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音楽とダンスの効用

こんにちは。すっかり秋ですね。秋は一年で一番好きな季節です。
読書の秋ということで、先日保江邦夫先生の著書合気眞髄: 愛魂、舞祈、神人合一という秘法を読みました。これは会報誌にも書評を書いたのですが、とても面白くためになる本でした。

合気道だけでなく、祈りや、愛、ダンス、祝詞など様々な角度から保江先生らしい素敵な文章が綴られています。

マザーテレサやヘレンケラーなど愛の深い方々のエピソードとともに、ダンスについての効用も書かれていました。

プロのダンサーの方は、じつはものすごく喧嘩が強いので、武道家はダンサーとは喧嘩してはいけないと昔から言われているのだそうです。

これを読んで、なるほどなんとなくわかる気がするなぁと思いました。

実はこの本を読む一週間ほど前に、たまたま私はダンスをしなければならない機会がありました。仲の良いご近所さんのお宅でフリーダンスをするから、良かったらご一緒にどうぞ、と誘われていたのでした。

フリーダンスが何なのかもさっぱりわからない状態でそこへ出向くと、すでにお部屋は思い思いのダンスをする方々の熱気ですごいことになっていました。てっきり、誰かがダンスを教えてくれるものだと思っていた私は、かなり面食らいました。

誰も笑わないし、誰もあなたのことを見ていない、みんなそれぞれ自分の好きな自由なダンスを踊っているだけだから、あなたも人の目を気にせずに自由に好きなように踊っていいですよ、ここでは誰もあなたのことをジャッジしませんよ、というような説明をいただいて、ダンス会場へポイとほうりだされました。

知らない方の中で、いきなりダンスと言われても・・・・とかなり躊躇したのですが、いまさら「じつは踊れないんです・・・・」と帰るワケにもいかず・・・・・。
踊らないのもかっこ悪いので、しぶしぶ音楽にあわせて身体を動かしてみました。

すると、いろいろなことを思い出しました。

かつての私は、音楽とダンスが大好きでした。大学生の時は毎週土曜日になると、鼓膜が破れそうなほどの爆音で音楽が響き渡るクラブに通うようになって、はじめはその爆音と選曲の気持ちの悪さに吐きそうでしたが、だんだん癖になっていってやめられなくなりました。いわゆる音楽中毒です。

社会人になってもニートになっても毎週クラブ通いをして、音楽にあわせて朝まで踊るのをやめられず、ついにはヒップホップやレゲエを中心とした音楽制作会社に就職(?)するまでになりました。

そこでどんな運命が待っていたのかは、とりあえず私の著書あなたの中に、神さまが宿っています。を読んでいただくとして(笑)、その後に舩井本社へ入社してからは、生活が激変して忙しくなったこともあって、二度とクラブへ出入りすることはなくなりました。

と同時に、目に見えるものしか信じず、エゴが強くて、貧乏でぐうたらな生活をしていた過去の自分を自分で責めるようになりました。そして自分を責める時に、都合よく一緒に悪者として責めやすかったものが、音楽とダンスでした。

あの時に爆音の音楽とダンスにまみれていたから、自分の波動も下がってしまったのだ!ととにかく決めつけて、それからは音楽とダンスに興じている人を見ると心の中でバカにしたり軽蔑するようになりました。
実際に、音楽とダンスは使い方を誤ると、そういう作用もあると思います。今でも、あんまり音楽は聞かないし、爆音の中で、歌詞の内容が悪い曲とともに踊ることはやっぱりおすすめしません。

でもちょっとだけ、楽しそうに踊っている人を見るとうらやましい気持ちもありました。


そんな複雑な思いを持った私が、10年ぶりに自由にダンスを踊ったのです。

しかもそこはいろんな派閥やしがらみやナンパなどの人の目がたくさんある夜のクラブではなく、安全で安心できる方たちとの昼間のダンスです。

音楽にあわせて身体を自由に動かしていたら、なぜだか最初は悲しくなってちょっと泣きそうになりました。それから今度は意味もなく面白くなっていって、ひとりでニヤニヤクスクスと笑いだしました。

鳥の歌声がさえずるような自然の音楽のときは自分が森の妖精になったような気分だったし、和太鼓のような重低音が響く音楽では、自分が大地の女神になったような気分でドスドスと足を踏み鳴らしました。そうしていろんな音楽とひとつになって、何にも感じなくなって、最後はいわゆるアホになりました。

あーこれは私がしょっちゅう行くようなスピリチュアル系のセミナーなどで、最初のワークで自分の感情を手放す一連の流れとそっくりだなぁと思いました。
わざわざ瞑想したり、いろんなスクールに通ったりしなくとも、こうしてただ音楽に身体をあわせているだけで、十分に感情を手放せるし、リラックスできるのです。

思い返してみれば、クラブへ通っていたころの私は、今の私よりも足りないものがいっぱいありました。お金もないし、知識もないし、智恵もない、楽しめる仕事もない状態ですが、よく考えてみたら、今では全く考えられないほどストレスの多い環境にいながら、クヨクヨと思い悩んだり、何かを心配したり、うつ病になりかけたりすることはありませんでした。それどころか、強くて根拠のない自信に満ち溢れていました。

今だけ自分だけお金だけではあっても、毎日笑って「いま」を生きられたのです。

おそらく毎週アホになって踊り続けることで、知らない間に自分の感情を手放すことができていたし、その場ではエゴのないゼロの状態でいられたようです。ずっと悪者にしていたけれど、当時の自分を救ってくれていたのは、じつは音楽とダンスだったんだなぁと10年たってようやく気が付きました。

その日はダンスが終わってから、不思議な一体感の生まれた皆さんといろいろとお話をしてみると、このようなフリーダンスをはじめて体験するときには、感情をダイナミックに手放して号泣したり、大笑いしたり、いろんな感情の流れがあってあたりまえなのだそうです。
遅れていったために、そのような説明を聞かずに参加したので、びっくりした出来事でした。

今はもう田舎の山奥に住んでいるし、都会のクラブに行くことは一生ないとは思いますが、
今後は音楽とダンスを敵に回すことをやめて、折に触れながら楽しんでいきたいなと思えました。やっぱり何事も心から楽しい、うれしい、という状態になるのが良いようですね。

できることならば、生活全体が音楽とダンスと祈りのように、楽しみながら過ごしていきたいものだと思います。

 



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