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富士山大噴火が迫っている! ~最新科学が明かす噴火シナリオと災害規模~


 
小山 真人 (著)
2008年12月刊
出版社: 技術評論社
 
 
本書は、タイトルからも推察されるように、富士山と富士山の大噴火について書かれています。
3月31日に「にんげんクラブ」のHPにアップされた船井のブログにも紹介されていますが、
確かに読むと少し恐くなる本でした。
 
第1章「火山はどうしてできる?」では、まず私達が住んでいる地球の
内部構造の説明から始まり、火山のもととなるマグマが作られ、
地表に上がってくるまでの過程や、種類等が紹介されています。
普段目にしている山々の知らなかった側面を知ることができ、勉強になりました。
 
第2章「富士山のおいたち」では、富士山が誕生する前の地形や、最初は小さかった
富士山が噴火を繰り返しながら、今の大きさになるまでの過程などについて記載されています。
富士山の下には、かつての駿河湾の一部が隠されているということには驚きました。
 
第3章は「歴史時代の大大噴火」です。富士山の噴火について書かれている古文書が
思ったより多く、「万葉集」や「更級日記」などにもそのヒントが記述されているのは意外でした。
その他、江戸時代に起きた宝永噴火の期間や被害、前兆となる地震があったことなどが
詳細に記されており、もし現代に同規模かそれ以上の規模の噴火があったら…
…と考えると少し恐くなりますが、事前に知っておくことは必要なことではないかと思います。
 
第4章「富士山のハザードマップ」では、火山の常備薬ともされる
ハザードマップと呼ばれる地図についての説明です。

噴火の歴史にもとづいて、将来起きる噴火の規模・特長・影響範囲などを
予測した地図ですが、富士山のハザードマップを作るまでには長い時間を要したそうです。
 
と、いうのもマップの公表が観光に悪影響を及ぼさないかということが
懸念されたりもしたとのことでした。
マップはあくまでも目安にしか過ぎないとは思いますが、
色々な人の思いが交差しつつも、無事作成されて良かったと思います。
 
第5章「富士山の噴火予知と防災計画」では、主にハザードマップにもとづいた
防災対策のガイドラインについてです。噴火が起こった時の対策、
また噴火予知についての研究や観測が続けられていることを知りました。
 
最後の第6章は「火山と共に生きる」です。脅して防災するのではなく、
正しい自然観を持ち火山への理解を深めて恵みを味わいながら感謝しつつも、
噴火への備えを怠らないことが、火山と末長くつきあう上手な方法ではないかと
いうことに納得しました。お勧めの一冊です。どうぞお読みください。
 
                               (にんげんクラブ会報誌2009年5月号より)



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