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今週一番知ってほしいこと―鈍感より敏感な方がよい。しかし「気にしないこと」だ。

                                                  2007年5月29日
                                                  船井幸雄


いま渡辺淳一さんの『鈍感力』(集英社刊)が話題になっています。

私もとばし読みしました。「其の壱」から「其の十七」まであり、おもしろく読みました。

私が「なるほど」と思ったのは「其の八」と「其の九」です。

これについては、私と同じ感想が『ぺるそーな』の5月号に載っていたので、

そこのところだけを転載紹介します。


女が登場してくるのは「其の八」からである。

「鈍感力は恋愛においても欠かせません。とくに、男が女を口説くとき、

鈍感であることは有力な武器となります。誠実さにくわえて鈍感力、この二つがあれば、

まさに鬼に金棒です」というわけである。これ、「其の八」の冒頭の文章。

「ここでまず忘れてならないのは、男と女はまったく違う生きものだ、ということです」

という文章も出てくる。二人で話せばわかるというものでもない。

男は「すぐ体を欲しくなる」ものだし、女性は「逃げるもの」なのである。

たとえ相手に好感を抱いていても、そうするのが「女」なのである。

「『じやあ、どうすればいいの』と、女や男たちの悲鳴がきこえてきそうですが、

ここで大事なのが鈍感力です」と渡辺氏。

逃げる女をひきとめて口説く。一度や二度、あるいは三度、断られてもへこたれない精神力。

うまくいかない状態に耐えてさらに口説く。この鈍感力こそが、最後の勝利者となるのです」というわけ。

これも渡辺氏の体験かとおもわれるのは、読者を男と決めて書かれている文章だからである。

彼女を自分の部屋へ誘いこむくだりまで書かれている。

「部屋の中が雑然として、少し汚れているような、そんな男くさい、ある意味で、だらしない気配を

感じたほうが、女性は安心して気が楽になります。さらには母性愛のようなものを感じて、

『わたしがなにか、してあげなくては』といった気持になるかもしれません。

この少し汚れた部屋に平気でいられる。しかもそうした部屋に自慢そうに案内する。

このいい意味での無神経さは、まさに鈍感力のたまものです。」

そして「其の八」の最後の一行は次のような一行である。

「愛の女神は鈍感力なくしてゲットすることはできません。」

次の「其の九」は、女をものにした後、すなわち「結婚生活を維持するために」も

鈍感力が大切だという話である。「この力は、恋愛のあとに続く結婚においても、

さらに重要な役割をはたします」というわけだ。ここでも、筆者、渡辺氏の経験談が出てくる。

ある日、新婚まもない編集者がやってきて、打ち明ける。歯磨きチューブの話だ。

彼つまり彼のところにくる編集者は、そのチューブを減ったぶんだけ巻く習慣であるが、

新妻はそうではなかった。ある日の朝、そのことを彼は妻に注意する。これが大ゲンカのもとになった。

「それが、あなたの嫌なところ」と彼女は彼の注意の「三倍」いい返したのである。

渡辺氏はその話を聞いて感動する。夫婦ゲンカの原因が「つまらない」からである。

「いずれにせよ、結婚の裏をかえせば、長い長い忍耐の道のりです。

そして、その忍耐の裏には、素敵な鈍感力が二人を支え、守ってきたことを忘れるべきではありません」

と渡辺氏は書いている。
                                                    (転載ここまで)


私は渡辺さんをよく知っています。いっしょに講演したこともあり、同年輩です。

しかし彼の説については、「なるほど」と思うこともあり、「ちがうな」と思うこともあります。

そこで私の考えていることを、ちょっとここで付けたしたいと思うのです。


私の経験から言えば、鈍感より、まちがいなく敏感な方がよいと思います。

ただ敏感でも、鈍感に見えるような生き方をすればよいのです。

それは、どうでもいいことは「気にしないこと」です。

また、どうでもいいことに「こだわらないこと」です。

たとえば私の戸籍上の名前は「舩井幸雄」です。このことを1998年に知りました。

銀行借入れをした時に、銀行の支店長が私の印鑑証明を見て指摘してくれたのです。

それまでは「船井幸雄」だと思っていたので、私もびっくりしたのですが、

現実に、その後も法的にやむをえない時以外は、使いなれた「船井幸雄」で、通しています。

それで支障はありません。気にしなければよいのです。

したがって私は姓名判断などにこだわる人の気持は分っても、

自分では字画の一つや二つはどうでもいいと思って気になりません。

「知っている」「気はつく」・・・しかし「気にしない」「こだわらない」生き方を、

ぜひ皆さんにもお奨めしたいと思っています。


                                                        =以上=



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