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金解禁とだるま宰相

こんにちは、船井勝仁です。

副島隆彦先生から仕組まれた昭和史―日中・太平洋戦争の真実 思想劇画というご著書を
いただきました。
思わず、副島先生の前で歴史の話について講演させていただくことになり、まったく不十分だった
とは思いますが、勉強に役立てなさいということで、サインとコメント入りでお送りいただき、
感激しています。

とても分かりやすい本で、本当に勉強になりました。
今回一番収穫だったのは金解禁の意味が分かったことです。
金解禁は民政党の浜口雄幸内閣が政友会の井上準之助を蔵相に任命し、
浜口・井上コンビで実施したものですが、日本を不況のどん底に叩き落とすとんでもない
政策でした。副島先生は浜口・井上コンビは郵政民営化を強引に進めた
小泉・竹中コンビとそっくりだという論を展開されています。

確かに、郵政民営化の本当の意味は郵貯に溜まっている日本の資金をアメリカに
渡すことだという副島先生の考えからすれば、金解禁もアメリカに日本の金(ゴールド)を
安値で差し出すことが本当の目的だったとする主張とそっくりそのままの展開になっています。

そして、前回のブログにも書かせていただきました、昭和と2000年以降の年号がシンクロしているという
仮説からみても、金解禁が昭和5年で郵政民営化が2005年ですので、見事に当てはまっています。
歴史は本当に単純な動きをしているようです。
この金解禁で受けたダメージを回復させたのが、昭和5年12月に組閣された政友会の犬養毅内閣の
蔵相・高橋是清でした。これは、郵政民営化の流れは民主党内閣ができたことで
止まったことと似ているような気がします。
同書からこの辺りの経緯について述べられている箇所を引用させていただきます。


(引用開始)

 この時、大蔵大臣になった"だるま宰相"高橋是清は偉かった。彼の経済政策は、
円を安くして、輸出を促進し、国内景気を回復させた。
 1935(昭和10)年には、日本の貿易収支は17年ぶりに黒字になった。
今のベンジャミン・バーナンキ米FRB議長は、日本の高橋是清のこの「通貨大増刷策」を
研究している。
 しかし、高橋是清は統制経済(軍事国家)を阻止することはできなかった。
国家統制が行われると、配給制で最下層の人々は、少なくとも飢えることはなくなる。
 そのかわり、企業経営者達や資産家たちの財産(金融資産)は国家に狙われ、
取り上げられるようになる。そして戦時態勢に突入していった。今の日本もそろそろ
この段階に入りつつある。

(引用終了)


同書が出版されたのは2008年7月のことですので、リーマンショックが起こる前の議論ですが、
いまから考えれば本当にその通りに歴史は動いているようです。
この偉かった高橋是清が暗殺されたのが、前回取り上げた1936(昭和11)年の
二・二六事件です。
歴史に"もし"は禁物ですが、高橋是清が生きていればその後の統制経済は
かなり違ったものになったのかもしれません。

今の民主党の中で高橋に該当する人物を探すと小沢一郎氏しかいないのかもしれません。
高橋同様、青年将校たちから見ると天誅の対象かもしれませんが、
小沢氏をただ嫌うのではなくその持っている力を使うことを考えないと、
また同じような過ちを繰り返すのかもしれません。


こんなことを書くと怒られてしまいますが、副島先生から「勝仁さんは私のことを嫌っていると
いうことぐらい分かっている。」と言われたときに思わず、「嫌っているわけではありません。
怖いだけです。」と本音を言ってしまいました。副島先生が怖いのは、真実を暴くことに
本当に純粋な副島先生が、自分の曖昧なごまかしをすべて映す鏡のような存在だからだと
いうことに気がつきました。


これからは、自分をもっともっと磨いていくために、やっぱり少し怖い気もしますが
副島先生に正面からぶつかっていきたいと思っています。




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