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大恐慌入門

 こんにちは船井勝仁です。

 遅まきながら朝倉慶さんの『大恐慌入門』を読みました。

ざっとは読んでいましたし、気にはなっていたのですがなかなか熟読できずにいました。

ある講演会の準備のためにどうしても読む必要に迫られて、

他の人が退社した後の夜の事務所でコーヒーを飲みながら腰を据えて読み始めました。

 すぐに、なぜ読めなかったかが分かりました。

あまりにも内容がすごくて本能的に怖くて避けていたようです。

朝倉さんは投資の現場に絶えず関わっている金融分野の超プロです。

欧米の巨大金融機関がつぎ込めるだけの資金をかき集めて、

それをデリバティブ市場(本当は相対取引なので市場すらないそうです)

という超巨大鉄火場で生きるか死ぬかの大ばくちを打っていることを直感的に

日本人では誰よりも正確に理解されているようです。

 朝倉さんが上記のことを気づかれる大きな要因として

船井幸雄の『断末魔の資本主義』

を読まれたことをあげていらっしゃることは、

大変うれしく思いました。

息子の私でさえ、「資本主義がつぶれるなんて言っちゃって本当にいいのだろうか?

ましてや本まで出してしまって大丈夫かなあ?」と出版された2002年当時は思いました。

 当時、船井キャピタルという船井総研子会社のベンチャーキャピタルの経営に携わっていましたので、

父が書いていることの意味はそれなりに分かったつもりでした。

実際にエンロンの破綻が原因で絶対に安全だと思われていたMMFが元本割れを起こし、

ファンドで預かっているベンチャー企業への投資資金の一時的な運用をMMFでしていましたので、

大きな問題になったことをよく覚えています。

 しかし、何年かすると今度は新規公開した株は絶対値上がりするという新規公開バブルが来て、

ベンチャーキャピタルの業績はみるみる回復していきましたので、

父の警告の本当の意味を忘れてしまっていました。

朝倉さんは、株式市場や景気が回復してみんなが浮かれた状態になった時にも、

これは見せかけの回復でしかないことを理解されいざというときのために備えていたので、

自分の顧客に対して的確なアドバイスを絶えず行うことができたようです。

『大恐慌入門』では、父が『断末魔の資本主義』を出すきっかけになった、

LTCMとエンロンの破綻の原因を超プロとして的確に分析され解説されています。

LTCMはロボットトレーディングがプログラムエラーを出して破綻したものであり、

エンロン事件の本当の怖さは粉飾決算にデリバティブを利用した点にあるのです。

現在の金融恐慌の原因を作ったデリバティブ市場で起こっていたことは、

巨大金融機関がレバレッジ等の手法を使ってかき集めるだけかき集めた

巨大な資金を違法ではないもののほとんど粉飾決算のようなやり方でつぎ込み、

見せかけの利益をあげて巨額のボーナスを山分けしていたことです。

また、現在の金融市場で起こっていることはロボットトレーディングが大混乱の中で

一人勝ちの様相を示して、今何が起こっているか全く理解していないにも関わらず

“のこのこ”と鉄火場に遅れて参加してきた日本の金融機関等の

カモのマネーをすべて奪い取っているということです。

 気の弱い方は、父の『2009年 資本主義大崩壊!』を読まれてから

『大恐慌入門』を読まれることをお勧めします。

読まれるからには、ぜひ、この本の本当の怖さの意味をご理解するまで熟読されるか、

朝倉さんのセミナー等に参加されて本質を理解してください。



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