« 前の記事を読む | BLOGトップ | 次の記事を読む »
みなさまこんにちは。ちょっと寒い日が続いていますね。
今日の私はもうすぐ7月だというのに、カシミアのカーディガンを着ています。
寒さを感じる理由は温度だけではないのですが・・・・。頭が、寒いです。
昨日まで北海道に行っていました。
帯広で、ふらっと入った美容院で、なぜか、ものすごく短く髪の毛を切りました。
美容院でボーズにしてくださいと言ったら美容師さんに全力で止められたので、
ぼっちゃんがりというか角刈りというか、バリカンで刈ってもらってとにかく男子のような頭です。
四日後に帰宅したら夫が文字通り絶句しておりました(笑)。
誰がどう見てもすごいヘアチェンジなのに、本当に30分くらい髪の毛については見て見ぬふりをされ、
30分後に自分の髪の毛の襟足が伸びてきたことを語っていたので、
「ていうか、あなたの襟足についてよりも、妻のこの頭にはノーコメントですか?」
というと、
「そのムカつく頭について俺にコメントをさせる気か」
との返事が返ってきました。
よっぽど言葉が出なかったか、毒舌を吐きたかったけれど我慢してくれたのだと思います(笑)。
たしかに、自分の妻が旅から帰ってきて坊ちゃん刈りだったらびっくりしますよね。
3時間くらいたって目が慣れてきたら、「ムカつくけど意外と似合うな」とほめてくれました。
我ながらよい夫を選んだと思っております。
さて、どうしてこんなヘアスタイルになったのか、
美容院に行くまでに、何が起こったかをタイムスリップして書いてみますと・・・・。
その日の朝、帯広駅の近くのホテルで起きると、約束の時間までにだいぶ暇がありました。
暇だし、最近髪の毛が伸びていたので、ちょっと整えてもらいに「美容院に行こうかな」
とふと思っておりました。
朝食を食べてゆっくりしていたら、ふと、ふとももに黒いほくろのような点を見つけて、
あれ?こんなところにほくろがあったかなぁ?とよく見てみたら、
な、なんとその黒い点には小さな足が生えていて、マダニに咬まれていたことがわかりました。
急遽ホテルをチェックアウトして、びよういんでなく、びょういん に行くハメになりました。
知らない人がけっこう多いので書きますと、
咬み付いているマダニを自分で無理にとると、マダニの口の部分が皮膚に残ってしまいます。
運が悪かった場合は、ばい菌がカラダに悪さをするのです。
ここ数年では、新しい種類のマダニが出てきたのか、
マダニに咬まれたことによって、感染症で亡くなる方もいらっしゃるのです。
私はドイツに住んでいた頃に、そんな怖いマダニがいることを知ったので、
すぐに病院に行くという選択をしました。
局所麻酔で皮膚を切開して、マダニを取り除いてもらい、一針、縫いました。
ほっこりとした朝のひと時が、マダニの出現によって急にあわただしい一日のはじまりとなってしまいました。
私は小さい頃から注射が大嫌いで、点滴の針で失神したこともあるほどなので(あ、へそピアスでも失神しました・笑)、
局所麻酔の注射をすることや、その後の切開は、個人的にものすごくストレスでした。
ということで、金銭的にも、肉体的にも、精神的にもダメージを受け、
診察が終わってからも、待ち合わせ時間までまだあと1時間以上あって、途方にくれました。
誰も知り合いのいない町で、曇っていて、寒くて、ブルーで、暇なのです。
ということで、ヤケクソな気持ちでとある美容院に行きました。
シャンプー&カットで1900円という安さ。
美容院だというのに、ものすごくタバコのにおいのするところでした。
スタッフさんは3人いたのに、お客さんは誰もいませんでした。
マダニが血とともに、私の煩悩を吸い取ってくれたのかはわかりませんが、
「どんな髪型にしますか?」の問いに、「ボーズにしてください」と言いました。
ボーズをリクエストするのに、黙ってわざわざシャンプーさせてごめんね・・・・とも思いました。
担当してくれた女性スタッフは、「私の美容師人生で、ボーズをリクエストしてきた方ははじめてです」
と、当然ながらびっくりしていました。
彼女の美容師人生にとって、私は思い出深い妙なお客さんとなったのでした。
で、結局は、簡単な会話のやりとりの末、
「お客さん、ボーズはマジでヤバイっすよ。超目立ちますよ。女性なんだからやめたほうがいいっすよ。
頭ダニに咬まれておかしくなったんじゃないっすか?」
と、若干ヤンキー風に止めてもらえたので、ボーズではなく坊ちゃん刈りになったのでした。
このマダニから坊ちゃん刈りになるまでの一連の流れは、
その日の午後から然別湖付近で行われるKan.さんのリトリートの直前に起こった出来事でした。
いつもながら、Kan.さんやマックスさんに会う前後には、何かしら自分と向き合うことになる出来事が起こります。
毎回、驚くけれど、驚かない。動じるけれど、動じない。
今回はこう来たかああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!!!っと、
驚き、悲しみ、怒り、喜び、切なさ、感動、いろんな感情をじわじわと味わう。
てなことで、こんなスタートから然別湖のリトリートははじまりました。
で、リトリートはどんなだったか・・・・・ですが、文章が長くなったので、
気が向いたら次回に続きます。
(たぶん、前日に行ったこの森で、マダニを連れて帰りました。)