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第20回 スサノオの八人の娘と、悪の帝王・大黒主


日本神話ではスサノオには3人の娘(アマテラスとの誓約のときに生まれた
三女神)がいますが、霊界物語には、3人の娘の他に、8人の娘が出てきます。
彼女たちを八人乙女(やたりおとめ)といいます。
八人乙女にはそれぞれ一人ずつ侍女(付き人)がついており、八人乙女の初
登場のシーンでは、この計16人の美しい女性が一斉に登場して、悪の親玉を
取り囲んで改心を迫るのです。
美しいだけでなく、強い女性たちです。


第15回の「女の宣伝使と王仁三郎の男女観」でも八人乙女について少し触
れましたが、今回は侍女も含めて16人の名前を書き出してみましょう。

 
    【八人乙女】      【侍女】
長女  愛子姫(あいこひめ)  浅子姫(あさこひめ)
次女  幾代姫(いくよひめ)  岩子姫(いわこひめ)
三女  五十子姫(いそこひめ) 今子姫(いまこひめ)
四女  梅子姫(うめこひめ)  宇豆姫(うづひめ)
五女  英子姫(ひでこひめ)  悦子姫(よしこひめ)
六女  菊子姫(きくこひめ)  岸子姫(きしこひめ)
七女  君子姫(きみこひめ)  清子姫(きよこひめ)
八女  末子姫(すえこひめ)  捨子姫(すてこひめ)

全部覚えるのは大変そうですが、実は名前は五十音順に並んでいるので、
覚えるときの助けとなります。ただし英子姫は「えいこ」ではなく「ひでこ」、
悦子姫は「えつこ」ではなく「よしこ」と読むのがポイントです。

8人姉妹なのに何故か年齢はみな同じような年なんです(推定10代後半~
20歳くらい)。これは八つ子(!)とかではなくて、スサノオが捨て子を拾って
自分の養女にしたのです。
そして彼女たちは世界を言向け和す女戦士として養成されたのでした。

   ★   ★   ★

この八人乙女が最初に登場するのは、第15巻第3章「十六花」です。
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm1503

メソポタミヤの顕恩郷(けんおんきょう)にバラモン教の本山があり人々を苦
しめていました。そこへ八人乙女が潜入します。
バラモン教というのは霊界物語に出て来る邪教集団の一つです。
そのバラモン教の「大棟梁」(大統領)で「大教主」をしている邪神の名は、
大黒主(おおくろぬし)と言います。悪の帝王です。
ただしまだこの時(第15巻)は鬼雲彦(おにくもひこ)という名前で、後に大黒
主と改名します。

八人乙女はスサノオに命じられ、鬼雲彦を言向け和すため顕恩郷に潜入し
ました。
8人の侍女たちはもともと鬼雲彦に仕えるバラモン教の信徒でしたが、八人
乙女に感化されて三五教に改宗したのです。

そしてある日、三五教の宣伝使の一行が、バラモン教を言向け和すために
顕恩郷に現われたとき、16人の美女たちは実は自分たちも三五教だとカミ
ングアウトし、短刀(懐剣)を手に手に持って鬼雲彦夫婦を取り囲み、罪を
悔いて改心せよ、と迫るのです。

しかし鬼雲彦夫婦は2匹の大蛇となって空高く逃げて行ってしまいました──。

さて、ここでこういう疑問が起きた人もいると思います。『言向け和すと言い
ながら、刃物で脅すようなやり方をするなんて、それってどうなの?』と。

脅迫では人の心は和せませんよね。逆に頑なに縮こまってしまいます。
仮に改心したとしても『怖いからとりあえず改心したふりをしておこう』という、
偽の改心です。子供や部下を叱る時もそうですが、叱り方に注意をしないと
『叱られると嫌だから○○しよう』という、他律的な態度になってしまいます。
大本神諭に「発根(ほっごん)の改心」でないといかんぞよ、というようなフレー
ズがたびたび出てきますが、この「発根の改心」を促すようなやり方でないと
宣伝使失格です。

八人乙女は、これが宣伝使としての初陣でした。まだ駆け出しなので、脅迫
的・威圧的な方法を使ってしまったのです。
宣伝使と悪党が対峙する場面が霊界物語に沢山出てきますが、悪党が逃
げてしまうような時は、宣伝使のやり方に問題があるようです。

   ★   ★   ★

この後、16人の女性たちは神様のお道を伝える宣伝の旅に出発します。
しかしこのうち5組10人の女性はバラモン軍に捕まってしまい、朽ち果てた
小舟に乗せられて海に流されてしまうのです。
一種の流刑です。
海流に流され、遠い島に漂着し、それぞれその土地で三五教を広めて行き
ます。


三女・五十子姫、侍女・今子姫 竜宮島(オーストラリア)第24~25巻
四女・梅子姫、侍女・宇豆姫  竜宮島(オーストラリア)第24~25巻
五女・英子姫、侍女・悦子姫  オノコロ島(日本)   第16~18巻
七女・君子姫、侍女・清子姫  シロの島(セイロン島) 第36巻
八女・末子姫、侍女・捨子姫  高砂島(南米)     第30巻

フツウの人なら拉致され海に流されて悲嘆に暮れるところですが、彼女たち
は流れ着いた土地を天与の新天地だと受けとめ三五教を広めて行きます。
さすがスサノオの娘たちです。
たとえどのような境遇にあっても常に前向きに考える。このような姿勢は三
五教の教えの一つ、進展主義(積極主義)と言います。

五女の英子姫と悦子姫はオノコロ島の天の橋立に流れ着き、そこで再び鬼
雲彦と遭遇することになります。メソポタミヤの顕恩郷から逃げた後、オノコ
ロ島に落ち延びてアジトを築いていたのです。
しかし、三五教の宣伝使たちに追われて、またまた逃げ出します。そして今
度は「月の国」の都に現われ、宮殿を築いて、バラモン教の大教主として君
臨するのです。

月の国とは現代のインドのことです。霊界物語は全部で83冊ありますが、
その半分くらいは月の国と「フサの国」(ペルシャ=現代のイラン)の辺りが
舞台となります。

インドとイラン──アメリカや中国なんかと較べると、日本人にはあまり馴染
みのない国ではないでしょうか?
まして霊界物語が書かれた大正時代は、日本から見て、それほど注目され
た国ではなかったと思います。大戦の主戦場はヨーロッパと太平洋ですし、
当時インドはイギリスの植民地、イランはイギリスやソ連によって侵略され
つつありました。
当時、霊界物語を読んだ人は、なぜイラン?なぜインド?と首を傾げたこと
でしょう。 イランを含む中近東が世界の注目を浴びるようになったのは
第二次大戦後のことです。イスラエルの建国や、石油権益によって、世界の
火薬庫と化してしまいました。
今なら、なぜイラン(中近東)なのか、というのも何となく納得できます。
しかし、インドは?? なぜ??


====================
...神素盞嗚大神(かむすさのおのおおかみ)の主管したまうコーカス山、
ウブスナ山の神館(かむやかた)に集まる神司(かむつかさ)も、この月の
国のみは何故かあまり手を染めなかったのである。...神素盞嗚大神は
オノコロ島をはじめ、フサの国、竜宮島、高砂島、筑紫島等はもはや三五
教の御教えに大略信従したれども、まだ月の国のみは思うところありまし
てか、後回しになしおかれたのである。それ故、大黒主は思うがままに
跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)して、勢力を日に月に増殖し、ついに進んで
三五教の本拠を突かんとするに立ち至ったのである...
〔霊界物語 第39巻第1章「大黒主」〕
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm3901#a137
====================

何らかの意図があってスサノオの救世の活動は、インドでは後回しになって
いたというのです。
そのインドに悪の帝王・大黒主のアジトがあるというのは、一体何を意味して
いるのでしょうか??

つい先日、日本の新幹線がインドに採用されたというニュースがありましたが、
インドでは未だに厳しいカースト制度が根付いていて、最下層民は車に引き
殺されても泣き寝入りの状態です。

しかしこれから色々な意味で、インドが世界の注目を浴びるようになるはず
です。




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