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ウィリアム・アトキンソン・著/林 陽・訳
ヒカルランド 刊
定価 1,556円+税
引き寄せの法則に関する本はたくさんあります。ナポレオン・ヒルの『成功哲学』、
ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』などなど。「アトキンソン版」ということは、その
中の一つかと思ったら、とんでもない、そのすべての流れの原点が、本著に紹介
されている「キバリオン」でした。
「キバリオン」とは、数千年前のエジプトで錬金術・占星術・読心術を創始し、後に
神格化されたヘルメス・トリスメギストスという人が、世界中の賢者に宇宙と人間を
つなぐ秘密として伝授したものです。
錬金術は化学を、占星術は天文学を、読心術は心理学を生んだので、ヘルメスは
現代科学と神秘主義の両方の祖となります。
エメラルドタブレットとは、ヘルメスがエメラルド板に彫ったと伝えられる知恵の言葉
です。現物は存在せず、翻訳だけが古くから伝えられ、最古の翻訳は二世紀にさか
のぼるそうです。
さまざまな発見や伝説があり、7つのタイプが本著に掲載されています。
「キバリオン」を構成する7つの鍵は大ピラミッドを建設した超人の叡智の結晶ですが、
すべて口伝で、賢者にのみ継承されてきました。ヘルメスは「受け取る用意のある人
にのみ真実の言葉を伝えよ」と説いたからです。閉鎖主義のようですが、大衆にとって
受け入れる心構えがないものを与えると、「これは信じられない」という多数意見により、
真実が迫害されてしまうことを知っていたのです。
著者も今までは一般大衆用と少数者用に本を書き分けていたようです。
しかし見方を変えれば、真実を知っている一部の者によって、大衆が将棋の駒のように
人生を動かされていたとも言えます。
多くの危機が叫ばれている今、本著によって真実が一般に供されました。
真実を受け取り、自分の運命ばかりか周囲の世界へも影響を与えることができる人の
数が一定数以上に増えれば、この惑星の未来を変えることができる。
そんな望みを託したのではないかと、訳者は語っています。
素晴らしい未来を迎えるため、どうぞみなさんも本著を引き寄せてください。
(編集室 柴切純子)
にんげんクラブ会報誌11月号より