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衝撃


 先週、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所に行ってきました。
帰国して3日になるのですが、正直に言うと衝撃から立ち直れずにいて、
まだとてもうまく言葉で伝えられそうにありません。消化するにはまだ
しばらく時間がかかると思いますが、改めてきちんと書かせていただき
たいと思いますので、よろしくお願いいたします。


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 よりによって「舩井フォーラム2017」が終わったばかりのタイミング
で、70数年前に100万人以上が殺されたと言われる場所に行くことはな
いだろうと思うのですが、流れだから仕方がありません。ちょうど、
「舩井フォーラム2017」でのKan.さんのワークショップに、皆さまと
ご一緒にほぼ完全に参加して、意識の変容と超意識の目覚めを経験した
ばかりだったので、ますます強烈な刺激を受けたのかもしれません。

アウシュビッツに行く前日に、とても信頼しているサイキックの能力に
優れた友人に電話をしました。「地面に強烈に残る意識に引きずり込ま
れないように、今回にかぎってはグラウンディングをするのではなくて、
意識を上(光)に向けてくださいね」というとても適切な注意事項をも
らいました。

何でも理屈で考えるのが癖で、頭で考えるのが好きな私にとっては、
地球の中心に意識を向けるグラウディングよりは上に意識を持っていく
ほうが得意なのですが、それでも現場での衝撃は並外れていました。
イスラエルという国が、600万人とも言われているホロコーストの犠牲
者のおかげで建国されたという事実を改めて突き付けられて、夜もよく
眠れない日々が続いています。


WR104-7.jpg   WR104-8.jpg

 でも、せっかく3泊5日という強行スケジュールを組んでまで、しかも
このタイミングで出かけたのですから、時間がかかるとは思いますが、
この衝撃をなんとか受け止めたいと感じています。

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 ここからは翌朝書き始めています。
一晩寝て、大事なことに気がつきました。ユダヤ人という大きなくくり
で物事を考えてもあまり意味がないということです。

アウシュビッツをご案内くださった日本人唯一の現地の公式ガイドの
中谷剛さんのご著書『ホロコーストを次世代に伝える』(岩波ブック
レット)を昨日の夜、読みました。そこで、中谷さんはユダヤ人という
人種は存在しないという意味で「ユダヤ民」という表現をされています。


 私はユダヤ教を信じる人々やイスラエルにユダヤ人として入植した
人たちのことを一般的にはユダヤ人という方がしっくりくるので、
「ユダヤ人」と書かせていただきたいと思います。ドイツ人やアメリカ
人や日本人というと、ドイツやアメリカや日本の国籍を持っている人の
ことを言っているので分かりやすいと思いますが、「ユダヤ」という国
はないので、シャバット(安息日)などの彼らに独特の習慣を守り通し
ている人のことを、ユダヤ人と呼ぶということになります。

 本当は民族の定義はあいまいなものですし、物事を人種で考えること
は本質的にはホロコーストのような間違いが起きる大きな原因になると
感じています。昔、ある先生が「私は日本語を母国語として使っている
人のことを日本人だと考えています」とおっしゃっていました。これは、
日本語が母音言語でそれを使っていることによって、脳の使い方が他民
族と異なることを話している文脈でのご発言なので、政治的な意味はあ
まりないのですが、私はとても共感しました。

 実際にホロコーストの悲劇においても、何千年もヨーロッパ諸国に暮
らしている彼らは混血も進んでいて、誰がユダヤ人かを定義することは
難しいことだったそうで、密告によってナチスが決めつけていたのが実
態のようです。

結局、ドイツ人だから、ユダヤ人だから、日本人だからという概念を超
えていかなければ、真の平和は訪れないのだと思います。もちろん、
ポーランドに行くとそこに住み暮らしている人と私とは明らかに違う民
族ですし、考え方も文化も好みもまったく違うのは歴然たる事実です。
でも、先週のレポートに書いたように、結局は一人ひとりに向き合うし
かないというのが真実なんだと思うのです。

 100万人以上の犠牲者一人ひとりに思いを向けるのは、いまの私には
容易ではありませんが、Kan.さんが数千人の「舩井フォーラム2017」
の参加者に1対1で向き合ってくれたように、ひとくくりにくくらないで
それぞれを尊重する、そんな姿勢からしか本当の平和は生まれません。

そして、その1対1の最も大切な相手は、間違いなく一番身近な家族で
しょう。世界平和を語る前に家族の平和が実現できているかを見つめる
ことがもっと大事ですね。世間体などではなく、家族の本当の思いや
悩みに向き合うことができているかが平和の第一歩で、さらに言えば、
その前に最初の1である自分自身の本当の気持ちに向き合えているかを
考えるべきだという基本的なところに、衝撃を緩和してようやく戻って
くることができました。

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