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第26回 緊急事態宣言 再び      

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第1回 森の人 オランウータン
第2回 野生オランウータンの研究
第3回 ちょっと待って!エコな話はいい話?
第4回 外出自粛で考えること
第5回 緊急事態宣言
第6回 インドネシアとオランウータンと日本人
第7回 オランウータンの棲みかと石炭の露天掘り
第8回 エネルギーのはなし
第9回 ご存知ですか、自然エネルギーのホントのこと
第10回 霊長類学、霊長類研究とオランウータン
第11回 社会を考える -日本の霊長類学―
第12回 温泉に入るサル ~サルの文化的行動~
第13回 世界に知られたスノーモンキー
第14回 オランウータンいのちの学校
第15回 野生のオランウータンのくらし その1
第16回 野生のオランウータンのくらし その2 ~枝わたり~
第17回 野生のオランウータンのくらし その3 ~母子の橋渡し~
第18回 熱帯雨林とバランス ~森林火災~
第19回 森林火災のあとの熱帯雨林
第20回 2021年の年頭に思うこと  ~GOTOの先~
第21回 科学の力
第22回 自然のバランスとスピード
第23回 オランウータンは何頭いますか?
第24回 オランウータンは何頭いますか? その2
第25回 インドネシアの大雨と大洪水
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第26回 緊急事態宣言 再び

ちょうど一昨年前の4月7日、初の緊急事態宣言が出されたのですが、今回4月25日から再び
4都府県で3度目の緊急事態宣言が発令されました。
1年たっても事態は相変わらず、というより、ますます混迷の度を深めている感じです。

とはいえ、緊急事態と言いながら、巷には緊張感はほとんどなく効果のほどが全く疑問です。
交通渋滞が相次ぎ、「県境をまたいで遊びに来ないでください」と互いに言い合うなど、
なんだかゴールデンウィークが4月25日から5月11日に拡大されたかのような人の動きです。

こうした呑気な日常生活の一方で、実は解決できない問題が次々と山積みになっている現状。
ちょうど一年前、このブログに書いたのですが、社会的な弱者、少数者は耐久力がないわけ
ですから、長期戦となると大変です。
私たちのように寄付をいただきながら活動を続ける者たちも、社会に余裕がなくなったとき
には真っ先に影響を受けます。
収入は見込めないし、給付も補償もまったくない。

この4月から私たちもとうとう活動資金がなくなりました。
助成資金の多くは、恒常的な活動に対して支援するというのではなく、何かのプロジェクト
を行うことに対して出されます。
ですから、今のように現地に行けない、活動が制限されている中では、プロジェクトを行う
こと自体が困難であり、資金の獲得が大変難しいわけです。
私たちには持続化給付金はないわけです。

というわけで大変苦しい状況にあるわけですが、一方で「コロナでそれどころではないよね。」
というご意見、これも実に最もであり、当然なわけです。
「それどころではない」と言われれば、なかなか反論できませんが、でも、本当にそうなので
しょうか。
社会に余裕がなくなったとき、弱者は切り捨てられるということ。
長期戦になればなるほど、この現実に気づき社会として何とかしていかなくてはいけないと
思います。

withコロナの時代、残念ながらまだまだ長期化すると思います。
だからこそwithコロナをどう生きるか、大切なことではないでしょうか。
私たちの活動はほんの一例であって、世の中には実にたくさんの弱者があります。
こうした時代、何かと利己的に考えがちですが、なんとか少しずつでも、みんなが広い視野で
ものごとを考える心の余裕を持っていきたいものです。

たくさんの弱者といいましたが、弱者というのは社会のあらゆる場所に存在していながら、
大多数の中のごく少数ということで実はなかなか人の目に留まらないものです。
ですから、考えない人にはその存在すら気づかないということになりかねない話なのです。
でも一方で、ちょっと考えてみると、あなたの身近にも弱者はたくさんいるはずです。

オランウータンなんて鈴木さんに話を聞かなければ、知らなかった!というのは当然ですが、
もっともっと身近な話でもたくさんの見捨ててしまっている弱者がいるのです。
コロナを理由に「それどころではない」と切り捨てる風潮が当たり前となってしまう世の中に
なると、寂しいものですし、寂しいどころではない大変な時代になってしまうと思うのです。

たとえば、今、緊急事態宣言下で盛んに医療体制の崩壊ということが言われています。
現場で働く看護師さんの窮境を耳にすると、これも一種の弱者切り捨ての、現場任せそのもの
の構図だと思います。
重症病棟に割り当てられた少数の看護師に過剰な義務と責任が課され、だれに相談する余裕も
なく、感染予防のために家に帰ることもままならず働き続ける。

今最も重要な現場のはずの医療現場が、そうしたごく一部の個人の努力で支えられ続けている
ということ。
交代要員もなく、辞めるにやめられない中、ただひたすら頑張るのみ。
一部の少数者、弱者に、すべての負担がかかる仕組みで成り立っているのです。
それでいて給料も、ボーナスも経営難で減額。
こうした現場がすべてとは思いませんが、ひどすぎると思いませんか。

一般の我々は医療崩壊などといわれると、「それは大変」とは思うものの、多少の不安が
煽られるだけで、あとはゴールデンウィーク何しよう?などと呑気なものですが、これで
いいのでしょうか。
世の中には本当におかしなことが多いものです。コロナで「それどころではない」と言い
つつ、実際には、お金にも、時間にも余裕のある人達が結構いるのが日本です。
こうした方々が、今より少しでも「周りのこと」に目を向けて自分で考えていくと、少し
新しい世界が見えてくるように思います。

なぜ医療体制が崩壊するのか。
もう1年もたつのです。
病院任せ、医師任せ、看護師任せ、人手不足と一部の少数派の使命感に頼っているのでは
なく、仕組み自体を何とかしてほしいものです。
緊急事態に対して、あまりに呑気すぎます。
緊急事態宣言は、私たち一般にではなく、こうした仕組みを作っている人たちに対して、
もっと強力に、早急に発してほしいものです。


(次回へつづく)

オランウータン(0).jpg


プロフィール

鈴木晃(すずきあきら)
京都大学大学院理学研究科修了。理学博士。
京都大学霊長類研究所を経て、
現在「日本・インドネシア・オランウータン保護調査委員会」代表。
(一社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)理事長。
1983年よりインドネシア、カリマンタン島にて野生のオランウータン
の研究を続ける。

鈴木南水子(すずきなみこ)
生後6か月よりウガンダに渡り、チンパンジーの研究をする父のかたわら、
アフリカの大自然の中で育つ。自然によって生かされているヒトの生き方
を求めて、オランウータンと熱帯雨林の保護の問題とその普及啓発活動に
取り組む。


【DVD】鈴木南水子さん お話し会 『オランウータンに、 いつまでも熱帯の森を。』
【DVD】鈴木南水子さん お話し会 『オランウータンに、 いつまでも熱帯の森を。』


(社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)
(事務局)
〒162-0065
東京都新宿区吉町8-23 富井ビル2F
TEL 03-5363-0170
FAX 03-3353-8521

ホームページ http://moforangutan.web.fc2.com/
メールアドレス mof.orangutan@gmail.com




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