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ギブ&ギブ 与える経済の実践

みなさま、こんにちは。白鳥哲です。

大変ご無沙汰して申し訳ありません。
現在、次回作の映画「蘇生」の製作の企画作業に追われています。


先日、与える経済(ギフト経済)の実践で「恩返し食事会」を開催いたしました。
今回は初回ですので、私からのプレゼントということで開催させていただきました。

ちなみに次回の食事会は、今回参加された方々からのプレゼント(食事代0円)で
開催されることになります。
その次は、次回の参加者からのプレゼントで、その次はまたその前の会の参加者からの
プレゼントで・・・という形で、優しさの連鎖がされていきます。


江戸時代、「恩送り」という言葉がありました。
自分が受けた恩を直接その人にお返しするのではなく、その先の人に送っていくのです。

「情けは人のためならず」

良いことをすれば必ず巡ってくる。
全ては循環していて、「与えるものが受け取るもの」であるということです。

これを体験していただいて、「与える経済(ギフト経済)」がどういうものであるかを理解し
実践していくことができるのです。

私は、今回の食事会を通して、与えることがどんなに嬉しいことであるかを体感しました。
真心をこめて参加された方々お一人お一人に接すると魂が喜ぶのです。

こんなにも与えることに素晴らしい感動があるのか!と今回の経験を通して知りました。

人間には、「善意」があるのです。
その善意に目覚めると、理屈抜きに生命の喜びを知るのです。

かつて日本人はそのことを自然に行っていました。

「相身互い(あいみたがい)」「お互いさま」・・・お互いがお互いのために存在している
ことを実感していました。

そして、江戸しぐさの中に「うかつ謝り」というものがあります。

雑踏などで誤って人の足を踏んでしまったときに踏んだ方は「これはとんだ粗相を
いたしました。ごめんなさい」と言って謝るのですが、踏まれた方も謝るのです。

「いえいえこちらこそ、うっかりしておりました。ごめんなさい」

嫌なことをされると現代人は大概、嫌なことをしたその人を責めます。
しかし、される側にも責任があるのかもしれませんよね。
「される」人にも、「嫌なことをした」経験があるかもしれないし、あるいは
これから将来「嫌なことをしてしまう」かもしれないのです。

全ては自分が起こしている事なのです。

だからこそ、心から"された"方も謝るのです。

そうすれば遺恨も残らず対立も生まれず和が保たれるのです。


現代では一方的に「する」側を責めて、遺恨を残し、深い対立を生む事が沢山あります。
でも、被害者は同時に加害者になりうる、あるいはかつて加害者だったことを思った時に、
お互いに赦し合いの精神がうまれるのではないでしょうか?

江戸時代の日本人は「すべてが繋がっている」ことを無意識に理解していたのです。


また、「結(ゆい)」というシステムがありました。
一人ではできないことを、例えば、家を建てるとか藁葺き屋根を葺くときとか、
地域の人々がボランティアで協力し合うシステムがありました。

自分もいつかは困ることがある・・「お互い様」の精神が自然とあったのです。


そして、「講」というシステムもありました。
お金を集める相互互助の考えです。自分一人ではできないことをみんなで貯めて、
達成させるのです。
また、それを困っている人や必要な人のために使うのです。


こうした精神性だけではなく、資源やゴミについても完全に循環型の社会を
実現していました。

例えば「灰買い」という業者さんがいました。家庭から出るかまどや囲炉裏の灰を
回収して回るのです。
回収した灰は農家に売られます。

「鋳かけ屋」という業者は、家庭で壊れた鍋、やかんなど金属製品を回収し、
修繕してまた再利用しました。
それでも出てしまう金属製品は「古鉄屋(ふるかねや)」が回収します。
古鉄屋の面白いところは、子どもたちにそれをさせるのです。
古鉄屋の掛け声が街中に聞こえると子どもたちは喜んで、修理しきれない金属を
集めて持ってきます。
なぜかと言うと、おもちゃと交換してくれるからです。

もちろん衣服もとことんまで使いきります。
使えなくなった衣料は、庶民たちは普通に「仕立て直して」使ってました。
それでもぼろぼろになるものは、小物入れに変わり、それでも使い切れないものは
「燃料」となります。
人が出す糞尿などは、大きなビジネスでした。
大名や武家の糞尿は普段の食べ物が良いので高く売られ、長屋などの庶民の糞尿は
1年契約で業者が引き取りに来ました。

引き取った糞尿は、液体部分は工業用などに、固形部分は堆肥などとして農家に
売られていきます。
糞尿を大八車に乗せて賑わったのが内藤新宿・・・今の新宿です。

「江戸の肛門」と呼ばれたのです。

廃棄物ゼロの完全循環型の社会が実現していたのです。
18世紀中頃で100万人を超える都市は江戸のみでした。
芸術的レベルにまで完全循環型社会を達成していたのです。


地球は、本来、完全循環型のシステムです。
この循環型のシステムから外れる生き方は必ず爪弾きにあいます。
私たち人類は今、大きくそのシステムから外れた生き方をしています。

2013年1月、オーストラリアでは50℃に迫る高温になり多数の人々が病院に
搬送されました。
一方で北海道や東北などでは、豪雪によって多数の人々が被害にあいました。
また、2月にはマグニチュード8の巨大地震がソロモン諸島で発生しました。
3月に東京では「煙霧」と呼ばれる突風が吹き荒れました。
異常気象の頻度が高まっています。


地球から大きなメッセージが来ているのです。


今の産業構造をまずは、「公益資本主義」に移行し、やがて「与える経済(ギフト経済)」が
主流となるように様々な試みを実践していきたいと思っております。



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