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魔法のコンパス


 先週、キングコングの西野亮廣さんと脚本家の旺季志ずかさんによる
トークショウに行ってきました。

 旺季さんが昨年出された『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え
(サンマーク出版)を最初に読んだときには衝撃を受けたものです。
この世の秘密がこんなに分かりやすく、しかも子供が読んでも理解で
きる冒険小説として書かれていて、旺季さんの物語の構成力にびっく
りしてしまったのです。

 旺季さんとは何年か前に、私の大学生の頃からの恩人である北海道
小樽の村松祐羽さんの会でご一緒したことがあったのですが、偶然エ
ヴァ・ビジョンのスタッフの山田さんが親しくされていたことなどか
ら、「オクボク」(皆さん、親しみをこめてこのように略して呼ばれ
ているようです)を贈呈していただいたことをきっかけに、あらため
て親しくなりました。

 そして、オクボクに感動したことがきっかけで「ザ・フナイ」で鼎
談させていただき、その後は「舩井フォーラム2016」にもご登壇いた
だきました。舩井フォーラムの時に、たまたまいらしてくださった安
倍昭恵総理夫人が前々から旺季さんに会いたかったということでご紹
介することができ、本当にありがたいご縁だと感謝しています。

 今回のお二人のトークショウには昭恵夫人と同席させていただき、
芸能界に疎い私は西野さんのことはまったく知らなかったのですが、
その話されている内容の深さと頭の良さにオクボクの時以上にショッ
クを受けました。そこで、早速西野さんの著書『魔法のコンパス
(主婦と生活社)を買って読んでみることにしたのです。

 トークショーのお話にもありましたが、誰でもその分野で1万時間
勉強したらその道で100人に1人のプロにはなれるというところから
考えろという話が、私には原点に思えました。1日8時間、そのことに
没頭したら3年半で1万時間、平日だけ5時間使うと10年間で1万時間に
なるそうです。

この話から思い出したのは、船井総研の小山政彦元社長は3年間でいい
からがむしゃらに寝食を忘れて働けるかどうかがコンサルタントとし
てやっていけるかどうかの分かれ道だとよくおっしゃっていたことです。
船井総研のコンサルタントは業種やテーマで特化した分野を持つのです
が、コンサル会社の厳しさで3年間その業種の勉強をすれば2万時間近く
は使えますので、1,000人に1人ぐらいのその分野の専門家になることは
誰でも可能なのかもしれません。

 西野さんの話の元ネタは、リクルートから杉並区立和田中学校の校長
先生になられた藤原和弘さんの『藤原和博の必ず食える1%の人になる
方法
』(東洋経済)ですが、西野さんはこれを実践しているのです。
3年間、寝食を忘れてひとつのことに没頭するのは、実は結構簡単で
達成できることだということが藤原さんの本には書かれています。

 詳しくは同書を読んでいただきたいのですが、どんなタイプの人にも
共通する3つの条件は参考になりました。①パチンコをしない②スマホ
のゲームを(特に電車の中で)しない③本を(やっぱり主に電車の中で)
月に1冊以上読む習慣をつける、という簡単なものです。時間を大切に
しなければ1万時間の勉強はできないので、例えばゴルフは目指すタイ
プによってはやらなければいけないこともありうるのですが、少なくと
もパチンコやスマホのゲームはその道のプロを目指すのでない限り必要
ないというのは納得できます。

 さらに、1/100では、残念ながらまだ食べていけるレベルにならない
ので、もう1万時間勉強してもうひとつ1/100を作って掛け合わせれば
1万人に1人の人材になっているので必ず食えるというのです。

西野流がユニークなのは、1/100と1/100を掛け合わせるならなるべく
離れた点にそれを作ればいいという発想です。芸人がグルメを究めても
そんな人はたくさんいるからユニークさは出ませんが、芸人が絵本作家
になればほとんど競争がない世界なので必ず注目されるというのです。
絵描きになれとタモリさんに言われて、素直でない西野さんは少しひ
ねって絵本作家を選んだようですが、本当にユニークです。

 そして、A点が芸人、B点が絵本作家で、次はC点として町の開発を夢
として取り組んでいる様子が「魔法のコンパス」では紹介されていまし
た。さらにトークショーの中では高齢者(おじいちゃん、おばあちゃん
という表現をされていました)をD点にするというふうに話していて、
ドンドン発想が膨らんでいるようです。

 その他にお金の仕組みも学んでいて、例えば1日50円で自分の時間を
売っているホームレス小谷さんという友人の実験を通じてお金の本質が
信用であることを突き止め、信用を広げれば食べていけるということも
分かりやすく書かれています。この辺りになると私の好きな分野になる
ので、本当によく勉強しているなあと感心してしまいました。

 1980年生まれの西野さんが昨年出された『魔法のコンパス』の結論
は、いままでは「遊んでばかりいたら食べていけない」世の中だった
のが、これからは「仕事になるまで遊ばなければ食べていけない」世の
中になるということです。AI(人工知能)の発達がそういう世界を創る
ことは間違いないということもきちんと理解しているとんでもない若者
に出会って、かなり興奮しています。

      



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