« 前の記事を読む | BLOGトップ | 次の記事を読む »
先日、熱海の起雲閣で、ファッションデザイナーさとううさぶろうさんのブランド、「うさと」の服の展示会が開催されました。熱海では、年に2回だけうさとの服の展示会が行われます。この一年、今かいまかとこの時を待っていました。
うさとの服、はご存知の方も多いかと思いますが、知る人ぞ知る、自然素材の服です。
さとううさぶろうさんのプロフィールを、貼り付けておきます。
1948年、北海道生まれ。「うさとの服」デザイナー。
日本で企業デザイナーを経験したのち、ベルギーの首都ブリュッセルで
オートクチュール(高級注文服)の創作に携わる。
1994年からエネルギーの高い布を求めてアジア諸国を旅する。
1996年、タイのチェンマイに拠点を移し、「いのちの服」づくりに着手。
手つむぎ、手織り、天然染めの布に"宇宙の法則"をデザインし、
自然をまとうような心地よい服を誕生させる。
「想い」ごと手渡しする「展示会」方式が、日本各地に広まっている。
タイ・チェンマイ在住。
(うさと ホームページより)
私がうさとの服に出会ったのは、もう10年くらい前になります。小淵沢で行われた久司道夫先生のセミナーに行った際に、うさとの服を着ていらっしゃる方がいました。とっても素敵な服だなぁと思って、思わずその方に「その服はどこで買えるのですか?」とお聞きしたのがはじまりでした。
それからうさとの服にはずっと興味があったのですが、当時は三次元バリバリ目線の独身の私、自然素材の素朴な服を着るのは、ちょっぴり恥ずかしくてなかなか手が出せませんでした。それから10年たってみて、ようやく身も心もうさとの服を着られる余裕(?)が出きてきたように思います。(結婚してごく一般的なモテ度を気にしなくて良くなったから・・・と言うと怒られてしまうかな?笑。)
また、先月にインタビューをさせていただいた、深田剛史さんとはせくらみゆきさんが、たまたまお二人ともうさとの服を着ていらっしゃって、それがとっても素敵に見えました。
このように素敵な方が自信を持って着ていらっしゃる服、というところも私にうさとの服を着る勇気を与えてくれたように感じます。勇気、と書いた理由は、今の日本のビジネスシーンと、うさとの服とはあまりにも不釣合いすぎて、なかなか着る勇気がでないからです。
そういえば、確か三陸海産プロジェクトのスタッフの方だったと思うのですがが、ブログの中で、「それまでうさとの服がずっと好きでいつも着ていたけれど、震災を経験してから、それを着るとまわりの自然とつながってしまうし、心がリラックスしてしまうから、暫くは勇気がなくてうさとの服を着ることができなかった。復興が進んできてから、ようやくまた着られるようになりました。」というようなことを書かれていたのが印象的でした。
今回の展示会では、どうせならば服を買うだけでなく、さとううさぶろうさんがどんな思いでこの服を作っておられるのかを知りたい、と著書あいをよる おもいをつむぐ
も買って読んでみました。
そうしたら、こんなにも大変な経験をされながら、宇宙と調和する服作りをされていらっしゃるのか、とものすごく感動しました。
手つむぎ、手織り、でかかわるすべての人が愛を表現しているうさとの服、とってもオススメです。
うさとの服では、一枚の布を織る人には、糸を紡いで染めるところから織り上げるところまで全部やってもらうし、一枚の服を縫うには必ず、一人の人に最初から最後まで縫ってもらうのだそうです。そのように、作業を分けずに、きちんと一人でやりきることで、ものづくりの思いがちぐはぐにならず、さらに完成する喜びを縫い子さんにも味わっていただけます。だから、すべてのうさとの服には、縫った人の名前が書かれたシールが必ず貼ってあるのだそうです。
なんだか、(これはもちろん手つむぎや、手織りではありませんが)子どもの頃にお母さんに手作りしてもらったワンピースや、手編みのセーターが愛情いっぱいで、着ていてとても嬉しくて誇らしかったことを思い出しました。
お近くで販売会があれば、ぜひ行かれてみてください。そこへ行っただけで、なんだかフワっと身体が安らぐ気分になると思います。着ているだけで、自然のエネルギーや命を体感できる服だと思います。
そのうちにんげんクラブでも販売会を企画したいですね、と計画しているところです。
(今回購入した服たち。年に2回しか見る機会がないので、思わずたくさん買ってしまいました・汗)