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中東に平和が訪れる日

トルコ1.jpg   トルコ2.jpg 

 いま、トルコに来ています。「舩井フォーラム2015」前の大事な時なのです
が、「舩井フォーラム2015」を開催する目的は、私たちの心の中に平和を築
くことによって世界平和を確立することにあります。

 何度か行っているイスラエルで感じた「世界を平和にするということは中東
が平和になるということなんだ」という感覚を大事にして、でもイスラエルから
だけ見た中東感だけでは不充分なような気がしてイスラム側からも中東の
現実を見てみたいと考えたのです。

 副島隆彦先生が「中国、アラブ、欧州が手を結びユーラシアの時代が勃
興する
」(ビジネス社)の中で、イランやカタール、それにドバイを訪問されて、
アラブの真実に関しての分かりやすい見方を教えてくれています。「アラビア
のロレンス」という1962年の映画がありますが、イギリスがアラブの独立を
約束していたにも関わらず、一方ではフランスやロシアとの秘密協定でオス
マントルコの分割を決めており、そしてイスラエルの建国も約束するという三
枚舌外交を繰り広げていたことが現在の中東の混乱の原因であるという真
実を明らかにされています。

トルコ4.jpg   トルコ5.jpg 

 私が感じているのは、イスラムというとアルカイダやイスラム国(IS)などの
イメージがあり、激しい宗教であり、私たちの価値観とは相容れない異質な
ものです。だから、できれば彼らの勢いが弱まることを願ったほうがいいの
ではないかと日本にいたら考えてしまうのですが、果たしてそれでいいのか
ということを現地に来て感じてみたいと思っています。

 少しだけ勉強してみると、イスラム教発祥の地であるアラブにとって大事な
のは、三大聖地であるメッカ、メディナ、エルサレムを結ぶラインです。しかし、
アメリカ側から見たアラブの中心国であるサウジアラビアは、非常にクローズ
な宗教政策をとっており、異教徒が聖地に入ることを厳しく規制しているので、
イスラエルの首都であるエルサレムには行けますが、メッカなどには行けま
せん。だから、副島先生はその周辺国に取材に行かれたのですが、私は西
洋化が進んでいると言われているトルコに来てみることにしたのです。

 ちょうど、今年のGWにイスラエルに行った時のメンバーの中で、トルコ在住
の方が参加されていたので、彼女にアレンジをお願いすることができ、イスタ
ンブールの国立大学のひとつであるマルマラ大学神学部で宗教史を教えて
いる教授にお話をおうかがいすることができ、本当に大きな学びを得ました。

 びっくりしたのは、日本におけるイスラム研究の第一人者である故・井筒俊
彦先生の著作がトルコ語に翻訳され、トルコの大学のテキストとして使われ
ているということです。井筒先生は語学の天才で30カ国語以上の言語を流暢
にあやつり、大半の著書を英語で書かれていたそうで、日本よりも海外で評
価が高かったそうですが、そんな先哲の研究が日本ではあまり活かされてい
ないことが少し寂しくなりました。


トルコの船着き場.jpg   ホテルからのトルコ市内風景.jpg 


 マルマラ大学の先生の解説で面白かったのは、7世紀に起こったイスラム
教は世界に広がっていきました。現在、イスラム教徒の数は16億人とも言
われていますが、その内、アラブ人の占める割合は数の上では少数派です。
そして、広がっていく過程で現地の文化と混合していってそれぞれの発展を
遂げているというのです。そして、発祥地であるアラブにおいても独自の文
化との融合があり、それがイスラム教のイメージになっている部分が多いと
言うのです。

 本来、イスラムは愛の宗教であり、男女の権利を共に認めています。また、
ジハードという概念もメッカを追われ、メディナという地で政権を開いた後も、
メッカの旧勢力から絶えず戦争を仕掛けられていた状態下において、戦うこ
との必要性を訴えたものであるというのです。本質的には、アッラーという絶
対神とその最後の預言者としてのムハンマドの権威は尊びますが、教会や
お寺のようにすべての人が信者や檀家として登録されなければいけないと
いう制度がなく、また宗教的な官僚制もないのがイスラム教の本質だと言う
のです。

 だから、女性の権利を著しく制限するということや、宗教を広めるために戦
いに絶えず明け暮れているというイメージは、イスラムの本質から来るもの
ではないというのです。

 そんなお話をおうかがいしていると、西洋化政策が上手くいっているトルコ
でイスラムの本質的な教えが一番上手く行っているのかもしれないということ
を今回の旅では感じられるのかもしれないと楽しみになってきているのです。


トルコ3.jpg   船着き場からのトルコ市内風景.jpg 


 まだまだ、旅は始まったばかりですが、いずれ、『ザ・フナイ』の誌上でご報
告をさせていただくと同時に、「舩井フォーラム2015」に向けて、もう一度世界
平和を築くことについてじっくりと考えてみたいと思っています。

 イスラムが世界の趨勢を決めるのは大きな流れとしては間違いないと私自
身は感じています。だから、私たちの心の中が平和になるためには、彼らの
動向を感じることも大事な要素だと思っているのです。そんな、私がこの旅で
得るであろう世界平和の芽を皆様と共にブラッシュアップしていく「舩井フォー
ラム2015
」にしたいと思っています。17日、18日に横浜でお会いできることを
楽しみにいたしております。


top_bnr_funaiforum_2015.jpg



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