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にんげんクラブ臨時メルマガを
お送り致します。
にんげんクラブブログ
『オランウータンにいつまでも、
熱帯の森を。』では、
熱帯雨林に生きる
オランウータンの観察を長年に亘り、
続けている鈴木南水子さんの
レポートをお知らせしています。
・オランウータンの子育て
・オランウータンの泣き声
・オランウータンの生活圏
など、そのことが
私たち、にんげんにとって
とても重要なサインがあることに
気づかされます。
今回、にんげんクラブで
鈴木南水子さんに
お話し会を開いていただくことに
なりました。
10月17日(土) 15時~16時30分
https://www.ningenclub.jp/blog01/archives/2020/09/1017.html
9月30日更新の鈴木南水子さんの
ブログを
こちらにご紹介致します。
みなさまに関心を寄せていただけたら
嬉しいです。
お話し会では、
ブログに、書ききれないことを
さらにたっぷりお話しいただきます。
ぜひ、ご参加をお待ちして
おります。
↓
さて、「野生のオランウータンとはどのような生き物なのか」ということを私たちヒト
はまだまだ何も知らないということを前回オランウータンの孤児のリハビリの話で
ふれられていますので、今日はその辺から思いつくままですが、野生のオランウータン
ってこんな生き物なんだよという話をすこしづつしていきたいと思います。
実はにんげんクラブ主催で10月17日にお話し会を開催してくださることになっています。
こんなブログの読者の方がいらっしゃるのかわかりませんが、お目にかかれましたら
感激です。
声なきオランウータンの声を届けていきたいなと思っています。
こちらが当日のお知らせチラシですが、まずはここにも使った写真の説明から始めたい
と思います。
この写真は熱帯雨林の中に暮らすオランウータンの姿そのものを表現していて、まさに
森の人のイメージそのままだなあと私が昔から気に入っている一枚です。
最近はデジタル機器がいろいろと発達していますが、この写真はまだフィルムカメラの
時代に撮ったものです。
熱帯の森のなかは薄暗く、高温多湿、その上突然大雨が降ってくることも年中です。
オランウータンは普段は何十メートルもあるような高木の上で暮らしていますから
写真を撮るのも容易ではありません。
私たちは基本的には一日中、朝から夕方陽が落ちるまで、オランウータンを地上から
追跡することで観察を続けます。
オランウータンは自由に木から木へと移動していきますが、私たちヒトは、つるや藪を
かき分けながら地上を移動するわけですから、望遠レンズだ、三脚だと重い機材を
抱えていては、なかなか長時間の追跡は難しいものです。
この写真はその、木から木へ移動する途中の母子のオランウータンの一瞬を撮った
ものです。子供が母親の腹にしがみついているのがわかりますか。
森の中のオランウータンのメスのほとんどはこのように子供をつれています。
子供を連れていない独り者はオスか、若い子供だけです。
オランウータンの出産サイクルは野生下では6―7年ということが観察からわかって
きました。
母親は次の子供が生まれるまで一頭の子供だけを育て、次の子供が生まれると、
上の子供は母親から独り立ちしていきます。
オランウータンの子育てに関して、だいたいはこんな説明がされますが、観察を続けて
いくと実はもっと複雑で、かつ母親の個性、性格によっても子育ての様相がかなり違う
ということもわかってきました。
次の赤ん坊が生まれても、長い間母親と行動を共にし続ける子供がいたり、独り立ち
したかのように見えても、実は母親のそばで着かず離れずの生活をしていたり、
そうかと思えば、赤ん坊が生まれるころまでには完全に親離れする、させられる
子供もいます。
共通して言えることは、オランウータンの母親の子育ては大変丁寧で、時間をかけて
いるということ。
でも見ていて子供に敢えて「何かを教える」というようなことはほとんどありません。
彼らはコミュニケーション手段に音声をほとんど使っていません。
「無言」です。
冒頭「声なき声」といいましたが、オランウータンは文字通り、なき声というものを
ほとんど出さないのです。
長い時間をかけて、ともに生活していく中で子供は母親の行動を見て学ぶ。
生活の中から自然に学んでいきます。
どの母親も、自分の生活圏の「森」というものをよく知っています。
森といいましたが、森の中には一本一本の樹があり、草があり、単に動植物だけでは
なく、そこに暮らす他のオランウータンたちとの関係などすべてが含まれています。
私たち観察者から見ると他のオランウータンというのはほとんど姿が見えないほど、
オランウータン一頭一頭は距離感をもって生活しているのですが、「ときたま出会う」、
そのお互いのオランウータン関係こそが実は彼らの生活の上では非常に需要なわけです。
そうしたすべてを体得してこそ、彼らは独り立ちしていけるわけです。
このようなオランウータンという生き物にとって、リハビリで育てられた孤児、そして
見ず知らずの森に戻されるということが、いかに過酷なことかは想像に難くありません。
そして一頭一頭の孤児には実はみんな母親がいたわけです。
孤児の数を言うとき、それはそのまま野生から間引かれたオランウータンの母親の数、
間引かれたということはヒトに殺された野生のオランウータンの数を表しているのです。
(鈴木南水子)
☆.。.:*・°☆☆.。.:*・°☆☆.。
にんげんクラブに関わっている私たちは、
時代を変革する先頭ランナーであるように感じる
事が多くなりました。
誰かの歩いた道をついて行くのは比較的楽ですが、
自ら道を切り拓くのは大変です。
でも、いま私たちが道を切り拓くと、私たちの子孫
たちはとてもすばらしい理想郷に生きることが
できるのだと私は確信しています。
もちろん、私たちががんばらなくても理想郷には
必然的になってしまうのだと思いますが、このまま
天に任せていると、大難を伴う大変な変革となって
しまいそうです。
しかし、人間が自ら切り拓く覚悟をもって変革に
あたれば、大難が小難になっていくのではないか
という仮説を私は持っています。
そしてそれが、父がにんげんクラブの皆さまと
やりたかったことだと確信しています。
先頭ランナーはしんどい割にはあまりいいことが
ないものですが、それでも皆さんはそれを選んで
いる、だからこのブログを読んでいるのだろうと
思います。
大変なお役目、ご苦労様です。
一緒にがんばっていきたいと思っていますので、
よろしくお願いしたします。
舩井勝仁
(ウィークリーレポートより)
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