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2021年1月号おすすめ書籍(会報誌より)

上方への落下 ―人生後半は〈まことの自己〉へと至る旅―』 
リチャード ・ ロール(著)井辻朱美 ( 訳)


本書は、人生の意味と深みについて書かれています。
人生には、第一段階(前半生)と第二段階(後半生)があり、
第一段階では、生存競争に勝ち残り、
自らのアイデンティティや家庭、友人関係など、
人生を確立することに力を注ぐ時期です。
そして、第二段階では、それら第一段階で確立したものを、
挫折や失敗、転落、喪失によって失い、
神の恩寵としてその後に訪れる人生こそが、
本当の成熟への道だと教えてくれます。

著者のリチャード・ロール氏は、
キリスト教のフランチェスコ会のカトリック神父を長年務め、
1986年に行動と瞑想のためのセンターを設立、
創設ディレクターとして活躍され、二十冊以上の著書を執筆し、
世界中で講演を行っています。

著者は、カトリックの神父でありながらも、
組織を愛しつつ、教会内部の批判にも目を向け、
広い視野からイエス・キリストの愛について語ります。
世界の神話や古典にも造詣が深く、多くの優れた古典や物語から、
人生の第一段階から第二段階への本当の旅があることを教えてくれます。

人生の第一段階を現在歩いている人には、一見、
人生の下り坂、闇へと堕ちていくかのような第二段階について、
考えることもないかもしれません。
信じたくもないし、経験したくもないでしょう。
しかし闇と思ったその先にこそ、本当の輝く光と、
より大いなるものと一体となる道が待っているのだそうです。

人生の第一段階ももちろん必要で、
第一段階できちんと自分を確立できることによって、
第二段階への道を、歩むことができるようになります。

本書を一読して、実際にはまだよくわからない部分も
多くありましたが、人生の第二段階を歩み続けた後に、
本書の深みがよりいっそうわかるのだろうと思います。
何年か後に再度読んでみたい本だと思いました。


(編集室 兒玉裕子)

これは本当のアフリカのお話です―大好きで、いとおしいあなたへ
徳永 瑞子 (著)


「アフリカ病」にかかる。
著者がかかった「アフリカ病」とは、どういうものなのでしょうか。

著者はわずか臨床経験10カ月で、日本企業の医療班の一員として、
ザイール(現コンゴ民主共和国)に行きました。
最初は、何もかもが日本と違う異文化の中に
放り込まれた気分を味わいます。
が、現地の人々は日本人を珍しがり、優しく微笑みかけ、
助力を惜しまず接してくれました。

日本の病院で働いていた頃は、処置に追われ、
患者から患者へ走り回り、患者の傍らに座って話を聞く
10分の時間さえも取れないことが多かったのです。
看護を通して患者と思いを共感、共有できたと
満足する日は多くありませんでした。

アフリカの診療所でできる医療処置は限られています。
ただ手を取り、傍にいることしかできなくても、
やせ衰えた手をなで、それで安心してまどろむことができるなら、
なるべく長く思いを共感したい。
それが著者の「看護」です。

アフリカは、内乱の大陸です。貧困、飢え、病気、
治安の不安定、停電、断水などなど問題が山積みです。
それでも著者の足と心は、アフリカに向かいます。
アフリカに行くと体全体から元気が湧き出てくるのを感じる。
楽しく居心地がいい。
まさしく「アフリカ病」です。

アフリカが楽しいのは多くの仲間がいるから。
仲間の中には大勢の患者さんもいます。
悲しいことは楽しいことの倍くらいあります。
それでもアフリカの仲間は笑顔を失わない。
どん底を味わった人は、生まれ変わったような
穏やかな表情を輝くように見せてくれます。

エイズの薬は無料で供給できても、
現地の人は毎日の食べ物を買うお金もない。
「食べること」が最重要支援活動だったと著者は言います。

「アフリカ病」の著者が語る「本当のアフリカ」です。
ぜひお読みください。

(編集室 柴切純子)



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