サイトマップ

特別情報

« 前の記事を読む | BLOGトップ | 次の記事を読む »

民主主義の行方

こんにちは船井勝仁です。
 
小山敬子先生から木の花ファミリー行きを勧められた時、必ず1泊してください、
という条件が付いていました。
 
ただでさえお忙しい小山先生と私の予定を合わせて2日間取るのは大変だったのですが、
ファミリーの人たちにごあいさつもせずに早朝に発たせていただくことでその1泊が実現しました。
 
そこまでして、宿泊したのは夕食後に創立以来まったく1日も休むことなく毎晩続けられている
「大人ミーティング」に参加させていただくためでした。
 
私たちのようなゲストがいるときは、夕食後にコンサートを開いてくださいます。
一緒に参加した鈴木孝枝さんはデンマークに福祉留学をされていたことがあり、
そのコンサートでデンマークの生活を思い出されて、感激で涙ぐんでいました。
 
鈴木さんによれば、木の花ファミリーが実践されているような生き方は
デンマークでは長い歴史があり、社会からも当たり前のように受け入れられているとのことです。
 
そして、子供ミーティングが始まりました。子供達がその日学校であったことをみんなに報告します。
大人はみんなが親で、一緒にすべての子供を育てているという感覚がよくわかるミーティングでした。
 
そしていよいよ大人ミーティングが始まります。木の花ファミリーの創設者であり、
大黒柱的存在である“いさどん”こと古田偉佐美氏がザ・フナイ4月号に寄稿してくださっています。
その中で、大人ミーティングの重要性を述べていただいている箇所を紹介させていただきます。
 
 
心を耕す大人ミーティング
 
木の花ファミリーが16年間維持されてきた大きな原動力が、この大人ミーティングの存在です。
大人ミーティングは、創立以来16年間、文字通り一日も欠かしたことがありません。
それほどみんなが大切にしていることです。
 
ミーティングでは、その日の作業を報告しあって翌日の作業分担を決めたり、
全体に関わることをみんなで話し合ったりします。その他に、心に何か滞りがあったり、
問題ごとが起きたりしたら、どんなことでも、普通であればプライバシーとして秘めてしまうような
事柄であってもみんなで共有し、その日に起こったことはその日のうちに解決するようにしています。
 
大人ミーティングでは、議論をしません。議論は良くも悪くも、自己主張がぶつかる場になりがちです。
それは、自分と他人、自分と全体を分けて対立させる心から生まれます。私たちは、
他人のことも自分のこととして受けとめて考えるように努めています。
そして、常に全体のために最も善いことを全員で選択していくようにしています。
(以下略)

 
 
所有という概念がなく、お金や持ち物、知識や能力、果ては病気に至るまで
みんなで共有するという共同生活をしていくためには、毎日毎日、何時間も繰り返される
「大人ミーティング」が不可欠の要素だということが、それに参加させていただいてよくわかりました。
 
会議で、次の日に早朝から臨時の農作業をみんなですることが決定したので、
11時には終わろうということで話し合いが進められていましたが、結局11時30分ごろに終了しました。
有機農業・自然農業を実践するということは時間がいくらあっても足りないということですので、
それぞれがいろいろな作業をしながらミーティングに参加するなど、なるべく無理なくミーティングに
参加できる様々な工夫がされています。

そこには、すべての市民が参加して政治を運営していたソクラテスやプラトンの時代の
ギリシャのアテネや共和制時代のローマのような直接民主主義が、まさに実現していました。
 
効率は良くありませんが、その代わりメンバーの心が本質的に耕されていく姿を
実感できる強烈な体験でした。
 
正直に言いますと、ここまでの覚悟を持って生きていく準備はまだできていませんが、
ここに理想社会のひとつの型があることは十分実感できた、すばらしい体験でした。
 
次の日、東京に帰るために早朝に出発した我々を本当にきれいな富士山が迎えてくれました。
神様から今回の訪問の合格点をとりあえずいただけたのかなあと、とてもうれしい気持ちになりました。



カテゴリー

月別アーカイブ



  • zoom寄合
  • にんげんクラブストア
  • 秋山峰男の世界
  • やさしい ホツマツタヱ
  • 舩井幸雄記念館
  • 黎明
  • 船井幸雄.com
  • ザ・フナイ
  • ビジネス共済なら協同組合企業共済会
  • Facebookページはこちら
  • スタッフブログはこちら
グループ会社
  • 舩井幸雄.com
  • 本物研究所
  • エヴァビジョン
  • ほんものや