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崩壊のパターン

                                                 2008年12月9日 
                                                 船井幸雄

私の新著『2009年、資本主義大崩壊』が、

ダイヤモンド社より2008年12月11日に発刊されます。

 ぜひ読んでほしいのですが、

その前に『ザ・フナイ』の2008年12月号の巻頭言の

「断末魔の資本主義」を読んでおいてほしいのです。

そこには、次のように記しています。


幸筆

断末魔の資本主義

主幹 船井幸雄

 2002年1月2日から書きはじめ、1月10日に脱稿、1月31日に

徳間書店から発刊になった拙著に『断末魔の資本主義』という著書があります。

この本を、なぜこの時に書き出したかは、

今年10月27日の私のホームページ(船井幸雄ドットコム)に詳述していますので、

よろしければ御一読ください。
 
アメリカで金融安定化法案が可決され、

世界各国が金融情勢安定のために、いま全力投球をしています。
 
しかし株価を見ても、お金の流れを見ても、

企業倒産や失業者増、物価上昇などの実情から、

いまの経済情勢は大変な事態になっています。

 最近の拙著にKさんの名前でしばしば登場し、

経済予測の「超プロ」といっていい朝倉慶さんは、

すでに今年10月5日に、

私宛てのレポートで、次のように書いています。

 今はまさに、2002年1月に発刊された、

(船井幸雄著の)名著「断末魔の資本主義」の予言通りに事は進んでいるのです。

共産国家が1990年のベルリンの壁崩壊によって、

次から次へとドミノ倒しで、崩れていきました。

そして20年弱、今度は膨れ上がった資本主義が、音を立てて崩れようとしています。

まさに「金(かね)、金」と追求したなれの果てが、デリバティブという怪物を作りだし、

その重みと共にシステムの矛盾が一気に表面化しつつあるのです。

もう、何者もこの流れを止めることはできません。

お金ばかりを追求した我々が、その究極の姿を目のあたりにするだけです。

 断末魔の資本主義によれば、崩壊にはパターンがあるといいます。

1.<びっくり現象>の続出

2.既存勢力の<あの手この手>の対策

3.次の時代の予兆の<びっくり現象>の出現

4.既存勢力の断末魔のあがき

5.ある日突然、世の中が変わる

 <びっくり現象>の続出については、毎日のように出てくるので、

もはや慣れっこと言いたいところですが、

それでも昨今の経済的な事件は世間一般では驚きでしょう。

そして今、まさに既存の勢力は<断末魔のあがき>をしているのです。

 今回アメリカは、
①昨年12月からの中央銀行の入札で、金融機関に資金を貸し付けるTAF(ターム資金貸付)。

②3月16日のベアー・スターンズの救済。

③3月27日、証券会社に証券化商品を担保に米国債を28日間貸し出す(TSLF米国債貸付)。

④9月に入ってのファニーメイ、フレディマックの救済。

⑤AIGへの9兆円の資金供給。

⑥今回の75兆円に及ぶ公的資金による不良資産の買い取り。

……という風に惜しげもなく資金をつぎ込んできました。

お金は無尽蔵にあるわけではありませんので、

当然のことながら、これから、そのひずみが発生してくるわけです。

 その一つは、FRBの資産内容の急激な悪化です。

9月18日付けの日経新聞によれば、

「FRBの財務内容をみると、

10日現在で約9000億ドルの資産のうち、

安全資産である国債の保有額は1年前より約4割も減少した。

資金繰りを助けるため証券会社が保有する住宅ローン担保証券などと国債を交換したりしたためだ。

広範な担保で銀行に貸す新型融資の残高は1500億ドルに膨らんだ。

資産か急激に劣化するリスクが潜む」と言っています。

 担保に取った証券化商品などは、さらに値下がりしていますし、

もはや証券会社も引き取ることはできないでしょう。

TSLF(国債貸出)も28日間のはずが、

来年の1月まで期間延長していますが、

来年また延長するつもりでしょうか?

 今年3月頃までは、ファニーメイ、フレディマックの危機など全く話がありませんでした……

もっとも事情通は知っていたのでしょうが……。
 
 このFRBの資産悪化についても同様で、いつ、どんなタイミングで、

ドルの暴落という引き金を引いてくるかわかりません。
 
 第一次世界大戦後、ドイツは多額の賠償金支払いによって、極端なハイパーインフレに襲われました。

寝て起きると貨幣価値が変わっていたのです。

リヤカー一杯お金を積んでいく様は今でも典型的なハイパーインフレのエピソードとして残っています。

現在、アメリカのみならず、世界各国が危機対応のために財政出動の大合唱となっていますが、

このような動きは要注意です。
 
 金(かね)は次から次へと供給されるわけですが、株、債券をはじめ投資対象がありません。

米国債はその有力な投資先の一つですが、このFRBの資産劣化と米政府の対応を考えると、

いつこの米国債も暴落が起きるかわからないからです。
 
 そのように考えていくと、全世界でマネー価値がなくなりつつある今、

最後の頼りは商品しかありません。

金はその筆頭になるかもしれませんが、それ以上に要注意は穀物はじめ、食糧です。

 今は米大統領選の関係もあり、不景気拡大の中、商品相場は下落中ですが、

大統領選後は、また再び穀物相場に火がつく可能性が高いと思われます。

不況で職がなくなり、お金も使い果たした果てに、ついに食べ物が手に入らなくなったら、

そしてそれが全世界で起こり始めたら、どうなっていくでしょうか?

今や商品ファンドを通じて、穀物には投資できるわけです。

 行き場を失ったお金が雪崩(なだれ)のように穀物を買い上げるとき、

本当の恐怖はそこから始まりそうです。(ここまでは朝倉慶さんのレポートの転載)

 多分、資本主義は、いまの各国の対応では立ち上がれないでしょう。崩壊せざるをえないでしょう。

 そして来年は、いままで以上に「断末魔のあがき」をすることになりそうです。

庶民の生活も大変でしょう。

 来年の見通しについては、本誌の新年号に書きますが、

充分に注意して質素にムリをせず正しく生きてください。

そうすれば心配不要です。どうぞ、よい新年をお迎えください。

(ここまでは、『ザ・フナイ』2008年12月号より)


ところでいま、大きな話題が二つあります。

世界一の大銀行「シティ・グループ」と、世界一の自動車メーカー「GM」がどうなるかということです。

「シティ・グループ」にはアメリカ政府が応援することを決めました。

「GM」についてもオバマ次期大統領は、政府として何とかしたい……と発言しています。

私は、それでも、この両者はうまく立ちなおれず、アメリカ政府まで変になるのではないか、

と懸念しています。

その理由をぜひ拙著『2009年、資本主義大崩壊』でお知りください。

                                                        =以上=



コメント

『2009年資本主義大崩壊!』、読ませていただきました。ありがとうございます。

 第一印象として、地球新生の息吹きを感じました。その息吹きは、肥大化したエゴを大祓する神息吹きでもあると思います。(エゴは私の中にもありますので自戒怠りなく進ませていただきます。)

 日月神示を天から地上に降ろしてくださった神様方は、エントロピーが減少する新科学、すべてを蘇生化させる科学を土台とした神人和楽の楽園が着実に、そして加速的に地上に出現することを願って、日夜地上に働きかけ続けておられると思います。

 この書を契機にミロクの世を創る志を再確認された、多くの有意の皆様方が万難を排して、力強い歩みをさわやかに展開されることを祈っております。

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