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暴利多売

こんにちは、船井勝仁です。

すごく刺激的なタイトルですが、薄利多売は間違っていて暴利多売というか適正価格で商品を売れる
ようにすることが正しいという意見を紹介させていただきます。これは何もビジネスをする人達だけに
大切なことではなく、消費者も適正価格で商品を購入することが大切で、それをしないで安いものだけを
追いかけていると、システムが存続しなくなるので結局は暴利多売を受け入れざるを得なくなるのでは
ないでしょうか。

船井幸雄は3回松下幸之助翁にお会いした事があるそうです。最初は高校生の時に大阪府下の高校の
自治会長を集めてお話を聞かせてくださる機会があったそうです。終戦後のことなので、お話を聞いた
後に、ご飯をお腹いっぱいになるまで食べさせていただいたことが忘れられないといつも話してくれます。
当時の学生のお腹が空いているというニーズにぴったりと応えてくれたのだから偉い人だと思ったのだ
そうです。

2回目はダイエーのコンサルタントをしていて、松下電器が安売りをするダイエーには商品を卸して
くれなくなり、中内社長から頼まれて交渉に行ったことがあるそうです。新進気鋭のコンサルタントで
あった父に、「安売りは間違っている。アメリカと日本とどちらが豊かだと思う。もちろんアメリカだよね。
では、アメリカと日本とどちらの物価が高いかを考えるとアメリカだよね。つまり、ものが高く売れることが
豊かさの原因と違いますか。」と言われて、納得してしまったのだそうです。

3回目はどんな風にお会いさせていただいたのかは、忘れてしまいましたが、船井総研の前身の
日本マーケティングセンターをつくった当初、松下電器の有名な労務担当役員の方に、経営者にとって
大切なことを教えていただいたと話していましたので、そんなご縁でお会いさせていただいたのかも
しれませんし、上記のダイエーのためにお会いしたのが3回目のことだったのかもしれません。


私も上記の松下翁の考え方は真理だと思います。ただ、父がお会いさせていただいた当時は、日本は
まだまだ成長期にありましたので、薄利多売でより多く売ることでシェアを確保することができましたし、
安く売るためにはコストを切り詰めることが必要になり、生産効率の向上につながって日本の強さの
原因になっていったのも事実なのですが、今のような低成長時代というよりは成長が期待できない
時代にあっては、ものを高くというか、適正利潤をきちんと確保して販売することができることが、強い
企業の条件になります。

暴利多売という言葉を教えてくださったのは、船井総研の昔からのお客様で、大阪で大きな商売を
している父と同い年の経営者です。大阪の商売人から見ると高いと思う船井総研のコンサルタント料を
皮肉ってこの言葉を親しいコンサルタントに向かって言っているのだそうですが、実はこれは
船井先生からの大切な教えだとも思っているとおっしゃっていました。彼の会社も薄利多売の戦略を
取らずに、適正利益を確保することを大切にしてきたので、こんな厳しい時代になっても悠々とやって
いけているのだそうです。


暴利多売になった方がいいと私が一番思っているのは、農業等の第一次産業です。工場でつくる
商品は工夫をすることでコストカットをすることができますが、一次産業では限界があります。しかし、
工業製品と同じ理屈に巻き込まれて、スーパーで売られている第一次産品の値段はちょっと考えると
驚くほど安いことにすぐに気がつくことができると思います。

いまは、無理をしても農林水産業を続けてくれますが、儲からない商売を子どもが継いでくれなくなり、
その証拠に日本中に耕作放棄地があふれかえってしまうことになってしまっています。これは、環境の
悪化や食糧危機につながって行き、近い将来に私たち自身の生活が大変なことになることに確実に
つながっているのです。私たち一人ひとりが自分の行動に責任を持つことが求められている時代、
そんなことからも自分の行動で世の中を変えていこうではありませんか。




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