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第6回 インドネシアとオランウータンと日本人   

動物園でも人気者のオランウータン。何かと話題に取り上げられる
機会も多いので、みなさんもけっこうその姿をご存知の生き物では
ないでしょうか。でも、「じゃあ、どんな動物?」といわれると、
「ほとんど知らない」というのが正直なところ。

map_bolneo.png


まず、オランウータンって、どこにいるの?

実はこのオランウータン、世界中で東南アジアのボルネオ島と
スマトラ島の2つの島の熱帯雨林にしか生息していません。
しかも、その熱帯雨林の中でも、ごく限られた地域の森林だけに
生息する生き物です。
ですから数が非常に限られてしまっているのです。


ボルネオ島というのは世界で3番目に大きな島ですが、その7割は
一般にカリマンタン島と呼ばれるインドネシア領で、北側に
マレーシア領があります。ここにもオランウータンが生息している
ので、オランウータンが生息している国としては、インドネシアと
マレーシアの2カ国と表現されますが、実際はオランウータンの
全生息数の8割はインドネシアの熱帯雨林に暮らしていると考えられます。


さて、このインドネシアですが人口は2億7000万人、その9割を
イスラム教徒が占める、世界で最もイスラム教徒の多い国でも
あります。イスラム教の国では今月4月24日から断食月(ラマダン)が
始まっています。約ひと月のあいだ、日中、陽が出ている間は飲食を
しないという断食月ですが、実は「断食」のイメージとは異なり、
一方で日没後はこの期間、人々が集まって盛大に食卓を囲む習わし
があります。ですから断食月の一か月は人々のより親密な
コミュニケーションの機会でもあるわけです。


また、このラマダン明けを祝う大祭をレバランといいますが、
レバラン明けの前後一週間はレバランを祝い故郷に帰省する
慣習があります。この時は文字通り、大移動のときです。
日本のゴールデンウィークと盆暮れが一緒にやってきたような
感じです。


さて、今年はそんな時期にコロナウィルスの猛威が相変わらず
ですから、今現在インドネシアは大変なことになっています。
つい先日、インドネシア政府はコロナウィルスの感染拡大を
防ぐためにインドネシア国内主要都市から発着する航空機の
国内線、国際線全便の運行禁止を発表。びっくりです。


ご存知のようにインドネシアは邦人企業の進出も多く、
インドネシアに滞在する日本人も沢山です。
当然、この一大祝祭月間は従業員を一時帰国させる日本企業も
多いのに、突然の全便禁止令。日本政府からの要請もあり、
どうやら国際便の禁止は撤回して飛ばすことになったらしい
ですが、今後どうなるやらの事態が続いています。


さらには先ほどお話したように、人が集まるレバラン期に
ビジネスの中止を求められている旅行業界や飲食業界等々の
ダメージは大変なものだと思います。いろいろな制限も最初は
首都ジャカルタだけでしたが、その後拡大して、あちらこちらの
地域で大規模制限が実施されているようです。


日本もゴールデンウィーク明けに向けて先が見えない状態が
続いていますが、インドネシアも騒ぎはまだこれから。
とにかくレバラン明けの6月まではなんとか人の動きをすべてを
止めようと動き出したところという感じですので、終息の兆しは
全く見えません。それ以上に、おそらくは終息後は経済的にも
大混乱になりますので、オランウータンどころではないでしょう。


オランウータンの生息数の多くを抱えているインドネシア。
しかし、これまででも何かというと、
「インドネシアは自然と生き物の宝庫で、コモドもいるし、
サイもいるし、トラもいるし・・・オランウータンまで手が回らない」
というようなことを言ってきましたが、ますますでしょう。


インドネシアは邦人企業の進出が非常に多く、ジャカルタで
暮らしたことのある日本人も多い、日本にとっては関係の深い国です。
しかしこうした方たちも、大都会ジャカルタのあるジャワ島と、
オランウータンのくらすスマトラ島やボルネオ島は距離的にも
離れているので、「オランウータン??熱帯雨林?」という感じで、
ほとんどそれ以上の関心を向けることはなく帰国されるのではないで
しょうか。


でも実は、こうした企業活動とオランウータンの森の危機というのは
深い関係があり、インドネシアだけの問題ではないのです。
にんげんクラブの3月号会報誌にも少し紹介していただきましたが、
次回はその辺を書きたいと思います。

こんな今だからこそ、いろいろな面から地球の今を考え、
私たちヒトの将来を考え直していくことも大切なのではないでしょうか。
そんな想いで「オランウータンの森」からお伝えしていこうと思います。

(次回へつづく)


オランウータン(0).jpg


プロフィール

鈴木晃(すずきあきら)
京都大学大学院理学研究科修了。理学博士。
京都大学霊長類研究所を経て、
現在「日本・インドネシア・オランウータン保護調査委員会」代表。
(一社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)理事長。
1983年よりインドネシア、カリマンタン島にて野生のオランウータン
の研究を続ける。

鈴木南水子(すずきなみこ)
生後6か月よりウガンダに渡り、チンパンジーの研究をする父のかたわら、
アフリカの大自然の中で育つ。自然によって生かされているヒトの生き方
を求めて、オランウータンと熱帯雨林の保護の問題とその普及啓発活動に
取り組む。


(社)オランウータンと熱帯雨林の会(MOF)
(事務局)
〒162-0065
東京都新宿区吉町8-23 富井ビル2F
TEL 03-5363-0170
FAX 03-3353-8521

ホームページ http://moforangutan.web.fc2.com/
メールアドレス mof.orangutan@gmail.com



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