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コウ チョン ヘソン (著), 蓮池 薫 (翻訳)
2007年8月 発行
出版社 海竜社
この本は、現在70歳を超える韓国人の著者が、アメリカの大学で学び、
さらに6人の子どもをアメリカで優秀に育てあげた子育て法を紹介している本です。
6人の子どもたちはそれぞれ、ハーバード大学、イェール大学、MITなど、超名門校を卒業し、
現在も多くの人に貢献し、社会的にも超エリートと呼んでいい職業についています。
この話を少し聞いただけであれば、ただ才能ある親から生まれた子どもが
高い学歴を持ったように思えますが、この本を読んでみると、優れた教育で
愛情を持って育てられてこそ、子どもは伸びる、ということを確信しました。
たしかに親が優秀であれば、子どもも遺伝的に才能を備えていたとは思いますが、
もし仮に全く違う遺伝子の子どもを、他の兄弟と同様に著者が育てたとしても、
その子もきっと優秀になったであろうと思います。
著者は、自らの人生を、子どものために犠牲にする、ということをしませんでした。
また、子どもには人の役に立つ人間になりなさいと、才能よりも徳のほうが大事であることを、
口を酸っぱくして教えました。
週に一度は必ず開かれる家族会議や、子どもたちとの日記での対話、家族全員早起きで、
必ず朝ごはんは一緒に食べ、一緒にお祈りをすることなど、学歴重視の今の日本社会の中で
見落としがちな子育てのヒントとなることがたくさん書かれていました。
今からでも家族との仲を改善していこうと思える本でした。ぜひお読みください。
(にんげんクラブ会報誌2007年10月号より)