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『定年後からはじまる生きがいの創造』
人生100年時代を生き抜くポジティブ心理学の教え
太田哲二(著)
産業能率大学出版部 刊
定価 1,650円(税込)
人生100年と言われる時代、
65歳に定年を迎えてもまだ35年の残りがあります。
本書は、人生のプラチナ時代とも言える定年後の時間を
いかに幸せで、生きがいを持って
充実した生活を送るかということを、
ポジティブ心理学の観点から、書かれた本です。
従来の心理学は、心理的病の研究や、
ストレスが体に与える影響など、
マイナス面をテーマにした研究が盛んに行われていましたが、
ポジティブ心理学とは、どうすれば創造的で前向きになれるのだろう、
と物事がうまくいく理由に注目した心理学なのだそうです。
つらいときにも無理にポジティブに考えるポジティブシンキングとは違って、
れっきとした科学に基づいたものであり、再現性があります。
ポジティブな感情は、健康を高め寿命を延ばし、
仕事や人間関係にもいい影響を与えます。
第一章:定年後から始まるプラチナ時代、
第二章:私たちが地球にやってきた本当の理由、
第三章:ポジティブ心理学を活用してプラチナ時代を幸せに生き抜く、
第四章:パートナーとのよい関係を築く、
第五章:地球という星で機嫌よく生き抜く知恵と処方、
と五つの章で構成されています。
社会の中でいかに成功し、
充実した人生を送るのかという話題だけでなく、
かなりのページ数をさいてスピリチュアルな部分にも触れられています。
第二章では、時間についての秘密や、あの世について、
輪廻転生などの話題が述べられ、
舩井幸雄の著書からの引用もあり、楽しく読みました。
また第四章では定年後に幸福度の高い人生を送るには、
パートナーとよい距離感と、よい関係を築いていることが
とても大切だとわかりました。
何かを始めるのに遅すぎるということはない、
と前向きな気持ちになれる本です。
(編集室 兒玉裕子)
にじの絵本 わたしいろ
作・絵 リカ
モナ森出版 刊
定価 1,200円+税
著者は、工芸家の祖父母と家具職人の父と芸術家の母を持ち、
小さい頃から絵を描くのが大好きでした。
父が設立した「秋山木工」の特注家具は、
迎賓館や高級ブランド店などでも使われています。
人間性を重視した独特の職人育成「丁稚制度」は、
業界の内外から注目を集めています。
「秋山木工」が、日本中の大人から子どもまで、
ご縁をいただいたたくさんの方々への恩返しのため、
様々な取り組みに挑戦するべく作った場「木風心風堂」。
著者はこの場を主宰し、パステル画教室の師匠もしていました。
そして出版社は「モナ森出版」。
かっこちゃんこと山元加津子さんが、
故村上和雄先生の「サムシング・グレートに感謝して生きる」
という思いを込めて作り上げた「リト」を
出版するために実現した「一人出版社」です。
かっこちゃんはご自身のメルマガでこう語っていました。
『ある日、赤塚高仁さんが
「かっこちゃん、リカちゃんを絵本作家にしてあげてほしい」
と言いました。
モナ森出版は、本当はたった一人で立ち上げて、
今、お一人のお友達がたった一人で、
買ってくださった方に送り続けてくださっている
世界で一番小さい出版社です。
だから、本当は自分の本しか出せないし、出さないつもりでした。
でも、この絵を見て、そして文章を見たら、
村上先生も「この本はモナ森出版から出版すべき」と
背中を押してくださっていると思いました。
こんなに温かい温度のある絵を私は知らないのです』
『この絵本を手にとってくださった皆さんのこころが
まあるくあたたかになりますように』
著者の思いと、
それをささえるたくさんの人の優しくて温かい思いが詰まっています。
今のあなたにこそ出会ってほしい絵本です。
あなたのいろに行きつきましょう。
(編集室 柴切純子)