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第5回 緊急事態宣言   

 4月7日にとうとう日本も7都府県を対象に緊急事態宣言が
出されました。ウィルスの封じ込めというにはすでに遅きに
失した感がありますし、結局、行動はそれぞれ個人任せなの
ですから危機感の持ちようでその対応にはかなりの個人差があり、
はたして本当にどこまで効果があるのか疑問です。
このままいつまで続くのか、休業補償といっても一体どこまで
補償できるのか。


 こんな危機的事態は、日本に限らずインドネシアも同様です。
こちらも当初は「我が国に感染者はいない」と言っていたのが、
あれよ、あれよと増えていき、4月13日現在では、死者数だけでも
399名。ASEAN東南アジア諸国連合加盟国中でもっとも多くなって
います。


 4月2日からは日本人を含むすべての外国人のインドネシアへの
入国およびインドネシアでの航空機の乗り継ぎも禁止。
首都ジャカルタでは10日からは日本の緊急事態宣言に準じた
「大規模社会制限」という措置を実施。オフィスに出勤しての
仕事もできなくなるようです。これにともない13日からは
トヨタ自動車もインドネシアにある組み立て工場の稼働を停止
することになるとか。


 解雇や無給での自宅待機労働者はすでに13万人を超えている
そうで、おそらくこの数はますます増加していきます。
日本以上に生活そのものが成り立たない人が大量に発生しています。
すでに2月から市民レベルでは様々な経済活動へ制約が出ており、
それがすでに3か月目になるのですから本当に心配です。


 イスラム国家では4月の後半から断食月(レバラン)が始まり、
通常ではこの断食月の前にボーナスが支給されます。
そうしたことも今年はどうなっていくのか。こうした事態になれば
なるほど、弱い者ほど困るし、救いがない。〇〇補償なんて、
全くないですから。


 私たちの活動も大変な危機にあります。鈴木先生はよく言います。
「オランウータンはヒトが余計なことをしなくても、
住む森さえあれば自分たちで生き抜いていく力を持っている」と。
たしかに、ヒトの経済活動が制限されることは
自然の中で生きているオランウータンにはプラスに働くかもしれない。
でも自然から離れてしまった私たちヒトは、経済活動を制限されて
しまったらどこまで生き抜いていけるのか。


 私たちのように寄付をいただきながら活動を続ける者たちは、
社会に余裕がなくなったときには真っ先に影響を受けます。
収入は見込めないし、給付も補償もまったくない。
とくに「オランウータンにいつまでも熱帯の森を」なんていう活動は、
いくら「それが本当はヒトのためにも大切なのです」といっても、
日々の暮らしが大変なのに、オランウータン???と
思ってしまうのは当然のことです。

20200415_photo.jpg
写真:現地スタッフとその家族たち


 私たちの現地スタッフたちも活動ができなければ当然、
無給の自宅待機です。彼らは現地の村人ですが、研究を始めた
当初から私たちが現地に行けないときは、海で魚を釣り、
畑で作物を作りながら私たちの活動を支えてきてくれました。
彼らにとっては無給の自宅待機はある意味通常のことなのですが、
今回はいったいどうなることやら。


 研究当初、現地は正業自体が畑仕事しかないようなところでした。
しかし周辺はこの30年の間に開発景気に沸き、次々と労働人口が
流入し、様々な賃金労働者があふれる大きな町になってしまいました。
コロナといえどこの時代の流れを止めることはないでしょう。
ヒトの中ではもはや自然とともに歩むという価値観ではなく、
経済という別の価値観が席巻する中、収入的には不安定でも
森ともに歩む道を共に歩んできた現地のスタッフたち。
彼らの生活を支え、このようなヒトが残っていくことは、
今後も森を守っていくうえで大切なことなのですが、
そんなことを考える余裕が社会からなくなってしまうのではないか。
そんなことになったらさらに緊急事態だなあと思います。

                     (次回へつづく)


オランウータン(0).jpg


プロフィール

鈴木晃(すずきあきら)
京都大学大学院理学研究科修了。理学博士。
京都大学霊長類研究所を経て、
現在「日本・インドネシア・オランウータン保護調査委員会」代表。
(一社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)理事長。
1983年よりインドネシア、カリマンタン島にて野生のオランウータン
の研究を続ける。

鈴木南水子(すずきなみこ)
生後6か月よりウガンダに渡り、チンパンジーの研究をする父のかたわら、
アフリカの大自然の中で育つ。自然によって生かされているヒトの生き方
を求めて、オランウータンと熱帯雨林の保護の問題とその普及啓発活動に
取り組む。


(社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)
(事務局)
〒162-0065
東京都新宿区吉町8-23 富井ビル2F
TEL 03-5363-0170
FAX 03-3353-8521

ホームページ http://moforangutan.web.fc2.com/
メールアドレス mof.orangutan@gmail.com



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