仏様がいるのですよ、というのです。

・自分の常識の中で物事を考えていては、真実の姿は見えてこないものです。

・仕事とは責任をもってこなさなければならない、やり遂げなくてはならない
 ことのすべてです。

・私たちがものをつくる行為、また使うという行為は、私たちがものに機能
 エネルギーを与えている、ものに命を吹き込んでいるということになります。

・華厳経では、『ものが存在していても認識できない状態を空という』と
 明確に述べています。

・自己浄化(クリーニング)というのはこの世だけでなく、輪廻を繰り返していた
 ために残っているカルマをも浄化する作業なのです。

・魂はその目的を果たすための絶対的、男性的なプラスのエネルギー、対して
 水はそれらのすべてを受け容れる相対的、女性的なマイナスのエネルギー。
 この二つが合せられて、中庸になった存在が人間なのです。
 そして、中庸に向かうための大きな力、このエネルギーを『愛』と言うのです。

・身体も感情もすべてを捨て去って、魂そのものの視点から見ることで、はじめて
 自分以外のすべての対象物との純粋な対話が始まる。そして、それによって、
 さまざまなものの本質が見えてくるのです。

 

1970年に文学の形でアメリカに蘇ったバイブル『かもめのジョナサン』(Richard Bach著・五木寛之訳)

みなさん、こんにちは!

お元気にお過ごしでしょうか。

私は22日(土)に東京支部の荒武さんが息子さんと奈良のパワースポット巡りに
来られたので、最後のよりあい(よりWAI=飲み会?)だけ、楽しく参加させて頂き
ました。

これから東西の垣根を越えた交流が活発になれば良いなぁとしみじみ感じた素敵
な再会でした。


さて、連載第51回目は、1970年に文学の形でアメリカで蘇ったバイブル
かもめのジョナサン』(Richard Bach著・五木寛之訳)をご紹介いたします。



先日、大阪へ転居以来初めて、神戸は元町の古書・雑貨店『ポレポレ書舗』を
訪れた時に、運命的に再会したのが本書です。

3年少し前に清澄白河のhiromi yoshii gallery で同い年の画家・前田圭介さん
の個展の作品のモチーフに使われていたのが『かもめのジョナサン』でした。

個展の絵画は技巧においても、精神的な深みにおいても大変すばらしく、今でも
非常に印象に残っているのですが、本書については、当時気になったものの今
まで読まずじまいでした。

読後しばらくして、今、この時点で巡り会うべくして出会った理由が分かりました。

本書のメインテーマは、宗教のような感覚で捉えて欲しくないのですが、
『我々(の魂)は神様の分け御魂である。それを思い出しなさい。』というものだと
思います。

1970年代にアメリカの西海岸のヒッピーを中心にベストセラーになった本書です
が、22日(土)に参加した重川風天さんの瞑想教室でも、また最近のにんげん
クラブの関東支部メーリングリストでも、このテーマの話が時を同じくしてなされ
ました。

今、多くの場所で、そのシンクロが生じているのではないでしょうか。
食べる為に飛ぶのではなく、飛ぶことを極限まで追及し、飛ぶことを生きることと
して、時空を超え至福の境地に達したカモメのジョナサン・リヴィングストン。

元米空軍所属の飛行機乗りの著者の第3作として1970年に発売されて以来、
世界中で読まれる本書ですが、その平易な文章・分りやすい設定に反して、その
メッセージは奥深く、大人も子供もその年齢や経験に見合った受け取り方ができ、
多くの心・魂の学びが得られる良書です。


以下、文中より魂に響いた言葉を抜粋いたします。


 
 ・カモメの一生があんなに短いのは退屈、恐怖、怒りのせいだと発見するのに
  至った。

 ・生活の中で最も重要なことは、自分が一番やってみたいことを追及し、その
  完成の域に達すること。

 ・人生には、食うことや、争うことや、権力を奪いあったりすることなどより、はるか
  に大事なことがあったんだと、そうはじめて気づくようになるまでに、カモメたち
  はどれだけ永い歳月を経てこなければならなかったことか。きみにはそれが
  わかるかね?  何千年という年月だよ、そう、何万年という年月さ! そして
  さらに、この世には完全無欠といえる至福の状態が存在するのだと知り始める
  までに、さらに百年の歳月がかかり、そしてついに我々の生の目的はその完全
  なるものを見出し、それを身をもって示すことだと考えつくまでには、さらにもう
  百年が必要だったんだ。

 ・天国とは場所でもない。時間でもない。場所や時間自体はそもそも何の意味も
  持たぬものだからだ。天国とはすなわち完全なる境地のことなのだから。

 ・自分はすでにもうそこに到達しているのだということを知ることから始めなくては
  ならぬ。

 ・本来の自己は、まだ書かれていない数字が限界を持たぬごとくに、限りなく完全
  なるものであり、時間と場所を超えて、いかなる場所にも直ちに到達しうるもの
  だと知れ。

 ・われわれ一羽一羽がまさしく偉大なカモメの思想であり、自由という無限の思想
  なのだ。

 ・それは目に見える形をとったきみたちの思考そのものにすぎない。思考の鎖を
  断つのだ。そうすれば肉体の鎖も断つことになる。

 ・彼らが自分自身を見出す手助けをするんだ。わたしのいう愛とはそういうこと
  なんだ。

 ・きみに必要なのは毎日少しずつ自分が真の無限なるフレッチャーであることを
  発見しつづけることなのだ。

 ・きみの目が教えてくれることを信じてはいかんぞ。目に見えるものは、みんな
  偽ものなんだ。きみの心の目で見るのだ。すでに自分が知っているものを探す
  のだ。そうすればいかに飛ぶかが発見できるだろう。

 ・カモメとは自由という無限の思想であり、また偉大なカモメのいわば化身であった。
  体全体が翼の端から端まで、きみらがそれと考えるもの以外の何ものでもない
  ことを理解しなければならん。

 

心療内科医の姫野友美さんが経験を踏まえて紹介する大切な食習慣『成功する人は缶コーヒーを飲まない(すべてがうまく回り出す黄金の食習慣)』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

大阪はすっかり夏模様ですが、みなさま如何お過ごしでしょうか。

私は先日、奈良で一人暮らしの母が激しい胃痛になったので、仕事を終えてから
一晩帰省してきました。

大事には至らずに良かったのですが、その母は10数年前から睡眠薬を飲んでおり、
ここ1か月程、睡眠薬を絶つことができて喜んでいた矢先の出来事でした。

母が睡眠薬を飲み始めた理由は、大きな病院の部長さんが開業したという評判の
良い近所の内科医院へ、高血圧の治療で出かけたところ、
「よく眠れていますか?」、「あまり眠れていません(それは昔からなのだそうですが)」、
「十分な睡眠が必要ですよ。これ(睡眠薬)を飲んだらぐっすり眠れますよ」という、
やり取り(悪魔のささやき?)が原因、クスリ(睡眠薬)漬けのきっかけでした。

また処方されたクスリをアドバイスに従って服用したら、副作用で視力が落ちました。
定められた許容量以上に飲んでもいいと先生は言っていたのですね。

日本の医薬業界の構造というのは、本当に恐ろしいものがあります。
医や食については、自ら正しい知識を身につけて、気をつけてしっかり行動しなければ
ならない時代ですね。
この時点で母も私もそのことに深く気づくことができて良かったと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、連載第50回目は心療内科医の姫野友美さんが
糖質過多で低血糖症を患う現代日本人に正しい食習慣を啓蒙する
成功する人は缶コーヒーを飲まない 「すべてがうまく回りだす」黄金の食習慣』です。


本書は私が大阪へ転勤する時に、元有名百貨店のデザイナーでアートコレクターで
ある芦田さんからプレゼントして頂いたものです。
芦田さんは若いアーティストが長く制作活動を続けられるように、その健康を気遣って
本書をプレゼントされている良心の大先輩アートコレクターです。

著者はテレビにも出ていらっしゃる先生で、若干、マユツバな表現や見解も気になり
ますが、低血糖症の原因となる精製された糖質過多の現代食生活やそれに関連する
(と思われる)『うつ』の問題に警鐘を鳴らしている点や推奨されている以下の5つの
食習慣など個人的に勉強になりました。

1.タンパク質をしっかり摂る
 ・人体に必要で自分で作れない必須アミノ酸など)

2.脳に必要な良い脂質を摂る
 ・オリーブオイル・亜麻仁油・シソ油・エゴマ油・EPA・DHAは○、
  コーン油・ベニ花油・大豆油・マーガリンは×。

3.精製された糖質を控える
 ・吸収しやすい精製された糖質を食べ過ぎると、低血糖症になり、内臓脂肪が
  蓄積され生活習慣病を招く。
 ・白米や麺類などの炭水化物の他、清涼飲料水やスイーツ、スナック類の食べ過ぎ、
  ビール・日本酒の飲みすぎに注意すること。
 ・糖質を摂りすぎた後は食後すぐに15分ほど運動すると良い。

4.細胞を傷つける活性酸素を消去する
 ・ビタミンA、C、Eなど抗酸化物質をこまめに摂り、活性酸素の原因となる糖質の
  過剰摂取を抑える。

5.腸内環境を整える
 ・乳酸菌を摂って腸内細菌を増やす。食物繊維で腸内環境を整える。


上記以外に文中から気になった点を以下にご紹介します。

にんげんクラブのHPを見ているみなさんは、私以上に健康管理をきっちりされて
いらっしゃるでしょうから今更不要な情報かもしれませんが、興味を持たれた方は
ご自分の健康管理のきっかけとして、ご一読ください。

 ・私のクリニックに精神症状を訴えて受診した患者さん400人のうち、396人が
  低血糖症だったという衝撃的なデータがある。
 
 ・2002年の統計では、うつ病に悩む人は600万人もいる。私が企業向けの
  セミナーのために調べたところ、平均してひとつの企業に、1割もうつ病で
  休職している社員がいることがわかった。
 
 ・仕事中、集中力の低下や疲労感を覚えたら、ビタミンB群を含むピーナッツ、
  アーモンド、くるみなどのナッツ類をお薦めしたい。
 
 ・入れ替わりが早い消化管粘膜の細胞なら3日、肌や脳細胞は28日で
  生まれ変わる。新しい細胞が生まれれば、新しいネットワークが構築されて
  機能することになる。つまり、以前とは違う「新しい自分」になるのだ。



今、この変革の時代に生きる為のヒントを与えてくれる人類の究極の書『新約聖書Ⅱ(新共同訳 解説・佐藤優)』

みなさん、
こんにちは! にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

連載を少しあけると、夏の日差しも時折感じる季節になりましたが、
みなさん如何お過ごしでしょうか。

私はこの週末、東京支部で一緒に活動していた大空さんや福山支部代表の
田辺ファミリー、関西在住のパワスポツアー仲間と京都の神社仏閣めぐりを
楽しんで参りました。

神域のエネルギーを感じる人から私のように全く感じない人(笑)まで、好きに
お参りしてきたのですが、みなさん、ミロクの世をお祈りされていたのだと
思います。

私は最後に訪れた鶯の鳴く日向大神宮がとても清々しく感じられて
気に入りました。
小さな池には、戯れる3匹のサラマンダー(山椒魚)が。
1匹は体が大きく、お母さん?なのでしょうか。。。
今振り返れば、過去・現在・未来を表し、現在役のお母さんサラマンダーが
『いまここ』に生きる大切さを、そっと教えてくれたのかも知れません。


ところで、6月29日に神戸の健康道場サラ・シャンティーで、にんげんクラブ
東京支部代表世話人のSeiさんのコンサートと
アカシックリーダー澤野大樹さんの講演が開催されます。

今回は主催者ではなく一ファンとして応援?にかけつけますので、
神戸の六甲でみなさんとお会いできればうれしいですね。

さて、連載第49回目は、元ロシア外交官のプロテスタントで現在は職業作家の
佐藤優さんが解説する『新約聖書 2』をご紹介いたします。



以前ご紹介した『新約聖書Ⅰ』はイエスの生涯を描いた4つの福音書を収録して
いましたが、この『新約聖書Ⅱ』は①使徒言行録、②21の信徒への手紙、
③ヨハネの黙示録で構成されています。

イエスが語る言葉は少なくなり、使徒のパウロたちの言葉が中心となりますが、
現代を生きる我々に非常に多くの示唆と思考するきっかけを与えてくれます。

佐藤優さんは、『直感と感情で聖書を読むと、そこから何等かの問題解決に向けた
ヒントが得られる』と仰いますが、以下に、私が勉強になった佐藤さんと聖書の
言葉を記しますので、興味を持たれた方はぜひ『新約聖書Ⅰ』と共に手に取って
ご一読ください。

 

1.佐藤優さんの言葉

 ・人間は何らかのきっかけで、内側から変化していく
 ・キリスト教はイエスの出現を歴史における最大のカイロスと考える。
  神のひとり子であるイエス・キリストが現れたことによって、歴史の意味が
  完全に変化したと考える。すなわち、神によって約束された人間の救済は、
  イエス・キリストによって既に開始されているのだ。
 ・歪んでいしまったユダヤ教を正すことをイエスは意図していた。
  パウロはイエスの意図がユダヤ教の枠内では実現不可能だと考えていた。
  そこでイエスが救いであるというキリスト教を開いたのだ。
 ・パウロは神が人間を愛しているという現実が救済の根拠であると考えた。
 ・パウロは、イエスは人間が忘れてしまった愛を取り戻すことを、さまざまな
  たとえを用いて説いたと考える。
  イエスを雛形として、もう一度愛を回復することが、人間の救済なのである。
 ・愛を「かなしい」と合わせて理解することが重要だ。
  人間の力によって、制御することができない、心に働きかける超越的な力が
  愛なのである。
 ・キリスト教は本質において、反知性主義の立場を取る。頭の良し悪し、社会的
  地位などと人間の救済の間には何の関係もないというのが、キリスト教の
  基本的な教えなのである。
 ・人間は、善いことを行おうと望んでいても、実際には自らの意図に反して悪い
  ことばかり行ってしまう。それは、人間の中に罪が内在しているからだという
  パウロの洞察は実に鋭い。
 ・それぞれのテキストに魂をつかむ何かがある。
  この「何か」が魂の救済と関係している。
 ・人生は苦しい。世の中には、悪が強い力を持っている。私たち一人一人の
  心をみつめてみれば、そこには邪悪な要素が潜んでいることに気付く。
  この邪悪な要素をキリスト教は罪と考える。
  2000年前、パレスチナでイエスという青年が、自らの罪を認め、悔い改めれば、
  人間は救われると説いた。キリスト教の本質は救済宗教である。
 ・イエスという男は、他者のために生きるということを徹底的に貫き、その結果、
  国家によっても社会によっても受け容れられず、処刑された。
  新約聖書に記されたイエスに関する記録を読むことによって、私たち一人一人の
  心の底に確実に存在する超越性を察知する力が呼び起こされるのである。


2.使徒言行録より

 ・人間に従うよりも、神に従わなければなりません。
 ・主イエスご自身が「受けるよりは与える方が幸である」と言われた言葉を
  思い出すようにと、わたしはいつも身をもって示してきました


3.信徒への手紙より(21中7つはパウロ自身が書いたもの)

 ・なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、
  神がイエス・キリストによって上に召して、お与えになる賞を得るために、
  目標を目指してひたすら走ることです。~中略~
  いずれにせよ、わたしたちは到達したところに基づいて進むべきです。
 ・わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んで
  くださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。
 ・文字に従う古い生き方ではなく、霊に従う新しい生き方で仕えるようになって
  いるのです。
 ・わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを
  知っています。わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。
 ・肉に従って進むものは、肉に属することを考え、霊に従って歩むものは、
  霊に属することを考えます。
  肉の思いは死であり、霊の思いは命と平和であります。
 ・キリストがあなたがたの内におられるならば、体は罪によって死んでいても、
  霊は義によって命となっています。
 ・あなたがたは自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいる
  ことを知らないのですか。~中略~
  あなたがたはキリストのもの、キリストは神のものなのです。
 ・あなたがたの体は、神から頂いた聖霊が宿ってくださる神殿であり、
  あなたがたはもはや自分自身のものではないのです。
 ・知識は人を高ぶらせるが、愛は造りあげる。自分は何か知っていると思う人が
  いたら、その人は、知らねばならぬことをまだ知らないのです。
 ・信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。
  その中で最も大いなるものは、愛である。
 ・最初にキリスト、次いで、キリストが来られるときに、キリストに属している人たち、
  次いで、世の終わりがきます。
  そのとき、キリストはすべての支配、すべての権威や勢力を滅ぼし、父である
  神に国を引き渡されます。
 ・信仰によって、わたしたちはこの世界が神の言葉によって創造され、
  従って見えるものは、目に見えるものからできたのではないことが分るのです。
 ・人は行いによって義とされるので、信仰だけによるものではありません。
 ・夫たちよ、妻を自分より弱いものだとわきまえて生活を共にし、命の恵みを
  共に受け継ぐものとして尊敬しなさい。
 ・万物の終わりが迫っています。だから、思慮深くふるまい、身を慎んで、よく
  祈りなさい。何よりもまず、心を込めて愛し合いなさい。
 ・思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。
  神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。
 ・いまだかつて神を見た者はいません。わたしたちが互いに愛し合うならば、
  神はわたしたちの内にとどまってくださり、神の愛がわたしたちの内で
  全うされているのです。
 ・信仰には徳を、徳には知識を、知識には自制を、自制には忍耐を、
  忍耐には信心を、信心には兄弟愛を、兄弟愛には愛を加えなさい。


4.ヨハネの黙示録より
 ・わたしはあなたの苦難や貧しさを知っている。
  だが、本当はあなたは豊なのだ。(イエスの言葉)
 ・子羊と共に14万4千人の者たちがいて、その額には子羊の名と、
  子羊の父の名が刻まれていた。
 ・この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。時が迫っている
  からである。
  不正を行う者には、なお不正を行わせ、汚れた者は、なお汚れるままにしておけ。
  正しい者には、なお正しいことを行わせ、聖なるものは、なお聖なる者とならせよ。


平和に命を賭ける元共同通信記者であり芥川賞作家であり日本人、しいては、にんげんの辺見庸氏著『明日なき今日』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

昨年、東京では、本当に微力ながら僕なりに良い世の中(ミロクの世)を目指して活動し、
大下伸悦先生や池田整治先生に出演頂く講演会を企画させて頂いたり、大下伸悦先生
のご配慮で、この上なく素晴らしい先生方が出演される幸塾の月例会の司会をさせて
頂く僥倖にめぐり会いました。


そして、深い恩義により大阪転勤となり、最初にアポが入ったのは、First Ladyの
安倍昭恵さんとお茶会でした。

結局、安倍昭恵さんと会えなかったのですが、当初、このご縁の意味を自分なりに
考えた答えは、戦争をしてはいけないというメッセージを伝えなくてはならないという
思いでした。

これまで、多くのにんげんクラブ関係者が安倍昭恵さんに会われてますが、船井幸雄
会長が創設したにんげんクラブというのはそれほど重い使命がある、ミロクの世を願う
人が集う場だと思います。

アカシックレコードを読み解く澤野大樹さんは、東北の安倍一族の安倍さんが再び
首相になるのはご本人が自覚していまいが、言うなれば天(宇宙)の意志だと仰って
います。

日本古来の民アテルイが再び日本の表に現れ、真の日本を日本人が知り、気づき、
覚醒するためのステップだと教えて下さいました。

今この時、既定路線のTPP参加、憲法改正=アメリカの僕としての自衛隊の戦争
参加の道に歩もうとしている日本ですが、それを政治家が悪い、金融資本主義の
追従者が悪いとするのではなく、僕も含めた我々一人一人の集合意識がそうさせて
いるのだと理解しなくてはならないのだと思います。

ご縁あってこのブログを読んで頂いているみなさん、これから共に魂を賭して、良き
社会(ミロクの世)に向けて行動して参りましょう。

前置きが長くなりましたが、連載第48回目は、時代の本質を見抜き、平和に命を
懸ける辺見庸さんの著書『明日なき今日』です。



長文となりますが勉強になったところを以下に抜粋するので、興味を持たれた方は
ぜひご一読ください。


○現代社会。ファシズム或いは破滅への道
 ・暗く空虚ななかで、「無変化の装いをまとった全面的変化(崩ー壊)が起こっている」
  (ミシェル・ドゥギー)ことは間違いない。テロル以上の恐怖がそれだ。
 ・国家とは他ならぬわたしらの集合的夢がこしらえた幻覚であることをうたぐるべき
  ではない。
 ・現在は大いなる日の「事前」であるとともに「事後」であるとも考えられる。これから
  出来するだろう恐るべきことはむろん多々あるわけだけれども、すでにして生起して
  しまったカタストロフィだけども、充分、絶望に値すると思っている。
 ・誰が演出しているわけでもないのに、理性は狂気にすりかえられていく。それへの
  抵抗はあるようでいて、本質的にはない。
 ・世界全体、地球全体がもっと非常に強烈なアノミー状態となっている。アノミーと
  いった場合、空間的にも思想的にも秩序がなくなっているわけなのだけれども、
  もっとカオスに近いものに突き進んでいるのではないか。詩的に言えば、万物発生
  以前の、秩序なき大地に回帰しつつあるようです。
 ・人類がかつて経験したこともないアノミー状態にあるのに、しかし、マスメディアは
  そうではないように言い張っていますね。
 ・「希望なき人々のためにのみ、われわれには希望があたえられている」と喝破した
  のはヴァルター・ベンヤミンでした。彼はファシズムのはじめにそう言ったのですが、
  この言葉は現在にも合致します。
 ・街頭での無差別殺人事件の加害者と被害者は、次の時点には立場が逆転している
  可能性がある。類似の事件と相克は止揚されることなく、いま無限に反復されている。
  われわれはそんな世界に住んでいます。  
 ・思うに、社会全体で共有可能な「普遍的な価値意識」がこれほど希薄になった時代は
  初めてでしょう。
 ・二十一世紀現在にいるわれわれは、滅亡をもっと迫りくるものとして予感しなければ
  ならないのに、「復興」音頭で踊りをおどっている。
  ・社会システムはわれわれの精神構造を含めて、なにか新しいものが生まれてくる
  にはもっと強いインパクトを受ける必要がある気はします。
 ・この国はまさに「自由と抑圧、生産性と破壊、成長と退化の恐るべき調和」を示して
  いる。  ついでに加えれば、正気と狂気の協調的混合社会でもある。
 ・去年ACジャパンがずっとしつこくたれ流していた「あいさつの魔法」「こだまでしょうか」
  のかわりをいま、NHKの「花は咲く」がやっている。~中略~「花は咲く」だって、優しく
  美しいけれど、もう見事な翼賛歌ですね。原発再稼働や日米軍事協力強化といった
  ものに対してNHKはもちろん最後まで抵抗するわけがない。激しい争論を導くことも
  避ける。社会が闘争化せず、諧調のうちに和むように「花は咲く」を流し続けるので
  しょう。そうしろと政治権力からは言われていないでしょう。強制的演出者や独裁者が
  なくても、新しいファシズムは展開可能です。現実にそうなっている。
  そこです、問題は。
 ・人間の存在価値というものが、オーバーでも何でもなくたんなる支払能力と等値化され
  てしまった。~中略~この剥き出された状況はもっと拡大するんじゃないかと思うし、
  それが結局、ひとの身体というものを突き動かすんじゃないかな。ぶつくさ小理屈を
  言ってるどころじゃなくなるよ。それはかつてのような階級闘争の理論からくるのでは
  なくて、やむにやまれないもっと本能的な行動、発作的暴力として出てくる可能性が
  あるんじゃないかと僕は予感している。
 ・ひとは事実上、家電の端末化した。このネット社会、デジタル社会というものが、人間の
  生体にいかに合わなくなって、途方もないストレス、負荷を負わせているかにあまりにも
  気がついていない。マスコミもそうだけど、本当に生きた、爛々とした目なんかどこにも
  ない。内面が壊れているのです。
 ・勇ましい発言をすればするほど大衆受けする時代がすでに来た気がします。
 ・ミリタントな気分を誰がたきつけているかというと、政治家だけでなく、戦前、戦中もそう
  だったけれど、マスメディアですよね。マスメディアが盛んに笛を吹き、人々が踊りを
  おどっている。
 ・大震災や原発事故のようなことが起きると、人間の情動は不安定になる。そんな時に
  もてはやされるのが石原氏や橋本徹氏のような論調。好戦的な論調に溜飲を下げる
  者が増え、支持を得やすいわけです。
 ・言うべきことを言わず、なすべきことをしていない。期待された行為を行わないことに
  よって成立する犯罪を「不作為犯」と言いますが、マスメディアもそうではないでしょうか。
  それが全体として新しいファシズムにつながっていく。いま、この国には間違いなく、
  もう後戻りできないくらいの勢いでおかしな気流がわいてきています。
 ・僕は破局の予感というものを今も持っている。またもっと大きな震災は来るだろうし、
  新しいネオファシズム的なもの、この勢いは止まらないだろうと思っています。
 ・資本とテクノロジーと人間の欲望とか弱さという近代の本質が、集中的に出ているのが
  原発の問題だと思います。近代は長くそれを隠してきたのですが、3・11の衝撃で
  みんな剥き出されてしまった。しかし、剥き出された近代の断面をわれわれはしっかり
  正視していない。立ち止まって整理できていないわけです。
 ・メディアの責任は大きいと思います。ただ、メディアの責任と言った場合、どうしても
  僕らは人格的に考えがちだけど、集合的な意識であって、誰も責任をとろうとしない。
  結局、僕は個体に帰すると思うんです、「個」に。つまり、わたしはどう考えるか。
  どう振る舞うべきか。自分はどう思うのか、どうするのかと。

○天皇(制)
 ・いまもはびこっているのは何かと言えば、「天皇利用主義者」と「天皇制的俗物」です。
  いまの天皇や皇太子はそのことを見通していると思います。
 ・(いまの天皇は)ラディカルかどうかはしらないけれども、相当の見識と批判的精神を
  もっているかもしれない。皇太子もね。でも、誰もそれを支えないし、制度から解放して
  あげようという人がいない。天皇一家の人権を考えようとしない。実際上の人権蹂躙
  なのです。
 ・この国の死刑と死刑囚に関する語られざる意識は、天皇制同様に、ほとんど言語化
  不能の闇と桎梏がある。

○未来への文芸・思想、そして希望
 ・われわれは間違いなく、今来てもおかしくない次のメガクウェイクを待っているわけで、
  それを踏まえた思想や文芸がないといかんのだけど、まだないと思う。
 ・安保だけじゃない、経済もみんなアメリカ頼み。そこから脱却して何か新しい社会、
  コミュニティーのありようってないのか、思想家も文芸をやる人間も見いだせなかった。
  それを敗北感として僕は持ちますね。
 ・身体をはった徹底的なパシフィズム(平和主義、反戦主義)が僕の理想です。九条死守・
  安保廃棄・基地撤廃というパシフィズムではいけないのか。丸腰ではダメなのか。国を
  守るためではなく、パシフィズムを守るためならわたしも命を賭ける価値があると思い
  ます。僕には長かった近代の思想というものはもう終わりに来ているんだという自覚が
  ある。
 ・九条とか憲法とかが抜け殻のようになってきた。これではまるで偽善者のお飾りです。
  それでも俺は九条を守るべきだと思う。憲法を俺は今も有用であると考える。
  自己身体を入れ込んでそう思う。同時に、有用なものを実行することが出来なかった
  のがなぜなのかと問う。
 ・新しいイデーというものが出てくるためには一回、完全に滅亡し崩壊しないと駄目だと
  いう思いはありますね。文学的直観に過ぎないと言われればそうなんだけれども、
  徹底的な敗北の中からじゃないと新しいものは生まれてこないだろうなというのはある。
 ・現代はむしろ古代化しつつあると感じたりする。いまを部分的に切り取ると、原始に
  もどっているようなところがある。そういう観点を自分の感性をフル動員して深めないと、
  「現在」というものは描きえないと思っています。
 ・僕自身としては、結局言葉や文は、何かを失ったり傷を受けたり奪われたりしないと
  生まれてくるものではないんだと思います。~中略~ つまり、ものを書くということは、
  俳句であれ詩であれ散文であれ、受傷が前提にあるのだと思います。
 ・僕はこう思うんですよ。傷を受けて、ものを書くーそのこと自体が希望なのではないかと。
  人間というものの凄さですよ。多くの人がなくなるようなことが起きて、それでも奈落の
  底で詩を書く、句を詠む。こんなに大きな希望がほかにあるだろうか、と思います。
  ~中略~ 自分に備わった能力を確認していくことこそが、人間の希望なのだと思います。
 ・詩は言霊の芸術です。~中略~ 芭蕉の「旅に病んで夢は枯野を駆け巡る」。
  夢は枯野を駆け巡る。これは死ですよね。俳句というものには凄絶なものがあるなと思い
  ます。~中略~ 一句に命を賭ける。それは俳句という短詩の凄さではないですか。
  俳句の17文字が全宇宙を持つという。

深い経験と智慧から導かれた心と体の健康へのヒント満載の良書・鳴海周平氏著「健康の基本 心と体を健康にするカンタン習慣63」

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

GWは楽しく過ごされましたでしょうか?

私は祖母の87歳のお誕生日会や父の8回忌等で、家族・親類に出会う機会が多く、共に
楽しい時間を過ごしたのですが、今この世の中で進行している真実については中々話が
できずに、歯がゆい思いをしました。

これまで池田整治さんの本をプレゼントしたり、講演に誘ったりしてきたのですが、今は
Facebookで繋がっていることもあり、押しつけがましくならないSNS(ソーシャルネット
ワークサービス)での自然な情報共有が真実を世に広める鍵かなと漠然と考えた、
そんなGWでした。

ほんとうは顔と顔を突き合わせて、語り合うのがベストなんでしょうけどね。
全国各地のにんげんクラブの講演会や寄合などに誘ってみるのも良いかもしれませんね。


さて、連載第47回目は、にんげんクラブHPでブログ~鳴海周平のホットひと息「健康タイム」
を執筆中の鳴海さんの「健康の基本 ~心と体を健康にするカンタン習慣63~ 」をご紹介します。

本書は北海道で健康商品を開発・販売する(株)エヌ・ピュア代表の鳴海周平さんがその経験と
多くの師や優れた文献から学んだ心と体の健康のためのヒントが満載の良書です。

全7章の各章末には、日本ホリスティック医学協会会長の帯津良一さんが、その深く癌治療に
関わってきた医者としての経験と幅広い見識で養生講話を掲載しており、

著者の鳴海さんと監修の帯津さんが二人三脚で、その広い視野と経験から、自然の摂理に
適った生活の実践による心と体の健康のノウハウを分りやすく、時に思想的な深みを持って
説明されています。

以下に勉強になった言葉の一部を文中よりご紹介しますので、興味を持たれた方はぜひご
一読頂き、その簡潔で実践可能な63のヒントを習慣にされてみては如何でしょうか。


 

 ・顔は五臓が表れる場所でこすると内臓が元気になる
 ・心と体を弛めると氣がスムーズに流れ自然治癒力が上がる
 ・小食が長寿遺伝子を活性化させる
 ・人間の犬歯・切歯・臼歯の割合で考えると肉・魚類:野菜:穀類の摂取割合は
  12.5%:25%:62.5%が良い
 ・一物全体が生命体にとっての理想食
 ・長息は長生き
 ・今の心と書いて念になり、「これから」も「これまで」をも創っている
 ・言葉(口ぐせ)が心の方向性を決める
 ・食べ過ぎないことは自分の命を養うと共に他の命を大切にすることにも繋がって
  いる
 ・創(はじ)めることを忘れなければ脳は「良い循環」をつくっていつまでも心ときめく
  毎日を楽しむことができる
 ・自然界が奏でるリズムは競争ではなく共奏です
 ・難局という節はその人の人生をより豊かにしてくれる本当にありがたいものなのです
 ・聖書の創世記に「神はこのように人をご自身のかたちに創造された」という一節が
  あります。神様は宇宙そのものですから、人間はまさに「宇宙の縮図」であり、自然の
  一部ということになるでしょう
 ・天・地・人々・我一体の境地はこころと体が最も理想的な健康状態を保っている時の
  境地であります
 ・調和とは決して静的なものではありません。本来は動的なものなのです。沸々と煮え
  たぎるものがなければなりません。ベルクソンの言う「生命の躍動」です。
  健康とは生命の躍動を内に秘めた、秘匿された調和だったのです


以前にもブログでご紹介したように、先月、著者の鳴海さんと知遇を得る僥倖に恵まれた
のですが、とても穏やかで優しいお人柄でした。

同時に本書表紙の湖面や胎児の羊水に輝く光のエネルギーのような煌く絵を描かれた
はせくらみゆきさんにもお会いできたのですが、本書にも書かれているとおり、
必然・必要・ベストのご縁のきっかけを頂いた北海道の村松祐羽さんに感謝です。

イエスの生涯を新約聖書と西洋宗教画で旅する中野京子著『名画と読むイエス・キリストの物語』

みなさん、こんにちは!

にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

世話人を名乗りながら、東京から大阪へ引っ越してきたこの1か月は本ブログ以外には
何も活動できておりません。。。
愛知のミロクフェスティバルが盛り上がりを見せる中、充電期間にしていたら、充電しすぎて
風邪を引いてしまいました。(笑)

職場でインフルエンザが猛威を振るっていたので、もしやと心配しましたが、ただの風邪の
ようで一安心です。(出勤停止にならないので)

ご近所のお医者さまは感じの良い方で、普段、薬を飲まない方針だと伝えるとを快く受け
入れてくださり、一応とんぷく薬だけを処方して頂きました。

熱も身体を良くする働きということで、余程高熱で辛くなければとんぷくも服用せず、自己
自然治癒力で心身をリフレッシュ予定です。


さて、連載、第46回目は、新約聖書に描かれたイエスの生き様を西洋宗教画と共にとても
わかりやすく解説してくれる中野京子氏著『名画と読むイエス・キリストの物語』をご紹介します。


著者の中野京子さんは、『怖い絵』シリーズでスペインのベラスケス等の名画の裏に
隠された時に恐怖の真実をわかりやすくご紹介されている作家・ドイツ文学者であり、
私も5冊程大変興味深く拝読&勉強させて頂きました。

本書には以下の特徴があり、(人間としての)イエスの生涯を非常にわかりやすく、
文学者らしくドラマチックに楽しく、多数の西洋名画とともに解説してくれる良書です。

以前、新約聖書を全部読むのはちょっとという方や西洋絵画がお好きな方はぜひ
ご一読されてみては如何でしょうか。
きっと素晴らしい絵画にも巡り会えることと思います。

1. イエスとイエスを取り巻く、父ヨセフ、母マリア、洗礼者ヨハネ、マグダラのマリア、
  12使徒、時の為政者ヘロデ大王等の関係が名画の顔部分と簡潔な文章と関係図で
  分りやすく紹介されている。

2. イエスの生涯の足跡がわかるパレスチナの地図やエルサレム市街図があり、
  空間的・視覚的にも当時の状況を理解できる。

3. 巻末に用語解説があり、聖書初心者でも読み進めやすい。

4. イエスの生涯を時の流れの13章で、関連する西洋名画とともに、当時のローマ帝国
  支配下にあった時代背景やパレスチナの情勢、ユダヤ教の慣習も説明しながら、
  非常に分りやすく、親しみやすく、さらにドラマチックな読ませる文章で解説している。


第一章 幼子イエス

  フラ・アンジェリコ 受胎告知 1430年代、
  ラファエロ・サンツィオ 聖母の結婚 1504年
  アルブレヒト・デューラー 東方三博士の礼拝 1504年
  二コラ・プッサン 嬰児虐殺 1628~29年

第二章 洗礼     

  ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 大工の聖ヨセフ 1640年頃
  ミケランジェロ・ブオナローティ 聖家族あと幼い洗礼者ヨハネ 1506~08年頃
  アンドレア・デロ・ヴェロッキオ
  (天使は師であるヴェロッキオを打ちのめしたレオナルド・ダ・ヴィンチ作)
  キリストの洗礼 1473~78年頃

第三章 荒野の修行
     
  イワン・クラムスコイ 荒野のイエス・キリスト 1872年
  ルーカス・クラナッハ ヘロデの饗宴 1531年
  ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ 山上の誘惑 1311年
     
第四章 伝道
      
  ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ 聖マタイの招集 1598~1601年頃
  ギュスターブ・ドレ イエス、水上を歩く 19世紀中頃        
  レンブラント・ファン・レイン イエスと姦淫の女 1644年

第五章 奇蹟
     
  コジモ・ロッセッリ、ピエロ・ディ・コジモ 山上の垂訓 1480~83年
  パオロ・ヴェロネーゼ カナの婚礼 1562~3年頃
  ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ ラザロの蘇生 1890年(ゴッホ没年)
     
第六章 女たち

  ピーテル・パウル・ルーベンス パリサイ人シモン家の晩餐 1618~20年頃
  アンニーバレ・カラッチ キリストとサマリアの女 1602~3年頃
  ティツィアーノ・ヴェッチェリオ 悔悛するマグダラのマリア×2 1560年代、1530年頃
     

第七章 使徒たち

  アルブレヒト・デューラー 4人の使徒 1526年
  ピエトロ・ペルジーノ ペテロへの鍵の授与 1481~82年

第八章 エルサレム

  エル・グレコ 神殿を清める 1600年頃
  ピエトロ・ロレンツェッティ キリストのエルサレム入城 1320年頃
     

第九章 最後の晩餐

  レオナルド・ダ・ヴィンチ 最後の晩餐 1495~97年
  ジオット・ディ・ボンドーネ ユダの裏切り 1302~05年
  ドメニコ・ギルランダイオ 最後の晩餐 1480年代

第十章 ゲッセマネ

  ジオット・ディ・ボンドーネ ユダの接吻 1304~05年頃
  アルブレヒト・アルトドルファー ゲッセマネの祈り 1515年
  へリット・ファン・ホントホルスト 聖ペテロの否認 1623年頃

第十一章 裁判

  ヤコポ・ティントレット ピラトの前のキリスト 1566~67年頃
  ピエトロ・ロレンテッツィ 首を吊ったユダ 14世紀
  ヒエロニムス・ボス この人を見よ 1475~85年頃
     
第十二章 磔刑

  ディエゴ・ベラスケス キリストの磔刑 1632年頃
  ジャン・フーケ 十字架を担うキリスト 1445年頃
  アンドレア・マンテーニャ キリストの磔刑 1456~59年
  アンゲラン・カルトン アヴィニョンのピエタ 1455年頃
  ハンス・ホルバイン 墓の中のキリスト 1521年頃

第十三章 復活

  マティアス・グリューネヴァルト キリストの復活 1512~15年頃
  アントニオ・アレグリ・コレッジョ 我に触れるな 1525年頃
  ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ 聖トマスの懐疑 1602~1603年頃
  アンドレア・マンテーニャ キリストの昇天 1466年頃
  ミケランジェロ・ブオナローティ 最後の審判 1536~41年

悪無限の狂気の世と化した日本で戦う作家・辺見庸氏著『国家、人間あるいは狂気についてのノート』

みなさん、

こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか。

いよいよ4月27日(土)のにんげんクラブ愛知大会・ミロクフェスティバルが近づいて参りましたね。
にんげんクラブ東京支部からは、飯塚弘明さんが講師で参加されますが、多くの友人や仲間が
参加を予定しています。

このにんげんクラブの会員達が築き上げた一日に32名もの講師が出演する日本の一大イベントが、
これからのミロクの世の雛形として、100匹目の猿現象の礎として、大成功を収めることを心より
祈念しております。


さて、連載第45回目はこれまで何度も取り上げてきた、時の実相を看破できる稀有な作家・
辺見庸氏の『国家、人間あるいは狂気についてのノート』をご紹介します。

これまで半ば心酔して辺見さんの著書を読んで来ましたが、今回の読後感は以前と少し
違っていました。

辺見さんのように怒りを良き世へ変革させるダイナモとするよりも、きれいごとかも知れませんが、
たとえ辺見さんの万分の一の力であったとしても、アート(思考)を良き世へのダイナモとしたいと
願う自分がそこにいたのでした。

甚だ微力ですが、若い画家さんの絵を購入するなどして支援し、(魂的に)深くお付き合いさせて
頂く中で、私なりに心の軸が変化しているのだと気づきました。アーティストのみなさんに感謝です。

本書は辺見庸コレクションⅣですので、書下ろし部分は少なく既出の再編集構成になっていますが、
やはり多くの気づきを得られました。

以下に文中から印象に残った所をご紹介いたします。


・明視しえていたと思っていた景色や音にある日、かすみやブレやゆがみが生じ始めたのである。
 ~略~ ひとの顔も、ゴヤの「自慰する男を嘲る二人の女」の人物たちのように、尋常ならざる
 隈取りやこの世ならぬ陰影をおびて視えた。そう視えたとき、ほんの一瞬だが、ひとの背後に
 神がかった光を感じたことが忘れられない。やがて私は脳出血でたおれ、半身が石化し、記憶
 や発話、情動のあらかたに変調をきたし、脳血管障害者の病棟に入院した。たおれる前から、
 そして入院の前後に学んだことの第一は、自分のなかに他者が棲んでいるということである。
 次に、見るものはかならず視られているということである。

・我々の持ちあわせている言葉が我々の事実にどれほど肉迫しているか、甚だ疑問なところが
 あると思っています。むしろ別の事実を剽窃している可能性がある。マスメディアはあらかじめ
 疑ってかかったほうがいい。それは個人の問題としてではなく、システムの問題としてです。
 とんでもない幻影の生産機構になっています。

・テレビはいま、現在という歴史の妖気も狂気も、まるで正気のように見せている。

・資本とデジタル世界が、おびただしい記号と表象とコピーを無限に濫造しつづけることにより、
 ひととモノから意味と価値と本質を剥いでいき、剥がれた価値の空隙にまたべつの記号と表象
 とコピーを自動的にはめこんでいく、この反復と再生産のプロセスはもはや「悪無限」とでもよぶ
 ほかない、狂気のめぐりである。われわれはいま、いつまでも終わることのかなわない狂気の
 めぐりをひたすらめぐっているのであって、ひとの魅力だの魔性だの善だの悪だのは、もうでる
 幕がないのである。

・私がいちばん気にしているのはこの時代のファシズムは、我々が自らやってしまうことであると
 いうことです。一生懸命、真面目にやってしまうということです。

・中国という事実と、我々が考えるネーションというあらまほしきイメージが比較にならないほど違う
 のです。

・僕が中国で勉強したのは、ある種の虚無的な考え方です。何億もの人々に向かって何かを言って
 いるんだけれど、誰も信じていないという虚無。武田泰淳はそれを「巨大な海綿状のもの」と表現し
 ました。

・中国人たちはやるときは必ずやるんですよ。いつでも一週間くらいで戦争の準備をするでしょう。
 少なくとも交渉過程のなかに戦争を組み込むということが、我々が考える近現代の歴史的な表現を
 打ち破るようなかたちで出てくる。それが中国ではないかという気がしてしかたありません。

・「ひとは無から生まれてきた。ひとり、またひとりと・・・・・・」「憎しみこそが最後の人間らしい感情、より
 骨に近い気持ちだった」「愛は最後にやってくる。愛は最後に蘇る」(ヴァルラーム・シャラーモフより)

・病とは実に深い人間の変化だと思います。喩えようもなく神秘的で、抜きがたく我々のテーマである
 と思います。一枚一枚、人間が剥き出されていくのです。祖型があらわれてくる。

・僕は素直に言って、人間社会の共同性というところから希望を繋ぐことが、どうしてもできない。逆に
 人が滅んでいく、壊れていく、そのプロセスにむしろ共感するというのでしょうか。そちらのほうに間違い
 のない何かいかがわしくない何かを感じます。

・かねて予感していたものがついにやってきた。それは言いかえれば、狂気がどんなものでありえたか
 がわからなくなる日であり、それがまさに現在である。ことここにいたって抵抗などという、そらぞらしい
 もの言いをする気はない。わたしは狂者の錯乱した暗視界の奥から、いかにも正気を装う明視界の
 今風ファシストどもを、殺意をもってひとりじっと視かえすであろう。晴れやかな明視界にたいする、
 これがわたしの暴力である。

 

世界最高の言霊『ありがとうございます』を世に放つ、人生を変える究極の書「人生を変える言葉『ありがとう』」(野坂礼子著)

みなさん、

こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?

私は先日、船井幸雄会長も親しい北海道の村松祐羽さんの宝塚でのお茶会にお誘い頂き、
本HPでブログ連載中の鳴海周平さん、アーティストのはせくらみゆきさん、バシャールの本に
携わっている尾辻かおるさんたちとのすてきなご縁を頂きました。

祐羽さん、ありがとうございます!

大阪転勤後に仕事よりも先(笑)に、決まったアポイントメントがこのお茶会でした。

きっと必然・必要・ベストのタイミングとメンバーだったのでしょう。これからが本当に楽しみです。



さて、連載第44回目は、笑顔セラピスト野坂礼子さんの『人生を変える言葉「ありがとう」 』を
ご紹介いたします。




野坂さんは『ありがとうございます』が世界最高の真言・一大調和の言霊で、毎日最初は
100~300回、その後、数千回、1万回と唱えて行くとそれだけで運が好転し、他者と比べる
ことなく、生きている幸せを感じることができる(言うならば、心・魂が覚醒する)と説きます。

その著『未来から考える新しい生き方』で感謝に生きるとシンクロニシティが起こり出すと
仰ったのは船井勝仁さんでした。

私は『ごめんなさい』『許して下さい』『愛しています』『ありがとう』を唱えて心のクリーニングを
することで問題を解決するハワイの秘伝『ホ・オポノポノ』を毎日数年間実践したところ、5年
振りに手紙の返事が来る奇跡がありましたが、

英語の『Thank you』が私はあなたに感謝するという二者間の言葉であるのに対して、
『ありがとうございます』は私とあなたとこの奇跡を起こして頂いた神との三者の関係による
最高の言霊であり、その一語一語に意味があることが分りやすく説明されています。

『ありがとうございます』の効果以外にも真理と思われる言葉が多くちりばめられており、
ミロクの世(大調和の時代)の実現に向けた究極の書の一つだと感じました。

PHP文庫版にはCDはついていませんが、本書に限っては信じるものは救われるというのも
言い得て妙であり、直感でピンと来た方は本書を手に取り、アルファー波が出る長い息を吐き、
笑顔をつくり、ツイテル体操を実践し、ありがとうございますを毎日唱えてみては如何でしょうか?

私は本書を4月8日(月)に神田司町フロンティアショップのSeiさんからご紹介頂き、いつもより
多めに『ありがとうございます』と感謝していたら、5日後の4月13日(土)に銀座のギャラリー
枝香庵で二人の方から新品の本を3冊もプレゼントして頂きました。

そこは2か月前に自身のコレクション展で作家さんらに本をプレゼントした所でしたので、善意の
循環が廻りだしたサインだと受け取っています。

最後に心に残る野坂礼子さんの言葉を文中より、いくつかご紹介いたします。



・人への最高の贈り物は真理やそれを実践するコツを伝えることです。
・本当のプラス思考は全て必要なものは与えられているという絶対安心を根本にもって生きて
 行くことです。
・大自然のありようとは、相手を救うことが自分を救うことです。
・与えれば与え返されるものなのです。愛すれば愛されるものです。
・大自然は愛というエネルギーなのです。
・人に与えつくし、愛するとき、人間は神そのものなのです。
・人生は必要なときに必要なことが起きます。
・あなたが変わると、あなたの周りが変わります。すると今あなたを悩ませているいろんな問題も、
 スムーズに流れ始めます。
・今あることを感謝で、今ここで、"新た"めて受け取りなおす生き方、これが天命に生きるという
 ことです。そして今ここで新ためて、受け取りなおすための言霊が「ありがとうございます」です。


アニメ界最高のキャラクターデザイナー安彦良和氏による、イエスへの共感とキリスト教批判を込めた聖書漫画『イエス』

みなさん、こんにちは!
にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

『敷島の大和心を人問はば、朝日に匂ふ山桜花』 (本居宣長).

美しき日本人の心、桜を満喫されたことと思います。

この春私は様々な方の真心に支えられ、約12年ぶりに東京から生まれ育った大阪で
働かせて頂くことになりました。

新たな出会いがあり、船井幸雄会長の「全ては必然、必要、ベスト」という真理の言葉を
改めて噛み締め、感謝の気持ちで過ごしております。

流水さんこと大下伸悦先生に教わった、働く=はたらく=端楽(周りの方が楽になる、
楽しくなる)の精神を行動にうつしていければと思います。

読者のみなさんもこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

さて、連載第43回目はアニメ・ガンダムのキャラクターデザイナーであった安彦良和氏が、
新約聖書の深奥を漫画という芸術表現で描ききった『イエス』をご紹介します。



本書は新約聖書で一番最初に書かれた『マルコによる福音書』と史料的価値の高い
『ヨハネによる福音書』を主軸に展開されます。

ローマ帝国支配下の当時のイスラエルの世相も取り込み、編者ヨハネが「イエスに
愛された弟子」とだけ記した弟子を主人公としてヨシュアと名づけ、イエスの言葉を
引用しながら、少年ヨシュアの成長を通して、良心の宗教改革者であるイエスの実像を
浮き彫りにします。

そして、最後、磔刑の後の復活について独自の解釈で幕を閉じます。

良心の宗教改革者であるイエスへの共感とイエスの死後にイエスの言説・行動を
復活神話に作り変えてしまったパウロ達弟子が創ったキリスト教への批判の想いを、
情感溢れる物語とその美しく官能的な絵で、優れた宗教画の如く見事な藝術へと
昇華させています。

ここからは簡単に安彦良和さんについてご紹介します。

安彦さんはガンダムの他に、勇者ライディーン、クラッシャー・ジョー等のキャラクター
デザインを担当し、巨人ゴーグ、アリオン、ヴィーナス戦記では更に原作と監督も努めた、
ナウシカの宮崎駿さんやガンダムの富野由悠季さんと肩を並べる日本のアニメ作家です。

ここ10数年は漫画に専念されていますが、古事記・神武天皇を漫画にしたナムジ・神武
など、歴史(戦史)的、社会的に意義深い名著も多数世に輩出されています。

その絵の美しさは、2008年にプラハで見たアルフォンス・ミュシャの絵と同質だと(個人的に)
直感したほどの高いレベルにあるのではないでしょうか。

それほどに線と色彩が美しく、その佇まいは叙情的かつ官能的で、ミュシャと同様に天から
ギフトを授かった藝術家(アニメ作家・漫画家)である安彦さんの憂国の心の先には、世界の
福音を願う温かい心が感じられます。

前々回で佐藤優さんの解説付き新約聖書Ⅰ(4つの福音書を含む)をご紹介しましたが、
短時間で聖書のエッセンスを掴みたい方にお薦めいたします。

そして、本書でイエスに興味を持たれたならば、ぜひ新書版の新約聖書Ⅰも手にとって
頂ければと思います。

少年と少女の魂は絶望を越え日本と世界の未来へ向かう。被災地の子どもたちの作文集完全版『つなみ』

みなさん、こんにちは! にんげんクラブ世話人の川端淳司です。

2013年の春が訪れましたね。新しい季節・新しい時代の幕開けです。

みなさんは3月11日をどのように過ごされましたでしょうか?

私は2時46分から一分間の黙祷を行いました。
この日、日本全国の会社の同僚が黙祷を捧げたのですが、日本人はきっとこの時気持ちが
一つになったのだと思います。その一人一人の気持ちを良い未来に繋げたいですね。

6時15分からは神田司町のフロンティアショップで東京支部の定例会を開催しました。

言霊研究家の大下伸悦先生、佐々木重人さん、澤野大樹さんも参加下さり、大下先生の
アワの歌による鎮魂祈念に始まり参加者全員で黙祷を行い、被災地の少年少女の作文を
朗読しました。その後、ガイアの夜明けでも放映された震災復興プロジェクトで活躍された
佐々木重人さんからその体験談や石巻の海産の現状について伺い、最後は、よりあいで
これからのミロクの世(理想社会)や各自の想いについて語り合い素敵な時空間が幕を
閉じました。

私が世話人として開催する東京支部定例会はこれで卒業ですが、これから東京支部の
仲間たちが定例会やファミレスよりあい等で関東一円で渦を巻き起こすのがとても楽しみ
です。

東京支部の仲間たち、事務局のみなさん、大下伸悦先生、フロンティアショップのSeiさんと
淳子さんにはただただ感謝の気持ちで一杯で、この場をお借りして深く御礼申し上げます。
本当に素敵な体験の場をありがとうございました!


さて、連載第42回目は定例会で参加者に朗読していただいた被災地の少年少女の作文集
つなみ』をご紹介いたします。


130ほどの作文を読み終えて印象に残ったのは、極限の悲しみや苦しみを受けて、他者への
感謝を忘れず、生きているだけで幸せだという心境と苦しんでいる人を助けたいという利他の
心を持つに至る少年少女の魂の進化の輝きと清らかさでした。

文中から心に残った言葉を以下に抜粋いたします。

3・11で亡くなられた方の分まで日本人・地球人として一生懸命に生き、未来の子供たちのために
良い世界・ミロクの世を共に築いて参りましょう!


○小5女子 私はこの大震災でふつうの生活がとても幸せだということに気づいた。
 私はこの体験を何かにいかしていけたらいいなと思う。
○小5男子 いきてるだけでもさいこうです。
○小5女子 家がなくなり、どこに行こうか、とうほうにくれる今、みんなで「笑顔」を忘れず、
 石巻の 復興に向けて、がんばって、前より、良いくらしを作っていきたいです。
○小6女子 やっぱり食料、水、電気、ガス、安心感は、とても大切なものだと考えさせられ
 ました。
○高1男子 俺は生きてきたこの16年の間に、悲しみ、苦しみ、悔しさ、寂しさ、つらさ、恐さ、
 ひもじさ、喜び、楽しみ、うれしさ、すべてを体験しました。~略~ 不眠不休で働いてくれて
 いる自衛隊の皆様、 感謝してます。本当にありがとうございました。
○小1男子 こまっている人がいたら、ぼくもたすけてあげたいです。
 そんなつよくてやさしい人になっていきたいとおもいます。
○小6女子 人は決してひとりでは生きていけないこと、そして、ひとりではできないことでも
 誰かと力を合わせれば必ずできることを強く思い知った気がします。~略~ 自分は今、
 本当にたくさんの人の力で生きているのです。「ありがとう」の思いをいつもいつまでも
 忘れずに生きていこう、そう強く思います。~略~ あたりまえのように思えていたその
 一つが決してあたりまえなのではなくて、とても大切で幸せで何よりもの宝おのだと思う
 のです。
○中1女子 この震災がなければ、普段の生活では知り得ないことを知ることができた。
 ~略~ 決して諦めずに、希望をもって頑張れば、絶対乗り越えられるんだ、と最近強く
 思うようになった。
○小4男子 しばらくして、ぼくの親友が気中に来た。そのとき、おもいきり泣いてくれた。
 どうしたのときくと、「友達だろ」と言った。ぼくは、うれしくて、うれしくて、たまらなかった。
 ぼくは、ぼくのために泣いてくれる人こそ、「友だち」だと思った。
○中1女子 こうして大好きな家族とご飯を食べられることを、寝れることを、すごく幸せに
 思います。~略~ この記憶とたくさんの方々への感謝の気持ちは、私と共に明日へ
 向かっていくのです。
○中2女子 一番考えわかったことがあります。それは、人は支えあい、協力することが
 大切だということです。 ~略~ 私はこの震災で学んだこともあります。それは、一日
 一日を楽しく過ごし、生きているのは奇跡だということです。
○中1男子 千年に一度の大地震がおき大津波が発生し福島県の原子力発電所に大きな
 影響をあたえ今のような事態になりましたがそれを僕は、不幸だけとは思っていません。
 逆に僕は前より心が成長できた気がします。これからも福島県だけでなく、東北・日本
 復興に向かってがんばっていきたいです。
○中3女子 私達はこの出来事が起こったことにより、逆に学ぶことができたのだと思います。
 ~略~ もう、このような体験は繰り返したくないです。だからこそ、人は少しずつでも進んで
 いかなければならないのだと思います。私達は今、生きています。力強く生きているのです。
 震災で亡くなった人々を忘れないでください。彼らは生きていたからです。
 私の一番初めに言った学んだ事、それは生きる事です。一番当たり前で、一番難しいこと
 ではないでしょうか。~略~ 一人として、世界から欠けてはいけないのだと学びました。
 誰かが欠ける事により、誰かが言葉では表せない傷を負うと知り、本当に生きる事は大切
 なのだと、この体験を通して改めて学びました。世界中のみなさん、私たちに救いの手を
 差し出してくれてありがとうございます。本当にありがとう。被災者のみなさん、地球上の
 みなさん、この事実は語り継ぐべきだと私は思います。
 東を見てください。私たちのために明日はあります。

人間の無意識領域に突き抜ける、世界で最も読まれた書物:新約聖書1(佐藤優さんの深奥な解説付)

みなさん、お久しぶりです。
東京支部世話人の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?

私は先週、銀座のギャラリー枝香庵で所有絵画のコレクション展を開催しました。

在廊できたのは土日のみでしたが、素敵な画家さん、ギャラリーオーナー、有名な
コレクター、友人・同僚、それににんげんクラブの仲間たちとお話して楽しく有意義
な時空間を過ごすことができました。

自分の夢・使命であるアートでミロクの世を創造するための、小さな小さな種火を
灯すことができた気がしております。アートコレクターという美術雑誌に記事が掲載
されるので、興味を持たれた方はご参照ください。


最近、日本人が海外で亡くなるニュースが続き少し気がかりですが、3月11日に神田
司町の新生フロンティアショップで東京支部の定例会を開催いたします。

改めて3月11日の意味を参加者の皆さんと一緒に考え、ミロクの世の創造について語
り合いたいと考えておりますので、関東方面の方もそうでない方もぜひご参加くださ
い。

何と大下伸悦さんや澤野大樹さんも参加くださる予定です。

さて、連載第41回目は佐藤優さんの奥深い解説が付いた新共同訳の『新約聖書 1 』を
ご紹介します。


国策捜査で鈴木宗男さんと共に逮捕された元ロシア外交官・同志社大学神学部出身
の佐藤優さんは、「新約聖書を読むことで無意識が刺激され、通読した後には見る夢
や考え方が変わる」と述べておられますが、実際に精読してみてそのことを実感しまし
た。

本書は主としてイエスの言葉で構成される4つの福音書と佐藤さんの解説で構成さ
れ、使徒言行録等を収録した続きの新約聖書2と合わせて完結となります。

かつて、旧約聖書のバイブルコード(聖書の暗号)を紹介された船井幸雄さんは聖書
を未読だと仰いましたが、口内の病で苦しまれている船井幸雄さんと人類の罪を背
負って磔刑にあったイエスが私の中でシンクロしました。

新約聖書を読む意義は計り知れず、本書は新書で読みやすいので強くお薦めいたしま
す。

以下、長文になりますが、佐藤優さんの深遠な言葉と現在の日本人と日本に向けられ
たであろう神からのメッセージを文中より抜粋いたします。

 
1. 佐藤優さんの解説

・イエスの言説にはいくつかの特徴がある。常識について述べた後、「しかし、私は
 言っておく」と述べ、常識を覆す反対命題を出し、結果として、表面的には常識と
 それほど異ならないが、本質的に異なる世界に人間を誘うのが、イエスの話術の
 特徴だ。
・キリスト教は性悪説に立つ宗教なので、人間により理想的な社会や国家ができると
 は考えない。神の支配がもうすぐ実現するのだから、人間は悔い改め、その支配を
 受け入れる準備をせよというのがイエスが伝えたメッセージなのである。
・『ヨハネによる福音書』では、イエスの伝えた中心的メッセージを神の国ではなく、
 永遠の命であるという編集がなされている。
・罪を持たないにも関わらず、他者の罪を一身に背負って死んだ。この事実によって、
 人間は救われるとキリスト教徒は信じる。
・イエスのたとえを用いる方法は、人間の無意識を刺激する力がある。
・イエスという存在自体が、神のたとえなのである。新約聖書に記されたイエスのた
 とえを読むことによって、無意識が刺激される。そして、自分の心を深く見つめる
 技法を見つけることができる。
・イエスは知識人ではない。イエスの教養の水準は「中の上」くらいだ。本職は大工
 だ。ただし、イエスには類い稀な洞察力とたとえ話をする能力があった。人間の心
 に訴える言葉の力を新約聖書から学び取ることができる。
・新約聖書に記されたイエスの言葉、あるいはイエスに従ったパウロの言葉には、無
 意識の領域に突き抜ける力がある。私たちの中に眠っている存在論的な感覚を呼び
 起こすために聖書は有益なのだ。
・新約聖書を読む前と後とでは世界が異なって見えてくる。具体的には通読した後は、
 以前と違う夢を見るようになる。また、心の中で、今までとは別のこだわりが生
 じる。
・19世紀プロテスタント神学の父と呼ばれたシュライエルマッハーは宗教の本質は、
 直感と感情であると喝破したが、聖書には人間の直感と感情を刺激する力がある。
「目に見えないもの」を掴むのが宗教である。
・チェコの傑出した神学者ヨセフ・ルクル・フロマートカは、「フィールドはこの世
 界である」と強調した。キリスト教徒が生きるのは、教会の中や、アカデミズムで
 はなく、いまここにある現実なのだということだ。
・東京拘置所の独房に閉じ込められている時も使徒言行録のこの箇所を何度も何度も
 繰り返し読んだ。特にイエスの「受けるよりは与える方が幸である」という言葉が
 私に勇気を与えてくれた。限られた人生の中で、自分が他者から「受けること」を
 第一義に考えるのではなく、他者に自分が何か「与えること」ができないか考える
 ことにより、この世界が異なって見えるようになることを私は実感した。今後もこ
 の実感を忘れずに生きていきたいと思う。

2. マタイによる福音書より

・あなた方は神と富とに仕えることはできない。
・何よりもまず神の国と神の義を求めなさい。
・明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、
 その日だけで十分である。
・求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたた
 きなさい。そうすれば開かれる。
・人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。
・口から出てくるものは、心から出てくるので、これこそ人を汚す。悪意、殺意、姦淫、
 みだらな行い、盗み、偽証、悪口などは、心から出てくるからである。
・自分を低くして、この子どものようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ。
・人は父母と離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。だから、二人はもはや別々
 ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離して
 はならない。
・あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕えるものになり、一番上になりたい者
 は、皆の僕になりなさい。
・戦争の騒ぎや戦争の噂を聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういう
 ことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。民は民に、国は国に対
 して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。しかし、これらはすべて産みの苦し
 みの始まりである。
・その時には、世界の初めから今までなく、今後も決してないほどの大きな苦難が来
 る。
・神は選ばれた人たちのために、その期間を縮めてくださるであろう。
・その日、その時は、誰も知らない。天使たちも子(イエス)も知らない。ただ、父
 だけがご存じである。
・剣を鞘に納めなさい。剣を取る者は皆、何でも滅びる。

3. マルコによる福音書より

・「出来れば」と言うか。信じる者は何でもできる。
・先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。
・祈り求めるものは、すべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりに
 なる。
・死者の中から復活するときには、めとることもなく、嫁ぐこともなく、天使のように
 なるのだ。

4. ルカによる福音書より

・赦されることの少ない者は、愛することも少ない。
・持っている人は更に与えられ、持っていない人は持っていると思うものまで取り上
 げられる。
・あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知って
 いる。まして天の父は求める者に聖霊を与えてくださる。
・言っておくが、今の時代の者たちはその責任を問われる。
・尽きることのない富を天に積みなさい。あなたがたの富のあるところに、あなたが
 たの心もあるのだ。
・あなたがたは私が地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。
 言っておくが、むしろ分裂だ。
・言っておくが、あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる。
・悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人に
 ついてよりも大きな喜びが天にある。
・律法(旧約聖書)の文字の一画がなくなるよりは、天地の消え失せる方が易しい。
・もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい。一日に七回あなたに対して罪を犯しても、
 七回、「悔い改めます」と言ってあなたのところに来るなら、赦してやりなさい。
・神の国は、見える形では来ない。「ここにある」「あそこにある」と言えるもので
 もない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。
・ノアの時代にあったようなことが、人の子(イエス自身)が現れるときにも起こる
 だろう。
・異邦人の時代が完了するまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされる。
・人々はこの世界に何が起こるのかと脅え、恐ろしさのあまり気を失うだろう。天体が
 揺り動かされるからである。そのとき、人の子(イエス自身)が大いなる力と栄光を
 帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。

5. ヨハネによる福音書より

・初めに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。
・律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れ
 た。
・わたしをお遣わしになった父が引き寄せて下さらなければ、だれも私のもとへ来る
 ことはできない。
・わたしは地上から上げられるとき、すべての人を自分のもとへ引き寄せよう。
・かの日には、わたしが父の内におり、あなたがたがわたしの内におり、わたしも
 あなたがたの内にいることが、あなたがたに分る。
・あなたがたが私を選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが
 出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に
 願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。
 互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。
・あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。私は既に世に勝って
 いる。
・わたしの国はこの世には属していない。

元陸自陸将補・池田整治さんによる、日本と日本人の精神を護るための憂国の政治経済書『今、国を守るということ』

みなさん、こんにちは!
東京支部世話人の川端淳司です。

白鳥哲さんの呼びかけにより2月3日PM9時から、にんげんクラブを発足された
船井幸雄さんへ日本全国から祈りが捧げられましたね。

私も川島伸介さんのパワスポツアー参加者から始まったMLの仲間たちと、お祈り
させて頂きました。

地球を一つの生命体とするなら、我々人類はその一つ一つの細胞として同じ生命体を
生き、繋がっているのだと思います。

そう考えると、東京支部代表世話人でもあるフロンティアショップのSeiさんが仰る
ように、船井幸雄さんの過酷な病状と我々の生き方に何らかの繋がりがあると考えて
も不思議ではないのだと思います。

私自身、未だ未熟な一社会人に過ぎませんが、自分の足元を見つめなおし、有意の人
足る考えとその実践を行うことにより、また、みなさんの同様の実践により、
船井幸雄さんの病状が僅かでも回復することを祈念しております。

お昼休みに余裕がある時はいつも日枝神社にお参りしているのですが、これからは神
様にミロクの世の成就共に船井幸雄さんの病状回復への御礼の思いを伝えたいと思い
ます。

さて、連載40回目は、池田整治さんの『今、「国を守る」ということ』をご紹介いたし
ます。


本書はオスプレイが簡単に配備されTPPも強制されそうな米国の属国にある日本の
危機的状況と米・露・中・欧・中東の政治経済状況が分りやすく解説された日本人の
精神=日本を護ろうとする憂国の良書です。

池田整治さんには昨年12月23日にGOPの山本隆司さんと企画したイベント・ネオ縄文
ヤマト復活祭にご出演頂くなど様々な有難いご縁を頂きましたが、陸自の元陸将補
(中将)でありながら全く奢ることなく紳士でユーモアがある大変素晴らしい方です。
(僕が言わなくても、みなさん、ご存知ですよね)

本書から勉強になった所の一部を以下に記載いたしますので、興味を持たれた方は
ぜひご一読下さい。

 

・米本土、ハワイでさえ市街地上空のオスプレイ(1機50億円で12機購入)の飛行
 訓練は禁止されているのです。理由はあまりに危険だからです。

・アメリカは世界132か国に700以上の軍事基地を有しており、日本はその半分の
 経費を負担していると聞いたら驚くでしょう。

・アメリカは北朝鮮を焚き付けてミサイルを発射させて日韓の肝を冷やす。その
 直後にミサイル防衛システムを売るのです。

・ロシアとは北方領土、韓国とは竹島、中国とは尖閣諸島、これらの紛争のタネは
 すべてアメリカが植えつけたことです。

・イギリスなどはお得意のやり口で、植民地から撤退するときは必ず紛争の種を
 そっと残しておくのです。植民地同士が団結して反イギリス勢力になられたら
 困るからです。

・韓国がいま絶好調である理由は、GDPの6割を占めるサムスン電子と現代自動車が
 すばらしい製品を販売しているからではありません。ひとえに「ウォン安」だから
 です。

・日本がアメリカから安いシェールガスを輸入できれば、ロシアから天然ガスの輸入
 (8%)はいらなくなります。日露関係を改善しなければいけないのはロシアなの
 です。

・米ジョゼフ・ナイが米国国会議員200名と作成した対日超党派報告書には、「台湾
 と中国で戦争が勃発した際に、自衛隊を参加させて日中戦争を起こさせた後に
 アメリカが和平交渉に入り、その地域での資源開発に優位な立場を取る、その為
 には自衛隊が海外で軍事活動ができる状態を作っておかなければならない」と書か
 れているのです。

・リーマンショック以降の金融安定化策は10兆ドルでGDPの7割。最後は国民の血税が
 つぎ込まれるのです。

・ハンガリー通貨フォリントは去年1年で対ユーロで40%も下落し、ハンガリーはデ
 フォルト必至です。

・イギリスの官民両部門の海外債権者への負債はGDP比で3.4倍もあるのです。

・中国では60兆円にものぼる不動産が在庫残で、失業保険や年金、社会保険などの
 セイフティーネットがなく、失業=生活破綻を意味します。

・北京政府と中国軍(7つの軍区)は隔絶しており、中国は外には強いかもしれませ
 んが、内には想像以上に弱いのです。

・日本が今すべきことは中国が米国の退場を待つように、中国の退場を待つことで
 す。

・モロッコからイラクまでアラブ連盟に所属する国家は22か国あります。第一次大戦
 後、イギリスが線引きしたものです。

・イラク戦争は2002年国防総省に設置された特別計画室が練りに練って工作したもの
 です。その工作とはねつ造です。

・アメリカが撤退したあとイランはイラクを飲み込んでより強大になるでしょう。地
 政学的に見れば、イランはアフガニスタンからペルシャ湾、そして、イラク、シリ
 ア、レバノン、地中海に到達します。かつてのペルシャ帝国の再現です。

・アラブ諸国では国王などの支配層は親米のスンニ派が圧倒的です。一方、シーア派
 は歴史的に貧困層が多く、しかしそれだけに一般庶民が多いのです。

・フランスは人口6500万人のうち1割はイスラム系で、バベルズという郊外に全員押
 しやって、戦前ナチスがしたようにゲットーを作っているのです。

・遺伝子組み変え種を販売するモンサントはロックフェラー財団の援助を受けてお
 り、ベトナム戦争で使われた枯葉剤の製造メーカーです。

・アメリカで使われている食品添加物は3000品目もあり、日本の指定添加物は413品
 目しかなく、TPP参加のために国民の健康と安全が投げ捨てられようとしているの
 です。

・製薬業界のメインターゲットは慢性病と子どもです。どちらも長期間にわたって服
 用しますから。アメリカは乳児(1歳未満)に26回もワクチン接種を義務づけてい
 ます。スウェーデンと日本は12回ですが、乳児死亡率はアメリカの半分以下です。

・子宮頚がん予防ワクチンは、実際は抑制剤として有機水銀やアルミニウム、ペット
 の去勢避妊薬の成分が含まれています。日本では接種後4日目で亡くなった高校生や
 1年後に子宮頚がんにかかって亡くなった中学生のケースがありますが、マスメディア
 は一切報道していません。

・インフルエンザワクチンを接種すればするほどインフルエンザに罹りやすくなります。

・朝日新聞は紙上でキャンペーンを張ってホメオパシーの由井寅子氏の活動をつぶそ
 うとしましたが、良識ある医師、医学者から非難囂々でした。

・大飯原発再稼働に反対するデモは4月以降、毎週金曜日の夕方から首相官邸前で続
 いています。尖閣や竹島問題でデモ一つしない国民が、原発再稼働についてはデモ
 に訴えるのです。化石燃料を抑えているアメリカや中東、ロシアは潰しにかかるかも
 しれませんが、日本が新たにエネルギーを開発するチャンスだと思います。不可能を
 可能にしてきた日本人の底力をもっと信じて良いと思います。



 

PS
2月16日から21日まで銀座のギャラリー枝香庵で
所有絵画等のコレクション展を開催します。

美術雑誌二誌がタイアップして下さる予定で、若手作家の新旧作の販売も行い、
私が海外の美術館で購入した展示作品に通じる画集等も展示して
素敵なアート空間を演出いたします。

銀座のビルの屋上のテラスで無料でお茶も召し上がれますので、
ぜひご友人やご家族でご来場ください。

コレクション展 (2月16日~21日)

地図


.

生きるための、そして、病を心・体・魂から治癒するための奥義の書『インナーチャイルドが叫んでる! 愛されず傷ついた内なる子どもをホメオパシーで癒す』

みなさん

こんにちは!
東京支部世話人の川端淳司です。

春の訪れを感じる気候になりましたが、みなさん如何お過ごしでしょうか。

私は風邪のデトックスを未だ継続中?で、自己治癒力の治療と平行して、東京女子医大で
処方して頂いた薬も飲み始めました。

風邪をひき始めて約1か月ですから、根本の気が病んでいるのだと思いますが、春の訪れを
待つ冬のように心身の新生に必要なステップだと考えています。

さて、連載第39回目は先週も少しご紹介したホメオパシーの第一人者である由井寅子さんの
インナーチャイルドが叫んでる! 愛されず傷ついた内なる子どもをホメオパシーで癒す』です。



幸塾の『月例会』や『新春の集い』での、由井寅子さんとそのクライアントの方との
エピソードに感動、涙し、本書を購入したのですが、その内容は大下伸悦さんの言霊の書や
川田薫さんの生命誕生の書などと同様に神の領域・真理に連なるものだと感じました。

思い起こせば月例会の夜、毎週通うビストロでホメオパシーを批判している弁護士の方に
出会ったのも逆説的に必然・必要・ベストな出来事のような気がしており、長年抗鬱剤を
服用中の母にホメオパシーやそのレメディーを紹介するつもりです。

心に悩みを抱えている方、家族や恋人に問題を抱えている方は何かの気づきやこれからの
行動へのきっかけを得られる良書だと思います。


未亡人の母から何度も「おろそうとしたけどお前は生まれてきたんだ」と言われ、
6歳の時には目の前でその母が複数の酔った男にレイプされ、14歳で一人暮らしを始める
など多くの苦悩を背負いながら日本のホメオパシーを世界最高レベルに引き上げてこられた
由井寅子さんの生きた言葉を以下にご紹介いたします。


  
・傷ついたインナーチャイルドを癒すには、愛をもって、ホメオパシー的なアプローチである
 心・体・魂の三位一体を癒さなければならない。

・熱は下げれば良いというものではなくて、ウイルスに対抗するために必要だったり、
 ゲル化した粘液(体毒)を溶かしてスムーズに排出し浄化するために必要だったりします。

・結局のところ、熱が出るのも病原体が活性化するのも体毒の溜まりが原因なのです。
 そして、体毒が留まるもともとの原因は、心のつまりや感情の抑圧だったりするのです。

・ホメオパシーは、ヒ素や水銀などからそれらが持つ治癒力(パターン)だけを取り出し、
 ヒ素や水銀が持つ物質的な副作用が一切ないかたちで、それらのパターンと病気の根本原因
 (心や体のこだわり)を共鳴させ、自己治癒力を触発し自ら治して行くという、
 安全で効果的な療法なのです。

・神は、人間が苦しい人生の中で先に進めず立ち止まってしまうとき、毒の持つパターンを
 引き出し、それをとることで人間が救われるように、動植物や鉱物の中に秘薬を埋め込んだ
 のです。

・悲しみによって肺に問題が生じ、吐き出せない悲しみは咳になり、飲み込んだ涙は鼻水や痰に
 なったりします。臓器と感情の間には関係があり、感情を抑圧することで臓器が病み、体も
 病気になっていくのです。

・私たちが顕在意識で気づいていることなんてほんのわずかのことですが、潜在意識の部分では
 もっともっと色んなことをやっているわけです。この潜在意識の部分が詰まれば詰まるほど、
 重病人になってしまうでしょう。

・自分が恨んでいることを思い出し、自分の中に留まっている抑圧された感情を吐き出す必要が
 あるのです。癌になる人に、怒りを出せない、本当の感情を出せない、我儘を言わない、
 自己主張をしないといったいわゆる良い人が多いのはこのためです。

・抑圧された感覚、感情、思いというのは、それが表現されるまで、あるいは解決されるまで、
 時空を超えて生命の一部として、あなたの中に留まり続けるのです。

・自分が自分自身の生き方に責任を持つということが大事なわけです。自分をだめだと判断して
 しまう価値観こそが、間違った価値観なのです。

・自分の人生の主導権は自分が持つのだということ。あなた自身を生きて、自分を見つめなければ
 なりません。自分を見つめるとは「原因は外にはない。すべては自分の中にある」とわかるまで、
 見つめ続けることです。

・どの親も十分傷ついているし、世間も傷ついた人で溢れているということです。自分が傷ついて
 いるから、自分の子供や他人も傷つけてしまうのです。これが世の中から悪や暴力や犯罪が
 消滅しない本当の理由なのです。

・インナーチャイルドは、愛の欠乏(親から愛してもらえないこと。愛のない社会)によって生じ、
 愛のない社会はインナーチャイルドからもたらされます。この悪循環の中で、人類は不幸になって
 いったのです。結局、愛の欠乏が人類の不幸、愚行の根本原因なのです。

・私たちの魂は輪廻転生を繰り返すと言われていますが、どうしてこの世に生まれてくるのかというと、
 魂についた傷を癒し、本来のまるまるのツルツルに戻すためです。その傷は誰かによってつけられた
 ものかもしれませんが、それでもやはり傷をつけたのは自分自身なのです。だから、その傷を癒す
 ことができるのも自分しかいないのです。

・魂は傷ついたから優しくされることを求めるのではなく、より傷つく状況に身を置こうとするのです。
 そして、その苦しみの中で腹の底から人を、自分を許したとき、それを乗り越え、克服していき、
 魂の傷が浄化されるのです。

・深く深く地獄に落ちた者ほど、高く高く上昇することができるのです。同様に深い苦悩と嘆きに
 沈んだ者ほど、高く浮上することができるのです。

・インナーチャイルドの本質は愛されないことへの恐れ=死への恐れです。それが後に、私たちの
 漠然とした虚しさ、何かが足りないという感じ、この自分ではだめだという思い、受け入れて
 もらえないのではないかという不安をつくるのです。誰もが無条件の愛を求めているのです。

・心が傷ついた者は、何かを傷つけずにはいられないのです。自分の自己否定感を相手に負わせる
 ことで、いくらかでも自己価値を取り戻そうとするからです。

・私たちが誰かの価値を認めないとき、否定するとき、そこから暴力は生まれるのです。
 誰かの尊厳を踏みにじるとき、暴力の種がまかれるのです。

・無価値観、自己否定感、屈辱感と、それらから守るための怒りがいっぱいになって溢れでるものが
 激怒です。これは一種の安全弁とも言えます。怒りの感情でまみれているのに、それを排出せずに
 抑圧すると、その感情は毒となり、生命力を傷つけてしまいます。

・思い出したくない体験を思い出すのはつらいことですが、インナーチャイルドを解決するには、
 思い出してしっかり向き合うという作業が必要なのです。

・私たちがしなければいけないことは、自分の満たされない思い、漠然とした虚しさ、不安感、
 怒り、悲しみがいったいどこから来るのか考えてみることです。それは殆どの場合、過去に
 抑圧した感情に由来します。愛されることを求め、過去にそれが得られず、傷ついた子どもの
 自分がいるはずなのです。

・病気は実はお知らせなのです。考え方、生き方、自分が持っている価値観、信念が間違っているよ、
 ということをあなたに伝えようとしているのです。まず、私たちがしなければいけないことは、
 この人生で身に付けざるを得なかったこの癖、生きるためにつくったこの癖は、生き残るために
 必要だったのだということをしっかり理解してあげること。そして、もうそれを手放していい時期が
 きたんだとわかればいいのです。

・つらく苦しかったかもしれませんが、人はいつか、ありとあらゆる否定、疑い、恐怖を
 潜り抜けなくてはなりません。多くの地獄を巡って、初めて本当の自由を獲得することが
 できるのです。傷つかなくなるために、実際に傷つく必要があったのです。
 本当の自由を獲得するために、一度自由が奪われる必要があったのです。

・相手を不愉快にさせてはならないという価値観を刷り込まれると、過剰に相手に気をつかう
 人になってしまい、自分を抑圧するようになってしまいます。

・感情は抑えるくらいなら出したほうがいい。でも一番いいのは流すことだ。
 流すことができるようになれば一番いい。そのためには深呼吸がよい。

・心の奥に押し込められた悲しみ、怒り、無念さというものは、まず主観を受け取る甲状腺に
 行き、それから肝臓に入りこみます。そして、肝臓に入った感情が胃に行くと、食べては吐く
 ということになり、子宮に行くと生理痛になり、脾臓に行くとうつになり、肺に行くと
 パニックアタックになるのです。

・まずは自分を許すことです。自分自身を許せたら、人を許すことなんて朝飯前です。
 愛されなかった自分はだめなんだと思わないこと。そして父親、母親を許すこと。
 そうすることで、真に両親から離れることができるのです。そうして、真の大人になって
 いくでしょう。人は人を愛することと許すことで、真の大人になっていくのです。

・人間関係とは、自分の内部にある、救わなければならない自分自身の姿を見せてくれる
 ためにあるのだということです。ですから、自分を不愉快にさせる相手の中に、自分を
 発見することが、人間関係の奥義です。あなたを怒らせる人、あなたをいらだたせる人、
 あなたを悲しませる人が、あなたを真に自由にする鍵を握っているのです。
 それは、あなたが相手の中に自分自身を発見できるかどうかにかかっているのです。

・ホメオパシーはやってみなければ全然わからない。
 なぜなら、自己治癒力を触発するだけですから。治癒するかどうかは自分の中にあるのです。
 でも、やらない手はないと思います。

.

米国の一時代を日常の生活に隣り合わせの孤独や絶望や不幸から鏡のように映しだした名短編集。村上春樹訳レイモンド・カーヴァー著『大聖堂』

みなさん、こんにちは。東京支部 世話人の川端淳司です。

寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

私は年末にこじらせた風邪をまだ引きずっていて、心身のデトックスを継続中なの
ですが、週明けには以前より健康な心身で新しいスタートを切りたいと考えています。

今日、1月24日(木)は船井本社で東京支部の定例会が開催されますが、
東京ではファミレス寄り合いも立ち上がり、この春までに、ミロクの世
(平和な新時代)への活動=渦の雛形をみなさんと創造したいと考えておりますので、

ピンとこられた方は2月28日、3月11日の東京支部の定例会や、今後予定されている
ファミレス寄り合い等に参加くださいね。

さて、連載第38回目は、村上春樹訳、レイモンド・カーヴァー著『大聖堂 』です。


カーヴァーについては、以前、友人知人が彼について語った
『私たちの隣人、レイモンド・カーヴァー』をご紹介しましたが、今回は、訳者の
村上春樹さん曰く「カーヴァーの4冊の短編集の内、最も粒の揃った短編集」の
『大聖堂』を取り上げます。

離婚と再婚、アルコール中毒とその克服。そして早すぎる死を生きた中で、
カーヴァーは一般労働者の日常の深い孤独や絶望や不幸を淡々とそして読者の
深奥に鮮やかに描ききりました。

本ブログの為に約4年ぶりに本書を読み返したのですが、これら短編小説が織り成す
孤独・絶望・不幸が心や魂をゆさぶるという意味が、読者の一種癒し、
心のクリーニングやデトックスに繋がっているのではないか思い至りました。

幸塾の月例会で司会もさせて頂いたことがある日本のホメオパシーの第一人者・
由井寅子先生の著書を先日購入させて頂いたのですが、その中で次のような言葉に
出会いました。

「辛いね。悲しいね。怒っているね。」と怒っている子供
(インナーチャイルド=自分自身)を受け入れて、認めて、愛してあげてください。
そして、自分と親を許してあげる。これを何度も何度も繰りかえす。結局ろくでもない
親を許し、全面的に受け入れ、真に愛することでしか、本当の意味で親を乗り越える
ことはできないのです。

僕の中でカーヴァーと由井先生の著書がシンクロし新たな気づきを得た瞬間でした。

文学が得てして人間の闇の部分を描いている理由、それは、自分の闇やその過去の
体験を見つめなおし心と魂を浄化し、成長させるきっかけとして存在するのだと
ふいに気づいたのです。

最後に、カーヴァーの再婚相手であるテス・ギャラガーの本書序文から印象に残る
言葉を引用します。

 

・レイモンド・カーヴァーは、いわば複数のディメンションを組み合わせてものを
 書くことによって、寓話と、「現実」という名で通っているあの捉えがたい表層
 とを結びつけ、その結果まったく新しい存在を創り出していた。

・これらの短編小説はまるで新聞の文章と言っていいくらいの読みやすい散文体で
 書かれているように見えるが、同時にそれは、細部まで正確に作られた精密機械
 だったのだ。

・精神的に破産した物質主義にどんどん堕落していくこの国にあっては、往々にして、
 どんなに一生懸命働いたところで、持つべき権利も持たぬ貧しい労働者階級の子孫
 として認定されるのがおちだという事実を人々は知ってしまったのである。
 カーヴァーはこれらの人々の生活を貫く言葉にならない思いを、その苦悩の
 ありさまやその手ざわりを損なうことなく、新しい、説得力のあるかたちで
 描いてみせたのである。

・損なわれてしまった男女の愛の、苦痛に満ちた性(さが)は、最後にいたるまで
 彼の心に深く食い込んで離れなかった。

・同時代の生活を蝕んでいる心や魂のゆがみをこれほどまでに遠慮会釈なく記録し
 ながら、しかも同情の目を失わずにいられたアメリカ作家は、おそらく彼の他には
 ひとりもいなかっただろう。

・彼は何度も何度も繰り返し読まれることに耐えられる作家である。ある時には声を
 出して、またある時にはひとりでこっそりと、ある場合には物語そのもののシンプル
 な面白さにひかれて、またある場合には彼が意図的に書かなかった、豊穣な表面下の
 テクスチュアを味わうために。彼が短編小説を書いたことによって、短編小説という
 形式は見事に蘇生した。


PS

2月16日から21日まで銀座のギャラリー枝香庵で
所有絵画等のコレクション展を開催します。

美術雑誌二誌がタイアップして下さる予定で、若手作家の新旧作の販売も行い、
私が海外の美術館で購入した展示作品に通じる画集等も展示して
素敵なアート空間を演出いたします。

銀座のビルの屋上のテラスで無料でお茶も召し上がれますので、
ぜひご友人やご家族でご来場ください。

コレクション展(2月16日~21日)

地図

飯塚弘明さんが言向け和すを切り口に俯瞰的に分かりやすく解説した優れた超ガイド『超訳霊界物語』

みなさん、

あけましておめでとうございます。
東京支部 世話人の川端淳司です。

素晴らしい新年をお迎えのことと存じます。

私は年末に風邪をこじらせてしまい、実は今でも引きずっております。。。

ヴァイオリニストの千住真理子さんがかつて、
「人間は生きているだけで素晴らしいと伝えたい」と仰っていましたが、

年末に叔母が他界したこともあり、健康で過ごす何気ない一日が素晴らしいものだと
いうことを改めて気づかせて頂いた良い機会だと捉えています。

とは言え、風邪は早く治したいものですね。(笑)

さて、連載第37回はにんげんクラブ東京支部の仲間でもある飯塚弘明さんの新著
超訳 霊界物語』です。



霊界物語をネットで無料公開し、霊界物語勉強会を発展させた
「言向け和(やわ)す」をテーマにした活動を展開中の飯塚弘明さんが、超訳と共に
「言向け和す」を軸に自身の視点で俯瞰的に分かり易く霊界物語を紹介する
初心者向けの超ガイドです。

本書が非常に読みやすく、分かりやすく、奥深いのは、飯塚さんがかつて小説家を
目指して修行されたり、幾多の苦節を越え、新・旧約聖書の文字数の5倍の霊界物語
全83冊の無料公開を実現されたその生き様の表れであると、巻末の著者の半生である
心の岩戸開きのストーリーから知ることができます。

霊界物語のエッセンス(言向け和す等)・出口王仁三郎・出口直(大本)について、
コンパクトに深奥まで知悉できる良書ですので、みなさんもぜひご一読くださいね。

以下に個人的に勉強になった一部を抜粋します。


・宇宙は全て霊系(火・男・陽・日)と体系(水・女・陰・月)の二大潮流によって
 成り立っている。出口直は変性男子、王仁三郎は変性女子。役割の異なる両者の
 相互理解、和合こそが、みろくの世を成就させる鍵の一つとなる。

・第一次大本事件では、偏狭で独善的な終末思想に陥ったカルト教団だった大本の
 岩戸を開いて、人類愛善の精神に基づく世界宗教へと立て直した。
 また第二次大本事件では、中央集権、ピラミッド型集団だった大本の岩戸を開いて、
 ゆるやかなフラット型ネットワーク組織の「愛善苑」に立直した。
 ピンチこそ最大のチャンスとよく言われるが、王仁三郎はまさに、弾圧という
 絶対絶命の危機から岩戸を開いて、「本当の自分」「新しい自分」を表に出し
 続けてきたのである。

・太古の神代の昔は、地球は一つの国家であり、国祖の大神「国常立尊」が世界を
 統治していた。しかし、国常立尊は悪神の陰謀によってその地位を追放され、
 世界の艮(東北)の方角に押し込められ、国祖は艮の金神と呼ばれるようになって
 しまった。

・人々から忌避されてきた鬼門の金神が、実は世の元のご先祖様であり、本来この
 世界を治める真の神様だというのだから、全くコペルニクス的転回である。

・地球の生きた生命こそが国祖・国常立尊である。そして、国祖が隠退した世界の艮
 とは実は、極東の島国、この日本列島のことなのだ。

・みろくの世とは国祖が復権して、世界が統一され、地上天国が建設されることである。
 単に人間社会だけの問題ではなく、神霊の世界の問題でもあるのだ。

・大本は教祖が二人いるだけでなく、教典も大本神諭と霊界物語の二つ、聖地も二つ、
 全てが二本立てになっているめずらしい構造をもった宗教である。

・霊と体のバランスや順序が真釣りあった「霊主体従」社会がみろくの世である。

・肉体を持った人間が生まれるのは、国祖隠退後に大洪水が起き、二度目の地上が
 つくられてからのことである。

・霊界と現界は合わせ鏡になっている。霊界で起きたことは現界でも起きるし、
 現界で起きたことは霊界でも起きる。これを「相応の理」と呼び、王仁三郎思想の
 重要事項の一つである。

・不倫の罪で国祖から高天原を追われ幽界で幽庁の主宰者を命じられた稚姫君命が
 生まれ変わってきたのが出口直である。大本とは太古の神代からの因縁のある
 身魂が集まって御用を行う神業団体なのだ。

・出口直に降りた大本神諭は三千世界の「立替え直し」を告げる国祖・国常立尊の
 メッセージだった。しかし王仁三郎は霊界物語で「立替え直し」を
 「天の岩戸開き」と言い換えた。

・真の神の心は宇宙万有一切を平等に愛護する。
 徹底した「無抵抗主義」が真の神の方針である。

・「この国で起きたことは私達一人ひとりの責任だ。私達各々が全責任を持って
 対応する」というのが民主主義の真義ではないだろうか。民主主義というのは
 全員が社会の責任者として覚醒したときに、凄まじい力を発揮するのである。
 そして、それがみろくの世だ。

・大本教旨・・・神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の主体なり。
 神人合一して茲(ここ)に無限の権力を発揮す。

・霊界物語の宣伝使は神からの試練を受け何度も何度も改心
(改信、開信、改神)し、少しずつ霊的に成長していく。

・国祖国常立尊は地上霊界の主宰神、スサノオは地上現界(人間界・物質界)の
 主宰神という役割分担がある。

・八百万の神々は世界が暗黒になった罪をすべてスサノオ一人に負わせて追放した。
 スサノオは世界の神々の罪を一身に背負ったのだ。スサノオは贖罪主なのである。

・霊界物語は地上の各所が舞台となっているが、そのおよそ半分は中近東から
 インドにかけての地域である。

・宣伝使・秋山彦のの宣伝歌 「いかなる敵も敵とせず 救い助くる神の道」

・深雪姫(多気理姫)の無抵抗主義的言葉・・・「彼らが例え摩軍であっても、
 決して武器で戦ってはなりません。善言美詞の言霊で曲津(心の曲がった神や人)
 を言向け和すのが、スサノオの命の大御心です。」
 「武を尊び、勇健を尊重するというのは、構えなき構え。武器あって武器を用いず、
 武器無くして武器を用い、よく耐え忍び、柔和を持って凶暴に勝ち、善を持って
 悪に対し、神を持って摩に対し、柔よく剛を制するのが神軍の兵法。
 六韜三略(兵法の極意の意)の神策です。」

・王仁三郎は言う。この世に絶対的な善悪はない、と。もし絶対的な善悪があると
 するなら愛こそが絶対善であり、憎こそが絶対悪である、と。

・「宣伝使は一人旅」であり、まずはしっかりと独り立ちしたうえで、互いに
 つながって行く必要がある。それは組織ではない組織だ。互いの信頼で結ばれた
 ネットワークである。一人立ちした人間によって初めて神のネットワークが
 つくられるのである。

・地球を一つにつなぐホンモノは、自分の中の悪を言向け和すことができる人である。
 そんなホンモノになろうではないか。

・「言向け和す」ということもまた、我々の霊魂に内在している。それを表に出そう。
 押し込められてしまった偉大な精神 - 神の精神を表に出して行こう。
 ついに、その時が来たのである。

追記
2月16日~21日まで銀座のギャラリー枝香庵で所有絵画等のコレクション展を開催します。

よろしければ入場無料ですので、足をお運びくださいね。


新・帝国主義の時代に日本人を未来へ導く佐藤優氏著『人間の叡智』

みなさん、こんにちは!
東京支部世話人の川端淳司です。

選挙が終わりましたね。
船井勝仁さんもレポートに書かれていましたが、小沢一郎さんシンパの私も『未来の党』へ
投票しましたが、結果は想像以上に厳しいものでした。
色んな試練が押し寄せて来ますが、壁が大きければ大きい程、乗り越えた時の感動も大きい
のだと思います。
一歩ずつでも着実に目指すべき所へ前進したいです。

東京では21日、22日、23日と冬至という季節と時代の変わり目にイベントが目白押しですね。
東京支部では23日のネオ縄文・ヤマト誕生祈念祭(講演とコンサート)を主催しています。
自分に合うイベントがあれば参加されてみては如何でしょうか。

さて、連載第36回目は、元ロシア外交官でプロテスタントである知の巨人・佐藤優さんの
人間の叡智 』をご紹介します。


佐藤さんの著書は当ブログでご紹介していますが、本書はとても読みやすく、それでいて、
現代の新・帝国主義時代の中、日本(人)がこれからどう生きれば良いかについての奥深い
洞察に満ちています。
文中から勉強になった所の一部を抜粋いたしますので、興味を持たれた方はぜひ本書を
手にとり全文をご一読ください。

 
【未来への提言】
・目に見えないものに想いを馳せる。それが叡智に近づく唯一の道だと思うのです。
・イエスは「罪を作り出すのは人の食うものではない。人が口から吐き出すものだ」と言う。
つまり、言葉だということです。日本が元気に立ち直るためには、日本人一人ひとりが
言葉の使い方を変えて、国民を統合する物語を作り出すしかないのです。
・語ることによって(国家の危機に対する)何らかの糸口を見つける仕事を果たす義務が
知識人にはあります。
・必要なのは政治のリーダーシップ、言いかえれば物語形成能力です。プーチンは国民の
物語を作るのに成功したのです。
・働くことと同時に重要なのが、祈ることです。「働くことと祈ること」は中世の修道院の
スローガンですが、超越的なものを考え、感じて、天地神明にでも何でもいいから、
祈ること。祈りとは突き詰めれば死の問題です。
・知的エリート(専門家)・パワーエリートが国際基準のインテリになり、
ノブレス・オブリージュを果たすことができるかにかかっている。そして、エリート
(専門家)の中でもチームリーダーくらいの、軍隊で言えば軍曹のようなエリートが
 広く必要になってきます。
・まず回復しないといけないのは、人間の隣には人間がいるという、同胞意識です。

【提言に向けた洞察】
・私はこれから世界的に実念論(リアリズム=目に見えないものがリアルである。
なぜなら神がつくったものだから)の時代が来る予感がします。
・人の内在的論理を見るには、「言葉」「心」「力」「行為」を使う訓練が必要です。
「初めに言葉あり」というのは、ギリシャ的な発想で西洋哲学の根源です。
「初めに心あり」はヘブライ的な発想。「初めに力あり」は近世の発想。
「初めに行為あり」は歴史主義の現代です。
・キリスト教がなぜ魔術(近代科学)を禁止したかと言えば、神様は気まぐれで、私は
ありとあらゆるものだと言って突然怒り出したりするのであって、理屈で測れるもの
 ではないからです。従って、人間が神について考えるのではなくて、神の言うことを
 虚心坦懐に聞くことが重要になります。その転換が1918年の『ロマ書』で神学者 
 カール・バルトが言った神の再発見です。
・資本はマルクス経済学から見るとある意味では簡単で、社会の外部的なものです。
商品交換という本来共同体と共同体の間で行われていたことが、共同体の内部に浸透
 してきたわけです。そして、共同体内を徹底的に変えてしまって、人間の存在そのものを
 破壊するシステムになってしまった。これが資本主義です。
 この現実をマルクスは150年前に明らかにしています。
・読み込んだ古典(複数の解釈ができるもの)を二、三冊持っている人と
一冊も持っていない人では生き方が違ってきます。
・現代でも日常的に読書人間は特殊な階級に属しているという自己意識を持つ必要があると
思います。
・読書人口は、私の皮膚感覚ではどの国でも総人口の5%程度だから、日本では五、六百万人
ではないでしょうか。その人たちは学歴とか職業とか社会的地位に関係なく、共通の言語を
持っている。そしてその人たちによって、世の中は変わっていくと思うのです。
・結局、人間はナショナリズムとか、啓蒙の思想、人権の思想、そういうもので動くのだと
思います。
・ファシズムは社会的弱者に優しい。ただしそれは束ねられた同胞に対してだけであって、
外側の非国民には絶対的な態度を取ります。
・民主主義の起源は良き者を選ぶというより、悪しき者を排除することなのです。

【日本国家の状態】
・3・11後の「絆の物語」は新しい時代を築くストーリーにならなかった、とそろそろ冷徹に
認めなければいけない時期に近づいている。
・力の要素は日米安保条約に全部預けておいて、それ以外は合理主義的な計算と、
生命至上主義と、個人の生活が一番大事という個人主義でやっていけば良いという
戦後日本の現行のシステムでは、日本の国家は生き残れないことが明白になった。
・資本主義が発展して巨大化すると、実体経済より金融を優先する金融資本主義になる。
この理論はレーニンであろうが、ケインズであろうが、フリードマンであろうが、
みんな一緒です。そして、日本で格差に留まらない、構造的で絶対的な貧困が生じて
 しまった。そして、今の日本では友愛原理が機能しなくなってしまっている。
・国家には密度・暴力性が強まる時期とそれが希薄になる時期がある。
振り子のように振幅がある。今は再び振り子が国家の機能強化の方向に振れようと
 しています。 先進国はみなそうです。
・冷戦期は図らずも資本の暴走に一定の歯止めをかけていたのです。
・今の不況や雇用の問題は日本人の賃金が中国人の賃金と同じまでに下がらないと
 解決しないことになります。
・日本にはまだ国際政治の秩序をつくるだけの力が明らかにある一方、日本という国の
 問題は、新・帝国主義時代のゲームのルールがよくわかっていないことです。
・橋本氏の言う維新はせいぜい小泉政権が唱えた「聖域なき構造改革」の反復に過ぎません。
遅れてきた新自由主義政策と言ってもよい。橋本氏の最大の問題は徹底的な民主主義者で
あることです。
・天皇陛下は日本には絶対に必要です。天皇陛下がおられないと、日本は崩壊してしまう。

【日本社会の現状】
・人は人を実験材料にしてはいけない、それをやるとアウシュビッツや七三一部隊と
同じような構造で、大人の世界の悪を知らない未熟な女の子をアダルトビデオに勧誘する
ことは、魂を殺す作業に荷担することになる。
・アダルトビデオで働いて傷つき、トラウマを抱えて一生働けなくなった女性たちが
数千人単位にもなっている。実はこういう異常な事態が日本社会を弱くしているのです。
この子でアダルトビデオを撮るといくら儲かるか、と観察するようなあり方からは
社会の回復はありえない。
・子供たちに株式投資をやらせない、マネー教育はしないという方策を採るべきなのです。
マルクス経済学で言えば簡単な話で、株式や金融派生物などは、労働の上澄みを取って
やりとりする異常なイデオロギーによって支えられている擬制資本ですから、そういう
ものを追わないように文化を変えればいい。

【世界の潮流】
・新・帝国主義の時代にあり、大国間の戦争は防げるでしょうが、帝国主義時代と同様、
国家の生存本能が剥き出しになってきます。相手国の立場など考えずに、自国の利益を
 最大限に主張する。相手が怯んで、国際社会が沈黙すれば、横車を押す。そうして権益を
 拡大して行く。新でも旧でも、それが帝国主義本来の生き方です。
・今や帝国内と外側を分けるという形で各国は生き残りを図ろうとしています。
 TPP問題は誰の身内になるのかが問われていると考えるべきです。
・大統領とか首相とかいう名前は別にして、世界の主流は王、つまり権力集中の
 時代になっている。
・今後、二、三年の間、国際社会の焦点になるのはイランです。
 イランのアフマディネジャド大統領達はハルマゲドン(最終戦争)を本当に信じており、
 核戦争の危機がかつてなく高まっています。
・ネーションビルディング(民族形成)中の中国は漢人だけが中国人になったことによって
 国民統合に失敗した国家なのです。そのネーションビルディングには敵のイメージが必要で
 それが日本なのです。
・インドには独自の世界観があるので拡張志向にならない一方、中国は実利を追う文化です。
・ユーロ加盟諸国ではドイツ以外はいずれも経済の低迷が政治に波及し、政権が弱体化、
 各国で極右政党が台頭しています。

時代を背負ったアニメ作家・富野由悠季が家族をテーマに、歴史・社会・世界そして未来の回路を拓く『ガンダムの家族論』

みなさん、こんにちは!
東京支部代表世話人の川端淳司です。

まもなく師走ですが、お元気にお過ごしでしょうか。

私は26日(月)に会社での映画「飯館村」の自主上映会に参加してきました。

原発事故で家族を分断され乳牛を手放さねばならなかった酪農家の方たちを
見るにつけ、被災地の現実に無知な自分を恥じ、この教訓を生かさねばならない
と感じました。

また27日(火)は東京支部の定例会を船井本社で開催しました。

様々な活動や情報の共有が行われ、分断された人のつながりを結び直す為の『場』
として、愛知支部が2年も継続しているファミレス定例会の可能性について話合い
ました。内容は大空リーダーのにんげんクラブメルマガを参照くださいね。


さて、連載第35回目は、30年以上前に、人類の覚醒(アセンション)を、主人公の
少年アムロと少女ララァの心と魂の邂逅で描いた時代を背負うアニメ作家・富野由悠季
さんの『「ガンダム」の家族論』です。


20年以上前の中高生時代に私が最も影響を受けたものがアニメであり、ガンダム
(Zガンダム、逆襲のシャア含む)は今でも心と魂の奥底に深く刻みつけられています。

それは、ロボットものというマンガ世界に、富野監督が言うところの「嘘八百の
リアリティ」が深く織り込まれていたからでしょう。

嘘八百のリアリティとは、人が最もリアルに感じることができる家族の要素が丁寧に
深みを持ってアニメ世界に描かれていることに他なりません。

本書では、富野監督の原点とも言える『海のトリトン』と『無敵超人ザンボット3』
から、過去の全てのガンダムを全否定し、また全肯定した『ターンAガンダム』、
そして本HPでブログ掲載中の白鳥哲監督が主人公の声優を務めた第二の処女作足る
『ブレンパワード』等の作品に、いかに家族の物語が織り込まれたかが詳述されて
います。

そして、10万年後に存続している人類を想像した上で、リアルに300年後の良き世界
を創造すべく、シンプルで深いメッセージが散りばめられています。

アカシックレコードから情報をダウンロードできる鬼才・澤野大樹さんをして唸らせ
た富野由悠季監督の『ガンダム』。

日本人はアニメを通じて既にアセンションの下準備が出来ているというのが6年程前
からの僕の持論ですが、精神世界が散りばめられた日本のアニメが世界中で人気を
博しているところに、日本から世界への弥勒の世への潮流が見て取れるのではないで
しょうか。

以下に富野由悠季監督の心に響く言葉をご紹介します。



・今、人類の文明は非常に危ういところにさしかかっているように見える。現代は
 二百~三百年に一回あるであろう時代の変革期にある。

・311後の社会的な危機によって、我々はようやく日本がとてもか細いシステムに
 乗っていたのだと実感する。そして、この国家的な危機が家族の本来の役割を思い
 出させてくれた。

・今の世の中の仕組みには屈服せざるを得ない。それは不幸な生き方ではあるのだ
 が、それは過剰な資本主義に覆われた現代の中で、正気を失わずに生きる一つの
 知恵である、と覚悟するしかない。

・グローバル化した虚業とは正反対の、身近にあってリアルなもの。つまり家族を
 考え直すということは、今の時代を捉えなおし、未来を考える上で有効なのでは
 ないかと思う。家族は狭いように見えて、歴史や社会や世界へと通じる回路を
 持っている。

・少子高齢化をいち早く迎える日本は世界の未来を生きている。そこで、日本がどこ
 よりも早く痛みを引き受けて、新しい規範を打ち立てたとしたら、日本はそこで
 世界のオピニオンリーダーになることができる。

・未来の姿を見るには、極端に発想を跳ばすしかない。読者に想像して欲しいのは
 10万年後の世界なのだ。10万年後の世界を真摯に想像できた人間だけが、
 300年後の未来のビジョンを具体化できる。

・問題は10万年後、人類が存続して欲しいと思った時に、では、人類が生き延びる
 ためには何をしなくてはいけないかを、今、考えることなのだ。
 それが現実を変える指針になる。

・きっとその未来では、人は、家族と一緒に食事をすることを本当に大切にする
 ようになる。そして、古典的な大家族が新たな形で復活してくるだろう。
 社会も再構築され、農業ベースの自給自足の集落ができ、半鐘とかお寺の梵鐘の
 音が聞こえる範囲が、未来の我々の集落になるだろう。

・家族というのは、単に親子の間の関係だけではなくて、過去から連綿と続いてきた
 文化を受け渡していく場所だ。

・結婚とは、その社会を構成する最小単位としての自覚を持って、世間と対峙して
 いくことの始まりなのだ。そこから家族の生活という過酷なレースがスタートする
 のだ。

・結婚を通じて僕は他人(妻や子供たちを含む)との付き合いのハウツーを学ばせて
 もらったし、自分の中にある破滅的な性格を軌道修正することができた。妻と子供が
 いる場を維持しなくてはならないという意思を最後まで貫かなくては、家族という
 ものは維持できないものだ。

・恋愛というのは、メディアが提供する大衆向けの一番わかりやすいファンタジーと
 いう顔を持っている。本来、恋愛と結婚ははっきり別物である。

・父性とは、子供を律し、社会性を与えようとする役割で、母性とは、子供を包み
 受け止める役割だ。そして、父性は母性の上にあってこそ自然なものとして成り立つ。

・結局男の子が外へ出て行く回路は、父親の背中を見ていくところにしかない。しかし、
 高度成長以降、サラリーマンばかりになった日本の父親は、父親らしさを理屈では
 語れず、家にいなくなった。日本の家族における父性の不在と母性の寡占。そこに
 秋葉原無差別殺人事件等の現在社会の病理がある。

・子供を育てるには必ず父性と母性という二つの論理が必要である。ひと組みの男女
 というのは、子供に示すことのできる最小限の「社会の様」だ。

・なんの変哲もない「健康で一人前に育ってほしい」という願いは、根源的であるが
 故に、思考停止に陥る「時代の言葉」への抗体になりうる。

・子供たちが未来を生き延びていくためには、親から得たなまじっかな知識などは
 役に立たない。不安定化、流動化する時代に対応できるセンス、勘のようなものを
 養っていくしかないのだ。そしてそれは当人が当人の努力、鍛錬で涵養するもので
 あって、親が具体的な手出しをできる種類のものではない。

・家族とは他人の偶然の集まりだからこそ意味がある、と僕は考えている。肌が合う
 という理由で集まっているのでは、集団はどんどん内向して行くだけだろう。

・僕は家族とは修行の場だと考えている。間違っても安らぎの場所とは思わないほうが
 いい。安らぎの場所には停滞しかない。停滞が生むのは、淀みであって、残念ながら
 未来ではない。「安らぎの場所であらねばならない」という思いこみから自分を解放
 すると、家族の在り方についてもっと自由になれる。

・親子というのは「教える/教えられる」という行為を通じても深く結びついている。

・かわいがられた記憶は、子供が社会的な存在として成長していく上でとても重要な
 糧となる。

・男の子とうまく関係を結べるのは、壁となって男の子と切磋琢磨できるタイプの
 父親か、逆に壁にも何にもならないおバカな父親かのどちらかだろう。賢しい父親は、
 子供を追い詰めてしまうので、子供が真っ直ぐに育つのには障害になると思う。

・二歳になる孫の前ではTV禁止というルールを設けている。

・女の子にとって一番危なっかしいのは「依存」の癖をつけてしまうことだと思う。

・過去から連綿と続き、家族を包み込んでいる文化。それを実感できる一番分かり
 やすいものは地元で開かれるお祭りだろう。

・お祭りというのは、端的に言うと1年間無事に生きられたことを神様に感謝して、
 大騒ぎすることだ。

・ある風土があり、その風土の中で生きていくための術があり、そしてそこに定住して
 いくことで何代もの血族が紡がれ、文化、気質というものが育まれていく。祭りが
 本来、風土から切り離せないように、家族もまた風土からは切り離せないものなのだ。

・家族と風土を切り離し、ニューファミリーだ、核家族だ、と都市生活者を生み出して
 きたのが戦後日本の歩みだった。

・家族と風土が切り離された一番の原因は、テクノロジーの発達とそれによる経済の
 グローバル化だ。

・人類の知恵と感覚は全く技術に追いついていない。それを「使いこなせる」と思って
 しまうところに、現代の虚業が跋扈する背景があるのだろう。この虚業の跋扈は、
 原子力を思い出させる。

・アニメーションが必要とする「嘘八百のリアリティ」の根拠となるはずの「現実」が、
 当の現実の中からどんどん消えていくのだ。まるで悪い冗談である。
 それは一つの恐怖と言ってもいい。

・「音楽とは共有するものである」と、ロシアの音楽家のウラジミール・アシュケ
 ナージが語っているのを見て、アニメは公のものであると自覚した。

・創作というのは自己の概念とか美意識を表現し、なおかつそれが視聴者・観客と
 いった不特定多数の人々に伝わらなくてはならない。それには、伝えるべき内容と、
 伝える技術のトレーニングが両方必要なのだ。

・『ガンダム』のシリーズ後半、アムロはニュータイプへと覚醒する。ニュータイプ
 とはここでは認識力と洞察力が拡大した人間とだけ定義しておく。そして、アムロ
 は、同じくニュータイプの少女ララァと出会い、戦闘中に、ニュータイプ能力者同士
 ゆえ深く心を通わせたことで、二人は人類の未来を幻視することになる。
 (参考:「アムロ、時が聞こえる」)

・『聖戦士ダンバイン』では、地上の人間は死ぬことで異世界バイストン・ウェルに
 生まれ直し、生まれ直した魂は、そこで自由に生きて、また修行の場である現世
 (地上)に戻るのだ。

・ガンダムの富野というレッテルを僕は突破できなかった。天才じゃないんだから
 普通の人間にできるのはこんなものだろうと受け入れるしかない。むしろ『ガンダム』
 ファンの人にはそこをしっかり認識してもらいたい。そういう悲惨な富野由悠季が
 いることを知ってもらいたい。

・『ガンダム』はそれで人生が学べたと言えるほど広く深いものではない。自分が
 『ガンダム』で幾ばくかの人生を学んだと思っているのなら、その足場は案外脆い
 ということを思い出して欲しい。自分が『ガンダム』で学んだことこそまず疑い、
 最後は忘れるぐらいでちょうどいい。


補足 ~今後の東京支部活動のご案内~

12月15日(土)和田晃一の読書塾
12月17日(月)東京支部 忘年会
12月23日(日)Re-born ~ネオ縄文・ヤマト誕生記念祭 
 講演  池田整治さん、澤野大樹さん、中山康直さん
 ライブ Seiさん&内田充さん、キリロラ☆さん
(チラシ表面)  
 http://5074ed5a3f5625dd.lolipop.jp/20121223v1126/20121223_omote_v1126.pdf
(チラシ裏面) 
 http://5074ed5a3f5625dd.lolipop.jp/20121223v1126/20121223_ura_v1126.pdf


お金に支配されない世界を夢見た作家ミヒャエル・エンデへのオマージュ『エンデの遺言』

みなさん、こんにちは!
東京支部世話人の川端淳司です。

めっきり寒くなりましたが、如何お過ごしでしょうか。
私は先週、フリーエネルギー等で知られる飯島秀行先生の御徒町フロンティア
ショップでの講演に参加してきました。

にんげんクラブ・幸塾月例会で先生の講演の司会をさせて頂いたこともあり、
親しみを感じて懇親会の席で、

「釈迦や空海というのはやっぱりすごい人物だったんでしょうか?」
と何とも間抜けな質問をしてしまったのですが、、、先生のお答えは

「釈迦も空海もここにいるんだよ」

というものでした。

「空とはそういうことだよ」

と。

ハッとしました。

我々は他者と繋がっているとか大いなる自己の分身であるとか言葉で聞いて、
そうなんだろうなぁ、と軽く不理解に受け流していた自分に気づきました。。。

「釈迦も空海もここにいる。自らの内にも存在するのだ」という戒めにも似た
言葉を意識して生きたいと感じた、とても素敵な飯島先生との時空間でした。


さて、連載第34回目はベストセラー『モモ』の著者・ミヒャエル・エンデから
日本人への遺言として作成されたTV番組『エンデの遺言-お金の根源を問うこと』
から生まれた著『エンデの遺言』(2000年)です。

エンデは『モモ』を上梓した時既に、減価せずに蓄財でき、それ自体が商品となる
お金というシステムがこの世界に貧困や争いをもたらす元凶・根源であることを
看破していました。

その座右の書はお金の問題を深く掘り下げ、経済が友愛で成り立つべきと唱えた
ドイツの思想家ルドルフ・シュタイナー全集でした。

共存共栄のミロクの世の実現には、我々一人一人の意識改革(覚醒)と同様、
シスムとしての現在のお金のあり方も根本的に変える必要があります。

本書はその新しいお金のあり方を、欧州の優れた経済学者・思想家の苦闘の歴史や、
使用期限があったり減価する自由通貨・地域通貨などの欧米での取組の実例を
ベースにして学ぶことができ、生命の本質を考えない科学と、お金の本質を考えない
経済学のそれぞれの致命的な欠陥が相似形をなすことにに気づかされました。

静岡のにんげんクラブの仲間である八山さんは長島 龍人さんの劇『お金のいらない国』
の上演を無償で企画されていましたが、本書を読み、地域通貨等に興味を持たれた方が、
新たな渦を巻き起こされることを楽しみにしております!

以下、本文から印象に残るところをご紹介します。


 
・ファンタジーとは現実から逃避したり、おとぎの国で空想的な冒険をすることでは
 ありません。ファンタジーによって、私たちはまだ見えない、将来起こる物事を
 眼前に思い浮かべることができるのです。私達は一種の予言者的能力によって
 これから起こることを予測し、そこから新たな基準を得なければなりません(エンデ)

・全ての宗教に共通するものは、現世の存在を、彼岸の本来の存在に至る一時的なものと
 見ることです(エンデ)

・一冊の本は作者と読者の関係のなかで完成する。「あなたが人生の岐路で悩んでいる
 とき、ちょうどぴったりの瞬間に、ちょうどぴったりの本を手に取り、ちょうど
 ぴったりの箇所をあけ、ちょうどぴったりの答えを見つけるならば、あなたはそれを
 偶然だと思いますか?」(エンデ)

・成長を前提にし、成長を強制する性格をもつ現行の金融システムが、この競争社会を
 生み出している根本原因なのです(エンデ)

・今日のシステムの犠牲者は第三世界の人々と自然に他なりません。このシステムが自ら
 機能するために、今後もそれらの人々と自然は容赦なく搾取され続けるでしょう(エンデ)

・「格差が格差を生む」構造こそが「利が利を生む」マネーの運動を可能にし、高度の
 利益の源泉としてマネーを支えていることがわかる

・私の見るところ、現代のお金がもつ本来の問題は、お金自体が商品として売買されて
 いることです(エンデ)

・経済生活の理想は友愛です。資本の自己増殖を許す金融構造が、友愛の理想を破壊して
 しまったのだと思います(エンデ)

・非良心的な行動が褒美を受け、良心的に仕事をすると経済的に破滅するのがいまの
 経済システムです。通貨を人間のもとに取り返さなければならない

・平均して企業のキャッシュフローの1/4以上が利払いに当てられ、今その割合は急速に
 増加しています

・(新しいお金のあり方を手に入れるには)メンタリティーの変革が必要であり、
 システムの変革より難しい(エンデ)

・自然界に存在せず、純粋に人間によってつくられたものがこの世にあるとすれば、
 それはお金なのです(エンデ)

・どのようなエコロジカルな対策も、資本市場で調達した利子を支払えるものでなくては
 ならない事実に愕然としたのです(建築家ケネディ)

・先進国は第三世界から毎日2億ドルの利子をもらっており、それは開発援助金の2倍に
 相当します(ケネディ)

・預金者が自分達の利益を第一義に考えるのではなく、社会や環境への貢献という大きな
 尺度で自分の資産を考えるという意識が、ドイツをはじめとするヨーロッパの市民の
 間ではすでに広く一般化しています(例、ソーシャルバンク)

・地域通貨への取り組みは世界中で2000以上にのぼると言われています

・モモが立ち止まったように、立ち止まり、真の進む方向を探すべきときだと、考える人が
 出てきているのです

・私が作家としてできることは、子孫たちが私達と同じ過ちをおかさないよう、思考し
 観念を生み出すことです。お金は人間がつくったものです。
 変えることができるはずです(エンデ)

補足
東京支部イベント情報です。
11月27日(火) にんげんクラブ東京支部定例会@船井本社
12月15日(土) 和田晃一の読書塾@四谷荒木町
12月23日(日) Seiさんのコンサート&講演@広尾 

.

その人生の最後に慈しみの生に到った作家へのエッセイ集「私たちの隣 人、レイモンド・カーヴァー」

みなさん、こんにちは!
東京支部世話人の川端淳司です。

元気にお過ごしでしょうか。

私は週末、アカシックレコードから情報をダウンロードできる天才、澤野大樹さんと
少人数でお食事させて頂いたのですが、その場に同僚のお客様もいらしてびっくりの
シンクロでした。

澤野さんからは様々な貴重情報や深いメッセージを頂いたのですが、これから東京
支部のイベントに出演頂こうと考えているので、みなさん、ご期待下さいね。

また、月曜日には元にんげんクラブ代表会員の川島伸介さんの原宿レイキに
久しぶりに参加してきました。

癌を患うお二人に、感謝の気持ちで仲間たちとレイキをさせて頂いたのですが、
素敵なお顔をされたお二人の病が癒えることを確信しています。

さて、連載第33回目は、これもシンクロなのでしょうか。50歳の若さで癌で
亡くなった作家・レイモンド・カーヴァー(レイ)へ友人たちがその深遠な想いを
綴った「私たちの隣人、レイモンド・カーヴァー」(村上春樹訳)です。

この本を読み、心の奥底に抱えていて言葉にできない深く悲しい想いを、本の
中に言葉として見出した時、人はその心を幾分かでも浄化できることを知りました。

苦しい癌との闘病の果てに63歳で亡くなった父に対する想いが、本書のウィリアム・
キトリッジのレイへの言葉にシンクロしていたのです。

「慈しむべくあるものを慈しむことで自らを保ち、その一瞬一瞬を生きつつ、それに
固執しない、そんな奥義のようなものをレイは会得していた」

田舎育ちで貧しかったレイは、19歳で16歳の少女と結婚後すぐに二子を儲け、
働きながら大学に入り、貧乏、アルコール中毒、離婚等様々な苦しみと悲しみの
淵に沈みながら、理想の作家と人間を目指し、その死を迎える前に、その場所へ
至りました。

本書に収められた9編のレイへのエッセイから、混迷の今を生きる我々への
メッセージでもある言葉を以下にご紹介します。

 
Jay McInerney

彼の作品のどのセンテンスにも、言語に対する敬意、恐れにも似た謙虚さ、が感じら
れるはずだ。

プラトンの対話編を読んでいると、ソクラテスの自己卑下は戦略的なものであったこ
とがだんだんわかってくる。でもレイの謙虚さは奥深く、ごく自然なものであった。
それはまた彼という人間の有するもっとも驚異的な部分であった。

Tobias Wolff

彼のありきたりの言葉の、まさにその不完全さの中に見出される音楽性は、私を強く
感動させた。

レイは人間的なスケールでの話に対して ~我々の善意の志が我々を取り巻く状況や
我々の天性に向かって挑み、そして果てしなく負け続ける戦いについての話に対して
~ 飽くことのない貪欲さを持っていた。

最後の本『滝への新しい小径』に収められた最後の詩

~おしまいの断片~

たとえそれでも、君はやっぱり思うのかな、
この人生における望みは果たしたと?
果たしたとも。
それで、君はいったい何を望んだのだろう?
それは、自らを愛されるものと呼ぶこと、自らをこの世界にあって
愛されるものと感じること

~~

レイは瀬戸際まで行った。そして危うく一命をとりとめた。自分は救われたのだ、
そして救われなくても不思議はなかったのだという彼の認識と、もともとの素直
にして純朴な性格のせいで、彼は自らの人生を驚嘆の目で眺めるようになった。
レイはどんなことも粗末には扱わなかった。

彼はこう言った。「もっとひどいことになる可能性だってあったんだ」と。

Morton Marcus

私達は言葉というものに、身も心も凄まじいまでにのめりこませることによって、
この人生のもつ意味合いを何とか図るというゴールを目指していた。

彼の同世代の ~そして恐らくは他の世代の~ どのアメリカ人の詩人も、
そのような自然さを引き出すことはできなかった。

1970年代初めのレイの短編小説において驚異的であり、またユニークでさえ
あったのは、我々が認める認めないにかかわらず、我々の多くが現実に生活
しているアメリカン・ライフの核心にある、精神の不毛性についてのシナリオが
描かれていたことだった。

アメリカのその領域で何が起こりつつあるかを、レイは本能的に承知していた。
そしてそれを知っているという恐怖が、彼を酒瓶と煙草に向かわせたのだ。
当時私はそのように考えていたし、今日に至るまで考えは変わらない。

友への誠実さと温かい心は、私がもっとも強く心を惹かれるふたつのものであり、
レイはその両方を持ち合わせていた。

James D. Houston

彼はしばしば世界に対する純粋な驚きに満ちているみたいに見えた。そしてただ
自然にそれがわかるのだ、彼があなたのことを、絶対にその罪や欠点によって
判断したりはしないということが。

「正直に言うけどね」と彼は言った。「日々祝福を受けているみたいに感じるんだ。
毎日僕は感謝を捧げる。人生のこのような転換を思うと、毎日ただ驚異の念に
打たれるんだ」

Jon A Jackson

彼は作家になるという以外に自分をアイデンティファイする手立てを持たなかった。
彼にとっては物を書かなければ、生きている理由がないのだ。

David Carpenter

僕がカーヴァーの短編小説を読むのにはいくつもの理由がある。そのトーンに
見られる惨めさとユーモアとのあいだの不思議な依存性もその理由のひとつだ。
同じくらい不思議な依存性が、平凡なものと荘厳なものとのあいだにも見られる。
だからこそ、彼の小説の登場人物たちは、彼らが意図するより遥かに多くのことを、
僕らに語ることができるのだ。

宮本美智子

「talent(才能)は万人が持ち、そのうちdrive(持続力)を持つものが書き続ける。
教師の出番はその才能を引き出すことですよ」

Gary Fisketjon

レイは自分の書いた作品が世に受け入れられることよりは、自分のなしている
仕事そのものにより大きな誇りを持っていた。

彼ほど復讐心や狭量さや妬みや、あるいはよくある普通の意地悪さから程遠い
人もいなかった。

レイは人生を再構築できた。彼の最近の詩の中でこんな風に書かれているように。
「・・・何はともあれ、
私のことをあまり悼んだりしないでほしいな。私はあなたに知って欲しいのだ。
ここにいたときには、私は幸福だったんだということを」

William Kittredge

慈しむべくあるものを慈しむことで自らを保ち、その一瞬一瞬を生きつつ、
それに固執しない、そんな奥義のようなものをレイは会得していた。

レイは魂の深い部分で、あるカオスの光景に苦しんでいた。

コミュニティーとはより大きく拡大された我々自身のことだ。
我々は責任を負わなくてはならない。

~アントン・チェーホフ『すぐり』より~

強者たちは怠惰で傲慢だ。貧しき者たちは無知で野卑だ。
恐ろしいほどの貧困がいたるところにある。

幸福なる人々は、不幸な人々が沈黙のうちにその重荷を背負ってくれればこそ、
心安らかに生きていけるのである。もしこのような沈黙がなかったなら、世の中には
幸福なんていうものは存在しえないだろう。社会全体が催眠術にかかっているような
ものなのだ。

~~~
 

我々にとって一番役に立つ物語というものは、我々のもっとも高潔なあり方と、
もっとも不実なあり方に同時に焦点を当てるもののことだ。

レイは世界に対して、彼がしぼり出せるだけの力強さと高潔さを与え、不自然なほど
短縮された人生の中で死んだ。この死の時までに、レイは自らのもろもろの信念を
磨き上げ、凝縮した意味とでも言うべきものに到達していた。

このアメリカという文明は燃え盛るナパームを赤ん坊の上に注いだ。承知の上で
それをやったのだ。これは政治的信条などとは関係のないことだ。我々のやっている
ことの多くは狂っているとしか言いようがない。

我々は新しい歴史を必要としている。我々は親愛というものに価値をおくことを
学ばねばならない。誰かが我々に憐れみの歴史を与えなくてはならない。
やがては許しと思いやりの歴史へと転じていくような。

レイの最良の作品は、自分がいかに狼狽しているときでも、なんとか他人に温かく
まっとうであり続けようとする試みの必要性を示唆していた。それらは有用性という
点で傑出している。他人であるということがいったいどういうことかということを
我々に想像させてくれるのだ。それは我々が思いやりというものを身につけるための
道である。それは偉大なことだ。そのような親愛の中で、我々は互いを慈しむことを
学ぶのだ。想像するという行為を持続させることを通して、これほど政治的なことは
他にはあるまい。


補足
東京支部イベントです。
11月17日(土) 霊界物語勉強会@船井本社
11月27日(火) にんげんクラブ東京支部定例会@船井本社
12月15日(土) 和田晃一の読書塾@四谷荒木町

.

インド・中国・日本へ広まった仏教の全貌を簡潔かつ鋭利に纏めた良書『はじめての仏教~その成立と発展』(ひろさちや著)

みなさん、こんにちは!
東京支部の世話人の川端淳司です。

先週末は東京支部定例会、和田晃一さんの読書塾@四谷荒木町、飯塚弘明さんの
霊界物語勉強会@大阪、福山支部代表田辺ゆりかさんによる酔仙島でのイベント等々、
全国で弥勒の世に向けた活動が展開されました。

東京支部定例会では、初めて参加された方にも様々な良い気づきがあったようです。
また、フロンティアショップのSeiさんの歌『絆』に涙する方もいらっしゃいました。

この場をおかりして、肋骨骨折の痛みを抱えながら歌って頂いたSeiさんと、多忙な中
参加頂いた船井勝仁会長&小川雅弘社長に感謝申し上げます。
ありがというございました。


次回の東京支部定例会は、11月27日(火)PM7時@船井本社ですので、提言が
ある人や有意の仲間を作りたい方はぜひご参加くださいね。

さて、連載第32回目は私の仏教勉強の早々の締めくくり?として、ひろさちやさんの
はじめての仏教―その成立と発展』をご紹介します。

著者は1936年生・大阪の北野高校出身・東大印度哲学科卒の宗教評論家で、
500冊以上の著書がありますが、私はポケット般若心経に続いて本書が2冊目と
なります。

本書はインド・中国・日本(※東南アジアは除く)へ広まった仏教の全貌を時系列的に、
鋭く、簡潔に、そして時にユーモアも交えて解説した素晴らしい仏教解説書です。

一般的な仏教の基礎知識習得に役立つだけでなく、個人的には直感的に仏教の
キリスト教や神道との相似性や、秘められた宇宙的真理の片鱗が感られ、
仏教(宗教)がより身近で大切なものになりました。

勉強になって点を以下に抜粋しますので、興味を持たれた方はぜひご一読下さい。


■ 全般

・まず最初に釈尊の仏教(根本仏教)があり、次いで阿羅漢の仏教(小乗仏教)が
 出てきて、その後で菩薩の仏教(大乗仏教)が興起した。更に後には曼荼羅の
 仏教(密教)が登場する。それはあくまで順を追っての展開であり、そのように
 展開すべき思想史的必然性があったのである。

・仏教は基本的に「智慧(般若)」の宗教であり、悪をなさず、善をなし、心を清くする
 もの。その根本思想は「縁起」にあり、その目的は基本的には「悟り」にある。

・釈尊が最初に教えられた仏教は、出家者を中心とした「解脱」の仏教であり、
 四諦と八正道を教えた。

・釈尊は<無明><愛><取><苦>と、<苦>の発生を縁起的に
 説明された。

・仏教的には、愛は自分を中心にして相手への自分の執着を貫こうとする心持を
 いう。肯定的な愛は仏教では慈悲と呼んでいる。

・「般若」は六波羅蜜(布施・持戒・忍辱・精進・禅定)の実践によって獲得される
 「より高次の智慧」。

・阿羅漢仏教(小乗仏教)においての目標は(自分だけが)阿羅漢になること。

・大乗仏教における目標は仏であり、それはまた、菩薩による、菩薩のための、
 菩薩の仏教である。

・大乗仏教の最初の経典が「般若経」であり、大乗仏教の基本哲学である「空」の
 思想が確立された。

・「般若経」を作ったのは山林修行者(※著者推測)で、彼らは瞑想体験のうちに
 直接仏陀にまみえ、仏陀から教えを聴聞し、そのままを書き綴った経典が般若経。

・自分の妻や夫が観音さまの化身だと信じている人もおり、そう信じて生きることが、
 一番素晴らしい観音さまの信仰であると思う。

・弥勒菩薩は釈尊が次期の仏として指名した仏であり、正確には5億7千600万年後
 に出現される。

・法華経が説く「諸法実相」とは、この世の中に存在する事物は全てそれなりの存在
 理由をもち、なくてもよいものなど一つもないといった高次元の肯定の哲学。
 (船井幸雄さんの必然・必要・ベストに通じますね)

・大乗仏教には自力と他力の二つの道がある。私達は如来(仏)に包摂されていると
 同時にまた自己の内に如来を蔵している。

・密教の基本思想は「仏と凡夫の合一」であり、「加持」といわれる。(加・・・仏から
 凡夫に力が加えられること。持・・・凡夫がその力を受け止め、持ち続けること)

・密教の根本仏である大日如来は宇宙に遍満しており球そのもの。そして、何とかして
 直接宇宙仏である大日如来の説法を聞こうとするのが密教であり、仏教の民衆化、
 ヒンドュー教化が進められた最終段階の仏教である。

・インドの正統派宗教・バラモン教哲学の最奥の真理は「凡我一如」という宇宙の原理と
 個人の原理が究極において一致すること。


■ 中国の仏教

・曇鸞(476-542)が世に出、「空」の思想でもって浄土教を教義的に基礎づけた。

・善導(613-681)は、他力信仰としての中国浄土教の教義を確立した人物。

・南宗禅では段階を認めずに頓速に悟らせるように指導し、この系統の禅が日本に伝わった。

■   日本の仏教

・空海こそが日本仏教の代表者。密教では仏を目指して歩み始めた者は既に凡夫ではない
 と考えるが、親鸞と道元はつまるところは空海の哲学に戻ったのであった。

・「他力の道」を説いた親鸞と「自力の道」を説いた道元のふたりこそ、日本の仏教を完成
 させた偉大な思想家である。

・親鸞の考えた「南無阿弥陀仏」とは、「阿弥陀仏よ、わたしを救ってくださってありがとう
 ございました」という報恩感謝の念仏。

・親鸞は「いずれの行も及び難き身」である自分を発見する。それは、同時に「悪人」である
 自分の発見でもあった。

・道元のコペルニクス的転回の解釈「われわれは既に仏だから修行ができるのだ」。

・法然は阿弥陀仏の極楽浄土を求め、今生きている娑婆世界を厭うた。法然の念仏は
 「阿弥陀仏よ、わたしを救ってください」という信号であった。

・日蓮は娑婆の浄土化こそが仏教者の務めで、ひたすらに「南無妙法蓮華経」の題目を
 唱えることが末法の世に生きる仏教者の実践(易行)であり、それだけで良いと言い切った。

.

2500年の時を経て明かされた般若心経の真実『宇宙から見た般若心経』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端です。
秋が深まる中、如何お過ごしでしょうか。

私は週末、にんげんクラブの仲間10名で長野県の皆神山と戸隠神社奥社を
訪れてきました。
たまたま前日、豊洲から銀座まで40分程歩いたのですが、タワーマンションなどを
見上げる中、無機質な空間をひしひしと感じていたので、
長野の自然に触れとても癒され、これからは自然との共存が環境面においても
人間の心身にとっても絶対に必要なのではと感じました。

世界の中心のピラミッド山である皆神山山頂では、霊界物語を世に広める活動をされて
いる飯塚弘明さんを中心にして天津祝詞を奏上し、戸隠神社奥社ではめいめい、
ミロクの世にむけてお祈りしてきました。
皆さんも機会があれば、ぜひ仲間と紅葉見物を兼ねて訪れて頂ければと思います。

さて、連載第31回回目は、私が仏教の勉強中(笑)ということで、前回に続き
徳永康夫先生の著書『宇宙から見た般若心経』です。



前回、般若心経の第一行目「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 
度一切苦厄」は、観自在菩薩(観音様)が瞑想して体脱し(=深く行じて)、彼岸(あの世)を
つぶさに観察して、宇宙の仕組みと人間の置かれた立場に関する真実を知ることによって
真理を理解したという意味であり、あの世から見た視点で「空」と言ったのであって、
「空」の意味は「この世」の視点では、いくら考えても答えの出ないものだった。
とご紹介しましたが
本書では仏教の基本的な考えである四聖諦・苦集滅道、四苦八苦、八正道、十二縁起、
受想行識などの解説や(宇宙から見た)般若心経全文日本語訳もあり、仏教の基礎や
経典の流れも学べる良書です。

以下、文中から気になったところを抜粋いたしますので、
興味を持たれた方はぜひご一読くださいね。

 
・般若心経とは、観自在菩薩が、全ての苦を取り払う真言
(マントラ=ガテー・ガテー・パラガテー、パラサンガテー、ボーディスヴァーハ)を
お釈迦様に直接教えを受けることができず、修行をする余裕もない衆生のために示した
という教えだったのです。
・サンスクリット語の真言の日本語訳は、「行ったときに、行ったときに、彼岸に行ったときに、
(そこに)悟りあり。幸いあれ!」
・何度も何度も呪文のように唱えているうちに、過去生の記憶が呼び戻されて、
進歩してくるのが、真言(マントラ)の素晴らしいところなのです。
・宇宙は「この世」と「あの世」の二重構造。人間は「肉体」と「本質の生命体(霊と魂)」の
二重構造です。
・あの世のほんの一部分にこの世が存在していて、しかも同じ空間を共有して、重なりあって
存在している。
・霊たちの記憶の中に残るのは、その霊が肉体にあったときの記憶のうち、その心の本当の
内部である霊の表面において記憶されたことのみ。
・釈迦やイエスは間違いなく人智を超えた存在=神からメッセージを預かった預言者である。
・お経と聖書には結構一致する言葉がある。
・日本のお経が難しいのはインド・中国・日本の3カ国語が混ざっていたから。
・禅はサンスクリット語の瞑想を表すジャーナの音写。
・お経では10段階の霊格(心の状態)が表現されている。
(地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人界、天界、声聞界、菩薩界、縁覚界、仏界)
・何か自分にとって問題が生じているならば、その原因は全て自分にあるのだと考えてみる。
自分が変われば不思議なことに、環境も人間関係も変わるのです。

『補足』

10月26日の東京支部定例会、10月27日の読書塾で、
みなさんにお会いできるのを楽しみにしています!


.

命の本質が霊魂であることを軸にその不思議を面白く論理的に推理した画期的良書『命の不思議探検』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

食欲の秋、ということで、いきつけの四谷荒木町・ビストロ18区
オーナーシェフ・江崎さんとのエピソードを少し。

江崎さんは東京の仏大使館で修行し、大使がNY国連の仏大使館へ転勤される時に
大抜擢されて一緒に渡米し、日本人でありながらメインシェフを担当された方で、
ビストロ18区はとても美味しくリーブナブル、小さくお洒落なビストロです。

その江崎さんとは、社会・政治・宗教等これからの日本についてカウンター越しに良く
話し込むのですが、先日、こんなやりとりが。

『神社のことはよく話すけど、仏教のことを全然知らないな。もっと勉強しろ』
『他に一杯勉強してるので、そんな必要は無いです』
『人間は幹を大きく育てないといけない。そのためには枝葉から色んなことを吸収しないと
だめだ。お前はまだまだ人間が小さい。もっと枝葉を広げろ』

ということで、、、本当に有り難いことに、仏教を勉強し始めるきっかけを頂いたのでした。

さて、連載第30回目は超微小生命体ソマチット探求者であり、独自の般若心経の解釈観を
持つ徳永康夫先生の『命の不思議探検』です。


本書では、命の本質は霊魂であり、輪廻転生を通じて7層のレベルを経てサムシンググレート
(神)と合体するのが、宇宙と生命の真の関係だと述べられていますが

特異で貴重な様々な本の引用やご自身の論理的な推理から導かれた言葉は、とても新鮮で
面白く、すらすら読め、お腹にストンと落ちました。

命の本質が霊魂という考えは、10年ほど前に、私も大きな衝撃と感銘を受けた船井幸雄さんの
『この世の役割は人間塾』の中でズバリと指摘されていましたが

徳永先生は更に超微小生命体ソマチットが人の命に大きな役割を果たしているという推理を
お持ちで、内容にとてもインパクトがあり、非常にワクワクドキドキさせられました。

個人的には以下の般若心経の解釈が最も勉強になりましたが、輪廻転生から、UFO、古代遺跡、
宇宙人(過去の宗教書の神でもある)、そして、ソマチットまで、テーマは幅広く深く、とても読み
応えのある新しい気づきの良書です。

ぜひ多くの方に読んで頂き、各々の人生のナビの参考にして頂ければと思います。


~般若心経の真実~

般若心経の第一行目「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄」は、

観自在菩薩(観音様)が瞑想して体脱し(=深く行じて)、彼岸(あの世)をつぶさに観察して、宇宙の
仕組みと人間の置かれた立場に関する真実を知ることによって真理を理解したという意味であり、

あの世から見た視点で「空」と言ったのであって、「空」の意味は「この世」の視点では、
いくら考えても答えの出ないものだった。

~~

三菱商事を50歳で退職された元ビジネスマンの徳永先生とは、御徒町のフロンティアショップで
二度お話させて頂きましたが、とても穏やかで博識でおしゃれな紳士でした。

みなさんも機会があれば、ぜひ講演にご参加下さい。


補足
10月27日(土)に和田晃一の読書塾を開催します。

にんげんクラブ会員だけでなく、写真家や外資サラリーマンも参加する知的で実践的な場になるので、
多くの方のご参加をお待ちしております!

○日時と会費: 
 10月27日(土)15時ー17時 1000円。 懇親会 17時-19時30(予定) 3500円
○場所:
 游無(ゆうむ) 〒160-0007 東京都新宿区荒木町20  03-3355-8781
 http://www.arakicho.com/shop/yumu.html
○お申込・お問合せ先:
 new-jj.k_72@docomo.ne.jp 川端淳司
○要旨
・にんげんクラブ会員が「有意の人をにんげんクラブを紹介できる」内容
・基調トークに参加者の意見も乗せながら進行
・音読輪読やminiワークなどの体感を取り入れ
・毎回船井幸雄さん、船井勝仁さんらの著書と名著等の相関の紹介

○各回テーマ と概要
第3回 創造力は想像力 (10月27日)
ITやロボットができないのは創造です。残された最も人間らしい能力発揮の領域は、
何かを生み出すことであり、その原点には想像力があります。生産と創造、想像と空想の
対比を通じて、創造に必要な想像を小林秀雄の『表現について』を使いながら考えます。

第4回 情報と記憶(12月予定)
人間の脳は多くの情報を入れて処理させるのには不向きな器官です。しかし、少ない情報で
多くのアウトプットを出すにはこれ以上ないくらい優れた能力を秘めています。E.ハロウェルなど
精神科医の文献や、森口清などの教育者の文献を見ながら、「情報の作法」について考えます。

第5回 リーダシップとマネジメント(2013年2月予定)
社会人であれば組織と無縁では要られません。家庭は立派な組織です。良きにつけ悪しきにつけ
リーダシップとマネジメントは組織論の中心ですが、日本ではその役割が曲解されがちでもあります。
コッターとドラッカーの著書を繙きながら、日本での実践が可能な方法についてお話しします。

第6回 見えないモノを聴く(2013年4月予定)
金子みすゞがブームとなり、昼の星は「見えぬけれどもある」というこを気付かせて
くれました。見えないものを知るために、書けないものを伝えるために、人は何をし
てきたのでしょうか?鴻池朋子の絵画や出口王仁三郎の『霊界物語』、柳田國男の
『故郷七十年』などを参考に、先人たちの取り組みを紹介します。


.

地球のシフトアップに繋がる奇跡の真実の書『生命誕生の真実』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

すっかり寒さを感じる季節となりましたが、お元気にお過ごしでしょうか?

私は先日、御徒町にあるSeiさんのフロンティアショップで
川田薫先生の講演を聴いてきました。

川田先生は命を削って講演されたオープンオープンワールドで
船井会長が力強くご紹介された方であり、
その少年のような笑顔、優しいお人柄と誠実さ、
そしてその人類的価値の生命と生命誕生に関する発見に大きな感銘を受けました。

ということで、連載第29回目は川田薫先生の『生命誕生の真実』をご紹介します。


本書は船井会長大絶賛の『いのちのエネルギー』と『生命の正体』の既存の2冊を
川田先生のリクエストに応えて、にんげんクラブ兵庫支部代表でもある
(株)きれい・ねっとの山内尚子さんが1冊に纏めた本です。

オープンワールド会場で山内尚子さんから『川田先生の素晴らしい本です。
自信作です!』と直接お声をかけ頂き、早速、読了しました。

川田先生は通信教育で仏教を深く学ばれており、天才科学者である以上に
人間として素晴らしいお方であり、

本書には、生命体を形づくる上で重要な核酸構成物などを、ミネラル等から現在の
地球の環境下条件で創造した生命誕生実験の軌跡(奇跡)のご紹介や、
水の構造・性質の解明に止まらず、愛で世界中を繋げ、地球をシフトアップする
ヒントがちりばめられており、とても読み応えがあります。

勉強になった所を以下に抜粋いたしますので、興味を惹かれた方は
ぜひご一読ください。


・自己をクリーニングして生まれた目的を自覚し、ゆるぎない自己を確立する。
そして、「空」の世界を知り、体現した時、世界中が愛で繋がる世界になる。
これがこれからの地球のシフトアップに繋がる。

・水は「愛」のお手本のような存在。憎しみも何もない。全部溶かし込み、
許してしまう。ただ自分と一体化してしまう。これを愛といいます。

・生命体というのは生体が先にできて、生命エネルギーを後から獲得する。
それで生命体になる。

・非常に重要なもので五感で確認できないものはいくらでもあります。この認識でき
ない存在を『空』というのです。

・自分と他とを区別する境界が外れること。実はこれを『空』といい、私達が目指す
本質なのです。

・科学者は地球の次元を上げるという大きな目的のために生まれているので、気づい
た瞬間に一気に生まれ変わります。

・輪廻を繰り返す度に色々な体験をしていて、それは全て潜在意識、即ち、
みぞおちあたりにある蔵識にストックされています。そして、魂そのものが
心臓の奥にいます。

・もののほうから「ありがとう」という声が聞こえるようにもなります。

・想いというのは実はものすごく重いのです。

・ありのままの自分を認めてやると、心が満足して、本当の気持ちが表に出てくる。
これが大切なのです。

・仕事をしていると、自分の性格、心のありようというのが、こんなにいい加減なの
だということが分かります。
仕事をするということは自分を見つめるということにな ります。
これがまさしく魂のゆがみの修正、空海の言う所の修行に他ならないのです。

・(誰からも評価されない)主婦の仕事は一番大変なように感じます。

・エネルギーは意思と意識。想念も振動波。

・生体やDNAといった部品ができたとしても、生命の本質である生命エネルギーが
獲得されない限り、生命体にはならない。

・根源的な部分でなぜを問わないのが、科学というものの実態なのです。

・細胞一つ一つは独自の機能を果たすようになっており、その細胞同士は全体の
役に立つよう、独自の判断で機能し、かつお互いにコミュニケーションを図っている。

・お釈迦様は「他の植物や動物にも生まれ変わるよ」と説かれましたが、
本当は人間は人間にしか生まれません。

【補足】
10月27日(土)に和田晃一の読書塾を開催します。

にんげんクラブの仲間だけでなく、写真家や外資サラリーマンも参加する
知的で実践的な場になるので、多くの方のご参加をお待ちしております!

○日時と会費: 
 10月27日(土)15時ー17時 1000円。 懇親会 17時-19時30(予定) 3500円。
○場所
 游無(ゆうむ) 〒160-0007 東京都新宿区荒木町20  03-3355-8781
 http://www.arakicho.com/shop/yumu.html
○お申込・お問合せ先
 new-jj.k_72@docomo.ne.jp 川端淳司
○要旨
・にんげんクラブ会員が「有意の人をにんげんクラブを紹介できる」内容
・基調トークに参加者の意見も乗せながら進行
・音読輪読やminiワークなどの体感を取り入れ
・毎回船井幸雄さん、船井勝仁さんらの著書と名著等の相関の紹介

○各回テーマ と概要
第3回 創造力は想像力 (10月27日)
   ITやロボットができないのは創造です。残された最も人間らしい能力発揮の領域は、
   何かを生み出すことであり、その原点には想像力があります。生産と創造、
   想像と空想の対比を通じて、創造に必要な想像を小林秀雄の『表現について』を
   使いながら考えます。

第4回 情報と記憶(12月予定)
   人間の脳は多くの情報を入れて処理させるのには不向きな器官です。
   しかし、少ない情報で多くのアウトプットを出すにはこれ以上ないくらい
   優れた能力を秘めています。E.ハロウェルなど精神科医の文献や、森口清などの
   教育者の文献を見ながら、「情報の作法」について考えます。

第5回 リーダシップとマネジメント(2013年2月予定)
   社会人であれば組織と無縁では要られません。家庭は立派な組織です。良きにつけ
   悪しきにつけリーダシップとマネジメントは組織論の中心ですが、日本ではその役割が
   曲解されがちでもあります。コッターとドラッカーの著書を繙きながら、日本での実践が
   可能な方法についてお話しします。

第6回 見えないモノを聴く(2013年4月予定)
   金子みすゞがブームとなり、昼の星は「見えぬけれどもある」というこを気付かせて
   くれました。見えないものを知るために、書けないものを伝えるために、人は何を
   してきたのでしょうか?鴻池朋子の絵画や出口王仁三郎の『霊界物語』、柳田國男の
   『故郷七十年』などを参考に、先人たちの取り組みを紹介します。


.


挫折を負う若者に向けた、船井勝仁さんの赤裸々な経験談と深き未来へ のメッセージ『失敗から学ぶ』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

早くも10月、だいぶ秋めいてきましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。

私は日曜日に東藝術倶楽部主宰・にんげんクラブ東京支部協賛の
『江戸しぐさ』講演会に参加してきました。

東藝術倶楽部の黒木代表のご好意で東京支部協賛とさせて頂いたのですが、
にんげんクラブ関係の多くの知人・友人にご参加頂き感謝しております。

その中でもとりわけ会社の同僚が急遽参加してくれたのがとても嬉しかったです。
船井会長との『1万人の有意の人を繋げるお約束』の1人/1万人達成です。(笑)

さて、連載第28回目は、船井勝仁さんの『失敗から学ぶ』です。



偉大なビジネスマンであり、素晴らしきにんげんである船井幸雄さんを父に持つ
勝仁さんが、断末魔の資本主義下で挫折感に苦しむ若者に向け、
ご自身の父へのコンプレックス・離婚・子供の登校拒否まで赤裸々に綴り、
その深い人脈と経験と感性から導かれた未来に向けた人生の指針と諦観を、
分かりやすい言葉で愛情を持って語った良書です。

恐らくご自身のお二人の息子さんへのメッセージでもあるのでしょう。
簡易な言葉の中にとても深いメッセージが込められています。

今の若い方が一度読んだだけではピンと来ないかもしれませんが、何度も読み返し、
これから劇的な変化を迎える社会で、良き世を創造しながら楽しく生きる為の
バイブルの一つとして頂き、心豊かに力強く生きてもらえたらと思います。

以下に勝仁さんが引用された宮澤賢治の言葉と
勝仁さんご自身の言葉をご紹介します。

~宮澤賢治『ポラージュの広場より』~

・ぼくはきっとできるとおもう。
 なぜならぼくらがそれをいまかんがえているのだから。

・そうだ、諸君、新しい時代はもう来たのだ。
 この野原のなかにまもなく千人の天才がいっしょに、
 お互いに尊敬し合いながら、めいめいの仕事をやって行くだろう。

~勝仁さんの言葉~

・挫折を認めることは大変なことですが、挫折を挫折と認めることが出来た時、新し
い世界が見えて人生の糧となります。

・激変の時代に一番大切なことは、
 「一人では生きていけない」ということを知ることです。
 その上で、根本的な助けあいの仕組みを作り上げていかなければなりません。

・まずは自分の心の弱さを認めることです。
 自分がダメであることを認めることができるというのは、実はすごいことです。
 そこから這い上がった時には、とんでもない人間力がついています。

・マイナス感情は不思議なもので、それを追体験すると
 解消できるようになっています。

・若い時に成長する最大のコツは上手に叱られることです。

・誤るという行為には、その人の根本的な考えや人生経験が如実に表れます。

・読書やセミナーやワークショップに参加するなどして、
 積極的に新しいことに挑戦することをお勧めします。

・今までの人生で味わった挫折をしっかり受け止めると、自然な流れから
 成功がやってきて、人生は確実に豊になります。

・自分で考えて、自分で決めて、自分の責任で行動することが
 これからの時代を生き抜くための最大のポイントです。

・他人の話を上手に聞くには、相手の気持ちになって考えることです。

・人をうらやましく思う気持ちや嫉妬心があることを認めて、そして、
 解放されることが大事です。

・仲間とのコミュニケーション能力に加えて、花鳥風月に親しむ能力や、
 自然からのメッセージを受け取れる能力が絶対に必要になり、
 自然との一体感を保ちながら「等身大」の自分を生きていくことが
 大事になってくるでしょう。

・どんな時代になっても生き残っていけるだけのたくましさを身につける時です。

・人生が豊かなものになるかどうかは、友達の数と質に比例します。
 自分の時間の大半を使う職場との出会いは大切にしなければなりません。

・謙虚さと感謝、そして自分の意思で自分の人生をつかみ取る意識を持ち、
 どんなに小さいグループでも良いのでリーダーになってください。

・生きていく上で本質的ではない、余計なものを手放すと、
 「いま、ここ」だけが、 あなたの目の前に出現し、「いま、ここ」に集中できると
 実力を100%発揮できるようになります。

孤独な少女コッピーと<いのち>と<いのち>の居場所に出会う中高生向けの哲学物語

こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

秋分を過ぎめっきり寒くなった東京ですが、みなさん、如何お過ごしでしょうか。
私は週末、最後の船井幸雄オープンワールドに参加してきました。
にんげんクラブの仲間との再会や新しい出会いがあり、とても有意義で素敵な時間を過ごす
ことができたのですが、何といっても船井会長の講演が心に残りました。

オープンワールドには2005年から参加してきましたが、当時の元気な船井会長を思うと
びっくりする程お痩せになった姿を拝見し、ふと、私(我々)の業や闇やエゴといったものを
会長に背負わせてしまってるのでは?と感じたのでした。

そして、講演中、微力ながら川島伸介さんに伝授されたレイキを送りながらその命がけのお話
を心に刻み込みました。

会長は来年オープンワールドをする猶予はない。参加者5,000人がそれぞれ1万人を巻き込み
5,000万人の力で世の中を変えて下さいと我々に精一杯のその思いを伝えて下さいました。

一人が1万人とは途方もない数字ですが、夢とはそもそも途方も無いものではないでしょうか。

まず、自分が出来ること。東京支部主宰の定例会やイベント、このブログや現在3,302人が
参考になったとしてくれたAmazonのレビュー、2月の銀座での自身の絵画コレクション展等々
で情報発信や新しい一期一会の出会いの場を創り、ミロクの世への渦を巻き起こして行きたい
と思います。

さて、連載第27回目は前回と同じ『場の研究所』所長・清水博先生の児童文学風哲学書
コペルニクスの鏡』(平凡社)です。



本書は80歳の清水先生が、読者が被災後の日本を考えるため、そして世界がこれから
迎えなければならない新しい地球文明を考えるために創り出した『<いのち>の哲学』の
本です。

幼くして交通事故で両親を失った空想好きな少女コッピーが、カラスの化身のコペル先生、
カア介さん、カア子姉さん、詩人たちとの人生を凝縮した出会いを通じて、その心の闇を
乗り越え、<いのち>、<いのち>の居場所の<いのち>、そして、<いのち>の
与贈循環について学び成長する、切なく、悲しく、奥深い哲学物語です。

釈尊以来の仏教の死生観も巧みに織り交ぜられた中高生でも読める哲学物語なので、
その年代のお子様がいらっしゃる方はぜひ親子で読み合って感想を共有してみて下さい。

以下、本書からエッセンスの一部を抜粋します。

「人間は自分の姿だけを大きく映す鏡をたくさんつくって、毎朝、毎晩、それに自分の裸を
映して自分の姿に見ほれているうちにな、ほんとの、ほんとの、ほんとのことが、なかなか
わからない病気にかかってしまったのさ」

「花など、人間が作れるものではないでな。<いのち>のあるものを人間が作れるわけは
ないからな」

「華厳の思想は、<いのち>は互いにおぎないあって、一つにつながっているということ」

「『わたしたちの<いのち>がつながっている』と感じることは、わたしたちの自己意識が互いに
つながってはたらいているということさ」

「いま、わたしがここに生きていることが、宇宙の奇跡だということだけは、ほんとの、
ほんとの、ほんとのことだと信じていける」

「死ぬことは、この地球という<いのち>の大きな居場所へ、自分の<いのち>を与贈する
こと」

「よく考えてみると、地球はわたしたちの外側にあるものではないな。わたしたち自身が地球
なんだよ」

「つらくてもね、いつも、自分よりも、もっとつらい人たちの方に目を向けて、このわたしにいま
何ができるのかと考えて、自分のできることをしていくのよ。それが<いのち>の居場所の
ために、自分の<いのち>を与贈することになるのよ」

~著者からの手紙より~

・「生きていること」と「生きていくこと」は全く異なることです。<いのち>の居場所がなければ、
生きものは「生きている」ことはできても、「生きていく」ことはできません。

・居場所には、居場所としての<いのち>があり、その<いのち>が戻らなければ、居場所の
復興はできない。

最後に。。。

清水先生の『場の研究所』の勉強会に参加し本書に偶然出会ったのですが、二つのシンクロが
ありました。

それは、その表紙と挿絵がアートコレクターとして注目していた北川麻衣子さんの作であった
ことと、ゴッホ美術館で繰り返し何度も見た『カラスのいる麦畑』について、ゴッホがカラスが
人間の<いのち>の運び屋であることを描いた絵と紹介されていたことです。

些細なことかも知れませんが、僕には先生の<いのち>との繋がりを感じられた素敵な
シンクロでした。



ミロクの世の創造への叡智が詰まった素晴らしき思想書『場の思想』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

9月22日、23日の船井幸雄オープンワールド2012・にんげんクラブ全国大会がもう直前
ですね!

船井幸雄会長からフロンティアショップのSeiさんへ送られた先日のFAX内容では体調が良く
ないご様子ですが、一日も早い回復を祈念いたします。会場でお姿を拝見し、お話を拝聴できる
と幸せですね。

私は両日、にんげんクラブの仲間と参加し、『東京支部だより』を東京支部の大空さんと2階の
ブース等でお配りするので、我々に気づかれた方は気軽に声をかけてくださいね。

さて、休載していた連載第二十六回目は、8月の『和田晃一の読書塾』のテキストだった
東大名誉教授&NPO『場の研究所』所長である清水博先生の「場の思想」です。
 
 


2003年に上梓された本書は、地球規模での共存共栄のミロクの世の実現が急務である
現代に必要な智慧が凝縮された思想書です。

近代文明を乗り越え地球文明を創造する為の限りなく深い叡知が詰まっており、
にんげんクラブ活動を行う上で、非常に示唆に富み大変勉強になりました。内容が深く
凝縮されていて難しい思想書ですが何度も繰り返し精読頂きたい良書です。

以下に清水先生のとても深い言葉・思想をテーマ別にご紹介します。よろしければ、
何度も反芻して読んでくださいね。

本書との出会いが皆様一人一人にとって、これから主人公(=リーダー)として、この変革の
時代を生きる一助となれば幸いです。
 

【現状と今後の転換・変態】

・ 20世紀の終わりには、「欲望への欲望」によって欲望を自己増幅させ、欲望を巨大化して
人類を支配するメガマシーンが生まれた。それは地球を覆う欲望の自己組織システムである。
現代文明とはグローバル化したマネーの流れが人間の生活を隅々まで支配し、隷属している
メガマシーンのことなのである。
・ 地球規模のIT化によって起きる重要な問題の一つは、経済と流通から倫理性が失われる
ことである。
・ 現在は大きな歴史的分岐点にある。主客分離の立場に立って力の支配によって世界に
秩序をもたらそうとするのか、主客非分離の立場に立ってコミュニティ的生命世界を実現する
形で秩序を生成しようとするかの分岐点である。
・ 日本では社会の大きな転換期になると、生存への危機感から精神的「贅肉」が抜け落ちて、
人々は生死の場に生きていることを自覚し始め、限りなく偏在的な生命(=純粋生命=火の
鳥?)の活きに目を向ける。生命への危機感によって、出会いの場が社会に生まれ、その場に
おいて人と人が出会い、そこから社会的創造の活き(共創)を拡大させて行く。
・ 現実の社会は自分を映す鏡であり、その中に現れる様々な行き詰まり現象こそ、否定すべき
自己の姿を表現している。
・ 権力者のレベルで構造的に腐敗がおきているために、身分制度そのものを否定する以外に
社会が閉塞的な状態から抜け出ることはできない。
・ 限りなく偏在的な生命(=純粋生命=地球生命=火の鳥?)への関係を失った人間の精神は
荒廃し、生命力を失って衰退している。
・ 情報・マネー・政治・行政・銀行・警察・医療・教育・グローバル化した市場経済に関する不信の
洪水を取り除く変態的な変革のドラマを作り出すことこそ、社会にとって最も重要な課題である。
・ 社会が病気の状態にあるときには、人生の生死観が深まるために文化的な創造の芽が生ま
れるチャンスに恵まれることがある。
・ 社会の病気の状態とは、昆虫のさなぎの中で起こる変態のように、表面からは見えないところ
で創造の芽が生まれ、育つ状態なのである。この大きな転換期の今こそ、私達が日本の文化を
変え、実践的な性格を持つ新しい文化を創造するために与えられた千載一隅の機会である。
・ 社会の変態的な転換は、社会に生きる人間のものの見方が根本的に深まって、新しい価値の
世界が見えてくることによっておきる。
・ 転換期の行き詰まりを突破する為には創造が必要である。この創造を共創の形で進めること
が時代の転換なのである。
・ 転換期における問題解決には、世界の枠を広げて矛盾そのものを根本的に解消するという
方法が必要になる。
・ 閉塞的状況を打破する精神的なエネルギーは、まず舞台を広げ、パトス(情)の働きに火を
つけ、共感によってこれを燃え上がらせることがなければ生まれてこない。

【人間・宗教・藝術】

・ 自分自身を救いがたい悪玉として見て、自己否定から出発することが必要なのである。
・ 悪人としての自覚に深く徹するならば、地球のこの危機的状況に対して、自分自身が背負って
いる罪の大きさと責任の重さに驚くであろう。
・ 人間は自己の外部と同様に、自己の内部にも知らない世界があることになかなか気が
つかない。
・ 生きることとは、自己の内なる生命を表現すること。
・ 宗教とは自己の存在が純粋生命(=火の鳥?)の活きによってその存在を深める動的な活動
である。
・ 優れたアーチストたちの藝術表現では、各部分の表現が全体の表現を包含していると
言われる。
・ 浄土教の本質は、称名念仏にあるのではなく、自我の分別・はからいを徹底して断念する、
自分の心を放下することにあったのである。
・ 人間は自己が閉鎖的で解放されていないことから、欲望中心的価値観に従って生きるので
ある。
・ 「救済者」とは、人間に働いてその価値観を主客分離的なものから主客非分離的なものに
変えて、人間の自己中心的活動をコミュニティ的活動に変態させる超人間的生命のことである。

【出会いの場】
・ 細胞があなたの生命~あなたの体全体に宿っている生命~を感じるものが場である。
・ 主客非分離性を考慮して主体(自己)の活きを入れると、(場所的自己言及によって)場が
現れるのである。
・ 全人生を参加させて行う出会いこそが、日本の場の文化の核心である。
・ 人が人と出会うまでには、様々な経験を重ねながら無意識のうちに準備をしているのでは
ないだろうか。そしてそのように準備をしている双方にとって最も相応しい時があり、その時が
互いに一致して出会うのである。
・ やがて別れる人々が出会う「出会いの場」が大きな時代の転換期に重要な役割、すなわち
時代を創造する役割を果たしてきた。
・ 一期一会の出会いの瞬間には、場に人生が凝縮する。
・ 出会いの場は生死の場に接することによって開かれる。
・ 空海、上泉伊勢守信綱、織田信長、千利休、芭蕉、吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬など転換
期に懸命に生きた人物の周囲には強烈な「出会いの場」が形成され、その出会いの場において
魅力的な出会いが行われて、創造性の高い精神的活動が行われていたと考えられる。
・ 日本の場の文化の根底にあるものは生死の場の不完結設計という考えである。そこには
出会いが創造を生むことによって設計が完結するという思想がある。
・ 出会うということは、互いの歴史的生命が空間的に凝縮するばかりでなく、時間的にも凝縮し、
そして互いにぶつかって共時的に活くということである。
・ 出会いの場づくりには、見えない舞台づくりのために自己を捧げて悔いない志の高さが必要で
ある。出会いの場が用意されてこそ、異質の人々による共創が可能になるのである。明治維新
にその場づくりの役を担ったのは坂本龍馬であった。
・ 現在のITは砂地というブロック化できないものを送ることができない、つまり場を送ることが
できないという大きな落とし穴を持っている。
・ 全体とはその内部に砂地すなわち場を含み、その場に部品(個物)を位置づけることができる
もの(世界)を言うのである。

【これからの組織】
・ これからの時代の組織の経営者が「善への感性」と「善を実行する勇気」を持っていなけれ
ば、精神的エネルギーを失って内部から崩壊する。今ほど日本の経営者(独立法人化した大学
経営者も含む)が自己否定を通して創造的思考力を身につける必要があるときはないのである。

【純粋生命(=限りなく偏在的な生命=地球(宇宙)生命=火の鳥?)・慈悲】

・ 純粋生命との出会いによって人間は開かれ、そして人格的に磨かれる。
・ 純粋生命の働きが身体において実現することによって、その身体の状態は全宇宙の智慧が
活く動的な状態になる。
・ 我々が純粋生命の活きに合わせて、人間と自然の「救済者」として活動することを通じて、
我々自身も救われる主客非分離性に奉仕活動の根本があると考えられる。
・ 我々は純粋生命の一部になって、地球に共存在の場をつくる活動をしなければならない。
・ 純粋生命に触れることによって、自分自身にとらわれる心、すなわち我執が消えていく。
そして、それとともに、ともに生きて存在していることを心から親しくまた懐かしく感じるのである。
・ 破れた屋根から差し込む月の光を、純粋生命が送る大きな慈悲の表現と見て、自分に働き
かけてくるこの純粋生命の活きに、精一杯答える慈悲の表現の創出こそが、不信の時代を
人間の創造力によって越える原理である。
・ 慈悲とは自己の生命の活きを他者に与えること
・ 限りなく偏在的な純粋生命の活きは、私達の心に深く届く大きな慈悲心である。
・ 限りなく偏在的な純粋生命の活きに合致する形で創造される新しい文化は、善を表現する
力を持っている。更にその善の奥には、真と美があり、新しい表現を待っている。私達の活動が
真善美の表現に到達した時に、新しい文化が生まれる。
・ 純粋生命の内面からの活きかけによってパトスのレベルが高められると、目線が下がって
誰もが対等に見えてくる。そして、人を信じることができるようになる。

【挫折】

・ 人生の挫折は、もしもそれを素直に受け入れることができるなら、自分の心を縛ってきた
様々な拘束を剥いで、剥き出しの真実を見せてくれる。
・ 大きな挫折感があってこそ、大きな創造の力が生まれるのである。この挫折から創造への
反転は、自己の使命を深く掘り下げることによって生まれるのである。

【共創・創造・構想力】

・ 創造は世界の枠を内部から広げる活動である。
・ 創造とは、自己の身体が開かれて全宇宙の智慧が活く動的な状態に置かれた時に、その身
体が全宇宙の法則性である縁起の活きを実現して宇宙的な活動を創出することである。
・ 創造者にとって時間とは生成する存在であって、座標軸のように自己の存在を位置づける
枠ではない。
・ 異質の「我と汝」が「我々」として統合されさらに開かれることが共創の必要条件である。
・ 人と人との出会いに、純粋生命も出会う。そして、生と死の間の緊張関係を共有してともに
創造的に生きていく瞬間瞬間を自覚する感動から互いの生命力が更に圧縮されて高揚した
精神が生まれる。そして、その高揚した精神から爆発的な創造のエネルギーが生み出される。
・ 創造とは、限りなく偏在的な純粋生命が表現する生命の進化というドラマの一部として、
人間が自己表現を創出すること。
・ 日本の政治にも、社会にも、大学にも、切実に必要なのは、和魂洋才を進めてきた適応的
知能ではなく、大きな構想を生み出す創造的知能なのである。
・ 悟性(ロゴス)と感性(パトス)という質の異なる知性を統合して新しいイメージをつくり出す
創造的な知的能力、これが構想力である。
・ 構想力とは未来への想像力と、場の設計能力(場づくりの能力)が結合した統合的能力と
いえよう。

【日本文化】

・ 日本文化の大切な特徴は、自然のたたずまい(自然の自己表現)が純粋生命を表現して
いると考えるところにある。

【生命】

・科学によっては手を出すことができないのが活きとしての生命の世界。

 
 
******************************

《補  足》

■9月30日(日)「江戸しぐさ講演会」のご案内
 
江戸の良い文化を現代に甦らせるべく活動されている東藝術倶楽部主催の
「江戸しぐさ講演会」(にんげんクラブ東京支部協賛)をご案内いたします。
黒木代表のご好意により、にんげんクラブ会員は会員価格で参加できますので、
日本の素晴らしい文化である江戸しぐさの第一人者越川禮子先生の講演に奮って
ご参加ください。     
  
                    記
 
1 日時:9月30日(日)開場13時30、講演14時~17時
2 会場:新宿歴史博物館2階講堂
(場所 http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=91
(100名収容可) 
3 講師:越川禮子先生(NPO法人「江戸しぐさ」理事長)
    (池田整治先生の講話及びキリロラさんの歌舞も予定)
4 主催:東藝術倶楽部
5 協賛:にんげんクラブ東京支部
6 参加費:会員3,000円(協賛の会員含む)、一般3,500円
7 懇親会:17時30分~19時30分予定
  30名限定(先着順)、会費5,000円(アルコールあり)、4,000円(同なし)
8 申込先:森山(morifumi71@azuma-geijutsu.com)までメールにて
  お申込み下さい。
 なお、懇親会参加希望者はその旨を(アルコールの要不要とともに)記して
 下さい。
9  ちらし:http://azuma-geijutsu.com/event2012,9,30.html
                                    以上

 
 
 
 

アメリカの天才写真家Richard Avedon が残した自らと世界の軌跡(奇跡)~『RICHARD AVEDON PHOTOGRAPHS 1946 2004』

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

暑い日が続く中、大型台風の到来などで落ち着きませんが、この夏如何お過ごしで
しょうか。

私はお盆休みの最終日、奈良から帰京する新幹線の中で、とても微笑ましい場面に
出会いました。
3人掛けの隣の席でお弁当を広げる10代後半に見える姉妹。
妹がお姉ちゃんに「何か食べたいものある?」。
この何の変哲もない妹の言葉になぜか深い愛情を感じました。

食事を終えると、彼女はバッグから小さな本を取り出します。
聖書でした。
読み出してすぐお姉ちゃんの肩に顔を寄せて眠ってしまったのですが、宗教が心を
清らかにするのかと感じた心地よい時空間でした。

日本に数ある宗教機関。
帰省中訪れた奈良の石上神宮近くの天理教の巨大な建物に少しおののいた私ですが、
各機関のトップが変われば、一気にミロクの世?なんて、夢想した夏休みでした。他力
本願ではいけませんね。(笑)

さて、連載第25回目は米国のユダヤ人天才写真家・Richard Avedonの死後、編纂され
た写真集『RICHARD AVEDON PHOTOGRAPHS 1946 2004』です。


Avedonとの劇的な出会いは2009年3月のアムステルダムでした。
海外赴任終了間際、英語を習っていたスコットランド人の才女から紹介され駆け込んだ
FOAM(FOTOGRAFIE MUSEUM AMSTERDAM)で、最初に見た憂いを帯びた老人の
3枚の写真がRichard Avedon本人の晩年(死の2年前)の写真でした。

当時、毎週ゴッホ美術館に通ってはゴッホの自画像に語り掛け、歴史的コンサートホール
CONCERTGEBOUWでBeethovenら作曲家の声と素晴らしい演奏に耳を傾け、
Vienna やPragueなどを旅しては美術館とコンサートホールを訪れました。

おのぼりさんというよりも、心の欠陥を埋める為には貪欲にアートを自分の中に取り込む
しかなかったのだと思います。

そんな欧州赴任生活の最後に出会ったのがAvedonでした。そこには、かつて見たこと
のない衝撃的な写真芸術の世界が屹立していました。

VOGUEなどのファッション誌で煌びやかな至上の美を表現してきたAvedonですが、
Avedonはただ美を求めただけではない。彼が写す肖像写真には、本人が隠し持つ
その魂の姿(本質)が恐ろしいまでに顕在化されています。

例えば、三島由紀夫と親交があり、村上春樹が翻訳したBreakfast at Tiffany's の作家
Truman Capoteの魂の輝きを喪失した死の10年前の写真。

美女と鎖に繋がれた4匹の象の大胆で眼を釘付けにする「DOVIMA WITH ELEPHANTS」。
その静と動・美と劣の構図。辺見庸さんが言う「富めるものは益々富み、貧しいものは
更に貧しくなる」という資本主義の縮図そのものでした。

時に、お茶目なCharles Chaplin。翻してTruman Capote がノンフィクション小説
「In Cold Blood(冷血)」に描いた殺人者Dick Hickockとその父Walter Hickock

若き日の妖艶で挑発的なBob Dylan。死が迫る自らの父Jacob Israel Avedon

闇の支配者の急先鋒で只者ならぬ表情のHenry Kissingerと悪の根源の悪びれない
George Bush。そして、彼らと対を成すJohn F. Kennedy の母Rose Fitzgerald
Kennedy

西部で働く名も泣き労働者達。多くの優れたアーティスト達。唯一の日本人であり、
過去か未来の何かを垣間見てしまったピアニスト内田光子

顔の真ん中で左右に分けると全く表情が違う57歳のAvedon。そこには自身の中に
陰陽を併せ持つ人間という小宇宙が垣間見えました。

美と醜。生と死。芸術と政治。恐るべきことにこの写真集には、Avedon自身と世界の
歴史が内包されていました。

少し時間を遡りますが、一月程前、銀座の万(よろず)画廊の伊藤愛オーナーから
ワイン会に誘われました。

映画へルタースケルターの主演女優が指名するフラワーアーティストやオーナー推薦
作家の作品が展示される中、ハッと目を奪われたのは単なるポスターを額装した作品。

オーナーが唯一自己主張したポスターに写っていたのは、僕がアムステルダムの
FOAMで何度も見入った、Party で本当の自分(心)を曝した一刹那をAvedonが活写
したMarilyn Monroeだったのです。

素敵な再会・シンクロでした。

Avedonの写真世界にぜひ触れてみてください。

みなさんの心の奥底に眠る記憶と感情が呼び覚まされるかもしれません。
 
 



*****************************

<追記>

長谷川章子さん企画の『コンサート』と東藝術倶楽部主宰(にんげんクラブ東京支部
協賛)の江戸しぐさ講演会をご案内します。
 
 

■白鳥哲監督作品『祈り』応援プロジェクト 祈りのハープコンサートのご案内

映画「祈り」応援プロジェクト実行委員会代表の長谷川章子さんが企画されている
コンサートをご紹介します。
7月の幸塾定例会で司会中に、飛び入りでお話頂いた白鳥哲監督のご挨拶もあり、
音楽好きな方はぜひ足を運ばれてみては如何でしょうか?

日時: 2012年9月11日(火) 18時開場
コンサート: 19時~20時
出演:   ご挨拶 ~ 白鳥哲監督
        ハープ演奏 ~ ハープ・セラピスト 中野智香子
会場:      東京カテドラル聖マリア大聖堂
         東京都文京区関口3-16-15
入場料:    3500円(当日4000円)
お問い合わせ・申し込み先:
   映画「祈り」応援プロジェクト実行委員会 
   Tel:03-5373-8031
Fax:03-3339-2922
yume@tokyo.email.ne.jp

 

■9月30日(日)「江戸しぐさ講演会」のご案内

江戸の良い文化を現代に甦らせるべく活動されている東藝術倶楽部主催の
「江戸しぐさ講演会」(にんげんクラブ東京支部協賛)をご案内いたします。

黒木代表のご好意により、にんげんクラブ会員は会員価格で参加できますので、
日本の素晴らしい文化である江戸しぐさの第一人者越川禮子先生の講演に奮って
ご参加ください。

              記
 
1 日時:9月30日(日)開場13時30、講演14時~17時

2 会場:新宿歴史博物館2階講堂
(場所 http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=91
(100名収容可) 

3 講師:越川禮子先生(NPO法人「江戸しぐさ」理事長)
    (池田整治先生の講話及びキリロラさんの歌舞も予定)

4 主催:東藝術倶楽部

5 協賛:にんげんクラブ東京支部

6 参加費:会員3,000円(協賛の会員含む)、一般3,500円

7 懇親会:17時30分~19時30分予定

  30名限定(先着順)、会費5,000円(アルコールあり)、4,000円(同なし)

8 申込先:森山(morifumi71@azuma-geijutsu.com)までメールにてお申込み下さい。>

 なお、懇親会参加希望者はその旨を(アルコールの要不要とともに)記して下さい。

9  ちらし:http://azuma-geijutsu.com/event2012,9,30.html

                                    以上


*****************************

 
 
 

前著の311論を更に深化させた、辺見庸氏自身と世界への、『死と滅亡のパンセ(思考)』

みなさま、素敵なお盆休みを過ごされたことと存じます。
(お盆休みのなかった方、お仕事おつかれさまです!)

東京支部リーダーの川端淳司です。
私はお盆休みにかけて、色んな気づきと出会いがありました。
8月9日には、大下伸悦先生の『言霊の真髄』最終講義で、日常における不安や恐怖を、
心の中庸に戻し、更には真善美へ昇華する大切さを改めて学びました。
また、8月11日には、10数年ぶりに大阪の小学校の同窓会があり、今はその小学校校長の
先生と同級生7人に再会してきました。

川島伸介さん(前代表会員)のミロクの世を祈るパワスポツアーで知り合った良き仲間たちにも
増して、小学生の多感な時期に時空間を共にした先生と同級生との繋がりの深さを、10数年
ぶりにとても新鮮かつ鮮明に感じた素敵な体験でした。
同級生の一人は東京と大阪で職場は違うものの同じ会社で働いており、縁の不思議さを
実感します。

現校長の恩師へは、大下先生から最終講義で頂いた、神宮文庫に保管されている中臣連鎌子
(鎌足)ら日本の為政者達が神代文字(漢字輸入前から日本で使われていた文字)で伊勢神宮
へ奉納した文のコピーをお渡しました。

日本の教育現場から子供達に、真実への気づきの渦が拡散するビジョンが見えた気がして
います。

さて、連載第24回目は、前回に続き、辺見庸さんの著書『死と滅亡のパンセ』(毎日新聞社)を
お届けします。 
  
 

 

前著「瓦礫の中から言葉を 」で3・11を奥深く論考した辺見氏が、その思考を更に深化させ、
3・11に纏わる自身と日本と世界の死と滅亡に思いを馳せ、その研ぎ澄まされた
言葉=パンセ(思考)を綴った心魂の文章です。

あとがきの代わりの最後は

「わたしはそれとなく待っていたのだ。いまもそれとなく待っているのかもしれない。世界の
すべての、ほんとうの終わりを。目路のかぎり渺々(びょうびょう)とした無のはてに立って
はじめて、新しい言葉 - 希望はほの見えてくるだろう。本書の各文章はそのような気持ちで
書かれた。」

という内容でした。

石巻市出身でその心のふるさとというトポス(場)を失い、大地震と原発事故を3・11前に
予見し得た、実時間に実相を看破できる稀有な作家・辺見庸さんだからこそ、今、我々日本人
の心魂にコダマする生きた言葉を、以下に抜粋します。

皆さんが3・11やこれからのミロクの世について、再考するきっかけになれば幸いです。
 

~文中抜粋~

・非常無比にして荘厳なもの、人智では到底制し得ない力が、なぜか満腔の怒気を帯びて
立ち上がっていた。テレビ画面の中に母や妹、友達の姿を探そうと必死になった

・もっと畏れるべきであった。畏怖すべきであった。人は超えられるだけで、人が超え得ないもの
があること。それは何も不当なのではなく、我らの事理を超えた更に巨きな宇宙的な
ことわりであることを

・旧約聖書コヘレトの言葉 
 ~ 「かつてあったことは、これからもあり、かつて起こったことは、 これからも起こる。
 太陽の下、新しいものは何一つない」

・我々はこれから、人として生きるための倫理の根源を問われるだろう。これまでの余裕の中で
 はなく、非常事態下、絶対的困窮下で、愛や誠実の実現が果たして可能なのか

・カミュは小説『ペスト』で、主人公の医師ベルナール・リウーに、人がひたすら誠実である
 ことのかけがえのなさを語らせている。悪魔以外の誰も見てはいない修羅場だからこそ、
 あえて人に対し、誠実であれと

・悲しみの位置と深さを言葉で語りえないために、ひたすらに茫漠としてむなしく哀しいので
 ある。こうなったら、荒れ廃れた外部に対し、新しい内部の可能性をあなぐる以外に生き延びる
 すべはあるまい。新たなる内部では、2011年3月11日の前よりも、もっともっと人と言葉の深み
 に関心を向けようと私は思う。潮騒と讖(シン)と兆しにもっと謙虚に耳を傾けよう

・物象を意思あるもののように活写する才能を持った武田泰淳が戦中の日本を表した「巨大な
 海綿のようなもの」は、実の所、私の中に音もなく棲んでいるもののようだ。それは神と言えば
 神、悪魔と言えば悪魔である。滅びの形と言えばそうでもあり、なかんずく、私の中の「死」の
 形であるのだろう

・これからこの国に展開するであろう悲劇が、先の敗戦時に散見された奈落よりも甚大かつ
 無限の連続性をおびている公算が大であるにも関わらず、全的滅亡に備える心の構えも言葉
 も、殆ど持ち合わせないのは、けだし幸せであり、同時に絶望的に不幸なのである

・詩を俺はメッセージとは考えない。けれど、意識の犯罪であってもいいのだから

・詩の言語域は空間的にも時間的にも無制限でかまわない。この世とあの世、過去・現在・未来
 を往還するにはどんな言葉が要るのかよく考える。いま流通している言葉はほぼコマーシャル
 に浸された言葉、コピー。言葉はもっともっと自由で挑戦的で挑発的で秩序破壊的であって
 いい

・見慣れたものや正常とされるもの正気とされるものを根底から疑り、何気ない日常に奇異の
 念を抱かしめる言葉も詩の力であっていい

・『眼の海』(詩集)はファシズムの今に、私という個が、よるべない他の個に届ける
 「ひとすじの声」なのです

・我々は戦争協力記者や戦争協力詩人や戦争協力作家、戦争協力農民や戦争協力
 クリスチャンたちの末裔だということです。例外はないのです。自分の父母、祖父母は違うなど
 ということはありえない。その歴史と血を負うたわれわれがいま、個としてどのように振舞うの
 か、何を表現するのかということです

・非常事態の名の下で看過される不条理に、素裸の個として異議を唱えるのも、倫理の根
 から導かれる人の誠実の証である

・3・11前に地震と原発事故を予言した朝日ジャーナルへの投稿文再掲に際して 
  ~ しいて言うならば、世界の更なる天変地異とシステムの全的瓦解、人間社会の内面決壊
 のスピードは予測を超えて早まっている

・毎年三万人以上の自殺者、何らかの精神疾患を持つ人は一説には八百万人とも言われ、
 増え続ける一方の失業者、貧者たち。震災・原発メルトダウンは「棄民」に拍車をかけて
 います。これがこの国の実相です

・世界は良くなりながら、全く同時に、より酷く悪くなっている。富みつつより貧しく、自由でより
 不自由で、限りなく荒んだ世界が今である

・私達は結果、命令や強制によらずに、自動的にニコリとわらい、いまある権威と権力とつまらぬ
 上司たちに摩擦なく服従するようになってしまった

・人の思念、言葉を、資本が絡むなにか視えないシステムが無力化させているとは思う

・1980年代に推し進められた肯定的思惟の時代には思考と言語表現の射程が短くなり、複雑さ
 が削がれてどんどん単純化して行くけど、実はそうすればする程内面の抑うつ的な状態は
 進む。これはちょっと他国に例を見ないぐらい進んでいるんじゃないかな。この国は僕を含め
 ほぼ全員が何らかの精神疾患にかかっていると思う

・現在は巨大な出来事や異常な現象は幾らでもあるのだけれど、本質が見えない。というより、
 本質に求心しようという思考の力が決定的に衰微して欠落している

・この社会は大震災後もヘラヘラ笑いながら新型ファシズムの道を歩んでいるし、橋本がいよう
 がいまいが、今後もそうだろう。問題な無論、テレビが放(ひ)り出したガスのような大阪府知事
 ひとりにあるのではない。わたしたちひとりびとりの、あるべき位置からのずれを、醒めて
 みつめるべきではないか

・「事物の価値増大にぴったり比例して、人間世界の価値低下がひどくなる(マルクス)」のは
 単に資本のせいやない。価値の全てを資本と事物の世界に譲り渡した人間のせいやで。
 (対談相手のキリヤット・F・コーエン)

・吉本隆明(日本の思想家・吉本ばななの父)は晩年いいように使い回された感がある。団塊
 世代からは、資本や政治権力と戦わないで現状を受容するために吉本は用いられた。ダメな
 自分の存在肯定の"知的"正当化のためにね

・文化は経済の液汁によって養われるので、文化が成長し、多様化し、繊細になろうとすれば
 物質上の余剰が必要であると言ったのは誰だと思う? トロツキーさ

・NHKが巨額の金を投じて製作した「坂の上の雲」には開いた口が塞がりません。日露戦争に
 おける日本人の勇ましいこと、美しいこと。満州・朝鮮の支配を巡って戦われた実に悲惨な
 戦争なのに、本質が隠され、民族心高揚が煽られている

・独裁者らを裏から支え、中東、アフリカをさんざん食い物にしてきた米欧は、ここにきて、
 ムバラクやカダフィをただの狂(たぶ)れ人のように決め付けた。私達は何が分かったという
 のか。激動の最中、中東及びアフリカ地域最大の国際兵器見本市(IDEX)が、
 アラブ首長国連邦のアブダビで開かれたことに、もっと注意しなければならない。実相が
 これだ

・世界という名の無意識はたぶん、今戦争規模のダイナミズムで自らをシャッフルし、リセット
 したがっているかもしれない

・極限の悲しみが人から声を奪うことがある。それは知の饒舌より、生体の反応として、
 哀しくも潔く美しいと感じられてならない


******************************

<追記>

東京支部企画の『読書塾』と、知人の長谷川章子さん企画の『コンサート』をご案内します!

1.和田晃一の読書塾のご案内

8月6日(日)PM6時より、元先輩の和田晃一さんの読書塾を開催します。
プロの読書家による、知的刺激満載の気づきの超リーズナブル講座。
読書好きな方もそうでない方もごひご参加下さい。

◎読書塾 8月26日(日)18時ー20時 1000円。 懇親会 20時-22時(予定) 3500円。

◎游無(ゆうむ) 〒160-0007 東京都新宿区荒木町20  03-3355-8781
   http://www.arakicho.com/shop/yumu.html

◎お申込・お問合せ先 new-jj.k_72@docomo.ne.jp  川端淳司

全6回シリーズの第2回: 一瞬早く未来から現在に到着する方法?

未来への関心が高まる一方で、現在というディメンションをできるだけ新鮮な過去から知ろうと
する行動は弱まる気配がありません。
温故知新という言葉の意味をもう一度考えなおしてみると、大津波への備えも可能だったのか
もしれません。
清水博の『場の思想』を軸に時間について考察します。
  
 
2.白鳥哲監督作品『祈り』応援プロジェクト 祈りのハープコンサートのご案内


映画「祈り」応援プロジェクト実行委員会代表の長谷川章子さんが企画されているコンサートを
ご紹介します。

7月の幸塾定例会で司会中に、飛び入りでお話頂いた白鳥哲監督のご挨拶もあり、音楽好きな
方はぜひ足を運ばれてみては如何でしょうか?

日時:
2012年9月11日(火) 18時開場

コンサート:
19時~20時

出演:
ご挨拶 ~ 白鳥哲監督
ハープ演奏 ~ ハープ・セラピスト 中野智香子

会場:
東京カテドラル聖マリア大聖堂
東京都文京区関口3-16-15

入場料:
3500円(当日4000円)

お問い合わせ・申し込み先:
映画「祈り」応援プロジェクト実行委員会 
Tel:03-5373-8031
Fax:03-3339-2922
yume@tokyo.email.ne.jp
 
 
******************************
 
 
 
 

311という傷を負ったこの国の「言葉の危うさ」と「言葉の一縷の希望」を綴った辺見庸氏の311論『瓦礫の中から言葉を~わたしの<死者>へ』

みなさん、こんにちは。
東京支部の川端淳司です。

夏真っ盛り。暑い日が続きますが、お元気にお過ごしでしょうか。

先日、フロンティアショップのSeiさんのコンサートで、「新曲『絆』は願いが叶う歌ですよ」と
紹介されました。

『ありがとう。○○○。ありがとう。ありがとう。○○○。ありがとう』という5つの言葉が何度も繰り
返される最後のフレーズは、恐らく、過去、現在(いまここ)、未来も意図していると考えて
いますが、参加されたみなさまの願いは叶えられたでしょうか。

私事ですが、願いというか、夢というか、奇跡が7月27日に起こりました。

シンクロ?でしょうね。ブログ原稿を書いているたった今、28年前に深い影響を受けた映画・
超時空要塞マクロス・愛おぼえていますか?のラストの歌のシーンがテレビから流れて
きました。

リン・ミンメイの歌が異星人との戦争から地球人と文化を求める異星人を救済する、
歌の力をこれ以上なく描ききった傑作アニメです。

以前、ブログでナウシカが1984年3月11日に放映されたことを書きましたが、マクロスも
やはり1984年の放映。村上春樹さんがとことん拘った1984年という年には何か変化の兆しが
あるのでしょうね。

話が脱線しました。。。

僕の奇跡がSeiさんの歌のおかげか、大下伸悦先生の言霊のおかげか、はたまた宇宙律の
必然か、それとも単なる偶然?かは分かりませんが、ただサムシンググレートに感謝したいと
思います。

きっとこれからは利他の願いが直ぐに実現するミロクの世になるのだと直感し得た素敵な
奇跡でした。

さて、連載23回目は311という傷を負ったこの国の「言葉の危うさ」と「言葉の一縷の希望」を
綴った辺見庸氏の真摯で奥深き311論『瓦礫の中から言葉を―わたしの<死者>へ
(NHK出版新書)です。


本書のテーマは『言葉と言葉の間に屍がある』、『人間存在というものの根源的な無責任さ』。

私の解説(主観)は抜きにして、以下に気になった部分を抜粋します。

高校まで壊滅状態となった石巻市南浜町で時を過ごした辺見庸氏の言葉がみなさんの311に
対する何らかの新しい気づきに繋がれば幸いです。


・大震災は人やモノだけでなく、既成の観念、言葉、文法をも壊した
 
・場「トポス」はそれを失った時に初めて鮮やかな場となる
 
・311によって世界というシミュラークル(模造現実)がはしなくも暴かれたのに、メディアは
またぞろ書き割りのようなシミュラークルを、まるでそれが義務であるかのように悪意もなく
産み出しています。剥き出された風景を凝視し、思いを深めるのではなく、ふたたび皮膜を
かぶせ、コーティングしはじめたのです。
 
・「世界は、外観の戯れという決定的な幻想によって存在している。それはあらゆる意味作用と
あらゆる目的性が絶えず消滅する場所である」とボードリヤールは喝破しました
 
・311の破壊(私はエッセイの中で神話的破壊と書いたことがあります)、ダイナミズムを表す
言葉を誰も持っていなかったこと。これは非常に深刻で重大なことです
 
・まさに水と土と火の怒りそのものの、見たこともない、荒ぶれる風景、荘厳なもの、いかめしい
もの、あるいは宇宙的な意思のようなものを感じた
 
・天罰だとする思考の方法、運命論には、人が思念を深めるすべはありません。死者たちへの
礼にも欠けます。抱くべき絶望もなくなります。深めるべき絶望すら、決して深化しないのです。
 
・311以降、内心の表現は311以前よりさらに窮屈に不自由になっています。そのことに私は
特に注意しています
 
・地球のほんの一刹那の身震い、咳のようなものが、人類社会の破滅につながることもあるの
ではというふうな認識。宇宙の一瞬のくしゃみが、悪意でも善意でもなく、人間社会、人類社会
の破壊につながるのだということを、考えなければいけない
 
・わたしは古語玉響(たまゆら)に何か宇宙的響きのようなものを聞くのです。万葉の時代の
ほうが、全てデジタル化されたいまよりも宇宙もからだで感じていたのではないかと想像した
りします
 
・311は、宇宙的な時間と人の時間が2011年3月11日の昼下がりに、不意に交差してしまった、
というふうにも表現することができないか。そうした表現が可能かどうかを、わたしはいま、
しきりに考えています
 
・生身の身体に、宇宙的な時間と宇宙的な現象が、直接に接触したり、交差したりするということ
は想定していなかった。でも今回、わたしはそれはありうるのだと思ったわけです。わたしは
宇宙の時空間の中にあり、わたしの心身の内部にも宇宙の広がりがあると
 
・眼前のものはなんであれ過去・現在・未来の気配を孕んでおります。目を見はり耳を澄まさ
なければなりません
 
・色を奪う作用、そういう働きがあの地震とそれを目撃したわれわれの目と心にはあったという
ことに驚きます
 
・今流されているテレビのニュースの言葉。あそこに、事態の本質に迫る、本質に近づこうと
する意思と言葉はあるでしょうか。今表現されている新聞の言葉の中に、この巨大な悲劇の
深みに入っていこうとする意思と魂があるのでしょうか
 
・たぶん、メディアというのは個人の人格や思想の反映ではなく、集合的無意識の反映なので、
死と屍体にはいつまでも親和的になれないのでしょう。死と屍体は例外なく人間の行く末で
あるのに、それを正視せず排除してしまう
 
・マスメディアは人間の言葉ではなくコンピューター入力だけは可能だけれど死の深みなど
とても表現できない、無機質な符牒のようなものを用いるだけの、言葉なきシステムに化し
つつあります
 
・「知らず、生まれ死ぬる人、何方より来りて、何方へか去る」(方丈記)の心象は、現代にも
通じるものではないでしょうか
 
・わたしたちはかつての世界認識、宇宙認識を修正する作業にかからなければならない
 
・世界にはもうあらかた本質がない。または本質が見えない風景だらけだ。正と反の境界は
 もうないか、あるいは極端にうすれている。神もことばも、われわれをとうに見放している
 
・激しい気候変動だけではなく、世界はますます暴力的に剥き出されていくことでしょう
 
・オバマ大統領は他国領土内での人物の暗殺を「正義の実現」と誇り、胸をはってみせました。
 条理のたがが外れ、道義の底がぬけてしまったのです。
 
・911に際してわらわれが感じるべきだったのは、ボードリヤールの「今後に起こることは退屈
 なことだ」ではなく、「これ以上大きなことが起きるかもしれない」という畏れだったのです
 
・311後何かが摩擦もなく静かに立ち上がってきています。それを直ちに新型の全体主義または
 ネオ・ファシズムと結論づけないまでも、それに通じる急激かつ重大な位相の変化が起きつつ
 あることは否定できません
 
・目的不明のCMが何を表象していたかについてはもっともっと深い考察が必要と思われます。
 サブリミナル広告のような社会心理学的に重要な効果を生んだと思われます。ありうべき
 騒乱的事態、示威行動、抗議運動を心理的に抑制させる効果もあったのではないでしょうか
 
・日本という国では、「だれが責任をもってそう命じたわけでもなく、なんとなくそうなっていく」と
 いう、主体のない鵺のような現象がしばしば生じるのですが、311後の言語状況もそうです
 
・たれひとりとくにこれといって風変わりな、怪奇な、不可思議な真似をしているわけでもないの
 に、平凡でしかないめいめいの姿が異様に映し出されるということはさらに異様であった。
 『マルスの歌』の季節に置かれては、ひとびとの影はその在るべき位置からずれてうごめく
 のであろうか
 
・この幻燈では、光線がぼやけ、曇り、濁り、それが場面をゆがめてしまう。(石川淳)
 ~これは戦時における日常の雰囲気を実時間で最も見事に描いた石川淳の小説
 「マルスの歌」(1938年=昭和13年)の一節です。
 
・ジャーナリズムも国家同様に「事実を秘密足らしめる」働きをしていたのではないかという疑い
 が拭えないのです
 
・メルトダウンの事実を報じなかった新聞、テレビは戦後報道史でも特筆に価する汚点でした
 
・歴史の実相は、誰の目にも同じく明確なのではなく、言葉によって糊塗され、ゆがめられること
 がしばしばです
 
・惨状の内面化の作業が、大震災と原発事故でどれほどなされたのかわたしには疑問です
 
・事実と現実と数値はたっぷりとあるのです。しかしそれらを生身の人として感じ取り語ろうと
 する言葉はないか、鬆(す)が立っているのです
 
・残忍とは、事実に言葉が追いつかず、ペラペラに乾いた記号と数値でしか出来事を語れなく
 なってしまった、その異様な(と同時に、異様を異様とも感じることができなくなった)酷さを
 言うのです
 
・言葉は核というものの諸現象と事実に遠くおいていかれました。原民喜のような言語的挑戦は
 じつに久しくなされていないのです
 
・膨大と無は良く似ていて、いずれも虚無と不安の発生源です。膨大と無の同居、それが残忍な
 現代社会の最大の特徴です
 
・人は死においてただ数であるとき、それは絶望そのものである。人は死においてひとりひとり
 その名を呼ばれなければならないものなのだ。(石原吉郎)
 
・視えない死をも視ようとすることが、いま単独者のなすべきことではないのか。そうわたしは
 自身に言い聞かせるしかありません。
 
・311のおかげで、もともとあった言葉と実体の断層(例えば、原発の安全、低コストといううたい
 文句と原発の実体)が証されたのです
 
・後期資本主義とそのグローバル化は、言葉と実体(実態)の断絶を世界中に広めたとわたしは
 思います
 
・麗しい商品名とそのCM(言葉・概念)が商品(実体)そのものではないことをいまでは誰もが
 知っています
 
・政党のマニュフェストは、履行されないことの少なくないことを、いまや暗黙かつ公然の前提に
 しています
 
・言葉の全面的虚偽もしくは機能不全にうすうす気づいていながら、気づいていないふりをして、
 強制されてもいないのに自由な言説を自己抑制し、課されてもいないのにみずから謹慎して
 しまう、オーウェルやブレヒトもまさかここまでとは予想しなかったであろう、おのずからの
 ハーモニアスなファシズム世界です
 
・言論を弾圧する許しがたい敵は、鵺のような集合意識を構成しているわたしたちひとりびとり
 の内面に棲んでいる気がいたします
 
・関東大震災は人間が絶対化してきたことを一気に相対化した。今から80数年前、25歳の
 川端康成は玄奥な真理について、そう軽々と言い放っています。
 
・人間が絶対化してきたことがらは、科学技術にせよ市場経済にせよ、311で一時的に価値観
 が揺らいだにせよ、すぐまたそれらへの帰依が復活してきているかに見えます。これは
 どういうことでしょうか。
 
・歴史観、宇宙観、人間観は、時代の進行とともに深まっているのではなく、むしろ後退して
 いるようにさえ感じます。
 
・これほど言葉が空洞化した社会なら、思い切りシャッフルされて、いったん消えてしまっても
 惜しくはないそういう気分は、余人はいざ知らず、わたしには近年一貫してあるのです
 
・われわれは本当のところは、言葉に真に切実な関心を持っていないのではないでしょうか。
 それは、かつて石原吉郎が指摘したように、人間そのものへの関心の薄らぎを示すものかも
 しれません
 
・恋愛や家族関係にあっても、言葉とは窮極的には死や屍とひきあうもの、隣りあうものでは
 ないのか。そう思ってここまで生きてきました
 
・言葉が最も良く届くのは、語り手(書き手)も聴き手(読み手)もまったくの「個」であるときだけ
 です
 
・大震災後の言葉に名状しがたい気味悪さを覚えるのは、言葉の多くが、生身の個の
 ものではなく、いきなり集団化したからではないでしょうか
 
・鴨長明は大震災、大火など五つの天災の経験を目撃談風に語り、人々とそのすみかの無常
や生滅流転を、和漢混合文で記してから、ついに世俗を捨て去った自分の閉居生活の
ありようと心境を描いています
 
・大火焔のなかに女の顔を思い浮かべてみて、私は人間存在というものの根源的な無責任さを
自分自身に痛切に感じ、それはもう身動きもならぬほどに、人間は他の人間、それが如何に
愛している存在であろうとも、他の人間の不幸についてなんの責任もとれぬ存在物であると
痛感したことであった。(方丈記私記堀田善衛)
 
・天皇をはじめとして全部が罹災者、つまりは難民になってしまえば、それで終わりだ、という
ことは、つまりはもう一つのはじまりだ、ということだ。(方丈記私記堀田善衛)
 
・全てを震災ビジネスが吸収しつつあります。言葉はいま、言葉としてたちあがってはいません。言葉はいま、言葉として人の胸の奥底にとどいてはいません。言葉はいま、自動的記号として絶えずそらぞらしく発声され、人を抑圧しているようです
 
・ことばを私達が奪われるのではなく私達が言葉に見放されるのです。言葉の主体が既に
 空しいから、言葉の方で耐え切れずに、主体である私達を見放すのです。(石原吉郎)
 
・民主主義は、おそらく私達の言葉を無限に拡散して行くだろうと思います。腐食するという過程
 をさえ、それは待ちきれない。例えば怨念というすさまじい言葉さえ、明日は風俗化して拡散
 される運命にあります。(石原吉郎)
 
・宮澤賢治の詩「眼にて云ふ」、逝く者の視界にこそ、本物の言葉がありました。その最後の
 10行はこうです。 
 血がでてゐるにかかはらず
 こんなにのんきで苦しくないのは
 魂魄なかばからだをはなれたのですかな
 ただどうも血のために
 それを云へないのがひどいです
 あなたの方からみたら
 ずいぶんさんたんたるけしきでせうが
 わたくしから見えるのは
 やっぱりきれいな青ぞらと
 すきとほった風ばかりです

長文に最後までおつきあい頂き、ありがとうございました。


******************************

<PS>

7月22日の東日本大震災復興・再生支援コンサート&講演でもご紹介した、
知人の日本画家・設楽雅美さんも出展するグループ展『サマーフェスタ』が
8月2日~8日まで銀座のギャラリー枝香庵で開催されます。

アクセス
http://echo-ann.jp/#/access

絵が好きな方は良い絵をリーズナブルに購入できる機会なので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
 
 

夭折のSF作家・伊藤計劃が我々の良心を問う傑作「虐殺器官」

みなさん、こんにちは!
東京支部の川端淳司です。

暑い日が続きますが、如何お過ごしでしょうか?

私は7月14日のにんげんクラブ・幸塾月例会で司会をさせて頂き、福田純子先生からは
笑顔と仲良く(右翼と左翼のあいだ)の大切さを、飯島秀行先生からは、
「想い+行動=エネルギー」という宇宙でたった一つの法則を身近で学ばせて頂き、
充実した時間を過ごしました。

7月22日には、にんげんクラブ・幸塾・新日本文芸協会協賛というまだ小さいけれど、確かな
ミロクの世への雛形となる、東日本大震災復興・再生支援コンサート&講演『気づき・・・絆』を
開催しました。

池田整治先生と大下伸悦先生の講演、縄手純二さん、フロンティアショップでおなじみのSeiさん
とプロのギタリスト内田充さんのコンサートが創造したとても感動的な時空間をみなさんと共有・
共感でき、関わった全ての人に感謝の気持ちで一杯です。

利他の願いが叶う?かも知れないSeiさんのコンサートへぜひ足をお運びくださいね。


さて、連載第二十二回目は、小説家として僅か3年、34歳で夭折した、今ここを生きたSF作家・
伊藤計劃さんの「虐殺器官」 (ハヤカワ文庫)です。
 
 

 

自死の日に描き終えた『豊穣の海シリーズ』で、輪廻転生を深い意味で敢えて嘲笑い、
『美しい星』で宇宙人の家族の物語を綴った三島由紀夫や最新作『1Q84』でアセンションに
向かう世界のパラレルワールドを描く村上春樹は時代が生んだ小説家ですが、伊藤計劃も
また天のメッセージを授かる時代が生んだ作家だと僕は感じています。

近未来の米軍暗殺部隊に所属し、かつて文学青年だった主人公クラヴィス・シェパード大尉が
語る物語は閉塞感漂う世紀末の現代社会が経験したかも知れないもう一つの世界を我々に
提示し、我々に如何に生きるべきかを深く問いかけてきます。

ことばと意思と意識、良心、心(感情)の人工操作とカウンセリング、自殺、宗教、母子関係、
虐殺、罪と罰と赦し等を切り口に、日本・海外の優れたアニメ・漫画・小説のエッセンスを貪欲に
取り込みながら、人と社会の闇を描いたベストSF 2007第1位の傑作小説です。
 

主人公のシェパードは語ります。

『言葉にはにおいがない』
『死者(自殺した者)は残った者を赦さない』
『人は選択することが出来る』
『音は視覚と異なり、魂に直に触れてくる。音楽は心を強姦する』
『自分で決断する恐ろしさと残酷さ』
『生の実感を得るために戦場に赴き人を殺す』
『大量に人が死ぬことに、世界は慣れつつあった』
『人間とは利他精神で身を滅ぼしてしまうことのできる種族』
『人々は自分が屍の上に立っていることに気がついていない』
『文明は、良心は、殺したり犯したり盗んだり裏切ったりする本能と争いながらも、それでも
 より他愛的に、より利他的になるように進んでいるのだろう。だが、まだ十分にぼくらは
 道徳的ではない。まだ完全に倫理的ではない』

  

世界の虐殺現場になぜか居る暗殺目標ジョン・ポールは語ります。

『仕事は人間の良心を麻痺させる。仕事とは宗教なのだ』
『膨大な数の価値判断が衝突し、ぎりぎりの均衡を保つ場所に、良心と呼ばれる状態は在る』
『愛国心が戦場へ行く動機になったのは、民主主義が誕生したから』
『戦争は愛によって戦われうる。生存の適応として相容れないと思われる愛他精神と
 殺人衝動とが、ここで奇妙に矛盾を解消してしまう』
『人々は見たいものしか見ない』

 

ラストは壮絶なカタルシスで幕を閉じ、日本SF3冠を達成した作品『ハーモニー』へと
引き継がれます。
癌と闘い夭折した日本人作家から我々へのメッセージ。

戦闘描写やSF用語等読み辛いところがあるかもしれませんが、機会があれば、ぜひご自身の
心と魂をそのメッセージに重ね合わせてみてください。

何かが心の中に浮かび上がってくるかもしれません。


孤独を抱えた大人に捧げられた心の救済の絵本「あの路」(山本けんぞう・文、いせひでこ・絵)

みなさん、こんにちは。
東京支部の川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?
私は7月6日ににんげんクラブの仲間5名で原発反対デモに参加し、その後、個別に
参加していた仲間2名と合流してビストロで懇親会。
マイナスエネルギー酔いをされた方もいらっしゃいましたが、怒りのエネルギーでなく、
愛のエネルギーが変化には必要だと実感しました。

7月8日にはやはりにんげんクラブ会員でもある飯塚弘明さんの霊界物語勉強会に
参加し、「言向け和す(ことむけやわす)」という、善悪抱き参らせる、旧くて新しい概念・
テクノロジー・ツールを学ばせて頂きました。

言向け和す、愛のエネルギーがミロクの世への鍵だと再確認できた素敵なシンクロ
でした。

次回の霊界物語勉強会は9月8日@船井本社です。ご都合が付けばご参加くださいね。

さて、連載第二十一回は、ノンフィクション作家・柳田邦男さんの妻である絵本作家
いせひでこさんと詩人山本けんぞうさんによる絵本「あの路」(平凡社)です。



孤独な少年と三本足の犬の心と魂の邂逅と絆の物語。

母を失い天涯孤独になった少年にとって唯一絶対的な存在だった3本足(犬)は、
著者・山本けんぞうさんにとって自殺した弟の姿でもあるのでしょう。

文章は極めて透徹で心が痛みます。

そして絵にのみ集中した、いせひでこさんが描く心に突き刺さるような透明感と危うさを
感じさせる挿入画が、この孤独な少年の物語世界を創造する上で限りない相乗効果を
もたらしていました。

孤独を抱える人の心の救済足る優れた大人の絵本です。

きっと、読む(見る)人にとって大切な人のことを、暖かく思い出させてくれることでしょう。

先週、小林秀雄さんの「歌は凡そ言葉というものの、最も純粋な、本質的な使用法を保存
している」という言葉をご紹介しましたが、歌に連なる詩を扱う詩人・山本けんぞうさんとの
共作で誕生した絵本の名作です。




至高の文士・小林秀雄さんの時空を越えた深きメッセージ『考えるヒント』

みなさん、こんにちは!
東京支部リーダーの川端淳司です。

夏の季節、如何お過ごしでしょうか?

私は6月22日(金)に、にんげんクラブの仲間と二人で原発反対のデモに参加したのですが、
普通の人たちが参加するデモに、大いなる変化の兆しと可能性を感じました。

『○○死ね。』なんて悪い言霊もたまに聞こえましたが、とても紳士的なデモで警察官も
また紳士でした。僕達は野田さんに良い選択をしてもらうように、愛のレイキエネルギーを
送って(るつもりだっ)たのですが、余り効果はないようですね。。。

翌週6月29日(金)は兵庫支部代表・山内尚子さんの御徒町フロンティアショップでの素敵な
講演&ワークに参加してデモは不参加でしたが、行きつけのビストロで新宿Nikon Salonで
個展を見たことがあるデモ帰りのプロの写真家に会いました。

ミロクの世への渦は確実に巻き起こっているようです!

7月6日(金)の東京支部定例会は通常の寄り合いを行いますが、同じ時間に別組で
デモ参加も行いますので、ピンと来た方はご一緒にデモに参加しましょう。お申し込みは
文末を参照下さい。

さて、連載二十回目は小林秀雄さんが昭和三十四年から昭和三十九年の間に書いた
エッセイを集めた『考えるヒント』 (文春文庫)です。
 
 

 

前回ご紹介した『功利主義者の読書術』に習い、この激動の時代に必要な言葉のエッセンスを
抜き出してご紹介します。みなさんの何らかの『気づき』になれば幸いです。
 

文中抜粋

・一とたび、社会を批判し、政治を論じ、文化を語るとなると、同じ人間の人相が
一変し、忽ち、計算機に酷似してくるのは、どうした事であろうか。
・どんな高徳な人といわれている者も、恐ろしい、無法な欲望を内に隠し持っているという
事をくれぐれも忘れるな。(ソクラテス)
・人は自分で来生を選び、『忘れ河』で記憶を消し転生する。(プラトン)
・嫌いという感情は不毛である。侮蔑の行き着く先は袋小路だ。
・知見が私情を脱して、言わば純化され、一種の精神と化するところに、文学は生まれると
考えてもいいだろう。
・考えるとは論理的に考えることだ。能率的に考えることではない。だから考えれば考える
ほどわからなくなるというのも物を合理的に極めようとする人には正常な事である。みんな
考える手間を省きたがるから、道徳の命が脱落し、道徳の問題が力と力との争いの問題に
なり下がる。
・本居宣長が見破っていたように、恐らく、良心とは、理智ではなく情なのである。
・良心の持つ内的な一種の感受性を、孟子は、『心の官』と読んだ。これが生きるという
根底的な理由と結ばれているなら、これを悪と考えるわけには行かないので、彼は性善の
考えに達したのである。彼の思想を当時、旬子の性悪説は破り得なかったが、今日の
唯物論も、やはりこれを論破する事は出来ない。
・フロイトには、心の世界が、物質の世界と同様に、確乎たる存在である事について、
常人の思いも及ばぬ切実な経験があったのである。微量の毒物が人を殺すように、
ささやかな観念が人を発狂させる。
・言葉というものは恐ろしい。恐ろしいと知るのには熟考を要する。言葉こそ第一なので
あり、意は二の次である。
・本居宣長の歌論が、比類なく優れていたのは、歌は言葉の枠であり、歌の発生を極める
ことは、言葉の本質を極める事だという、はっきりした意識があったところにある。歌は凡そ
言葉というものの、最も純粋な、本質的な使用法を保存している。
・秩序のないものの動きに、秩序をもたらそうとする言葉本来の働きを、歌は継承している。
・人性の根本は獣性にあり、人生の根本は闘争にある。これは議論ではない。事実である。
(ヒットラーの人生観)
・悪魔を信じられない人にどうして天使を信ずる力があろう。
・読書の楽しみは変わってくる。それも、その変わり方には、年齢に深く結ばれた、何か
本質的なものがあるように感じられる。
・士道は私立の外を犯したが、民主主義は、私立の内を腐らせる。福沢諭吉は、この事に
気づいていた日本最初の思想家である。
・ロシアの19世紀文学は、一と口に言えば、本質的に革命文学である。そしてこれほど
恐ろしく真面目な文学は、世界中にありません。文学は書かれたというより、むしろ
インテリゲンチャによって文字通り生きられた。人間如何に生くべきかという文学の中心
動機だけが生きられた、と言った方が良い。
・「破壊のパッションとは即ち創造のパッションである」とはバクーニンの有名なモットーです。
これは決して狂気ではない。インテリゲンチャの現実的な怒りであり、嘆きである。これを
最も早く、また深く見抜いたのは、ドストエフスキイというロシア作家でした。

※経済崩壊&天変地異とアセンションという言葉がふと脳裏に浮かびました。
 
 
******************************

《補足》

■7月6日(金)東京支部定例会(原発反対デモ組)のご案内

日 時:  2012年7月6日(金)18:15
      ※17:30集合可能な方はご一緒に日枝神社にお参りしましょう。
集合場所 山王パークタワー1F EXCELSIOR(カフェ)入り口前
      ※東京都千代田区永田町2‐11‐1
      ※最寄駅 溜池山王駅直結、国会議事堂前駅傍
懇親会  デモ終了後、PM8:30から四谷荒木町のビストロ18区で開催予定
 ※元NYフランス大使館シェフ江崎氏のおしゃれでリーズナブルなビストロです。
申込先  new-jj.k_72@docomo.ne.jp の川端まで標題を『7/6デモ参加』として
日枝神社参拝及び懇親会の参加可否と合わせて、お申し込みください。

会員・非会員は問いません。
お会いできるのを楽しみにしています!
 
 
******************************

神が人間に何を呼びかけているかを知る技法。佐藤優さん著「功利主義者の読書塾」

みなさん、こんにちは! 東京支部リーダーの川端淳司です。

お元気にお過ごしでしょうか?

私は6月8日にんげんクラブ東京支部例会の翌日6月9日に、にんげんクラブ・幸塾月例会で
ホメオパシーの第一人者・由井寅子さんと大下伸悦さん講演の司会を務め、貴重な勉強・体験を
させて頂きました。

また、6月16日には和田晃一さんの読書塾を主宰し、ソクラテス・プラトン・本居宣長ら古典の
叡智とその真髄に触れ、充実した時間を仲間と過ごすことができ、感謝が続く素敵な日々でした。

次回読書塾は8月4日(土)開催です。多くの方に参加頂ければ幸いです。

さて、連載弟十九回目は佐藤優さんの「功利主義者の読書術」 (新潮文庫)です。



本書は、同志社大学神学部出身の元外務官僚・佐藤優さんが、古典小説、聖書、副島隆彦さんらの
経済書、漫画等々の31冊の著書から、神が人間に何を呼びかけているのかを読み解く技法
(=神学的思考法を用いた読書術)を紹介した良書です。

以下に私が勉強になった文と紹介されている著書をご紹介します。

かつて、鈴木宗男さんと共に国策捜査で逮捕された佐藤優さんですが、それがきっかけで
日本の核足る知識人の佐藤さんが表の世界に登場したことは、マクロに見て良き世に進んで
いる顕れだと感じています。

佐藤さんの著書を未読の方はこの機会にその類まれな叡智の一端に触れてみてはいかがで
しょうか。


○ 文中抜粋

・見えない事柄こそが真実(真理)
・読書は他人の頭で考え、自分の頭で考えないことに陥る可能性がある
・日本の閉塞状況を脱するには精神力の重要性を発見する必要がある
・1991年のソ連崩壊で資本主義の内在的論理と限界を知らないエリートが台頭してきた
・混合経済・ケインズ経済と呼ばれた政策に立ち返る必要がある
・年収200万円以下の就労者数が1000万人を超えており、資本家の良識が必要
・ロシアのブルブリスの言葉「古代ギリシアの哲学者のように真善美だけでなく実用性を」
・欧米人との議論の前提として、アリストテレス論理学の同一律、矛盾律、排中律を組み
合わせれば論理整合性は崩れない
・交渉がギリギリの状態に来た時に相手がどういう立場に立っているかを理解する意思と
能力が重要
・神は細部に宿り給う
・カラマーゾフの兄弟のアリョーシャはイワンにフリーメーソンの資質をかぎ分けていた
・理性によって真理が解明できるとされたのはここ250年程度
・小泉政権の新自由主義路線の結果、①貧困、②同朋意識の低下がもたらされた
・究極的な魂の救済と結びついていない宗教は暴力を方便として是認する
・オーケストラで成功した時にロシア人は自由を感じる
・19世紀のスラブの思想家はロシアが人類を救済すると信じた
・ドイツ、チェコ、イギリス、ロシアの知識人はTVを見ない
・マスメディア(TV)により教養の力が失われた
・おぼろげでも真実に触れる方法が読書
・自分の位置を知ることがインテリになること。経済学は社会的位置を、小説は心理的状態を
知らしめる


○ 取り扱い著書


資本主義の本質とは何か

1. 資本論・・・カール・マルクス
2. うずまき・・・伊藤潤二
3. 夢を与える・・・綿矢りさ
4. 資本論に学ぶ・・・宇野弘蔵

論戦に勝つテクニック

5. 山椒魚戦争・・・カレル・チャペック
6. ふぞろいな秘密・・・石原真理子
7. 負け犬の遠吠え・・・酒井順子

実践的恋愛術を伝授してくれる本

8. 孤独の賭け・・・五味川純平
9. 我が心は石にあらず・・・高橋和巳

交渉の達人になるための参考書

10.北方領土交渉秘録 失われた五度の機会・・・東郷和彦
11.カラマーゾフの兄弟・・・ドストエフスキー(亀山郁夫訳)
12.カクテル・パーティー・・・大城立裕

大不況時代を生き抜く智慧

13.恐慌論・・・宇野弘蔵
14.恐慌前夜・・・副島隆彦
15.経済学の国民的体系・・・フリードリッヒ・リスト(小林昇訳)
16.蟹工船・党生活者・・・小林多喜二

世直しの罠に嵌らないために

17.邪宗門・・・高橋和巳
18.歌集 常しへの道・・・坂口弘
19.レッド・・・山本直樹

人間の本性を見抜くテクニック

20.長いお別れ・・・レイモンド・チャンドラー(清水俊二訳)
21.ロング・グッドバイ・・・レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)
22.死と生きる 獄中哲学対話・・・池田晶子 睦田真志

沖縄問題の本質をしるための参考書

23.琉球王国・・・高橋倉吉
24.テンペスト・・・池上永一

再び超大国化を目論むロシアの行方

25.ソビエト帝国の最後 予定調和説の恐るべき真実・・・小室直樹
26.イワン・デニーソヴィチの一日・・・A・ソルジェニーツィン(木村浩訳)
27.他社の受容 多文化社会の政治理論に関する研究・・・ユルゲン・ハーバーマス
    (高野昌行訳)

日本の閉塞状況を打破するための視点

28.はじめての唯識・・・多川俊映
29.公共性の構造転換 市民社会の一カテゴリーについての探求
      ・・・ユルゲン・ハーバーマス (細谷貞雄/山田正行訳)
30.共同幻想論・・・吉本隆明
31.新約聖書 新共同訳
 
 

******************************

追記

6月17日(日)に代官山のアートフロントギャラリーで知人の阪本トクロウさんの個展を拝見し、
色々お話してきました。

阪本さんは私も所有しているsky、エンドレスホリデイ、ハイウェイ等いくつもの作品テーマを
持ち、半年毎の個展で各テーマの作品の成長を皆さんに発表しているという言葉が
とても印象に残りました。

千住博さんのアシスタントも長年務められた30代半ばの若手実力派作家です。

百貨店でも展示されているので機会があれば、ぜひ阪本トクロウさんの作品に触れてみて
ください。
 
http://homepage3.nifty.com/tokuro/information.html

 
******************************


大麻(おおあさ)の裁判を通じて世に真の麻の意義を説いている中山康直さんの『麻ことのはなし』

こんにちは! 東京支部リーダーの川端淳司です。
暑さが増してきましたが、みなさま、如何お過ごしでしょうか。

私は先週、10年来の付合いの先輩方と飲み、会社として個人としてどう東日本大震災に
向き合うべきか語り合いました。
大変有難いことに所属している会社には、被災地でのボランティアや寄付を行う社員への
支援制度があります。

今回、現地を良く知る大先輩から、被災地を知る意義・現地の人と語らう意義・同僚達との
横の繋がりを持つ意義について話しを聞き、9月の瓦礫撤去施策への参加を決めました。

6月16日(土)には元先輩・和田晃一さんの読書塾を開催しますが、和田さんからはミロクの
真実を知る有意の仲間だけでは広がりが限定され、社会に大きく働きかけるには会社という
組織体でミロクの世を願い行動する必要があるのではとの指摘を頂き、会社という組織体も
視野に入れて企画しています。

多くの方に6月16日(土)の読書塾でお会いできるのを楽しみにしております。
※詳細は追記を参照ください。

さて、連載第十八回目は、現在、大麻(おおあさ)の裁判を通じて世に真の麻の意義を
説いている中山康直さんの『麻ことのはなし』(評言社)です。





昨年、七沢温泉ツアーで中山さんとご一緒させて頂き、脱藩、もとい、脱パンツ(パンツから
麻のふんどしへ)のきっかけを頂いた乙なご縁があるのですが(笑)、年少期に臨死体験をし、
麻の大いなる可能性で平和な未来を築こうと長年活動されてきた中山さんらしい大胆かつ
緻密な麻と日本の真(まこと)のお話です。

今回も内容の真贋は無責任?に読者の皆さんに委ねますが、以下の文中抜粋に興味を
もたれた方は本書を読み、引用の100倍以上壮大な中山ワールドをご堪能下さい。


・大麻(おおあさ)はあらゆる面にわたって有用性があり、古代から神聖なものとして
活用され人類に様々な恩恵を与えてくれた植物である
・大麻は石油展開の為に禁止された歴史を持った最高の天然資源でもある
・1948年GHQによる日本支配の下、大麻取締法が制定された
・大麻は農薬や化学肥料なしで育ち、落葉樹の3倍~4倍の二酸化炭素を吸収する
・大麻の実は理想的な完全食品であり、南極・北極・グリーンランド以外の世界中で栽培可
・循環していること=生きていること=芸術そのものの真髄
・二元性を統合し中道に入り、三位一体を体現して行くことが地球での人の使命
・カタカムナ文字・・・天地万物の成り立ちを示す文字
・アヒルクサ文字・・・波動合わせ文字
・神代文字(古代文字)は封印を解く鍵
・陽子が愛・意思、中性子が調和・意識
・三種の神器の剣は穢れを切る水に、勾玉は塩に、八尺の鏡は大麻に相当している
・きのこ、大麻はシリウスに起源を持つ
・イヤサカとはヘブライ語で神を讃えまつる意
・天皇即位後の大嘗祭は、膨張と収縮、地球の吐く息と吸う息のバランス調整に
あるようです
・『麻とは和のこころ』とみつけたり



******************************

◆追記◆
 
和田晃一の読書塾のご案内です。

◎読書塾 6月16日(土)15時ー17時 1000円。 懇親会 17時-20時(予定) 3500円。
◎游無(ゆうむ) 〒160-0007 東京都新宿区荒木町20  03-3355-8781
  http://www.arakicho.com/shop/yumu.html

◎お申込・お問合せ先 new-jj.k_72@docomo.ne.jp 川端淳司


◎要旨
・にんげんクラブ会員が「有意の人をにんげんクラブを紹介できる」内容
・基調トークに参加者の意見も乗せながら進行
・音読輪読やminiワークなどの体感を取り入れ
・毎回船井幸雄さん、船井勝仁さんらの著書と名著等の相関の紹介

◎各回構成
第1回 本から学ぶダイアローグの愉しみ
第2回 一瞬早く未来から現在に到着する方法?
第3回 創造力は想像力
第4回 情報と記憶
第5回 リーダシップとマネジメント
第6回 見えないモノを聴く

◎各回概要
1.本から学ぶダイアローグの愉しみ
声を出さない黙読の歴史は浅く、人は耳を活用した読書をしてきました。文字に託すことさえも
拒絶したソクラテスの声は弟子のプラトンによって『対話篇』として残り、今に伝えます。
何故ソクラテスは記述を拒んだのか?D.ボームの『ダイアローグ』を参考に実際に対話を
再現することで「ダイアローグ」の持つ力を再現します。

2.一瞬早く未来から現在に到着する方法?
未来への関心が高まる一方で、現在というディメンションをできるだけ新鮮な過去から知ろうと
する行動は弱まる気配がありません。温故知新という言葉の意味をもう一度考えなおしてみると、
大津波への備えも可能だったのかもしれません。清水博の『場の思想』を軸に時間について
考察します。

3.創造力は想像力
ITやロボットができないのは創造です。残された最も人間らしい能力発揮の領域は、何かを
生み出すことであり、その原点には想像力があります。生産と創造、想像と空想の対比を通じて、
創造に必要な想像を小林秀雄の『表現について』を使いながら考えます。

4.情報と記憶
人間の脳は多くの情報を入れて処理させるのには不向きな器官です。しかし、少ない情報で多くの
アウトプットを出すにはこれ以上ないくらい優れた能力を秘めています。E.ハロウェルなど精神科医の
文献や、森口清などの教育者の文献を見ながら、「情報の作法」について考えます。

5.リーダシップとマネジメント
社会人であれば組織と無縁では要られません。家庭は立派な組織です。良きにつけ悪しきにつけ
リーダシップとマネジメントは組織論の中心ですが、日本ではその役割が曲解されがちでもあります。
コッターとドラッカーの著書を繙きながら、日本での実践が可能な方法についてお話しします。

6.見えないモノを聴く
金子みすゞがブームとなり、昼の星は「見えぬけれどもある」というこを気付かせてくれました。
見えないものを知るために、書けないものを伝えるために、人は何をしてきたのでしょうか?
鴻池朋子の絵画や出口王仁三郎の『霊界物語』、柳田國男の『故郷七十年』などを参考に、
先人たちの取り組みを紹介します。

****************************** 
 
 
 
 

 加治将一さんによる歴史救済の書『失われたミカドの秘紋』

みなさん、こんにちは! 東京支部リーダーの川端淳司です。

時の流れが早くなり、様々な良いシンクロや時につらいことが短いサイクルで起こり始めた
ようですが、お元気にお過ごしでしょうか?

私は先週末、大下伸悦さんや言霊講義受講仲間たちと伊勢神宮を訪れて正式参拝し、
神様への感謝と誓いと共に、大難を小難へとお祈りして参りました。

また、藤原不比等、菅原道真、源頼朝、平清盛等々凡そ100名の日本の先達の神代文字に
よる奉納文の写しを拝見し、手に触れ、日本語一字一字に神が宿る神代文字が漢字を採用
する前から日本に存在していたという紛れもない事実を目の当たりに体感してきました。

原発事故により、これまでタブーだった真実が表に顕れ、多くの日本人に気づきが起こり
始めた今、ミロクの世への大いなる転換を確信した仲間との素敵な旅でした。

さて、連載第十七回目は、大きな歴史の真実を架空の歴史作家・望月真司が暴く、小説
仕立ての『失われたミカドの秘紋』(祥伝社) です。
 

 

大東亜戦争に対する東京裁判で明らかなように、歴史とは勝者による言わば捏造。本書
主人公・望月の姿を借りた作家・加治将一さんが暴く真の歴史の真贋は読者に委ねると
しても、気づきの多い読み応え満点の歴史解析小説です。

以下の文中抜粋に興味を持たれた方は、ぜひご自身でもご一読ください。

・文字は神の意思。大王・支配者が独占し、神事の道具であった。

 (ヨハネ福音書・・・はじめに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。)
 (旧約聖書 詩篇・・・主が言うとそうなり、主の言葉が造り、主が命じると全てが現れた。)

・紀元前551年生の孔子は当時中国まで到達していた旧約聖書から漢字を創り、
ユダヤ教 から儒教を創った。

 
 (堯・中国最初の王の名は土+儿(足=人)。つまり、神に土から創られたアダム)

 (禁・善悪の知恵の木から食べては行けないと神に示されていた=禁じられていた)

 (裸・イチジク(果)の葉という衣を纏ったイヴ)
 
 (船・ノアの方舟は、舟に八つの口、即ちノア夫妻と3人の息子とその妻たち8名が乗っていた)
 
・燕の昭王の時代の諺『まず隗(かい)より始めよ』
(池田整治さん勉強会メッセージ)

・スサノオは牛を祀っていた渡来系のボス。食の支配者。稲荷神社はその勢力の名残。


・秦の始皇帝(初めての皇=白い王。人種がこれまでの王と違った)が文字を初めて統一
した。


・古代チャイナは現代チャイナと人種構成が違っていた。


・97年、後漢が甘英をローマに派遣。


・キリストとユダ・トマスは双子であった。
(1945年に発見されたトマスの福音書より)


・美しすぎる歴史ほど怪しい。新羅系の大海人(天武天皇)は百済系の天智天皇の正当なる
後継者・弘文応を暗殺し、嘘の血脈を事実を織り交ぜながら日本書紀で作りあげ、その時、
倭から日本となった。


・唐時代の大秦景教流行碑が現存。当時、キリスト教ネストリウス派が唐で大流行していた。


・空海は中国の西明寺でキリスト教と関係があった般若三蔵に師事し、キリスト教を知って
いた。


・秦氏は聖徳太子のスポンサーで、事実上平安京を造った一族であり、景教徒つまりキリスト
教徒。三位一体を信じ、太秦の木島神社に三角鳥居を設置し、そこには洗礼の場所まで
ある。


・向島の秦氏ゆかりの三角鳥居を持つ三囲神社は三井家の神社。


・倭・大倭(ヤマト)・日本、王権の大変化と共に国名が変わるがヤマトという言葉は今も残る。
ヤマトはイエスが話していたアラム語のヤー・ウマト。ヤはヤーウェーのヤで神。ウマトは民。
つまり神の民。


・三種の神器があるのはユダヤと日本だけ。


・アーメンが阿弥となり、ジュダ(ユダヤ)教が浄土教になった。


・頭が良いのに深く考えないのは日本人の特徴。学者の多くは情報を処理するだけで何も
考えていない。


・良心は自分の不道徳さに苦痛を与える。

 (これは、天皇と人民の断絶を図る宮内庁に対する主人公の言葉ですが、私は逆説的に、
弱くて未成熟なにんげんである我々は、互いに許し、許され、愛し、愛されることが必要だと
いうメッセージに感じた良きシンクロでした)

 

******************************

◆追記◆
 
6月16日(土)PM3時より、全6回シリーズ『和田晃一の読書塾』の第1回目を四谷荒木町の
游無(ゆうむ)で開催します。
私の元先輩でもある和田晃一さんと、良き世に向けた知的な頭の体操を共に楽しみましょう!

○読書塾 6月16日(土)15時ー17時 1000円。 懇親会 17時-20時(予定) 3500円。

○游無(ゆうむ) 〒160-0007 東京都新宿区荒木町20  03-3355-8781
 http://www.arakicho.com/shop/yumu.html

○お申込・お問合せ先 new-jj.k_72@docomo.ne.jp 川端淳司


******************************


311を予見し、その後の我々の行動に気づきを与えてくれる宮崎駿の最高傑作・漫画版『風の谷のナウシカ』

みなさん、こんにちは! 

お元気にお過ごしでしょうか?

私は5月12日(土)に幸塾とにんげんクラブが初めて融合した月例会で、東京支部リーダーと
してご挨拶をさせて頂きました。次回6月9日からは司会を務めさせて頂きますので、ぜひ
ご参加下さいね。幸塾の大下伸悦さんとみなさんに感謝です。

また、5月13日、15日は川島伸介さんのレイキに参加し、20日(日)には四谷で飯塚弘明さんの
霊界物語勉強会を主催しと慌ただしく過ごしております。

7月22日(日)には新宿歴史博物館で、フロンティアショップのSeiさんのコンサートと大下伸悦さん
&池田整治さんの講演を企画しており、多くの方に参加頂ければ幸いです。

さて、連載第十六回目は、宮崎駿さんの漫画『風の谷のナウシカ』(徳間書店)をお届けします。



 
 
みなさんが良く知るアニメのナウシカは、漫画全7巻中2巻までの重要な要素が削られた
ストーリーであり、漫画はアニメの100倍以上のスケール感と人間考察の深みを持って
描かれた宮崎駿さんの最高傑作です。

二強国であるトルメキアと土鬼(ドルク)の戦争に風の谷が巻き込まれる設定、ナウシカと
双璧をなす腐海に住む『森の人』セルム、クシャナの過酷な生き様に対比されるトルメキアの
ヴ王と3人の皇兄の醜悪、腐海兵器、土鬼(ドルク)の聖都シュワの墓所に眠る腐界・王蟲・
巨神兵の謎、等々ナウシカを取り巻く重層な世界観が展開されています。
ナウシカはそれら全てを一人で背負い戦い、多くの人を殺した自己の罪と戦い、更には、
墓所を創り滅びた過去の人間の叡智と醜悪をも背負い戦う運命にあります。

漫画版ナウシカによりみなさんが、311後をどう生きるか再び考え、行動し直すきっかけと
なれば幸いです。

《追記》

ここから先は少し長くなりますが、なぜ今回ナウシカなのか、個人的なシンクロをご紹介させて
頂きます。
お時間がございましたら、しばらく妄想?におつき合いください。

4月1日2日の川島伸介さんのレイラインツアーで知り合った上海在住のにんげんクラブの
仲間の喜友名さんと、4月28日に四谷の行きつけの喫茶『私の隠れ家』を訪れました。

彼が書棚のナウシカを見て、「原発問題ってナウシカの腐海ですよね?」と言った時、私は
ハッとして、そうだ、なぜその(私にとって当前の)ことに気づかなかったんだと衝撃を受け、
その後、ナウシカが頭の中ずっとコダマしていました。

そして、5月11日。仕事から帰宅後TVを付けるとナウシカの画面が現れ、唐突に、映画が
1984年3月11日ロードショーだったのを思い出したのです。

当時の中1になる春、ナウシカ関連本を買い漁った私は、本の帯の3月11日ロードショーの
文字を鮮明に覚えていたのでした。

一方、1984年。

前々回のブログで触れた村上春樹さんの1Q84は、ねじまき鳥クロニクルと同様1984年の
物語であり、なぜ村上さんがこれほど1984年に拘るのかずっと疑問でした。

その解は1985年に週間朝日に掲載した村上さんの以下のエッセイにありました。

「これは単なる僕の直感にすぎないけれど、今世紀中には必ずもう一度重大な政治の季節が
廻ってくるんじゃないかという気がする。その時は我々は否が応でも自らの立場を決定する
ことを迫られるだろう。様々な価値がドラスティックに転換し、まぁ何でも適当に、はすまされなく
なっているはずである」

「その経済的繁栄の底が浅いことは社会のはしゃぎぶり、そして世界的な富の偏在的状況を
見ていると、20年代のアメリカと我々の時代との間にはぞっとするくらい多くの共通点を見出す
ことが出来る。そして、もしあの大恐慌に匹敵するクラッシュ(崩壊)がやってきたら、当時の
アメリカと同じように現在の放漫な文化の周辺に寄食して生息している人士の大方は、
あるいは僕もその一人かも知れないけれど、跡形もなくどこかに吹きとばされてしまうことは
目に見えている」

「我々はそろそろそのようなクラッシュ=価値崩壊に備えて自らの洗い直しにかかるべき
時期にさしかかっているのかもしれない」
そう、1985年のエッセイということはその前年の1984年に、(作家=芸術家としての)
村上さんは世界のクラッシュを敏感に予感していたということです。

そして、天才アニメ作家(芸術家)の宮崎駿さんも同様に、世界のクラッシュ(ナウシカの大海
嘯)を感じ取り、世に映画ナウシカを送り出し、我々にこれからの生き様を説いたのでした。

1Q84 は2009年にBOOK1,2が、2010年にBOOK3が出版され、2011年3月11日に我々
日本人は未曾有の原発事故を伴う東日本大震災に直面するわけです。世の中の重大な
イベントが数千年前から旧約聖書に記載されていたとする『聖書の暗号』のように、
『1984年』と『3月11日』と『世界の崩壊』には深い因果関係があったのだと瞬時に悟りました。

もちろん予言が大切なのではありません。このシンクロを私なりにどう受け止め、どう行動する
のか、それがシンクロのメッセージだと受け止めています。

これまで、大震災の現地を訪れたことがありません。奈良に住みながら、阪神淡路大震災の
時もそうでした。ですから、今回、にんげんクラブに関わる仲間と現地を訪れる計画をして
います。

奇しくも、近しい画家さんのチャリティー展 『あしたへの手紙』 が東京・岩手を経て、
宮城塩釜市港町で開催中でした。

震災の現場を見、『あしたへの手紙』展で若い芸術家3人の想いを受け止め、陸奥国一宮の
塩釜神社にて、亡くなられた方のご冥福を祈り、これからの行動の誓いと神への感謝を捧げる
つもりです。

富士山噴火を6月初旬などに予言される方もいらっしゃるようですが、予言に囚われるでなく、
ナウシカの大海嘯=311に続く世界の崩壊を肌身に感じた上で、これから自分が出来ることを
家族や仲間と共に行動しなければと、漫画ナウシカに再会し、気持ちを新たにできた意義深い
シンクロでした。

最後までおつきあい頂き、大変ありがとうございました。これがみなさんにとっての良い
シンクロでありますように。 
 
 
 

至高の文士・小林秀雄さんが透徹した思想家達の言説を鋭く紹介する「考えるヒント2」

みなさん、こんにちは! GWにすっかりリフレッシュされたことと存じます。

私は母の脳動脈瘤の手術予定二日前に手術を回避し、父の七回忌となる命日に大切な
家族とお墓参りに訪れるなど、人生の転機を感じるGWとなりました。

手術回避の主な理由は、医師から、「年間破裂率が1%であるのに対して、手術による死亡も
含めた継続的な後遺症の可能性が2%ある」と伺ったからです。

名医の方に手術して頂くのですが、そこに資本の論理の内在を感じ、後遺症が出た場合の
後悔と自然破裂の場合の後悔を量りにかけ、母と決めました。

自分のレイキで何とかできないのかという思いや、白鳥哲さんから自分の気持ちを素直に
受け入れることで大きな脳の腫瘍が消えたお話を伺っていたことも決断を後押しして
くれました。

みなさんも、ご自身やご家族が手術を行う時は、セカンドオピニオンや周りの方の意見も
参考に、後悔のない選択をして頂ければと願います。

さて、連載第十五回目は、日本が生んだ至高の文士・小林秀雄さんの純粋であり透徹した
思想家達を論じた1961年~1964年のエッセイ「考えるヒント〈2〉」 (文春文庫)です。


以下に文中から一部をご紹介します。船井幸雄さん、大下伸悦さん、川島伸介さんら
にんげんクラブに関わる様々な方の言葉と重なることに驚かれると思います。

心惹かれた方は、ぜひ本書をご自身でお読みになり、更に、引用されている思想家達の
原著を紐解かれては如何でしょうか。
 

~以下、文中より抜粋~


・精神の歴史には、無意識の連続性がある事は、心理学の常識である。武士道とは、
 武士が自らの思い出を賭した平和時の新しい発明品なのであって、戦国の遺物では
ない。

・読書するとは、知識の収集ではなく、いかに生くべきかを工夫する事であった。信頼する
人間と交わる楽しみであった。

・孔子は智を好むと言ったことはない。ただ先王の遺した確かな行動の跡を好み、これに
遵(したが)ったまでだ。

・理を言い、智を喜ぶより、生きる方が根底的な事だ、知るより行うのが先である。

・今日の学問では、人情を解せず、人倫を弁(わきま)えなくても、学問の正しい道は
歩ける のである。

・言葉を静観すれば、言葉は、人々の思惑ではどうにもならぬ独立の生を営んでいる
 ものである事を知るであろう。

・考えるとは、物に対する単に知的な働きではなく、物と親身に交わる事だ。物を外から
 知るのではなく、物を身に感じて生きる、そういう経験をいう。

・一芸に通達した者は、自ら万時に就いて、その本質的なものを掴むと言っていい。

・過去とは思い出すという事だし、現在とは行動している事だし、未来とは願望し
 選択する 事だ。

・学問とは人生の意味と価値とについての学問である。

・孔子の「我ヲ知ル者ハ、其レ天カ」とは、天が、「道ヲ伝フルノ任」を命じたと知ったと
いうこと。孔子は理想に襲われたのであって、孔子が天を知ったのではない。

・知らざるを知らずとする為には、どれほどの知力が必要であったか。

・人間の知恵の出現は、突然であるより他はない。太初に言葉あり、という古言も、
 そのまま 素直に容認して置くに越したことはない。素直に容認すればこそ、太初に或る
 分子構造が あったという発想が、歴史的産物であることも亦素直に容認出来るのだ。

・過去は現在に生きている。

・誰にでも自然に備わっている基本的な知恵の種子を、どこまでも育てる事は可能だ。

・確信というものには、言葉を超えるものがある。

・思うとは意識的に生きること。

・自然の光、或いは知恵は、どこまでその根源にさかのぼってみても、人間的な具体的な
 内容を失わないもの。これを栽培しなければならぬ。

・堂々と構えた既成の知識の建物を、みんな壊して、全く自然で単純な明瞭判然たる
判断に基づく建物を、自分の手で設計し、建築しなければならない。

・詩人が、自分の使用する言葉について、詩的直観しか要求していないように、追い詰め
られたデカルトは、その哲学的諸原理について、形而上学的直感しか要求していない。

・デカルトのメディタシオンは、「私達は、私達の本性の弱さを承認しなければならない」と
 いう文句で終わります。本性の弱さは完全だと言うのです。彼は、これを選び、これを
 信じた と言っていいでしょう。それなら、全知の神を選び、これを信じたのは当然だろう。

・「哲学の全体は一本の樹で、その根は形而上学、幹は物理学、幹から出る枝は、他の
  諸学全部。一番貴重な実が、諸学の成果たる高い意味での道徳である事は、言を
  またぬ」 とデカルトは言う。




 

読者の魂と呼応する深い物語が書ける秘密が知れる、村上春樹著「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」

みなさん、こんにちは! お元気ですか?

先週末は関西で川島伸介さんのイベントとにんげんクラブ京都大会が開催され、大変有意義な場と
なったようです。伸介さんのイベントには代理で従妹に参加してもらいました。ミロクの世への渦が
大きく展開中ですね!

私は先日に続いて帰省し、入院直前の母にレイキを施し、また0歳の姪っ子や船井さんの本を
プレゼントしてくれた大切な人人に会い、充実した時間を過ごすことができました。帰京後すぐ、
欧州から来日されたお客様との打合せを終え、束の間、ホッと一息ついております。

さて、連載第一四回目は、村上春樹さんが物語を作る理由とその方法や自作への思い等を、
真摯で深い言葉を通して深く知ることができる1997-2009年の貴重なインタビュー集、
夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(文藝春秋)です。
  


最近文庫化された村上さんの「1Q84」は、アセンションを想起させるパラレルワールドに生きる互いに
絶対的な存在の男女の愛(哀)の物語と私は解釈していますが、村上さんにとって節目の作品となる
スプートニクの恋人」、「ねじまき鳥クロニクル」の流れを汲む物語でもあります。

「1Q84」は1984年の物語であり、1Q84年の物語です。そして、それはもう一つの1984年の物語である
「ねじまき鳥クロニクル」ともパラレルワールドを形成しています。

その「ねじまき鳥クロニクル」を読んだ際、なぜ自分の物語に似ているのだろうと感じ、更には気づけな
かった自らの罪(悪)を悟らされた理由が本書の以下の文で分りました。

尋常ならざる重みのあるインタビュー集です。村上さんや文学に興味をお持ちの方にはご一読を
お奨めします。

「例えば僕がどんどん深く掘ってそこから体験した事を物語にすれば、それは僕の物語でありながら
Aという人の持っている物語と呼応する。Aには語るべき潜在的な物語があり、語ることが出来なかった
として、僕がある程度深みにまで行って物語を立ち上げると、それが呼応する。それが共感力というか
一種の魂の呼応性だと思う。もし僕がそれである程度、自分が物語を立ち上げたことで癒された
部分があるとすれば、それはあるいはAという人を癒すかもしれない。その為には、本当に怖い所、
本当に自分の悪の部分まで行かないと、そういう共感は僕は生まれないと思うのです」

 
 
******************************

◆追記◆
 
4月27日(金)に東京で川島伸介さんのレイキ・アチューメント(伝授)講座&交流会が開催されます。
ご興味のある方はぜひご参加を。
詳細は川島伸介さんのブログ↓をご覧ください。
http://shinsukek.ldblog.jp/archives/6072642.html

******************************

「行き過ぎた資本主義社会への憤怒」と「子供達への限りない希望」に満 ちた宮崎駿さんの『折り返し点―1997~2008』

みなさん。こんにちは! 桜の季節、如何お過ごしでしたか? 

私は週末奈良の実家に帰省して、手術前の母にレイキ、ご先祖様と父のお墓参り、
大和国一宮・大神神社で天変地異がないようにんげんクラブ東京支部としてご祈祷、
浜松で川島伸介さんのレイキ講習にOB参加、と多忙な週末でしたが、お墓参りの時に
桜吹雪に何度も遭遇し幸福な気持ちになれました。

西洋人が好きな枯れても花が落ちないバラに比して、一週間程で満開を向かえ散り逝く
桜はやはり日本人の心・美意識を代表する素敵で可愛らしいお花ですね。

さて、連載第十三回目は、未来少年コナンや風の谷のナウシカで少年期の人格形成に
多大な影響を受けた宮崎駿さんの「折り返し点―1997~2008」(岩波書店)です。
 
 

 
 
宮崎さんは1997年から2008年までの文章を集めた本書の出版は本意でないと仰りますが、
各章間のダブリ等を差し引いても氏の思想等を深く知れる点でとても貴重な文献です。

本書から宮崎さんの「行き過ぎた資本主義社会への憤怒」と「子供達への限りない希望」を
深く感じましたが、宮崎さんが何に影響を受けて育ち、生きて(仕事して)きたか、またその
思想等に興味がある方はぜひご一読下さい。

以下、印象に残った言葉をご紹介します。


・絶望は生命の本質、残忍は生命の本性
・自分の中に人間を罰したいという気持ちがある
・子供の時代に得た何かには決定的な影響力があり、大人の1年間に匹敵するような
 5分間がある
・アシタカがサンに「生きろ」と言った時に「生きよう」と心に決めたという手紙を
 子供達からたくさんもらいました
・僕には小さい時から、生まれてきたのは間違いだったんじゃないかという疑念が
 ありました
・子供たちを取り巻く価値観はどんどん数を減らしている。文部省だけじゃなく社会全体が
 「損得で計算しろ」という一つの価値観に絞り込んだからです
・空気まで取引するのは不遜ですよ。人間が生きて行く為の最も根本の所で「儲かる、
 儲からない」をやっていては未来はロクなことにならない。儲けだけではない、もっと
 大切な何かがあるはずです。そうでないと、アニメーションをつくる仕事などは成り立ち
 ません
・(日本人は)誇りも歴史観もない、自分がアメリカという国からどういうふうに思われて
 いるかも知らない
・「魂にとって何が大切か」「魂とは何か」それが私達のいつまでも変わらない主題であり、
 課せられた問いだと思います
・子供たちには三歳まではテレビを見せるなと周りの人に言っている。自分で考える
 機会を確実に奪ってしまうから
・本当に異常なまでの早さで昭和の軍閥政治は、破局に向かって突き進んでいく。
 今も世界はそんなふうにたちまちの内に変わっていく可能性がある
・アニメーションの可能性って、商売とか商品化とか、そういうこととは無関係に"志"として
 存在していたんです
・子供が成長してどうなるかといえば、ただのつまらない大人になるだけです。だけど、
 子供はいつも希望です。挫折していく、希望の塊なんです

 

最後に蛇足ですが、アムステルダム勤務時代に毎週、歴史的コンサートホールの
コンセルトヘボーでクラシックを聞く中で、ベートーヴェンもモーツァルトも本人が自覚して
いようがいまいが超一流の芸術家は神からのメッセージを受け、それを我々一般人に
伝える使命を背負っていたのだと気づきました。それは天才音楽家だけではなく、
宮崎駿さんや富野由悠季さんや手塚治虫さんら日本の天才アニメ作家・漫画家も同様だと
確信しています。
そしてそれが、未完成ながら可能性を秘めた日本人の若手画家を応援し、アートから
ミロクの世へのアプローチを目指したいと考えている私のモチベーションに繋がっています。
 
 
 


少年期の孤独や戦争の苦悩から開眼した東山魁夷氏の深遠な洞察によるエッセイ集「泉に聴く」

みなさん、こんにちは。お元気ですか?

私はこの一週間、大下伸悦さんの講義「言霊の真髄」を受けたり、にんげんクラブ東京支部
定例会で司会をしたり、休日出勤をしたりと慌しく過ごしたのですが、そんな中、お友達の
日本画家・設楽雅美さんの新作のその花の美しさと嵐のようなブルーの背景のコントラストに、
今の時代の息吹を感じれたことを幸福に感じました。

他者にシンパシーを感じることが、これからの調和した社会に求められていると、ふとそんな
気がしました。

さて、連載第十二回は、日本画家・千住博さんが、「晩年に少年の感性に至ったピカソ、
マティスらと違い、初期から晩年まで少年の感性を持ち得た稀有な芸術家で20世紀最高の
日本人画家」と評した、東山魁夷さんのエッセイ集、「泉に聴く 」(1972年初版)(講談社)です。
 
 


東山さんは第2次大戦前に国費でドイツ留学し語学が堪能で、日本・世界の絵画史、諸外国
の古典文学、ベートーヴェン・モーツァルト等のクラシック音楽に精通しており、少年期に
両親の間の愛憎に垣間見た人間の業や、第2次世界大戦の悲劇、戦争末期に母と弟を亡くし
画家として成功する前に天涯孤独となった経験から深遠な洞察が紡がれています。

 
~以下、最終章より抜粋~

「ベートーヴェンでもモーツァルトでも、最も人間的な悲しみを味わい尽くしていたから、
デーモンの力が美を人類に与える力に成り得たのであろう」

涙ながらにパンを食べたことの無い者
苦悩に満ちた幾夜をベッドの上で泣き明かしたとこの無い者
お前は天上の力を知らない

「デーモンに憑かれた(日本)民族は、異常な進展を遂げて繁栄を誇ってはいるが、そこには
人間性の破壊による精神の頽廃が、暗黒の淵を開いて待っている。今や全てが狂的で
魔的な力の暴走の中に在る。ブレーキとなるものは、いま、多くの人が失いつつある、素朴で、
謙虚で、自然との調和を考え、情緒と潤いを大切にする、人間らしい生き方ではないだろうか。」

「私の描くのは人間の心の象徴としての風景であり、風景自体が人間の心を語っている。
(略)人はもっと謙虚に自然を、風景を見つめるべきである。たとえば、庭の一本の木、一枚の
葉でも心を込めて眺めれば、根源的な生の意義を感じ取る場合がある」

 

最後に、東山さんから川端康成氏への追悼文をご紹介します。
 

「暗黒と苦悩を持つ者は、魂の浄福と平安を祈り希む者でもある。私の作品にあらわれる
静謐、素純は、むしろ、それを持たぬ故に希望する、切実な祈りとも云える。先生の炯眼は
勿論、それを見抜いておられた。それだから、親愛の情を示して下さったのに違いない。
先生は私を敬虔な者として遇して下さった。私は、また、先生の敬虔と慈悲に救われ、
教えられることのいかに大きかったことか」

 
 

尋常ならざる感覚を備えた辺見庸氏による、この国の真実・背理への気づきの書『記憶と沈黙』

みなさん、こんにちは。 お元気ですか?

月火を挟んだ強風が印象に残る一週間でしたが、私は月火と、にんげんクラブ代表会員を
卒業された川島伸介さんと20名弱の仲間たちと東国三社や明治神宮等を巡り、一人ひとりの
行動の誓いと、大難が小難となり良い世の中となるよう祈りを捧げてきました。

この間、快晴で風も穏やかな陽気であったことを神さまと自然に感謝しています。

さて、連載第十一回目は前回に続き、現代日本で最も鋭敏な批評眼を持つ作家の一人、辺見庸氏の1997年~2007年までのエッセイ集、「記憶と沈黙 」(毎日新聞社)です。




 

東京新聞、月刊現代等への掲載文と書下ろし「垂線」で構成されていますが、2012年の今、
我々が必要な思考の深みがあります。

日常生活で気づき得ない日本の政治・マスメディア・大衆心理の危機や我々が無意識で
関わっている罪や恥を考えるきっかけとして、氏の著書を未読の方には強くお薦めします。

~本文より抜粋~

・皆と一緒の行動には大抵救いがたい無神経とヒューブリスと暴力ないしその初歩的
 形態がひそんでいる。

・歴史とはどのみち幾重にもあざなえる大小異質な不正義の縄の、虚偽の結び目の
 ごときもの。記憶は歴史の紙くさい平面に垂直に食い込もうとする意思のようなもの。

・小泉時代は第一に物事を生真面目に考えること、深く思惟することの無力感、不正に
 どこまでも異議を唱えることの徒労感を蔓延させた。すなわち、シニシズム(冷笑主義)の
 かつて無い伝播である。加えて、マスメディアと政治権力の臆面もない連携と強調も小泉
 時代に極めて特徴的な風景であった。そして、唯一成しとげた貢献とは米国の戦争政策
 への全身全霊を捧げた売国的協力でしかなかった。

・人はファシズムを実時間に自覚することが少ないものですが、いま私達の眼前に競り
 あがっているものこそ、21世紀の新しいファシズムかも知れません。

・TVとは恥の花が時の別なく繚乱している世界なのですね。いや、恥の花じゃなくて、
 無恥の百花繚乱。無恥のばか花が咲き乱れ、まっとうな知が駆逐されている。

・資本の法則には人格はありません。人倫など入り込む余地がない。人格がなければ
 恥も存在しません。

・ドイツのノーベル賞作家ギュンター・グラスがナチスの武装親衛隊に所属していたと
 告白した出来事は、人間の恥辱という実存的問題あるいはファシズムと恥辱という
 歴史的課題についての彼我の感覚の違いを知る上でも非常に示唆的でした。

・百人支持してくれればいい。五十人でいい。百万人の共感なんかいらない。そんなもん
 浅いに決まっているからね。

 


******************************

◆追記◆


3月31日(土)のアートフェア東京で、知り合いの画家の阿部清子さん、高木優子さん、
阪本トクロウさんとお話してきました。

阿部清子さんは真摯に生きる人物画、高木優子さんはダビデ六芒星や星と人物による天命・使命への道をテーマとした人物画等。

阪本トクロウさんから、彼の日常の何気ない風景を描いた寒暖併せ持つ絵を見た「百人の内、
二人が分かってくれれば良いと思って制作している」と聞いた時、辺見庸さんの「(分かって
くれる人が)五十人でいい」という言葉に繋がりました。

また、応援している画家の設楽雅美さんが東京の神田で4/2-10の間、グループ展「春麗展」を
開催しています。春らしい小品二作とのこと。心休まる絵に興味がある方は、ぜひ足を運んで
見てください。

木ノ葉画廊HP
http://www.konoha-g.jp/index.html


******************************
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。



非凡なる作家・辺見庸氏が唯一人の読者(死刑囚)に紡いだ深遠なる予感と言葉から成るエッセイ集「水の透視画法」

みなさん、如何お過ごしですか。

私は週末、元先輩の和田晃一さんの読書塾第一回を開催し、参加者の方にご好評を頂き
ホッとしました。また、東京支部イベント(鹿児島UFOさんと川島伸介さんの講演) で司会を
行い、川島さんのレイキへはOB参加し、いつもの仲間に再会して充実した時を過ごすことが
できました。

新しい仲間も増え、ミロクの世に向けた渦が確実に回っています! ご参加頂いた皆様、
大変ありがとうございました!

さて、連載第十回は、元共同通信記者で芥川賞作家かつ優れたノンフィクション作家である
辺見庸さんの「水の透視画法」をご紹介します。
 


本書は、絶対的な孤独と不安を抱える唯一人の読者(死刑囚)に向けて、いま滅びつつ
ある世界への予感と言葉を紡ぎ、それらをひとりびとりの心の深みに届けようとした
2008年3月から2011年3月までのエッセイ集です。

水の透視画法とは、病的であり、神的でもある人間という現象をひとの内面と巨大な
外的現象を等量的に使い表現すること。

実時間に於いて何が本当に起きているのか捕らえ表現できる稀有な表現者が、かつて
なく自由な精神の下で描いた、今と未来を透視した深遠なるエッセイ、その人間の五感を
総動員して時代の変化を知覚し読み解く神業に、人間と芸術(言葉)の大いなる可能性を
垣間見ました。

以下の抜粋に感じ入る所があれば、ぜひ一読し、その究極的感覚に心を通わせてみて
ください。

・世界は今後より一層暴力的に剥き出されていき、(311に留まらず)まだ見たことの
 ない驚くべき結末を待っている
・人はもともと一身に対立する両義を備えたもの
・ぞっとするような酷薄を進化や快適と捕らえる感覚の鈍磨と倒錯
・価値観の底が抜けているのに、そうではないように皆が見事に演じている世の
 中は初めて
・この世界では資本という「虚」が、道義や公正といた「実」の価値をせせら笑い、
 泥足で踏みにじっている倒錯的世界
・秋葉原の事件は起こるべくして起きた人間身体の発作(※聖書の暗号に本事件の
記載有)
・一冊の本が千人の人との出会いよりも自分を変えることがある(※「将来の哲学の
根本命題」を指す)
・売れないものは悪いもの、売れれば良いものという多狂(たぶ)れ心と暴力に
 戦わず して敗れた
・低い動機には高い動機より多くのエネルギーを有している
・オバマには理想主義と自己断裂から来る翳りが見える
・「大地震か何かくるんじゃないですか」タクシー運転手の言葉(2010年8月)
・これから起こることは資本への組織的反抗ではなく、人間生体の原因不明の痙攣
・資本のラーゲリ
・世界は錯乱している

 

******************************

◆補足◆
 
私も所属している東藝術倶楽部の黒木代表から4月30日(月)の五井野正博士の
講演をご紹介頂いたので、お知らせいたします。

興味がある方はぜひ足をお運び下さい。
五井野正博士講演会『ナノテクと日本の未来と対策』 IN中野サンプラザホール』

日時 :4月30日(月)
会場 :中野サンプラザホール
第1部:球状ナノホーンが作り出す未来世界 12:30~14:30
     A席:5,000円 B席:3,000円 C席:2,000円 学生:各半額
第2部:福島原発事故の現状と首都直下型地震、
     富士山噴火による日本の未来と対策 15:00~17:00
     A席:5,000円 B席:3,000円 C席:2,000円 学生:各半額

お申込などの詳細は以下のサイトをご確認下さい。

http://www.pere-tanguy.jp/lect_20120430.html


******************************
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。


日本人の意識覚醒を促す池田整治さんの憂国のシリーズ最新作・マインドコントロールX

みなさん、こんにちは。春分を迎えましたが如何お過ごしですか?
私は週末帰省した際に、まだ0歳の姪っ子があらぬ方向を見て語りかけるのを見て、
あぁこの子は僕が見えないものが分かるんだなぁと感じ心が洗われました。
新しい命って素晴らしいですね。

さて、連載第九回目は先週に続き、池田整治さんの最新著書,「マインドコントロールX
(ビジネス社)をご紹介します。



 


本書は自衛隊の詳細な活動内容とその意義を中心に、原発の真実、歴史の大きな流れ、
明治以降の日本人へのマインドコントロールを切り口として、311後まったなしの日本人に
意識覚醒を促す憂国の書です。

自衛隊(主権国家としての自衛戦争)を深く知り、その存在意義や必要人員・あり方を
ご自身で考えるきっかけとする為にもぜひ読んで頂きたい作品です。

池田さんが初めて「マインドコントロール」(ビジネス社)を出版された時、「市ヶ谷で自衛隊員を
連れ切腹死した三島由紀夫は欧米の金融支配者に日本(人)がマインドコントロールを受け
著者の言う「やまとごころ」を失う姿を憂い、その流れを阻止しようとした憂国の士(武士)ですが、
本書を読み、現役自衛官の池田さんに同じ匂いを感じました。」とAmazonにレビューを書かせて
頂きました。この三島で途絶えてしまったかに見える日本人の武士道精神を及ばずながら、
池田さんと共に実践して生きたいものです。

以下、本書で気になったところから一部抜粋です。
 

・311を更なる悲劇の始まりとしないよう、国政も含む我々日本人の意識、日々の行動、
 活動、生き様がより重要となる
・下からの情報拡散が上からのマインドコントロールを無効化し、日本人の意識をどこまで
 変えられるかがポイント
・人は短い一生の間に愛と感謝と協調を体験して魂を成長させて次のステップへ進む
・自衛隊の集合意識に行き場を失っていた日本人のヤマトごころと武士道精神が蘇っていた
・最大の問題点はTVなどのマスメディアが真実を一切報道しないこと
・フクシマのメルトスルーした数百トンのウラン燃料や崩壊寸前の4号炉の冷却プールの
 使用済燃料からの放射能放出はいまだ収拾の目処がたっていない
・原発は基本30年で要廃棄。核燃料は止めてから冷却に50年かかる
・原発一基で約80kmのパイプのお化け。2cmの肉厚のパイプも約20年で磨耗し地震で
 もたない
・トモダチ作戦で向こう5年間日本から毎年1850億円の思いやり予算を勝ち取った米国の
 米陸軍は福島の80km圏内、米海軍は180km圏内にも入っていない
・GHQは戦後、電通に言霊という言葉を使ってはいけないと厳命していた
・スイスでは各家に2ヶ月分の非常糧食の備蓄を法律で義務付けている
・サバイバル時代に備え、それぞれのレベルで対策は万全を期した方が良い

 
 
最後に、池田さんとミロクの世について語ってみたい方は、顧問をされている東藝術倶楽部
会員になられると良いかもしれません。 


******************************

◆追記◆

3月24日新宿区荒木町で、『未来から考える新しい生き方』を古今東西の名著で読み解く、
和田晃一の読書塾を開催します。
東京近郊の方、ぜひお会いしましょう!

詳細は以下をご参照下さい。

【日 時】 2012年 3月 24日 (土曜日)
【場 所】 四谷荒木町 創造空間 游無(ゆうむ)
東京都新宿区荒木町20 ヤカタビB1F  
      TEL:03-3355-8781 http://www.arakicho.com/shop/yumu.html
【時 間】 読書塾16:00-18:00 、懇親会18:00-20:00 
【ゲスト 】 和田晃一(プロの読書家)
【参加費 】 読書塾 500円、懇親会 3,000円
【申込方法】件名に『324読書会』と入れ、本文には、お名前、ご住所、電話番号、
にんげんクラブ会員か一般か、懇親会への参加有無を明記の上、
事務局宛て ningen-club@funai-office.com、申し込みください。

******************************
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。


日本人の意識覚醒を促す、池田整治さんの憂国のシリーズ第三弾・超マインドコントロール

みなさん、いかがお過ごしですか? 

私は週末、東京オペラシティでのチャリティーコンサートで美智子さまのお姿を拝見し
心震えました。会場のみなさんが立ち上がって拍手していました。3月11日には明治神宮で
震災で亡くなられた方のご冥福と世界平和をお祈りし、見知らぬ参拝者と共に天皇ご平癒の
記帳をいたしました。

一人一人の日本人が自然と誰かの為に祈る行為に、ミロクの世へのヒントが隠されている
気がした心地よい週末でした。

さて、連載第八回目は、先日、マインドコントロールXを出版されたばかりの池田整治さんの
シリーズ前著・『超マインドコントロール』(マガジンハウス)です。
 
 

 

本書は311から1年が過ぎた今、日本人に真実を伝え、共存共栄への意識覚醒を促す
憂国の書です。

米国の謀略による戦争と歩んできた歴史、大東亜戦争から続く官僚(当時の軍人)の
出世主義と不作為、原発導入・運営の欺瞞等々の真実が深く暴かれ、今後日本が取るべき
道は米中の経済・社会破綻を横目に、愛と思いやりを持ち自然と共生したかつての江戸社会を
取り戻すことだと説かれています。

大東亜戦争における政略(戦争設計)の軍人の不作為を指摘し、対米開戦の必要はなく、
石油確保の為にオランダと先に戦争し、戦争前にきちんと戦争終了のシナリオ設計が必要だ
という説はとても論理的で、勿論戦争が良いわけではないですが、正しく考える知恵の大切さ
を学びました。その他にも様々な知識が得られる良書です。

元ロシア外交官でプロテスタントの佐藤優さんが、「311で大和魂(日本人が本来持っている
強さと利他の精神)が発動された」と指摘されたように、世界金融支配体制下で一部の人々が
搾取する競争が善とされた社会が、共存共栄の社会へと日本を起点にパラダイムシフトして
いるようです。

本書出版当時、周りの人たちに本当のことを知ってもらいたいと思い、30冊購入して、
知り合いの画家さんたち、画廊オーナーたち、母・弟・親戚・友人・同僚にプレゼントしました。
にんげんクラブのことを友人や同僚に話せない(けど話したい)方がいらっしゃれば、ぜひ
本書や船井勝仁さんの『未来から考える新しい生き方』(海竜社)をプレゼントしてみては
いかがでしょう?
変革期の今だからこそ、友人・知人との(魂の)仲がぐっと近くなれるかも知れません。




******************************

◆追記◆

3月24日新宿区荒木町で、『未来から考える新しい生き方』を古今東西の名著で読み解く、
和田晃一の読書塾を開催します。
東京近郊の方、ぜひお会いしましょう!

詳細は以下をご参照下さい。

【日 時】 2012年 3月 24日 (土曜日)
【場 所】 四谷荒木町 創造空間 游無(ゆうむ)
東京都新宿区荒木町20 ヤカタビB1F  
      TEL:03-3355-8781 http://www.arakicho.com/shop/yumu.html
【時 間】 読書塾16:00-18:00 、懇親会18:00-20:00 
【ゲスト 】 和田晃一(プロの読書家)
【参加費 】 読書塾 500円、懇親会 3,000円
【申込方法】件名に『324読書会』と入れ、本文には、お名前、ご住所、電話番号、
にんげんクラブ会員か一般か、懇親会への参加有無を明記の上、
事務局宛て ningen-club@funai-office.com、申し込みください。

******************************
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。



神の存在を極限まで探求した遠藤周作の傑作「沈黙」

みなさん、こんにちは!
寒い日が続きますが、季節の変わり目、お体ご自愛下さいね。

私は先週、仕事で三年振りにバルセロナを訪れ、磔刑のキリスト像やマリア像が
数百体展示されているFREDERIC MARES MUSEUMの思い入れのあるマリア像に再会し、
世界の大難が小難となるように、また身近な人の幸福を祈って参りました。

2年程前に購入したキリスト教をテーマとする「沈黙」 (新潮文庫)を往路の機中で偶然(必然)読む
機会に恵まれたこともあり、連載第七回目に取り上げたいと思います。



1614年のキリスト教追放後に、転向した師の消息を求め日本に潜入するポルトガル人宣教師
セバスチャン・ロドリゴの行動と心情により、キリスト経思想の禁忌に深く切り込んだ傑作です。

元ロシア外交官の佐藤優さんは、苦難を抱えるキリスト教信者への神の沈黙という壮大な
テーマを扱った、欧米知的エリートに広く知られた優れた日本小説と紹介されていました。

信仰・愛・人間の根源的在り方と真理・神と人間の距離と関係性等について鋭利に洞察し、
主人公の行動と心情をもってそれらを深く表現した非常に意義深い小説です。個人的には
以下の主人公たちの言葉に心が捉われました。

船井勝仁さんやにんげんクラブに関わる様々な先生も同様なことを述べておられ、多くの
気づきが得られると思いますので、興味を持たれた方はぜひご一読下さい。

・神は自分の運命を、信じられない者に委ねられた
・生きていることがこんなに幸せ
・美しいものや善いもののために死ぬことはやさしいが、みじめなものや腐敗したものの
 ために死ぬのは難しい
・神から超えられない試練は与えられない
・この世は苦患(くげん)ばかり
・罪とは人がもう一人の人間の人生の上を通過しながら、自分がそこに残した痕跡を
 忘れること
・神は襤褸(ボロ)のように汚い人間しか捜し求められなかった
・行為は正邪・善悪を区別できるものではない
・憐憫は情欲と同じように一種の本能に過ぎなかった
・仁慈の道とは我を棄てること
・師と比較し自尊心を満たすことで漸く眠りについた
・人はどんな状況でも虚栄心から抜けられない
・祈りはその苦しみをやわらげやしない(逆接的ですが、最後まで読むと白鳥哲さんが
 仰るよう祈りが必要だとも解釈できます)
・全てのものを私は認めます。もう自分の全ての弱さを隠しはせぬ

※小説に記載順
 

◆追記
ユネスコの世界遺産に登録されるカタルーニャ音楽堂でロンドン・フィルハーモニーの公演を
聴く僥倖にも恵まれ、オーケストラの調和が究極に素晴らしく、ミロクの世の道は芸術からとの
信念をより深める素敵な契機となりました。

 演目
 Mozart Symphony No. 38 ('Prague')
 Brahms Piano Concerto No. 2

 Vladimir Jurowski conductor
 Joaquín Achúcarro piano

 
また3/7-12の期間、東京吉祥寺のgallery re:tailで、知り合いの画家・設楽雅美さんら
3人のグループ展「あしたへの手紙」が開催されています。
http://thetail.jp/archives/7893

東日本大震災に対する若手アーティスト3人の想いが結実した「あしたへの手紙」展、
ぜひ訪れてみて下さい。きっと心が温かくなると思います。
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。






東野圭吾の(個人的には)最高傑作・悩みを抱えた3つの家族の「片想い」

みなさん、少しずつ春の気配を感じるようになりましたね。芽生えの季節です。

さて、連載第六回目は、10数年前の数年間とても精神的に助けられた同郷出身の
東野圭吾さんの「片想い 」(文春文庫)です。
 
 

 


この片想いという作品は元アメフト部のマネージャーでジェンダー問題に悩む美月と、
もう一人のマネージャーだった理沙子との夫婦問題に悩む元スタープレイヤーの
QBこと哲郎、そして学生時代に美月と付き合ったことがあり、今は資産家の娘婿で
ある中尾の3つの家族の物語だと解釈しています。
長い低空飛行の末、2006年に大ブレイクされた東野さんは離婚されていますが、
 
1.氏のその経験
2.時折みせる社会的なテーマへの挑戦というかそのテーマを深堀りした
  氏なりの読者へのメッセージ(例、原発問題を扱った天空の蜂)
3.緻密な複線が絡み合う物語の上手さ
4.大阪府立大学時代のアーチェリー部主将経験
 
 
折り重ねられて生まれた一級の小説です。
3つの家族はそれぞれに悩みを抱えながら、自分の信じ、選んだ道を進み、やがて
それぞれある終着点へと辿り着きます。そこはまたそれぞれの新たな人生の出発点でも
あります。

最後まで読み終えた時、この小説が伝えるメッセージの感じ方は読む人の人生経験や
その時の心の状態で大きく変わるでしょう。私は2度目に読んだ時、前回より前向きな
メッセージを強く感じました。

村上春樹さんは優れた小説とは、読む人の年齢・性別・時代の変化に多面的に対応
できる要素を備えていて、いつまでも陳腐化しないと定義されましたが、この片想いも
そんな素晴らしい作品です。

最近、川島伸介さんのパワポトツアー参加メンバーのメーリングリストで色んな話題が
飛び交います。僕が個人的に感じるのは、結局、弥勒の世とは、この東野さんの
「片想い」のように自分の家族を大切にし、向き合い、愛し抜こうとする所から
始まるのだと思います。

それは、前回ご紹介した船井幸雄さんの「親身に勝る生き方はない」という言葉にも
繫がるのでしょう。実践して生きたいものです。
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。



愛の文明創造に向けた船井幸雄さんの本音の予測書「予測はしないほうがいいのだが」

みなさん、お元気ですか。川端淳司です。

連載第五回目は真打登場。船井幸雄さんです。

予測はしないほうがいいのだが」(学習研究社)は、一説ではムー最期の国王ラーマと言われ
滅亡を防げなかった船井幸雄さんが、愛の文明を創造する使命を背負い、朝倉慶さんら
超プロ達の情報を交えながら本音で語る予測書です。





私のような一サラリーマンのこれまでの常識ではムーは存在しませんが、
311にり、刷り込まれた常識が実は非常識だと判り始めた日本人が、真贋の判断や
その捕らえ方・生かし方は自己責任として、重要な真実と今後の予測を知れる良書です。

既著等と重複はありますが、量子力学から中国事情まで内容は非常に幅広く深く、
真の理解と自らの生き様への実践には時間と覚悟を要すと思いますが、恋人や家族、
同僚や社会との関わり方を見直し、行動するきっかけを与えてくれます。

同僚に薦めたところ、すんなり読めたと言われました。元ロシア外交官の佐藤優さんが、
311後の天皇のお言葉で日本人に大和魂が発動されたと述べておられましたが、
日本人の意識改革が猛スピードで進行中なのでしょう。本書既読の方は周りの
友人・知人に薦めてみては如何でしょうか。

以下、個人的に気になった点です。


45万年前 アヌンナキの遺伝子操作で人類は生まれた。
1万3000年前 ムーが滅んだ理由はレプティリアンに彗星を落とされたことだが、
エゴ・生贄の儀式・科学・自然への感謝を忘れたことが真因
2010年 温暖化のピーク(ペンタゴン発表)
2012~2013年 ハイパーインフレ
2013年 東南海地震
2014年 世界的な海面上昇 
2015年 日本は真の独立国へ
2020~2025年 ミロクの世へ
親身に勝る生き方はない
日月神示より
 正しい仕事をする。仕事が宗教である
 妻にまかせっきりの夫、夫にまかせっきりの妻になる
日本人がフリーエネルギーを開発済

 
 
******************************
PS

◆2月24日(金)PM7時より、船井本社で東京支部の寄り合いを行います。

 会費無料。お申込は事務局宛 ningen-club@funai-office.com まで。


◆3月24日(土)PM4時から、新宿区荒木町で第1回目の読書塾を開催します。

 こちらの詳細は、3月のにんげんクラブ会報誌かメルマガをお待ち下さい。
  
******************************



◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。
2012年2月12日~18日に四谷荒木町のことたま堂で初のコレクション展を開催。




清らかで壮絶な千住真理子さんのヴァイオリン人生「聞いてヴァイオリンの詩」

みなさん、こんにちは。 川端淳司です。

第四回は第三回に続き、素晴らしい自叙伝的エッセイのご紹介です。

聞いて、ヴァイオリンの詩 (文春文庫)』は取り分け静岡支部の大石玲子さんのような
クラシック音楽を愛する人に届けたい深みのあるエッセイです。





天才少女と持て囃され、音楽業界でイジメに遭い、ヴァイオリンが弾けなくなった若き日の
千住真理子さん。

船井会長の「全ては必然・必要・ベスト」という言葉を、私を含め多くのにんげんクラブ会員が
大切にする一方で、凡そ20年を経て、『ヴァイオリンを弾けなかった2年間は決して取り返せる
ものではない』と以前コンサートで語った千住さんの在りようもまた正しく、そこには大きな闇を
抱えた一人のヴァイオリニストであり人間が存在していました。

1716年製の伝説的ストラディヴァリウス・デュランティと出会う運命を背負い、老人ホームなどで
慰問演奏も続ける優れた音楽家かつ一人の人間の真摯で壮絶な生き様が綴られたとても
感動的なエッセイです。

音楽全般に言えることですが、千住真理子さんの音楽にも癒しの力があり、本書を読み、
クラシック音楽に興味を持たれた方は、2月22日の東京オペラシティなどの千住さんの
コンサートに足を運ばれてみては如何でしょうか。
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。
2012年2月12日~18日に四谷荒木町のことたま堂で初のコレクション展を開催。


清冽な文学青年だった俳優・児玉清著『負けるのは美しく』

みなさん、こんにちは! 川端淳司です。

連載第三回は、目に見えない世界のお話から目に見える現実世界のお話に戻り、昨年、残念なことに
逝去された俳優の児玉清さんのエッセイ『負けるのは美しく (集英社文庫)』をご紹介します。



本書は、生き様が限りなく美しい珠玉の自伝的エッセイでした。

学習院大独文学卒の児玉さんが母の突然の死で大学院を諦め、運命的な偶然(必然)が重なり
俳優となり、艱難辛苦を経て2005年に至るまでが綴られています。

20年近く前の浪人生時代にドラマ「ラストダンス」で、家族思いの研究者が慕われる部下と図らずも
不倫の深みに嵌って行く演技を見て、特異な美しさ(清潔感)がある人だなぁと印象付けられたのを
良く覚えていますが、本書を読み「負けるのは美しく」をモットーとする児玉さんの生き様の美しさに
深い感銘を受けました。

最終章の胃癌で36歳の若さで亡くなったお嬢様との想い出と病院(匿名)の許し難い行為を綴った
文章は、舌・食道・胃癌を併発し痛みに耐え亡くなった父を思い出させ、我事のようにとても痛ましい
気持ちで拝読しました。

終戦時に中学生だった児玉さんは、学童疎開・戦争・敗戦の痛み、母の死、理不尽な苦しみを
背負った俳優生活の最初の10年、娘の死等の多くの葛藤や悲しみを背負う中、いつも本が様々な
葛藤を吸収し、生きる活力を与えてくれたと述懐されていますが、時に作家ですら描けない、極めて
美しい、清潔感と客観性と深い思慮に満ちた珠玉のエッセイです。

目に見える世界と目に見えない世界、どちらからも生きる力を得ることができれば素敵ですよね。
興味を持たれた方はぜひご一読下さい。
  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。
2012年2月12日~18日に四谷荒木町のことたま堂で初のコレクション展を開催。



 
 
 
 

日本人の魂を揺さぶる言霊の真実がここに! 「いま明かされるコトダマの奥義」著 大下伸悦 船井勝仁(新日本文芸協会)

みなさん、こんにちは! 川端淳司です。

つれづれ読書録連載第二回目は、言霊研究家の大下伸悦さんと船井勝仁さんの共著
いま明かされるコトダマの奥義―実在する創造の御柱」です。



本書は明治天皇以降解明が試みられた言霊の奥深き未来へ向けた実践書でした。

明治天皇に嫁いだ昭憲皇后が一条家より携えた書(言の葉のまことの道)が言霊の奥義書
古事記を紐解く鍵で、以降の先達達の解明を大下伸悦さんが完成させ、船井勝仁さんと共に
世に問う、天皇家へ奉還すべき奥深き言霊奥義の解明と実践の書です。

漢字輸入の遥か昔、太古から一音一字に神代文字を持っていた日本語の奥深さに
驚嘆しました。

両著者からは昨年の勝塾で本書出版の運命的な出来事も色々伺いましたが、本書が
良い世の中創出のウズの一助になると確信しています。

以下、個人的に印象に残った言葉になります。興味を持たれた方はぜひご一読頂き、
大下さんの言霊勉強会「流水言霊」が開催されている御徒町のフロンティアショップ
一緒に勉強して参りましょう!


・5つの母音言霊の精神構造宇宙が日常を司る

・宇宙は50の言霊神(聖書:はじめに言葉ありき)と50の言霊運用法則の神からなる

 ※日本語の47文字はそれぞれ神を表している

・今は現在の利己のウ次元(スサノオ)の世界から利他のエ次元(アマテラス)の世界
 への変革の時

・できごとは「過去」「まぼろし」であり、肝要なのは、いまここの「思い」でそれは実現する
 という仕組みを知ること(人生の本質は思いの旅)

・感謝系の想いの領域は成長と創意の領域であり、できるだけ揚々たる感謝系の領域で
 生きるのが良い

・細胞の八糖鎖は言霊の八韻の具象を表しており、原子核が意識で電子が意思

  


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。
2012年2月12日~18日に四谷荒木町のことたま堂で初のコレクション展を開催。



新しい気づきが満載!『未来から考える新しい生き方』著:船 井 勝仁

この度、「つれづれ読書録」を連載させて頂くことになりました東京支部の川端淳司です。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

記念すべき連載第一回目は我らが船井勝仁さんの最新著書「未来から考える新しい生き方
です。



 


本書は、赤裸々で奥深き日本人の意識変革(アセンション)を促す講演録的良書で した。

Key Messageは、自ら考え、意思決定し、自らの責任で行動する有意の人が仲間と共鳴
(本質的な世界を一緒に感じる)し、意識変革することでその集合意識もまた変革し、
良い未来(次元の違う構造)を創造できるというものです。

文末で「最近ようやくちゃんと目を見て父・船井幸雄と話せるようになっ た」と述懐するように、
とても赤裸々で真摯な姿勢で、ご自身の活動や経験、また様々な分野で活躍する知人達の
行動(生き様)や言説を分かり易く意味付けしながら紹介しており、311後の世界を真摯に
生きようとする人が多くの生き方のヒントを得られる講演録的な良書です。

以下に個人的に勉強になった点を引用しますので、興味を持たれた方はぜひご一読ください!


・感謝に生きられるとシンクロニシティが起こる
・自分や他人を許すところから次のステップが始まる
・いまここが一番重要であり、過去も現在の心のありようで変えることができる
・儒家思想は現行肯定+改善
・老荘思想は現行否定
・今後は生命論的企業観を持ち、本音で社会貢献できる企業の存在意義が高まる
・これからは一人ひとりの能力を使い切るような智慧でお金を稼ぐ時代
・感謝、感激、感動が、心の奥底にあり他人と繋がることが出来る霊魂を磨く
・トラウマはその原因に気づくと殆ど解消され、本来の自分が生きるべき入口に立てる
・今は既得権益を手放す時であり、大人が手放さないと若者が幸せになれない
・どうしたら自分を表現でき、自分の人生を生き切ることができるのか真剣に考え、
 行動していく時

 
 
それでは皆さん、 これから一緒にミロクの世の創造に向け、肩肘はらずにそれぞれが
出来るところから一緒に渦を回して行きましょう!

 
追記

1月27日(金)PM7時より、品川の船井本社でにんげんクラブ会員限定30名の
ザ・よりあい』がありますので、興味がある方はぜひご一緒に語り合いましょう!
 


◆川端淳司プロフィール

氏名:川端淳司。会員番号3853番。1972年大阪生まれ大阪育ち。現東京在住。
2月より東京支部リーダー。

1999年、船井幸雄さんの『男30代悔いなく生きる約束事』をプレゼントされ、
氏の著書がビジネスのバイブルに。
2003年、『この世の役割は人間塾』で人間の本質は魂であることを直感で理解し、
氏の著書が人生のバイブルに。
海外勤務時代にクラシックコンサートと美術館へ共に100回近く通い、2009年に帰国後、
アートを通じた良い世の中をモットーに日本人若手画家の絵を購入して応援中。
2012年2月12日~18日に四谷荒木町のことたま堂で初のコレクション展を開催。




カテゴリー

月別アーカイブ



  • メルマガ登録(無料)
  • zoom寄合
  • にんげんクラブストア
  • 秋山峰男の世界
  • やさしい ホツマツタヱ
  • 舩井幸雄記念館
  • 黎明
  • 船井幸雄.com
  • ザ・フナイ
  • ビジネス共済なら協同組合企業共済会
  • Facebookページはこちら
  • スタッフブログはこちら
グループ会社
  • 舩井幸雄.com
  • 本物研究所
  • エヴァビジョン
  • ほんものや